JP2003064298A - 建材用塗料及び塗装建築部材 - Google Patents

建材用塗料及び塗装建築部材

Info

Publication number
JP2003064298A
JP2003064298A JP2001253900A JP2001253900A JP2003064298A JP 2003064298 A JP2003064298 A JP 2003064298A JP 2001253900 A JP2001253900 A JP 2001253900A JP 2001253900 A JP2001253900 A JP 2001253900A JP 2003064298 A JP2003064298 A JP 2003064298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
coated
coating material
coating
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001253900A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoko Matsumoto
知子 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2001253900A priority Critical patent/JP2003064298A/ja
Publication of JP2003064298A publication Critical patent/JP2003064298A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、建築部材の段積みまたは捲回に
よって塗装面が圧接された場合にも、光沢外装塗装およ
びつや消し外装塗装が安定維持される建材用塗料及び塗
装建築部材を提供する。 【解決手段】 アクリル系またはウレタン系の合成樹脂
エマルション中に、アスペクト比(厚さに対する長径の
比)が10〜300、平均粒子径が3μm以下の好まし
くは鱗片状シリカからなる無機板状粒子が配合され、段
積みされ、または捲回される部材の表面に被覆される建
材用塗料。この建材用塗料が被覆された塗装建築部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材用塗料及び塗
装建築部材に関し、特に、建築部材の段積みまたは捲回
によって塗装面が圧接された場合にも、光沢外装塗装お
よびつや消し外装塗装が安定維持される建材用塗料及び
塗装建築部材に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅の壁材等の窯業系の建築部材は、耐
久性とともに意匠性の高い外観が求められている。その
ために、高彩色、高光沢の塗装や、微粉シリカやプラス
チックビーズを配合した焼付け塗装による落ち着いた外
観のつや消し塗装が施される。
【0003】このような窯業系の建築部材の製造ライン
においては、部材の焼付け塗装の後、出荷までの間、塗
装済み部材を保管する際に順次積み重ね、いわゆる段積
み状に積み上げられる。このとき、段積みされた上下の
部材の塗装面は相互に圧接されるので、接触する部材相
互の塗装面が粘着あるいは接着しないように、塗装表面
の塗膜にはアンチブロッキング性が要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このア
ンチブロッキング性は、接触圧力と関係することから、
段積みの高さを低く抑えざるを得ない場合がある。ま
た、微粉シリカやプラスチックビーズ等によるつや消し
は表面に傷が付き易く、また、圧接されて表面の微細な
凹凸構造が破壊され、つや消しによる高品位外観が損な
われる場合がある。その結果、特に、壁パネル等の大型
板状塗装部材については広い保管面積を要するので、保
管効率の低下を招くこととなる。この問題は、建築施工
現場においても同様である。その他、いわゆるプレコー
トメタルコーティング工程により捲回コイルとして取り
扱われる外装用塗装鋼鈑等も、塗装後コイルに捲き取ら
れる時、塗装面が強く圧接されるという同様の環境にあ
る。
【0005】本発明は、建築部材の段積みまたは捲回に
よって塗装面が圧接された場合にも、光沢外装塗装およ
びつや消し外装塗装が安定維持される建材用塗料及び塗
装建築部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明(請求項
1)の建材用塗料は、アクリル樹脂系エマルション、ア
クリルシリコン樹脂系エマルションまたはウレタン樹脂
系エマルションから選択される合成樹脂エマルション中
に、アスペクト比(厚さに対する長径の比)が10〜3
00、平均粒子径が3μm以下の無機板状粒子が配合さ
れ、段積みされ、または捲回されうる曲面若しくは平面
を有する建築部材の表面に被覆されることを特徴とす
る。
【0007】本発明の建材用塗料は、その無機板状粒子
の微細な積層構造により粒子結着性が確保され、かつ、
その造膜性により安定した結合組織として形成されるの
で、良好なアンチブロッキング性を確保することができ
る。また、無機板状粒子の配合量により、外装建材用塗
料として必要なつや消し効果も発揮でき、かつ、耐傷付
性が向上する。したがって、本発明の建材用塗料は、塗
装建築部材の表面に被覆することよって塗装面の圧接の
制限が緩和され、塗装部材の段積みによる保管効率およ
び捲回による取り扱い効率を向上することができる。
【0008】無機板状粒子は所定の自己造膜性を有し、
また、比表面積が30〜500m2/gであることが好
ましい。具体的には、シリカ−X、シリカ−Y、マガジ
ナイト、カネマイト等の層状ポリケイ酸が該当する。層
状ポリケイ酸が樹脂固形分に対して5〜95重量部であ
ることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。本発明に係る建材用塗料は、アクリル系また
はウレタン系の合成樹脂エマルション中に所定の無機板
状粒子が配合された塗料であり、建築部材の表面に被覆
使用されるものである。
【0010】本発明に用いられる合成樹脂エマルション
は、アクリル樹脂系エマルション、アクリルシリコン樹
脂系エマルション、ウレタン樹脂系エマルションに大別
される。
【0011】アクリル樹脂系エマルションとしては、ア
クリル系単量体、およびアクリル系単量体と共重合可能
な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが
使用できる。
【0012】アクリル系単量体は、特に限定されない
が、以下の単量体を例示することができる。メチル(メ
タ)アクリレート(メチルアクリレート又はメチルメタ
アクリレートのいずれかであることを示す。以下におい
て同じ。)、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレートなどのアルキル基含有
(メタ)アクリル系単量体、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル系
単量体、(メタ)アクリル酸などのエチレン性不飽和カ
ルボン酸、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど
のアミノ基含有(メタ)アクリル系単量体、(メタ)ア
クリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミドなどのア
ミド含有(メタ)アクリル系単量体、アクリロニトリル
などのニトリル基含有(メタ)アクリル系単量体グリシ
ジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有(メ
タ)アクリル系単量体等である。
【0013】これらのアクリル系単量体と共重合可能な
他の単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロ
ロスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビ
ニル単量体、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、フ
マル酸、シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和
カルボン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸な
どのスルホン酸含有ビニル単量体、無水マレイン酸、無
水イタコン酸などの酸無水物、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、クロロプレンなどの塩素含有単量体、ヒドロキシ
エチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエー
テルなどの水酸基含有アルキルビニルエーテル、エチレ
ングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコー
ルモノアリルエーテルジエチレングリコールモノアリル
エーテルなどのアルキレングリコールモノアリルエーテ
ル類、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのα−
オレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酢酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニルなどのビニルエステル、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル、シクロへキシルビニルエーテルなどのビニル
エーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテ
ルなどのアリルエーテル等を例示できる。
【0014】合成樹脂エマルションとしてアクリル樹脂
系エマルションを用いた場合は、耐久性、光沢の高さ、
コスト面、樹脂設計の自由度の高さなどが有利である。
【0015】アクリルシリコン樹脂系エマルションとし
ては、ケイ素含有アクリル系単量体、およびケイ素含有
アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカ
ル共重合により得られるものが使用できる。
【0016】ケイ素含有アクリル系単量体としては、特
に限定されないが、たとえば、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの加
水分解性シリル基含有ビニル系単量体等を例示できる。
【0017】ケイ素含有アクリル系単量体と共重合可能
な他の単量体としては、たとえば、前述のアクリル樹脂
系エマルションで使用されるアクリル系単量体やアクリ
ル系単量体と共重合可能な他の単量体等を、特に限定さ
れず使用できる。
【0018】合成樹脂エマルションとしてアクリルシリ
コン樹脂系エマルションを用いた場合は、耐候性、耐黄
変性、耐久性、耐薬品性、耐汚染性などが有利である。
【0019】ウレタン樹脂系エマルションとは、塗膜形
成後の塗膜中にウレタン結合を持つようになるエマルシ
ョンを総称する。即ち、塗膜形成前からウレタン結合を
有するものでもよいし、塗膜形成後の反応によりウレタ
ン架橋を形成するものでもよい。
【0020】エマルションの形態としては、1液型でも
よいし2液型であってもよい。1液型としては、ウレタ
ン結合を有する重合性単量体を他の共重合可能な単量体
と共重合する方法、ウレタン結合を有する水性樹脂の存
在下に重合性不飽和単量体を重合する方法、反応基を有
する水性ウレタン樹脂と、該反応基と反応することので
きる基を含むエマルションとを混合する方法等が挙げら
れる。2液型としては水分散性イソシアネートと水酸基
含有エマルションとの組み合わせ等が挙げられる。
【0021】合成樹脂エマルションとしてウレタン樹脂
系エマルションを用いた場合は、耐久性、耐溶剤性、耐
薬品性、耐汚染性なとが有利である。
【0022】本発明に用いられる無機板状粒子は、アス
ペクト比(厚さに対する長径の比)が10〜300、平
均粒子径が3μm以下、比表面積が30〜500m2
gを満たすことが好ましい。アスペクト比が10に満た
ない場合は、塗膜硬度および十分な閉路効果が得にく
い。ここで閉路効果とは、塗膜自体あるいは下塗り剤中
への物質の拡散、浸透のし難さをいい、塗装物品の耐水
性、耐薬品性を向上させる。アスペクト比は20〜20
0(特に20〜100)がさらに好ましい。平均粒子径
が3μmを超える場合や、比表面積が30m2/gに満
たない場合は十分な閉路効果が得にくい。
【0023】このような無機板状粒子は所定の硬度を有
し、その微細な積層構造により粒子結着剤として特に自
己造膜作用を有するものが好ましい。造膜性の基準は、
無機板状粒子を固形分含量が15%になるようにイオン
交換水に分散した分散液をポリエチレンテレフタレート
フィルム上に25〜30g/m2の塗工量で塗布・乾燥
して得られる膜の鉛筆硬度が2H以上であることが好ま
しい。
【0024】この膜の鉛筆硬度は、無機板状粒子自体の
造膜性を規定する物性であり、鉛筆硬度が2Hに満たな
い場合は、無機板状粒子を配合した塗料において十分な
硬さの塗膜が得られないおそれがあるので好ましくな
い。この膜の鉛筆硬度が3H以上である場合はさらに好
ましい。
【0025】無機板状粒子としては、具体的には、シリ
カ−X、シリカ−Y、マガジナイト、カネマイトなどの
層状ポリケイ酸を用いるのが好ましい。上記シリカ−X
としては、特願平11−351182に述べられた、鱗
片状シリカが例示しうる。鱗片状シリカは、詳細には、
その薄片1次粒子が互いに面間が平行的に配向し、複数
重なって形成される葉状シリカ2次粒子である。
【0026】層状ポリケイ酸は、樹脂固形分に対して5
〜95重量部であることが好ましく、また、10〜50
重量部が特に好ましい。層状ポリケイ酸は、配合量が多
い場合は、表面のつや消し効果も有する。
【0027】本発明の塗料に、樹脂成分としてフッ素を
含有しない樹脂を含んでもよい。また、通常塗料用配合
剤として使用される各種配合剤を添加することにより、
塗料用として使用することができる。かかる配合剤とし
ては、有機または無機系の着色顔料、体質顔料、顔料分
散剤、湿潤剤、消泡剤、レべリング剤、造膜助剤、増粘
剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤な
どが例示される。
【0028】本発明の塗料は、刷毛、ローラー、スプレ
ーおよびロールなどの塗装方法で塗装することが可能で
ある。また、セメントコンクリート、自然石、ガラスな
どの無機系基材、鉄、亜鉛鋼鈑、ステンレス鋼、アルミ
ニウム、銅、真鍮、チタンなどの金属基材、アクリル樹
脂、ポリカーボネート、FRP、樹脂強化コンクリー
ト、などの有機系基材などに、下塗りを介しまたは介さ
ずに塗装することができる。
【0029】本発明の塗料は耐候性に優れるため、屋外
用の上塗り塗料として使用されることが期待される。被
覆対象の建築部材としては、壁材、雨どい、屋根材、
瓦、庇材等、塗装建材一般である。また、層状ポリケイ
酸の配合量が多い場合は、表面のつや消し効果も得られ
ることから、中でも、壁パネル等の大型板状塗装建材や
捲回された態様で取り扱われる塗装外装鋼板コイルが最
適である。
【0030】本発明の建材用塗料が被覆された塗装建築
部材は、被覆塗料中の所定の無機板状粒子により良好な
アンチブロッキング性を確保することができる。したが
って、本発明の建材用塗料によって圧接の制限が緩和さ
れ、塗装部材の段積み保管効率および捲回コイルの取り
扱い効率を向上することができる。
【0031】
【実施例】以下実施例に従って本発明を説明する。アク
リル系またはウレタン系の合成樹脂エマルションとして
アクリル樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、ウレタン樹
脂系の3種のエマルションについて、鱗片状シリカ配合
の実施例と鱗片状シリカ無配合の比較例により、初期光
沢値、密着性、耐水性、鉛筆硬度、アンチブロッキング
性、促進耐候性の試験を実施した。実施例の無機板状粒
子は、いずれも、洞海化学工業(株)製(商品名:サン
ラブリーLFS)の鱗片状シリカによるシリカ−X(ア
スペクト比100、比表面積50〜80m2/g)を使
用した。
【0032】試験体は、塗装用基材に「ほんばんEX
タイルパネル12・パンセ」(旭硝子社製)を用いて、
下記配合で調製した各塗料をスプレー塗にて乾燥膜厚が
20μmになるように塗装し、80℃にて10分間乾燥
養生して作製した。その各試験体について以下の試験を
実施し、表1の結果を得た。
【0033】〔試験内容〕 光沢値:JIS K5400 7.6の鏡面光沢度(測
定条件は60度)による。 密着性:カッターナイフにて、4mm間隔の碁盤目を縦
5個、横5個、計25個作製した後、24mm幅のセロ
テープ(登録商標)を消しゴムにて圧着し、セロテープ
を真上に引き剥がし、塗膜の残存数により判定する。 耐水性:20±2℃に保った水道水に20日間浸漬し、
塗膜の外観を観察した。 鉛筆硬度:JIS K5400 8.4の鉛筆引っかき
値に規定されている鉛筆引っかき試験機により塗膜表面
の鉛筆硬度を測定した。 アンチブロッキング性:ポリエチレン性フィルムを間に
入れて、塗装面と塗装面が重なるようにセットした塗装
板を卓上熱プレス機を用いて、50℃、3kg/cm2
で6時間静置後、塗膜の外観を観察した。 促進耐候性:サンシャインウェザオメーターを用いて、
2000時間に及ぶ暴露後の光沢保持率を測定した。
【0034】〔実施例1〕アクリル系エマルション「ポ
リゾールAP−3700」(昭和高分子社製)60部
に、水10.4部、消泡剤「SNデフォーマー121」
(サンノプコ社製)0.1部、造膜助剤「テキサノー
ル」(イーストマン・ケミカル社製)5部、シアノアク
リレート系紫外線吸収剤「バイオソーブ910」(共同
薬品社製)を2部配合し、鱗片状シリカスラリー「サン
ラブリーLFS」(洞海化学工業社製)を24部、増粘
剤「アデカノールUH−420」(旭電化工業社製)
0.5部をも配合せしめ、室温でディスパーを用いて充
分に撹拌した。
【0035】〔実施例2〕アクリルシリコン系エマルシ
ョン「ポリデュレックスG620」(旭化成社製)65
部に、水5.4部、消泡剤「SNデフォーマー121」
(サンノプコ社製)0.1部、造膜助剤「テキサノー
ル」(イーストマン・ケミカル社製)5部、シアノアク
リレート系紫外線吸収剤「バイオソーブ910」(共同
薬品社製)を2部配合し、鱗片状シリカスラリー「サン
ラブリーLFS」(洞海化学工業社製)を24部、増粘
剤「アデカノールUH−420」(旭電化工業社製)
0.5部をも配合せしめ、室温でディスパーを用いて充
分に撹拌した。
【0036】〔実施例3〕ウレタン系エマルション「ダ
オタンVTW1265」(ヘキスト合成社製)71.7
部に、消泡剤「SNデフォーマー121」(サンノプコ
社製)0.1部、造膜助剤「テキサノール」(イースト
マン・ケミカル社製)4.4部、シアノアクリレート系
紫外線吸収剤「バイオソーブ910」(共同薬品社製)
を2部配合し、鱗片状シリカスラリー「サンラブリーL
FS」(洞海化学工業社製)を21.3部、増粘剤「ア
デカノールUH−420」(旭電化工業社製)0.5部
をも配合せしめ、室温でディスパーを用いて充分に撹拌
した。
【0037】〔比較例1〕アクリル系エマルション「ポ
リゾールAP−3700」(昭和高分子社製)70部
に、水24.4部、消泡剤「SNデフォーマー121」
(サンノプコ社製)0.1部、造膜助剤「テキサノー
ル」(イーストマン・ケミカル社製)5部、シアノアク
リレート系紫外線吸収剤「バイオソーブ910」(共同
薬品社製)を2部配合し、増粘剤「アデカノールUH−
420」(旭電化工業社製)0.5部をも配合せしめ、
室温でディスパーを用いて充分に撹拌した。
【0038】〔比較例2〕アクリルシリコン系エマルシ
ョン「ポリデュレックスG620」(旭化成社製)75
部に、水19.4部、消泡剤「SNデフォーマー12
1」(サンノプコ社製)0.1部、造膜助剤「テキサノ
ール」(イーストマン・ケミカル社製)5部、シアノア
クリレート系紫外線吸収剤「バイオソーブ910」(共
同薬品社製)を2部配合し、増粘剤「アデカノールUH
−420」(旭電化工業社製)0.5部をも配合せし
め、室温でディスパーを用いて充分に撹拌した。
【0039】〔比較例3〕ウレタン系エマルション「ダ
オタンVTW1265」(ヘキスト合成社製)83部に
水を9.4部、消泡剤「SNデフォーマー121」(サ
ンノプコ社製)0.1部、造膜助剤「テキサノール」
(イーストマン・ケミカル社製)5部、シアノアクリレ
ート系紫外線吸収剤「バイオソーブ910」(共同薬品
社製)を2部配合し、増粘剤「アデカノールUH−42
0」(旭電化工業社製)0.5部をも配合せしめ、室温
でディスパーを用いて充分に撹拌した。
【0040】
【表1】
【0041】試験結果によれば、表1のように、初期光
沢値においては、鱗片状シリカの配合により、3種のエ
マルションすべてについて、無配合の例(52〜55)
より光沢値が低減され(14〜16)、つや消し効果を
有することが裏付けられる。
【0042】密着性および耐水性においては、実施例は
比較例と同水準の良好な特性が示されるとともに、鉛筆
硬度およびアンチブロッキング性において、無機板状粒
子無配合の3比較例に対し、無機板状粒子配合の3実施
例の優位性が示されている。
【0043】また、促進耐候性について、アクリルシリ
コン系樹脂(実施例2、比較例2)は、アクリル系(実
施例1、比較例1)およびウレタン系(実施例3、比較
例3)に対し、実施例、比較例の別なく、良好な結果を
示している。
【0044】
【発明の効果】本発明の建材用塗料は、表面被膜中の所
定の無機板状粒子の配合により、表面のつや消しととも
に良好なアンチブロッキング性を確保することができ
る。したがって、本発明の建材用塗料は、塗装面の圧接
の制限が緩和されるので、建築部材一般、特に、壁パネ
ル等の大型板状塗装建材またはコイル状外装塗装鋼鈑に
適用することにより、段積みおよび捲回による保管等の
取り扱い効率を向上することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 303 B05D 7/24 303J C09D 5/02 C09D 5/02 175/04 175/04 183/10 183/10 E04C 2/30 E04C 2/30 W Fターム(参考) 2E162 EA11 4D075 DA04 DB48 DC02 EA13 EB22 EB38 EB42 EC02 EC03 EC23 EC31 EC53 4J038 CG141 CG161 CH031 CH041 CH121 CH171 CJ011 CJ031 CJ041 CJ061 CJ081 CJ101 CJ131 CJ181 DB221 DG031 DL121 HA446 KA08 KA20 MA08 MA10 NA01 NA03 NA04 NA05 NA11 PA18 PB05 PC02 PC03 PC04 PC08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル樹脂系エマルション、アクリル
    シリコン樹脂系エマルションまたはウレタン樹脂系エマ
    ルションから選択される樹脂エマルション中に、アスペ
    クト比(厚さに対する長径の比)が10〜300、平均
    粒子径が3μm以下の無機板状粒子が配合され、段積み
    され、または捲回されうる曲面若しくは平面を有する建
    築部材の表面に被覆されることを特徴とする建材用塗
    料。
  2. 【請求項2】 前記無機板状粒子の比表面積が30〜5
    00m2/gである請求項1記載の建材用塗料。
  3. 【請求項3】 前記無機板状粒子は、粒子を固形分含量
    が15%になるようにイオン交換水に分散した分散液を
    ポリエチレンテレフタレートフィルム上に25〜30g
    /m2の塗工量で塗布・乾燥して得られる膜の鉛筆硬度
    が2H以上である請求項1又は2記載の建材用塗料。
  4. 【請求項4】 前記無機板状粒子が層状ポリケイ酸であ
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の建材用塗料。
  5. 【請求項5】 前記層状ポリケイ酸が、シリカ−X、シ
    リカ−Y、マガジナイトまたはカネマイトである請求項
    4に記載の建材用塗料。
  6. 【請求項6】 前記層状ポリケイ酸が樹脂固形分に対し
    て5〜95重量部である請求項4又は5記載の建材用塗
    料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の建
    材用塗料が建築部材の表面に被覆された塗装建築部材。
JP2001253900A 2001-08-24 2001-08-24 建材用塗料及び塗装建築部材 Pending JP2003064298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001253900A JP2003064298A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 建材用塗料及び塗装建築部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001253900A JP2003064298A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 建材用塗料及び塗装建築部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003064298A true JP2003064298A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19082147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001253900A Pending JP2003064298A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 建材用塗料及び塗装建築部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003064298A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060453A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Kictec Inc 路面標示用塗料
JP2010111820A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Iwate Industrial Research Center 水系撥水性塗料組成物
CN102059906A (zh) * 2010-11-24 2011-05-18 南安市贝斯泰石业有限公司 一种透光曲面石材及其生产方法
JP2014005316A (ja) * 2012-06-21 2014-01-16 Atomix Co Ltd 落書き対策水性塗料
CN109096906A (zh) * 2018-08-31 2018-12-28 安徽红桥金属制造有限公司 一种高性能接线盒专用涂料及其制备方法
JP2021102673A (ja) * 2019-12-24 2021-07-15 大成建設株式会社 水性外装用木材塗料
CN114479591A (zh) * 2020-12-31 2022-05-13 苏州佳固士新材料科技有限公司 一种防结露保温乳胶漆的制备方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060453A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Kictec Inc 路面標示用塗料
JP2010111820A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Iwate Industrial Research Center 水系撥水性塗料組成物
CN102059906A (zh) * 2010-11-24 2011-05-18 南安市贝斯泰石业有限公司 一种透光曲面石材及其生产方法
JP2014005316A (ja) * 2012-06-21 2014-01-16 Atomix Co Ltd 落書き対策水性塗料
CN109096906A (zh) * 2018-08-31 2018-12-28 安徽红桥金属制造有限公司 一种高性能接线盒专用涂料及其制备方法
JP2021102673A (ja) * 2019-12-24 2021-07-15 大成建設株式会社 水性外装用木材塗料
JP7410710B2 (ja) 2019-12-24 2024-01-10 大成建設株式会社 水性外装用木材塗料
CN114479591A (zh) * 2020-12-31 2022-05-13 苏州佳固士新材料科技有限公司 一种防结露保温乳胶漆的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5635766B2 (ja) エマルション樹脂系塗料
JP5635778B2 (ja) エマルション樹脂系塗料
JP2003064298A (ja) 建材用塗料及び塗装建築部材
JP3041189B2 (ja) 水性下地調整材とそれを用いた建築物外壁仕上方法
AU626163B2 (en) Cationic latex paint compositions
JP2023091053A (ja) 水性塗料組成物
JP2018059007A (ja) 樹脂組成物
JP2002188041A (ja) 塗料組成物
JP2003301139A (ja) 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板
JP2002356643A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP5048941B2 (ja) エマルションの製造方法及びそれを用いた塗料
JP5219773B2 (ja) 無機系基材塗装用の水性樹脂分散体
JPH1190325A (ja) 建築外装塗料の施工方法
JP4914599B2 (ja) エマルションの製造方法及びそれを用いた塗料
KR20180030705A (ko) 코팅 조성물
JP4904624B2 (ja) 塗料用組成物
JP2003064320A (ja) 建材用塗料及び塗装建築部材
JPH11319707A (ja) 高い耐水二次密着性を有する水性塗料組成物を用いた塗装方法
JP2003096386A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP2002363483A (ja) 塗料用アクリル樹脂、塗料用アクリルウレタン樹脂組成物及び塗料用アクリルメラミン樹脂組成物
JP2001040010A (ja) 非水重合体分散液及びこの重合体を含む塗料組成物
JP2020117668A (ja) 新規エマルション
JPH10231452A (ja) アルカリ性無機硬化体の塗装保護方法
JP3811046B2 (ja) 水性硬化性樹脂組成物
JP2019081827A (ja) 水系塗料組成物