JP2003057108A - 音響評価方法およびそのシステム - Google Patents

音響評価方法およびそのシステム

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JP2003057108A JP2001242267A JP2001242267A JP2003057108A JP 2003057108 A JP2003057108 A JP 2003057108A JP 2001242267 A JP2001242267 A JP 2001242267A JP 2001242267 A JP2001242267 A JP 2001242267A JP 2003057108 A JP2003057108 A JP 2003057108A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 人間の聴覚−大脳機能システムにもとづき、
時間領域において時々刻々変化する自己相関関数及び両
耳間の相互相関関数から導出される物理ファクターを用
いて、音を評価する方法、システムを提供する。 【解決手段】 音源からの音響信号をマイクロフォンで
採取し、採取された音響信号に基づきACF及びIAC
Fをコンピュータ即ちCPUにより計算する。計算され
たACF及びIACFに基づきCPUによりACFファ
クター及びIACFファクターを計算する。予め、音色
とACFファクターとを関連付けた音色データ、音律と
ACFファクターとを関連付けた音律データ、音響の心
理評価値とACFファクターとを関連付けた心理評価デ
ータ、が格納された所定のデータベースを構築してお
く。計算されたACFファクター及びIACFファクタ
ー、データベースに基づき、音響の評価を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響評価方法、お
よび音響評価システムに関するものであり、特に、自己
相関関数ACFや相互相関関数IACFに基づき、音響
を評価する方法およびシステムに関するものである。ま
た、本発明は、航空機騒音や自動車騒音などの地域環境
騒音の計測・心理評の方法及び装置に関するものであ
る。特にバイノーラル方式による騒音の計測・心理評価
の方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機騒音や自動車騒音などの地
域環境騒音は、モノオーラル方式による騒音計を用いて
測定した音圧レベルやその周波数特性に関して議論され
てきた。しかし、上述したモノオーラル方式により測定
された物理的ファクターのみでは人間の主観的応答を表
わすには不十分かつ不適切であることがわかってきた。
また、コンサートホール音響学では、バイノーラル方式
により、ホールの物理的なデータと心理的(主観的)な
関連性が明らかとなってきているが、騒音の分野におい
てはモノオーラル方式でしかもスペクトル情報に関する
ものが殆どである。
【0003】また、従来、音楽業界における調律や音色
の評価方法では、音響のスペクトル分析をまず行ない、
その後、ケプストラム分析をする手法が一般に行なわれ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】長年の間、環境騒音
は、音圧レベル(SPL;Sound Pressure Level)の統計
値を用いて評価されてきた。このSPLは、LxまたはL
eqで表わされ、これのパワースペクトルは、モノオーラ
ル騒音計で測定する。しかしながら、このSPL及びパ
ワースペクトルだけでは環境騒音の主観的な評価には適
さない。また、従来の調律や音色の評価方法では、人間
の心理的反応を適格に表わすことは困難であった。
【0005】即ち、本発明の目的は、人間の聴覚−大脳
機能システムにもとづき、時間領域において時々刻々変
化する自己相関関数及び両耳間の相互相関関数から導出
される物理ファクターを用いて、騒音源の種類を特定す
る方法、装置及び媒体を提供することである。また本発
明の他の目的は、人間の聴覚−大脳機能システムにもと
づき、時間領域において時々刻々変化する自己相関関数
及び両耳間の相互相関関数から導出される物理ファクタ
ーを用いて、より的確に音色、音階、ラウドネス、ピッ
チ、音色、心理的時間感覚をはじめ、主観的拡がり感、
騒音場の見かけの音源の幅などの心理評価を行う方法、
装置及び媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明による音響評価方法は、音響信号を採取
する音声採取ステップと、この採取された音響信号から
演算手段を用いて自己相関関数ACFを計算するACF
演算ステップと、この算出されたACFから前記演算手
段を用いてACFファクターを求めるACFファクター
演算ステップと、音色とACFファクターとを関連付け
た音色データ、音律とACFファクターとを関連付けた
音律データ、音響の心理評価値とACFファクターと関
連付けた心理評価データ、のうちの少なくとも1つが格
納された所定のデータベースと、この求めたACFファ
クターと、に基づき前記演算手段を用いて、音響を評価
する評価ステップと、を含むことを特徴とする。本構成
によれば、前記の所定のデータベース(例えば、良い音
であると評価された様々な楽器の有する各データ(例え
ば、音色、音律、音質、主観的拡がり感の尺度値、AS
Wの尺度値、心理的評価値など)と、その音から抽出さ
れたACFファクターやIACFファクターとを関連付
けたデータが格納されたデータベース)を参照してこの
データベースから読み出されたデータと、対象とする音
響信号から抽出されたACFファクターとを比較してそ
の相違、或いはその差の数値や差異の程度を提示するこ
とによって、音響評価を客観的にできるようになる。本
方法を楽器作成、音色や音質の調整、音階の調律などに
利用すれば、良い音色であると評価された心理評価値を
有する楽器の作製や、楽器の調律などを、より客観的に
より的確にすることができるようになる。即ち、本発明
によれば、従来、楽器職人などの勘に頼って作成されて
いた楽器を、客観的なデータに基づき作製することが可
能になる。
【0007】また、本発明による音響評価方法は、前記
ACFファクター演算ステップが、前記計算されたAC
Fから、ACFファクターである、遅れ時間が0で表わ
されるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τe、ACF
の最大ピークまでの遅延時間τ1、正規化したACFの
最大ピークの振幅φ1、その遅れ時間(τ1)内にある各
ピーク値の情報(τ’,φ’,n=1,2,
3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))のうち
の少なくとも1つを計算する演算ステップを含む、こと
を特徴とする。本構成によれば、上述した様々なACF
ファクターに基づき、より良い音色などの心理評価値を
有する楽器の作成や、楽器の調律などを、より客観的に
より的確にすることができるようになる。
【0008】また、本発明による音響評価方法は、前記
ACFファクターのτ1に基づき、ピッチの周波数を求
めるピッチ周波数演算ステップと、この求めたピッチ周
波数と、所定の音階データベースのデータとを比較して
その相違を示す調律ステップと、を含むことを特徴とす
る。本構成によれば、音響信号から求められたτの逆
数がピッチとなる周波数に相関することを利用すること
によって、対象となる楽器の音響信号の音階を、的確に
調律することができるようになる。なお、この所定の音
階データベースは、前記の所定のデータベースを代用す
ることも可能である。
【0009】また、本発明による音響評価方法は、音響
信号をバイノーラル方式で採取するステップと、この採
取された音響信号から演算手段を用いて左右の各チャン
ネル間の相互相関関数IACFを計算するIACF演算
ステップと、前記演算手段を用いて、この計算されたI
ACFからIACFファクターを計算するIACFファ
クター演算ステップと、この求めたIACFファクター
および/または前記ACFファクターと、前記所定のデ
ータベースと、に基づき前記演算手段を用いて、音響の
評価や、音響の心理評価を行なう評価ステップと、を含
むことを特徴とする。本構成によれば、IACFに基づ
いて抽出された、例えば広がり感などの立体的な心理評
価値と、所定のデータベースとを比較して、その相違な
ど提示することによって、音響の評価や心理評価などを
客観的かつ的確にできるようになる。
【0010】また、本発明による音響評価方法はシステ
ムの形態でも実現できる。例えば、本発明による音響評
価システムは、音響信号を採取する音声採取手段と、こ
の採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関関
数ACFを計算するACF演算手段と、この算出された
ACFから前記演算手段を用いてACFファクターを求
めるACFファクター演算手段と、音色とACFファク
ターとを関連付けた音色データ、音律とACFファクタ
ーとを関連付けた音律データ、音響の何らかの心理評価
値とACFファクターと関連付けた心理評価データ、の
うちの少なくとも1つが格納された所定のデータベース
と、この求めたACFファクターと、に基づき前記演算
手段を用いて、音響を評価する評価手段と、を含むこと
を特徴とする。
【0011】また、本発明による音響評価システムは、
前記ACFファクター演算手段が、前記計算されたAC
Fから、ACFファクターである、遅れ時間が0で表わ
されるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τe、ACF
の最大ピークまでの遅延時間τ1、正規化したACFの
最大ピークの振幅φ1、τ内にある各ピーク値の情報
(τ’,φ’,n=1,2,3,..,N(Nは約
10よりも小さい整数))のうちの少なくとも1つを計
算する演算手段を含む、ことを特徴とする。
【0012】また、本発明による音響評価システムは、
前記ACFファクターのτ1に基づき、ピッチの周波数
を求めるピッチ周波数演算手段と、この求めたピッチ周
波数と、所定の音階データベースのデータとを比較して
その相違を示す調律手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】また、本発明による音響評価システムは、
バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取
する手段と、この採取された音響信号から演算手段を用
いて左右の各チャンネル間の相互相関関数IACFを計
算するIACF演算手段と、前記演算手段を用いて、こ
の計算されたIACFからIACFファクターを計算す
るIACFファクター演算手段と、この求めたIACF
ファクターおよび/または前記ACFファクターと、前
記所定のデータベースと、に基づき前記演算手段を用い
て、音響の心理評価を行なう評価手段と、を含むことを
特徴とする。
【0014】さらに、本発明による騒音源の種類を特定
する方法は、音声採取手段を用いて環境騒音の音響信号
を採取・記録する音響信号記録ステップと、この記録さ
れた音響信号からフーリエ変換を用いて演算手段により
自己相関関数(ACF)を算出するACF演算ステップ
と、この算出されたACFから演算手段により各ACF
ファクターを求めるACFファクター演算ステップと、
この求めた各ACFファクターを用いて演算手段により
騒音源の種類を判定する判定ステップと、を含むことを
特徴とする。
【0015】また、好適には、上述した騒音源の種類を
特定する方法において、前記ACFファクター演算ステ
ップが、前記計算されたACFからACFファクターで
ある遅れ時間が0で表わされるエネルギー(Φ(0))、
有効継続遅延時間(τe)、ACFの第1ピークまでの
遅延時間(τ1)、正規化したACFの第1ピークの振
幅(φ1)を計算する演算ステップを含み、前記騒音源
の種類を判定する判定ステップが、これらの計算された
ACFファクターである遅れ時間が0で表わされるエネ
ルギー(Φ(0))、有効継続遅延時間(τe)、ACFの
第1ピークまでの遅延時間(τ1)、正規化したACF
の最大ピークの振幅(φ1)からその対数と(場合によ
ってはτ’、φ’を加えることもできる)、予め作
成してある騒音源の各ACFファクター毎の対応するテ
ンプレートの対数との差の絶対値である距離をそれぞれ
求めるステップと、予めACFファクターの各々の算術
平均の標準偏差であるSを、ACFファクターの全カ
テゴリーに対する標準偏差の算術平均であるSで除算
し、この除算したものの平方根である重み係数を各AC
Fファクター毎に求めるステップと、求めたそれぞれの
距離に、予め求めておいた対応する各ACFファクター
の重み係数を乗算し、合計の距離を求める合計距離演算
ステップと、この求めた合計距離と、格納されているテ
ンプレートの距離とを比較し、最も近いテンプレートの
1つを選択する比較・選択ステップと、を含むことを、
特徴とする騒音源の種類を特定する方法を提供する。
【0016】本発明の他の目的を達成するためには、音
声採取手段を用いて環境騒音の音響信号をバイノーラル
方式で記録する音響信号記録ステップと、このバイノー
ラル方式で記録された音響信号から演算手段を用いて自
己相関関数(ACF)及び左右の各チャンネル間の相互
相関関数(IACF)を計算するACF及びIACF演
算ステップと、この計算されたACFから前記演算手段
を用いて各ACFファクターを計算し、及び/またはこ
の計算されたIACFから各IACFファクターを計算
するACF・IACFファクター演算ステップと、この
計算されたACF及び/またはIACFファクターの各
々に基づき演算手段を用いて心理評価を行う心理評価ス
テップと、を含むことを特徴とする騒音源について心理
評価を行う方法を提供する。本発明の実施手段を主とし
て方法の形態で説明してきたが、本発明はこれらの方法
に対応する装置、システム、プログラム、記憶媒体の形
態でも実現できることを留意されたい。
【0017】
【発明の実施の形態】ラウドネス、ピッチ、音色などの
基本的な知覚データと同様に、嗜好や拡散性などの多く
の主観的なデータの記述は、人間の聴覚−大脳システム
の音場に対する応答モデルに基づいている。この応答モ
デルは予測されてきたが、それは経験的に得られた結果
と一致することが知られている。例えば最近、周波数帯
域幅を制限したノイズのラウドネスは、SPLによって
影響をうけるのと同様に、自己相関関数(ACF)にお
ける有効継続時間(τe)によって影響を受けることが
知られている。また、複合音の基本周波数が約1200Hz
よりも低い場合、ピッチ及びその強さは、それぞれAC
Fの第1ピークまでの遅延時間(τ1)、正規化したA
CFの第1ピークの振幅(φ1)によって影響を受け
る。特に、ある時間内におおいて求められたτeの最小
値(τeminで得られるACFファクターは、騒音源及
び騒音場の主観的評価の差異を良く表わすものである。
【0018】このモデルは、2つのそれぞれの経路にお
ける音響信号同士の自己相関と、これらの音響信号の間
における相互相関とから構成され、人間の大脳半球の処
理特性も考慮するものである。即ち、両耳に入ってくる
音響信号を用いて、自己相関関数(ACF)及び相互相
関関数(IACF)を計算する。直交ファクターである
遅れ時間が0で表わされるエネルギー(Φ(0))、有効
継続遅延時間(τe)、ACFの第1ピークまでの遅延
時間(τ1)、正規化したACFの第1ピークの振幅
(φ1)はACFから導出される。また、IACFファ
クターである聴取音圧レベル(LL)、最大振幅(IA
CC)、最大振幅までの遅延時間(τIAC )、最大
振幅における幅(WIACC)は、IACFから導出さ
れる。
【0019】以下、添付する図面を参照しつつ本発明を
詳細に説明する。図1は、本発明による装置の具体的な
構成を示す装置概略図である。図1に示すように本発明
による装置の具体例は、聴者の頭部の模型1に装着され
た騒音源からの音響信号を採取するバイノーラル方式の
音声採取手段2(マイクロフォン)を、LPF3(ロー
パスフィルタ)、A/Dコンバータ4、コンピュータ5
から構成される。この頭部としては、人体の頭部が最も
望ましいがそれでは不便であるため、人体の頭部を模し
たダミーヘッドを用いることもできる。しかし、このダ
ミーヘッドは高価であり、ダミーヘッド以外の頭部の模
型1(発砲スチロールなどの材料を用いた球体(直径を
20cm)としたもの)でも本発明で測定するACF、I
ACFでは、有意差がないため、発砲スチロール製の頭
部の模型を用いた。このコンピュータ5は、採取された
音響信号を格納する音響信号記憶手段6と、この格納さ
れた音響信号(左右2チャンネル)を読み出し、これら
の音響信号に基づきACFを計算するACF演算手段
7、とこれらの音響信号に基づきにIACFを計算する
IACF演算手段8、この計算されたACFに基づきA
CFファクターを計算するACFファクター演算手段
9、この計算されたIACFに基づきIACFファクタ
ーを計算するIACFファクター演算手段10、この計
算されたACFファクターに基づき騒音源の種類を特定
する騒音源の種類を特定する手段11、この計算された
ACFファクター及び/またはIACFファクターに基
づき心理評価を行う手段12、騒音源の種類の特定及び
心理評価に用いるデータに関するデータベース13を具
える。
【0020】聴者の頭部の模型1の両端に取り付けた左
右2チャンネルのコンデンサマイクロフォン(マイクア
ンプ付き)を、ローパスフィルタを介して可搬型パーソ
ナルコンピュータ5のサウンド入出力端子(A/D変換部
4)と接続する。このマイクロフォン(音響信号採取手
段2)から周りの騒音の取り込みを行う。コンピュータ
上のプログラムの管理下、計測、各物理ファクタの算
出、騒音源の種類の特定、心理評価、などを行う。ま
た、騒音源の種類の特定及び心理評価に用いるデータに
関するデータベースを構築する。
【0021】図2は、本発明による騒音源の種類の特
定、心理評価を行う方法のフローチャートである。図2
に示すように、ステップS1では、騒音源からの音響信
号を音源採取手段2により採取する。この採取された音
響信号はLPF3を介してA/Dコンバータ4によりデ
ジタル信号に変換する。ステップS2では、ステップS
1で採取された音響信号を音響信号記憶手段に格納す
る。ステップS3では、ステップS2で格納された音響
信号を読み出す。ステップS4では、ステップS3で読
み出された音響信号に基づきACF及びIACFをAC
F演算手段7及びIACF演算手段8により計算する。
ステップS5では、ステップS4で計算されたACF及
びIACFに基づきACFファクター演算手段9及びI
ACF演算手段10によりACFファクター及びIAC
Fファクターを計算する。ステップS6では、ステップ
S5で計算されたACFファクター及びIACFファク
ターに基づき、騒音源種類特定手段11、心理評価手段
12により騒音源の種類の特定、心理評価を行う。その
特定、評価の際には、テンプレートを格納するデータベ
ース13からデータを読み出し比較・検討を行う。
【0022】まず初めに、ピーク検知プロセスにより、
採取した音響信号から複数の測定セッションを抽出す
る。連続的な騒音から自動的に環境騒音や目的の騒音を
抽出するために、左右それぞれの耳の入り口部位におけ
るエネルギーであるモノオーラルのエネルギーΦ
ll(0)、Φrr(0)を連続的に分析する。図3は、ピーク検
知処理手順を説明する図であって、縦軸にノイズレベ
ル、横軸に時間をとったグラフであって、その下段に積
分間隔を示す図である。騒音が航空機騒音や列車騒音な
どの連続騒音の場合、Φ(0)の計算のための間隔を、か
なり長く(例えば1秒など)設定することができるが、
騒音が短時間や断続的である場合は、より短い間隔を用
いる必要がある。しかしながら、後述する式(1)で連
続計算する場合、積分間隔よりも長い間隔を選ぶ必要が
ある。従って、この間隔は、騒音源の種類に応じて決定
する必要がある。
【0023】これによって、長い時間の間隔で普通の騒
音計を用いてΦ(0)を決定するより、より正確にΦ(0)を
決定することができる。ピークを検出するためには、前
もってトリガーレベルLtrigを適切に設定しておく必要
がある。適当なLtrig値は、目標とする騒音の種類、目
標とする騒音と観察者との距離、大気の条件などに応じ
て変化するものである。従って、この値を予備測定によ
って決定する必要がある。目的騒音と観察者との距離が
近くて、かつ、観察者の近くに干渉する騒音源がない場
合、Ltrig値を決定することは容易である。
【0024】最大値Φ(0)を中心とする騒音を、システ
ムを用いて単一のセッションで記録する。各々の目的と
する騒音に対する1つのセッションの継続時間すなわち
tsは、Ltrig値を超えた後にΦ(0)のピークを含むよう
に選択する。航空機騒音や列車騒音などの普通の環境騒
音の場合は、ts値は約10秒である。これは、継続時間
が長い定常状態の騒音と短い継続時間の断続的な騒音と
では異なる。このシステムは、干渉する騒音がある場合
には使えないことに留意されたい。図3に示すように、
一連のセッション(S1(t),S2(t),S3(t),…SN(t)、N:セ
ッションの数、0<t<ts)をシステム上に自動的に格納す
る。
【0025】図3に示すように、継続時間tsでの各セッ
ションS(t)に対するランニングACF及びランニングIA
CFを分析する。ここでは、「ランニング」のプロセスを
説明するために単一のセッションのみを考えることとす
る。計算の前に、適切な積分間隔2T及び連続ステップt
stepの値を決定する。前述したように、推奨される積分
間隔は約30×(τe)min[ms]であり、この(τe)minは一
連の値τeの最小値であり、予備測定で容易に発見し得
るものである。これは、違う種類の環境騒音のデータを
用いて見つけるものである。大抵の場合、隣接する積分
間隔をお互いに重ね合わせる。
【0026】ACFとIACFを、2Tの範囲での1セッション
ごとの各ステップ(n=1,2,…,M)につき計算する。各ス
テップは、{(0,2T),(tstep,tstep+2T),(2tstep,2t
step+2T),…,((M-1)tstep,(M-1)tstep+2T)}のようにt
stepずつシフトする。物理ファクターは、ACF及びIACF
の各ステップから導出する。2Tは予測されるτeの値よ
りも十分長くする必要がある。また、これは、各ステッ
プに対する知覚の「聴覚の時間窓」に大きく関連する。
環境騒音に対する2Tとしては、概ね0.1〜0.5秒が
適している。2Tがこの範囲よりも小さい場合、(τe)
minがある値に収束する。一般的に、tstepは0.1秒が
好適である。変動が細かい場合は、より短いt stepを選
択する。よく知られているように、バイノーラル信号を
FFT(高速フーリエ変換)と、その後逆FFTの処理
を行うことにより、ACF及びIACFを得ることができる。
A特性フィルター及び、マイクロフォンの周波数特性
は、FFT処理の後で考慮する。
【0027】左右の耳の部位におけるACFを、それぞ
れ、Φll(τ)、Φrr(τ)で表わす。特定の数字の場合
は、Φll (i)、Φrr (i)で表わす(1<i<Tf、 f:サンプリ
ング周波数(Hz)、i:整数)。左右のΦ(0)を計算するた
めには、Φll (i)とΦrr (i)を下記のように平均する。
【数1】 SPLの正確な値は、次式で得られる。
【数2】
【0028】バイノーラルの聴取音圧レベルは、Φ
ll(0)及びΦrr(0)の相乗平均である。
【数3】 このΦ(0)は、IACFを正規化する際の分母となるもので
あるため、IACFファクターの一方のもの、或いは右半球
の空間ファクターに分類されるものと考える。正規化し
たACFの振幅が0.1(10%の遅延)になる時の遅
延時間によって、有効継続時間τeを定義する。正規化
した左右の耳におけるACF、φll,rr(τ)は、次式
で得られる。
【数4】
【0029】図4は、縦軸にACFの対数の絶対値、横
軸に遅延時間をとったグラフである。図4に示すように
初期のACFが線形に減少するのが一般的に観察できる
ため、縦軸をデシベル(対数)に変換するとτeを容易
に得ることができる。線形回帰の場合は、ある一定の短
い時間Δτにおいて得られるACFのピークに対して最
小平均自乗法(LMS)を使用する。このΔτは、ACFのピー
クを検知するために使用され、計算前に慎重に決定して
おく必要がある。τeを計算する際、原点が回帰線上に
ない場合、ACFの原点(ACF=0、τ=0)を、考慮に
入れなくても良い場合も多い。極端な例では、目的とす
る騒音が純音とホワイトノイズとを含む場合、原点にお
いて急激な減衰が観察される。その後の減衰は、純音成
分のため一定に保たれる。この場合、ACF関数の解は
求まらない。
【0030】図5は、縦軸に正規化したACF、横軸に
遅延時間をとったグラフである。図5に示すように、τ
は正規化したACFの第1のピークまでの遅延時間、
φはその第1ピークでの振幅である。第1ピークは、
局所的な小さなピークは無視して、主要なピークに基づ
き決定する。ファクターτnとφn(N≧2)とは考慮に入れ
ない。なぜなら、τnとφnは、一般的にτ1とφとに
相関関係があるからである。
【0031】図6は、縦軸に正規化したIACF、横軸
に左右の信号の遅延時間をとったグラフである。左右の
耳の音響信号の間のIACFは、φlr(τ)(-1<τ<+1[m
s])で表わされる。デジタル形式では、Φlr (i)(-f/10
3≦i≦f/103、iは整数であり、これが負の場合は左のチ
ャンネルに遅れがあるIACFであることを示す)。両
耳の間の最大遅延としては−1から+1msを考慮すれば
十分である。最大振幅IACCは主観的拡散に関連する
ファクターである。図6に示すように、正規化されたI
ACFΦlr (i)の最大振幅は遅延範囲内で得られる。即
【数5】 正規化されたIACFは次式で得られる。
【数6】
【0032】τIACCの値は、最大振幅の遅延時間におい
て容易に求まる。例えば、τIACCが正の場合、音源は聴
者の右側に位置する、或いは音源が右側にあるかのよう
に知覚する。図6に示すように、最大振幅における幅W
IACCを、最大値から0.1(IACC)下の部分の
ピーク幅で得ることができる。この係数0.1はIAC
C=1.0におけるJNDとして概算的に用いられるもの
である。聴取音圧レベルLLは、式(2)でSPLをLLと
置き換えることによって得られる。このようにして、各
物理ファクターを、ACF及びIACFから求めること
ができる。
【0033】次に、ACFファクターに基づき騒音源の
種類の特定する方法について説明する。騒音源の種類
は、4つのACFファクター遅れ時間が0で表わされる
エネルギー(Φ(0))、有効継続遅延時間(τe)、AC
Fの第1(最大)ピークまでの遅延時間(τ1)、正規
化したACFの第1(最大)ピークの振幅(φ1)を用
いて特定する。Φ(0)は騒音源と聴者との距離に応じて
変化するため、距離が不明の場合は、計算の条件には特
別に注意を払う必要がある。たとえファクターΦ(0)が
有効でない場合であっても、その他の3つのファクター
を用いて騒音源の種類を特定することができる。空間情
報が変化する場合、残りのIACFファクターを考慮に
入れることもできる。音響信号の最も大きく変動する部
分である最小τ e:(τe)minを用いる理由の1つは、こ
の部分が主観的な応答に最も深く関与するものであると
いうことである。
【0034】未知の対象データ(下記の式(7)~(10)では
記号aで示す)用の(τe)minにおける各ファクターの値
とデータベースに格納されたテンプレート用(記号bで
示す)の値との差、即ち「距離」を計算する。ここで
「対象」とは、システムによって特定されるオブジェク
トとしての環境騒音のことを意味する。テンプレート値
は、ある特定の環境騒音に対する典型的なACFファク
ターのセットであり、これらの複数のテンプレートを未
知の騒音と比較する。距離D(x)(x:Φ(0)、τe
τ1、φ)を次式により計算する。
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】
【0035】目的とする騒音源の合計距離Dは、次式で
表わされる。
【数11】 (x)(x;Φ(0)、(τe)min、τ1、φ1)は、重み係数で
ある。この算出された距離Dに最も近いDを有するテン
プレートを、求める騒音源であると判断する。これによ
り、未知の騒音源が、何であるのか、例えば鉄道、自動
車、航空機、工場騒音であるのか、更にその車種、機種
などを特定することが可能となる。
【0036】図7は重み係数の計算方法を説明するブロ
ック図である。式(11)の重み係数W(x)(x;Φ(0)、
τe、τ1、φ1)は、統計値S1 (i)とS2 (i)とを用いて得
ることができる。図7に示すように、S1 (i)は、ACF
ファクターの全カテゴリーに対する標準偏差(SD)の算
術平均である。ここでカテゴリーとは、同じ種類の騒音
に対するデータのセットを意味する。S2 (i)は、各カテ
ゴリの算術平均の標準偏差である。W(x)は、ファクタ
ー{(S2/S11/2}maxの中の最大値で正規化した後、(S
2/S11/2で得られる。この平方根の処理は経験的に得
られたものである。騒音源の間におけるより大きなSD
と、ある騒音の間におけるより小さなSDとのファクター
とは他の種類の騒音とは区別できるため、このようなフ
ァクターの重みはその他のファクターのものよりも大き
くなる。テンプレートを改善する学習機能がある場合、
システム上においてテンプレートは、システム内でAC
Fの各ファクターについての最新の値と、元の値との平
均によって上書きすることもできる。
【0037】図8は、聴覚−大脳機能システムのモデル
を説明するブロック図である。聴覚−大脳機能システム
のモデルは、自己相関(ACF)メカニズム、両耳間相
互相関(IACF)メカニズム、左右大脳の機能分化を
含んでいる。信号のパワースペクトルに含まれる情報
は、音響信号のACFにも含まれていることは注目すべ
きことである。また騒音場の空間的感覚を示すため、I
ACFより抽出される空間的ファクターを考慮する。音
色は音の基本的感覚と空間的感覚を含む総合的な感覚と
して定義される
【0038】聴覚−大脳機能モデル(図8)を使って、
自由空間内に存在する聴者の正面にある与えられた音響
信号p(t)の基本的な感覚を考える。ここで長時間AC
Fを次式で得ることができる。
【数12】 p’(t)=p(t)*s(t)で、s(t)は耳の感度である。便宜上s
(t)はA特性のインパルス応答が用いられる。パワース
ペクトルも次式のようにACFから得ることができる。
【数13】
【数14】 このように、ACFとパワースペクトルは数学的には同
じ情報を含んでいる。
【0039】ACFの解析において3つの重要な事項と
して、遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦp(0)と、
正規化したACFのエンベロープから抽出される有効継
続時間τeと、ピークやディップやその遅れ時間とを含
む微細構造とがある。図4に示すように、この有効継続
時間τeは、10パーセント遅れ時間として定義でき、騒
音響信号それ自身に含まれる繰り返し成分、または残響
成分として表わされる。前述したように正規化したAC
FはΦp(τ)=Φp(τ)/Φp(0)で得ることができる。
【0040】ラウドネスSLは次式で表わされる。
【数15】 即ち、ACFファクターである、遅れ時間が0で表わさ
れるエネルギー(Φ(0))、有効継続遅延時間(τe)、
ACFの第1(最大)ピークまでの遅延時間(τ1)、
正規化したACFの第1(最大)ピークの振幅(φ1
からラウドネスを求めることができる。ここでτ1は騒
音のピッチまたは後述するミッシングファンダメンタル
現象に関係するものである。また、p’(t)が音圧レベル
L(t)を与えるための圧力20μPaを基準として測定され
るなら、等価騒音レベルLeqは次式で求めることができ
る。
【数16】 このLeqは10logΦp(0)に相当するものである。ま
た、サンプリング周波数は、最大可聴周波数域の2倍以
上としなければならないので、通常の騒音計で測定され
たLeqよりも極めて精度良く測定できる。
【0041】図9は、縦軸にラウドネス尺度値、横軸に
バンド幅をとったグラフである。このグラフは、Φp(0)
を一定とした条件下での一対比較テスト(1080dB/o
ctaveのスロープを持つフィルタを使用)で得られた臨
界帯域内のラウドネス尺度値を示したものである。明ら
かに純音のような騒音が同じ繰り返し成分を持つとき、
τeは大きな値となり、ラウドネスが大きくなる。この
ように、ラウドネス対バンド幅の関係は、臨界帯域内で
も平坦にならないことがわかる。なお、この結果は中心
周波数1kHzの周波数帯域で得られたものである。
【0042】騒音のピッチまたはミッシングファンダメ
ンタルは次式で表わされる。
【数17】 ここで、ミッシングファンダメンタル現象とは、いくつ
かの倍音構造が存在するとき、実際にはない高さの音が
聞こえるという現象である。
【0043】最も複雑な知覚である音色は、次式で表わ
される。音色には、ラウドネスやピッチも含まれるもの
である。
【数18】 τnn(n=1,2,…)の中でτ11が最も顕著な直交フ
ァクターであるため式(18)は以下のように書き直す
ことができる。
【数19】
【0044】信号の時間的長さの知覚に関する感覚は、
次式で表わされる。
【数20】
【0045】長時間IACFは次式で求めることができ
る。
【数21】 ここでp’l,r(t)=p(t)l,r*s(t)、はp(t)l,r は左右外耳
道入り口の音圧である。
【0046】騒音源の水平面の方向の知覚を含む空間情
報の知覚は次式で表わされる。
【数22】 ここで聴取音圧レベルLLは{Φll(0),Φrr(0)}であ
る。記号{}は、左右の耳の入り口に到来する信号のτ=
0のときのACFであるΦll(0)、Φrr(0)の組を表わ
す。数学的にはLLは、両耳に到来する音響信号のエネ
ルギーの算術平均で次式のように表わされる。
【数23】 式(22)で示す4つのIACFファクター(直交ファ
クター)の中で、−1〜+1msの範囲内のτIACCは、水
平方向の音源の水平方向の知覚に関する重要なファクタ
ーである。正規化したIACFが1つの鋭いピークを持
ち、IACCが大きく、高周波数成分によってW
IACCが小さい値であるとき、明確な方向感が得られ
る。逆に主観的拡がり感やあいまいな方向感はIACC
が小さい値(<0.15)の時に起こる。
【0047】正中面に位置する騒音源の知覚について
は、耳の入り口に到来する音響信号の長時間ACFから
抽出される時間的ファクターを式(22)に加えるべき
であろう。図8に示すように、注目すべきはIACCに
相当する下丘付近に存在する神経活動の存在である。ま
た、室内音場においては、LLとIACCとは右大脳半
球に支配的に関連があり、時間的ファクターであるΔt1
やTsubは左大脳半球と関わっていることを発見した。
【0048】主観的拡がり感の尺度値を得るため、2つ
の対称な反射音の水平入射角度を変更し、ホワイトノイ
ズを用いて一対比較テストを行った。被験者は、LL、
τIA CC、WIACCが一定の条件下で、提示された2つの音
場のうち、どちらの音場がより広がって聞こえるかを判
断した。図10は、左縦軸に拡がり感の尺度値、右縦軸
に最大振幅IACC、横軸に反射音の水平入射角度をと
ったグラフである。図10に示すように、250Hz~4kH
z(図10(a):250Hz、(b):500Hz、(c):1kHz、(d):2kH
z、(e):4kHz)の周波数帯域の結果において、尺度値と
最大振幅IACCとは強い負の相関関係を示した。従っ
て、上述した実験結果により、主観的尺度値を、IAC
Cの3/2乗で次式のように求めることができる。
【数24】 実験により求めた係数αは2.9、乗数βは3/2であ
る。
【0049】騒音場の見かけの音源の幅(ASW)を求
める方法について説明する。低域の周波数成分が大きい
騒音場では、長時間IACFは遅れ時間τが−1〜+1
msの範囲内に明確なピークを持たず、WIACCは大きくな
る。このWIACCは次式で求めることができる。
【数25】 ここで、Δωcは2π(f1+f2)、f1とf2とは、それぞれ
理想的なバンドパスフィルターの下限値と上限値であ
る。便宜上、δは0.1(IACC)と定義する。
【0050】注目すべきことは、大きなASWは低周波
数帯域が多く、IACCが小さいときに知覚されるとい
うことである。すなわち、LLが一定でτIACC=0の条
件下では、ASWはIACCとWIACCのIACFファク
ターに基づき求めることができる。ASWの尺度値を1
0名の被験者を用いて一対比較テストで求めた。WIA CC
の値を制御するため、1/3オクターブバンドパスノイ
ズの中心周波数を250Hz〜2kHzで変化させた。IA
CCは直接音に対する反射音のレベルの比を制御して調
整した。聴取音圧レベルLLは、ASWに影響するの
で、全ての音場の耳の入り口でのトータル音圧レベルは
ピーク値が75dBAで一定とした。被験者は提示され
た2つの音場のうちどちらかが広がって聞こえるかを判
断した。尺度値SASWの分散分析の結果、IACC、W
IACCの両方のIACFファクター共に有意であり(p<0.
01)、以下のようにSASWに対して独立に寄与している。
従って、SASWを次式で求めることができる。 SASW=a(IACC)3/2+b(WIACC1/2 (26 ) ここで係数a=−1.64、b=2.44であり、これ
らの係数は、図11(a)(b)に示す10名の被験者
の尺度値の回帰曲線から得られたものである。図11
(a)は縦軸にASW、横軸にIACCをとったグラフ
であり、図11(b)は縦軸にASW、横軸にW
IACCをとったグラフである。また、図11は、縦軸
に実際に測定したASWの尺度値、横軸に計算されたA
SWの尺度値をとったグラフである。図12に示すよう
に、この式から求めたSASWの尺度値と、SASW
測定値はよく対応することを確かめた(r=0.97、p<0.0
1)。
【0051】時間的に変動する環境騒音を評価するた
め、短時間ランニングACF及び短時間ランニングIA
CFを用いる。前述と同様の方法で抽出された短時間ラ
ンニングの空間的・時間的ファクターは、時変動する騒
音場の基本的感覚を示すのに用いられている。短時間A
CFは次式で求めることができる。
【数27】 ここで2Tは解析される信号の長さである。この長さ2
Tは、ランニングACFの有効継続時間の最小値
(τeminを少なくとも含む範囲で決定すべきである。
(τeminを示す騒音は信号が最も急速に変動すること
を表わしており、この部分が最も主観的応答に影響を及
ぼしている。
【0052】各騒音の部分におけるラウドネスSLに関
して、式(15)は次式のように書き換えることができ
る。 S=f(LL,τ1e) (28) ここで各ファクターは各騒音の部分について得られ、式
(15)のΦ(0)はLLに置き換えられる。ACFから
抽出された時間的ファクターが、室内の反射音群(Δ
t1,Δt,...)と後続残響時間Tsubに影響を及ぼし
ているはずだということに注目すべきである。
【0053】環境騒音場のピッチの記述で、騒音場にお
いて有意な時間的ファクターはτとφとであり、従
って式(17)はそのまま保たれる。
【0054】環境騒音場の音色は時間的・空間的ファク
ター全てで、次式のように表わされる。 S=f(τe1,τ’,φ’;kLL,IACC,τIACC,WIACC ) (29) ここで、人間の大脳半球が時間的ファクターが左大脳半
球に関連し、空間的ファクターが右大脳半球に関連して
いるという専門化を考えると、式(29)は以下のよう
に置き換えることができる。 S=fT(τe1left+fT(LL、IAC
C,τIACC,WIACCright 弱い反射音の閾値をΔt1の関数として図13に示す。式
(29)に含まれる、聴者に対する反射音の空間的方向
(IACCとτIACC)と反射音の遅れ時間Δt1はこの閾
値を示している。
【0055】耳の感度は外耳と中耳とを含む物理システ
ムにより特徴づけられる。音響信号を解析する前に、便
宜上、A特性をかけておく。単一反射音の遅れ時間を関
数とした単音節の明瞭度は、母音と子音との間の部分の
短時間ACFから抽出された4つの直交ファクターを解
析することにより予測できる。最近の調査では、音色や
比類似度の判断は、コンサートホール内の音場の主観的
プリファレンスと同じく、総合的な主観的応答であるこ
とを明確に示している。音色と同様に、主観的プリファ
レンスは、τeの最小値を用いて表わされる。短時間積
分時間は次式で表わされる。 (2T)=30(τemin (30) 精神作業に関する騒音の影響は、作業能率と大脳の専門
化との間の妨害現象として解釈することができる。AC
Fから抽出された時間的ファクターは、左大脳半球に関
連しており、IACFから抽出されるファクターは右大
脳半球に主に関わっている。
【0056】図14は、本発明による音響評価システム
の基本的な構成を示すブロック図である。この音響評価
システムは、図1のシステムと基本的な構成要素は同じ
ものである。しかし、コンピュータの内部の構成要素の
一部が異なる。図14に示すように、本音響評価システ
ムは、音響信号(左右2チャンネル)を採取する音声採
取手段20と、これらの音響信号に基づきACFを計算
するACF演算手段21と、これらの音響信号に基づき
にIACFを計算するIACF演算手段25、この計算
されたACFに基づきACFファクターを計算するAC
Fファクター演算手段22、この計算されたIACFに
基づきIACFファクターを計算するIACFファクタ
ー演算手段26、この計算されたACFファクターに基
づき音響を評価する手段24、この計算されたACFフ
ァクター及び/またはIACFファクターに基づき音響
を評価する手段27、各種データを格納するデータベー
ス23を具える。
【0057】図15は、本発明による音響評価方法の基
本的なステップを示すフローチャートである。図に示す
ように、ステップP1では、音源からの音響信号をマイ
クロフォン(図示せず)で採取する。なお、このマイク
ロフォン以外に、例えばライン入力などでデジタル信号
やアナログ信号を採取することも可能である。この採取
された音響信号はLPF3(図示せず)を介してA/D
コンバータ(図示せず)によりデジタル信号に変換す
る。ステップP2では、採取された音響信号に基づきA
CF及びIACFをコンピュータ即ちCPUにより計算
する。ステップP3では、計算されたACF及びIAC
Fに基づきCPUによりACFファクター及びIACF
ファクターを計算する。予め、音色とACFファクター
とを関連付けた音色データ、音律とACFファクターと
を関連付けた音律データ、音響の心理評価値とACFフ
ァクターとを関連付けた心理評価データ、が格納された
所定のデータベースを構築しておく。次に、各データと
ACFファクターやIACFファクターとの関連付けに
ついて説明する。例えば、ある楽器で様々な音を発音
し、本システムを用いてそのときの音を採取してACF
ファクターやIACFファクターを算出し、同時にこの
ときの各音に関してACFファクターやIACFファク
ターに基づき計算したり、或いは、既知の他の方法によ
って各データ(音色、音質、或いは心理評価値など)を
計算したり決定したりすることができる。このようにし
て、各音のACFファクターやIACFファクターと、
その音に関する各データとを関連付けてデータベースに
格納する。ステップP4では、計算されたACFファク
ター及びIACFファクターに基づき、CPUにより音
響の評価を行う。その評価の際には、各種のデータを格
納するデータベースからデータを読み出し比較・検討を
行う。
【0058】図16は、本システムを用いてピアノ音源
から音響信号を採取し、採取した音響信号から抽出した
ピアノの正規化したACFの波形であり、縦軸に振幅、
横軸に遅延時間をとったグラフである。即ち、ピアノの
音響信号から抽出したACFの波形を示すグラフであ
る。図16(a)は、A1(55Hz)、(b)はA2(220H
z)、(c)はA6(1760Hz)で発音した音響信号から
得られた正規化ACFの波形である。図では、最大ピーク
値をφ、そのときの遅延時間をτ、またその遅れ時
間内のピーク値をφ’、そのときの遅れ時間をτ’
と定義できる。ここで、τはピッチ、φはピッチの
強さに対応する物理的ファクターである。図に示すよう
に、τの逆数は、ピッチとなる周波数に対応する。例
えば、図(a)の場合、ピアノ音源からは周波数55H
zの音が発せられ、このとき本システムを用いて音響信
号から求めたACFファクターのうちの1つであるτ
約18msであり、これの逆数=1/τ=55となりピ
アノ音源のピッチ55Hzとよく相関すること、即ち対応
することがわかる。図(b)、(c)でも同様に、音源
のピッチとτとが対応することがわかる。この相関関
係をより明らかにするために、以下の図17にその関係
を示す。
【0059】図17は、縦軸にピッチ(ヘルツ)、横軸
に12平均律による音階をとったグラフである。四角の
点は、所定の計算式から求められた12平均律の音階の
ピッチである。黒丸の点は、τから求めたピッチであ
る。図に示すように、12平均律によるピッチとτ
よるピッチとが良く一致することがわかる。音階A6の
τに基づき計算されたピッチが、ずれているのは調律
ミスによるものと思われる。このようにACFファクタ
ーτを利用すれば、ピアノをはじめ様々な楽器の調律
を行なうことができるようになる。また、ACFから抽
出される様々なACFファクター:遅れ時間が0で表わさ
れるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τe、ACFの
最大ピークまでの遅延時間τ1、正規化したACFの最
大ピークの振幅φ1、τ内にある各ピーク値の情報
(τ’,φ’,n=1,2,3,..,N(Nは約
10よりも小さい整数))、IACFから抽出されるI
ACFファクターと、実際の楽器の心理評価値との関係
を表わすデータベースを構築する。本システムを用いて
楽器音源の音響信号から求めたファクターと、このデー
タベースに格納されたデータとを比較することによっ
て、良い音(優れた音色や良い心理評価値を持つ音)を
探るときの支援システムとして活用できる。
【0060】本システムを用いて調律を行なう場合は、
所定のデータベースに予め様々な音律(平均律や純正律
など)の音階データを格納しておく。使用者は、目的に
合わせて所望の音律を選択できるようにするのが好適で
ある。デフォルトを平均律にするのが好適である。基準
音「A4」は440Hzをデフォルトとし、1Hzステッ
プで基準音を変更可能にすることもできる。基準音は純
音で発音可能にする。このように、基準周波数、音階の
種類は可変とすることが好適である。平均律を選択した
場合は、発音した音に最も近い音階(AやC#など)を表
示させるようにする。或いは、データベース中の所望の
データ(即ち音階)を予め選択しておき、この所望のデ
ータと発音した音の音階との相違を示す数値を示すこと
もできる。例えば、所望の音階がA2の場合は(即ち、
A2に調律したい場合)、データベースを参照して音階
A2に関連付けられたピッチ周波数を読み出し、このピ
ッチ周波数と、発音された音から抽出されたτによる
ピッチ周波数とを比較してその差異を表わす数値を提示
することもできる。この場合、差異は、周波数の差異と
してではなく、音階の差異として示すことも可能であ
る。さらに、発音した音の音階と、所望の音階や最も近
い音階との相違を示す数値を表示したり、発音した音
が、その音階より高いか、低いか、ちょうど同じかを示
すインジケータを設けることも可能である。
【0061】このように、本発明を利用して、楽器から
出された音から求めたACFファクターやIACFファ
クターと、予め構築しておいた良い音のACFファクタ
ーやIACFファクターのデータベースと比較して、そ
の相違や差異を示すことによって、優れた音を発有でき
る楽器の作製を支援することが可能となる。特に、本発
明によれば、IACFファクターから、音場の空間的な
印象を知ることが可能となる。また、本発明は、楽器製
作者のみでなく、開発者や研究者、さらに歌手、楽器演
奏者も調律や演奏方法の参考などに利用することが可能
である。また、本発明で調律や音響の評価は、様々な楽
器に利用でき、例えば、アコースティック楽器(鍵盤
系、弦楽器系、管楽器系など)、電子楽器などである。
【0062】本発明の様々な実施態様を鑑みると、本発
明の原理は応用可能であり、詳細に説明した実施態様は
例示のみを目的とするものであって本発明の範囲を制限
するものと解釈してはならないと理解すべきである。ま
た、当業者は、本明細書の記載に基づき、本発明の請求
の範囲内において本発明を変形、修正可能であることを
理解されたい。本明細書では、評価値の1つであるピッ
チの評価について詳述したが、例えば、音質や音色など
様々な評価値についても本発明に基づき評価できること
を理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による装置の具体的な構成を示す装置
概略図である。
【図2】 本発明による騒音源の種類の特定、心理評価
を行う方法のフローチャートである。
【図3】 ピーク検知処理手順を説明する図であって、
縦軸にノイズレベル、横軸に時間をとったグラフであっ
て、その下段に積分間隔を示す図である。
【図4】 縦軸にACFの絶対値の対数、横軸に遅延時
間をとったグラフである。
【図5】 縦軸に正規化したACF、横軸に遅延時間を
とったグラフである。
【図6】 縦軸に正規化したIACF、横軸に左右の信
号の遅延時間をとったグラフである。
【図7】 重み係数の計算方法を説明するブロック図で
ある。
【図8】 聴覚−大脳機能システムのモデルを説明する
ブロック図である。
【図9】 縦軸にラウドネス尺度値、横軸にバンド幅を
とったグラフである。
【図10】 左縦軸に拡がり感の尺度値、右縦軸に最大
振幅IACC、横軸に反射音の水平入射角度をとったグ
ラフである。
【図11】 (a)は縦軸にASW、横軸にIACCを
とったグラフであり、(b)は縦軸にASW、横軸にW
IACCをとったグラフである。
【図12】 縦軸に実際に測定したASWの尺度値、横
軸に計算されたASWの尺度値をとったグラフである。
【図13】 縦軸に信号の閾値、横軸に遅延時間をとっ
たグラフである。
【図14】 本発明による音響評価システムの基本的な
構成を示すブロック図である。
【図15】 本発明による音響評価方法の基本的なステ
ップを示すフローチャートである。
【図16】 ピアノの音源による正規化したACFの波
形であり、縦軸に振幅、横軸に遅延時間をとったグラフ
である。
【図17】 縦軸にピッチ(ヘルツ)、横軸に12平均
律による音階をとったグラフである。
【符号の説明】
1 頭部の模型 2 バイノーラル方式の音声採取手段 3 LPF(ローパスフィルタ)、 4 A/Dコンバータ 5 コンピュータ 6 音響信号記憶手段 7 ACF演算手段 8 IACF演算手段 9 ACFファクター演算手段9 10 IACFファクター演算手段10 11 騒音源種類特定手段 12 心理評価手段 13 データベース 20 音声採取手段 21 ACF演算手段 22 ACFファクター演算手段 23 データベース 24 ACFに基づき音響を評価する手段 25 IACF演算手段 26 IACFファクター演算手段 27 ACFおよびIACFに基づき音響を評価する手

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号を採取する音声採取ステップ
    と、 この採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関
    関数ACFを計算するACF演算ステップと、 この算出されたACFから前記演算手段を用いてACF
    ファクターを求めるACFファクター演算ステップと、 音色とACFファクターとを関連付けた音色データ、音
    律とACFファクターとを関連付けた音律データ、音響
    の心理評価値とACFファクターとを関連付けた心理評
    価データ、のうちの少なくとも1つが格納された所定の
    データベースと、この求めたACFファクターと、に基
    づき前記演算手段を用いて、音響を評価する評価ステッ
    プと、を含むことを特徴とする音響評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の音響評価方法におい
    て、 前記ACFファクター演算ステップが、 前記計算されたACFから、ACFファクターである、
    遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦ(0)、有効継続
    遅延時間τe、ACFの最大ピークまでの遅延時間τ1
    正規化したACFの最大ピークの振幅φ1、各ピーク値
    の情報(τ’,φ’,n=1,2,3,..,N
    (Nは約10よりも小さい整数))のうちの少なくとも
    1つを計算する演算ステップを含む、ことを特徴とする
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の音響評価方法におい
    て、 前記ACFファクターのτ1に基づき、ピッチの周波数
    を求めるピッチ周波数演算ステップと、 この求めたピッチ周波数と、所定の音階データベースの
    データとを比較してその相違を示す調律ステップと、を
    含むことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の音
    響評価方法において、 バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取
    するステップと、 この採取された音響信号から演算手段を用いて左右の各
    チャンネル間の相互相関関数IACFを計算するIAC
    F演算ステップと、 前記演算手段を用いて、この計算されたIACFからI
    ACFファクターを計算するIACFファクター演算ス
    テップと、 この求めたIACFファクターおよび/または前記AC
    Fファクターと、前記所定のデータベースと、に基づき
    前記演算手段を用いて、音響の評価を行なう評価ステッ
    プと、を含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 音響信号を採取する音声採取手段と、 この採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関
    関数ACFを計算するACF演算手段と、 この算出されたACFから前記演算手段を用いてACF
    ファクターを求めるACFファクター演算手段と、 音色とACFファクターとを関連付けた音色データ、音
    律とACFファクターとを関連付けた音律データ、音響
    の心理評価値とACFファクターと関連付けた心理評価
    データ、のうちの少なくとも1つが格納された所定のデ
    ータベースと、この求めたACFファクターと、に基づ
    き前記演算手段を用いて、音響を評価する評価手段と、
    を含むことを特徴とする音響評価システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の音響評価システムにお
    いて、 前記ACFファクター演算手段が、 前記計算されたACFから、ACFファクターである、
    遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦ(0)、有効継続
    遅延時間τe、ACFの最大ピークまでの遅延時間τ1
    正規化したACFの最大ピークの振幅φ1、各ピーク値
    の情報(τ’,φ’,n=1,2,3,..,N
    (Nは約10よりも小さい整数))のうちの少なくとも
    1つを計算する演算手段を含む、ことを特徴とするシス
    テム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の音響評価システムにお
    いて、 前記ACFファクターのτ1に基づき、ピッチの周波数
    を求めるピッチ周波数演算手段と、 この求めたピッチ周波数と、所定の音階データベースの
    データとを比較してその相違を示す調律手段と、を含む
    ことを特徴とするシステム。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか1項に記載の音
    響評価システムにおいて、 バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取
    する手段と、 この採取された音響信号から演算手段を用いて左右の各
    チャンネル間の相互相関関数IACFを計算するIAC
    F演算手段と、 前記演算手段を用いて、この計算されたIACFからI
    ACFファクターを計算するIACFファクター演算手
    段と、 この求めたIACFファクターおよび/または前記AC
    Fファクターと、前記所定のデータベースと、に基づき
    前記演算手段を用いて、音響の評価を行なう評価手段
    と、を含むことを特徴とするシステム。
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