JP2003053525A - ロウ付け装置 - Google Patents

ロウ付け装置

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JP2003053525A
JP2003053525A JP2001240218A JP2001240218A JP2003053525A JP 2003053525 A JP2003053525 A JP 2003053525A JP 2001240218 A JP2001240218 A JP 2001240218A JP 2001240218 A JP2001240218 A JP 2001240218A JP 2003053525 A JP2003053525 A JP 2003053525A
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wire
brazing
circular cross
section
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JP2001240218A
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Manabu Ito
学 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ワイヤなどの円形断面形状物体の外周面
にフラックスを均一に塗布し、人手による作業が困難で
あったロウ付け作業を行う。 【解決手段】 平テープを載置しこの平テープに塗布さ
れたフラックスをワイヤ1の外周面へ転写するフラック
ス転写部4と、フラックス転写部4の平テープにフラッ
クスを塗布するフラックス塗布部3と、フラックスが塗
布されたワイヤ1へ粉ロウを塗布する粉ロウ塗布部5
と、ワイヤ1のフラックスと粉ロウが塗布された部分を
加熱するロウ加熱部6と、軸方向への移動のみが可能な
状態で保持されているワイヤ1を基準として、ワイヤ1
の作業対象部の両端をエアチャック11で開閉されるツ
メ12でクランプしてワイヤ1の軸方向への移動を行
い、上記フラックス転写部4、粉ロウ塗布部5、ロウ加
熱部6に作業対象部を搬送する搬送部2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロウ付け装置に係
り、特に、通常フレキシブル基板等の平板状部材に行う
ロウ付け方法ではロウ付けが困難な金属ワイヤなどの円
形面にロウ付けを行うロウ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばフレキシブル基板等をはん
だ融着法により接続する際に行われる小面積へのフラッ
クス塗布は、溜漕中のフラックスに被塗布物(以下、サ
ンプルと称する)を浸漬するディップ法、刷毛によりフ
ラックスをサンプルに塗布する刷毛塗り法、サンプルに
フラックスを滴下するディスペンス法、容器内のフラッ
クスをへら等により一定の厚さに伸ばし、このフラック
スを転写治具に移し取ってサンプルに転写する転写法等
により行われているが、このような従来のフラックス塗
布方法では、次に説明するような問題点があった。
【0003】ディップ法は、サンプルを位置合わせステ
ージ等に固定した状態での塗布が不可能であり、サンプ
ルを摘んでディップする機構が複雑になり、また必要で
ない部分にもフラックスが塗布されてしまう欠点があっ
た。さらに、溜漕中のフラックスの濃度を一定に保つた
めに工程の管理が複雑になる欠点があった。
【0004】刷毛塗り法は、刷毛の毛の抜け、フラック
スの乾燥による刷毛の硬化、塗布が不均一である等の欠
点があった。
【0005】ディスペンス法は、フラックス塗布形状が
ドーム状となり、微少な定形面への塗布が困難である欠
点があった。
【0006】転写法は、容器内のフラックスの粘度が乾
燥によって経時的に変化する欠点があった。
【0007】これらの従来の問題点を解決して、フラッ
クスの乾燥による影響をなくし、微少定面積に定量のフ
ラックスを塗布できるフラックス塗布方法として、特開
平2−211978号公報記載の方法が提供されてお
り、以下図10〜図11を用いて説明する。
【0008】図10に示すように、位置合わせステージ
121の凹部122に固定されたフレキシブル基板等の
サンプル123にフラックスを塗布する場合、ディスペ
ンサ124から加圧吐出された一定量のフラックス12
5が、その下側で待機している塗布治具126の上向き
状態にある一定形状の転写面127に滴下される。この
塗布治具126は、水平移動、上下動および回転の各運
動が可能な可動体128の端面にアーム129を介して
取り付けられている。
【0009】上記塗布治具126は、フラックス125
が浸透することのない樹脂よりなり、図12に示すよう
に、その転写面127が長手方向に深さ1mm程度の溝
131が複数設けられている。このため、転写面127
に滴下されたフラックス125は、その溝131の案内
作用により転写面127の全面に迅速に拡大する。
【0010】次に、塗布治具126が上記サンプル12
3の真上まで水平移動されたら、図11に示すように、
上記可動体128を180度回転して、塗布治具126
の転写面127を下側に向け、さらに下降させる。これ
により、塗布治具126の転写面127のフラックス1
25をサンプル123に転写塗布する。
【0011】このようにして、フラックス125の定量
塗布が終了したら、塗布治具126を下向き状態のまま
やや上昇させ、可動体128を原点(フラックス125
を滴下した位置)に向かって水平移動させる。この原点
に戻る途中、位置決めステージ121の側面に上向きに
取り付けられたブラシ141によって塗布治具126の
転写面127が擦られ、転写面127に残っている余剰
フラックスが取り除かれる。
【0012】可動体128は原点に戻ると180度回転
し、図10に示すように、塗布治具126の転写面12
7を上側に向けて待機する。
【0013】なお、上記ディスペンサ124のフラック
ス吐出口でフラックス固化物が成長して、フラックス1
25の吐出流量が少なくなった場合は、ディスペンサ1
24でのフラックス吐出時間を長く調整すれば塗布治具
126の転写面127に常に一定量のフラックス125
を供給できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】内視鏡処置具等に用い
られる金属ワイヤは、数本のワイヤの撚り線からなって
いる。実際には、このワイヤを切断して、その先端を金
属パイプ等に通し、パイプの反対側から別のワイヤを通
して接合する。または、ワイヤと金属部品を接合して使
用されている。ここで撚り線であるワイヤを切断したと
きに切断部がほつれてしまうことを防止するため、また
接合しやすくするための先端形状形成を行うため、切断
前のワイヤの一部分をロウ付けしておき、そのロウ付け
した部分を切断している。
【0015】従来、このロウ付け作業はすべて人手によ
って行われ、フラックス塗布、バーナによる加熱作業は
熟練者でなければ非常に困難な作業であった。
【0016】特開平2−211978号公報記載のフラ
ックス塗布方法では、金属ワイヤなどの円筒形状の物体
の外周面全体に均一にフラックスを塗布することができ
ない。フラックスの塗布量が均一でないと、切断部がほ
つれてしまったり、接合するパイプや金属部品にワイヤ
が挿入できなくなる。
【0017】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たもので、金属ワイヤなどの円形断面形状物体の外周面
にフラックスを均一に塗布し、人手による作業が困難で
あったロウ付け作業を行うことができるロウ付け装置を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1のロウ付け装置は、金属ワイヤな
どの円形断面形状物体の外周面全体にフラックス、粉ロ
ウを均一に塗布してロウ付けするロウ付け装置にあっ
て、上記円形断面形状物体にフラックスを転写するため
のテープ状の部材にフラックスを塗布する塗布手段と、
上記テープ状の部材に塗布されたフラックスを上記円形
断面形状物体の外周面全体に転写して塗布する転写手段
と、上記円形断面形状物体のフラックスが塗布された部
分に粉ロウを塗布する塗布手段と、上記円形断面形状物
体のフラックスと粉ロウが塗布された部分を加熱する加
熱手段と、上記円形断面形状物体を把持して上記転写手
段、粉ロウの塗布手段および加熱手段に順次搬送する搬
送手段と、を有することとした。
【0019】また、本発明の請求項2のロウ付け装置
は、請求項1のロウ付け装置において、上記搬送手段
は、フラックスおよび粉ロウを塗布する作業対象部の両
側で上記円形断面形状物体の外周面を把持する一対の把
持部材を有し、上記作業対象部にテンションをかけつつ
上記転写手段、粉ロウの塗布手段および加熱手段のそれ
ぞれの作業部位に位置決め可能なこととした。
【0020】さらに、本発明の請求項3のロウ付け装置
は、請求項1のロウ付け装置において、上記転写手段
は、所定間隔を開けて上記テープ状の部材を吸着保持
し、上記円形断面形状物体の外周部全体を包み込むよう
に移動可能な一対の吸着部材を有することとした。
【0021】すなわち、本発明の請求項1のロウ付け装
置にあっては、円形断面形状物体の外周面を把持し、搬
送手段によりフラックスの転写手段、粉ロウの塗布手
段、加熱手段に搬送する。フラックスの転写手段では、
フラックスの塗布手段によりフラックスが塗布されたテ
ープ状の部材を断面断面形状物体の外周面に沿って包み
込ませ、その外周面の全体にフラックスを均一に転写す
る。粉ロウの塗布手段では、フラックスを転写(塗布)
した部分に粉ロウを塗布する。そして、加熱手段ではフ
ラックスと粉ロウを塗布した部位を加熱し、ロウ付けを
行う。
【0022】また、本発明の請求項2のロウ付け装置に
あっては、ロウ付けを行う作業部位の両側を把持し、そ
の作業部位にテンションをかけて搬送部材で搬送し、テ
ープ状の部材で円形断面形状物体の外周面との間に空間
を有さない状態で包み込み、外周面全体に均一にフラッ
クスの塗布を可能にする。また、粉ロウの均一な塗布を
可能にし、さらに良好なロウ付けを可能にする。
【0023】さらに、本発明の請求項3のロウ付け装置
にあっては、テープ状の部材を一対の吸着部材で吸着保
持し、テープ状の部材が所定の位置からずれないように
する。そして、一対の吸着部材の間でテープ状の部材を
介在させて円形断面形状物体の外周面を包み込み、外周
面全体にフラックスを均一に塗布する。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1を図1〜図7を用いて説明する。まず、本実施の
実施の形態のロウ付け装置の構成の概略を図1を用いて
説明する。図1は、ロウ付け装置を上方から見た上面概
略図である。
【0025】図1に示すように、ロウ付け装置は、軸方
向への移動のみが可能な状態で固定された円形断面形状
物体としてのワイヤ1を基準として、ワイヤ1の作業対
象部の両端をクランプしてワイヤ1の軸方向への移動を
行う搬送手段としての搬送部2と、テープ状の部材とし
ての平テープ38(図3参照)を載置しこの平テープ3
8に塗布されたフラックスをワイヤ1の外周面へ転写す
る転写手段としてのフラックス転写部4と、フラックス
転写部4の平テープ38にフラックスを塗布する塗布手
段としてのフラックス塗布部3と、フラックスが塗布さ
れたワイヤ1へ粉ロウを塗布する塗布手段としての粉ロ
ウ塗布部5と、ワイヤ1のフラックスと粉ロウが塗布さ
れた部分を加熱する加熱手段としてのロウ加熱部6と、
の5つのユニットで構成されている。ここで、ワイヤ1
の作業対象部とは、フラックスや粉ロウを塗布し、加熱
してロウ付けを行う部位をいう。
【0026】次に、図2〜図7を用いて、上記各ユニッ
トについて説明する。図2は図1と同様にロウ付け装置
を上方から見た上面図概略図、図3〜図5はフラックス
塗布部の一部とフラックス転写部をワイヤの軸方向(図
2の右側)から見て示した図で、フラックス転写部の動
作状態を示してあり、図6は粉ロウ塗布部を示す斜視
図、図7はロウ加熱部の一部をワイヤの軸方向から見て
示した図である。
【0027】搬送部2は、図2に示すように、ワイヤ1
に向けた一対の腕部を有するコの字形状の搬送べース1
0を備えており、この搬送べース10はワイヤ1の軸方
向へ移動可能になっている。搬送べース10の両腕部に
は、エアチャック11がそれぞれに取り付けられてお
り、この2組のエアチャック11には、それぞれツメ1
2が設けられている。ツメ12はエアチャック11によ
り開閉され、閉じたときに一定の高さに配設されている
ワイヤ1をクランプし、開いたときにワイヤ1のクラン
プを解除するようになっている。2組のツメ12は、ワ
イヤ1の作業対象部を間に位置させてクランプし、作業
対象部にテンションをかけるようになっている。上記搬
送べース10は、図示していないサーボモータとボール
ネジなどの機構により、自動的に搬送および位置決めさ
れるようになっており、ツメ12でワイヤ1をクランプ
し、テンションをかけた状態で各ユニットにワイヤ1を
搬送し、ワイヤ1の作業対象部が各ユニットの作業を受
けことができるように位置決め停止可能になっている。
【0028】フラックス転写部4は、図2および図3に
示すように、ワイヤ1を対称位置にして吸着部材として
の一対の吸着プレート30が設けられており、各吸着プ
レート30のワイヤ1側の上面にはワイヤ1の軸方向に
沿って溝31が設けられている。溝31内には、図示し
ていない真空エジェクタなどと接続されている吸引穴3
1aが設けられており、一対の吸着プレート30間に架
け渡すようにして吸着プレート30上に置かれた平テー
プ38を溝31により吸着保持し、平テープ38が吸着
プレート30上でずれないように固定し得るようになっ
ている。
【0029】一対の吸着プレート30は、ガイド33に
取り付けられ、ワイヤ1の軸方向と直交する方向(図2
では上下方向、図3では左右方向)に移動可能となって
おり、向かい合う先端が接近および離反されるようにな
っている。ガイド33は、図3に示すように、吸着プレ
ート30の下方に配設されて上下方向に駆動される可動
部を有するシリンダ32の可動部先端に取付部材32a
を介して取り付けられている。すなわち、吸着プレート
30は、上下方向の移動に伴って左右方向に移動できる
ようになっている。
【0030】次に、一対の吸着プレート30の上下方向
の移動に伴う左右方向への移動機構を説明する。
【0031】各吸着プレート30には、下方向に延在さ
せて吸着プレート30の下面に固定した支持棒34を介
してカムフォロア35が取り付けられている。カムフォ
ロア35は、図2に示すように、吸着プレート30の側
面から突出させて配設されており、カムフォロア35の
カム面に対向させるようにしてブロック36が上下方向
に設けられている。ブロック36の上部には、カムフォ
ロア35と当接可能な斜面36aが設けられており、こ
の傾斜面36aは吸着プレート30の先端側に向かって
45度の傾斜を付けて形成されている。
【0032】一方、上記ガイド33と支持棒34の間に
はバネ37が設けられている。バネ37は、図2および
図4に示すように、その一端が支持棒34の側面に固定
した取付部材37bの先端に取り付けられるとともに、
他端がガイド33の端面に固定したL字状の取付部材3
7aの先端に取り付けられて、ガイド33と平行に配置
されており、支持棒34を介して一対の吸着プレート3
0を離れる方向に引っ張る力を付与している。
【0033】シリンダ32により吸着プレート30を上
方向に移動させると、カムフォロア35も同時に上昇
し、移動の途中でブロック36の傾斜面36aにカムフ
ォロア35が当接する(図4参照)。当接したカムフォ
ロア35は傾斜面36aに沿って転がりながら、45度
の方向に上昇し、シリンダ32により上昇するガイド3
3に沿って一対の吸着プレート30が近づく方向、すな
わち、一対の吸着プレート30の中心方向に移動しなが
ら上昇する。このフラックス転写部4は、シリンダ32
による移動の上端で、一対の吸着プレート30がワイヤ
1を挟み込むような位置に配置されており、最終的には
一対の吸着プレート30の先端で平テープ38を介在さ
せた状態でワイヤ1を挟み込むように移動する。一対の
吸着プレート30の先端には、対向させるようにしてそ
れぞれ弾性部材39が取り付けられており、ワイヤ1を
つぶすことなく外周面全体を包み込めるようになってい
る。吸着プレート30でワイヤ1を挟み込んだ後、シリ
ンダ32を下動させると、バネ37により一対の吸着プ
レート30はそれぞれ外側に引っ張られ、上動とは反対
の動作をして、一対の吸着プレート30は離れつつ下降
する。
【0034】フラックス塗布部3は、ワイヤ1の軸方向
から見て45度傾けて(図2において、紙面に対して垂
直方向に45度傾けて)配設したシリンダ20が設けら
れている。シリンダ20の可動部には、ワイヤ1の軸方
向と平行に駆動可能なシリンダ23が固定されており、
シリンダ23の可動部には固定板22を介してシリンジ
21が取り付けられている。シリンジ21は、図3に示
すように、シリンダ20と同じく傾斜をさせて設けられ
ており、シリンダ20により45度方向に上下動される
とともに、シリンダ23によりワイヤ1と平行に移動さ
れるようになっている。
【0035】シリンジ21は、図示していないディスペ
ンサに接続されており、フラックスをフラックス転写部
4の吸着プレート30上に置かれた平テープ38に供給
可能になっている。このシリンジ21は、平テープ38
にフラックスを供給する際は、シリンダ20により45
度方向に下降されて平テープ38に接近し、フラックス
の供給後は45度方向に上昇されて平テープ38および
ワイヤ1の近くから退避されるようになっている。
【0036】粉ロウ塗布部5は、図2および図5に示す
ように、上下方向に移動可能な可動部を有するシリンダ
40が配設されている。シリンダ40の可動部には、L
字状の取付部材43を介して、先端を凹状に湾曲させた
スプーン41が取り付けられ、凹状の湾曲部をワイヤ1
の下方で上下移動可能にしている。スプーン41の下方
には、粉ロウ皿42が配置されており、粉ロウ皿42内
に入れた粉ロウ(図示省略)を、シリンダ40の可動部
の移動下端においてスプーン41の凹状湾曲部で掬い、
その掬った状態でスプーン41はシリンダ40によりワ
イヤ1に向かって上昇されるようになっている。
【0037】ロウ加熱部6は、ワイヤ1に対して接近お
よび離反可能な可動部を有するシリンダ50が配設され
ている。シリンダ50の可動部には、図2に示す矢印の
2方向に移動可能な自動XYステージ53が取り付けら
れている。自動XYステージ53には、固定板52を介
してバーナ51が取り付けられている。
【0038】バーナ51は常に点火されているため、ワ
イヤ1を加熱するときはシリンダ50により前進され
て、バーナ51はワイヤ1に対して図7に示す状態に配
置され、それ以外のときはシリンダ50によりワイヤ1
から退避されるようになっている。
【0039】自動XYステージ53は、ワイヤ1に対す
るバーナ51の加熱条件により数パターンの動作ができ
るようにプログラムされており、従来熟練者により行わ
れていたバーナワークを自動で行えるようになってい
る。加熱動作パターンの例を図8および図9に示す。図
8に示す加熱動作は、加熱開始時にはワイヤ1と平行に
バーナ51を大きく振り、ワイヤ1から遠ざかりながら
バーナ51を小さく振るような動作パターンである。図
9の加熱動作は、図8の加熱動作とは逆に、加熱開始時
にはバーナ51を小さく振り、ワイヤ1から遠ざかりな
がらバーナ51を大きく振るような動作パターンであ
る。
【0040】次に、上記構成からなるロウ付け装置の作
用を説明する。ワイヤ1を搬送部2のツメ12によりク
ランプし、搬送べース10により作業対象部をフラック
ス転写部4の上方に位置決めする。
【0041】一方、フラックス転写部4の一対の吸着プ
レート30上に架け渡すようにして平テープ38を用意
し、平テープ38をそれぞれの溝31で吸引し、吸着プ
レート30上にたわみの無い状態で吸着保持する。
【0042】次に、フラックス塗布部3のシリンジ21
をシリンダ20により平テープ38に上方から近づけ、
シリンジ21により平テープ38へフラックスを塗布す
る。このとき、ワイヤ1にロウ付けを行う範囲は決まっ
ているので、平テープ38にフラックスを塗布しなが
ら、シリンジ21をシリンダ23によりワイヤ1の軸方
向と平行に移動する。これにより、図3に示すように、
搬送部2のツメ12に保持されたワイヤ1の真下に、フ
ラックスが決められた範囲で平テープ38に塗布された
状態になる。
【0043】フラックスが塗布された後、シリンジ21
はシリンダ20により後方に退避する。その後、シリン
ダ32により、平テープ38を吸着したまま一対の吸着
テーブル30を同時に上昇する。この上昇途中で、図4
に示すように、カムフォロア35がブロック36の斜面
36aに当接すると、斜面36aに沿って一対の吸着プ
レート30は上昇しつつ互いに近づく方向に移動して、
ワイヤ1を挟み込む方向に移動する。このとき、一対の
吸着プレート30が近づく方向に移動すると、平テープ
38は吸着プレート30にズレを生じさせないように吸
着されているので、平テープ38は一対の吸着プレート
30が近づく移動量分だけたわむことになる。平テープ
38がたわみ始めるのとほぼ同時に平テープ38の上面
がワイヤ1に接すると、ワイヤ1に押し込まれる形で平
テープ38は一対の吸着プレート30の先端間に挟まれ
る方向に折れ曲がる。
【0044】さらに、シリンダ32により吸着プレート
30が上昇されると、カムフォロア35とブロック36
の斜面36aとの作用で一対の吸着プレート30は接近
し、吸着プレート30は上昇しながらワイヤ1を挟み込
む方向に移動する。そして、シリンダ32の可動部が上
端に達すると、図5に示すように、一対の吸着プレート
30の先端にそれぞれ取り付けた弾性部材39が、平テ
ープ38を介在させた状態でワイヤ1の外周を挟み込
む。このとき、弾性部材39は、ワイヤ1をつぶすこと
なく外周面の全体を包み込み、ワイヤ1の外周面に平テ
ープ38からフラックスを転写する。
【0045】フラックスの転写後、シリンダ32により
吸着プレート30を下降させると、一対の吸着プレート
30は、それぞれバネ37により外側に引っ張られてワ
イヤ1の挟み込みを解除するように離反し、最終的には
図3に示す状態に戻る。
【0046】なお、次にフラックスをワイヤ1に転写す
る場合は、平テープ38を新しいものに交換して、使用
済みの平テープ38は破棄するので、余剰フラックスが
乾燥するなどの悪影響を与えることがない。
【0047】フラックスが転写されて外周面にフラック
スが塗布されたワイヤ1は搬送部2により、粉ロウ塗布
部5へと搬送され、フラックスを塗布した部分がスプー
ン41の凹状湾曲部の上方に位置決めされる。スプーン
41は、シリンダ40により下降されて凹状湾曲部が粉
ロウ皿42内の粉ロウを掬った後、シリンダ40により
上昇され、シリンダ40の駆動の上端でワイヤ1のフラ
ックスが塗布されている部分へスプーン41の粉ロウを
塗布する。このとき、スプーン41に掬われた粉ロウに
ワイヤ1が埋まるように、シリンダ40の駆動の上端位
置とスプーン41に掬われる粉ロウの量を調整する。こ
れによりワイヤ1の外周面全体に粉ロウを均一に塗布す
ることができる。
【0048】フラックスと粉ロウが塗布されたワイヤ1
は搬送部2により、ロウ加熱部6へと搬送される。ロウ
加熱部6のシリンダ50は、点火されているバーナ51
の点火部位をフラックスと粉ロウが塗布されているワイ
ヤ1の外周面に近づける。そして、従来熟練者により行
われていたバーナワークを、自動XYステージ53によ
り行わせてバーナ51を移動する。このときの加熱動作
パターンの例として、図8や図9に示す動作を行わせ
る。そして、フラックスと粉ロウをバーナ51により加
熱し、ワイヤ1のロウ付けを行う。
【0049】その後、ロウ付けしたワイヤ1の部分を手
動もしくは自動でニッパなどにより切断し、次工程であ
る切断部の先端処理加工が行われる。
【0050】本実施の形態によれば、搬送部2によりワ
イヤ1の作業対象部をフラックス転写部4、粉ロウ塗布
部5およびロウ加熱部6に搬送して位置決めし、正確に
作業対象部をロウ付けすることができる。ワイヤ1の外
周部に平テープ38を当て付ける一対の吸着部材30の
先端に弾性部材39を設けたので、ワイヤ1をつぶすこ
となくワイヤ1の外周全体を包み込むことができる。
【0051】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)金属ワイヤなどの円形断面形状物体の外周面全体
にフラックス、粉ロウを均一に塗布してロウ付けするロ
ウ付け装置にあって、上記円形断面形状物体にフラック
スを転写するためのテープ状の部材にフラックスを塗布
する塗布手段と、上記テープ状の部材を上記円形断面形
状物体の外周面全体を包み込んで塗布されたフラックス
を上記円形断面形状物体の外周面全体に転写して塗布す
る転写手段と、上記円形断面形状物体のフラックスが塗
布された部分に粉ロウを塗布する塗布手段と、上記円形
断面形状物体のフラックスと粉ロウが塗布された部分を
加熱する加熱手段と、上記円形断面形状物体を把持して
上記転写手段、粉ロウの塗布手段および加熱手段に順次
搬送する搬送手段と、を有することを特徴とするロウ付
け装置。
【0052】(2) 上記転写手段は、所定間隔を開け
て上記テープ状の部材を吸着保持し、上記円形断面形状
物体の外周部全体を包み込むように移動可能な対向させ
た一対の吸着部材を有し、対向させた先端には弾性部材
を設けたことを特徴とする付記(1)に記載のロウ付け
装置。
【0053】付記(1)のロウ付け装置によれば、金属
ワイヤなどの円形断面形状物体の外周面に対して均一に
フラックスを塗布することが可能となり、従来熟練者が
手作業により行っていたロウ付け作業を効率よく正確に
行うことができる。
【0054】付記(2)のロウ付け装置によれば、円形
断面形状物体をつぶしたり、その外周面をキズ付けるこ
となく、テープ状の部材を円形断面形状物体の外周面全
体を包み込むことができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項
1、請求項3のロウ付け装置によれば、金属ワイヤなど
の円形断面形状物体の外周面に対して均一にフラックス
を塗布することが可能となり、従来熟練者が手作業によ
り行っていたロウ付け作業を効率よく正確に行うことが
できる。
【0056】また、本発明の請求項2のロウ付け装置に
よれば、円形断面形状物体の作業対象部にテンションを
かけて直線状に保持し、作業対象部にフラックス、粉ロ
ウを均一に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のロウ付け装置を示す上
面概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1のロウ付け装置を示す上
面概略図である。
【図3】本発明の実施の形態1のロウ付け装置に備えた
フラックス転写部を示す側面図で、フラックスを平テー
プに塗布している状態である。
【図4】本発明の実施の形態1のロウ付け装置に備えた
フラックス転写部を示す側面図で、フラックスをワイヤ
に転写するための途中の状態である。
【図5】本発明の実施の形態1のロウ付け装置に備えた
フラックス転写部を示す側面図で、フラックスをワイヤ
に転写している状態である。
【図6】本発明の実施の形態1のロウ付け装置に備えた
粉ロウ塗布部を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態1のロウ付け装置に備えた
ロウ加熱部のバーナ先端を示す側面図である。
【図8】ロウ加熱部による加熱動作パターンにおけるバ
ーナ先端の軌跡を示す上面図である。
【図9】ロウ加熱部による加熱動作パターンにおけるバ
ーナ先端の軌跡を示す上面図である。
【図10】従来技術のフラックス定量滴下時を示す斜視
図である。
【図11】従来技術のフラックス転写時を示す斜視図で
ある。
【図12】従来技術のフラックス塗布治具を示す拡大斜
視図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ 2 搬送部 3 フラックス塗布部 4 フラックス転写部 5 粉ロウ塗布部 6 ロウ加熱部 10 搬送べース 11 エアチャック 12 ツメ 20,21,23,32,40,50 シリンダ 30 吸着プレート 31 溝 35 カムフォロア 36 ブロック 37 バネ 38 平テープ 39 弾性部材 41 スプーン 42 粉ロウ皿 51 バーナ 53 自動XYステージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ワイヤなどの円形断面形状物体の外
    周面全体にフラックス、粉ロウを均一に塗布してロウ付
    けするロウ付け装置にあって、 上記円形断面形状物体にフラックスを転写するためのテ
    ープ状の部材にフラックスを塗布する塗布手段と、 上記テープ状の部材に塗布されたフラックスを上記円形
    断面形状物体の外周面全体に転写して塗布する転写手段
    と、 上記円形断面形状物体のフラックスが塗布された部分に
    粉ロウを塗布する塗布手段と、 上記円形断面形状物体のフラックスと粉ロウが塗布され
    た部分を加熱する加熱手段と、 上記円形断面形状物体を把持して上記転写手段、粉ロウ
    の塗布手段および加熱手段に順次搬送する搬送手段と、
    を有することを特徴とするロウ付け装置。
  2. 【請求項2】 上記搬送手段は、フラックスおよび粉ロ
    ウを塗布する作業対象部の両側で上記円形断面形状物体
    の外周面を把持する一対の把持部材を有し、上記作業対
    象部にテンションをかけつつ上記転写手段、粉ロウの塗
    布手段および加熱手段のそれぞれの作業部位に位置決め
    可能なことを特徴とする請求項1記載のロウ付け装置。
  3. 【請求項3】 上記転写手段は、所定間隔を開けて上記
    テープ状の部材を吸着保持し、上記円形断面形状物体の
    外周部全体を包み込むように移動可能な一対の吸着部材
    を有することを特徴とする請求項1記載のロウ付け装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9143191B2 (en) 2006-09-12 2015-09-22 Marvell World Trade Ltd. Method and apparatus for filtering and combining multipath components of a signal received at multiple antennas according to a wireless communication protocol standard designed for a receiver having only a single receive antenna

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9143191B2 (en) 2006-09-12 2015-09-22 Marvell World Trade Ltd. Method and apparatus for filtering and combining multipath components of a signal received at multiple antennas according to a wireless communication protocol standard designed for a receiver having only a single receive antenna

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