JP2003053110A - 横流型移動床式ろ過装置 - Google Patents

横流型移動床式ろ過装置

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JP2003053110A
JP2003053110A JP2001248461A JP2001248461A JP2003053110A JP 2003053110 A JP2003053110 A JP 2003053110A JP 2001248461 A JP2001248461 A JP 2001248461A JP 2001248461 A JP2001248461 A JP 2001248461A JP 2003053110 A JP2003053110 A JP 2003053110A
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Japan
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filter medium
filter
filtration tank
water
filtration
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JP2001248461A
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Daisuke Yamamoto
大輔 山本
Kazumasa Kasakura
和昌 笠倉
Takashi Suzuki
崇史 鈴木
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Suido Kiko Kaisha Ltd
Original Assignee
Suido Kiko Kaisha Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D24/00Filters comprising loose filtering material, i.e. filtering material without any binder between the individual particles or fibres thereof
    • B01D24/46Regenerating the filtering material in the filter
    • B01D24/4668Regenerating the filtering material in the filter by moving the filtering element
    • B01D24/4689Displacement of the filtering material to a compartment of the filtering device for regeneration

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 目が細かいフィルタ部分の後に目の粗いフィ
ルタ部分が形成されることを防止する。ろ過槽の側壁の
近傍に目の粗いフィルタだけの流路が形成されることを
防止する。 【解決手段】 ろ材洗浄器(20)から落下してきたろ
材(10)を受け止め、ろ過槽(1)の流出チャンバー
(3)側の壁(1a)全体へ分散させながら滑走させ、
流出チャンバー(3)側の壁(1a)の直近に落下させ
るろ材分散滑走板(25)を設けた。 【効果】 ろ過槽(1)を有効に利用できる。フィルタ
機能の低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横流型移動床式ろ
過装置に関し、さらに詳しくは、目が細かいフィルタ部
分の後に目の粗いフィルタ部分が形成されることを防止
した横流型移動床式ろ過装置およびろ過槽の側壁の近傍
に目の粗いフィルタだけの流路が形成されることを防止
した横流型移動床式ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の横流型移動床式ろ過装置は、例え
ば特表2000−516135号公報に開示されてい
る。
【0003】図8は、従来の横流型移動床式ろ過装置の
一例を示す構成図である。この横流型移動床式ろ過装置
500は、ろ材(砂)10が下部に堆積したろ過槽1
と、ろ過槽1の下部側壁に設置された流入チャンバー2
と、流入チャンバー2から流入した原水がろ材10を通
過してから流出するように流入チャンバー2の反対側の
壁1aに設置された流出チャンバー3と、ろ過槽1の底
部付近のろ材10を圧縮空気により水と共にろ材洗浄器
50に搬送するエアリフトポンプ6およびエアリフト管
7と、ろ過槽1の上部に設置され且つ搬送されてきた圧
縮空気と水とろ材10を分離して圧縮空気は排気し水は
排水しろ材10は落下させるろ材洗浄器50とを具備し
て構成されている。
【0004】原水は、流入チャンバー2によって、ろ材
10に広く分配され、ろ材10内を横に流れ、集水スト
レーナ4を介して、流出チャンバー3に流出する。この
間に、原水がろ過され、処理水となる。流出チャンバー
3に流出した処理水は、図示せぬ処理水槽へ流出する。
【0005】エアリフトポンプ6に供給された圧縮空気
は、エアリフト管7を上昇し、ろ材洗浄器50から排気
される。この圧縮空気の流れに巻き込まれるように、エ
アリフトポンプ6に水が吸い込まれ、ろ材洗浄器50か
ら排水される。そして、この水の流れに巻き込まれるよ
うに、ろ材10がエアリフトポンプ6に吸い込まれ、ろ
材洗浄器50に搬送される。
【0006】ろ過槽1の底部は、ろ過槽1の下部のろ材
10をエアリフトポンプ6で集めやすくするため、テー
パ状になっている。
【0007】ろ材洗浄器50は、外筒21と、その外筒
21の内側に同心に設置された内筒22と、その内筒2
2から外部へ連通する洗浄排水管23とから構成され
る。
【0008】エアリフトポンプ6およびエアリフト管7
によりろ材洗浄器50に搬送されている間に、ろ材10
に付着した濁質成分が、ろ材10から剥離する。そし
て、剥離した濁質成分が混じった水が、オーバーフロー
によりオリフィス24から洗浄排水管23に流れ込み、
排水される。
【0009】エアリフトポンプ6およびエアリフト管7
によりろ材洗浄器50に搬送されたろ材10は、ろ過槽
1の下部に堆積したろ材10の上面に落下する。
【0010】ろ材洗浄器50から落下したろ材10は、
ろ過槽1の下部に堆積したろ材10の上面を転がる。そ
して、粒径の小さいろ材10aは落下点近傍で止まり、
粒径の大きいろ材10b〜10dほど落下点から遠くま
で転がる。このため、流入チャンバー2から流出チャン
バー3へ向かうほどろ材の粒径が小さくなる整粒効果が
生じる。つまり、流れの上流から下流にかけて目が順に
細かくなるフィルタが自然に形成され、これが横流型移
動床式ろ過装置の特徴になっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の横流型移動床式
ろ過装置500では、ろ材洗浄器50の構造上、ろ材洗
浄器50の中心が、流出チャンバー3側の壁1aから少
しろ過槽1の中央寄りに位置する。従って、ろ材洗浄器
50から落下するろ材10の落下点は、流出チャンバー
3側の壁1aから少しろ過槽中央寄りになる。このた
め、実際の整粒効果の結果は、単純に流入チャンバー2
から流出チャンバー3へ向かうほどろ材10の粒径が小
さくなるのではなく、図8および図9に示すように、ろ
過槽1の中央の流路Fcにおいては、落下点と流出チャ
ンバー3側の壁1aの間で、落下点から流出チャンバー
3側の壁1aへ向かうほどろ材10の粒径が逆に大きく
なる(10a→10b)。また、図9に示すように、ろ
過槽1の側壁1bの近傍には、粒径が大きなろ材10
c,10dが溜まりやすくなる。
【0012】しかし、ろ過槽1の中央の流路Fcにおい
て、落下点から流出チャンバー3側の壁1aへ向かうほ
どろ材10の粒径が逆に大きくなる(10a→10b)
ことは、目が細かいフィルタ部分の後に目の粗いフィル
タ部分が形成されることを意味し、目の粗いフィルタ部
分がフィルタとして有効でなくなる問題点がある。ま
た、ろ過槽1の側壁1bの近傍に粒径が大きなろ材10
c,10dが溜まりやすくなることは、ろ過槽1の側壁
1bの近傍に目の粗いフィルタだけの流路Feが形成さ
れることを意味し、その流路Feを流れる原水に対して
はフィルタ機能が低下する問題点がある。
【0013】そこで、本発明の第1の目的は、目が細か
いフィルタ部分の後に目の粗いフィルタ部分が形成され
ることを防止した横流型移動床式ろ過装置を提供するこ
とにある。また、本発明の第2の目的は、ろ過槽の側壁
の近傍に目の粗いフィルタだけの流路が形成されること
を防止した横流型移動床式ろ過装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、原水中の濁質成分を付着捕捉するためのろ材(1
0)が下部に堆積したろ過槽(1)と、ろ過槽(1)の
下部側壁に設置され原水をろ過槽(1)に供給するため
の流入チャンバー(2)と、流入チャンバー(2)の反
対側のろ過槽(1)の下部側壁に設置され処理水を排出
するための流出チャンバー(3)と、ろ過槽(1)の底
部付近のろ材(10)を圧縮空気により水と共にろ材洗
浄器(20)に搬送するエアリフトポンプ(6)および
エアリフト管(7)と、ろ過槽(1)の上部に設置され
且つ搬送されてきた圧縮空気とろ材(10)から離脱し
た濁質成分を含む水とろ材(10)とを分離して、圧縮
空気は排気し、ろ材(10)から離脱した濁質成分を含
む水は排水し、ろ材(10)は落下させるろ材洗浄器
(20)とを備えた横流型移動床式ろ過装置であって、
ろ材洗浄器(20)から落下してきたろ材(10)を受
け止め流出チャンバー(3)の方向に滑走させ該流出チ
ャンバー(3)の直近に落下させるろ材滑走板(25)
を設けたことを特徴とする横流型移動床式ろ過装置(1
00)を提供する。上記第1の観点による横流型移動床
式ろ過装置(100)では、ろ材洗浄器(20)から落
下したろ材(10)が、ろ材滑走板(25)に受け止め
られ、ろ材滑走板(25)上を流出チャンバー(3)の
方向に滑走し、流出チャンバー(3)の直近に落下す
る。流出チャンバー(3)の直近に落下したろ材(1
0)は、ろ過槽(1)の下部に堆積したろ材(10)の
上面を転り、粒径の小さいろ材(10a)は流出チャン
バー(3)の直近に止まり、粒径の大きいろ材(10b
〜10d)ほど流出チャンバー(3)から遠くまで転が
る。この結果、流入チャンバー(2)から流出チャンバ
ー(3)へ向かうほどろ材(10)の粒径が小さくな
る。すなわち、流れの上流から下流にかけて目が順に細
かくなるフィルタが形成される。そして、ろ過槽(1)
の下部に堆積したろ材(10)の上面への落下点が、流
出チャンバー(3)の直近であるため、目が細かいフィ
ルタ部分の後に目の粗いフィルタ部分が形成されるよう
なことが防止され、ろ過槽(1)を有効に利用できる。
【0015】第2の観点では、本発明は、原水中の濁質
成分を付着捕捉するためのろ材(10)が下部に堆積し
たろ過槽(1)と、ろ過槽(1)の下部側壁に設置され
原水をろ過槽(1)に供給するための流入チャンバー
(2)と、流入チャンバー(2)の反対側のろ過槽
(1)の下部側壁に設置され処理水を排出するための流
出チャンバー(3)と、ろ過槽(1)の底部付近のろ材
(10)を圧縮空気により水と共にろ材洗浄器(20)
に搬送するエアリフトポンプ(6)およびエアリフト管
(7)と、ろ過槽(1)の上部に設置され且つ搬送され
てきた圧縮空気とろ材(10)から離脱した濁質成分を
含む水とろ材(10)とを分離して、圧縮空気は排気
し、ろ材(10)から離脱した濁質成分を含む水は排水
し、ろ材(10)は落下させるろ材洗浄器(20)とを
備えた横流型移動床式ろ過装置であって、ろ材洗浄器
(20)から落下してきたろ材(10)を受け止めろ過
槽(1)の流出チャンバー(3)側の壁(1a)全体へ
分散させながら滑走させ該流出チャンバー(3)側の壁
(1a)の直近に落下させるろ材分散滑走板(25)を
設けたことを特徴とする横流型移動床式ろ過装置(10
0)を提供する。上記第2の観点による横流型移動床式
ろ過装置(100)では、ろ材洗浄器(20)から落下
したろ材(10)が、ろ材分散滑走板(25)に受け止
められ、ろ材分散滑走板(25)上をろ過槽(1)の流
出チャンバー(3)側の壁(1a)の方向に分散しなが
ら滑走し、流出チャンバー(3)側の壁(1a)の直近
に且つその全体に渡って落下する。流出チャンバー
(3)側の壁(1a)の直近かつ全体に渡って落下した
ろ材(10)は、ろ過槽(1)の下部に堆積したろ材
(10)の上面を転り、粒径の小さいろ材(10a)は
流出チャンバー(3)の直近に止まり、粒径の大きいろ
材(10b〜10d)ほど流出チャンバー(3)から遠
くまで転がる。この結果、流入チャンバー(2)から流
出チャンバー(3)へ向かうほどろ材(10)の粒径が
小さくなる。すなわち、流れの上流から下流にかけて目
が順に細かくなるフィルタが形成される。そして、ろ過
槽(1)の下部に堆積したろ材(10)の上面への落下
点が、流出チャンバー(3)側の壁(1a)の直近であ
り且つ全体に渡るため、目が細かいフィルタ部分の後に
目の粗いフィルタ部分が形成されるようなことが防止さ
れると共に、ろ過槽(1)の側壁(1b)の近傍に目の
粗いフィルタだけの流路が形成されることが防止され
る。よって、ろ過槽(1)を有効に利用できると共に、
目の粗いフィルタだけの流路を原水が流れてフィルタ機
能が低下することも防止できる。
【0016】第3の観点では、本発明は、上記構成の横
流型移動床式ろ過装置(100)において、前記ろ材洗
浄器(20)は、円筒の外筒(21)と、その外筒(2
1)の内側に同心に設置された円筒の内筒(22)と、
その内筒(22)から外部へ連通する洗浄排水管(2
3)とを具備し、前記エアリフト管(7)は、前記ろ材
洗浄器(20)の外筒(21)と内筒(22)の間の円
筒状の空間に、圧縮空気と水とろ材(10)とを、接線
方向に吐出するように、前記外筒(21)に偏心して連
結されていることを特徴とする横流型移動床式ろ過装置
(100)を提供する。上記第3の観点による横流型移
動床式ろ過装置(100)では、ろ材洗浄器(20)の
外筒(21)と内筒(22)の間の円筒状の空間に圧縮
空気と水とろ材(10)とを接線方向に吐出するため、
旋回流が生じ、遠心力が作用して、ろ材(10)を好適
に分散させることが出来る。
【0017】第4の観点では、本発明は、上記構成の横
流型移動床式ろ過装置(100)において、前記エアリ
フト管(7)から前記ろ材洗浄器(20)に搬送する水
量よりも前記ろ材洗浄器(20)から排水する水量が多
いことを特徴とする横流型移動床式ろ過装置(100)
を提供する。上記第4の観点による横流型移動床式ろ過
装置(100)では、エアリフト管(7)からろ材洗浄
器(20)に搬送する水量とろ材洗浄器(20)から排
水する水量の水量差に相当する水が、ろ材洗浄器(2
0)の底部開口(20a)から流れ込み、上昇流を作
る。この上昇流により、ろ材10から剥離した濁質成分
が、ろ材洗浄器(20)の底部開口(20a)からろ過
槽(1)に戻ることを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。なお、これにより本発明が限定され
るものではない。
【0019】図1は、本発明の一実施形態にかかる横流
型移動床式ろ過装置100の構成図である。この横流型
移動床式ろ過装置100は、ろ材(砂)10が下部に堆
積したろ過槽1と、ろ過槽1の下部側壁に設置された流
入チャンバー2と、流入チャンバー2から流入した原水
がろ材10を通過してから流出するように流入チャンバ
ー2の反対側の壁に設置された流出チャンバー3と、ろ
過槽1の底部付近のろ材10を圧縮空気により水と共に
ろ材洗浄器20に搬送するエアリフトポンプ6およびエ
アリフト管7と、ろ過槽1の上部に設置され且つ搬送さ
れてきた圧縮空気と水とろ材10を分離して圧縮空気は
排気し水は排水しろ材10は落下させるろ材洗浄器20
と、ろ材洗浄器20から落下してきたろ材10を受け止
めろ過槽1の流出チャンバー3側の壁1a全体へ分散さ
せながら滑走させ流出チャンバー3側の壁1aの直近に
落下させるろ材分散滑走板25とを具備して構成されて
いる。
【0020】ろ過槽1の底部は、ろ過槽1の下部のろ材
10をエアリフトポンプ6で集めやすくするため、テー
パ状になっている。
【0021】ろ材洗浄器20は、外筒21と、その外筒
21の内側に同心に設置された内筒22と、その内筒2
2から外部へ連通する洗浄排水管23とから構成され
る。
【0022】図2に示すように、エアリフト管7は、ろ
材洗浄器20の外筒21に偏心して連結されている。
【0023】ろ材分散滑走板25は、ろ材洗浄器20の
下方からろ過槽1の流出チャンバー3側の壁1aの水平
方向全体に広がりながら下方に傾斜した平板である。
【0024】原水は、流入チャンバー2によって、ろ材
10に広く分配され、ろ材10内を横に流れ、集水スト
レーナ4を介して、流出チャンバー3に流出する。この
間に、原水がろ過され、処理水となる。流出チャンバー
3に流出した処理水は、図示せぬ処理水槽へ流出する。
【0025】エアリフトポンプ6に供給された圧縮空気
は、エアリフト管7を上昇し、ろ材洗浄器20から排気
される。この圧縮空気の流れに巻き込まれるように、エ
アリフトポンプ6に水が吸い込まれ、ろ材洗浄器20か
ら排水される。そして、この水の流れに巻き込まれるよ
うに、ろ材10がエアリフトポンプ6に吸い込まれ、ろ
材洗浄器20に搬送される。エアリフト管7内では、ろ
材10と水がエアーによって移送されるために乱流状態
となり、ろ材10に付着した濁質成分がろ材10から剥
離する。
【0026】エアリフト管7が外筒21に偏心して連結
されているため、ろ材洗浄器20に搬送されてきた圧縮
空気と水とろ材10は、外筒21の接線方向に流入し、
外筒21の内側で内筒22の周りを旋回しながら落下す
る。この落下の間に、ろ材10と剥離した濁質成分が分
離する。そして、分離した濁質成分が混じった水が、オ
ーバーフローによりオリフィス24から洗浄排水管23
に流れ込み、排水される。
【0027】洗浄排水管23からの排水量は、ろ過槽1
の水位と洗浄排水管23に設けられたオリフィス24の
水位差とオリフィス24の径の大きさ等によって制御さ
れ、エアリフト管7から流れ込む水量よりも多くされて
いる。そして、その水量差に相当する水が、ろ材洗浄器
20の底部開口20aから流れ込み、上昇流を作ってい
る。この上昇流により、ろ材10から剥離した濁質成分
がオリフィス24へ導かれて排出されるため、ろ材洗浄
器20の底部開口20aからろ過槽1に戻ることが防止
される。なお、上記防止作用とろ材洗浄器20の底部開
口20aからのろ材10の沈降のバランスの観点から、
底部開口20aでの上昇流の流速をろ材10の沈降速度
の1/2程度とすることが好ましい。
【0028】ろ材洗浄器20から落下したろ材10は、
ろ材分散滑走板25に受け止められ、旋回時の遠心力に
より分散しながら、ろ材分散滑走板25上を流出チャン
バー3側の壁1aの方向に滑走する。そして、ろ材分散
滑走板25の端から流出チャンバー3側の壁1aの直近
に且つその全体に渡って落下する。
【0029】流出チャンバー3側の壁1aの直近かつ全
体に渡って落下したろ材10は、ろ過槽1の下部に堆積
したろ材10の上面を転り、粒径の小さいろ材10aは
流出チャンバー3の直近に止まり、粒径の大きいろ材1
0b〜10dほど流出チャンバー3から遠くまで転が
る。この結果、流入チャンバー2から流出チャンバー3
へ向かうほどろ材10の粒径が小さくなる。すなわち、
流れの上流から下流にかけて目が順に細かくなるフィル
タが形成される。そして、ろ過槽1の下部に堆積したろ
材10の上面への落下点が、流出チャンバー3側の壁1
aの直近であるため、図1〜図3に示すように、ろ過槽
1の中央の流路Fcでも、目が細かいフィルタ部分の後
に目の粗いフィルタ部分が形成されるようなことが防止
される。また、ろ過槽1の下部に堆積したろ材10の上
面への落下点が、流出チャンバー3側の壁1aの直近で
あり且つ全体に渡るため、ろ過槽1の側壁1bの近傍に
粒径の大きなろ材が溜まりやすくなることが防止され、
ろ過槽1の側壁1bの近傍の流路Feが目の粗いフィル
タだけの流路となることが防止される。
【0030】−実施例− ろ過槽1の横断面形状を1m×1mの正方形とし、ろ材
10の有効高さを1mとした。ろ材10は、有効径1.
0mm,均等係数1.32,比重2.6の珪砂を用いた。
ろ材洗浄器20の外筒21の直径を140mm、内筒2
2の直径を30mmとした。オリフィス24は、直径1
3mmのものを2個使用した。また、底部開口20aの
有効断面積を、外筒21の断面積の1/2とした。ろ材
分散滑走板25は、水平から30゜傾斜させ、流出チャ
ンバー3側の壁1aの直近10mmまで延ばした。エア
リフトポンプ6への圧縮空気の供給量は、2.0Nm
/hとした。ろ過槽1の水位とオリフィス24の水位差
は、60mmとした。洗浄排水管23からの排水量は、
原水供給量の7%とした。濁質分8mg/lの河川水を
原水とし、ろ過速度10m/hで24時間連続して運転
した。そして、図4に示す測定点〜で、ろ材(1
0)の有効径と均等係数を測定した。また、比較のた
め、ろ材分散滑走板25を取り外した状態で、同じ測定
を行った。
【0031】図5〜図7に、測定結果を示す。図6から
判るように、実施例では、流入チャンバー2から流出チ
ャンバー3へ向かうほど、ろ材10の有効径が小さくな
っている。これに対し、比較例では、ろ材洗浄器20の
直下から流出チャンバー3へ向かう部分で逆にろ材10
の有効径が大きくなっている。また、図7から判るよう
に、実施例では、ろ過槽1の中央でも側壁1bの近傍で
も、ろ材10の有効径は、略同じである。これに対し、
比較例では、ろ過槽1の中央のろ材10の有効径は小さ
いが、側壁1bの近傍のろ材10の有効径が大きくなっ
ている。
【0032】
【発明の効果】本発明の横流型移動床式ろ過装置によれ
ば、目が細かいフィルタ部分の後に目の粗いフィルタ部
分が形成されるようなことが防止され、ろ過槽(1)を
有効に利用できる。また、ろ過槽(1)の側壁(1b)
の近傍に目の粗いフィルタだけの流路が形成されること
が防止され、フィルタ機能の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る横流型移動床式ろ過
装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る横流型移動床式ろ過
装置の構成を示す上面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る横流型移動床式ろ過
装置の効果を示す平面図である。
【図4】本発明の実施例における測定点を示す平面図お
よび縦断面図である。
【図5】本発明の実施例および比較例における測定結果
を示す図表である。
【図6】本発明の実施例および比較例における測定結果
を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例および比較例における測定結果
を示すグラフである。
【図8】従来の横流型移動床式ろ過装置の構成を示す縦
断面図である。
【図9】従来の横流型移動床式ろ過装置の課題を示す平
面図である。
【符号の説明】 1 ろ過槽 2 流入チャンバー 3 流出チャンバー 6 エアリフトポンプ 7 エアリフト管 10,10a〜10d ろ材 20 ろ材洗浄器 20a 底部開口 21 外筒 22 内筒 23 洗浄排水管 24 オリフィス 25 ろ材分散滑走板 50 ろ材洗浄器 100 横流型移動床式ろ過装置 500 横流型移動床式ろ過装置
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 崇史 東京都世田谷区桜丘五丁目48番16号 水道 機工株式会社内 Fターム(参考) 4D041 BA12 BA24 BC01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水中の濁質成分を付着捕捉するための
    ろ材(10)が下部に堆積したろ過槽(1)と、ろ過槽
    (1)の下部側壁に設置され原水をろ過槽(1)に供給
    するための流入チャンバー(2)と、流入チャンバー
    (2)の反対側のろ過槽(1)の下部側壁に設置され処
    理水を排出するための流出チャンバー(3)と、ろ過槽
    (1)の底部付近のろ材(10)を圧縮空気により水と
    共にろ材洗浄器(20)に搬送するエアリフトポンプ
    (6)およびエアリフト管(7)と、ろ過槽(1)の上
    部に設置され且つ搬送されてきた圧縮空気とろ材(1
    0)から離脱した濁質成分を含む水とろ材(10)とを
    分離して、圧縮空気は排気し、ろ材(10)から離脱し
    た濁質成分を含む水は排水し、ろ材(10)は落下させ
    るろ材洗浄器(20)とを備えた横流型移動床式ろ過装
    置であって、 ろ材洗浄器(20)から落下してきたろ材(10)を受
    け止め流出チャンバー(3)の方向に滑走させ該流出チ
    ャンバー(3)の直近に落下させるろ材滑走板(25)
    を設けたことを特徴とする横流型移動床式ろ過装置(1
    00)。
  2. 【請求項2】 原水中の濁質成分を付着捕捉するための
    ろ材(10)が下部に堆積したろ過槽(1)と、ろ過槽
    (1)の下部側壁に設置され原水をろ過槽(1)に供給
    するための流入チャンバー(2)と、流入チャンバー
    (2)の反対側のろ過槽(1)の下部側壁に設置され処
    理水を排出するための流出チャンバー(3)と、ろ過槽
    (1)の底部付近のろ材(10)を圧縮空気により水と
    共にろ材洗浄器(20)に搬送するエアリフトポンプ
    (6)およびエアリフト管(7)と、ろ過槽(1)の上
    部に設置され且つ搬送されてきた圧縮空気とろ材(1
    0)から離脱した濁質成分を含む水とろ材(10)とを
    分離して、圧縮空気は排気し、ろ材(10)から離脱し
    た濁質成分を含む水は排水し、ろ材(10)は落下させ
    るろ材洗浄器(20)とを備えた横流型移動床式ろ過装
    置であって、 ろ材洗浄器(20)から落下してきたろ材(10)を受
    け止めろ過槽(1)の流出チャンバー(3)側の壁(1
    a)全体へ分散させながら滑走させ該流出チャンバー
    (3)側の壁(1a)の直近に落下させるろ材分散滑走
    板(25)を設けたことを特徴とする横流型移動床式ろ
    過装置(100)。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の横流型移動床式ろ過装
    置(100)において、前記ろ材洗浄器(20)は、円
    筒の外筒(21)と、その外筒(21)の内側に同心に
    設置された円筒の内筒(22)と、その内筒(22)か
    ら外部へ連通する洗浄排水管(23)とを具備し、 前記エアリフト管(7)は、前記ろ材洗浄器(20)の
    外筒(21)と内筒(22)の間の円筒状の空間に、圧
    縮空気と水とろ材(10)とを、接線方向に吐出するよ
    うに、前記外筒(21)に偏心して連結されていること
    を特徴とする横流型移動床式ろ過装置(100)。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の横流型移動床式ろ過装置(100)において、前記エ
    アリフト管(7)から前記ろ材洗浄器(20)に搬送す
    る水量よりも前記ろ材洗浄器(20)から排水する水量
    が多いことを特徴とする横流型移動床式ろ過装置(10
    0)。
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