JP2000009351A - 太陽熱利用温水取出装置の回路切換装置 - Google Patents

太陽熱利用温水取出装置の回路切換装置

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JP2000009351A
JP2000009351A JP10172812A JP17281298A JP2000009351A JP 2000009351 A JP2000009351 A JP 2000009351A JP 10172812 A JP10172812 A JP 10172812A JP 17281298 A JP17281298 A JP 17281298A JP 2000009351 A JP2000009351 A JP 2000009351A
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pipe
hot water
valve
supply pipe
water supply
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Shigeki Ikeda
茂樹 池田
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温水タンクと室内側給排配管との切換を行な
う回路切換装置に湯水が混合しないような配慮をする。 【解決手段】 温水タンク1に冷水を供給する室内側冷
水供給管3と外部に排出する排水管26とに連通を切り
換える切換弁Aと、温水タンクから温水を取り出す同じ
く戸外に設けられる温水取出管5を蛇口につながる室内
側温水取出管と外部に排出する排水管とに連通を切り換
える切換弁Cと、水源の冷水を導く給水管28を閉塞状
態と室内側温水取出管とに連通を切り換える切換弁Bと
を有し、切換弁Aが冷水供給管4と室内側冷水供給管
を、切換弁Cが温水取出管と室内側温水取出管をそれぞ
れ連通させ、切換弁Bが給水管と室内側温水取出管とを
遮断する正常状態と、切換弁Aが冷水供給管と排水管
を、切換弁Cが温水取出管と排水管をそれぞれ連通さ
せ、切換弁Bが給水管と室内側温水取出管とを連通する
排水状態に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽熱利用温水器
と補助加熱器とを相互補完的に組み合わせた太陽熱利用
温水取出装置の回路切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、2/3以上の省エネ効果が
期待でき、これに基づくCO2 の排出量も1/3以下に
減らせる太陽熱利用温水取出装置を先に特願平9−25
4143号として提案している。これを可能にしたの
は、太陽熱の有効利用と補助加熱とを効果的に組み合わ
したからであるが、この場合において、一度温めらた温
水はすべてロット式で取り出し、大きな湯温の低下を招
く給水しながらの温水取出し方式(所謂、オーバーフロ
ー式)を採用していないこと、又、凍結予想時には戸外
配管の水を抜き取るが、このとき、戸外配管に溜まって
いる最小限の水のみを抜き取るとともに、温水タンクを
外気と遮断すること、といった点が配慮されているから
である。加えて、温水温度センサの表示温度を見て用途
に応じて補助加熱するかどうかの選択以外の操作、例え
ば、温水タンクへの水の補給、凍結予想時における戸外
配管の水の抜取り、強風下の安全管理といったものがす
べて自動的に行われるようになっており、高い利便性も
確保されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この装置において、我
が国の気候では避けられない凍結予想時には、温水タン
クにつながる戸外配管の中の水を抜き取るようにしてい
るのは前述したが、これを戸外配管の下端に設けた回路
切換装置で行っている。この回路切換装置の内部では、
温水と冷水とが接近した状態で流通又は滞留している
が、これが混ざり合うことは絶対に起きてはならない。
勿論、従来の切換装置でも、この混合を排す手段は講じ
ているのであるが、本発明は、仮に混合を起こす事態が
生じたとしても、これを確実に防ぐようにしたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題の下、本発明
は、温水タンクに冷水を供給する戸外に設けられる冷水
供給管を電磁弁で制御されて水源につながる室内側冷水
供給管と外部に排出する排水管とに連通を切り換える切
換弁Aと、温水タンクから温水を取り出す同じく戸外に
設けられる温水取出管を蛇口につながる室内側温水取出
管と外部に排出する排水管とに連通を切り換える切換弁
Cと、水源の冷水を導く給水管を閉塞状態と室内側温水
取出管とに連通を切り換える切換弁Bとを有し、切換弁
Aが冷水供給管と室内側冷水供給管を、切換弁Cが温水
取出管と室内側温水取出管をそれぞれ連通させ、切換弁
Bが給水管と室内側温水取出管とを遮断する正常状態
と、切換弁Aが冷水供給管と排水管を、切換弁Cが温水
取出管と排水管をそれぞれ連通させ、切換弁Bが給水管
と室内側温水取出管とを連通する排水状態に切り換える
太陽熱利用温水取出装置の回路切換装置において、切換
弁A〜切換弁Cを直列に配した三つのボールバルブを三
本の弁棒を同心で連結した三連バルブで構成するととも
に、各ボールバルブの間の弁棒に、弁棒を伝う水を外部
に排出する水抜きニップルを設けたことを特徴とする太
陽熱利用温水取出装置の回路切換装置を提供したもので
ある。
【0005】本発明が以上の手段をとることにより、仮
に、弁棒に設けられたOリング等が老朽化し、万一、ボ
ールバルブから水が漏れて弁棒を伝う事態が発生して
も、水抜きニップルによってこれを外部に排出するか
ら、隣のボールバルブまでに至らせることはない。この
点で、湯水の混合が起こることがない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一例を示す太陽熱
利用温水取出装置の装置図であるが、その概略は、太陽
熱が当たる個所に設置した太陽熱温水器に水道等の水源
2から冷水を室内側冷水供給管3と冷水供給管4を通し
て供給し、冷水を太陽熱によって加熱して温水にし、こ
れを温水取出管5と室内側温水取出管6を通して蛇口7
から取り出すものである。
【0007】太陽熱温水器を構成する温水タンク1への
冷水の供給は、水源2の水を逆止弁付きストレーナ8を
経由させて電磁弁D1で制御される室内側冷水供給管3
に導き、これで回路切換装置9まで送り、この装置9か
ら戸外に設けられる冷水供給管4を通して給排切換装置
10、逆止制御装置11を経て注入管12から温水タン
ク1に供給する。太陽熱温水器で温められた温水は、温
水タンク1の湯面上に浮くボール13に取り付けられて
先端に吸入口を有する吸入管14から給排切換装置10
に取り込まれ、ここから同じく戸外に設けられる温水取
出管5を通して回路切換装置9まで降ろし、途中に温水
温度センサ15を有する室内側温水取出管6を通して三
方切換弁16へ導き、三方切換弁16の一方の出口に接
続される直結管17を通して蛇口7へ送られる。三方切
換弁16の他方の出口には直結管17と並列にボイラー
等の補助加熱器18が接続されており、温水の温度が低
いときにここを通すことで加熱される。
【0008】この場合、温水温度センサ15を通る温水
の温度は、室内表示操作盤19の温度表示器20aで表
示されるが、これが所望温度よりも低い場合は、操作盤
19による補助加熱器18を通しての給湯操作に切り換
えて使用する。これに対し、温水の温度が設定温度より
も高い場合は、ワンレバー水栓やサーモ水栓を用いてこ
れに冷水を加えて温度を下げることも可能である(操作
板19には、三方切換弁16をどちらかに操作する選択
スイッチ21、22が設けられており、補助加熱器18
を通すかどうかは手動で行なう)。
【0009】更に、室内表示操作盤19には、ゼンマイ
式タイマー23も設けられている。このタイマー23
は、冬季に重宝なもので、冬は日が短く、太陽が沈むと
急に寒くなり、風呂を使うときには凍結防止の排水にな
っていることが多い。このようなとき、7分とか10分
とか多量な湯をその日の省エネの成果として手軽に使
え、給湯が終わるとすぐに排水になるので、凍結の心配
はまったくない。尚、戸外に出ている冷水供給管4と温
水取出管5を束ねて配管しておくと、冷水供給管4の水
が静止していても、温水取出管5の温水で温められて1
0〜15分位は凍結することはない。
【0010】温水タンク1には、これに貯溜される温水
を適量に保つための温水量調節装置24が設けられてい
る。又、凍結予想時に冷水供給管4と温水取出管5とに
充満する冷水及び温水を排水したとき、温水タンク1と
温水取出管5とを遮断して温水タンク1内の温水の流出
を防止するのが給排切換装置10であり、温水タンク1
の出口の温水取出管5の箇所に冷水供給管4とに亘って
設けられる。更に、この排水を緩やかに行うのが逆止制
御装置11であり、給排切換装置10よりも温水タンク
1側の冷水供給管3に設けられている。
【0011】又、常温時(非凍結予想時)に冷水供給管
4の系統及び温水取出管5の系統を連通させる状態と、
凍結予想時に給排切換装置10が温水タンク1と温水取
出管5とを連通から遮断するように切り換え、冷水供給
管4と温水取出管5とをそれぞれ排水管25、26に連
通させて各々に充満している冷水及び温水の排出を行う
とともに、水源2から減圧弁27を介して設けられ給水
管28を室内側温水取出管6と連通させる状態とに切り
換えるのが回路切換装置9であり、室内側冷水供給管3
と冷水供給管4の間、及び室内側温水取出管6と温水取
出管5の間に設けられる。
【0012】更に、一度凍結予想温度になったものが常
温に変わって回路切換装置9が冷水供給管4の系統及び
温水取出管5の系統を再度連通させるように切り換わっ
たとき、補助加熱器18を通して(又は通さないで)蛇
口7から直ぐに温水タンク1の温水が取り出せるよう
に、水源2の冷水を減圧弁27を介して電磁弁D2で制
御される短絡管29を通して室内側温水取出管6に急速
に充満させる急速給水装置30も設けられている。この
他、強風のときには温水タンク1を満杯にする強風時満
水装置31も設けられている。
【0013】図5は温水タンク1に設けられるフロート
レス方式のプラグインリレーユニット型温水量調節装置
24の説明図であるが、湯面の水位は導電棒である三つ
の水位センサE1、E2、E3で検出する。このうちE
1は最高水位センサであり、E2は最低水位センサであ
り、E3はアースである。これにおいて、水位が最低水
位センサE2より下がると、このセンサE2とアースE
3間に電流が流れなくなり、制御装置Uの通電が止んで
接点uが黒塗り端子側に切り換わる。すると、電源(A
C100V)の電流は端子10)−接点uの黒塗り端子−
端子1)−マイクロスイッチM4のCOM端子とNC端子
−電磁弁D1と流れるから、電磁弁D1が開いて水源2
の水を冷水供給管4等を通して温水タンク1に供給す
る。
【0014】冷水の供給に伴い、水位が上がって最高水
位センサE1まで達すると、このセンサE1とアースE
3間に電流が流れ、制御装置Uを通電して接点uを白塗
り端子の方に切り換える。すると、電磁弁D1には電流
が流れなくなり、これが閉じて水の供給は止む。尚、最
低水位センサE2の回路には、毎日設定時間になると作
動する24時間タイマーTの開接点と後述する強風スイ
ッチWの開接点が設けられており、24時間タイマーT
又は強風スイッチWが作動しても、制御装置Uの通電が
止み、電磁弁D1が開いて温水タンク1を満水にするよ
うにしてある。
【0015】温水タンク1内において湯面が上下すると
きには、その上方空間の気圧は大気圧に保たれている必
要がある。この場合、上方空間に外気と連通する孔のよ
うなものをたとえ金網で覆って設けていても、24時間
放出されることがある湯温の熱の損失が大きい。このた
め、温水タンク1には、湯面が上下するときのみ、この
空間の圧力上昇に応じて外気の出入りを許容するブリー
ザ機構32を設けている。このブリーザ機構32も、本
発明者の考案に係る実用新案第2513095号のもの
を使用すれば、湯温の低下を最大限に抑えられる。
【0016】図2は逆止制御装置11及び給排切換装置
10の断面図であるが、このうち、逆止制御装置11
は、冷水供給管4の給排切換装置10よりも温水タンク
1側に設けられるものであり、凍結予想時に冷水供給管
4の冷水を排水したとき、冷水供給管4に流入する空気
の量を抑制して管内を負圧状態にして給排切換装置10
を確実、且つ、瞬時に働かせて温水タンク1からの温水
の流出を防止するものである。即ち、冷水供給管4の冷
水を排水すると、内部に設けられた逆止弁33は給水時
以外は閉じて空気の補給は適当な大きさに設けられた空
気流路34によるものだけになるから、冷水供給管4内
は負圧状態になり、この結果、給排切換装置10が作動
して温水タンク1と温水取出管5とは遮断され、温水タ
ンク1の温水の流出は止まる。
【0017】給排切換装置10の具体的な構造は、冷水
供給管4の圧力の増減によって温水取出管5を連通、遮
断するものである。即ち、冷水供給管4は、装置内に構
成されるダイヤフラム室35に連通しており、ここに設
けられるダイヤフラム36によって動くスプール37に
温水取出管5と連通する弁内通路38を連通、遮断する
開閉弁39が取り付けられているものである。今、回路
切換装置9によって冷水供給管4と排水管25とを連通
させて冷水供給管4の冷水を排水すると、ダイヤフラム
室35の圧力が下がり、スプール37を右に動かして開
閉弁39を閉じる。
【0018】回路切換装置9では、冷水供給管4の冷水
を排水すると、温水取出管5と排水管26も連通するよ
うに構成されているから、温水取出管5の温水も排水さ
れ、凍結によるトラブルは避けられる。尚、このスプー
ル37には、スプリング40によってスプール37を死
点超えした二つの位置に留め置く付勢体41を有する付
勢機構42が設けられており、冷水供給管4の圧力が下
がって開閉弁39が一度閉じると、冷水供給管4に冷水
が供給されてその圧力が上がるまで開閉弁39は開かな
い構造となっている。
【0019】ところで、温水取出管5の温水を排水する
ときには、この温水取出管5に空気を供給してやらなけ
ればうまく排水ができない。このため、給排切換装置1
0に弁内通路38と外部とを連通する空気通路43を設
けておくとともに、この空気通路43を連通、遮断する
可動弁44をスプリング45で常時右方に弾発して設け
ておく。これにより、冷水供給管4の冷水が排水されて
給排切換装置10のダイヤフラム室35の圧力が下がっ
てスプール37が右に動くと、可動弁44はスプリング
45に押されて右に動き、このとき、空気通路43と弁
内通路38とが連通するようになっている。尚、弁内通
路38には、温水取出管5の逆流を防ぐボール式のフロ
ートバルブ46が設けられている。
【0020】空気通路43が開くと、温水取出管5に空
気が供給され、排水は円滑に行われる。尚、可動弁44
の中には作動棒47がスプリング48によって右方に弾
発して設けられているから、冷水供給管4に冷水が供給
されてダイヤフラム室35の圧力が上がってスプール3
7が左に動くと、作動棒47がスプール37の付勢機構
42によって押され、可動弁44を左に動かして空気通
路43を閉じるようになっている。
【0021】回路切換装置9は、三つの切換弁、即ち、
室内側温水取出管6と温水取出管5を連通する状態と、
温水取出管5と排水管26を連通する状態とに切り換え
る切換弁Cと、給水管28と室内側温水取出管6とを遮
断する状態と、両管28,6を連通する状態とに切り換
える切換弁Bと、室内側冷水供給管3と冷水供給管4を
連通する状態と、冷水供給管4と排水管25を連通する
状態とに切り換える切換弁Aとからなる。
【0022】この場合において、凍結の心配がないとき
には、切換弁Cは、室内側温水取出管6と温水取出管5
とを、切換弁Aは、室内側冷水供給管3と冷水供給管4
とをそれぞれ連通させており、切換弁Bは、給水管28
と室内側温水取出管6とを遮断している(以下、この状
態を正常状態(イ)という)。一方、凍結が心配される
ときには、切換弁Cは、温水取出管5と排水管26と
を、切換弁Aは、冷水供給管4と排水管25とをそれぞ
れ連通させており、切換弁Bは、給水管28と室内側温
水取出管6とを連通させている(以下、この状態を排水
状態(ロ)という)。
【0023】図3は回路切換装置9を構成する切換弁A
〜Cの水平断面図、図4は同じく垂直断面図であるが、
切換弁A〜切換弁Cとも、ボールバルブ49からなり、
三つのボールバルブ49をこれに対応して同心(一直線
状)に設けられた弁箱50の中に収容するとともに、各
ボールバルブ49を連結する弁棒51を弁箱50間を繋
ぐ弁筒53の中に収容したものである。各弁箱50の一
端側(後述する減速機構59側から見て右端)には開口
部80が形成されており、ボールバルブ49はここから
挿入する。その組立手順を説明すると、減速機構59側
から最も遠い端にある切換弁Cから切換弁B、切換弁A
と順次組み込んで行く。具体的には、まず、切換弁Cの
開口部76から一方のボールシート54を挿入して反挿
入側端に敷き、次いで、ボールバルブ49を挿入する。
このとき、ボールバルブ49が弁筒53側に向かう面に
は溝52が形成されているから、弁棒51を減速機構5
9側の弁筒53から挿入してボールバルブ49に接近さ
せ、溝52に嵌め込む(弁棒51の両端にはこの溝52
に嵌まり込む嵌入部81が形成されている)。最後に、
他方のボールシート54を装着した押さえネジ82を開
口部80から挿入してネジ締めすることで、切換弁Cの
組立が完了する。以下、この操作を順に切換弁Bから切
換弁Aに施すことで、すべての切換弁の組立作業が終了
する。以上により、切換弁Aに連結されている弁棒51
を回転させると、切換弁B及び切換弁C共に同期して回
転する。
【0024】このように組み立てられた切換弁A〜切換
弁Cは、水密性と摺動性を確保している。そして、切換
弁Aと切換弁Cを構成するボールバルブ49には、90
°に折れ曲がる弁路55が形成されており、切換弁Bの
ボールバルブ49には、真っ直ぐな弁路55が形成され
てそれぞれ前述した各管につながっている。尚、切換弁
Bでは、給水管28とはアダプター76で接続されてお
り、アダプター76の内部には、給水管28方向からの
みの流通を許容する逆止弁77が設けられて室内側温水
取出管6から温水等が逆流するのを防いでいる。各弁路
55の径は、ボールの外径(20mmに設定されてい
る)の1/2、即ち、10mmに設定されている。この
場合、切換弁A〜切換弁Cが図3の状態のときが正常状
態(イ)であり、これから90°時計方向に回ったとき
が排水状態(ロ)である。
【0025】各ボールバルブ49間をつなぐ弁棒51に
は二カ所にOリング56が嵌着されているが、Oリング
56の間にも溝57が刻設され、この溝57に連通して
水抜きニップル58が弁筒53に設けられている。従っ
て、仮にボール49に漏れ出た水があっても、Oリング
56で他側のボール49に行くのは防止されるが、万
一、Oリング56が損傷したとしても、これを伝わる水
は水抜きニップル58から流出し、隣のボール49まで
は至らず、湯水が混合することはない。
【0026】弁棒51は、リバーシブルモータMによっ
て減速機構59を介して正逆交互に駆動される。このた
め、切換弁A〜切換弁Cは、前述した正常状態(イ)と
排水状態(ロ)とに一体的に切り換えられることにな
る。一方、弁棒51にはカム60が取り付けられてお
り、このカム60が90°に亘って配設された二つのマ
イクロスイッチM1、M2に来たときを停止位置とす
る。即ち、カム60がマイクロスイッチM1を押してい
る(a)の位置にあるときが回路切換装置9は正常状態
(イ)であり、マイクロスイッチM2を押している
(b)の位置に来たときが排水状態(ロ)である。
【0027】リバーシブルモータMは、外気温度センサ
S1が作動することによって起動する。図6はこの動作
説明図であるが、外気温度センサS1は、凍結予想温度
(例えば、1℃)を検出しない場合は内部のスイッチを
導通状態にする形式のものであり、この状態のときに
は、電源の電流は、外気温度センサS1−スナップスイ
ッチSS−リレーのコイルRを流れるので、リレーの接
点rは黒塗り端子側に接触しているが、カム60がM1
を不通にしているから、リバーシブルモータMは回らな
い。但し、コイルを通っているから、1W以下である
が、電力を消費している。そこで、コイルRに対して外
気温度センサS1の反対側に省エネセンサS2(8°C
以下オン、以上オフ)を入れておけば、一年の大半は消
費エネルギーを0とすることができる。尚、スナップス
イッチSSによれば、いつでも排水状態(ロ)とするこ
とができる。
【0028】この状態であると、電源の電流は、接点r
の黒塗り端子−マイクロスイッチM1−リバーシブルモ
ータMを流れる筈であるが、この回線は、マイクロスイ
ッチM1のCOM端子とNC端子間に接続してあるか
ら、カムが(a)の位置にいる限り、流れることがな
い。従って、回路切換装置9は、正常状態(イ)を保っ
ていることになる。凍結が予想されない冬季以外は、す
べてこの状態である。
【0029】しかし、外気温度センサS1が凍結予想温
度を検出して内部の導通状態を解除すると、リレーRの
端子rは白塗り端子側に切り換わり、電源の電流は、マ
イクロスイッチM2のCOM端子とNC端子間に流れ、
このとき、カム60はマイクロスイッチM2を押してい
ないので、リバーシブルモータMの回路に流れ、これを
回転させる。リバーシブルモータMが回転すると、カム
60も回転し、(b)の位置に来ると、そのアクチュエ
ータを動かしてCOM端子とNC端子間の導通状態を解
除し、電流が流れなくなって停止する。カム60が回転
することは弁棒51も回転することであり、カム60が
(b)の位置に来ると、回路切換装置9は排水状態
(ロ)に切り換わり、凍結に対処する。
【0030】一方、外気温度が上がって凍結予想温度を
脱すると、外気温度センサS1は再び導通状態となり、
リレーRの接点rを再度黒塗り端子側に切り換える。こ
のとき、カム60はマイクロスイッチM1を押していな
いから、そのCOM端子とNC端子間には電流が流れ、
リバーシブルモータMを回転させ、カム60は(b)の
位置から(a)の位置に戻り、これに伴って回路切換装
置9は排水状態(b)から正常状態(a)に切り換わ
る。
【0031】回路切換装置9の作動は、前述した急速給
水装置30に連動している。図7はこれを示す説明図で
あるが、カム60の背後に突起61が突設されており、
カム60が(b)の位置から(a)の位置に回動する
と、45°の付近からこの突起61がカム60の上方に
設けられたリフトアーム62を支点軸63回りに押し上
げる(90°回転し終わる直前に落とす)。リフトアー
ム62が上に押し上げられると、マイクロスイッチM3
のアクチュエ−タを押す。
【0032】すると、COM端子とNO端子との間が導
通し(Vが短絡する)、電源の電流は、ソレノイドCと
電磁弁D2に流れ、電磁弁D2を開いて水源2の水を減
圧弁27から短絡管29を通して室内側温水取出管6に
供給する。このとき、回路切換装置9は正常状態(イ)
にあるから、室内側温水取出管6に供給された水は温水
取出管5にも充満する。一方、ソレノイドCが作動する
と、その傍に設けられたマイクロスイッチM4が押さ
れ、そのCOM端子とNO端子間が導通し、電磁弁D1
も作動し、室内側冷水供給管3と冷水供給管4にも水源
2の水を供給し、給排切換装置10のダイヤフラム室3
5の圧力を上げ、開閉弁39を開ける。
【0033】従って、蛇口7を開口すると、温水タンク
1内の温水が即座に取り出せる。この場合、カム60の
回転速度は、90°を7秒程度で回転するように設定さ
れており、マイクロスイッチM3は、その半分の3〜4
秒程度は押され続け、この間、電磁弁D1、D2が開く
ことになる。この程度の時間があれば、室内側温水取出
管6と温水取出管5及び室内側冷水供給管3と冷水供給
管4に充満させるに十分すぎる水が供給されるが、仮
に、供給量が過大すぎたとしても、給排切換装置10の
フロートバルブ46によって遮られるから、温水タンク
1に逆流することはない。
【0034】前述した突起61は、カム60の(a)位
置から(b)位置への回転ではリフトアーム62を押し
上げないようになっている。回路切換装置9が排水状態
(ロ)になるときに、電磁弁D1、D2を開いては具合
が悪いからである。図8はこれを示す説明図であるが、
リフトアーム62にスプリング64で付勢されて右方の
みに動くことのできるドグ65を取り付けておき、カム
60が(a)位置から(b)位置への回転の場合は、突
起61でドグ65を押すだけで、リフトアーム62を持
ち上げることがないように、その前面の勾配を急にして
ある。更に、リフトアーム62は、スプリング66で常
にカム60側へ押しつけられている。
【0035】この他、外気温度センサS1には省エネセ
ンサS2が付設されている。即ち、凍結が起こることの
ない温度(例えば、8℃)以上では、外気温度センサS
1の回路を切断し、これに電流が流れないようにしたも
のである。微量ではあるが、外気温度センサS1の回路
には常時電流が流れているから、これの節約を図ったも
のである。
【0036】図9は強風時満水装置31の断面図である
が、この強風時満水装置31は、風速センサ67から構
成されており、この風速センサ67は、支柱68に対し
て上部に風向板69を有する風洞70を回転自在に取り
付けたもので、風洞70内には風受板71を支点軸72
の回りに回動自在に設けたものである。風向きによって
風洞70は風受板71が風を直角に受ける方向に回り、
風速によって風受板71は一定角度倒れる。
【0037】風受板71が所定角度倒れると、その作動
杆73は、支柱68に組み込まれたピン74を押し下げ
る。ピン74が押し下げられると、マイクロスイッチM
5を作動させ、温水量調節装置24のアース回路に組み
込まれたその閉接点wを開き、電磁弁D1を開いて温水
タンク1を満水にする。温水タンク1内の温水量が少量
であると、軽量の温水タンク1の総重量はますます軽く
なり、設置の状態次第によっては安全に問題があるから
であり、これを避けたものである。尚、風受板71はス
プリング等によって常時原位置側に付勢されているし、
その初期倒れは調整ボルト75で調整できるようになっ
ている。マイクロスイッチM5の作動を風速に応じたも
のに調整するためである。
【0038】
【発明の効果】以上、本発明は、太陽熱利用温水取出装
置において、戸外配管と戸内配管との断続を制御する回
路切換装置の各ボールバルブの間に設けられる弁棒に水
抜きニップルを取り付けたものであるから、仮に、弁棒
に設けられたシール材が老化等で破損して弁棒に水が伝
う事態が発生しても、これを外部に排水するから、隣の
ボールバルブまでは至らず、従って、公共の水道を使用
する場合等、たとえ、悪条件が重なって起こる事故にお
いても逆流や湯水が混合する事態を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の給排切換装置と逆止制御装置の断面図
である。
【図3】本発明の回路切換装置の断面図である。
【図4】本発明の回路切換装置の断面図である。
【図5】本発明の温水量調節装置の説明図である。
【図6】本発明のリバーシブルモータとカムの関係を示
す説明図である。
【図7】本発明のカムとリフトアームとの関係を示す説
明図である。
【図8】本発明のカムとリフトアームとの関係を示す説
明図である。
【図9】本発明の強風時満水装置の断面図である。
【符号の説明】
1 温水タンク 2 水源 3 室内側冷水供給管 4 冷水供給管 5 温水取出管 6 室内側温水取出管 7 蛇口 9 回路切換装置 25 排水管 26 排水管 28 給水管 49 ボールバルブ 51 弁棒 58 水抜きニップル A 切換弁 B 切換弁 C 切換弁 D1 電磁弁 S1 外気温度センサ M リバーシブルモータ (イ)正常状態 (ロ)排水状態

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水タンクに冷水を供給する戸外に設け
    られる冷水供給管を電磁弁で制御されて水源につながる
    室内側冷水供給管と外部に排出する排水管とに連通を切
    り換える切換弁Aと、温水タンクから温水を取り出す同
    じく戸外に設けられる温水取出管を蛇口につながる室内
    側温水取出管と外部に排出する排水管とに連通を切り換
    える切換弁Cと、水源の冷水を導く給水管を閉塞状態と
    室内側温水取出管とに連通を切り換える切換弁Bとを有
    し、切換弁Aが冷水供給管と室内側冷水供給管を、切換
    弁Cが温水取出管と室内側温水取出管をそれぞれ連通さ
    せ、切換弁Bが給水管と室内側温水取出管とを遮断する
    正常状態と、切換弁Aが冷水供給管と排水管を、切換弁
    Cが温水取出管と排水管をそれぞれ連通させ、切換弁B
    が給水管と室内側温水取出管とを連通する排水状態に切
    り換える太陽熱利用温水取出装置の回路切換装置におい
    て、切換弁A〜切換弁Cを直列に配した三つのボールバ
    ルブを三本の弁棒を同心で連結した三連バルブで構成す
    るとともに、各ボールバルブの間の弁棒に、弁棒を伝う
    水を外部に排出する水抜きニップルを設けたことを特徴
    とする太陽熱利用温水取出装置の回路切換装置。
  2. 【請求項2】 外気の温度を検出する外気温度センサを
    設け、外気温度センサが凍結予想温度を検出しないとき
    は、回路切換装置を正常状態に保ち、凍結予想温度を検
    出すると、回路切換装置を排水状態に切り換えることを
    特徴とする請求項1に記載の太陽熱利用温水取出装置の
    回路切換装置。
  3. 【請求項3】 リバーシブルモータによって回路切換装
    置を正常状態と排水状態とに切り換えることを特徴とす
    る請求項2に記載の太陽熱利用温水取出装置の回路切換
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101988770A (zh) * 2010-10-02 2011-03-23 刘德鹏 多功能进出水装置
CN102003819A (zh) * 2010-12-02 2011-04-06 朱晓俊 太阳能热水器无障碍出热水系统

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CN101988770A (zh) * 2010-10-02 2011-03-23 刘德鹏 多功能进出水装置
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