JP2003065453A - バルブ用ボディ及びその製造方法 - Google Patents

バルブ用ボディ及びその製造方法

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JP2003065453A JP2001258328A JP2001258328A JP2003065453A JP 2003065453 A JP2003065453 A JP 2003065453A JP 2001258328 A JP2001258328 A JP 2001258328A JP 2001258328 A JP2001258328 A JP 2001258328A JP 2003065453 A JP2003065453 A JP 2003065453A
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valve
hole
valve body
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valve hole
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Shinji Miyazoe
添 真 司 宮
Masaru Narita
田 勝 成
Makoto Ishikawa
川 誠 石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブ用ボディにおける弁孔内の加工・研磨
等を簡単、容易にして、バルブ用ボディの製造コストを
低減する。 【解決手段】 弁体を摺動自在に内挿するための弁孔を
備えたバルブ用ボディ10を、弁孔の軸線を含み、且つ
ボディ外面に開くポートP,A,B,Rから弁孔に向け
て連通する流路12p,12a,12b,12rの方向
に沿う分割面13において分割し、それぞれ個別に成形
したボディ部片を相互に接合することにより、バルブ用
ボディを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブ用ボディ及
びそれを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、弁体を摺動自在に内挿するための
弁孔を備えたバルブ用ボディは、上記弁孔を形成するた
めの下孔や、ボディ外面に開くポートから該弁孔に至る
流路等を成形したボディ用素材を予め成形しておいて、
上記下孔内に弁体と接するシート部や、弁孔に連通する
各流路を拡大するための拡大流路等を、上記下孔の一端
から挿入した工具によって加工・研磨している。しかし
ながら、この加工・研磨は、上述したように下孔の一端
から工具を挿入して行う必要があるので、工具形状や加
工形状その他に比較的制約が多く、困難な作業となって
加工時間も長くなるなどの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、上記バルブ用ボディにおける弁孔内の加工・研磨
等、特に弁孔内のリセスの加工を簡単且つ容易にして、
バルブ用ボディの製造コストを低減することにある。本
発明の他の技術的課題は、バルブ用ボディの形状の単純
化によって、ダイキャスト成形時における単一の型によ
る成形数の増加を図り、この点でも生産性を高めてバル
ブ用ボディの製造コストを低減することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1のバルブ用ボディは、弁体を摺動自在に
内挿するための弁孔を備えたバルブ用ボディであって、
該ボディを、上記弁孔の軸線を含む分割面において分割
し、それぞれ個別に成形したボディ部片を相互に接合す
ることにより形成したことを特徴とするものである。上
記バルブ用ボディの分割面は、ボディ外面に開くポート
から該弁孔に向けて連通する流路の方向と直交する面と
し、あるいは、ボディ外面に開くポートから該弁孔に向
けて連通する流路の方向に沿う面とすることができる。
【0005】本発明の第2のバルブ用ボディは、弁孔を
介してボディ外面のポートが開口する面とは反対の側で
該面と平行する分割面において分割し、それぞれ個別に
成形したボディ部片を相互に接合することにより形成
し、上記弁孔を有するボディ部片には、上記分割面側か
ら上記ポートに連通する流路と対向する位置に成形用孔
を開設したことを特徴とするものである。
【0006】一方、上記バルブ用ボディを製造するため
の本発明の製造方法は、それぞれのボディ部片を予め成
形しておき、それらの分割面を予熱してハンダで濡らし
たのち、両分割面を密接させ、両分割面の摩擦または超
音波の照射による加熱接合ののちに、当該接合部を冷却
して、ボディ部片を一体に接合することを特徴とするも
のである。
【0007】上記構成を有するバルブ用ボディ及びその
製造方法によれば、該ボディを、その弁孔内面のリセス
等のダイキャストによる成形が容易な形状に分割し、す
なわち、弁孔の軸線を含み、且つボディ外面に開くポー
トから該弁孔に向けて連通する流路の方向と直交する面
あるいは上記流路の方向に沿う面等において分割し、ま
たは、弁孔を介してボディ外面のポートが開口する面と
は反対の側で該面と平行する分割面において分割し、分
割したボディ部片をそれぞれ個別に成形するようにした
ので、前述したように下孔の一端から工具を挿入して切
削加工等を行う必要がなく、あるいはその加工を一部行
うことになっても非常に簡単で容易なものとなり、結果
的に、バルブ用ボディの製造コストを低減することがで
きる。
【0008】また、上述したように、バルブ用ボディを
複数の形状が単純化されたボディ部片に分割し、それら
の形状の単純化によってダイキャストによる成形を容易
化しているので、単一の成形型による成形数の増加を図
り、この点でも生産性を高めてバルブ用ボディの製造コ
ストを低減することができる。しかも、各ボディ部片の
成形に際し、それらの分割面において不要な部分の肉抜
きを行うことができるので、材料を節約することができ
る。上記分割したボディ部片相互間は、摩擦ハンダ付け
や超音波ハンダ付け等によりに容易に気密に接合するこ
とができるので、従来例に比してこのような工程が付加
されても、上述したように製造コストを低減することが
できる。
【0009】なお、上述したバルブ用ボディの分割を行
ったうえで分割したバルブ部片の接合を行っても、必ず
しも、接合後の弁孔内の加工が皆無になるのではなく、
例えば、流出したハンダを除去するとか、シール部材が
接するシート部(弁座部分)を研磨するなどの加工は行
う必要がある。しかしながら、その加工は従来例に比し
て極端に簡単なものとなる。また、ここでは、バルブ用
ボディを、弁孔の軸線を含む面あるいは該弁孔を挟む両
側において分割することについて説明したが、ボディ部
片の成形を容易にするために、必要に応じて、それらの
他に適宜部分で分割して成形し、それらを接合しもよい
のは勿論である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は、本発明に係るバ
ルブ用ボディの第1実施例を示している。このバルブ用
ボディ10は、二つのボディ部片10a,10bを接合
することにより構成したもので、概略的には、その接合
により構成されるバルブ用ボディ10に、図4に示すよ
うな弁体71を摺動自在に内挿するための弁孔11、ボ
ディ外面に開く供給ポートP、出力ポートA,B、及び
一対の排出ポートRから該弁孔11に向けて連通する流
路12p,12a,12b,12r等が設けられてい
る。
【0011】上記ボディ部片10a,10bは、バルブ
用ボディ10を一つの分割面13において分割すること
により形成したものである。上記分割面13は、上記弁
孔11の軸線を含み、且つボディ外面に開く各ポート
P,A,B,Rから該弁孔11に向けて連通する流路1
2p,12a,12b,12rの方向と直交する面であ
る。そして、その面によって分割された各ボディ部片1
0a,10bは、それぞれアルミニウム系の素材のダイ
キャスト成形によって個別に成形されている。上記分割
面13は、分割された各ボディ部片10a,10bのダ
イキャストによる成形が容易になるように設定されるべ
きであり、逆にボディ部片の形状もダイキャストによる
成形が容易になるように考慮することが望まれる。
【0012】上記各ボディ部片10a,10bの構成に
ついて更に具体的に説明すると、それらのボディ部片1
0a,10bは、上記分割面13に弁孔11を構成する
半孔11a,11bを備えると共に、下方のボディ部片
10bにおける上記半孔11bと各ポートP,A,B,
Rを連通させる流路12p,12a,12b,12rを
備え、上記半孔11a,11bの内面には、前記流路1
2p,12a,12b,12rが開口する位置に、該各
流路を拡大するための拡大流路部14p,14a,14
b,14rを設けると共に、弁体71のシール部材72
と接するシート部15、該シート部15にシール部材7
2が円滑に乗り上げるように角部を除去した乗り上げ部
16等を設けている。
【0013】また、上記両ボディ部片10a,10bに
は、その外側凸部に、マニホールドベース70(図4)
への取付け用ボルトの挿入孔17を設けると共に、隣接
する弁ボディ10の該挿入孔17のための外側凸部を嵌
入させる凹溝18を設け、更に、両ボディ部片10a,
10bの端面には、そこに当接して固定されるエンド部
材81の位置決め用凸部81aを嵌入させるための凹部
19を設けている。これらは、上記半孔11a,11b
内の各部及び流路等と共にダイキャストによりにより成
形されるものである。更に、図4に明瞭に示すように、
上側のボディ部片10aには、複数のパイロット流路2
1を設けている。図示する実施例の場合、上側のパイロ
ット流路は、主としてパイロット弁90をボディ10の
一端側のみに取付けるシングル弁の場合に利用し、下側
のパイロット流路は、主としてパイロット弁90をボデ
ィ10の両端側に取付けるダブル弁の場合に利用するも
のである。この点は、以下に述べる各実施例においても
同様である。
【0014】なお、上方のボディ部片10aに、パイロ
ット流体を流すためのパイロット流路21等を設けてい
るが、これらを含む流路等のうちで、単純な丸孔のよう
に成形後の加工が容易なものは、成形後の機械加工によ
り形成することができる。但し、ダイキャスト成形が容
易なものは、ボディ部片の成形に際して同時に成形して
もよい。また、バルブ用ボディ10を各種形態の電磁弁
に利用可能にするため、ボディ部片10a,10bに
は、上記パイロット流路21ばかりでなく、各種電磁弁
において利用する可能性があるパイロット流路等を予備
的に設けておくことができる。
【0015】上述した構成を有する一対のボディ部片1
0a,10bは、それらの両分割面13を相互に接合す
ることにより、バルブ用ボディ10が形成される。この
ボディ部片10a,10bの接合には、次のようなハン
ダ接合の方法を用いるのが望ましい。なお、ここでは、
アルミニウム系の素材を用いてボディ部片10a,10
bの成形を行うことを前提としてそれらのハンダ接合に
ついて説明するが、それらの接合には接着剤を用いるこ
ともでき、特に、ボディ部片10a,10bを合成樹脂
で成形する場合などには、それらに適した接着剤等を用
いることもできる。
【0016】次に、上記ハンダ接合の方法について更に
具体的に説明する。ハンダ接合に際して、予め成形され
たボディ部片10a,10bの分割面13の平面度を高
める必要がある場合には、それらの分割面13を研削し
ておく。ボディ部片10a,10bのハンダ接合におい
ては、先ず、それらの分割面13を必要な温度、例えば
200〜250℃程度に予熱し、この予熱した分割面1
3をハンダで濡らす。その際には、必要に応じてワイヤ
ーブラシ等で表面の酸化皮膜を除去しながらハンダで濡
らし、あるいは、分割面13をハンダ槽に浸漬して該分
割面13に超音波を作用させる。この超音波を用いる場
合には、その超音波の作用によって酸化皮膜の除去や再
酸化を防止することができ、速やかに分割面13がハン
ダによって濡れるので、フラックスの使用の必要がな
い。
【0017】次に、必要に応じて分割面13を再度ハン
ダの溶融温度まで昇温させ、ハンダの溶融状態で両分割
面13,13を密接させ、両分割面の摩擦または超音波
の照射による加熱接合ののちに、当該接合部を冷却し
て、ボディ部片10a,10bを一体に接合し、バルブ
用ボディ10を得る。上記ハンダ(軟ろう)としては、
通常、Sn−Pb系や、Sn−Zn系のものが用いられ
る。このように構成したバルブ用ボディ10の弁孔11
の内面は、必要に応じて、例えば、流出したハンダを除
去するとか、シール部材72と接するシート部15や、
シール部材72の乗り上げ部16を研磨するなどの加工
を行うが、それらの加工は、従来例に比して極端に簡単
なものである。
【0018】図3及び図4は、上述したところにより製
造されたバルブ用ボディ10を用いているシングルソレ
ノイド形のパイロット式電磁弁の構成を示すものであ
る。この電磁弁においては、上記バルブ用ボディ10の
両端にエンド部材81,82が取付けられ、その際、両
ボディ部片10a,10bの端面の凹部19にはエンド
部材81の位置決め用凸部81aが嵌入される。エンド
部材81は、その内部に弁体71を押圧するピストン8
4を収容するためのシリンダ部83を備え、該ピストン
84は、3ポートのパイロット弁90の駆動によりシリ
ンダ部83に給排されるパイロット流体により弁体71
を駆動するように配設されている。上記パイロット弁9
0は、ソレノイド90aの駆動により前記供給流路12
pからエンド部材81内の流路を通して送られるパイロ
ット流体の流路を切換え、上記シリンダ部83にそのパ
イロット流体を給排するものである。また、他方のエン
ド部材82は、上記ピストン84のほぼ2分の1の圧力
作用面積を有するピストン86を収容するためのシリン
ダ部85を備え、該ピストン86は、前記供給流路12
pからパイロット流路21及びエンド部材82内の流路
を通して送られるパイロット流体により、常に弁体71
を復帰のために押圧するように配設している。
【0019】上記バルブ用ボディ10は、ボディ部片1
0a,10bに設けたボルトの挿入孔17を用いてマニ
ホールドベース70へ取付けられ、供給ポートP、出力
ポートA,B、及び一対の排出ポートRがマニホールド
ベース70における流路70p,70a,70b,70
rにそれぞれ接続されている。なお、ここで説明した電
磁弁の構成は、上記バルブ用ボディ10の利用態様の一
例を示すものであって、これによって本発明のバルブ用
ボディ10の構成を限定的に解すべきではない。
【0020】上記バルブ用ボディ10は、それらの分割
面13を摩擦ハンダ付けや超音波ハンダ付けで接合する
に際し、最終的には両ボディ部片10a,10bの相互
の位置決めを正確に行う必要がある。図5乃至図8に
は、上記位置決めのためのガイドの構成例を示してい
る。なお、これらは上記第1実施例の一部を変形させて
ガイドを形成したもので、その他の構成及び作用は第1
実施例と変わるところがない。
【0021】図5乃至図8について説明すると、先ず、
図5に示す変形例では、一方のボディ部片30bの隅部
にガイド用凸部31bを設けると共に、他方のボディ部
片30aの対応位置にガイド用凹部31aを設け、図6
に示す変形例では、一方のボディ部片32bの弁孔を挟
む対向位置にガイド用凸部33bを設けると共に、他方
のボディ部片32aの対応位置にガイド用凹部33aを
設け、図7に示す変形例では、一方のボディ部片34b
の弁孔を挟む対向辺に沿ってガイド用凸部35bを設け
ると共に、他方のボディ部片34aの対応位置にガイド
用凹部35aを設けている。なお、上記各凸部と凹部と
は、相互に密嵌するものとすることもできるが、ボディ
部片の相互摩擦等のために、凹部を凸部よりも大きく形
成して、凹部の一方端に凸部が当接した状態を適切な接
合位置とすることもできる。
【0022】図8は、上記ガイドとして一方のボディ部
片36bの隅部に着脱可能なピン状のガイド用凸部37
bを設けると共に、他方のボディ部片36aの対応位置
に該ピン状のガイド用凸部が嵌入するガイド用凹部(図
示省略)を設けている。上記着脱可能なガイド用凸部3
7bは、分割面38の平面度を高めるためにその研削を
行う場合等において、該研削のために一時的にそれを取
外すことができる点で有利なものである。なお、上記ガ
イド用凸部37bとしては、弾性ある金属板を筒状に巻
いたスプリングピンを用いるのが望ましい。
【0023】図9及び図10は、本発明に係るバルブ用
ボディの第2実施例(直接配管形)を示している。この
バルブ用ボディ40は、前記第1実施例と同様に、分割
面41において分割して成形した二つのボディ部片40
a,40bを相互に接合することにより構成したもので
あるが、上方のボディ部片40aに出力ポートA及びB
を設け、それらのポートは下方のボディ部片40bに設
けていない点で、第1実施例とは相違している。なお、
その他の点では第1実施例と実質的に相違するところが
ないので、要部に第1実施例と同じ符号を付してその説
明を省略する。また、図5乃至図8に示すような接合の
ためのガイドを設けることができる点でも第1実施例と
変わるところがない。
【0024】図11及び図12は、本発明に係るバルブ
用ボディの第3実施例を示し、この第3実施例でも、バ
ルブ用ボディ45を二つのボディ部片に分割して接合す
るようにしているが、該バルブ用ボディ45の分割面4
6を、ボディ45の外面に開く各ポートP,A,B,R
から弁孔48に向けて連通する流路47p,47a,4
7b,47rの方向に沿う面としている。また、上記分
割面46において分割されたボディ部片45a,45b
は、上記分割面46に、弁孔48を構成する半孔48
a,48bを設けると共に、その内面に、第1実施例と
同様の拡大流路部や、シール部材72と接するシート
部、該シート部へのシール部材72の乗り上げ部等を設
けている。それらは、第1実施例の場合と分割面46の
向きが相違するだけで、実質的に変わるところはない。
更に、上記ボディ部片45a,45bの分割面46に
は、パイロット流路の半孔49、及び一方のパイロット
流路を供給流路47p側に連通させる連通路49aを設
けている。なお、ボディ部片45bの分割面46側は図
示していないが、ボディ部片45aのそれと実質的に対
称をなす形状である。この第3実施例におけるボディ部
片45a,45bをそれらの分割面46においてハンダ
接合する方法も、前記第1実施例において説明したとこ
ろと同じである。
【0025】図13乃至図15は、本発明に係るバルブ
用ボディの第4実施例を示すものである。この第4実施
例においては、バルブ用ボディ50を、弁孔51を介し
てボディ外面の各ポートP,A,B,Rが開口する面と
は反対の側で、該面と平行する分割面53において分割
し、それぞれ個別に成形したボディ部片50a,50b
を相互に接合することにより上記ボディ50を形成して
いる。
【0026】この第4実施例では、前記第1乃至第3実
施例のように、弁孔の軸線を含む分割面で分割していな
いため、ボディ部片50bにはその端面側から弁孔51
を開設する必要があるが、図15に明瞭に示しているよ
うに、該ボディ部片50bには、上記分割面53側か
ら、上記ポートP,A,B,Rに連通する流路52p,
52a,52b,52rと対向する位置に、成形用孔5
4p,54a,54b,54rを開設し、上記流路側及
び成形用孔側から弁孔51内のリセスを成形するように
しているので、それぞれ主たる成形位置を弁孔51の径
方向両側にずらすなどの手段により、弁孔51内の切削
加工等を大幅に低減し、弁孔51内の成形や研磨等を容
易に行うことが可能になる。
【0027】なお、ボディ部片50aには、パイロット
流路55を開設し、その分割面53に成形用孔54pを
パイロット流路55に連通させる連通路(図17の連通
路62c参照)等を設けるに過ぎないので、その成形は
容易に行うことができ、上記パイロット流路や連通路は
機械加工によって形成することもできる。また、この第
4実施例におけるボディ部片50a,50bをそれらの
分割面53においてハンダ接合する方法、接合したバル
ブ用ボディの利用の態様も、前記第1実施例において説
明したところと同様である。
【0028】図16及び図17は、上記図13乃至図1
5の第4実施例の変形例を示すもので、この変形例で
は、上記第4実施例におけるボディ部片50aに対応す
る上方のボディ部片を、二つのボディ部片60c,60
dの接合により形成している。また、上記二つのボディ
部片60c,60dの接合に際し、それらの間に設けら
れる第2の分割面61にパイロット流路の軸線が現われ
るように、複数のパイロット流路の軸線が第2の分割面
61内に位置するようにし、それらのパイロット流路を
半孔62a,62bの接合によって形成している。ま
た、一方のパイロット流路の半孔62bを分割面53に
開く連通路62cによって成形用孔54pに連通させて
いる。上記二つのボディ部片60c,60dの接合は、
第1実施例の接合面13におけるボディ部片10aと1
0bの接合と同様に行えばよい。また、この例における
他方のボディ部片60bは、第4実施例のボディ部片5
0bに対応し、それと実質的に同一の構成を有している
ので、主要な部分に第4実施例と同一の符号を付してそ
れらの説明を省略する。
【0029】なお、図16及び図17の例に限らず、上
記各実施例のバルブ用ボディは、ボディ部片の成形を容
易にするために、必要に応じて適宜部分で分割して成形
し、それらを接合しもよいのは勿論である。また、上記
各実施例においては、それらのボディ部片の成形に際
し、分割面において不要な部分の肉抜きを行い、それに
よってボディ部片の材料を節約することができる。
【0030】
【発明の効果】以上に詳述した本発明のバルブ用ボディ
及びその製造方法によれば、バルブ用ボディにおける弁
孔内の加工・研磨等、特に弁孔内のリセスの加工を簡単
且つ容易にして、バルブ用ボディの製造コストを低減す
ることができ、また、バルブ用ボディの形状の単純化に
よって、ダイキャスト成形時における単一の型による成
形数の増加を図り、この点でも生産性を高めてバルブ用
ボディの製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルブ用ボディの第1実施例の分
解斜視図である。
【図2】上記第1実施例における上部のボディ部片の弁
孔側の形態を示す斜視図である。
【図3】上記バルブ用ボディを用いて組み立てられた電
磁弁の外観斜視図である。
【図4】上記第1実施例のバルブ用ボディを用いて組み
立てられた電磁弁の断面図である。
【図5】本発明に係る上記第1実施例の変形例を示す分
解斜視図である。
【図6】本発明に係る上記第1実施例の他の変形例を示
す分解斜視図である。
【図7】本発明に係る上記第1実施例の更に他の変形例
を示す分解斜視図である。
【図8】本発明に係る上記第1実施例の更に他の変形例
を示す分解斜視図である。
【図9】本発明に係るバルブ用ボディの第2実施例の分
解斜視図である。
【図10】上記第2実施例のバルブ用ボディを用いて組
み立てられた電磁弁の外観斜視図である。
【図11】本発明に係るバルブ用ボディの第3実施例の
分解斜視図である。
【図12】第3実施例における一対のボディ部片の接合
状態を示す外観斜視図である。
【図13】本発明に係るバルブ用ボディの第4実施例の
分解斜視図である。
【図14】第4実施例における一対のボディ部片の接合
状態を示す外観斜視図である。
【図15】第4実施例におけるボディ部片を破断して示
す斜視図である。
【図16】上記第4実施例の変形例を示す分解斜視図で
ある。
【図17】上記変形例の他の方向から見た分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
10,40,45,50 バルブ用ボディ 10a,10b,40a,40b ボディ部片 11,48,51 弁孔 12p,12a,12b,12r 流路 13,41,46,53,61 分割面 45a,45b,50a,50b ボディ部片 47p,47a,47b,47r 流路 52p,52a,52b,52r 流路 54p,54a,54b,54r 成形用孔 60b,60c,60d ボディ部片 71 弁体 P 供給ポート A,B 出力ポート R 排出ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石 川 誠 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4−2−2 エスエムシー株式会社筑波技術センター内 Fターム(参考) 3H051 AA03 AA06 AA10 BB01 BB02 CC11 DD03 DD07 EE03 EE04 FF15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体を摺動自在に内挿するための弁孔を備
    えたバルブ用ボディであって、 該ボディを、上記弁孔の軸線を含む分割面において分割
    し、それぞれ個別に成形したボディ部片を相互に接合す
    ることにより形成した、ことを特徴とするバルブ用ボデ
    ィ。
  2. 【請求項2】バルブ用ボディの分割面が、ボディ外面に
    開くポートから該弁孔に向けて連通する流路の方向と直
    交する面である、ことを特徴とする請求項1に記載のバ
    ルブ用ボディ。
  3. 【請求項3】バルブ用ボディの分割面が、ボディ外面に
    開くポートから該弁孔に向けて連通する流路の方向に沿
    う面である、ことを特徴とする請求項1に記載のバルブ
    用ボディ。
  4. 【請求項4】弁体を摺動自在に内挿するための弁孔を備
    えたバルブ用ボディであって、 該ボディを、上記弁孔を介してボディ外面のポートが開
    口する面とは反対の側で該面と平行する分割面において
    分割し、それぞれ個別に成形したボディ部片を相互に接
    合することにより形成し、 上記弁孔を有するボディ部片には、上記分割面側から上
    記ポートに連通する流路と対向する位置に成形用孔を開
    設した、ことを特徴とするバルブ用ボディ。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかのバルブ用ボディ
    を製造する方法であって、それぞれのボディ部片を予め
    成形しておき、それらの分割面を予熱してハンダで濡ら
    したのち、両分割面を密接させ、両分割面の摩擦または
    超音波の照射による加熱接合ののちに、当該接合部を冷
    却して、ボディ部片を一体に接合する、ことを特徴とす
    るバルブ用ボディの製造方法。
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