JP2003062527A - 振動装置及び超音波応用装置 - Google Patents

振動装置及び超音波応用装置

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JP2003062527A JP2001252862A JP2001252862A JP2003062527A JP 2003062527 A JP2003062527 A JP 2003062527A JP 2001252862 A JP2001252862 A JP 2001252862A JP 2001252862 A JP2001252862 A JP 2001252862A JP 2003062527 A JP2003062527 A JP 2003062527A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的容易に低周波振動を発生することがで
きる磁歪振動子を用いて、SH波を発生する磁歪振動子
を用いた振動装置を提供する。 【解決手段】 バイアス磁界を発生させる永久磁石3
と、上記永久磁石3により発生させられたバイアス磁界
の向きに対し、同一の向きと反対の向きとのいずれか一
方の向きに磁界を発生させる励磁コイル2aと、上記永
久磁石3により発生させられたバイアス磁界の向きと上
記励磁コイル2aにより発生させられた磁界の向きとが
同一の場合は上記永久磁石3により発生させられたバイ
アス磁界の向きと反対の向きに磁界を発生させ、上記永
久磁石3により発生させられたバイアス磁界の向きと上
記励磁コイル2aにより発生させられた磁界の向きとが
反対の場合は上記永久磁石3により発生させられたバイ
アス磁界の向きと反対の向きに磁界を発生させる励磁コ
イル2bと上記磁歪振動子を拘束するマス4とを備えた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁歪現象を有する
磁性体を用いた磁歪振動子に関する。また、振動装置に
関する。また、磁歪振動子を用いた超音波応用装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】磁歪現象は、磁歪材料に外部から磁気エ
ネルギーを印加した際、その磁歪材料に変形を生じる現
象であり、磁歪振動子に用いられている。従来のこの種
の磁歪振動子について、図13を参照しながら説明す
る。図13は、従来技術を示した図であり、「超音波便
覧」超音波便覧編集委員会編、丸善株式会社、1999
年8月30日初版第1刷発行、第663頁に記載されて
いる、磁歪振動子の構成例を示す図である。1は、磁歪
現象を有する材料から形成される振動子、2は、前記振
動子1に外形変化を生じさせるための磁界を発生する磁
界発生手段である励磁コイル、3は、前記振動子1にバ
イアス磁界を印加するためのバイアス磁界印加手段であ
る永久磁石である。図13において、励磁コイル2に所
望の周波数の交流電流を流すことにより、永久磁石3に
て印加される直流磁界のバイアス磁界と一致した方向に
交流磁界が発生する。このため、振動子1は励磁コイル
2に所望の周波数の交流電流を流すことにより、励磁コ
イル2の直径方向と直交する方向すなわち図13の上下
方向に所望の周波数の伸縮振動を励振する。この伸縮振
動により圧縮波を発生させようとしている。
【0003】図14は、従来の磁歪材料を用いた超音波
応用装置を示した図である。2a,2bは、励磁コイ
ル、7は、ベース、10は、容器、11は、液体、12
は、圧縮波(縦波)である。その他の構成は、図13と
同様である。図15は、従来の超音波応用装置の回路図
である。100は、交流電源である。200は、永久磁
石3による磁界の向き、201は、ある時点での励磁コ
イル2bによる磁界の向き、202は、上記時点での励
磁コイル2aによる磁界の向きを示す。その他の構成
は、図14と同様である。励磁コイル2a,2bに所望
の周波数の交流電流を交流電源100が流すことによ
り、永久磁石3にて印加される直流磁界のバイアス磁界
である永久磁石3による磁界の向き200と一致した方
向に交流磁界が発生する。振動子1は、励磁コイル2a
による磁界の向き202、励磁コイル2bによる磁界の
向き201の時に、伸び、それぞれ反対の向きの時、縮
む。これにより、振動子1は、図14において正面から
見て上下方向に所望の周波数の伸縮振動を励振する。こ
の伸縮振動により、振動子1は、圧縮波12を発生す
る。圧縮波12は、縦波の超音波振動となって容器10
内の液体11(例えば水)を伝搬する。上記超音波振動
により、例えば、眼鏡の洗浄を行なう。
【0004】また、図示していないが、従来の磁歪材料
を用いていない超音波応用装置の一例として超音波パル
スを用いた非破壊検査装置がある。超音波パルスを用い
た非破壊検査装置では、圧縮波または圧縮波をモード変
換させて発生させた各種波が用いられて来た。これらの
波の欠点としては、反射、屈折によって、再び種々の波
が発生するため、モード変換による損失、各波の音速の
変化に伴う欠陥判別等の困難さが存在している。また、
超音波パルスを用いた非破壊検査装置では、超音波入射
面に平行に振動するせん断波(横波)(以下SH波と称
す)も用いられて来た。図16は、SH波の伝搬を示す
図である。20は、試験体である。試験体20にSH波
を加えると、SH波の伝搬方向と振動方向とは同一では
なく、通常、90°異なる。SH波は、圧縮波からモー
ド変換で発生させることができない。また、SH波は、
試験体との音響結合にも困難さを伴う。しかし、SH波
は、発生させられると、モード変換が生じないため、超
音波パルスを用いた非破壊検査(装置)において有利な
点が多く、超音波パルスを用いた非破壊検査(装置)に
おいて用いられている。ここで、従来、SH波の発生に
は圧電セラミック(圧電素子)が多く用いられて来た。
図17は、材料の使用周波数帯を示した図である。圧電
セラミックは、通常、100kHz程度〜10MHz以
上の周波数の波を発生することができる。圧電セラミッ
クにおいて、発生できる周波数は、圧電セラミックでで
きた振動子の厚さに影響される。低周波数の波を発生さ
せるためには、圧電セラミックでできた振動子の体積を
大きくしなければならない。現状、圧電セラミックで
は、100kHz以下の周波数のSH波を発生すること
は非常に困難である。ここで、超音波パルスを用いた非
破壊検査において、金属(例えば、鋼)構造物で超音波
パルスの伝搬距離が非常に長い構造物や、コンクリート
構造物などでは、圧電セラミックが有する高周波数帯で
検査することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】磁歪材料を用いたSH
波を発生する振動装置は、従来、存在していなかった。
また、SH波を発生する磁歪振動子を用いた超音波応用
装置は、従来、存在していなかった。また、圧電セラミ
ックでは、100kHz以下の周波数のSH波を発生す
ることは非常に困難であった。一方、図17に示したよ
うに、磁歪材料は、通常、数kHz〜100kHz程度
の周波数の波を発生することができる。
【0006】本発明は、比較的容易に低周波振動を発生
することができる磁歪振動子を用いて、SH波を発生す
る磁歪振動子を用いた振動装置を提供することを目的と
する。また、上記振動装置を用いた超音波応用装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の振動装置は、磁
界を発生させる磁界発生部と、上記磁界発生部により発
生させられた磁界により磁歪現象に基づいて、被振動体
との接触面に対し平行に振動する振動子とを備えたこと
を特徴とする。
【0008】本発明の振動装置は、第1の磁界を発生さ
せる第1の磁界発生部と、上記第1の磁界発生部により
発生させられた第1の磁界の向きに対し、同一の向きと
反対の向きとのいずれか一方の向きに第2の磁界を発生
させる第2の磁界発生部と、上記第1の磁界発生部によ
り発生させられた第1の磁界の向きと上記第2の磁界発
生部により発生させられた第2の磁界の向きとが同一の
場合は上記第1の磁界発生部により発生させられた第1
の磁界の向きと反対の向きに第3の磁界を発生させ、上
記第1の磁界発生部により発生させられた第1の磁界の
向きと上記第2の磁界発生部により発生させられた第2
の磁界の向きとが反対の場合は上記第1の磁界発生部に
より発生させられた第1の磁界の向きと同一の向きに第
3の磁界を発生させる第3の磁界発生部と、上記第1の
磁界発生部と第2の磁界発生部と第3の磁界発生部とに
より発生させられた上記第1の磁界と第2の磁界と第3
の磁界とにより磁歪現象に基づいて振動する振動子とを
備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の超音波応用装置は、磁界を発生さ
せる磁界発生部と、上記磁界発生部により発生させられ
た磁界により磁歪現象に基づいて、被振動体との接触面
に対し平行に振動する振動子とを備えた振動装置を備え
たことを特徴とする。
【0010】また、上記磁界発生部は、バイアス磁界を
発生させる磁石と、上記磁石により発生させられたバイ
アス磁界の向きに対し、同一の向きと反対の向きとのい
ずれか一方の向きに磁界を発生させる第1の励磁コイル
と、上記磁石により発生させられたバイアス磁界の向き
と上記第1の励磁コイルにより発生させられた磁界の向
きとが同一の場合は上記磁石により発生させられたバイ
アス磁界の向きと反対の向きに磁界を発生させ、上記磁
石により発生させられたバイアス磁界の向きと上記第1
の励磁コイルにより発生させられた磁界の向きとが反対
の場合は上記磁石により発生させられたバイアス磁界の
向きと反対の向きに磁界を発生させる第2の励磁コイル
とを有し、上記振動装置は、さらに、上記振動子の振動
を拘束する拘束部を備え、上記振動装置は、被振動体の
表面に対し垂直に横波を伝播することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、実施の形
態1を示した図である。図2は、実施の形態1を示した
斜視図である。図1,2において、1は、振動子、2a
は、励磁コイル(磁界発生部、第3の磁界発生部、第2
の励磁コイルの一例である)。2bは、励磁コイル(磁
界発生部、第2の磁界発生部、第1の励磁コイルの一例
である)、3は、永久磁石(磁界発生部、第1の磁界発
生部、磁石の一例である)、4は、マス(拘束部の一例
である)、5は、足、20は、試験体(被振動体の一例
である)である。図1において、永久磁石3によるルー
プ状の磁界がπ(パイ)型状の振動子1の2つの凸部の
それぞれの位置で働く向きと同じ向きに、ある期間中励
磁コイル2a,2bの磁界が同時に発生するように、励
磁コイル2a,2bは、前記振動子1の2つの凸部のそ
れぞれ一方に巻回される。マス4は、前記振動子1と接
続され、振動子1を拘束する手段である。足5は、振動
子1を支える手段である。図1において、振動子1、励
磁コイル2a,2b、永久磁石3は、ちょうど、図13
で構成される磁歪振動子を振動方向が試験体20表面に
平行になるように配置された場合と同様の配置にあた
る。図3は、実施の形態1の回路図を示した図である。
図3において、100は、交流電源である。200は、
永久磁石3による磁界(以下、「バイアス磁界」とい
う。)の向き、201は、ある時点における励磁コイル
2bによる磁界の向き、202は、上記時点における励
磁コイル2aによる磁界の向きを示す。交流電源100
が所望の周波数の交流電流を流した場合、一方の電流方
向の時は、励磁コイル2a,2bは、永久磁石3によっ
て印加される直流磁界のバイアス磁界と同一方向の磁界
を同時に発生し、他方の電流方向の時は、励磁コイル2
a,2bは、永久磁石3によって印加される直流磁界の
バイアス磁界と逆方向の磁界を同時に発生するように、
コイルが巻回配置されている。すなわち、励磁コイル2
aと励磁コイル2bとは、常に、励磁コイル2a,2b
それぞれの位置におけるバイアス磁界の向きに対して同
一の向きの磁界を発生する。したがって、振動子1は、
永久磁石3によって印加される直流磁界のバイアス磁界
と同一方向の磁界を同時に発生している時には試験体2
0表面に平行に伸びる。また、振動子1は、永久磁石3
によって印加される直流磁界のバイアス磁界と逆方向の
磁界を同時に発生している時には試験体20表面に平行
に縮む。図4は、実施の形態1の振動子1の伸縮を示し
た図である。図4は、図3における永久磁石3による磁
界の向き200、ある時点における励磁コイル2bによ
る磁界の向き201、上記時点における励磁コイル2a
による磁界の向き202の状態に実施の形態1が置かれ
ている時の振動子1の伸縮を示している。すなわち、上
記時点において、励磁コイル2a,2bは、永久磁石3
によって印加される直流磁界のバイアス磁界と同一方向
の磁界を発生しているため、振動子1は、励磁コイル2
aによる磁界を強く受けた部分と励磁コイル2bによる
磁界を強く受けた部分とが共に試験体20表面に平行に
伸びる。また、交流電流の向きが反転し、励磁コイル2
a,2bの磁界の向きが図3と反対になった時には、図
4とは異なり、励磁コイル2aによる磁界を強く受けた
振動子1の部分と励磁コイル2bによる磁界を強く受け
た振動子1の部分とが共に試験体20表面に平行に縮
む。図5は、実施の形態1における振動子1の接触面の
振動を表す概念図である。図5において、図4と同一の
状態に実施の形態1が置かれている時の振動子1の接触
面は、単に、試験体20表面に平行に振幅Aだけ動く。
図中、実線は縮んだ場合、点線は伸びた場合を示す。す
なわち、励磁コイル2a,2bに所望の周波数の交流電
流を流すことにより、振動子1は励磁コイル2a,2b
の直径方向と直交する方向すなわち図1の左右方向に所
望の周波数の振動、すなわち、せん断振動を起こすこと
が可能である。振動子1はマス4により拘束されている
ため、振動子1に引き起こされた振動は試験体20と接
する面から試験体20中にSH波を伝播させる。なお、
振動子1の接触面を試験体20に安定して接触させるた
めに足5が設けてある。
【0012】ここで、図1において、振動子1は、π
(パイ)型形状をしているが、これに限るものではな
い。励磁コイル2a,2bまたは、励磁コイル2aの
み、または励磁コイル2bのみが構成できる形状であれ
ばよい。例えば、コの字型であってもよい。また、振動
子1は、所望の振動周波数において共振する固有値を持
つように構成するとなおよい。共振することにより、よ
り大きな振動の振幅を得ることができる。
【0013】また、マス4は、所望の振動周波数におい
て共振する周波数よりも小さい固有値を持つように構成
する。これにより、マス4は、共振することなく振動子
1を確実に拘束することができる。
【0014】実施の形態2.図6は、実施の形態2の回
路図を示した図である。励磁コイル2a,2bの巻方向
以外の構成は、実施の形態1と同様である。永久磁石3
によるループ状の磁界がπ(パイ)型状の振動子1の2
つの凸部のそれぞれの位置で働く向きと、一方は同じ向
きに、他方は逆向きに、ある期間中励磁コイル2a,2
bの磁界が同時に発生するように、励磁コイル2a,2
bは、前記振動子1の2つの凸部のそれぞれ一方に巻回
される。図6において、100は、交流電源である。2
00は、永久磁石3による磁界の向き、201は、ある
時点における励磁コイル2bによる磁界の向き、202
は、上記時点における励磁コイル2aによる磁界の向き
を示す。交流電源100が所望の周波数の交流電流を流
した場合、ある時点における電流方向の時には、図6に
示すように励磁コイル2aは、永久磁石3によって印加
される直流磁界のバイアス磁界と逆方向の磁界を発生
し、励磁コイル2bは、永久磁石3によって印加される
直流磁界のバイアス磁界と同一方向の磁界を発生するよ
うに、コイルが配置されている。すなわち、励磁コイル
2aと励磁コイル2bとは、常に、励磁コイル2a,2
bそれぞれの位置におけるバイアス磁界の向きに対して
一方は反対の向きの磁界を、他方は同一の向きの磁界を
発生する。その他の構成は、実施の形態1と同様であ
る。図7は、実施の形態2の振動子1の伸縮を示した図
である。図7は、図6における永久磁石3による磁界の
向き200、ある時点における励磁コイル2bによる磁
界の向き201、上記時点における励磁コイル2aによ
る磁界の向き202の状態に実施の形態2が置かれてい
る時の振動子1の伸縮を示している。すなわち、上記時
点において、励磁コイル2aは、永久磁石3によって印
加される直流磁界のバイアス磁界と逆方向の磁界を発生
しているため、振動子1の励磁コイル2aによる磁界を
強く受けた部分は、試験体20表面に平行に縮む。一
方、励磁コイル2bは、永久磁石3によって印加される
直流磁界のバイアス磁界と同一方向の磁界を発生してい
るため、振動子1の励磁コイル2bによる磁界を強く受
けた部分は、試験体20表面に平行に伸びる。また、交
流電流の向きが反転し、励磁コイル2a,2bの磁界の
向きがそれぞれ図6と反対になった時には、図7とは異
なり、励磁コイル2aによる磁界を強く受けた振動子1
の部分は、試験体20表面に平行に伸びる。また、励磁
コイル2bによる磁界を強く受けた振動子1の部分は、
試験体20表面に平行に縮む。図8は、実施の形態2に
おける振動子1の接触面の振動を表す概念図である。図
8において、図7と同一の状態に実施の形態2が置かれ
ている時の振動子1の接触面は、試験体20表面に平行
に振幅Bだけ動く。実線は励磁コイル2bによって縮ん
だ場合、点線は励磁コイル2bによって伸びた場合を示
す。振動子1はマス4により拘束されていることと、励
磁コイル2aと励磁コイル2bによる伸縮が互いに逆で
あるため、接触面の動く幅(振幅)は、実施の形態1の
構成よりも大きくすることができる。すなわち、振幅B
は振幅Aより大きい。すなわち、励磁コイル2a,2b
に所望の周波数の交流電流を流すことにより、振動子1
は励磁コイル2a,2bの直径方向と直交する方向すな
わち図1の左右方向に所望の周波数の振動、すなわち、
せん断振動を起こすことが可能である。振動子1はマス
4により拘束されているため、振動子1に引き起こされ
た振動は試験体20と接する面から試験体20中にSH
波を伝播させる。なお、振動子1を試験体20に安定し
て接触させるために足5が設けてある。
【0015】ここで、振動子1は、π(パイ)型形状を
しているが、実施の形態1と同様、これに限るものでは
ない。励磁コイル2a,2bが構成できる形状であれば
よい。例えば、コの字型であってもよい。また、振動子
1は、所望の振動周波数において共振する固有値を持つ
ように構成するとなおよい。共振することにより、より
大きな振動の振幅を得ることができる。
【0016】また、マス4は、所望の振動周波数におい
て共振する周波数よりも小さい固有値を持つように構成
する。これにより、マス4は、共振することなく振動子
1を確実に拘束することができる。
【0017】また、図3において励磁コイル2aの巻き
方向を変えずに励磁コイル2aの回路接続を逆に変更す
れば実施の形態2と同様の振動装置を得ることができ
る。
【0018】また、図6において励磁コイル2aの巻き
方向を変えずに励磁コイル2aの回路接続を逆に変更す
れば実施の形態1と同様の振動装置を得ることができ
る。
【0019】実施の形態3.図9は、実施の形態3の回
路図を示した図である。図9において、100は、交流
電源である。200は、永久磁石3による磁界の向き、
201は、ある時点における励磁コイル2bによる磁界
の向き、202は、上記時点における励磁コイル2aに
よる磁界の向きを示す。励磁コイル2a,2bを並列に
構成した以外は、実施の形態2と同様である。本実施の
形態3の構成においても実施の形態2と同様の振動装置
を得ることができる。
【0020】また、図9において励磁コイル2aの巻き
方向を逆巻きに変更すれば実施の形態1と同様の振動装
置を得ることができる。
【0021】また、図9において励磁コイル2aの巻き
方向を変えずに励磁コイル2aの回路接続を逆に変更す
れば実施の形態1と同様の振動装置を得ることができ
る。
【0022】実施の形態4.図10は、実施の形態4の
回路図を示した図である。図10において、100a,
100bは、交流電源である。200は、永久磁石3に
よる磁界の向き、201は、ある時点における励磁コイ
ル2bによる磁界の向き、202は、上記時点における
励磁コイル2aによる磁界の向きを示す。励磁コイル2
a,2bを独立に回路構成した以外は、実施の形態2と
同様である。交流電源100aと交流電源100bとの
同期をとることにより本実施の形態4の構成においても
実施の形態2と同様の振動装置を得ることができる。
【0023】また、図10において励磁コイル2aの巻
き方向を逆巻きに変更すれば実施の形態1と同様の振動
装置を得ることができる。また、交流電源100aと交
流電源100bとの位相を1/2周期ずらすことにより
実施の形態1と同様の振動装置を得ることができる。
【0024】実施の形態5.図11は、実施の形態5の
回路図を示した図である。図11において、300は、
電磁石、301は、交流電源、400は、直流電源、3
02は、電磁石300内の励磁コイルである。200a
は、電磁石300による磁界の向き、201は、ある時
点における励磁コイル2bによる磁界の向き、202
は、上記時点における励磁コイル2aによる磁界の向き
を示す。図6における永久磁石3を電磁石300に置き
換え、電磁石300により交流磁界を発生し、交流電源
100を直流電源400に置き換え、励磁コイル2a,
2bによりバイアス磁界を発生する回路構成にした以外
は、実施の形態2と同様である。本実施の形態5の構成
においても実施の形態2と同様の振動装置を得ることが
できる。
【0025】また、図11において励磁コイル2aの巻
き方向を変更すれば実施の形態1と同様の振動装置を得
ることができる。
【0026】実施の形態6.上記実施の形態1乃至5に
おいては、磁歪材料を用いた振動装置の一例を示した
が、これに限るものではなく、上記実施の形態1乃至5
のいずれかの振動装置を用いた超音波応用装置であって
もよい。例えば、超音波パルスを用いた非破壊検査にお
いて、金属(例えば、鋼)構造物で超音波パルスの伝搬
距離が非常に長い構造物や、コンクリート構造物の内部
の空洞などの欠陥を探傷する超音波探傷装置である。上
記実施の形態1乃至5のいずれかの振動装置により入射
した超音波の反射波を測定することにより上記欠陥を発
見できる。また、例えば、超音波厚さ測定装置である。
上記実施の形態1乃至5のいずれかの振動装置により被
測定体に入射した超音波の反射波を測定することにより
上記被測定体の厚さ(距離)を測定できる。また、例え
ば、超音波地中レーダである。上記実施の形態1乃至5
のいずれかの振動装置により地中に入射した超音波の反
射波を測定することにより地中の遺跡を発見できる。ま
た、例えば、超音波センサである。SH波が伝搬できる
固体を媒体として上記実施の形態1乃至5のいずれかの
振動装置により入射した超音波の反射波を測定すること
により他の物体をセンシングすることができる。
【0027】次に、上記実施の形態1乃至5のいずれか
の振動装置や実施の形態6の超音波応用装置によってS
H波を試験体へ入射できることの確認例について図面を
参照しながら説明する。図12は、SH波の確認試験構
成図である。図12において、6は、磁歪振動装置、5
00は、横波用接触触媒、600は、試験体、700
は、横波用探触子である。図12のように、磁歪振動装
置6を試験体に接触させ、対面に横波用探触子700を
接触させている。磁歪振動装置6と試験体600の接触
面及び横波用探触子700と試験体600の接触面に
は、音響結合のために横波用接触媒質500を塗布し
た。そこで、磁歪振動装置6の励磁コイルに交流電流を
流したところ、横波用探触子700にて受信波が確認さ
れた。また、磁歪振動装置6を励振した時刻と、確認さ
れた受信波の到達した時刻より試験体を伝搬してきた超
音波の音速を計算した結果、本試験においては約3.2
km/sであった。試験体600の材料には鋼を使用し
ている。このことからSH波が発生していることを確認
した。
【0028】以上のように、本発明の好適な実施例であ
る磁歪振動子は、磁歪現象を有する材料から形成される
振動子本体と、前記振動子本体に外形変化を生じさせる
ための磁界の発生手段と、前記振動子本体にバイアス磁
界を印加するためのバイアス磁界印加手段と、前記振動
子を拘束する手段とを備え、試験体との接触面に平行に
振動するせん断波を発生することを特徴とする。
【0029】すなわち、本発明の好適な実施例である磁
歪振動子は、磁歪現象を有する材料から形成される振動
子本体と、前記振動子本体に外形変化を生じさせるため
の磁界を発生する磁界発生手段と、前記振動子本体にバ
イアス磁界を印加するためのバイアス磁界印加手段と、
前記振動子を拘束する手段とを備えた磁歪振動子よっ
て、SH波を発生させることを特徴とする。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、磁歪振動子を用いて試
験体にSH波を入射する振動子を提供することができ
る。
【0031】本発明によれば、比較的容易に低周波振動
を発生することができる磁歪振動子を用いて、SH波を
発生する磁歪振動子を用いた振動装置を提供することが
できる。また、上記振動装置を用いた超音波応用装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1を示した図である。
【図2】 実施の形態1を示した斜視図である。
【図3】 実施の形態1の回路図を示した図である。
【図4】 実施の形態1の振動子1の伸縮を示した図で
ある。
【図5】 実施の形態1における振動子1の接触面の振
動を表す概念図である。
【図6】 実施の形態2の回路図を示した図である。
【図7】 実施の形態2の振動子1の伸縮を示した図で
ある。
【図8】 実施の形態2における振動子1の接触面の振
動を表す概念図である。
【図9】 実施の形態3の回路図を示した図である。
【図10】 実施の形態4の回路図を示した図である。
【図11】 実施の形態5の回路図を示した図である。
【図12】 SH波の確認試験構成図である。
【図13】 従来技術を示した図である。
【図14】 従来の磁歪材料を用いた超音波応用装置を
示した図である。
【図15】 従来の超音波応用装置の回路図である。
【図16】 SH波の伝搬を示す図である。
【図17】 材料の使用周波数帯を示した図である。
【符号の説明】
1 振動子、2a,2b,302 励磁コイル、3 永
久磁石、4 マス、5足、6 磁歪振動装置、7 ベー
ス、10 容器、11 液体、12 圧縮波、20 試
験体、100,100a,100b,301 交流電
源、300 電磁石、400 直流電源、500 横波
用接触触媒、600 試験体、700横波用探触子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 CA02 CB02 EA10 EA14 GC02 GC04 5D019 AA00 AA01 CC10 CC11 FF05 5D107 AA05 AA20 BB09 BB10 CC07 CD05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界を発生させる磁界発生部と、 上記磁界発生部により発生させられた磁界により磁歪現
    象に基づいて、被振動体との接触面に対し平行に振動す
    る振動子とを備えたことを特徴とする振動装置。
  2. 【請求項2】 第1の磁界を発生させる第1の磁界発生
    部と、 上記第1の磁界発生部により発生させられた第1の磁界
    の向きに対し、同一の向きと反対の向きとのいずれか一
    方の向きに第2の磁界を発生させる第2の磁界発生部
    と、 上記第1の磁界発生部により発生させられた第1の磁界
    の向きと上記第2の磁界発生部により発生させられた第
    2の磁界の向きとが同一の場合は上記第1の磁界発生部
    により発生させられた第1の磁界の向きと反対の向きに
    第3の磁界を発生させ、上記第1の磁界発生部により発
    生させられた第1の磁界の向きと上記第2の磁界発生部
    により発生させられた第2の磁界の向きとが反対の場合
    は上記第1の磁界発生部により発生させられた第1の磁
    界の向きと同一の向きに第3の磁界を発生させる第3の
    磁界発生部と、 上記第1の磁界発生部と第2の磁界発生部と第3の磁界
    発生部とにより発生させられた上記第1の磁界と第2の
    磁界と第3の磁界とにより磁歪現象に基づいて振動する
    振動子とを備えたことを特徴とする振動装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1記載の振動装置を備えたこ
    とを特徴とする超音波応用装置。
  4. 【請求項4】 上記磁界発生部は、 バイアス磁界を発生させる磁石と、 上記磁石により発生させられたバイアス磁界の向きに対
    し、同一の向きと反対の向きとのいずれか一方の向きに
    磁界を発生させる第1の励磁コイルと、 上記磁石により発生させられたバイアス磁界の向きと上
    記第1の励磁コイルにより発生させられた磁界の向きと
    が同一の場合は上記磁石により発生させられたバイアス
    磁界の向きと反対の向きに磁界を発生させ、上記磁石に
    より発生させられたバイアス磁界の向きと上記第1の励
    磁コイルにより発生させられた磁界の向きとが反対の場
    合は上記磁石により発生させられたバイアス磁界の向き
    と反対の向きに磁界を発生させる第2の励磁コイルとを
    有し、 上記振動装置は、さらに、上記振動子の振動を拘束する
    拘束部を備え、 上記振動装置は、被振動体の表面に対し垂直に横波を伝
    播することを特徴とする請求項1記載の振動装置。
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CN104076094A (zh) * 2014-05-15 2014-10-01 厦门大学 一种激励和接收超声水平剪切导波的超声换能探头

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