JP2003059716A - 電磁石装置のコイル駆動回路 - Google Patents

電磁石装置のコイル駆動回路

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JP2003059716A
JP2003059716A JP2001249168A JP2001249168A JP2003059716A JP 2003059716 A JP2003059716 A JP 2003059716A JP 2001249168 A JP2001249168 A JP 2001249168A JP 2001249168 A JP2001249168 A JP 2001249168A JP 2003059716 A JP2003059716 A JP 2003059716A
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coil
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Hirotaka Imai
宏貴 今井
Sadaaki Baba
貞彰 馬場
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなるタイミングで交流電源電圧が入力し
ても過大な吸引力が発生しない瞬時電圧値でコイルを励
磁すること。 【解決手段】 瞬時電圧検出回路5の出力を比較回路6
で基準電圧Vs1と比較し、基準電圧Vs1以下の場
合、検出信号を制御回路7aに出力する。これにより制
御回路7aから初めて投入信号S1が出力され、スイッ
チング素子であるFET13がオン状態となり、当初全
波整流された交流電圧のうち基準電圧Vs1以下の電圧
がコイル12に印加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁開閉器など
の電気機器に用いられる電磁石装置のコイル駆動回路に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器に用いられる電磁石装置では、
電力消費低減の観点から、電磁石の鉄心ギャップが大き
い投入開始時には比較的大きな電流でコイルを励磁する
が、鉄心ギャップがない吸着保持時には比較的小さな電
流でコイルを励磁することが望まれる。上記事項を考慮
した従来の電磁石装置のコイル駆動回路としては、例え
ば特開平1−132108号公報(電磁石のコイル駆動
装置)に開示されたものが知られている。
【0003】また、電気機器に用いられる電磁石装置で
は、鉄心の釈放時間を短縮させることも重要な課題であ
る。この問題に対処した従来の電磁石装置のコイル駆動
回路としては、例えば特開昭62−244109号公報
(電磁石装置のコイル駆動回路)に開示されたものが知
られている。
【0004】上記公報では、電磁石の鉄心が吸着保持さ
れている時にパルス電圧をコイルに印加し、パルス電圧
のオフ期間にコイル内に蓄積された残留磁気エネルギー
をフライホイール回路で回生させることで、少ない電力
での鉄心吸着保持を実現させ、電源電圧が遮断される
と、そのフライホイール回路を遮断する手段をもたせる
ことにより、鉄心の釈放を速動化させる技術が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電磁石装置のコイル駆動回路では、電磁石を投入する際
に、交流電源電圧の瞬時値に対する配慮がなされていな
いので、投入時における交流電源電圧の瞬時値の違いに
より、電磁石の吸引力に差が生ずるという問題がある。
つまり、従来の電磁石装置のコイル駆動回路では、ある
瞬時値で投入動作させると、過大な吸引力が発生して電
磁石への衝撃が過大となってしまうことがある。そのた
め、例えば、電磁開閉器等の電磁石の動作と電気的接点
動作とが連動した機器に適用する場合、吸引力が大きい
ために接点への衝撃が過大となり、異常な接点バウンス
が顕著に現われたり、鉄心自身の衝撃が過大となるた
め、その衝撃による振動で接点が開離する等の現象が起
こる。接点が開離することによって、接点間にアークが
発生し、そのアーク熱によって接点消耗が増大し、接点
寿命が短命となるケースが発生していた。
【0006】また、従来の電磁石装置のコイル駆動回路
では、電源電圧が遮断された時にフライホイール回路を
遮断することで電磁石の釈放を速動化させているが、そ
の電磁石装置が使用される機器の目的に応じた電磁石の
釈放時間を設定することができないという問題がある。
【0007】さらに、従来の電磁石装置のコイル駆動回
路では、比較的大きな電流でコイルを励磁する状態から
比較的小さな電流でコイルを励磁する状態への切り換え
タイミングを、電磁石が吸着される期間を見込んだ一定
期間後、もしくは入力された電源電圧の電圧値に応じた
期間経過後としているが、電磁石の鉄心が吸着保持して
いるかを検出することはしていないので、外部的要因に
よる投入不良等が発生した場合でも、比較的大きな電流
でコイルを励磁する状態から比較的小さな電流でコイル
を励磁する状態への切り換えが行われてしまうという問
題がある。
【0008】加えて、従来の電磁石装置のコイル駆動回
路では、電磁開閉器等の電路を開閉する機器に対し、電
路に通電される電流の状態を検知することなく無制御で
電磁石装置を駆動するので、電路に通電される交流電流
のピーク付近で電路が開離された場合、接点間に大きな
アークが発生し、そのアーク熱によって接点消耗が増大
し、接点寿命が短命となってしまうという問題もある。
【0009】この発明は、上記に鑑みてなされたもの
で、いかなるタイミングで交流電源電圧が入力されても
過大な吸引力が発生しない瞬時電圧値でコイルを励磁で
きる電磁石装置のコイル駆動回路を得ることを目的とす
る。
【0010】また、この発明は、電磁石装置が使用され
る機器の目的に応じた電磁石の釈放時間を外部から設定
することのできる電磁石装置のコイル駆動回路を得るこ
とを目的とする。
【0011】また、この発明は、外部的要因による投入
不良等が発生しても、比較的大きな電流でコイルを励磁
する状態から比較的小さな電流でコイルを励磁する状態
への切り換えが行われず、確実な投入動作が行える電磁
石装置のコイル駆動回路を得ることを目的とする。
【0012】また、この発明は、電路を開離する際に、
接点間にアークを発生させず、アークによる接点の消耗
を抑制して接点寿命の長命化が図れる電磁石装置のコイ
ル駆動回路を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明にかかる電磁石装置のコイル駆動回路は、
電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流電圧を全波
整流する整流回路と、前記整流回路の出力端間に直列に
接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コイルの励磁
電流をスイッチングするスイッチング素子と、前記電源
スイッチの投入時に、投入信号を前記スイッチング素子
に出力してオンさせ、または投入信号を発振回路に出力
して前記発振回路が前記スイッチング素子をオンにする
制御を行う制御回路とを備える電磁石装置のコイル駆動
回路において、前記整流回路が出力する交流電圧の瞬時
値を検出する瞬時電圧検出回路と、前記瞬時値と基準値
との大小関係を比較し前記瞬時値が前記基準値以下にな
るのを検出する比較回路とを備え、前記制御回路は、前
記比較回路の検出信号を受けて、前記投入信号を発生す
ることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、瞬時電圧検出回路に
て、整流回路が出力する交流電圧の瞬時値が検出され、
比較回路にて、検出された瞬時電圧値と基準値との大小
比較が行われ、瞬時電圧値が基準値以下となったとき、
初めて制御回路から投入信号が出力され、コイルには、
常に、基準値以下の瞬時電圧、つまり過大な吸引力を発
生しない所定の電圧値が印加される。
【0015】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素子
と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記スイ
ッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を発
振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素子
をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装置
のコイル駆動回路において、前記整流回路が出力する交
流電圧の微分値を出力する微分回路と、前記微分値と第
1の基準値との大小関係を比較し前記微分値が前記第1
の基準値を超えるのを検出する第1の比較回路と、前記
微分値と第2の基準値との大小関係を比較し前記微分値
が前記第2の基準値以下になるのを検出する第2の比較
回路とを備え、前記制御回路は、前記第1の比較回路と
前記第2の比較回路からの検出信号のうち先に出力され
た検出信号を受けて、前記投入信号を発生することを特
徴とする。
【0016】この発明によれば、微分回路にて、整流回
路が出力する交流電圧の微分値が求められると、第1の
比較回路にて、前記微分値と第1の基準値との大小関係
を比較され微分値が第1の基準値を超えるのが検出され
ると、制御回路に検出信号が出力される。同様に第2の
比較回路にて、前記微分値と第2の基準値との大小関係
を比較され微分値が第2の基準値を超えるのが検出され
ると、制御回路に検出信号が出力される。ここに、第1
及び第2の基準値は、過大な吸引力を発生させない所定
の電圧値に対応する値である。そこで、制御回路は、第
1の比較回路と前記第2の比較回路からの検出信号のう
ち先に出力された検出信号を受けて、前記投入信号を発
生する。これにより、常に、コイルは、過大な吸引力を
発生しない所定の電圧値で励磁される。
【0017】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素子
と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記スイ
ッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を発
振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素子
をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装置
のコイル駆動回路において、前記整流回路が出力する交
流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路
と、前記ゼロクロス検出回路の検出信号を受けて、前記
交流電圧がゼロクロス点からピーク値以下の所定電圧値
近傍まで上昇するのに要する一定時間を計時する時限回
路とを備え、前記制御回路は、前記時限回路が前記一定
時間を計時した動作時限後に、前記投入信号を発生する
ことを特徴とする。
【0018】この発明によれば、ゼロクロス検出回路に
て、整流回路が出力する交流電圧のゼロクロス点を検出
することが行われ、時限回路にて、交流電圧がゼロクロ
ス点からピーク値以下の所定電圧値近傍まで上昇するの
に要する一定時間が計時されると、制御回路から投入信
号が出力され、コイルにピーク値以下の所定電圧値近傍
の電圧、つまり過大な吸引力を発生させない電圧が印加
される。
【0019】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素子
と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記スイ
ッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を発
振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素子
をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装置
のコイル駆動回路において、前記整流回路が出力する交
流電圧のピーク値を検出するピーク電圧検出回路と、前
記ピーク電圧検出回路の出力を受けて、前記交流電圧が
ピーク値から所定電圧値以下まで下降するのに要する一
定時間を計時する時限回路とを備え、前記制御回路は、
前記時限回路が前記一定時間を計時した動作時限後に、
前記投入信号を発生することを特徴とする。
【0020】この発明によれば、ピーク電圧検出回路に
て、整流回路が出力する交流電圧のピーク値を検出する
ことが行われ、時限回路にて、交流電圧がピーク値から
所定電圧値以下まで下降するのに要する一定時間が計時
されると、制御回路から投入信号を出力され、コイルに
ピーク値以下の所定電圧値近傍の電圧、つまり過大な吸
引力を発生させない電圧が印加される。
【0021】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングする第1のスイッチング
素子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記
スイッチング素子に出力してオンにし、または投入信号
を発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング
素子をオンにする制御を行い、前記電磁石の吸着保持時
に、前記発振回路からパルス幅が短いパルス信号を前記
スイッチング素子に出力させる保持信号を発生する制御
回路と、前記保持信号が出力されている期間には前記コ
イルのフライホイール回路を導通させ、前記保持信号が
出力されていない期間には前記フライホイール回路を遮
断する第2のスイッチング素子とを備えた電磁石装置の
コイル駆動回路において、前記電源スイッチがオフされ
てからの一定時間であるオフ時限の外部設定が可能なオ
フ時限設定回路を備え、前記制御回路は、前記電源スイ
ッチがオフされたとき前記オフ時限設定回路のオフ時限
後に前記保持信号をオフにすることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、オフ時限設定回路は、
外部から電源スイッチがオフされてからの一定時間であ
るオフ時限が任意に設定可能である。制御回路は、電源
スイッチがオフされたとき前記オフ時限設定回路のオフ
時限後に保持信号をオフにする。これにより、フライホ
イール回路が遮断され、外部から設定された任意のオフ
時限後に電磁石が釈放される。
【0023】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素子
と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記スイ
ッチング素子に出力してオンにし、または投入信号を発
振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素子
をオンにする制御を行い、前記電磁石の吸着保持時に、
前記発振回路からパルス幅が短いパルス信号を前記スイ
ッチング素子に出力させる保持信号を発生する制御回路
とを備えた電磁石装置のコイル駆動回路において、前記
電磁石の固定鉄心と可動鉄心との間における磁束密度を
検出する磁気検出手段と、前記磁気検出手段の出力信号
から直流成分を検出するローパスフィルタと、前記ロー
パスフィルタの出力値と基準値との大小関係を比較し前
記ローパスフィルタの出力値が前記基準値を超えるのを
検出する比較回路とを備え、前記制御回路は、前記比較
回路の検出信号を受けて、前記スイッチング素子に出力
している前記投入信号をオフにし、または前記発振回路
の動作を前記投入信号による動作から前記保持信号によ
る動作に切り換え、前記保持信号をオンにすることを特
徴とする。
【0024】この発明によれば、磁気検出手段にて、電
磁石の固定鉄心と可動鉄心との間における磁束密度が検
出される。電磁石の固定鉄心と可動鉄心との間における
磁束密度は、吸着状態にあるとき最大値を示す。ローパ
スフィルタにて、磁気検出手段の出力信号から直流成分
が検出され、比較回路にて、ローパスフィルタの出力値
が基準値を超えるのが検出されると、制御回路が、スイ
ッチング素子に出力している投入信号をオフにし、また
は発振回路の動作を投入信号による動作から保持信号に
よる動作に切り換え、保持信号をオンにする。これによ
り、電磁石が確実に吸着した後に保持信号による吸着保
持時の制御が行われる。
【0025】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、上記の発明において、前記磁気検出手段は、
前記電磁石の固定鉄心あるいは可動鉄心の接触面溝部に
巻かれた磁気検出コイル、または、前記固定鉄心あるい
は前記可動鉄心の脚部に設けられた磁気検出コイルと、
前記磁気検出コイルに誘起された電流を検出し対応する
電圧信号を前記ローパスフィルタに出力する電流検出回
路とを備えたことを特徴とする。
【0026】この発明によれば、磁気検出コイルにて、
電磁石の固定鉄心と可動鉄心間の磁束密度が直接検出さ
れ、電流検出回路にて、磁気検出コイルに誘起された電
流が検出され対応する電圧信号がローパスフィルタに出
力される。
【0027】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、上記の発明において、前記磁気検出手段は、
前記電磁石の固定鉄心と可動鉄心間のギャップを囲む周
辺部に設けられ、外部への漏れ磁束を検出する磁気セン
サであることを特徴とする。
【0028】この発明によれば、磁気センサにて、電磁
石の固定鉄心と可動鉄心が吸着しているときには最小値
を示す外部への漏れ磁束を検出することにより、電磁石
の固定鉄心と可動鉄心間の磁束密度が間接的に検出され
る。なお、磁気センサには、ホール素子や磁気抵抗素子
などが用いられる。
【0029】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素子
と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記スイ
ッチング素子に出力してオンにし、または投入信号を発
振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素子
をオンにする制御を行い、前記電磁石の吸着保持時に、
発振回路からパルス幅が短いパルス信号を前記スイッチ
ング素子に出力させる保持信号を発生する制御回路とを
備えた電磁石装置のコイル駆動回路において、前記電磁
石の可動鉄心を含む可動部の位置を検出する位置検出セ
ンサと、前記位置検出センサの出力に基づき前記可動鉄
心が固定鉄心に吸着しているか否かを判定する判定回路
とを備え、前記制御回路は、前記判定回路から吸着して
いるとの判定信号が出力されたとき、前記スイッチング
素子に出力している前記投入信号をオフにし、または前
記発振回路の動作を前記投入信号による動作から前記保
持信号による動作に切り換え、前記保持信号をオンにす
ることを特徴とする。
【0030】この発明によれば、位置検出センサにて、
電磁石の可動鉄心を含む可動部の位置が検出され、判定
回路にて、位置検出センサの出力に基づき可動鉄心が固
定鉄心に吸着しているか否かが判定され、判定回路が吸
着しているとの判定をしたとき、制御回路が、スイッチ
ング素子に出力している投入信号をオフにし、または発
振回路の動作を投入信号による動作から保持信号による
動作に切り換え、保持信号をオンにする。これにより、
電磁石が確実に吸着した後に保持信号による吸着保持時
の制御が行われる。
【0031】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、電源スイッチの投入に応じて交流電源の交流
電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端
間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前記コ
イルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素子
と、前記電磁石の吸着保持時に、発振回路からパルス幅
が短いパルス信号を前記スイッチング素子に出力させる
保持信号を発生する制御回路とを備えた電磁石装置のコ
イル駆動回路において、前記電磁石の吸着・釈放の動作
に連動して接離する接点を有する可動接触子及び固定接
触子の前記接点同士が当接することにより形成される電
路に通電される電流を検出する電流検出回路と、前記電
流検出回路の出力がゼロクロスしたことを検出するゼロ
クロス検出回路と、前記電路に通電される電流の半周期
よりも長い動作時限が設定され、前記ゼロクロス検出回
路の出力を受けて前記動作時限に向けての計時動作を行
うオフ時限回路とを備え、前記制御回路は、前記オフ時
限回路が前記動作時限を計時したとき前記保持信号をオ
フにして前記電磁石を釈放することを特徴とする。
【0032】この発明によれば、電流検出回路にて、電
磁石の吸着・釈放の動作に連動して接離する接点を有す
る可動接触子及び固定接触子の接点同士が当接すること
により形成される電路に通電される電流の検出が行わ
れ、ゼロクロス検出回路にて、前記電流検出回路の出力
がゼロクロスするのが検出されると、前記電路に通電さ
れる電流の半周期よりも長い動作時限が設定されるオフ
時限回路にて、ゼロクロス検出器の出力を受けて前記動
作時限に向けての計時動作が行われる。オフ時限回路で
は、電源スイッチがオフされ、ゼロクロス検出回路が機
能停止すると、ゼロクロス検出が発生しなくなるので、
最後の検出信号から前記動作時限まで計時する。これに
より、制御回路が、保持信号をオフにするので、電磁石
が釈放され、可動接触子及び固定接触子の接点同士がア
ークの発生が抑制される状態で開離される。
【0033】つぎの発明にかかる電磁石装置のコイル駆
動回路は、上記の発明において、前記オフ時限回路の動
作時限は、前記電路に通電される電流がゼロ点となると
きに、前記接点が開離されるように設定されていること
を特徴とする。
【0034】この発明によれば、オフ時限回路の動作時
限は、前記電路に通電される電流がゼロ点となるとき
に、前記接点が開離されるように設定されているので、
アークの発生の無い開離が実現される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる電磁石装置のコイル駆動回路の好適な実施
の形態を詳細に説明する。
【0036】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示す
ブロック図である。図2は、図1に示した電磁石装置の
コイル駆動回路の動作を説明するための電圧波形図であ
る。
【0037】図1において、交流電源1は、電源スイッ
チ2を介して全波整流回路3の入力端に接続される。全
波整流回路3の出力端間には、全波整流された交流電圧
が所定値を超えたか否かを検出する電圧検出回路4が接
続される。全波整流回路3の一方の出力端には、全波整
流された交流電圧の瞬時電圧値を検出する瞬時電圧検出
回路5が接続される。瞬時電圧検出回路5の出力は、比
較回路6の一方の入力である。比較回路6の他方の入力
は、基準電圧Vs1である。比較回路6は、瞬時電圧値
が基準電圧Vs1以下になったか否かを検出する。基準
電圧Vs1は、過大な吸引力を発生しない所定電圧値に
設定される。
【0038】比較回路6の出力は、電圧検出回路4の出
力とともに、制御回路7aに与えられる。これによっ
て、制御回路7aは、電磁石投入時に投入信号S1を出
力し、電磁石保持時に保持信号S2を出力する。保持信
号S2は、パルス信号を発生する発振回路8とフォトト
ランジスタカプラー9のダイオード側アノードとに供給
される。フォトトランジスタカプラー9のダイオード側
カソードは、全波整流回路3の他方の出力端に接続され
る。
【0039】全波整流回路3の一方の出力端には、フラ
イホイールダイオード10のカソードが接続され、フラ
イホイールダイオード10のアノードは、定電圧ダイオ
ード11のアノードとフォトトランジスタカプラー9の
出力側エミッタとに接続される。定電圧ダイオード11
のカソードは、フォトトランジスタカプラー9の出力側
コレクタに接続される。電磁石を励磁するコイル12の
一端は、フライホイールダイオード10のカソードとと
もに、全波整流回路3の一方の出力端に接続される。ま
た、コイル12の他端は、フォトトランジスタカプラー
9の出力側コレクタに接続されるとともに、コイル12
の励磁電流をスイッチングするFET13を介して全波
整流回路3の他方の出力端に接続される。FET13の
ゲートには、投入信号S1と発振回路8の出力とが印加
される。
【0040】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図2(a))、交流電源1で発生する交
流電圧は、全波整流回路3にて全波整流され、全波整流
回路3の出力端間には、図2(b)に示すような波形の
交流電圧Viが現れる。比較回路6の基準電圧Vs1
は、図2(b)に示すように、交流電圧Viのピーク値
から大きく下がった所定値に設定されている。
【0041】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7aに出力する。これによって、制
御回路7aは、動作を開始し、比較回路6から検出信号
が入力するのを待機する。一方、瞬時電圧検出回路5
は、全波整流された交流電圧Viの瞬時値を検出し、逐
一比較回路6に出力する。
【0042】比較回路6は、図2(b)に示すように、
基準電圧Vs1と検出された瞬時電圧値との大小関係を
比較し、検出された瞬時電圧値が基準電圧Vs1以下に
なると、制御回路7aに検出信号を出力する。図2
(c)に示すように、比較回路6は、検出された瞬時電
圧値が基準電圧Vs1以下になる期間内、高レベルとな
るパルス信号を繰り返し出力する。
【0043】制御回路7aは、比較回路6からの出力を
受けて初めて、一定期間のレベル信号である投入信号S
1(図2(d))をFET13に対して出力する。これ
によって、スイッチング素子であるFET13がオン状
態となり、図2(e)に示すように、全波整流された交
流電圧Viのうち、投入信号S1が立ち上がった時以降
の交流電圧Vc1がコイル12に印加される。
【0044】ここに、コイル12に当初印加される電圧
レベルは、電源スイッチがいかなるタイミングで投入さ
れても基準電圧Vs1以下の電圧値となる。この基準電
圧Vs1は、過大な吸引力を発生しない所定の瞬時電圧
値に設定されている。したがって、電磁開閉器等に適用
した場合、接点への過大衝撃がなくなるので、異常な接
点バウンスが減少する。加えて、鉄心自身の過大衝撃が
なくなるので、接点開離現象も減少する。その結果、接
点間に発生するアークの発生頻度が減少するので、アー
ク熱による接点消耗が抑制され、接点寿命を伸ばすこと
ができる。
【0045】なお、図1では、投入信号S1が直接FE
T13のゲートに印加される場合を示したが、投入信号
S1によって発振回路8を起動し、発振回路8からFE
T13のゲートに長いパルス幅のパルス信号を印加する
ようにしてもよい。
【0046】また、制御回路7aは、投入信号S1を電
磁石保持期間へ移行するまでの、ある一定期間出力する
と、その後、投入信号S1をオフにして保持信号S2を
オンにするようになっている。保持信号S2が出力され
ると、発振回路8からFET13のゲートに短いパルス
幅のパルス信号が印加される。これによって、電磁石の
鉄心が吸着保持されている時にパルス電圧がコイル12
に印加される。そして、パルス電圧のオフ期間にコイル
12内に蓄積された残留磁気エネルギーをフォトトラン
ジスタカプラー9とフライホイールダイオード10とで
構成されるフライホイール回路で回生させることが行わ
れる。保持信号S2がオフすると、フォトトランジスタ
カプラー9がオフ動作を行うので、フライホイール回路
が遮断され、電磁石の釈放が行われる。
【0047】実施の形態2.図3は、この発明の実施の
形態2である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示す
ブロック図である。図4は、図3に示した電磁石装置の
コイル駆動回路の動作を説明するための電圧波形図であ
る。なお、図3では、図1で示した構成要素と同一であ
る要素には、同一の符号および同一の名称を付してい
る。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に
説明する。
【0048】図3に示すように、この実施の形態2で
は、図1に示した瞬時電圧検出回路5と比較回路6に代
えて、微分回路14と比較回路15,16とが設けら
れ、それに伴い制御回路7aに代わる制御回路7bが設
けられている。
【0049】図3において、全波整流回路3の一方の出
力端には、全波整流された交流電圧の微分値を出力する
微分回路14が接続され、微分回路14の出力端には、
2つの比較回路15,16が接続される。比較回路15
は、微分回路14の出力が基準電圧Vs2を超えたこと
を検出すると、検出信号を制御回路7bに出力する。比
較回路16は、微分回路14の出力が基準電圧Vs3以
下になったことを検出すると、検出信号を制御回路7b
に出力する。制御回路7bは、比較回路15,16から
の入力のうち、先に入力した検出信号に従って投入信号
S1を出力し、その後、保持信号S2を出力するように
なっている。基準電圧Vs2,Vs3は、実施の形態1
で示した基準電圧Vs1を規定するように設定されてい
る。
【0050】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図4(a))、交流電源1で発生する交
流電圧は、全波整流回路3によって全波整流され、全波
整流回路3の出力端間には、図4(b)に示すような波
形の交流電圧Viが現れる。なお、図4(b)では、実
施の形態1で示した基準電圧Vs1が、基準電圧Vs
2,Vs3との関係を明らかにするために示されてい
る。
【0051】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7bに出力する。これによって、制
御回路7bは、動作を開始し、比較回路15,16から
検出信号が入力するのを待機する。一方、微分回路14
は、全波整流された交流電圧Viの微分値を求め、逐一
比較回路15,16に出力する。図4(c)に示すよう
に、微分回路14の出力波形に対し、基準電圧Vs2,
Vs3が設定されている。それらは、基準電圧Vs1に
相当する所定電圧値である。
【0052】比較回路15は、図4(c)に示すよう
に、基準電圧Vs2と微分値とを比較し、微分値が基準
電圧Vs2を超えたことを検出すると、制御回路7bに
検出信号を出力する。図4(d)に示すように、比較回
路15は、微分値が基準電圧Vs2を超える期間内、高
レベルとなるパルス信号を繰り返し出力する。
【0053】比較回路16は、図4(c)に示すよう
に、基準電圧Vs3と微分値とを比較し、微分値が基準
電圧Vs3以下になったことを検出すると、制御回路7
bに検出信号を出力する。図4(e)に示すように、比
較回路16は、微分値が基準電圧Vs3以下になる期間
内、高レベルとなるパルス信号を繰り返し出力する。
【0054】制御回路7bは、比較回路15,16から
の入力のうち、先に入力した検出信号に従って投入信号
S1を出力する。図4(f)では、比較回路16から検
出信号が先に入力したので、制御回路7bは、比較回路
16からの出力を受けて初めて、一定期間のレベル信号
である投入信号S1をFET13に対して出力する場合
が示されている。
【0055】これによって、スイッチング素子であるF
ET13がオン状態となり、図4(g)に示すように、
全波整流された交流電圧Viのうち、投入信号S1が立
ち上がった時以降の交流電圧Vc1がコイル12に印加
される。
【0056】ここに、コイル12に当初印加される電圧
レベルは、電源スイッチ2がいかなるタイミングで投入
されても基準電圧Vs1以下の電圧値となるので、電源
投入時に過大な吸引力が発生しないようにすることがで
き、実施の形態1と同様の作用・効果が得られる。
【0057】なお、発振回路8が、投入信号S1によっ
て起動されFET13を一定期間オン駆動する場合があ
ることと、保持信号S2に関する動作とは、前述した通
りである。
【0058】実施の形態3.図5は、この発明の実施の
形態3である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示す
ブロック図である。図6は、図5に示した電磁石装置の
コイル駆動回路の動作を説明するための電圧波形図であ
る。なお、図5では、図1で示した構成要素と同一であ
る要素には、同一の符号および同一の名称が付されてい
る。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に
説明する。
【0059】図5に示すように、この実施の形態3で
は、図1に示した瞬時電圧検出回路5と比較回路6とに
代えて、ゼロクロス検出回路17と時限回路18とが設
けられ、それに伴い制御回路7aに代わる制御回路7c
が設けられている。
【0060】図5において、全波整流回路3の一方の出
力端には、全波整流された交流電圧のゼロクロス点を検
出するゼロクロス検出回路17が接続され、ゼロクロス
検出回路17の出力端には、時限回路18が接続され
る。時限回路18は、ゼロクロス検出回路17の出力を
受けて、全波整流された交流電圧がゼロクロス点からピ
ーク値以下の所定電圧値近傍まで上昇するのに要する一
定時間を計時し、時限信号を制御回路7cに出力する。
制御回路7cは、時限回路18が一定時間を計時した動
作時限後に、投入信号S1を出力し、その後、保持信号
S2を出力する。
【0061】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図6(a))、交流電源1で発生する交
流電圧は、全波整流回路3によって全波整流され、全波
整流回路3の出力端間には、図6(b)に示すような波
形の交流電圧Viが現れる。なお、図6(b)では、実
施の形態1で示した基準電圧Vs1が、時限回路18に
設定される動作時限T1との関係を明らかにするために
示されている。
【0062】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7cに出力する。これによって、制
御回路7cは、動作を開始し、時限回路18の出力を待
機する。一方、ゼロクロス検出回路17は、全波整流さ
れた交流電圧Viのゼロクロス点(図6(b))を検出
し、検出できると時限回路18への信号をオンにする
(図6(c))。
【0063】時限回路18は、図6(d)に示すよう
に、ゼロクロス検出回路17の出力がオンするのに応答
して、出力を動作時限T1の時間を要して除々に立ち上
げ、動作時限T1になると、出力を一定値に保持する。
動作時限T1は、図6(b)(d)から理解できるよう
に、交流電圧Viがゼロクロス点から基準電圧Vs1の
近傍まで上昇するのに要する時間である。
【0064】制御回路7cは、時限回路18の出力が一
定値となるのを検出すると、初めて、一定期間のレベル
信号である投入信号S1をFET13に対して出力する
(図6(e))。これによって、スイッチング素子であ
るFET13がオン状態となり、図6(f)に示すよう
に、全波整流された交流電圧Viのうち、投入信号S1
が立ち上がった時以降の交流電圧Vc2がコイル12に
印加される。
【0065】ここに、コイル12に当初印加される電圧
レベルは、電源スイッチ2がいかなるタイミングで投入
されても基準電圧Vs1以下の電圧値となるので、電源
投入時に過大な吸引力が発生しないようにすることがで
き、実施の形態1と同様の作用・効果が得られる。
【0066】なお、実施の形態3と同様の動作を行う他
の構成例として、ゼロクロス検出回路17に代えて、交
流電圧Viのピーク値を検出するピーク電圧検出回路を
設ける場合を挙げることができる。但し、この場合に
は、時限回路18の動作時限は、交流電圧Viがピーク
値から基準電圧Vs1以下に下降するまでに要する時間
として設定される。
【0067】また、発振回路8が、投入信号S1によっ
て起動されFET13を一定期間オン駆動する場合があ
ることと、保持信号S2に関する動作とは、前述した通
りである。
【0068】実施の形態4.図7は、この発明の実施の
形態4である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示す
ブロック図である。図8は、図7に示す電磁石装置のコ
イル駆動回路の動作を説明するための電圧波形図であ
る。なお、図7では、図1で示した構成要素と同一であ
る要素には、同一の符号・名称が付されている。ここで
は、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
【0069】図7に示すように、この実施の形態4で
は、図1に示した構成に加えて、オフ時限設定回路19
が追加され、それに伴い制御回路7aに代わる制御回路
7dが設けられている。オフ時限設定回路19は、全波
整流回路3の一方の出力端と制御回路7dとの間に設け
られている。
【0070】オフ時限設定回路19には、電源スイッチ
2をオフにした後の動作時限が外部から任意に設定でき
るようになっている。制御回路7dは、オフ時限設定回
路19の動作時限後に保持信号S2をオフにするように
なっている。
【0071】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。なお、図8では、
投入信号S1がオフされた後の動作が示されている。即
ち、投入信号S1は、上記したように一定時間経過する
とオフされる。さらに、この発明では、後述する実施の
形態5〜7で示すように、投入信号S1は、一定時間経
過ではなく、電磁石の吸着検出によってオフされるよう
になっている。
【0072】制御回路7dは、投入信号S1を出力した
後、電源スイッチ2がオンしている期間内に(図8
(a))上記の条件を満足すると、投入信号S1をオフ
にし、同時に保持信号S2をオンにする。保持信号S2
がオンすると発振回路8が作動し、FET13にはパル
ス信号が入力される。その結果、コイル12には、図8
(b)に示すように、全波整流された交流電圧をパルス
状に分割した電圧Vc3が印加される。
【0073】また、保持信号S2がオンすると、フォト
トランジスタカプラー9がオンし、コイル12に印加さ
れるパルス電圧Vc3のオフ期間においてコイル12内
に蓄積された残留磁気エネルギーをフォトトランジスタ
カプラー9とフライホイールダイオード10とで形成さ
れるフライホイール回路で回生させることが行われる。
これにより、図示していない電磁石の少ない電力での保
持吸着を実現させている。
【0074】ここで、電源スイッチ2のオフにより交流
電源1からの入力が遮断されると(図8(a))、コイ
ル12に印加されるパルス電圧Vc3は消滅するが(図
8(b))、オフ時限設定回路19が、オフ時限T2を
計時する期間内(図8(c))、制御回路7dは、保持
信号S2をオン状態に維持している(図8(d))。し
たがって、オフ時限T2の期間内、フライホイール回路
を流れる回生電流によって電磁石保持が維持される(図
8(e))。
【0075】そして、制御回路7dは、オフ時限T2を
経過すると、保持信号S2を初めてオフにする(図8
(d))。これによって、フォトトランジスタカプラー
9がオフし、フライホイール回路が遮断されるので、コ
イル12内に蓄積された残留磁気エネルギーが定電圧ダ
イオード11で消費され、図示していない電磁石が直ち
に釈放される。
【0076】ここで、オフ時限設定回路19のオフ時限
T2は、外部から設定することができるので、例えば、
電磁石の釈放時間を遅らせた遅延釈放形電磁開閉器への
適用など、この発明に係る電磁石装置の駆動回路が使用
される機器の目的に応じた電磁石の釈放時間を設定する
ことができる。
【0077】なお、この実施の形態4では、実施の形態
1への適用例を示したが、実施の形態2,3にも同様に
適用できることは言うまでもない。また、発振回路8
が、投入信号S1によって起動されFET13を一定期
間オン駆動する場合があることは、前述した通りであ
る。
【0078】実施の形態5.図9は、この発明の実施の
形態5である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示す
ブロック図である。図10は、図9に示した可動鉄心2
1が固定鉄心20に吸着する直前の部分斜視図である。
図11は、図9に示した電磁石装置のコイル駆動回路の
動作を説明する電圧波形図である。
【0079】図9に示すように、この実施の形態5で
は、電磁石の具体的な構成が示され、図1に示した構成
に加えて、電流検出回路23とローパスフィルタ24と
比較回路25とが追加され、それに伴い制御回路7aに
代わる制御回路7eが設けられている。
【0080】電磁石は、コイル12が巻かれた固定鉄心
20と、固定鉄心20に対して図示例では上下動自在に
対向して配置される可動鉄心21とで構成されるが、こ
の実施の形態5では、磁気検出コイル22が固定鉄心2
0の接触面溝部に巻かれて配置されている。磁気検出コ
イル22は、可動鉄心21が固定鉄心20に確実に吸着
されたことを検出するセンサである。
【0081】電流検出回路23は、磁気検出コイル22
に誘起される電流を検出し、この検出した電流を電圧変
換して出力する。ローパスフィルタ24は、電流検出回
路23の出力電圧から直流成分を取り出す。比較回路2
5は、ローパスフィルタ24の出力が基準電圧Vs4を
超えたか否かを検出すると、検出信号を制御回路7eに
出力する。制御回路7eは、比較回路25の出力を受け
て、投入信号S1をオフにし、保持信号S2をオンにす
る制御を行う。
【0082】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図11(a))、交流電源1で発生する
交流電圧は、全波整流回路3にて全波整流され、全波整
流回路3の出力端間には、図11(b)に示すような波
形の交流電圧Viが現れる。
【0083】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7eに出力する。これによって、制
御回路7eは、動作を開始し、比較回路6から検出信号
が入力するのを待機する。一方、瞬時電圧検出回路5
は、全波整流された交流電圧Viの瞬時値を検出し、逐
一比較回路6に出力する。
【0084】比較回路6は、図11(b)に示すよう
に、基準電圧Vs1と検出された瞬時電圧値とを比較
し、検出された瞬時電圧値が基準電圧Vs1以下になる
と、検出信号を制御回路7eに出力する。図11(c)
に示すように、比較回路6は、検出された瞬時電圧値が
基準電圧Vs1以下になる期間内、高レベルとなるパル
ス信号を繰り返し出力する。
【0085】制御回路7eは、比較回路6からの出力を
受けて初めて、レベル信号である投入信号S1をFET
13のゲートに出力する。投入信号S1のオン期間内、
FET13はオン状態となる(図11(f)(h))。
ここで出力される投入信号S1のオン期間は、実施の形
態1〜3で説明した電磁石が投入動作を行うと想定され
る一定期間ではなく、保持信号S2がオンするまでの期
間である。
【0086】これによって、図11(i)に示すよう
に、全波整流された交流電圧Viのうち、投入信号S1
が立ち上がった時以降の交流電圧Vc4がコイル12に
印加される。このとき、当初に印加される電圧レベル
は、常に、基準電圧Vs1以下の電圧である。
【0087】コイル12に流れる励磁電流によって固定
鉄心20が励磁されると、図9、図10に示した磁束B
1,B2,B3が矢印方向に発生する。磁束B1,B2
は、磁気検出コイル22内を通過する磁束であり、磁束
B3は、外部への漏れ磁束である。当初、電磁石は、図
9に示す状態にあり、外部への漏れ磁束B3が相当にあ
り、相対的に磁束B1,B2は小さくなっている。
【0088】磁気検出コイル22内を通過する磁束B
1,B2によって磁気検出コイル22には誘導電流が発
生する。電流検出回路23は、磁気検出コイル22に誘
起される電流を検出し、電圧信号に変換する。ローパス
フィルタ24は、電流検出回路23が出力する電圧信号
の直流成分だけを取り出し、比較回路25に出力する。
【0089】図10に示すように、可動鉄心21が固定
鉄心20に極接近し可動鉄心21が固定鉄心20に吸着
するに従い、漏れ磁束B3が減少することによって、磁
気検出コイル内の磁束B1,B2は増大し、最終的に可
動鉄心21が吸着すると漏れ磁束B3はほぼ0となり、
磁束B1、B2は急増して、ある最大値で一定値とな
る。
【0090】したがって、ローパスフィルタ24の出力
波形は、図11(d)に示すように、可動鉄心21が固
定鉄心20に接近するのに伴い漸増し、可動鉄心21の
吸着前後でステップ状に増大し、その後一定値をとる波
形となる。比較回路25の基準電圧Vs4は、その一定
値よりも少しだけ低い電圧値に設定されている。そこ
で、比較回路25は、ローパスフィルタ24の出力が基
準電圧Vs4以上になったとき、検出信号を制御回路7
eに出力する(図11(e))。
【0091】これによって、制御回路7eは、投入信号
S1をオフにし、保持信号S2をオンにし、投入信号S
1から保持信号S2への切り換え制御を行う(図11
(f)(g))。その結果、FET13のゲートには、
発振回路8からパルス信号が印加され(図11
(h))、コイル12には、保持信号S2が立ち上がっ
た時以降、パルス状の交流電圧Vc4が印加される(図
11(i))。
【0092】このように、可動鉄心21が確実に吸着さ
れてから、投入信号S1から保持信号S2へ切り換えら
れるので、外部的要因による投入不良が発生した場合で
も、誤って投入信号S1から保持信号S2に切り替わる
ことがなく、確実な投入動作が実現できる。
【0093】ここで、例えば、この発明に係る電磁石装
置のコイル駆動回路を電磁開閉器に使用した場合、電磁
開閉器の主回路に交流電流が通電されると、交流成分の
みの磁束が周囲に発生するが、磁気検出コイル22でそ
の漏れ磁束を検出してもローパスフィルタ24にて交流
成分が遮断されるので、固定鉄心20で発生する磁束B
1、B2を正確に検出することが可能である。
【0094】なお、この実施の形態5では、磁気検出コ
イル22が固定鉄心20の接触面溝部に巻かれて配置さ
れている場合を示したが、その他、可動鉄心21の接触
面溝部に同様に配置してもよく、また、固定鉄心20と
可動鉄心21の何れか一方の脚部に巻回して配置するこ
とでもよい。
【0095】また、制御回路7eが、投入信号S1を直
接FET13に出力するのではなく、投入信号S1を発
振回路8に出力し、発振回路8がFET13をオン駆動
する場合には、発振回路8に出力する投入信号S1が起
動信号(パルス信号)となるので、比較回路25の検出
信号を受けて、発振回路8の動作を投入信号S1による
動作から保持信号S2による動作に切り換え、保持信号
S2をオンにするようになっている。
【0096】さらに、この実施の形態5では、実施の形
態1への適用例を示したが、制御回路7eがFET13
に直接出力する投入信号S1のオン期間が、固定の期間
ではない点に注意すれば、実施の形態2,3,4にも同
様に適用できることは言うまでもない。
【0097】実施の形態6.図12は、この発明の実施
の形態6である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示
すブロック図である。図13は、図12に記載の可動鉄
心21が固定鉄心20に吸着する直前の部分斜視図であ
る。図14は、図12に示した電磁石装置のコイル駆動
回路の動作を説明する電圧波形図である。
【0098】図12に示すように、この実施の形態6で
は、電磁石の具体的な構成が示され、図1に示した構成
に加えて、ローパスフィルタ24と比較回路27とが追
加され、それに伴い制御回路7aに代わる制御回路7f
が設けられている。
【0099】電磁石は、コイル12が巻かれた固定鉄心
20と、固定鉄心20に対して図示例では上下動自在に
対向して配置される可動鉄心21とで構成されるが、こ
の実施の形態6では、磁気センサ(例えばホール素子)
26が固定鉄心20と可動鉄心21間のギャップを囲む
周辺部に設けられている。磁気センサ(以下「ホール素
子」という)26は、可動鉄心21が固定鉄心20に確
実に吸着されたことを検出するセンサである。
【0100】ローパスフィルタ24は、磁気センサ26
の出力電圧から直流成分を取り出す。比較回路27は、
ローパスフィルタ24の出力が基準電圧Vs5以下にな
ると、検出信号を制御回路7fに出力する。制御回路7
fは、比較回路27の出力を受けて、投入信号S1をオ
フし、保持信号S2をオンすることを行うようになって
いる。
【0101】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図14(a))、交流電源1で発生する
交流電圧は、全波整流回路3にて全波整流され、全波整
流回路3の出力端間には、図14(b)に示すような波
形の交流電圧Viが現れる。
【0102】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7fに出力する。これによって、制
御回路7fは、動作を開始し、比較回路6から検出信号
が入力するのを待機する。一方、瞬時電圧検出回路5
は、全波整流された交流電圧Viの瞬時値を検出し、逐
一比較回路6に出力する。
【0103】比較回路6は、図14(b)に示すよう
に、基準電圧Vs1と検出された瞬時電圧値とを比較
し、検出された瞬時電圧値が基準電圧Vs1以下になる
と、検出信号を制御回路7fに出力する。図14(c)
に示すように、比較回路6は、検出された瞬時電圧値が
基準電圧Vs1以下になる期間内、高レベルとなるパル
ス信号を繰り返し出力する。
【0104】制御回路7fは、比較回路6からの出力を
受けて初めて、レベル信号である投入信号S1をFET
13のゲートに出力する。投入信号S1のオン期間内、
FET13はオン状態となる(図14(f)(h))。
ここで出力される投入信号S1のオン期間は、実施の形
態1〜3で説明した電磁石が投入動作を行うと想定され
る期間ではなく、保持信号S2がオンするまでの期間で
ある。
【0105】これによって、図14(i)に示すよう
に、全波整流された交流電圧Viのうち、投入信号S1
が立ち上がった時以降の交流電圧Vc5がコイル12に
印加される。このとき、当初に印加される電圧レベル
は、常に、基準電圧Vs1以下の電圧である。
【0106】コイル12に流れる励磁電流により固定鉄
心20が励磁されると、図12、図13に示すように、
磁束B1,B2,B3の矢印方向の磁束が発生する。磁
束B1,B2は、固定鉄心20と可動鉄心21間のギャ
ップ磁束であり、磁束B3は、外部への漏れ磁束であ
る。当初、電磁石は、図12に示す状態にあり、外部へ
の漏れ磁束B3が相当にあり、相対的にギャップ磁束B
1,B2は小さくなっている。
【0107】固定鉄心20の吸着部周辺に設けられた磁
気センサ26によって、漏れ磁束B3の磁束密度が検出
され、その検出された磁束密度を示す電圧信号の直流成
分だけをローパスフィルタ24によって取り出す。図1
3に示すように、可動鉄心21が固定鉄心20に極接近
し可動鉄心21が固定鉄心20に吸着するに従い、漏れ
磁束B3が減少することによって、ギャップ磁束B1,
B2は増大し、最終的に可動鉄心21が吸着すると漏れ
磁束B3はほぼ0となり、ギャップ磁束B1、B2は急
増して、ある最大値で一定値となる。
【0108】したがって、ローパスフィルタ24の出力
波形は、図14(d)に示すように、可動鉄心21が固
定鉄心20に接近するのに伴い漸減し、可動鉄心21の
吸着前後でステップ状に減少し、その後0レベルになる
波形となる。比較回路27の基準電圧Vs5は、0レベ
ルよりも少しだけ高い電圧値に設定されている。そこ
で、比較回路27は、ローパスフィルタ24の出力が基
準電圧Vs5以下になったとき、制御回路7fに信号を
出力する(図14(e))。
【0109】これによって、制御回路7fは、投入信号
S1をオフにし、保持信号S2をオンにし、投入信号S
1から保持信号S2への切り換え制御を行う(図14
(f)(g))。その結果、FET13のゲートには、
発振回路8からパルス信号が印加され(図14
(h))、コイル12には、保持信号S2が立ち上がっ
た時以降、パルス状の交流電圧Vc5が印加される(図
14(i))。
【0110】このように、可動鉄心21が確実に吸着さ
れてから、投入信号S1から保持信号S2へ切り換えら
れるので、外部的要因による投入不良が発生した場合で
も、誤って投入信号S1から保持信号S2に切り替わる
ことがなく、確実な投入動作が実現できる。
【0111】ここで、例えば、この発明に係る電磁石装
置のコイル駆動回路を電磁開閉器に使用した場合、電磁
開閉器の主回路に交流電流が通電されると交流成分のみ
の磁束が周囲に発生するが、磁気センサ26がその漏れ
磁束を検出してもローパスフィルタ24にて交流成分が
遮断されるので、固定鉄心20で発生する漏れ磁束B3
を正確に検出することができる。
【0112】なお、この実施の形態6では、磁気センサ
26としてホール素子を示したが、その他、例えば磁気
抵抗素子も同様に用いることができる。また、制御回路
7fが、投入信号S1を直接FET13に出力するので
はなく、発振回路8に出力し、発振回路8がFET13
をオン駆動する場合には、発振回路に出力する投入信号
S1が起動信号(パルス信号)となるので、比較回路2
7の検出信号を受けて、発振回路8の動作を投入信号S
1による動作から保持信号S2による動作に切り換え、
保持信号S2をオンにするようになっている。
【0113】さらに、この実施の形態6では、実施の形
態1への適用例を示したが、制御回路7fがFET13
に直接出力する投入信号S1のオン期間が、固定の期間
ではない点に注意すれば、実施の形態2,3,4にも同
様に適用できることは言うまでもない。
【0114】実施の形態7.図15は、この発明の実施
の形態7である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示
すブロック図である。図16は、図15に示した電磁石
装置のコイル駆動回路の動作を説明する電圧波形図であ
る。
【0115】図15に示すように、この実施の形態7で
は、電磁石の具体的な構成が示され、図1に示した構成
に加えて、判定回路29が追加され、それに伴い制御回
路7aに代わる制御回路7gが設けられている。
【0116】電磁石は、コイル12が巻かれた固定鉄心
20と、固定鉄心20に対して図示例では上下動自在に
対向して配置される可動鉄心21とで構成されるが、こ
の実施の形態7では、可動鉄心21の位置を検出する位
置検出センサ28が設けられている。位置検出センサ2
8は、例えば、可動鉄心21と固定鉄心20のギャップ
の大きさや可動鉄心21の上端と天井との間隔の大きさ
を光学的に検出することによって、可動鉄心21の固定
鉄心20に対する位置を検出する。ここでは、可動鉄心
21と固定鉄心20間のギャップの大きさを検出してい
る。
【0117】したがって、判定回路29は、位置検出セ
ンサ28の検出信号が0レベルになったときに、制御回
路7gに信号を出力するようにしている。制御回路7g
は、判定回路29の出力を受けて、投入信号S1をオフ
にし、保持信号S2をオンにすることを行うようになっ
ている。
【0118】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図16(a))、交流電源1で発生する
交流電圧は、全波整流回路3にて全波整流され、全波整
流回路3の出力端間には、図16(b)に示すような波
形の交流電圧Viが現れる。
【0119】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7gに出力する。これによって、制
御回路7gは、動作を開始し、比較回路6から検出信号
が入力するのを待機する。一方、瞬時電圧検出回路5
は、全波整流された交流電圧Viの瞬時値を検出し、逐
一比較回路6に出力する。
【0120】比較回路6は、図16(b)に示すよう
に、基準電圧Vs1と検出された瞬時電圧値とを比較
し、検出された瞬時電圧値が基準電圧Vs1以下になる
と、検出信号を制御回路7gに出力する。図16(c)
に示すように、比較回路6は、検出された瞬時電圧値が
基準電圧Vs1以下になる期間内、高レベルとなるパル
ス信号を繰り返し出力する。
【0121】制御回路7gは、比較回路6からの出力を
受けて初めて、レベル信号である投入信号S1をFET
13のゲートに出力する。投入信号S1のオン期間内、
FET13はオン状態となる(図14(f)(h))。
ここで出力される投入信号S1のオン期間は、実施の形
態1〜3で説明した電磁石が投入動作を行うと想定され
る期間ではなく、保持信号S2がオンするまでの期間で
ある。
【0122】これによって、図16(i)に示すよう
に、全波整流された交流電圧Viのうち、投入信号S1
が立ち上がった時以降の交流電圧Vc6がコイル12に
印加される。このとき、当初に印加される電圧レベル
は、常に、基準電圧Vs1以下の電圧である。
【0123】コイル12に流れる励磁電流により固定鉄
心20が励磁されると、可動鉄心21は吸着される。こ
のとき、位置検出センサ28からの出力信号は、可動鉄
心21が固定鉄心20に近づくのに伴い漸減し、可動鉄
心21が固定鉄心20に吸着されると0レベルになる波
形となる(図16(d))。判定回路29は、位置検出
センサ28の出力信号が0レベルになった時点で制御回
路7gに判定信号を出力する(図16(e))。
【0124】これによって、制御回路7gは、投入信号
S1をオフにし、保持信号S2をオンにし、投入信号S
1から保持信号S2への切り換え制御を行う(図16
(f)(g))。その結果、FET13のゲートには、
発振回路8からパルス信号が印加され(図16
(h))、コイル12には、保持信号S2が立ち上がっ
た時以降、パルス状の交流電圧Vc6が印加される(図
16(i))。
【0125】このように、可動鉄心21が確実に吸着さ
れてから投入信号S1から保持信号S2へ切り換えられ
るので、外部的要因による投入不良が発生した場合でも
誤って投入信号S1から保持信号S2に切り替わること
はなく、確実な投入動作が実現できる。
【0126】なお、制御回路7gが、投入信号S1を直
接FET13に出力するのではなく、投入信号S1を発
振回路8に出力し、発振回路8がFET13をオン駆動
する場合には、発振回路8に出力する投入信号S1が起
動信号(パルス信号)となるので、判定回路29の判定
信号を受けて、発振回路8の動作を投入信号S1による
動作から保持信号S2による動作に切り換え、保持信号
S2をオンにするようになっている。
【0127】また、この実施の形態7では、実施の形態
1への適用例を示したが、制御回路7gがFET13に
直接出力する投入信号S1のオン期間が、固定の期間で
はない点に注意すれば、実施の形態2,3,4にも同様
に適用できることは言うまでもない。
【0128】実施の形態8.図17は、この発明の実施
の形態8である電磁石装置のコイル駆動回路の構成を示
すブロック図である。図18は、図17に示した電磁石
装置のコイル駆動回路の動作を説明する電圧波形図であ
る。
【0129】図17に示すように、この実施の形態8で
は、電磁継電器の具体的な構成が示され、図1に示した
構成に加えて、電流検出回路35a〜35cと、ゼロク
ロス検出器36a〜36cと、オフ時限回路37a〜3
7cとが設けられ、それに伴い制御回路7aに代わる制
御回路7hが設けられている。
【0130】電磁石は、コイル12が巻かれた固定鉄心
20と、固定鉄心20に対して図示例では上下動自在に
対向して配置される可動鉄心21とが吸着した状態で示
されている。電磁継電器は、可動鉄心21の上端に連結
された可動部30の窓枠内に組み込まれ支持されてい
る。
【0131】即ち、電磁継電器は、接点を有し電路を形
成する可動接触子31a〜31cと、可動接触子31a
〜31cの接触圧力を発生させるばね32a〜32c
と、可動接触子31a〜31cの接点と対向する接点を
有し、外部との電路を形成する固定接触子33a〜33
cと、固定接触子33a〜33cの周囲に巻かれた電流
検出コイル34a〜34cとを備えている。
【0132】電流検出回路35a〜35cは、電流検出
コイル34a〜34cで発生した電流を検出し、それを
電圧信号に変換する。ゼロクロス検出器36a〜36c
は、電流検出回路35a〜35cの出力電圧のゼロクロ
スを検出する。オフ時限回路37a〜37cには、電源
スイッチ2がオフされた後の動作時限が設定されてい
る。
【0133】次に、以上のように構成される電磁石装置
のコイル駆動回路の動作を説明する。電源スイッチ2が
オンされると(図18(a))、交流電源1で発生する
交流電圧は、全波整流回路3にて全波整流され、全波整
流回路3の出力端間には、図18(b)に示すような波
形の交流電圧Viが現れる。
【0134】電圧検出回路4は、この全波整流された交
流電圧Viの電圧レベルを検出し、所定値を超えると、
検出信号を制御回路7hに出力する。これにより制御回
路7hは、動作を開始し、比較回路6から検出信号が入
力するのを待機する。一方、瞬時電圧検出回路5は、全
波整流された交流電圧Viの瞬時値を検出し、逐一比較
回路6に出力する。
【0135】比較回路6は、基準電圧Vs1と検出され
た瞬時電圧値とを比較し、検出された瞬時電圧値が基準
電圧Vs1以下になると、検出信号を制御回路7hに出
力する。制御回路7hは、比較回路6からの出力を受け
て初めて、レベル信号である投入信号S1をFET13
のゲートに出力する。投入信号S1のオン期間内、FE
T13はオン状態になる。これにより、全波整流された
交流電圧Viのうち、投入信号S1が立ち上がった時以
降の交流電圧Vc6がコイル12に印加される。このと
き、当初に印加される電圧レベルは、常に、基準電圧V
s1以下の電圧である。
【0136】コイル12に流れる励磁電流により固定鉄
心20が励磁されると、可動鉄心21は吸引され、可動
鉄心21の上端に連結した可動部30も吸引される。こ
のとき、同時に可動接触子31a〜31cも吸引され、
可動接触子31a〜31cの接点が固定接触子33a〜
33cの接点に当接し、電路が形成される。接点当接後
も可動鉄心21は吸引されるので、ばね32a〜32c
は押し込まれ、その荷重がそのまま接点間に係り、接点
の接触圧力を増大させ、接点の接触を安定させている。
【0137】電路が形成されると、電路に電流が流れ、
その電流により電流検出コイル34a〜34cに、その
電流に比例した電流を発生する(図18(c))。発生
した電流は、電流検出回路35a〜35cにて電圧信号
に変換されてゼロクロス検出器36a〜36cに入力さ
れる。ゼロクロス検出器36a〜36cは、入力された
電圧信号が0レベルになる瞬間を検出するので、図18
(d)に示すように、固定接触子33a〜33cを流れ
る電流の半周期毎に検出信号をオフ時限回路37a〜3
7cに出力する。
【0138】オフ時限回路37a〜37cは、検出信号
を受けてオフ時限T3の初期値からカウントダウンを行
い、オフ時限T3となると出力を0レベルにするが、オ
フ時限T3が固定接触子33a〜33cを流れる電流の
半周期よりも長い時限に設定されている。したがって、
ゼロクロス検出器36a〜36cが検出信号を出力して
いる期間では、図18(e)に示すように、オフ時限T
3となる以前に次の検出信号が入力するので、オフ時限
回路37a〜37cの出力波形は、高レベルから僅かに
下降することを繰り返す鋸歯状波形となる。制御回路7
hは、オフ時限回路37a〜37cの出力が0レベルと
なるのを監視しているので、この段階では、保持信号S
2のオン状態を維持する(図18(f))。
【0139】ついで、電源スイッチ2により交流電源1
からの入力が遮断されると(図18(a))、ゼロクロ
ス検出器36a〜36cの機能は停止され、検出信号の
出力が停止する(図18(d))。その結果、オフ時限
回路37a〜37cの出力信号は、図18(e)に示す
ように、ゼロクロス検出器36a〜36cから最後の検
出信号を受けてからオフ時限T3の経過時点で0レベル
となるような波形となる。
【0140】なお、電源スイッチ2により交流電源1か
らの入力が遮断されても(図18(a))、制御回路7
hが保持信号S2のオン状態を維持するので(図18
(f))、フォトトランジスタカプラー9はオン状態を
維持し、コイル12内に蓄積された残留磁気エネルギー
がフォトトランジスタカプラー9とフライホイールダイ
オード10とで形成されるフライホイール回路にて回生
され、可動鉄心21の吸着が保持される。
【0141】制御回路7hは、オフ時限回路37a〜3
7cの出力信号が0レベルになった時、保持信号S2を
オフにする(図18(f))。これにより、フライホイ
ール回路が遮断されるので、可動鉄心21は、直ちに釈
放され、時間T4(図18(c))が経過すると可動接
触子31a〜31cの接点が開離する。
【0142】このとき、オフ時限回路37a〜37cの
オフ時限T3と保持信号S2がオフしてから可動接触子
31a〜31cの接点が開離するまでの時間T4の合計
時間が固定接触子33a〜33cに流れる交流電流の半
周期の倍数となるように設定されている。つまり、オフ
時限回路37a〜37cの動作時限であるオフ時限T3
は、電路に通電される電流がゼロ点となるときに、接点
が開離されるように設定されている。そうすると、固定
接触子33a〜33cに流れる交流電流が0点のとき、
可動接触子31a〜31cの接点が開離するようにな
る。
【0143】このようにすれば、接点が開離する際に、
電流を遮断することがないので、接点間にはアークが発
生せず、アーク熱による接点消耗が抑制され、接点寿命
を伸ばすことができる。
【0144】なお、この実施の形態8では、保持信号S
2をオフにするタイミングに関するものであり、投入信
号S1に関しては問題としていない。したがって、実施
の形態1への適用だけでなく、その後の実施の形態2〜
7にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、瞬時電圧検出回路にて、整流回路が出力する交流電
圧の瞬時値が検出され、比較回路にて、検出された瞬時
電圧値と基準値との大小比較が行われ、瞬時電圧値が基
準値以下となったとき、初めて制御回路から投入信号が
出力され、コイルには、常に、基準値以下の瞬時電圧、
つまり過大な吸引力を発生しない所定の電圧値が印加さ
れるようになる。したがって、電磁開閉器等へ適用した
場合、接点への過大衝撃がなくなるので、異常な接点バ
ウンスは減少する。加えて、鉄心自身の過大衝撃がなく
なるので、接点開離現象も減少する。その結果、接点間
に発生するアークの発生頻度が減少するので、アーク熱
による接点消耗が抑制され、接点寿命を伸ばすことがで
きる。
【0146】つぎの発明によれば、微分回路にて、整流
回路が出力する交流電圧の微分値が求められると、第1
の比較回路にて、微分値が第1の基準値を超えるのが検
出されると、制御回路に検出信号が出力され、同様に第
2の比較回路にて、微分値が第2の基準値を超えるのが
検出されると、制御回路に検出信号が出力され、制御回
路にて、第1の比較回路と前記第2の比較回路からの検
出信号のうち先に出力された検出信号を受けて、投入信
号を発生するようになる。第1及び第2の基準値は、過
大な吸引力を発生させない所定の電圧値に対応する値で
あるので、常に、コイルは、過大な吸引力を発生しない
所定の電圧値で励磁されるようにすることができる。し
たがって、上記の発明と同様の効果が得られる。
【0147】つぎの発明によれば、ゼロクロス検出回路
にて、整流回路が出力する交流電圧のゼロクロス点を検
出することが行われ、時限回路にて、交流電圧がゼロク
ロス点からピーク値以下の所定電圧値近傍まで上昇する
のに要する一定時間が計時されると、制御回路から投入
信号が出力されるようになる。したがって、コイルに
は、常に、ピーク値以下の所定電圧値近傍の電圧、つま
り過大な吸引力を発生させない電圧が印加されるので、
上記の発明と同様の効果が得られる。
【0148】つぎの発明によれば、ピーク電圧検出回路
にて、整流回路が出力する交流電圧のピーク値を検出す
ることが行われ、時限回路にて、交流電圧がピーク値か
ら所定電圧値以下まで下降するのに要する一定時間が計
時されると、制御回路から投入信号を出力されるように
なる。したがって、コイルには、常に、ピーク値以下の
所定電圧値近傍の電圧、つまり過大な吸引力を発生させ
ない電圧が印加されるので、上記の発明と同様の効果が
得られる。
【0149】つぎの発明によれば、オフ時限設定回路に
て、外部から電源スイッチがオフされてからの一定時間
であるオフ時限を任意に設定し、制御回路にて、電源ス
イッチがオフされたとき前記オフ時限設定回路のオフ時
限後に保持信号をオフにする。これにより、フライホイ
ール回路が遮断され、外部から設定された任意のオフ時
限後に電磁石が釈放されるようになる。したがって、こ
の発明による電磁石装置のコイル駆動回路が使用される
機器の目的に応じた電磁石の釈放時間を外部から選択設
定することにより、電磁石の釈放タイミングを調節する
ことができる。
【0150】つぎの発明によれば、磁気検出手段にて、
電磁石の固定鉄心と可動鉄心との間における磁束密度が
検出され、ローパスフィルタにて、磁気検出手段の出力
信号から直流成分が検出され、比較回路にて、ローパス
フィルタの出力値が基準値を超えたことを検出すると、
制御回路が、スイッチング素子に出力している投入信号
をオフにし、または発振回路の動作を投入信号による動
作から保持信号による動作に切り換え、保持信号をオン
にする。これにより、電磁石が確実に吸着した後に保持
信号による吸着保持時の制御が行われるようになる。し
たがって、外部的要因による投入不良等が発生しても、
誤った切り換えが行われることがなく、比較的大きな電
流でコイルを励磁する状態から比較的小さな電流でコイ
ルを励磁する状態へ切り換える投入動作が確実に実現で
きる。
【0151】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、磁気検出コイルにて、電磁石の固定鉄心と可動鉄心
間の磁束密度を直接検出し、電流検出回路にて、磁気検
出コイルに誘起された電流を検出し対応する電圧信号を
ローパスフィルタに出力することができる。
【0152】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、磁気センサにて、電磁石の固定鉄心と可動鉄心が吸
着しているときには最小値を示す外部への漏れ磁束を検
出することにより、電磁石の固定鉄心と可動鉄心間の磁
束密度を間接的に検出することができる。
【0153】つぎの発明によれば、位置検出センサに
て、電磁石の可動鉄心を含む可動部の位置が検出され、
判定回路にて、位置検出センサの出力に基づき可動鉄心
が固定鉄心に吸着しているか否かが判定され、判定回路
が吸着しているとの判定をしたとき、制御回路が、スイ
ッチング素子に出力している投入信号をオフにし、また
は発振回路の動作を投入信号による動作から保持信号に
よる動作に切り換え、保持信号をオンにする。これによ
り、電磁石が確実に吸着した後に保持信号による吸着保
持時の制御が行われるようになる。したがって、外部的
要因による投入不良等が発生しても、誤った切り換えが
行われることがなく、比較的大きな電流でコイルを励磁
する状態から比較的小さな電流でコイルを励磁する状態
へ切り換える投入動作が確実に実現できる。
【0154】つぎの発明によれば、電流検出回路にて、
電磁石の吸着・釈放の動作に連動して接離する接点を有
する可動接触子及び固定接触子の接点同士が当接するこ
とにより形成される電路に通電される電流の検出が行わ
れ、ゼロクロス検出回路にて、前記電流検出回路の出力
がゼロクロスするのが検出されると、前記電路に通電さ
れる電流の半周期よりも長い動作時限が設定されるオフ
時限回路にて、ゼロクロス検出器の出力を受けて前記動
作時限に向けての計時動作が行われる。オフ時限回路で
は、電源スイッチがオフされ、ゼロクロス検出回路が機
能停止すると、ゼロクロス検出が発生しなくなるので、
最後の検出信号から前記動作時限まで計時する。これに
より、制御回路が、保持信号をオフにするので、電磁石
が釈放され、可動接触子及び固定接触子の接点同士がア
ークの発生が抑制される状態で開離させることができ
る。
【0155】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、オフ時限回路の動作時限は、前記電路に通電される
電流がゼロ点となるときに、接点が開離されるように設
定されているので、アークの発生の無い開離が実現でき
るようになる。したがって、アーク熱による接点消耗が
抑制され、接点寿命を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である電磁石装置の
コイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した電磁石装置のコイル駆動回路の
動作を説明する電圧波形図である。
【図3】 この発明の実施の形態2である電磁石装置の
コイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3に示した電磁石装置のコイル駆動回路の
動作を説明する電圧波形図である。
【図5】 この発明の実施の形態3である電磁石装置の
コイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図6】 図5に示した電磁石装置のコイル駆動回路の
動作を説明する電圧波形図である。
【図7】 この発明の実施の形態4である電磁石装置の
コイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7に示した電磁石装置のコイル駆動回路の
動作を説明する電圧波形図である。
【図9】 この発明の実施の形態5である電磁石装置の
コイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図10】 図9に示した可動鉄心21が固定鉄心20
に吸着する直前の部分斜視図である。
【図11】 図9に示した電磁石装置のコイル駆動回路
の動作を説明する電圧波形図である。
【図12】 この発明の実施の形態6である電磁石装置
のコイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図13】 図12に記載の可動鉄心21が固定鉄心2
0に吸着する直前の部分斜視図である。
【図14】 図12に示す電磁石装置のコイル駆動回路
の動作を説明する電圧波形図である。
【図15】 この発明の実施の形態7である電磁石装置
のコイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図16】 図15に示した電磁石装置のコイル駆動回
路の動作を説明する電圧波形図である。
【図17】 この発明の実施の形態8である電磁石装置
のコイル駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図18】 図17に示した電磁石装置のコイル駆動回
路の動作を説明する電圧波形図である。
【符号の説明】
1 交流電源、2 電源スイッチ、3 全波整流回路、
4 電圧検出回路、5瞬時電圧検出回路、6,15,1
6,25,27 比較回路、7a〜7h 制御回路、8
発振回路、9 フォトトランジスタカプラー、10
フライホイールダイオード、11 定電圧ダイオード、
12 コイル、13 FET、14微分回路、17 ゼ
ロクロス検出回路、18 時限回路、19 オフ時限設
定回路、20 電磁石の固定鉄心、21 電磁石の可動
鉄心、22 磁気検出コイル、23 電流検出回路、2
4 ローパスフィルタ、26 磁気センサ(ホール素
子)、28 位置検出センサ、29 判定回路、30
可動鉄心21に連結した可動部、31a〜31c 可動
接触子、32a〜32c ばね、33a〜33c固定接
触子、34a〜34c 電流検出コイル、35a〜35
c 電流検出回路、36a〜36c ゼロクロス検出
器、37a〜37c:オフ時限回路、S1投入信号、S
2 保持信号、Vs1 比較回路6の基準電圧、Vs2
比較回路15の基準電圧、Vs3 比較回路16の基
準電圧、Vs4 比較回路25の基準電圧、T1 時限
回路18の動作時限、T2 オフ時限設定回路19のオ
フ時限、T3 オフ時限回路37a〜37cのオフ時
限、T4 保持信号S2がオフされてから可動接触子3
1a〜31cの接点が開離するまでの時間。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素
    子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記ス
    イッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を
    発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素
    子をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装
    置のコイル駆動回路において、 前記整流回路が出力する交流電圧の瞬時値を検出する瞬
    時電圧検出回路と、 前記瞬時値と基準値との大小関係を比較し前記瞬時値が
    前記基準値以下になるのを検出する比較回路とを備え、 前記制御回路は、前記比較回路の検出信号を受けて、前
    記投入信号を発生することを特徴とする電磁石装置のコ
    イル駆動回路。
  2. 【請求項2】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素
    子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記ス
    イッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を
    発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素
    子をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装
    置のコイル駆動回路において、 前記整流回路が出力する交流電圧の微分値を出力する微
    分回路と、 前記微分値と第1の基準値との大小関係を比較し前記微
    分値が前記第1の基準値を超えるのを検出する第1の比
    較回路と、 前記微分値と第2の基準値との大小関係を比較し前記微
    分値が前記第2の基準値以下になるのを検出する第2の
    比較回路とを備え、 前記制御回路は、前記第1の比較回路と前記第2の比較
    回路からの検出信号のうち先に出力された検出信号を受
    けて、前記投入信号を発生することを特徴とする電磁石
    装置のコイル駆動回路。
  3. 【請求項3】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素
    子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記ス
    イッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を
    発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素
    子をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装
    置のコイル駆動回路において、 前記整流回路が出力する交流電圧のゼロクロス点を検出
    するゼロクロス検出回路と、 前記ゼロクロス検出回路の検出信号を受けて、前記交流
    電圧がゼロクロス点からピーク値以下の所定電圧値近傍
    まで上昇するのに要する一定時間を計時する時限回路と
    を備え、 前記制御回路は、前記時限回路が前記一定時間を計時し
    た動作時限後に、前記投入信号を発生することを特徴と
    する電磁石装置のコイル駆動回路。
  4. 【請求項4】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素
    子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記ス
    イッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を
    発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素
    子をオンにする制御を行う制御回路とを備える電磁石装
    置のコイル駆動回路において、 前記整流回路が出力する交流電圧のピーク値を検出する
    ピーク電圧検出回路と、 前記ピーク電圧検出回路の出力を受けて、前記交流電圧
    がピーク値から所定電圧値以下まで下降するのに要する
    一定時間を計時する時限回路とを備え、 前記制御回路は、前記時限回路が前記一定時間を計時し
    た動作時限後に、前記投入信号を発生することを特徴と
    する電磁石装置のコイル駆動回路。
  5. 【請求項5】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングする第1のスイッチ
    ング素子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を
    前記スイッチング素子に出力してオンにし、または投入
    信号を発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチ
    ング素子をオンにする制御を行い、前記電磁石の吸着保
    持時に、前記発振回路からパルス幅が短いパルス信号を
    前記スイッチング素子に出力させる保持信号を発生する
    制御回路と、前記保持信号が出力されている期間には前
    記コイルのフライホイール回路を導通させ、前記保持信
    号が出力されていない期間には前記フライホイール回路
    を遮断する第2のスイッチング素子とを備えた電磁石装
    置のコイル駆動回路において、 前記電源スイッチがオフされてからの一定時間であるオ
    フ時限の外部設定が可能なオフ時限設定回路を備え、 前記制御回路は、前記電源スイッチがオフされたとき前
    記オフ時限設定回路のオフ時限後に前記保持信号をオフ
    にすることを特徴とする電磁石装置のコイル駆動回路。
  6. 【請求項6】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素
    子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記ス
    イッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を
    発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素
    子をオンにする制御を行い、前記電磁石の吸着保持時
    に、前記発振回路からパルス幅が短いパルス信号を前記
    スイッチング素子に出力させる保持信号を発生する制御
    回路とを備えた電磁石装置のコイル駆動回路において、 前記電磁石の固定鉄心と可動鉄心との間における磁束密
    度を検出する磁気検出手段と、 前記磁気検出手段の出力信号から直流成分を検出するロ
    ーパスフィルタと、 前記ローパスフィルタの出力値と基準値との大小関係を
    比較し前記ローパスフィルタの出力値が前記基準値を超
    えるのを検出する比較回路とを備え、 前記制御回路は、前記比較回路の検出信号を受けて、前
    記スイッチング素子に出力している前記投入信号をオフ
    にし、または前記発振回路の動作を前記投入信号による
    動作から前記保持信号による動作に切り換え、前記保持
    信号をオンにすることを特徴とする電磁石装置のコイル
    駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記磁気検出手段は、前記電磁石の固定
    鉄心あるいは可動鉄心の接触面溝部に巻かれた磁気検出
    コイル、または、前記固定鉄心あるいは前記可動鉄心の
    脚部に設けられた磁気検出コイルと、前記磁気検出コイ
    ルに誘起された電流を検出し対応する電圧信号を前記ロ
    ーパスフィルタに出力する電流検出回路とを備えたこと
    を特徴とする請求項6に記載の電磁石装置のコイル駆動
    回路。
  8. 【請求項8】 前記磁気検出手段は、前記電磁石の固定
    鉄心と可動鉄心間のギャップを囲む周辺部に設けられ、
    外部への漏れ磁束を検出する磁気センサであることを特
    徴とする請求項6に記載の電磁石装置のコイル駆動回
    路。
  9. 【請求項9】 電源スイッチの投入に応じて交流電源の
    交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出
    力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び前
    記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング素
    子と、前記電源スイッチの投入時に、投入信号を前記ス
    イッチング素子に出力してオンさせ、または投入信号を
    発振回路に出力して前記発振回路が前記スイッチング素
    子をオンにする制御を行い、前記電磁石の吸着保持時
    に、発振回路からパルス幅が短いパルス信号を前記スイ
    ッチング素子に出力させる保持信号を発生する制御回路
    とを備えた電磁石装置のコイル駆動回路において、 前記電磁石の可動鉄心を含む可動部の位置を検出する位
    置検出センサと、 前記位置検出センサの出力に基づき前記可動鉄心が固定
    鉄心に吸着しているか否かを判定する判定回路とを備
    え、 前記制御回路は、前記判定回路から吸着しているとの判
    定信号が出力されたとき、前記スイッチング素子に出力
    している前記投入信号をオフにし、または前記発振回路
    の動作を前記投入信号による動作から前記保持信号によ
    る動作に切り換え、前記保持信号をオンにすることを特
    徴とする電磁石装置のコイル駆動回路。
  10. 【請求項10】 電源スイッチの投入に応じて交流電源
    の交流電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の
    出力端間に直列に接続される電磁石励磁用のコイル及び
    前記コイルの励磁電流をスイッチングするスイッチング
    素子と、前記電磁石の吸着保持時に、発振回路からパル
    ス幅が短いパルス信号を前記スイッチング素子に出力さ
    せる保持信号を発生する制御回路とを備えた電磁石装置
    のコイル駆動回路において、 前記電磁石の吸着・釈放の動作に連動して接離する接点
    を有する可動接触子及び固定接触子の前記接点同士が当
    接することによって形成される電路に通電される電流を
    検出する電流検出回路と、 前記電流検出回路の出力がゼロクロスしたことを検出す
    るゼロクロス検出回路と、 前記電路に通電される電流の半周期よりも長い動作時限
    が設定され、前記ゼロクロス検出回路の出力を受けて前
    記動作時限に向けての計時動作を行うオフ時限回路とを
    備え、 前記制御回路は、前記オフ時限回路が前記動作時限を計
    時したとき前記保持信号をオフにして前記電磁石を釈放
    することを特徴とする電磁石装置のコイル駆動回路。
  11. 【請求項11】 前記オフ時限回路の動作時限は、前記
    電路に通電される電流がゼロ点となるときに、前記接点
    が開離されるように設定されていることを特徴とする請
    求項10に記載の電磁石装置のコイル駆動回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009027178A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Schneider Electric Industries Sas 少なくとも2つの巻き線を有する電磁アクチュエータ
JP2021012959A (ja) * 2019-07-05 2021-02-04 国立大学法人京都工芸繊維大学 吸着装置、吸着装置を備える無人航空機またはロボット、及び吸着装置の吸着方法
CN114360847A (zh) * 2022-01-11 2022-04-15 安阳凯地磁力科技股份有限公司 一种精确控制低温升、大推力电磁铁

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