JP2003064602A - 弾性枕木 - Google Patents

弾性枕木

Info

Publication number
JP2003064602A
JP2003064602A JP2001254916A JP2001254916A JP2003064602A JP 2003064602 A JP2003064602 A JP 2003064602A JP 2001254916 A JP2001254916 A JP 2001254916A JP 2001254916 A JP2001254916 A JP 2001254916A JP 2003064602 A JP2003064602 A JP 2003064602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic
sleeper
cover material
main body
elastic cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001254916A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Iino
康之 飯野
Kuniaki Onishi
国昭 大西
Masaru Matsumoto
勝 松本
Yuji Ishijima
勇治 石島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Odakyu Electric Railway Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Odakyu Electric Railway Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd, Odakyu Electric Railway Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2001254916A priority Critical patent/JP2003064602A/ja
Publication of JP2003064602A publication Critical patent/JP2003064602A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Railway Tracks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程が簡略化できるとともに振動吸収性に
優れた弾性枕木を提供することを目的としている。 【解決手段】下端部がコンクリート道床または有道床に
埋設される鉄道用の弾性枕木において、レールを下方か
ら受けるように配置される枕木本体が、弾性材から成形
された弾性カバー材の上部に設けられた係止部が枕木本
体の周縁の少なくとも一部で枕木本体の上面を係止した
状態に略枕木本体の外形と略同じか少し小さい箱状をし
た弾性カバー材の本体部内に嵌合されているとともに、
弾性カバー材の枕木本体の底面および/または側面を受
ける内壁面に、枕木本体にかかる荷重による弾性材の変
形逃げ用の凹部が形成されている構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性枕木に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地下鉄等のトンネルや建物内を貫通する
鉄道路の場合、躯体に一体化されたコンクリート道床に
レールを受ける枕木が敷設されるようになっている。し
かし、コンクリートや長繊維補強発泡熱硬化性樹脂のみ
からなる枕木を直接コンクリート道床に敷設すると、列
車の走行等で生じたレールの振動により、車内騒音の発
生や乗り心地の悪化のみならず、振動が枕木、コンクリ
ート道床を介して地上の建物や周囲の構造物に伝わる。
そして、この伝わった振動により騒音が発生したり、建
物を傷めたりする。また、バラスト敷設の有道床軌道に
あっても、レール振動が枕木より道床に伝わり、騒音の
原因になっている。
【0003】そこで、有道床またはコンクリ―ト道床に
できるだけ振動が伝わらないように図13に示すような
弾性枕木100が用いられている(特開平11−148
101号公報等参照)。すなわち、この弾性枕木100
は、コンクリート製や長繊維補強発泡熱硬化性樹脂製の
枕木本体101の底および周面下部がゴムや樹脂エラス
トマー等の弾性材からなる弾性カバー102によって被
覆されており、レールから枕木本体101に伝えられた
振動が弾性材によって緩和されるようになっている。
【0004】また、従来の弾性枕木100は、図14に
示すように、型200を用いて、PC鋼線105を配線
後、コンクリート104を流し込み、PC製の枕木本体
101を成形する。次にこのPC製の枕木本体101を
図15に示すように弾性枕木100の断面形状をした型
201内に入れたのち、弾性材102'を流し込み、型
201内で硬化させて枕木本体101に一体化された弾
性カバー102を成形する方法や、図示していないが、
コンクリート製や長繊維補強発泡熱硬化性樹脂製の枕木
本体101と、弾性カバー102とをそれぞれ予め成形
しておき、この予め成形された枕木本体101の所定位
置に弾性カバー102を嵌着などの方法によって固着す
る方法などによって製造されるようになっている。
【0005】しかし、このような従来の弾性枕木100
は、コンクリート道床との間に中実に詰まった状態であ
るので、列車が真上に来たときのように大きな荷重を受
けると、弾性カバーが大きく圧縮されて弾性がなくなり
十分に振動を吸収できないという問題がある。また、上
記弾性枕木100を有道床に敷設しても有効に振動を吸
収できなかった。さらに、防振効果を高めるために弾性
材を発泡体で形成したものも提案されているが、十分な
防振効果を発揮できるまで到っていない。
【0006】一方、特許第3078238号公報には、
コンクリート道床に埋め込まれた断面U字形をした支持
部材内に、枕木の両端部分を支持部材を介して固定する
とともに、枕木と支持部材との間に弾性シートを介在さ
せて防振を図るような施工方法が開示されている。しか
も、この施工方法では、弾性シートに突条を設けること
でより防振効果を高めるようにしている。しかし、この
施工方法では、部品点数が多く施工性が悪いとともに、
コストもかかる。しかも、枕木が一部で硬質の支持部材
に直接固定されているため、十分な防振効果を発揮でき
ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、製造工程が簡略化できるとともに振動吸
収性に優れた弾性枕木を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明にかかる請求項1に記載の弾性枕木
(以下、「請求項1の弾性枕木」と記す)は、下端部が
コンクリート道床または有道床に埋設される鉄道用の弾
性枕木において、レールを下方から受けるように配置さ
れる枕木本体が、弾性材から成形された弾性カバー材の
上部に設けられた係止部が枕木本体の周縁の少なくとも
一部で枕木本体の上面を係止した状態に略枕木本体の外
形と略同じか少し小さい箱状をした弾性カバー材の本体
部内に嵌合されているとともに、弾性カバー材の枕木本
体の底面および/または側面を受ける内壁面に、枕木本
体にかかる荷重による弾性材の変形逃げ用の凹部が形成
されている構成とした。
【0009】本発明にかかる請求項2に記載の弾性枕木
(以下、「請求項2の弾性枕木」と記す)は、請求項1
の弾性枕木において、凹部を枕木本体の長手方向に平行
に設けられた複数の凹溝とした。
【0010】本発明にかかる請求項3に記載の弾性枕木
(以下、「請求項3の弾性枕木」と記す)は、請求項1
または請求項2の弾性枕木において、レール荷重を受け
る軌道部の位置付近の凹溝の幅が他の部分より狭くなっ
ている構成とした。
【0011】本発明にかかる請求項4に記載の弾性枕木
(以下、「請求項4の弾性枕木」と記す)は、請求項1
〜請求項3のいずれかの弾性枕木において、レール荷重
を受ける軌道部の位置付近の少なくとも底部に、凹部に
代えてウレタン樹脂エラストマーからなる発泡体シート
が敷き込まれている構成とした。
【0012】本発明にかかる請求項5に記載の弾性枕木
(以下、「請求項5の弾性枕木」と記す)は、請求項1
〜請求項3のいずれかの弾性枕木において、弾性カバー
の底部に、凹部に代えてウレタン樹脂エラストマーから
なる発泡体シートがほぼ全面に敷き込まれている構成と
した。
【0013】本発明にかかる請求項6に記載の弾性枕木
(以下、「請求項6の弾性枕木」と記す)は、請求項1
〜請求項5のいずれかの弾性枕木において、弾性カバー
材が軟質ゴムまたはウレタン樹脂エラストマーによって
形成されているようにした。
【0014】本発明にかかる請求項7に記載の弾性枕木
(以下、「請求項7の弾性枕木」と記す)は、請求項1
〜請求項6のいずれかの弾性枕木において、枕木本体を
長繊維補強発泡熱硬化性樹脂で形成した。
【0015】本発明にかかる請求項8に記載の弾性枕木
(以下、「請求項8の弾性枕木」と記す)は、請求項1
〜請求項7のいずれかの弾性枕木において、弾性カバー
材の埋設予想部に、外側に張り出す張り出しまたは凹部
からなる係止部が設けられている構成とした。
【0016】本発明において、凹部の大きさや深さは、
弾性カバーを構成する弾性材の種類によって適宜決定さ
れるが、請求項2の弾性枕木のように、凹部を平行な凹
溝とするとともに、請求項3の弾性枕木のように弾性材
として軟質ゴムまたはウレタン樹脂エラストマーを用い
るようにした場合、凹溝のピッチが10mm〜30m
m、凹溝の幅が5mm〜10mm、凹溝の深さが3mm
〜10mm程度が好ましい。
【0017】また、レール荷重を受ける軌道部位置付近
の凹溝の幅は、道床反力より枕木に発生する曲げモーメ
ントの大きさによって適宜決定されるが、請求項3の弾
性枕木のように、他の部分より狭くなっていることが好
ましい。具体的には、他の部分の凹溝の幅の50%〜9
0%程度とすることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1〜図3は、本発
明にかかる弾性枕木の第1の実施の形態をあらわしてい
る。
【0019】図1〜図3に示すように、この弾性枕木1
aは、枕木本体2と、弾性カバー材3とから形成されて
いる。枕木本体2は、長繊維強化熱硬化性樹脂製板材
(たとえば、積水化学工業社製FFU)を複数枚厚み方
向に貼り合わせて形成されていて、その上面に図示して
いないがタイプレートを介してレールが固定されるよう
になっている。
【0020】弾性カバー材3は、弾性材としてのウレタ
ン樹脂エラストマーを成形することによって形成されて
いて、図2および図3に示すように、本体部3aと、係
止部3bとを備えている。本体部3aは、内部に枕木本
体2が嵌合される枕木本体2より少し小さい上部開口の
略箱状をしていて、内側の底面および側壁面全面に枕木
本体2の長手方向に平行な複数の凹溝31が等ピッチで
形成されている。
【0021】係止部3bは、本体部3aの上端縁から内
側に張り出すように本体部3aと一体成形されていて、
本体部3aに枕木本体2が嵌合された状態で、タイプレ
ートの取り付けを阻害しないように枕木本体2の上面に
全周にわたって係止されるようになっている。そして、
この弾性枕木1aは、まず、枕木本体2および弾性カバ
ー材3を成形する。つぎに、弾性カバー材3の係止部3
bを治具(図示せず)を用いて外側に押し広げるように
弾性変形させた状態で枕木本体2を本体部3a内に圧入
したのち、治具を取り外すことによって、枕木本体2に
弾性カバー材3を装着できる。
【0022】すなわち、治具を取り外せば、押し広げら
れた弾性カバー材3がその弾性力によって元の状態に戻
ろうとし、図3に示すように、本体部3aの内壁面32
が枕木本体2の側壁面21および底面22に密着すると
ともに、係止部3bが枕木本体2の上面の周縁部に全周
にわたって係止される。
【0023】一方、屋外で使用する場合に、枕木上面に
溜まった雨水を排水できるように、弾性カバー材の周縁
部が部分的に切欠部を有するものでもよい。この切欠部
を設けることにより、弾性カバー材の中に枕木を装着し
やすくなる利点もある。
【0024】この弾性枕木1aは、以上のようになって
おり、略レールの荷重のみの小さな荷重しかかかってい
ない場合、図4(a)に示すように、本体部3aの内壁
があまり押しつぶされないが、列車等が直上を通過した
場合などのように、大きな荷重がかかると、図4(b)
に示すように、内壁の本体部3aに接する部分が押しつ
ぶされ、隣接する凹溝31側に入り込むように変形す
る。したがって、列車通過時でも振動がコンクリート道
床やバラスト道床に伝わりにくい。
【0025】また、予め成形された枕木本体2に、同様
に予め成形された弾性カバー材を装着するだけでよいの
で、製造が容易である。しかも、枕木本体2が、長繊維
強化熱硬化性樹脂で形成されているので、軽量で施工時
の取り扱い性に優れている。
【0026】また、弾性カバー材が、ウレタン樹脂エラ
ストマーで形成されているので、耐食性にも優れてい
る。なお、タイプレートは、通常、枕木本体2に弾性カ
バー材3を装着した後に、枕木本体2に取り付けられる
が、予め取り付けられていても構わない。また、弾性カ
バー材は、ウレタン樹脂エラストマーに代えて軟質ゴム
または他の材質で形成するようにしても構わない。
【0027】図5は、本発明にかかる弾性枕木の第2の
実施の形態をあらわしている。図5に示すように、この
弾性枕木1a'は、弾性カバー材30aの軌道部位置付
近の凹溝31'の幅が、他の部分より狭くなっている以
外は、上記弾性枕木1aと同様になっている。
【0028】この弾性枕木1a'は、以上のように、弾
性カバー材30aの軌道部位置付近の凹溝31'の幅
が、他の部分より狭くなっているので、軌道部位置付近
の耐荷重性が向上し列車の通過時の大きなレール荷重に
よる弾性変形を抑えることができる。したがって、好ま
しくない列車の通過時の大きなレール荷重による枕木の
沈下を抑えながら防振効果を発揮することができる。
【0029】図6は、本発明にかかる弾性枕木の第3の
実施の形態をあらわしている。図6に示すように、この
弾性枕木1bは、弾性カバー材30bのレール荷重を受
ける軌道部の位置付近の少なくとも底部に凹溝31を形
成する代わりにウレタン樹脂エラストマーからなる発泡
体シート5を敷き込むようにした以外は、上記第1の実
施の形態と同様になっている。なお、発泡体シート5
は、繰り返し圧縮特性に優れた樹脂を選定し、かつその
発泡倍率が適度に選定される。
【0030】この弾性枕木1bによれば、発泡体シート
5がレール荷重による弾性変形を吸収して、種々のレー
ル荷重に対しても最適に枕木本体2の沈下を抑えながら
防振効果を発揮することができる。また、図6の弾性カ
バー材30bに代えて図7に示すような弾性カバー材3
0cを用いるようにしてもよい。
【0031】すなわち、この弾性カバー材30cは、図
6の弾性カバー材30bと同様に、軌道部付近に発泡体
シート5をはめ込みながら、発泡体シート5部分以外の
部分が、凹溝に代えて海島構造になっており、島部39
の直径が発泡体シート5から遠ざかるにつれて小径にな
っている。
【0032】この弾性カバー材30cは、この海島構造
部分で、列車荷重に応じて種々の応力吸収ができる。な
お、発泡体シート5は、軌道部付近の側面部にも凹溝部
の代わりにはめ込んでもよい。
【0033】また、図8は、本発明にかかる第4の実施
の形態をあらわしている。図8に示すように、この弾性
枕木1cは、凹溝形成の代わりにウレタン樹脂エラスト
マーからなる低発泡倍率の発泡体シート(以下、「低発
泡シート」と記す)5aと,高発泡倍率の発泡体シート
(以下、「高発泡シート」と記す)5bとを、低発泡シ
ート5aが軌道部付近、高発泡シート5bがその他の部
分に配置されるように弾性カバー材30dの底のほぼ全
面に敷き込み、低発泡シート5aがレール荷重による弾
性変形を吸収するようにした。
【0034】すなわち、この弾性枕木1cによれば、種
々のレール荷重に対しても弾性変形を簡単かつ最適に吸
収することができ、枕木本体2の沈下を抑えながら防振
効果を確保することができる。なお、これらの発泡体シ
ート5a,5bは、弾性カバー材30dの内面に接着剤
で固定しておくとよい。
【0035】図9は、本発明にかかる弾性枕木の第5の
実施の形態をあらわしている。図9に示すように、この
弾性枕木1dは、弾性カバー材3'の本体部3aの側壁
が下方に向かって徐々に外側に張り出している以外は、
上記弾性枕木1aと同様になっている。
【0036】すなわち、この弾性枕木1dは、以上のよ
うに、弾性カバー材3'の本体部3aの側壁が下方に向
かって徐々に外側に張り出して、コンクリート道床4の
一部が本体部3aの外側に張り出した部分33に上方か
らかぶさるようになるため、コンクリート道床4によっ
て上方への抜けも抑止されよりしっかりとした取り付け
状態を得ることができる。すなわち、張り出した部分3
3が弾性枕木1dにかかるアップリフト力に対抗するた
め、軌道を安定させることができる。
【0037】図10は、本発明にかかる弾性枕木の第6
の実施の形態をあらわしている。図10に示すように、
この弾性枕木1eは、弾性カバー材30が本体部3aの
側壁下端部に、外側に張り出すようにして設けられた係
止部35を備えている以外は、上記弾性枕木1aと同様
になっている。
【0038】すなわち、この弾性枕木1eは、弾性カバ
ー材30の係止部35が弾性枕木1eにかかるアップリ
フト力に対抗するため、軌道を安定させることができ
る。
【0039】図11は、本発明にかかる弾性枕木の第7
の実施の形態をあらわしている。図11に示すように、
この弾性枕木1fは、弾性カバー材30'がその下端部
の係止部35の上に係止部35より小さい係止部36を
備えている以外は、上記弾性枕木1eと同様になってい
る。
【0040】図12は、本発明にかかる弾性枕木の第8
の実施の形態をあらわしている。図12に示すように、
この弾性枕木1gは、弾性カバー材30eの側壁内面部
の凹溝31の深さが、下部より上方のほうが深くなって
おり、列車通過時のレールのふく進力による弾性変形を
吸収しやすくしている。
【0041】また、この弾性枕木1gは、側壁の外側に
設けた係止部35が弾性枕木1eにかかるアップリフト
力に対抗するため、軌道を安定させることができる。
【0042】本発明にかかる弾性枕木は、上記の実施の
形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では
係止部3bが全周にわたって設けられていたが、枕木本
体2の外れを防止できるのであれば、間欠的に設けても
構わない。上記の実施の形態では、凹部が平行な凹溝3
1になっていたが、凹部を島状に設けるようにしても構
わないし、海状に設けるようにしてもよい。また、弾性
枕木内の上面に溜まった雨水を排水しやすい形状に切欠
部や穴を弾性カバー材の底面や壁面に設けても構わな
い。
【0043】上記の実施の形態では、枕木本体2が、長
繊維強化熱硬化性樹脂製であったが、コンクリート製あ
るいは木製等の他の材質でも構わない。上記の実施の形
態では、枕木本体2を弾性カバー材3の本体部3aに嵌
合させるとともに、係止部3bを枕木本体2の上面に係
止させるだけであったが、必要に応じて凹溝31を除く
弾性カバー材3の内壁面に感圧接着剤等を塗布してお
き、枕木本体2の壁面と弾性カバー材3の内壁面とを、
凹溝31部分を除き接着するようにしても構わない。
【0044】また、上記の実施の形態では、弾性カバー
材が一体成形されていたが、長手方向で分割されていて
も構わない。本発明にかかる弾性枕木は、コンクリート
道床の外、バラスト道床にも有効に利用できる。
【0045】
【発明の効果】本発明にかかる弾性枕木は、以上のよう
に構成されているので、製造工程が簡略化できるととも
に振動吸収性に優れている。
【0046】特に、請求項3の弾性枕木のように、軌道
部位置付近の凹溝の幅を、他の部分の溝幅より狭くする
ことにより、列車通過時の枕木の沈下を抑えながら防振
効果を確保することができる。また、請求項4の弾性枕
木のように、軌道位置付近の底部を、凹溝部に代えてウ
レタン樹脂エラストマーからなる発泡体シートにするこ
とにより、軌道部付近の種々のレール荷重に対しても弾
性変形を簡単かつ最適に吸収することができる。
【0047】また、請求項5の弾性枕木のように、弾性
カバー材の底部の凹溝の代わりにウレタン樹脂エラスト
マーからなる発泡体シートをほぼ全面に敷き込む。その
際好ましくは、軌道部付近には発泡体倍率の低い発泡体
シートを配し、軌道から離れた位置には発泡倍率の高い
発泡体シートを配置する。このことにより、種々のレー
ル荷重に対しても弾性変形を簡単かつ最適に吸収するこ
とができ、枕木の沈下を抑えながら防振効果を確保する
ことができる弾性カバーを提供できる。
【0048】また、請求項6の弾性枕木のように、弾性
材として軟質ゴムまたはウレタン樹脂エラストマーを用
いるようにすれば、耐食性に優れたものとなる。
【0049】請求項7の弾性枕木のように、枕木本体を
長繊維強化発泡熱硬化性樹脂で形成するようにすれば、
軽量化を図れ、施工性が向上する。
【0050】さらに、請求項8の弾性枕木のように、弾
性カバー材の埋設予想部側壁に、外側に張り出す係止凸
部や凹部からなる係止部を設けるようにすれば、枕木を
よりしっかりと道床へ取り付けることができる。すなわ
ち、係止部が枕木にかかるアップリフト力に対抗し軌道
を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる弾性枕木の第1の実施の形態を
あらわす平面図である。
【図2】図1の弾性枕木の弾性カバー材の切欠断面斜視
図である。
【図3】図1の弾性枕木のX−X線切欠断面斜視図であ
る。
【図4】図1の弾性枕木の弾性枕木の作用説明図であ
る。
【図5】本発明にかかる弾性枕木の第2の実施の形態を
あらわし、同図(a)は切欠断面斜視図、同図(b)は
その弾性カバー材の平面図、同図(c)は同図(b)の
Y−Y線断面図である(但し、同図(a)は、図図
(b)のY−Y線である)。
【図6】本発明にかかる弾性枕木の第3の実施の形態を
あらわし、同図(a)はその弾性カバー材の切欠断面斜
視図、同図(b)は弾性枕木の横断面図である。
【図7】本発明にかかる弾性枕木の第3の実施の形態を
あらわし、その弾性カバー材の他の例の切欠断面斜視図
である。
【図8】本発明にかかる弾性枕木の第4の実施の形態を
あらわす断面図である。
【図9】本発明にかかる弾性枕木の第5の実施の形態を
あらわす断面図である。
【図10】本発明にかかる弾性枕木の第6の実施の形態
をあらわす断面図である。
【図11】本発明にかかる弾性枕木の第7の実施の形態
をあらわす断面図である。
【図12】本発明にかかる弾性枕木の第8の実施の形態
をあらわし、同図(a)はその横断面図、同図(b)は
弾性カバー材の縦断面図である。
【図13】公知の弾性枕木の側面図である。
【図14】図13の弾性枕木の製造方法を説明する断面
図である。
【図15】図14の弾性枕木の製造方法の後工程を説明
する断面図である。
【符号の説明】
1a,1a',1b,1c,1d,1e,1f 弾性枕
木 2 枕木本体 21 側壁面 22 底面 3,3', 30,30a,30',30b,30c,3
0d,30e 弾性カバー材 3a 本体部 3b 係止部 31,31' 凹溝(凹部) 32 内壁面 33 張り出し部分 35,36 係止部 5、5a,5b 発泡体シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 国昭 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 松本 勝 東京都港区虎ノ門2−3−17 積水化学工 業株式会社内 (72)発明者 石島 勇治 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端部がコンクリート道床または有道床に
    埋設される鉄道用の弾性枕木において、レールを下方か
    ら受けるように配置される枕木本体が、弾性材から成形
    された弾性カバー材の上部に設けられた係止部が枕木本
    体の周縁の少なくとも一部で枕木本体の上面を係止した
    状態に略枕木本体の外形と略同じか少し小さい箱状をし
    た弾性カバー材の本体部内に嵌合されているとともに、
    弾性カバー材の枕木本体の底面および/または側面を受
    ける内壁面に、枕木本体にかかる荷重による弾性材の変
    形逃げ用の凹部が形成されていることを特徴とする弾性
    枕木。
  2. 【請求項2】凹部が枕木本体の長手方向に平行に設けら
    れた複数の凹溝である請求項1に記載の弾性枕木。
  3. 【請求項3】レール荷重を受ける軌道部の位置付近の凹
    溝の幅が他の部分より狭くなっている請求項1または請
    求項2に記載の弾性枕木。
  4. 【請求項4】レール荷重を受ける軌道部の位置付近の少
    なくとも底部に、凹部に代えてウレタン樹脂エラストマ
    ーからなる発泡体シートが敷き込まれている請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の弾性枕木。
  5. 【請求項5】弾性カバー材の底部に、凹部に代えてウレ
    タン樹脂エラストマーからなる発泡体シートがほぼ全面
    に敷き込まれている請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の弾性枕木。
  6. 【請求項6】弾性カバー材が軟質ゴムまたはウレタン樹
    脂エラストマーで形成されている請求項1〜請求項5の
    いずれかに記載の弾性枕木。
  7. 【請求項7】枕木本体が長繊維強化発泡熱硬化性樹脂で
    形成されている請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    弾性枕木。
  8. 【請求項8】弾性カバー材の埋設予想部に、外側に張り
    出す張り出し部分または凹部からなる係止部が設けられ
    ている請求項1〜請求項7のいずれかに記載の弾性枕
    木。
JP2001254916A 2001-08-24 2001-08-24 弾性枕木 Pending JP2003064602A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001254916A JP2003064602A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 弾性枕木

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001254916A JP2003064602A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 弾性枕木

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003064602A true JP2003064602A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19082995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001254916A Pending JP2003064602A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 弾性枕木

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003064602A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101967780A (zh) * 2010-10-11 2011-02-09 江阴海达橡塑股份有限公司 剪切型弹性轨枕复合减震器
CN102864700A (zh) * 2012-09-21 2013-01-09 无锡恒畅铁路轨枕有限公司 低碳高分子发泡材料内芯复合混凝土包层轨枕
JP2014125736A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Sekisui Chem Co Ltd まくら木
US9340946B2 (en) 2013-09-26 2016-05-17 Grigorij WAGNER Pile casing

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101967780A (zh) * 2010-10-11 2011-02-09 江阴海达橡塑股份有限公司 剪切型弹性轨枕复合减震器
CN102864700A (zh) * 2012-09-21 2013-01-09 无锡恒畅铁路轨枕有限公司 低碳高分子发泡材料内芯复合混凝土包层轨枕
JP2014125736A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Sekisui Chem Co Ltd まくら木
US9340946B2 (en) 2013-09-26 2016-05-17 Grigorij WAGNER Pile casing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4609144A (en) Railroad tie cover
JP2003064602A (ja) 弾性枕木
US6619558B1 (en) Support for supporting rail of railway
KR101670587B1 (ko) 철도궤도용 z형상 프리캐스트 콘크리트 슬래브 패널을 이용한 철도궤도구조
KR101055360B1 (ko) 소음저감용 돌기부재 및 이를 이용한 소음저감 구조물
US20080054086A1 (en) Bearing structure with reduced vibratory level for railroad track
CN211006167U (zh) 一种钢轨扣件
EP1321577B1 (en) Under-ballast damping device for railroads
KR100396349B1 (ko) 철도 레일 받침
KR100321819B1 (ko) 철도레일 지지용 완충판
JP2908295B2 (ja) まくらぎの弾性支承装置
JP3016716B2 (ja) 軌道用制振パッド及びその製造方法
JP2006299740A (ja) 振動減衰締結装置および軌道
JP2007138440A (ja) まくら木構造体
ES2274748T3 (es) Soporte para una seccion de via.
JPH05287701A (ja) 省力化弾性まくらぎ直結軌道構造物
JP3621052B2 (ja) 防音壁
KR19990064291A (ko) 상부 구조물
CN210529380U (zh) 一种减振扣件
JP2862815B2 (ja) まくらぎの弾性支承装置
JP3984433B2 (ja) レール支承体の支持構造及び車両用軌道
JP2002089605A (ja) 板バネによる衝撃吸収体
JP2939153B2 (ja) 軌道用制振パッド及びその製造方法
KR200273436Y1 (ko) 폐타이어가 매설된 철로 노반 기초 구조
JP2002242101A (ja) まくら木