JP2003059427A - カラー受像管装置 - Google Patents

カラー受像管装置

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JP2003059427A
JP2003059427A JP2001241446A JP2001241446A JP2003059427A JP 2003059427 A JP2003059427 A JP 2003059427A JP 2001241446 A JP2001241446 A JP 2001241446A JP 2001241446 A JP2001241446 A JP 2001241446A JP 2003059427 A JP2003059427 A JP 2003059427A
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Etsuji Tagami
悦司 田上
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成によって、高偏向角化に伴う上下
ピンクッション歪をクロスミスコンバーゼンスを増長さ
せることなく補正すると共に、縦インナーピンクッショ
ン歪をも補正することが可能なカラー受像管装置を提供
すること。 【解決手段】 アスペクト比が16:9であるカラー受
像管を有するカラー受像管装置の偏向ヨークにおいて、
前記カラー受像管の管軸を含む水平面と垂直面とで4分
割された各領域における、水平面から管軸周りの角度が
54度(=α1〜α4)以上63度(=β1〜β4)以下の
区間に、管軸方向に磁極が配列されてなるコーナー磁石
661,662,663,664を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン等に
用いられるカラー受像管装置に関し、特に、ラスター歪
の補正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管装置のスクリーン(蛍光
面)は、電子ビームの偏向点を中心とした球面ではない
ので、スクリーンの周辺にいくほど当該偏向点からの距
離が長くなる。このため、電子ビームの振れはスクリー
ンの四隅で最も大きくなり、図7(a)に示すような、
ピンクッション歪と呼ばれるラスター歪が生じる。
【0003】このピンクッション歪における左右方向の
歪(左右ピンクッション歪)は、通常、左右ピンクッシ
ョン歪補正回路によって補正されている。一方、上下方
向の歪(上下ピンクッション歪)は、一般的に、偏向ヨ
ークのスクリーン側端の上下に設けられた磁石によっ
て、解消ないし低減されている。その補正原理につい
て、図8(b)を参照しながら説明する。
【0004】本図は、上下ピンクッション歪における上
側の歪の補正原理を説明するための図である。ここで、
本明細書においては、X-Y-Z直交座標系を、図8
(a)に示すように、電子銃の電子ビーム射出位置を原
点とし、当該原点から水平にスクリーンへ向かう管軸方
向をZ軸、水平面上でZ軸と直交しスクリーン側から見
て右方向に向かう軸をX軸、原点から垂直方向上方に向
かう軸をY軸として定めることとする。また、上記直交
座標系で区画される8つの空間の内、Z≧0の領域にあ
る4つの空間を図8(a)に示すように、第1〜第4象
限とする。さらに、本明細書では、管軸(Z軸)を境界
として上下を規定し、スクリーン側から電子銃を見たと
きの管軸を境界として左右を規定する。
【0005】図8(b)中の磁石は、前記磁石の内、上
側に設けられた磁石(以下、「上部磁石」と言う。)で
ある。当該上部磁石は、水平軸(X軸)と平行に配置さ
れており、磁極の向きは、右側がN極、左側がS極とな
っている。管軸方向に飛翔する電子ビームに対し、前記
上部磁石は、電子ビームの飛翔領域に管軸方向と直交す
る左向きの磁界を発生させる。その結果、電子ビームに
は、当該磁界による上向きのローレンツ力が作用する。
上部磁石は、偏向ヨークのX軸方向ほぼ真中に設けられ
ているため、スクリーンの左右方向中央部を走査する電
子ビームほど前記ローレンツ力が大きく作用することと
なり、ピンクッション歪の上側部分が補正されることと
なる。
【0006】また、偏向ヨークのスクリーン側端の下部
にも、上記上部磁石と同様に下部磁石を設けることによ
って(上部磁石に対して、その磁極の向きが対称となる
が)、ピンクッション歪の下側部分が補正されることと
なり、上下ピンクッション歪全体が解消ないし低減され
ることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のカラ
ーテレビの薄型化に伴う高偏向角化によって、上記した
上下ピンクッション歪が一層増大する傾向にある。これ
に対しては、前記上下部の両磁石の磁力をさらに強める
といった対策が考えられるが、そうすると、図7(b)
に示すような、横線サイドビームクロスミスコンバーゼ
ンス(以下、単に「クロスミスコンバーゼンス」と言
う。)と呼ばれる収差が増大してしまう。スクリーンの
左右端部に向かう電子ビームよりもスクリーンの中央部
に向かう電子ビームほど、上向きに(下向きに)作用す
るローレンツ力を強くするということが、上下ピンクッ
ション歪の補正原理に他ならないのであるが、換言する
と、インライン型電子銃によって射出されるB、G、R
に対応する各電子ビームに作用するローレンツ力に差が
生じるということとになる。このため、第1象限で考え
ると、各電子ビームに作用する上記ローレンツ力は、真
中のGに対して、左側のBは強くなり、右側のRは弱く
なる。その結果、Gの電子ビームに対して、Rの電子ビ
ームは下方に、Bの電子ビームは上方にずれてしまうの
である。同様のことが、スクリーンの他の象限でも発生
し、図7(b)に示すように、一点鎖線で示すRの電子
ビームと破線で示すBの電子ビームのスクリーン上での
到達位置が、実線で示すGの電子ビームからずれてしま
うといった、クロスミスコンバーゼンスが生じる。上下
部の磁石の磁力を強めると、上下ピンクッション歪は補
正されるものの、各電子ビームに作用するローレンツ力
の差も大きくなり、上記クロスミスコンバーゼンスが、
製品上問題となるほど増長してしまうのである。
【0008】また、高偏向角化が進むと、図7(c)に
示すような、縦インナーピンクッション歪が上下ピンク
ッション歪と同時に生じる。縦インナーピンクッション
歪とは、図7(c)に示すように、ラスター内側におけ
る電子ビームの左右の振幅がスクリーン上下端部ほど過
剰になるものである。縦インナーピンクッション歪の補
正をするものとして、過飽和リアクタを利用した補正回
路を用いる技術(例えば、特開平9−149283号公
報)も開発されているが、一般的にコスト高になってし
まう。
【0009】本発明は、上記した課題に鑑み、簡易な構
成によって、クロスミスコンバーゼンスを増長させるこ
となく上下ピンクッション歪を補正すると共に、縦イン
ナーピンクッション歪をも補正することが可能なカラー
受像管装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るカラー受像管装置は、アスペクト比が
16:9であるカラー受像管のネック内に収納されたイ
ンライン型電子銃から射出される電子ビームを、偏向ヨ
ーク内を通過させて偏向することにより、当該電子ビー
ムでスクリーンを走査するカラー受像管装置において、
前記偏向ヨークには、前記カラー受像管の管軸を含む水
平面と垂直面とで4分割された各領域におけるスクリー
ン側開口部周辺の、少なくとも水平面からの管軸周りの
角度が54度以上63度以下の区間に、管軸方向に2つ
の磁極が並んだ状態で永久磁石が配されていることを特
徴とする。
【0011】上記の目的を達成するため、本発明に係る
カラー受像管装置は、アスペクト比が4:3であるカラ
ー受像管のネック内に収納されたインライン型電子銃か
ら射出される電子ビームを、偏向ヨーク内を通過させて
偏向することにより、当該電子ビームでスクリーンを走
査するカラー受像管装置において、前記偏向ヨークに
は、前記カラー受像管の管軸を含む水平面と垂直面とで
4分割された各領域におけるスクリーン側開口部周辺
の、少なくとも水平面からの管軸周りの角度が61度以
上69度以下の区間に、管軸方向に2つの磁極が並んだ
状態で永久磁石が配されていることを特徴とする。
【0012】また、前記4分割された各領域をスクリー
ン側から見て、右上の領域を第1象限とし、以下前記管
軸を中心とした反時計周りに第2〜第4象限とする場合
に、第1象限と第3象限に配される磁石は、スクリーン
側にN極が電子銃側にS極が向くように、第2象限と第
4象限に配される磁石は、スクリーン側にS極が電子銃
側にN極が向くようにそれぞれ配置されていることを特
徴とする。
【0013】また、前記偏向ヨークは、さらに、前記ス
クリーン側開口部周辺であって水平方向中央部の上部と
下部とに、水平方向に磁極が配列されてなる磁石を有し
ており、スクリーン側から見て、上部に配される磁石
は、右側にN極が左側にS極が向くように、下部に配さ
れる磁石は、右側にS極が左側にN極が向くようにそれ
ぞれ配置されていることを特徴とする
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、実施の形態
に係る、偏向角120度のフラットパネルタイプ32型
カラー受像管装置の概略構成を示す外観図である。当該
カラー受像管装置は、内側に蛍光面(蛍光体スクリー
ン)が形成されている前面平面パネル1と漏斗状をした
ファンネル2と細い円筒状のネック3とがこの順に接合
され、ネック3内にインライン型電子銃5が収納されて
なるカラー受像管4と、ネック3とファンネル2の境界
を跨いだカラー受像管4の外周に設けられた偏向ヨーク
6とを備えている。なお、カラー受像管4は、アスペク
ト比16:9を持ったものであり、インライン型電子銃
5は、B,G,Rに対応する3本の電子銃が、左からこ
の順に水平方向(X軸方向)に配されてなるものであ
る。上記カラー受像管装置において、インライン型電子
銃からカラー受像管の管軸(Z軸)方向に射出された電
子ビームは、偏向ヨーク内に発生する偏向磁界の作用を
受けて偏向され、平面パネル1内面の蛍光体スクリーン
を走査することとなる。
【0015】図2は、上記偏向ヨーク6の構成を示す斜
視図である。偏向ヨーク6は、当該偏向ヨーク6が配さ
れるカラー受像管4の外周形状に合わせて漏斗状に形成
された部分を有する絶縁枠610と、絶縁枠610の内
側に沿って配されたサドル形の水平偏向コイル620
と、絶縁枠610の外側に沿って配されたサドル形の垂
直偏向コイル630と、垂直偏向コイル630の外側に
配されたフェライトコア640とを備えている。
【0016】フェライトコア640は、外観が略コーン
状(円錐状)の筒形をしており、水平偏向コイル620
及び垂直偏向コイル630の管軸方向両端部を少し残し
た中ほどを取り囲むように、垂直偏向コイル630の外
側に配されている。なお、当該フェライトコア640
は、一対の対称な半環状のフェライトコア部材640
a,640bが組み合わされて構成されているものであ
る。
【0017】絶縁枠610は、全体に渡ってほぼ均一な
厚みを有する板状絶縁体(プラスチック成形品)であ
り、前記した漏斗状に形成された部分のスクリーン側端
部に続く部分は、略方形をした枠状に形成されている。
以下、絶縁枠610の、当該略方形に形成された枠状部
分をフレーム610aと言う。さらに、偏向ヨーク6
は、そのスクリーン側開口部周辺となる、前記フレーム
610aの上下端面に、平行六面体(直方体)形状をし
た角棒磁石からなる各種の補正磁石を有している。
【0018】すなわち、フレーム610aの水平方向
(X軸方向)ほぼ真中の上下には、一対の磁石651,
652(以下、「上部磁石651」、「下部磁石65
2」と言う。)が、第1〜第4の各象限に対応するフレ
ーム610a端面には、それぞれ磁石が1個ずつ配され
ている。各象限に対応して設けられた磁石を、コーナー
磁石と呼び、第1象限〜第4象限に対応する磁石を、図
2に示すように、それぞれ、コーナー磁石661、コー
ナー磁石662、コーナー磁石663、コーナー磁石6
64とする。
【0019】上部磁石651と下部磁石652とは、N
極とS極の配列方向が、水平軸(X軸)と平行になるよ
うに配置されていて、上部磁石651は、右側がN極、
左側がS極、下部磁石652は、右側がS極、左側がN
極となる向きにそれぞれ配されている。また、上部磁石
651、下部磁石652共に、その上下両面が水平面
(X−Z平面)と平行となる姿勢で配置されている。こ
のように構成された上下部の両磁石651,652は、
上下ピンクッション歪を補正する目的で設けられている
ものであって、当該補正原理は[従来の技術]の欄で記載
したのと同様なので、その説明については省略する。
【0020】上記コーナー磁石661〜664は、N極
とS極の配列方向が、管軸(Z軸)と平行になるように
配置されていて、コーナー磁石661とコーナー磁石6
63は、スクリーン側にN極が電子銃側にS極が向くよ
うに、コーナー磁石662とコーナー磁石664は、ス
クリーン側にS極が電子銃側にN極が向くようにそれぞ
れ配されている。また、コーナー磁石661〜662
は、いずれも、その上下面が水平面(X−Z平面)と平
行となる姿勢で配置されている。これらのコーナー磁石
661〜664は、上下ピンクッション歪および縦イン
ナーピンクッション歪を補正する目的で設けられたもの
である。
【0021】先ず、上下ピンクッション歪の補正原理
を、第1象限に配されたコーナー磁石661を例に、図
3を参照しながら説明する。本図に示すように、コーナ
ー磁石661は、管軸(Z軸)方向の成分を含む磁界を
発生し、当該管軸成分は、Z軸の負の方向となる。した
がって、この管軸成分の磁界は、X軸の正の方向の速度
成分を有する電子ビームを下方(Y軸の負の方向)に引
き下げる作用を及ぼす。その結果、上下ピンクッション
歪の第1象限における、右側部分が補正されることとな
る。
【0022】同様の原理により、コーナー磁石662
は、電子ビームを下方に引き下げ、コーナー磁石66
3,664は、電子ビームを上方(Y軸の正の方向)に
引き上げることとなり、上下ピンクッション歪における
スクリーンの四隅付近の歪が補正されることとなる。な
お、上下ピンクッション歪におけるスクリーンの左右方
向中央部分の歪は、前記した上下部の両磁石651,6
52で補正されることとなる。
【0023】すなわち、本実施の形態では、上下部の両
磁石651,652とコーナー磁石661〜664との
協働により、上下ピンクッション歪が全体的に補正され
るのである。このようにすることで、受像管装置の高偏
向角化に伴う上下ピンクッション歪の増大分について
は、コーナー磁石661〜664が分担して補正するこ
とができ、上下部の両補正磁石651,652は、従来
通り(高偏向角化以前)の磁力のままとすることができ
る。その結果、高偏向角化によって生じる上下ピンクッ
ション歪を、上下部の両磁石の磁力をさらに強めること
によって対処した場合に生じるクロスミスコンバーゼン
スの発生を防止することができるのである。
【0024】続いて、コーナー磁石による縦インナーピ
ンクッション歪の補正原理について、同じく、第1象限
に配されたコーナー磁石661を例にして説明する。図
3に示すように、コーナー磁石661のN極から出た磁
力線は、一旦、垂直方向下方(Y軸の負の方向)に向か
う。すなわち、コーナー磁石661は、下向きの垂直成
分を含む磁界を発生する。管軸方向に飛翔する電子ビー
ムには、当該垂直成分の磁界の作用によって、図4に示
すように、左向き(X軸の負の方向)のローレンツ力が
働き、その結果、縦インナーピンクッション歪の第1象
限部分が補正されることとなるのである。同様の原理に
より、上向きの垂直成分を含む磁界を発生するコーナー
磁石662によって、縦インナーピンクッション歪の第
2象限部分が、上向きの垂直成分を含む磁界を発生する
コーナー磁石663によって、第3象限部分が、下向き
の垂直成分を含む磁界を発生するコーナー磁石664に
よって、第4象限部分がそれぞれ補正されることとな
り、縦インナーピンクッション歪が全体的に補正される
こととなる。
【0025】また、本発明者は、縦インナーピンクッシ
ョン歪を補正するための、コーナー磁石の最適な配置範
囲を実験により求めた。当該実験は、コーナー磁石の配
置範囲を、図5に示すように、水平面(X−Z平面)か
ら管軸(Z軸)周りに測定した角度区間(α〜β)で規
定し、当該角度区間(αとβ)をさまざまに変更させな
がら縦インナーピンクッション歪の発生状況を観察する
ことにより行われた。なお、角度区間で規定することと
したのは、角度で規定すると、カラー受像管の種々のサ
イズに適用できるからである。
【0026】実験の結果、第1〜第4の各象限におい
て、少なくとも54度(=α1〜α4)以上63度(=β
1〜β4)以下の区間においてコーナー磁石が存在する必
要のあることが確認された。すなわち、低角度位置
(α)から高角度側(β側)に僅かでも磁石の無い領域
があったり(以下、「低角度側における欠損」と言
う。)、高角度位置(β)から低角度側(α側)に僅か
でも磁石の無い領域がある(以下、「高角度側における
欠損」と言う。)と、問題となるような縦インナーピン
クッション歪が発生してしまうことが確認された。問題
となるような縦インナーピンクッション歪とは、その歪
量を、図7(c)に示すように、弓なりになったラスタ
ーのX軸方向の膨出長さ「Δx」として評価した場合
に、当該Δxが3mm以上となるものを指す。ここで、
図6に示すように、画面の左右の幅を100%とし、左
右方向真中を中心とした任意の幅を画面幅に対する比率
(百分率)で表した場合、低角度側における欠損の場合
には、幅が80%となる位置付近で問題となる縦インナ
ーピンクッション歪が発生し、高角度側における欠損の
場合には、幅が30%となる位置付近で問題となる縦イ
ンナーピンクッション歪が発生することが認められた。
【0027】なお、上記「少なくとも54度(=α1
α4)以上63度(=β1〜β4)以下の区間においてコ
ーナー磁石が存在する必要のあること」の趣旨は、54
度位置と63度位置とにおいては、欠如することなく必
ず磁石が存在する必要があるが、その間においては、必
ずしも磁石が隙間なく存在する必要がないことを意味す
る。したがって、各象限に配されるコーナー磁石を複数
の磁石で構成し、当該各磁石間に多少の隙間をもって配
列するようにしてもよい。要は、高偏向角化に伴い水平
方向に所定の幅をもって発生する縦インナーピンクッシ
ョン歪の水平方向(左右方向)両端からその内側にかけ
てコーナー磁石の磁界が効果的に及ぶように、当該コー
ナー磁石が配されていればよいのである。
【0028】また、カラー受像管(偏向ヨーク)のサイ
ズに応じて、コーナー磁石の水平方向(X軸方向)の長
さが伸縮されることは、言うまでもなく、例えば、本例
よりも大きなサイズのカラー受像管の場合には、図5に
破線で示すように、コーナー磁石の水平方向の長さは長
くなるのである。以上説明したのは、アスペクト比が1
6:9であるカラー受像管を有するカラー受像装置の場
合であるが、本発明者は、これとは別に、アスペクト比
が4:3であるカラー受像管を有するカラー受像管装置
についても、上記したのと同様の実験を行い、コーナー
磁石の最適な配置範囲(角度区間)を求めた。その結
果、アスペクト比が4:3の場合のコーナー磁石の配置
範囲は、61度(=α)以上69度(=β)以下であっ
た。
【0029】以上、本発明を実施の形態に基づいて説明
してきたが、本発明は、上記した形態に限らないことは
勿論でであり、例えば、以下のような形態とすることも
可能である。 (1)上記実施の形態では、本発明を、インライン型電
子銃の3本の電子銃の配列方向を水平方向に揃え、電子
ビームを、当該配列方向(水平方向)と直交する垂直方
向に1回偏向する間に水平方向に複数回偏向してスクリ
ーンを走査するタイプのカラー受像管装置に適用した例
について説明したが、これに限らず、本発明は、インラ
イン型電子銃の3本の電子銃の配列方向を垂直方向に揃
え、電子ビームを、当該配列方向(垂直方向)と直交す
る水平方向に1回偏向する間に垂直方向に複数回偏向し
てスクリーンを走査するタイプのカラー受像管装置にも
適用可能である。 (2)上記実施の形態では、上下部の両磁石や各コーナ
ー磁石を1個の磁石で構成したが、これに限らず、複数
の磁石を連ねて一体化した構成としてもよい。 (3)上記実施の形態では、上下部の両磁石や各コーナ
ー磁石に角棒磁石を用いたがこれに限らず、他の形状の
磁石、例えば、丸棒磁石や板状磁石などを用いても構わ
ない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るカラ
ー受像管装置によれば、偏向ヨークが4個所に永久磁石
を備えるといった簡易な構成により、高偏向角化に伴う
上下ピンクッション歪の増大分を補正することが可能と
なり、従来の上下部磁石の磁力を強めることにより当該
増大分を補正しようとした場合に生じるクロスミスコン
バーゼンスの発生を防止することが可能となる。さら
に、前記各永久磁石が所定の区間に配されているので、
縦インナーピンクッション歪をも効果的に補正すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るカラー受像管装置の概略構成
を示す外観図である。
【図2】上記カラー受像管装置における偏向ヨークの構
成を示す斜視図である。
【図3】コーナー磁石による、上下ピンクッション歪の
補正原理を説明するための図である。
【図4】コーナー磁石による、縦インナーピンクッショ
ン歪の補正原理を説明するための図である。
【図5】上記偏向ヨークにおけるコーナー磁石の配置範
囲を説明するための図である。
【図6】実施の形態に記載した実験において認められた
縦インナーピンクッション歪を説明するための図であ
る。
【図7】(a)は、ピンクッション歪を表す図である。
(b)は、横線サイドビームクロスミスコンバーゼンス
を説明するための図である。(c)は、縦インナーピン
クッション歪を表す図である。
【図8】(a)は、本明細書における座標系を説明する
ための図である。(b)は、上部磁石による、上下ピン
クッション歪の補正原理を説明するための図である。
【符号の説明】
3 ネック 4 カラー受像管 5 インライン型電子銃 6 偏向ヨーク 651 上部磁石 652 下部磁石 661,662,663,664 コーナー磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスペクト比が16:9であるカラー受
    像管のネック内に収納されたインライン型電子銃から射
    出される電子ビームを、偏向ヨーク内を通過させて偏向
    することにより、当該電子ビームでスクリーンを走査す
    るカラー受像管装置において、 前記偏向ヨークには、前記カラー受像管の管軸を含む水
    平面と垂直面とで4分割された各領域におけるスクリー
    ン側開口部周辺の、少なくとも水平面からの管軸周りの
    角度が54度以上63度以下の区間に、管軸方向に2つ
    の磁極が並んだ状態で永久磁石が配されていることを特
    徴とするカラー受像管装置。
  2. 【請求項2】 アスペクト比が4:3であるカラー受像
    管のネック内に収納されたインライン型電子銃から射出
    される電子ビームを、偏向ヨーク内を通過させて偏向す
    ることにより、当該電子ビームでスクリーンを走査する
    カラー受像管装置において、 前記偏向ヨークには、前記カラー受像管の管軸を含む水
    平面と垂直面とで4分割された各領域におけるスクリー
    ン側開口部周辺の、少なくとも水平面からの管軸周りの
    角度が61度以上69度以下の区間に、管軸方向に2つ
    の磁極が並んだ状態で永久磁石が配されていることを特
    徴とするカラー受像管装置。
  3. 【請求項3】 前記4分割された各領域をスクリーン側
    から見て、右上の領域を第1象限とし、以下前記管軸を
    中心とした反時計周りに第2〜第4象限とする場合に、 第1象限と第3象限に配される磁石は、スクリーン側に
    N極が電子銃側にS極が向くように、第2象限と第4象
    限に配される磁石は、スクリーン側にS極が電子銃側に
    N極が向くようにそれぞれ配置されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載のカラー受像管装置。
  4. 【請求項4】 前記偏向ヨークは、さらに、前記スクリ
    ーン側開口部周辺であって水平方向中央部の上部と下部
    とに、水平方向に磁極が配列されてなる磁石を有してお
    り、スクリーン側から見て、上部に配される磁石は、右
    側にN極が左側にS極が向くように、下部に配される磁
    石は、右側にS極が左側にN極が向くようにそれぞれ配
    置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載のカラー受像管装置。
JP2001241446A 2001-08-08 2001-08-08 カラー受像管装置 Withdrawn JP2003059427A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100439637B1 (ko) * 2001-08-24 2004-07-14 가부시끼가이샤 도시바 편향 요크 장치
US7061170B2 (en) 2002-11-22 2006-06-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Deflection yoke having magnets for correcting raster distortion and cathode-ray tube apparatus having the deflection yoke

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