JP4590545B2 - 音響評価方法およびそのシステム - Google Patents
音響評価方法およびそのシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4590545B2 JP4590545B2 JP2004137611A JP2004137611A JP4590545B2 JP 4590545 B2 JP4590545 B2 JP 4590545B2 JP 2004137611 A JP2004137611 A JP 2004137611A JP 2004137611 A JP2004137611 A JP 2004137611A JP 4590545 B2 JP4590545 B2 JP 4590545B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acf
- factor
- iacf
- iacc
- delay time
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
- Auxiliary Devices For Music (AREA)
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
また、本発明は、航空機騒音や自動車騒音などの地域環境騒音の計測・心理評の方法及び装置に関するものである。特にバイノーラル方式による騒音の計測・心理評価の方法及び装置に関するものである。
また、従来の調律や音色の評価方法では、人間の心理的反応を適格に表わすことは困難であった。
また本発明の他の目的は、人間の聴覚−大脳機能システムにもとづき、時間領域において時々刻々変化する自己相関関数及び両耳間の相互相関関数から導出される物理ファクターを用いて、より的確に音色、音階、ラウドネス、ピッチ、音色、心理的時間感覚をはじめ、主観的拡がり感、騒音場の見かけの音源の幅などの心理評価を行う方法、装置及び媒体を提供することである。
バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取するステップと、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関関数ACFを計算するACF演算ステップと、
この算出されたACFから前記演算手段を用いて、遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τ e 、ACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 、正規化したACFの最大ピークの振幅φ 1 、各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))を含むACFファクターを求めるACFファクター演算ステップと、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて左右の各チャンネル間の相互相関関数IACFを計算するIACF演算ステップと、
当該計算されたIACFから前記演算手段を用いて、聴取音圧レベル(LL)、最大振幅(IACC)、最大振幅までの遅延時間(τ IACC )、最大振幅における幅(W IACC )を含むIACFファクターを計算するIACFファクター演算ステップと、
前記エネルギーΦ(0)、前記有効継続遅延時間τ e 、前記遅延時間τ 1 、前記振幅φ 1 で定義されるラウドネス(S L =f L (LL,τ 1 ,φ 1 ,τ e ))と、
ACFファクターから抽出される時間的ファクターの有効継続遅延時間τ e 、及びACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 が、所定の騒音場の反射音群と後続残響時間について左チャンネル側に支配的に関連し、IACFファクターから抽出される空間的ファクターの聴取音圧レベル(LL)及び最大振幅(IACC)が、右大脳半球に支配的に関連するとして、前記ラウドネス(S L )を前記時間的ファクター及び前記空間的ファクターと前記最大振幅までの遅延時間(τ IACC )及び前記最大振幅における幅(W IACC )で再定義した関数(S T =f T (τ e ,τ 1 ,φ 1 ) left +f T (LL、IACC,τ IACC ,W IACC ) right )と、
前記各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))に従って、音色とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音色データ、音律とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音律データ、音響の心理評価値とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた心理評価データ、のうちの少なくとも1つが格納された所定のデータベースを参照して、当該求めたIACFファクターおよび/またはACFファクターに基づいて、前記左右のチャンネルの音響信号の音響の評価を行なう評価ステップと、
を含むことを特徴とする。
本構成によれば、前記の所定のデータベース(例えば、良い音であると評価された様々な楽器の有する各データ(例えば、音色、音律、音質、主観的拡がり感の尺度値、ASWの尺度値、心理的評価値など)と、その音から抽出されたACFファクターやIACFファクターとを関連付けたデータが格納されたデータベース)を参照してこのデータベースから読み出されたデータと、対象とする音響信号から抽出されたACFファクターとを比較してその相違、或いはその差の数値や差異の程度を提示することによって、音響評価を客観的にできるようになる。本方法を楽器作成、音色や音質の調整、音階の調律などに利用すれば、良い音色であると評価された心理評価値を有する楽器の作製や、楽器の調律などを、より客観的により的確にすることができるようになる。即ち、本発明によれば、従来、楽器職人などの勘に頼って作成されていた楽器を、客観的なデータに基づき作製することが可能になる。
例えば、本発明による音響評価システムは、
バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取する音声採取手段と、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関関数ACFを計算するACF演算手段と、
この算出されたACFから前記演算手段を用いて、遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τ e 、ACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 、正規化したACFの最大ピークの振幅φ 1 、各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))を含むACFファクターを求めるACFファクター演算手段と、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて左右の各チャンネル間の相互相関関数IACFを計算するIACF演算手段と、
当該計算されたIACFから前記演算手段を用いて、聴取音圧レベル(LL)、最大振幅(IACC)、最大振幅までの遅延時間(τ IACC )、最大振幅における幅(W IACC )を含むIACFファクターを計算するIACFファクター演算手段と、
前記エネルギーΦ(0)、前記有効継続遅延時間τ e 、前記遅延時間τ 1 、前記振幅φ 1 で定義されるラウドネス(S L =f L (LL,τ 1 ,φ 1 ,τ e ))と、
ACFファクターから抽出される時間的ファクターの有効継続遅延時間τ e 、及びACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 が、所定の騒音場の反射音群と後続残響時間について左チャンネル側に支配的に関連し、IACFファクターから抽出される空間的ファクターの聴取音圧レベル(LL)及び最大振幅(IACC)が、右大脳半球に支配的に関連するとして、前記ラウドネス(S L )を前記時間的ファクター及び前記空間的ファクターと前記最大振幅までの遅延時間(τ IACC )及び前記最大振幅における幅(W IACC )で再定義した関数(S T =f T (τ e ,τ 1 ,φ 1 ) left +f T (LL、IACC,τ IACC ,W IACC ) right )と、
前記各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))に従って、音色とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音色データ、音律とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音律データ、音響の心理評価値とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた心理評価データ、のうちの少なくとも1つが格納された所定のデータベースを参照して、当該求めたIACFファクターおよび/またはACFファクターに基づいて、前記左右のチャンネルの音響信号の音響の評価を行なう評価手段と、
を含むことを特徴とする。
前記ACFファクターのτ1に基づき、ピッチの周波数を求めるピッチ周波数演算手段と、
この求めたピッチ周波数と、所定の音階データベースのデータとを比較してその相違を示す調律手段と、
を含むことを特徴とする。
音声採取手段を用いて環境騒音の音響信号を採取・記録する音響信号記録ステップと、この記録された音響信号からフーリエ変換を用いて演算手段により自己相関関数(ACF)を算出するACF演算ステップと、この算出されたACFから演算手段により各ACFファクターを求めるACFファクター演算ステップと、この求めた各ACFファクターを用いて演算手段により騒音源の種類を判定する判定ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の実施手段を主として方法の形態で説明してきたが、本発明はこれらの方法に対応する装置、システム、プログラム、記憶媒体の形態でも実現できることを留意されたい。
図1は、本発明による装置の具体的な構成を示す装置概略図である。図1に示すように本発明による装置の具体例は、聴者の頭部の模型1に装着された騒音源からの音響信号を採取するバイノーラル方式の音声採取手段2(マイクロフォン)を、LPF3(ローパスフィルタ)、A/Dコンバータ4、コンピュータ5から構成される。この頭部としては、人体の頭部が最も望ましいがそれでは不便であるため、人体の頭部を模したダミーヘッドを用いることもできる。しかし、このダミーヘッドは高価であり、ダミーヘッド以外の頭部の模型1(発砲スチロールなどの材料を用いた球体(直径を20cm)としたもの)でも本発明で測定するACF、IACFでは、有意差がないため、発砲スチロール製の頭部の模型を用いた。このコンピュータ5は、採取された音響信号を格納する音響信号記憶手段6と、この格納された音響信号(左右2チャンネル)を読み出し、これらの音響信号に基づきACFを計算するACF演算手段7、とこれらの音響信号に基づきにIACFを計算するIACF演算手段8、この計算されたACFに基づきACFファクターを計算するACFファクター演算手段9、この計算されたIACFに基づきIACFファクターを計算するIACFファクター演算手段10、この計算されたACFファクターに基づき騒音源の種類を特定する騒音源の種類を特定する手段11、この計算されたACFファクター及び/またはIACFファクターに基づき心理評価を行う手段12、騒音源の種類の特定及び心理評価に用いるデータに関するデータベース13を具える。
SPLの正確な値は、次式で得られる。
このΦ(0)は、IACFを正規化する際の分母となるものであるため、IACFファクターの一方のもの、或いは右半球の空間ファクターに分類されるものと考える。
正規化したACFの振幅が0.1(10%の遅延)になる時の遅延時間によって、有効継続時間τeを定義する。正規化した左右の耳におけるACF、φll,rr(τ)は、次式で得られる。
図4に示すように初期のACFが線形に減少するのが一般的に観察できるため、縦軸をデシベル(対数)に変換するとτeを容易に得ることができる。線形回帰の場合は、ある一定の短い時間Δτにおいて得られるACFのピークに対して最小平均自乗法(LMS)を使用する。このΔτは、ACFのピークを検知するために使用され、計算前に慎重に決定しておく必要がある。τeを計算する際、原点が回帰線上にない場合、ACFの原点(ACF=0、τ=0)を、考慮に入れなくても良い場合も多い。極端な例では、目的とする騒音が純音とホワイトノイズとを含む場合、原点において急激な減衰が観察される。その後の減衰は、純音成分のため一定に保たれる。この場合、ACF関数の解は求まらない。
図5に示すように、τ1は正規化したACFの第1のピークまでの遅延時間、φ1はその第1ピークでの振幅である。第1ピークは、局所的な小さなピークは無視して、主要なピークに基づき決定する。ファクターτnとφn(N≧2)とは考慮に入れない。なぜなら、τnとφnは、一般的にτ1とφ1とに相関関係があるからである。
正規化されたIACFは次式で得られる。
騒音源の種類は、4つのACFファクター遅れ時間が0で表わされるエネルギー(Φ(0))、有効継続遅延時間(τe)、ACFの第1(最大)ピークまでの遅延時間(τ1)、正規化したACFの第1(最大)ピークの振幅(φ1)を用いて特定する。Φ(0)は騒音源と聴者との距離に応じて変化するため、距離が不明の場合は、計算の条件には特別に注意を払う必要がある。たとえファクターΦ(0)が有効でない場合であっても、その他の3つのファクターを用いて騒音源の種類を特定することができる。空間情報が変化する場合、残りのIACFファクターを考慮に入れることもできる。音響信号の最も大きく変動する部分である最小τe:(τe)minを用いる理由の1つは、この部分が主観的な応答に最も深く関与するものであるということである。
距離D(x)(x:Φ(0)、τe、τ1、φ1)を次式により計算する。
W(x)(x;Φ(0)、(τe)min、τ1、φ1)は、重み係数である。この算出された距離Dに最も近いDを有するテンプレートを、求める騒音源であると判断する。これにより、未知の騒音源が、何であるのか、例えば鉄道、自動車、航空機、工場騒音であるのか、更にその車種、機種などを特定することが可能となる。
p’(t)=p(t)*s(t)で、s(t)は耳の感度である。便宜上s(t)はA特性のインパルス応答が用いられる。パワースペクトルも次式のようにACFから得ることができる。
このように、ACFとパワースペクトルは数学的には同じ情報を含んでいる。
即ち、ACFファクターである、遅れ時間が0で表わされるエネルギー(Φ(0))、有効継続遅延時間(τe)、ACFの第1(最大)ピークまでの遅延時間(τ1)、正規化したACFの第1(最大)ピークの振幅(φ1)からラウドネスを求めることができる。
ここでτ1は騒音のピッチまたは後述するミッシングファンダメンタル現象に関係するものである。また、p’(t)が音圧レベルL(t)を与えるための圧力20μPaを基準として測定されるなら、等価騒音レベルLeqは次式で求めることができる。
このLeqは10logΦp(0)に相当するものである。また、サンプリング周波数は、最大可聴周波数域の2倍以上としなければならないので、通常の騒音計で測定されたLeqよりも極めて精度良く測定できる。
τn,φn(n=1,2,…)の中でτ1,φ1が最も顕著な直交ファクターであるため式(18)は以下のように書き直すことができる。
ここで聴取音圧レベルLLは{Φll(0),Φrr(0)}である。記号{}は、左右の耳の入り口に到来する信号のτ=0のときのACFであるΦll(0)、Φrr(0)の組を表わす。数学的にはLLは、両耳に到来する音響信号のエネルギーの算術平均で次式のように表わされる。
式(22)で示す4つのIACFファクター(直交ファクター)の中で、−1〜+1msの範囲内のτIACCは、水平方向の音源の水平方向の知覚に関する重要なファクターである。正規化したIACFが1つの鋭いピークを持ち、IACCが大きく、高周波数成分によってWIACCが小さい値であるとき、明確な方向感が得られる。逆に主観的拡がり感やあいまいな方向感はIACCが小さい値(<0.15)の時に起こる。
図8に示すように、注目すべきはIACCに相当する下丘付近に存在する神経活動の存在である。また、室内音場においては、LLとIACCとは右大脳半球に支配的に関連があり、時間的ファクターであるΔt1やTsubは左大脳半球と関わっていることを発見した。
実験により求めた係数αは2.9、乗数βは3/2である。
ここで、Δωcは2π(f1+f2)、f1とf2とは、それぞれ理想的なバンドパスフィルターの下限値と上限値である。便宜上、δは0.1(IACC)と定義する。
SASW=a(IACC)3/2+b(WIACC)1/2 (26)
ここで係数a=−1.64、b=2.44であり、これらの係数は、図11(a)(b)に示す10名の被験者の尺度値の回帰曲線から得られたものである。図11(a)は縦軸にASW、横軸にIACCをとったグラフであり、図11(b)は縦軸にASW、横軸にWIACCをとったグラフである。また、図11は、縦軸に実際に測定したASWの尺度値、横軸に計算されたASWの尺度値をとったグラフである。図12に示すように、この式から求めたSASWの尺度値と、SASWの測定値はよく対応することを確かめた(r=0.97、p<0.01)。
ここで2Tは解析される信号の長さである。この長さ2Tは、ランニングACFの有効継続時間の最小値(τe)minを少なくとも含む範囲で決定すべきである。(τe)minを示す騒音は信号が最も急速に変動することを表わしており、この部分が最も主観的応答に影響を及ぼしている。
SL=fL(LL,τ1,φ1,τe) (28)
ここで各ファクターは各騒音の部分について得られ、式(15)のΦ(0)はLLに置き換えられる。ACFから抽出された時間的ファクターが、室内の反射音群(Δt1,Δt2,...)と後続残響時間Tsubに影響を及ぼしているはずだということに注目すべきである。
ST=fT(τe,τ1,φ1,τ’1,φ’n;kLL,IACC,τIACC,WIACC) (29)
ここで、人間の大脳半球が時間的ファクターが左大脳半球に関連し、空間的ファクターが右大脳半球に関連しているという専門化を考えると、式(29)は以下のように置き換えることができる。
ST=fT(τe,τ1,φ1)left+fT(LL、IACC,τIACC,WIACC)right
弱い反射音の閾値をΔt1の関数として図13に示す。式(29)に含まれる、聴者に対する反射音の空間的方向(IACCとτIACC)と反射音の遅れ時間Δt1はこの閾値を示している。
単一反射音の遅れ時間を関数とした単音節の明瞭度は、母音と子音との間の部分の短時間ACFから抽出された4つの直交ファクターを解析することにより予測できる。最近の調査では、音色や比類似度の判断は、コンサートホール内の音場の主観的プリファレンスと同じく、総合的な主観的応答であることを明確に示している。音色と同様に、主観的プリファレンスは、τeの最小値を用いて表わされる。短時間積分時間は次式で表わされる。
(2T)=30(τe)min (30)
精神作業に関する騒音の影響は、作業能率と大脳の専門化との間の妨害現象として解釈することができる。ACFから抽出された時間的ファクターは、左大脳半球に関連しており、IACFから抽出されるファクターは右大脳半球に主に関わっている。
2 バイノーラル方式の音声採取手段
3 LPF(ローパスフィルタ)、
4 A/Dコンバータ
5 コンピュータ
6 音響信号記憶手段
7 ACF演算手段
8 IACF演算手段
9 ACFファクター演算手段9
10 IACFファクター演算手段10
11 騒音源種類特定手段
12 心理評価手段
13 データベース
20 音声採取手段
21 ACF演算手段
22 ACFファクター演算手段
23 データベース
24 ACFに基づき音響を評価する手段
25 IACF演算手段
26 IACFファクター演算手段
27 ACFおよびIACFに基づき音響を評価する手段
Claims (4)
- バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取するステップと、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関関数ACFを計算するACF演算ステップと、
この算出されたACFから前記演算手段を用いて、遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τ e 、ACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 、正規化したACFの最大ピークの振幅φ 1 、各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))を含むACFファクターを求めるACFファクター演算ステップと、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて左右の各チャンネル間の相互相関関数IACFを計算するIACF演算ステップと、
当該計算されたIACFから前記演算手段を用いて、聴取音圧レベル(LL)、最大振幅(IACC)、最大振幅までの遅延時間(τ IACC )、最大振幅における幅(W IACC )を含むIACFファクターを計算するIACFファクター演算ステップと、
前記エネルギーΦ(0)、前記有効継続遅延時間τ e 、前記遅延時間τ 1 、前記振幅φ 1 で定義されるラウドネス(S L =f L (LL,τ 1 ,φ 1 ,τ e ))と、
ACFファクターから抽出される時間的ファクターの有効継続遅延時間τ e 、及びACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 が、所定の騒音場の反射音群と後続残響時間について左チャンネル側に支配的に関連し、IACFファクターから抽出される空間的ファクターの聴取音圧レベル(LL)及び最大振幅(IACC)が、右大脳半球に支配的に関連するとして、前記ラウドネス(S L )を前記時間的ファクター及び前記空間的ファクターと前記最大振幅までの遅延時間(τ IACC )及び前記最大振幅における幅(W IACC )で再定義した関数(S T =f T (τ e ,τ 1 ,φ 1 ) left +f T (LL、IACC,τ IACC ,W IACC ) right )と、
前記各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))に従って、音色とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音色データ、音律とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音律データ、音響の心理評価値とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた心理評価データ、のうちの少なくとも1つが格納された所定のデータベースを参照して、当該求めたIACFファクターおよび/またはACFファクターに基づいて、前記左右のチャンネルの音響信号の音響の評価を行なう評価ステップと、
を含むことを特徴とする音響評価方法。 - 請求項1に記載の音響評価方法において、
前記評価ステップは、騒音源の種類を判定するステップを含むことを特徴とする音響評価方法。 - バイノーラル方式で左右のチャンネルの音響信号を採取する音声採取手段と、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて自己相関関数ACFを計算するACF演算手段と、
この算出されたACFから前記演算手段を用いて、遅れ時間が0で表わされるエネルギーΦ(0)、有効継続遅延時間τ e 、ACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 、正規化したACFの最大ピークの振幅φ 1 、各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))を含むACFファクターを求めるACFファクター演算手段と、
前記採取された音響信号から演算手段を用いて左右の各チャンネル間の相互相関関数IACFを計算するIACF演算手段と、
当該計算されたIACFから前記演算手段を用いて、聴取音圧レベル(LL)、最大振幅(IACC)、最大振幅までの遅延時間(τ IACC )、最大振幅における幅(W IACC )を含むIACFファクターを計算するIACFファクター演算手段と、
前記エネルギーΦ(0)、前記有効継続遅延時間τ e 、前記遅延時間τ 1 、前記振幅φ 1 で定義されるラウドネス(S L =f L (LL,τ 1 ,φ 1 ,τ e ))と、
ACFファクターから抽出される時間的ファクターの有効継続遅延時間τ e 、及びACFの最大ピークまでの遅延時間τ 1 が、所定の騒音場の反射音群と後続残響時間について左チャンネル側に支配的に関連し、IACFファクターから抽出される空間的ファクターの聴取音圧レベル(LL)及び最大振幅(IACC)が、右大脳半球に支配的に関連するとして、前記ラウドネス(S L )を前記時間的ファクター及び前記空間的ファクターと前記最大振幅までの遅延時間(τ IACC )及び前記最大振幅における幅(W IACC )で再定義した関数(S T =f T (τ e ,τ 1 ,φ 1 ) left +f T (LL、IACC,τ IACC ,W IACC ) right )と、
前記各ピーク値の情報(τ’ n ,φ’ n ,n=1,2,3,..,N(Nは約10よりも小さい整数))に従って、音色とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音色データ、音律とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた音律データ、音響の心理評価値とACFファクター及びIACFファクターとを関連付けた心理評価データ、のうちの少なくとも1つが格納された所定のデータベースを参照して、当該求めたIACFファクターおよび/またはACFファクターに基づいて、前記左右のチャンネルの音響信号の音響の評価を行なう評価手段と、
を含むことを特徴とする音響評価システム。 - 請求項3に記載の音響評価システムにおいて、
前記ACFファクターの遅延時間τ 1 に基づき、ピッチの周波数を求めるピッチ周波数演算手段と、
この求めたピッチ周波数と、所定の音階データベースのデータとを比較してその相違を示す調律手段と、
を含むことを特徴とする音響評価システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004137611A JP4590545B2 (ja) | 2004-05-06 | 2004-05-06 | 音響評価方法およびそのシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004137611A JP4590545B2 (ja) | 2004-05-06 | 2004-05-06 | 音響評価方法およびそのシステム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001242267A Division JP3584287B2 (ja) | 2000-08-15 | 2001-08-09 | 音響評価方法およびそのシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004294444A JP2004294444A (ja) | 2004-10-21 |
JP4590545B2 true JP4590545B2 (ja) | 2010-12-01 |
Family
ID=33411239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004137611A Expired - Lifetime JP4590545B2 (ja) | 2004-05-06 | 2004-05-06 | 音響評価方法およびそのシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4590545B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5012126B2 (ja) * | 2007-03-23 | 2012-08-29 | カシオ計算機株式会社 | チューニングシステム及びチューナ装置 |
JP5658483B2 (ja) * | 2010-05-26 | 2015-01-28 | 日本放送協会 | 臨場感推定装置およびそのプログラム |
JP2021025800A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | 日東電工株式会社 | 評価システム、評価装置、評価方法、プログラム、および遮音デバイス |
CN113155271B (zh) * | 2020-01-23 | 2023-08-22 | 上海擎动信息科技有限公司 | 声振检测方法、系统、终端及介质 |
CN114459595B (zh) * | 2022-01-06 | 2023-08-01 | 博迈科海洋工程股份有限公司 | 一种油气模块大型风道主要噪声频谱识别方法 |
-
2004
- 2004-05-06 JP JP2004137611A patent/JP4590545B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004294444A (ja) | 2004-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6675114B2 (en) | Method for evaluating sound and system for carrying out the same | |
Cleveland et al. | Aerodynamic and acoustical measures of speech, operatic, and Broadway vocal styles in a professional female singer | |
Ando | A theory of primary sensations and spatial sensations measuring environmental noise | |
Šrámková et al. | The softest sound levels of the human voice in normal subjects | |
Ternström et al. | The voice range profile: Its function, applications, pitfalls and potential | |
Shrivastav et al. | Pitch strength of normal and dysphonic voices | |
Poirson et al. | Study of the brightness of trumpet tones | |
JP3350713B2 (ja) | 騒音源の種類を特定する方法、その装置および媒体 | |
JP4590545B2 (ja) | 音響評価方法およびそのシステム | |
JP2022145373A (ja) | 音声診断システム | |
US20040179696A1 (en) | Sound field control system and sound field controlling method, as well as sound field space characteristic decision system and sound field space characteristic deciding method | |
JP3584287B2 (ja) | 音響評価方法およびそのシステム | |
JP4909263B2 (ja) | バイノーラル音信号の主観的特性の判定法 | |
Mo et al. | An investigation into how reverberation effects the space of instrument emotional characteristics | |
Klonari et al. | Loudness assessment of musical tones equalized in A-weighted level | |
KR101517957B1 (ko) | 음향 지각 능력 평가 방법 및 평가 장치 | |
JP3546236B2 (ja) | 騒音心理評価方法、その装置および媒体 | |
Jiang et al. | Analysis and modeling of timbre perception features of chinese musical instruments | |
US7505858B2 (en) | Method for analyzing tone quality of exhaust sound | |
Lavandier et al. | Identification of some perceptual dimensions underlying loudspeaker dissimilarities | |
Reuter et al. | Distortion product otoacoustic emission of symphony orchestra musicians before and after rehearsal | |
Carral | Determining the just noticeable difference in timbre through spectral morphing: A trombone example | |
Brandner et al. | Classification of phonation modes in classical singing using modulation power spectral features | |
Tang et al. | Assessment of the subjective perception of music quality using psychoacoustic approach | |
KR102673570B1 (ko) | 노래 점수를 산출하기 위한 방법, 및 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040901 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060720 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080617 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100601 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100713 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20100713 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100817 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4590545 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |