JP2003052644A - 赤外線体温計,赤外線体温計の温度状態推定方法,情報報知方法及び測定動作管理方法 - Google Patents
赤外線体温計,赤外線体温計の温度状態推定方法,情報報知方法及び測定動作管理方法Info
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Abstract
により、より精度の高い測定が可能な体温計を提供す
る。 【解決手段】 プローブ先端の赤外線センサ1と一体に
設けられた第1温度センサ2とプローブホルダ12の底
面側に配置された第2温度センサ3によって、測定され
た温度T2及びT3により、体温計本体10及び環境の
温度状態を推定し、それぞれの温度状態に適した処理を
行う。T2及びT3を用いて推定誤差又は推定値の信頼
度を算出し、LCD等により使用者に報知する。
Description
赤外線放射を検出して生体の体温を推定する耳式の赤外
線体温計、並びに、その温度状態推定方法,情報報知方
法及び測定動作管理方法に関する。
る赤外線量を測定することにより、体温を決定する。こ
のような耳式体温計の検温部は、放射赤外線を捕らえる
赤外線センサと、センサ自身の温度を計測する温度セン
サとから構成され、赤外線センサと温度センサの出力信
号を用いて対象温度を測定する。理想的な測定条件とし
ては、赤外線センサと温度センサがともに同じ温度であ
ることが要求されるが、実際の使用では、これらの温度
に差が生じ、測定体温精度が悪くなるという問題があ
る。特に、測定時とその前とで、体温計の置かれている
環境温度(雰囲気温度)が急激に変化する場合には、体
温計自体から赤外線センサと温度センサに異なる熱の流
れが発生し、これらのセンサ間で温度差が生じ、結果と
して体温測定値に誤差を生じてしまう。
出して体温を測定する際に、環境温度が通常の室温とは
異なる場合には、環境温度がその状態で安定しているか
否かにより、測定可能か否かを判定している。このよう
に環境温度を検出する場合には、従来、体温計の温度セ
ンサの温度変化によって環境温度と、その温度の変化と
を検出していた。また、環境温度を考慮した温度測定値
の補正も行われていた。
の温度センサの温度変化を用いて環境温度の変化を検出
すると、温度センサと赤外線センサの温度が異なってい
る状態では、温度センサの変化が収束しても、計測誤差
が収束せず、温度測定値に誤差を生じてしまうという問
題があった。また、環境温度を考慮して温度測定値を補
正する場合にも、環境温度が変化している状態では正確
な補正を行うことができなかった。
るためになされたものであって、その目的とするところ
は、環境温度及び本体温度を的確に推定することによ
り、より精度の高い測定が可能な体温計を提供すること
にある。
に、本発明は、赤外線を検出する赤外線検出手段と、前
記赤外線検出手段又はその近傍の温度を測定する赤外線
検出部温度測定手段と、熱的環境の異なる部位の温度を
測定する少なくとも2つの温度測定手段と、前記温度測
定手段によって測定された温度に基づいて、体温計の本
体、及び、該体温計が置かれた環境、の少なくともいず
れかの温度状態を推定する温度状態推定手段と、前記赤
外線検出手段によって検出される赤外線量と、前記赤外
線検出部温度測定手段によって測定された温度に基づい
て被測定者の体温を推定する体温推定手段と、を備えた
赤外線体温計である。
測定すれば、これらの部位の間の部分の熱時定数を算出
し、これを変換することにより任意の部位の熱時定数が
得られるので、体温計本体及び体温計が置かれた環境の
両方又はいずれかの温度状態を的確に推定することがで
きる。従って、環境の温度が安定している場合に限ら
ず、環境温度や温度計本体の温度が変化している場合に
も適切な対応が可能となり、体温計の保管場所や使用場
所に拘わらず精度の高い体温推定が可能となる。
度測定手段が設けられた部位の周囲の熱時定数が異なる
ような環境であり、それぞれの温度測定手段に対する周
囲からの熱の流れが異なる環境を指す。また、温度測定
手段は、少なくとも2つ以上であればよく、温度測定手
段の一つと赤外線検出部温度測定手段が同一の温度測定
手段であってもよい。
測定手段によって測定された温度に基づいて、環境温度
の変化に対して単調に変化する環境温度変化指標を算出
する環境温度変化指標算出手段を含むことが好適であ
る。
変化する環境温度変化指標としては、例えば、温度計が
置かれた環境の影響を受けやすい第1の部位の温度の変
化速度と、温度計本体内部のいずれかの部位(内部を代
表するような部位でもよい)と第2の部位の温度と前記
第1の部位の温度との差を変数とする一次式のような関
数がある。
って算出される前記環境温度変化指標は、体温の推定誤
差に相関のある指標であることが好適である。
境温度変化指標は、体温の推定誤差と同様に変化し、こ
れと同一視できるものであれば、さらに望ましい。
測定手段によって測定された温度の変化パターンに基づ
いて、体温計の本体、及び、該体温計が置かれた環境、
の少なくともいずれかの温度状態を推定する機能を有す
ることが好適である。
例えば、温度計が置かれた環境の影響を受けやすい第1
の部位の温度の変化速度の正又は負の符号(0を含む)
と、温度計本体内部のいずれかの部位(内部を代表する
ような部位でもよい)と第2の部位の温度と前記第1の
部位の温度との差の正又は負の符号(0を含む)との組
合せがあるが、これに限られない。
測定者に対して使用された直後の状態に対応する温度状
態にあることを推定する機能を有することが好適であ
る。
の状態とは、被測定者が使用した際の温度状態(熱)が
体温計の本体に残存している状態を指し、必ずしも時間
的に直後を意味するものではない。
測定者に対して使用された直後の状態に対応する温度状
態と、他の環境温度変化に対応する温度状態とを識別す
る機能を有することが好適である。
記他の環境温度変化に対応する温度状態と推定された場
合には、環境温度が安定するまで体温計による体温測定
を禁止する機能を有することが好適である。
記被測定者に対して使用された直後の状態に対応する温
度状態と推定された場合の処理を選択する処理選択手段
を備えることが好適である。
度状態報知手段を備えることが好適である。
少ない状態で、適切に体温測定を行うことができるの
で、より正確な体温推定値が得られる。また、体温計の
適切な保管場所や測定場所についての使用者の認知が向
上するので、短時間で正しい体温測定を行うことできる
ようになる。
に視覚を介して報知する表示手段や、音のように聴覚を
介して報知する音声発生手段でもよく、使用者の五官を
刺激して温度状態を認識させることができる手段であれ
ば、これらに限られない。また、報知手段は、段階的に
報知内容又は方法を変更することによって異なる温度状
態が認識できるものが好ましい。このような段階的な報
知が、使用者に体温測定に適した状態へと近づくことが
認識できるように行われれば、さらに望ましい。
度状態報知手段を備え、前記温度状態報知手段は前記環
境温度変化指標の値に応じて規定された温度状態を報知
する機能を有することが好適である。
度状態報知手段を備え、前記温度状態報知手段は前記温
度状態を体温の推定誤差に関連付けて報知する機能を有
することが好適である。
度状態報知手段を備え、前記温度状態報知手段は前記温
度状態を推定される体温の信頼度に関連づけて報知する
機能を有することが好適である。
された温度状態に応じて体温計による体温測定を禁止及
び許可する測定動作管理手段を備えることが好適であ
る。
オフさせて使用そのものを禁止するようにしてもよい
し、赤外線量等の検出動作を行わないようにしてもよい
し、検出又は測定されたデータを廃棄等して無効化する
ことによって体温測定を禁止するようにしてもよい。
が禁止されるべき温度状態である場合に、当該温度状態
に応じて前記温度状態推定手段による温度状態の推定を
継続するか否かを判定する機能を有することが好適であ
る。
の場合であっても、さらに温度状態の推定処理を繰り返
し、時間を経過させることによって体温測定が可能な状
態に移行する場合がある。測定動作管理手段における判
定により温度状態推定処理を継続させるようにすれば、
このような場合でも測定を行うことができるようになる
ので、使用者の利便性が向上する。
び許可の少なくともいずれかの状態であることを報知す
る管理情報報知手段を備えることが好適である。
態又は許可されている状態であることを報知するには、
直接的に禁止又は許可されている状態であることを報知
する場合に限られず、禁止されている状態においてのみ
報知される情報を報知することにより間接的に禁止され
ていることを報知する場合や、使用者が通常の測定動作
を行うための表示等の報知処理が行われることによって
間接的に許可されていることを報知する場合も含まれ
る。
体温計による体温測定を禁止及び許可する測定動作管理
手段と、前記体温計による体温測定の禁止及び許可の少
なくともいずれかの状態であることを報知する管理情報
報知手段と、を備え、前記測定動作管理手段は前記温度
測定手段によって測定された温度の変化パターンに基づ
いて、前記体温計による体温測定を禁止するか許可する
かを判定するための環境温度変化指標の基準値を設定す
る機能を有することが好適である。
された温度状態に応じて体温計の電源をオフする機能を
有することが好適である。
体温計が置かれた環境、の少なくともいずれかの温度状
態を推定する温度状態推定方法であって、前記体温計に
おける熱的環境の異なる部位の温度を測定するステップ
と、前記測定された温度に基づいて前記温度状態を推定
するステップと、を含む赤外線体温計の温度状態推定方
法である。
る部位の測定温度に基づいて、環境温度の変化に対して
単調に変化する環境温度変化指標を算出するステップを
含み、前記環境温度変化指標に基づいて前記温度状態を
推定することが好適である。
る部位の測定温度の変化パターンを算出するステップを
含み、前記環境温度変化指標と前記測定温度の変化パタ
ーンとに基づいて前記温度状態を推定することが好適で
ある。
されるまでの間に前記温度状態推定手段により前記温度
状態を推定する機能を有することが好適である。
定すれば、処理を複雑化することなく、精度良く温度状
態の推定を行うことができる。
た温度に基づいて、前記体温計の外部環境の任意の点の
温度を推定する環境温度推定手段を備えることが好適で
ある。
のを推定すれば、体温計の本体、及び、該体温計が置か
れた環境、の少なくともいずれかの温度状態を推定する
際に、より詳細な処理を行うことができる。
た温度に基づいて、前記体温計本体内部の任意の部位の
温度を推定する内部温度推定手段を備えることが好適で
ある。
の温度そのものを推定すれば、体温計の本体、及び、該
体温計が置かれた環境、の少なくともいずれかの温度状
態を推定する際に、より詳細な処理を行うことができ
る。
報を報知する方法であって、前記体温計における熱的環
境の異なる部位の温度を推定するステップと、前記測定
された温度に基づいて前記体温計の本体及び該体温計が
置かれた環境の少なくともいずれかの温度状態を推定す
るステップと、前記推定された温度状態を報知するステ
ップと、を含む赤外線体温計における情報報知方法であ
る。
る部位の測定温度に基づいて、環境温度の変化に対して
単調に変化する指標であり、体温の推定誤差に相関のあ
る環境温度変化指標を算出するステップを含み、前記環
境温度変化指標に基づいて前記温度状態を推定するとと
もに、前記推定された温度状態を前記体温の推定誤差に
関連付けて報知することが好適である。
禁止及び許可する測定動作管理方法であって、前記体温
計における熱的環境の異なる部位の温度を測定するステ
ップと、前記測定された温度に基づいて前記温度状態を
推定するステップと、前記推定された温度状態に基づい
て前記体温計による体温測定を禁止又は許可するステッ
プと、前記体温計による体温測定が禁止又は許可されて
いることを報知するステップと、を含む赤外線体温計の
測定動作管理方法である。
禁止及び許可する測定動作管理方法であって、前記体温
計における熱的環境の異なる部位の温度を測定するステ
ップと、前記測定された温度に基づいて温度状態を推定
するステップと、前記推定された温度状態に基づいて前
記体温計による体温測定を禁止又は許可するステップ
と、前記温度状態を体温の推定誤差に関連付けて報知す
るステップと、前記体温計による体温測定が禁止又は許
可されていることを報知するステップと、を含む赤外線
体温計の測定動作管理方法である。
基づいて説明する。
形態に係る耳式の赤外線体温計の内部構成の概略を示
す。
出する赤外線センサ(赤外線検出手段)1、赤外線セン
サの出力を増幅する増幅器4、2つの温度センサ2,
3、増幅された赤外線センサの出力信号及び2つの温度
センサの出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変
換するA/Dコンバータ5、A/Dコンバータによって
デジタル信号に変換された信号が入力されるCPU6、
電源の投入を指示する電源スイッチ7、測定開始を指示
する測定開始スイッチ8、及び測定値等の情報を表示す
るLCD(温度状態報知手段,管理情報報知手段)9を
備える。ここで、所定のプログラムを実行し、装置各部
を制御するCPU6が温度状態推定手段,体温推定手
段,環境温度変化指標算出手段,測定動作管理手段,環
境温度推定手段及び内部温度推定手段を構成する。
における赤外線センサ1、第1温度センサ2及び第2温
度センサ3の位置を示す断面図であり、図3はプローブ
11の先端部分を拡大して示す図である。赤外線センサ
1と第1温度センサ(赤外線検出部温度測定手段,温度
測定手段)2は一体のユニットを形成し、プローブ11
先端に配置されている。第2温度センサ(温度測定手
段)3は、プローブ11全体を支持し、体温計10本体
に対して取り付けられたプローブホルダ12の底面側に
取り付けられている。プローブホルダ12の底面側は中
空に形成されており、第2温度センサ3が取り付けられ
ている位置は、基板13等が支持される温度計本体内部
に臨む位置である。第2の温度センサ3は、例えば、A
BS樹脂からなるプローブホルダ12に紫外線硬化型の
接着剤によって接着されて取り付けられる。ここで、第
1温度センサ2は環境温度の影響を受けやすい部位を、
第2温度センサ3は環境温度の影響を受けにくい部位を
それぞれ選択しており、周囲の部材による熱時定数が異
なる部位が選択されている。
て、本発明の実施形態に係る体温計における処理につい
て説明する。
れると、メモリのクリアやLCDの表示動作チェック等
の初期化処理を行う(ステップ1)。ここでは、初期化
処理が終了すると直ちに第2温度センサ2と第3温度セ
ンサ3の出力のA/D変換処理を開始する。
2)。
T2、第2温度センサ3の部位温度をT3とし、この2
つの温度センサ2,3のA/D変換された出力に対する
演算処理を行う。CPU6において、A/D変換された
第1温度センサ2及び第2温度センサ3の出力を本体各
部の温度に変換することができる。CPU6は、ここで
は、上述のように、本体温度(環境温度の影響を受けに
くい本体内部の温度)としてのT3及び環境温度(環境
温度の影響を受けやすい部位の温度)としてのT2を算
出する。
3)。
において、たて軸にとられたパラメータが所定の判定値
(基準値)(例えば、0.2℃)以下ならばOK(環境
異常なし)と判定し、所定の判定値を超えている場合に
はNG(環境異常あり)と判定する。
特定の高い環境温度(移動前環境温度)で十分な時間放
置されていた体温計を、特定の低い環境温度(移動後環
境温度)に移動させ、体温計外部の温度が瞬時に変化し
た場合の体温計内部の温度T2及びT3は、時間ととも
に図6に示すように変化する。ここで、移動前環境温度
と移動後環境温度との差が10℃程度であれば、T2が
安定するまでの時間は数十秒から1〜2分程度であり、
T3が安定するまでの時間は20〜30分程度である。
このような温度測定値に対する、T2の変化速度ΔT2
(=∂2T2/∂t2)及びT3−T2の時間変化を図7
に示す。ここで、ΔT2を環境温度変化の検出パラメー
タとすると、ΔT2は推定誤差の収束前に変化しなくな
るので、ΔT2のみでは推定誤差の収束を判断すること
ができない。このため、推定誤差の収束まで変化を続け
るT3−T2を、ΔT2に加えたものを環境温度変化パ
ラメータ(環境温度変化指標)として選択した。このよ
うにして算出される環境温度変化パラメータは、環境温
度の温度計本体に対する影響が十分に低くなるまで単調
に変化する。この環境温度変化パラメータの時間変化を
示したグラフが図5である。このようなΔT2及びT3
−T2から算出される環境温度変化パラメータとして
は、例えば、A及びBを定数として、
れない。このようにして得られた環境温度変化パラメー
タは、推定誤差に対する相関が高い。従って、図5のた
て軸の値は推定誤差と同一視することができる。このた
め、以下の説明において、適宜、この環境温度変化パラ
メータを推定誤差として扱う。
しと判定された場合には、誤差が収束しており、環境温
度の変化が無い状態であるので、測定待機状態となる
(ステップ4)。初期化処理に続いて行われるリアルタ
イム処理時には、LCDには図8に示すように「AA
A」との表示がなされているが、測定待機状態に移行す
ると、図9に示すようにLCDには「℃」が点灯表示さ
れる。
りと判定された場合には、環境状態特徴抽出処理を行う
(ステップ5)。ここでは、「T2の変化」と「T2−
T3の大きさ」を算出する。算出された「T2の変化」
と「T2−T3の大きさ」に基づいて状態分岐判定を行
う(ステップ6)。図10は、「T2の変化」と「T2
−T3の大きさ」に応じて分類された環境温度状態及び
体温計の本体温度状態を示す温度状態の判定テーブルで
ある。
あり、かつ、「T2−T3の大きさ」が+(T2>T
3)の場合(この状態を「状態1」と称する。)には、
体温計は加熱されており、かつ、本体内部よりも先端部
の温度が高く、環境温度も変化している(ここで、+に
は0の場合も含むものとする。以下も同様である。)。
すなわち、体温計の環境条件は低温の環境下から高温の
環境下に移った状態にあり、測定のために体温計を耳に
挿入した場合もこの状態に含まれる。この場合には、状
態1に対応する判定条件の設定を行う(ステップ7)。
ここでは、図5のグラフを用いて説明すると、推定誤差
の許容範囲を定める判定値のレベルを下げる(例えば、
0.2℃の判定値を0.1℃に変更する)設定を行う。
変更された判定値に基づいて、誤差が0.1℃以下か否
かを再度判定する(ステップ8)。ステップ9の判定に
おいて、誤差が0.1℃以下であれば、体温計を状態1
に対応した設定とする(ステップ9)。すなわち、体温
算出のためのパラメータを設定変更し(例えば、オフセ
ット値を0.1℃上げる。)、ステップ4の測定待機状
態へ進む。ステップ8の判定において、誤差が0.1℃
を超える場合には、環境異常状態であるとして、LCD
に「AAA」と表示してその旨を使用者に報知し(ステ
ップ10)、ステップ2の環境計測処理に戻る。
化」が−(減少する)であり、かつ、「T2−T3の大
きさ」が−(T2<T3)の場合(この状態を「状態
2」と称する。)には、体温計は冷却されており、か
つ、本体内部より先端部の温度が低く、環境温度が変化
している。すなわち、体温計の環境条件は高温の環境下
から低温の環境下に移った状態にある。この場合には、
状態2に対応する判定条件の設定を行う(ステップ1
1)。ここでは、図5のグラフの推定誤差の許容範囲を
定める判定値のレベルを下げる(例えば、0.2℃の判
定値を0.1℃に変更する)設定を行う。変更された判
定値に基づいて、誤差が0.1℃以下か否かを再度判定
する(ステップ12)。ステップ12の判定において、
誤差が0.1℃以下であれば、体温計を状態2に対応し
た設定とする(ステップ13)。すなわち、体温算出の
ためのパラメータを設定変更し(例えば、オフセット値
を0.1℃下げる。)、ステップ4の測定待機状態へ進
む。ステップ12の判定において、誤差が0.1℃を超
える場合には、ステップ11に進み、環境異常状態であ
るとして、LCDに「AAA」と表示してその旨を使用
者に報知し、ステップ2の環境計測処理に戻る。
化」が−(減少する)であり、かつ、「T2−T3の大
きさ」が+(T2>T3)の場合(この状態を「状態
3」と称する。)には、体温計は冷却されているにもか
かわらず、本体内部より先端部の温度が高い状態であ
る。このような状態は、例えば、耳から取り出された使
用直後の体温計を、再測定を行うために耳に挿入した状
態に相当する。この場合には、状態3に対応する判定条
件の設定を行う(ステップ14)。ここでは、図5のグ
ラフの推定誤差の許容範囲を定める判定値のレベルを上
げる(例えば、0.2℃の判定値を0.3℃に変更す
る)設定を行う。判定値をこのように設定するのは、再
測定時には先端が暖まっているので、パラメータの変化
が大きくても推定誤差は小さいためである。変更された
判定値に基づいて、誤差が0.3℃以下か否かを再度判
定する(ステップ15)。ステップ15の判定におい
て、誤差が0.3℃以下であれば、体温計を状態3に対
応した設定とする(ステップ16)。すなわち、体温算
出のためのパラメータを設定変更し(例えば、オフセッ
ト値を0.1℃上げる。)、ステップ4の測定待機状態
へ進む。ステップ16の判定において、誤差が0.3℃
を超える場合には、ステップ10に進み、環境異常状態
であるとして、LCDに「AAA」と表示してその旨を
使用者に報知し、ステップ2の環境計測処理に戻る。こ
のように、環境状態特徴抽出処理において、使用者が体
温計を使用した直後の状態に対応する温度状態にある場
合を、他の環境温度変化による温度状態と識別し、判定
値のレベルを変更することにより、従来はエラーとして
処理されていた場合を、通常の体温測定処理手順に含め
ることができる。従って、集団検診のように短い時間間
隔で体温測定を繰り返す場合にも適用でき、正確な体温
測定が可能となる。
(増加する)であり、かつ、「T2−T3の大きさ」が
−(T2<T3)の場合は、実際には起こり得ない状態
であり、状態を特定できない。このような場合には、例
えば、ステップ10に戻る処理を行うようにすればよ
い。
照して、測定待機状態となって以降の処理について説明
する。
7)。ここでは、第1温度センサ及び第2温度センサに
よって、T2及びT3を計測する。
ップ18)。ここでは、「T2の変化」と「T2−T3
の大きさ」を抽出する。抽出された「T2の変化」と
「T2−T3の大きさ」に基づいて状態分岐判定を行う
(ステップ19)。ここでは、「T2の変化」が−かつ
「T2−T3の大きさ」が+の状態か、「T2の変化」
が+かつ「T2−T3の大きさ」が+又は「T2の変
化」が−かつ「T2−T3の大きさ」が−の状態か、が
判定される。
化」が−かつ「T2−T3の大きさ」が+の状態である
と判定された場合には、移動条件が不成立、すなわち、
環境は変わっていないので、T2が34℃を超えたか否
かにより、体温計の耳挿入検出の有無を判定する(ステ
ップ20)。体温計の耳挿入検出が無ければ、ステップ
18の環境計測処理に戻り、体温計の耳挿入検出があれ
ば、測定が開始される(ステップ21)。
化」が+かつ「T2−T3の大きさ」が+、又は「T2
の変化」が−かつ「T2−T3の大きさ」が−のいずれ
かの状態であると判定された場合には、移動条件が成
立、すなわち、環境が変わっているので、環境移動判定
を行う(ステップ22)。ここでは、図5のグラフに示
す曲線において、たて軸にとられたパラメータが、デフ
ォルトの判定値(例えば0.2℃)以下ならばNG(環
境異常なし)として、ステップ20の耳挿入検出有無判
定に進み、判定値を超えている場合にはOK(環境異常
あり)として、LCDに「AAA」と表示してその旨を
使用者に報知し(ステップ10)、ステップ2の環境計
測処理に戻る。
測定待機状態において、体温計が耳に挿入された直後の
状態であるのか、環境温度が変化した状態であるのか、
を判定し、それぞれの状態に応じた処理を行うようにし
ている。
た後に、さらに環境計測を行うようにすれば、測定待機
状態のままで温度計本体を温度の異なる別の部屋に持っ
て行ったり、エアコンの噴出し口のように同じ部屋でも
温度の異なる場所に持って行って使う場合のように、測
定待機状態の途中で大きく温度状態が変化した場合にも
精度の高い状態で体温測定を行うことができる。
熱時定数の異なる部位の温度を測定し、これを変換する
ことにより体温計本体及び体温計が置かれた環境の両方
又はいずれかの温度状態を的確に推定することができ
る。従って、環境の温度が安定している場合に限らず、
環境温度や温度計本体の温度が変化している場合にも適
切な対応が可能となり、体温計の保管場所や使用場所に
拘わらず精度の高い体温推定が可能となる。
に配置された温度センサ2,3を用いることにより、体
温計が置かれた環境の任意の点の温度、及び体温計本体
内部の任意の点の温度を推定することもできる。
に、体温計外部の環境の任意の点P Oと温度センサ2と
の間の熱時定数をτ1,温度センサ3との間の熱時定数
をτ2とすると、点POの温度TOは、
それぞれ定数である。
は、それぞれ温度センサ2,3のn回目(nは2以上の
整数)のサンプリングにおける測定値である。また、Q
1,Q2は定数である。
らそれぞれの変化速度を算出し、温度測定値の変化速度
から体温計外部の環境の任意の点とそれぞれの温度セン
サの間の熱時定数を算出し、この熱時定数を所定の算出
式に代入することにより、体温計外部の任意の点の温度
を算出することができる。
に、体温計内部の任意の点PINと温度センサ2との間の
熱時定数をτ´1,温度センサ3との間の熱時定数をτ
´2とすると、点PINの温度TINは、
2,β´2はそれぞれ定数である。
(m)は、それぞれ温度センサ2,3のm回目(mは2
以上の整数)のサンプリングにおける測定値である。ま
た、Q´1,Q´2は定数である。
それぞれの変化速度を算出し、温度測定値の変化速度か
ら体温計内部の任意の点とそれぞれの温度センサの間の
熱時定数を算出し、この熱時定数を所定の算出式に代入
することにより、体温計内部の任意の点の温度を算出す
ることができる。
点の温度自体を算出することにより、体温計外部の環境
又は体温計内部の温度状態をより詳細に特定することが
できる。従って、上述の温度状態に基づく条件分岐処理
において、より詳細な条件を設定し、それぞれの温度状
態に応じた適切な処理を行うことができる。例えば、プ
ローブが、被測定者の耳にどの程度まで挿入されている
か、すなわち、熱源にどの程度接触しているか、を温度
センサ2,3の測定値によって算出し、このようにして
特定された温度状態に応じた体温推定処理を行うことが
できる。
行われるので、より正確な体温測定値が得られる。ま
た、体温計の適切な保管場所や測定場所についての使用
者の認知が向上するので、短時間で正しい測定値が得ら
れるようになる。
又は「℃」を表示させることにより、測定可能な状態か
否か、すなわち、誤差状態について、使用者に報知して
いるが、報知方法はこれに限られない。例えば、音声や
ブザー等,LED等の発光手段あるいは専用のアイコン
を用いることもでき、これらが温度状態報知手段を構成
する。
境異常状態ではLCDに「AAA」を点灯させ、測定待
機状態に移行する段階でLCDの表示を「℃」が点灯す
るようにしている。しかし、環境温度変化パラメータ
(推定誤差)の値は継続的にモニターされており、通常
は単調減少し、次第に収束するので、所定の基準値を設
定しておき、環境温度変化パラメータが所定の基準値よ
り小さくなるのに合わせて、図13に示すようにLCD
の「AAA」(図13(a))の表示を段階的に「A
A」(図13(b))に、さらに「A」(図13
(c))へと切り換えるようにしてもよい。このように
すれば、使用者は温度状態が安定し、誤差が徐々に収束
して正確な測定が可能な状態に近づくことを認識するこ
とができるので、適切な測定場所や保管場所についての
認知がさらに向上する。また、環境温度変化パラメータ
の種々の変化パターンを記憶しておき、T2及びT3の
サンプリングによって記憶された変化パターンの中から
あてはまるパターンを選択するようにすれば、環境温度
変化パラメータが収束するまでの時間を概算できる。図
14(a),(b)に示すように、このような時間をL
CDに表示し、収束に伴って表示時間を減少させれば同
様の効果が得られる。
入後、体温測定が行われるまでの間に環境異常判定及び
環境状態特徴抽出処理を行っている。温度センサの測定
値に基づく温度状態の推定は、このようなタイミング以
外でも当然行うことができるが、使用者による測定動作
前であれば、熱源との接触の態様も比較的限定されてい
るので、複雑な処理を行うわずに精度の良く温度状態を
推定することができる。
実施形態について説明する。体温計の構成については、
第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。本
実施形態に係る体温計では、推定誤差に応じて測定値の
信頼度を使用者に報知する。
理手順について図15に示すフローチャートに従って説
明する。
と、メモリのクリアやLCDの表示動作チェック等の初
期化処理を行う(ステップ31)。
2)。
ベルの判定処理を行う(ステップ33)。
た環境温度変化パラメータによって表される誤差に基づ
いて、誤差レベルの判定を行う。
の状態を「状態1」と称する。)、図5のグラフに示す
誤差の判定値のレベルを下げる(例えば、0.2℃の判
定値を0.1℃に変更する)ことにより、状態1に対応
する判定条件を設定する(ステップ34)。このとき、
図16(a)に示すように、LCDにはバーが3つ表示
され、体温推定値の信頼度が高いことを使用者に報知す
る。このように判定条件を設定したのち、T2が34℃
を超えたか否かにより、体温計の耳挿入検出の有無を判
定する(ステップ35)。体温計の耳挿入検出が無けれ
ば、ステップ32の環境計測処理に戻り、体温計の耳挿
入検出があれば、測定が開始される(ステップ36)。
0.2℃以上0.6℃未満であれば(この状態を「状態
2」と称する。)、図5のグラフに示す誤差の判定値の
レベルを下げる(例えば、0.2℃の判定値を0.1℃
に変更する)ことにより、状態2に対応する判定条件を
設定する(ステップ37)。このとき、図16(b)に
示すように、LCDにはバーが2つ表示され、体温推定
値の信頼度が中程度であることを使用者に報知する。こ
のように判定条件を設定したのちはステップ35の耳挿
入検出の有無処理に進む。
0.6℃以上であれば(この状態を「状態3」と称す
る。)、図5のグラフに示す誤差の判定値のレベルを上
げる(例えば、0.2℃の判定値を0.3℃に変更す
る)ことにより、状態3に対応する判定条件を設定する
(ステップ38)。このとき、図16(c)に示すよう
に、LCDにはバーが1つ表示され、体温推定値の信頼
度が低いことを使用者に報知する。このように判定条件
を設定したのちはステップ35の耳挿入検出の有無処理
に進む。
推定値の信頼度を認識することができるので、測定値を
適切に評価することができる。また、どのような条件下
で、信頼度の高い測定が可能か、すなわち、適切な体温
計の保管場所や測定場所について使用者の認知が向上
し、より短時間で正確な測定を行えるようになる。
ーの本数で表示しているが、信頼度の表示方法はこのよ
うなものに限られない。図17に示すように、LCD上
に3つの同色のLED(温度状態報知手段)20を配置
し、信頼度に応じてLEDの点灯数を増やすようにする
こともできる。また、青,黄,赤のように3つの異なる
色のLEDを配置し、信頼度に応じて異なる色のLED
を点灯させるようにすることもできる。また、信頼度を
音声やブザーで報知するようにすることもできる。測定
可能な状態に至るまでの時間をLCDに表示し、この段
階的に減少して行く時間の表示によって信頼度を報知す
るようにすることもできる。また、図16に示すバー表
示に代えて、図13(a),(b),(c)に示すよう
に「AAA」→「AA」→「A」の表示によって推定値
の信頼度が増す様子を表示するようにすることもでき
る。
実施形態について説明する。体温計の構成については、
第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。本
実施形態に係る体温計では、環境移動があった場合に
は、自動的にパワーオフされる。
理手順について図18に示すフローチャートに従って説
明する。
処理は図10に示す第1の実施形態の処理と同様である
ので、説明を省略する。また、測定待機状態から測定開
始までの処理についても図11に示す第1の実施形態の
処理とほぼ同様であるので、同様の処理については、同
様の符号を用いて説明を省略し、異なる処理についての
み説明する。
23)において、図5のグラフに示す曲線において、た
て軸にとられた環境温度変化パラメータが、デフォルト
の判定値(例えば0.2℃)を超えている場合には、O
K(環境異常あり)として、電源を自動的にオフする。
では、電源が自動的にオフされ、測定が行われないの
で、使用者に不適切な測定値を提示することがなく、環
境条件が測定に適切か否かを使用者に明確に理解させる
こともできる。
実施形態について説明する。体温計の構成については、
第1の実施形態と同様であるので、同様の処理及び構成
については同様の符号を用いて説明を省略する。
について図19に示すフローチャートに従って説明す
る。
の処理を除いて図4に示す第1の実施形態に係る体温計
の処理と同様である。
異常と判定された後、環境異常状態の表示が行われる
(ステップ10)。本実施形態では、ここで、環境計測
処理を開始してからの経過時間を図示しないタイマーか
ら取得し、所定の判定時間(例えば、1秒間)を経過し
ているか否かを判定する(ステップ41)。ステップ4
1において所定時間経過していない場合には、ステップ
2に戻り環境計測を繰り返す。ステップ41において所
定時間を経過している場合には、環境計測を継続するか
否かを判定する(ステップ42)。ここでは、例えば、
所定の判定値ε(例えば、0.2)に対し、ΔT2≦ε
か否かによって環境計測に戻って温度状態の推定を継続
するか否かを判定する。すなわち、ΔT2>εであれば
電源を自動的にオフし、ΔT2≦εであればステップ2
に戻って環境計測を繰り返す。
れ、測定待機状態に至らない場合には、体温計の温度状
態が安定せず、正確な体温測定が望めないので、このよ
うな場合には自動的に電源をオフする処理を行う。但
し、ΔT2は温度状態の安定化に伴って次第に減少し所
定値に収束する指標であるから、ステップ42における
ようにΔT2が所定値よりも小さい場合には、電源をオ
フせずに環境異常判定を継続し、若干の時間の経過を待
つことにより、温度状態が安定し、測定待機状態となる
可能性がある。このように短時間で収束し安定化するよ
うな温度状態としては、例えば、被測定者が、プローブ
カバー交換のため、あるいは誤ってプローブに触れてし
まう場合がある。体温計の温度状態に応じて環境異常判
定処理の時間を延長し、短時間で安定化する可能性のあ
る温度状態である場合は、単なる環境異常の場合とは異
なる処理を行うことにより、上述のような場合でも使用
者は体温測定を行うことができるので、利便性が向上す
る。
実施形態について説明する。
実施形態に係る体温計と同様であるので説明を省略す
る。また、第1の実施形態と同様の処理についても同様
の符号を用いて説明を省略する。
処理は、図4に示すフローチャートにおけるステップ1
4〜ステップ16の処理を除いて第1の実施形態と同様
の処理を行う。すなわち、本実施形態に係る体温計は、
ステップ14において状態3に対応する判定条件とし
て、図5に示すグラフの推定誤差の許容範囲を定める判
定値のレベルを1.5℃あるいは3℃等のように大きな
値に設定する。判定値を設定した後、ステップ15にお
ける状態3の環境異常判定及びステップ16における体
温計の状態3に対応する設定は第1の実施形態と同様に
行う。このように状態3に対応する判定条件を設定する
と、多くの場合に、誤差は判定値以下となり、環境異常
無しと判定され、ステップ4の測定待機状態へと進む。
冬季あるいは寒冷地のように外気温が低い場合には、状
態3の判定値を第1の実施形態のように設定すると、状
態3において環境異常と判定される頻度が高くなりやす
いので、このような場合にも環境異常として処理するの
ではなく、状態3に対応する環境異常判定を事実上無効
化することにより、体温測定が行えるように処理するこ
とにより、使用者の利便性の向上を図ることができる。
のスイッチ(処理選択手段)を設けて使用者が変更する
ようにしてもよいし、分解等の特殊な作業によらなけれ
ば操作できないようなスイッチ(処理選択手段)を基板
等に設け、寒冷地向けの製品の出荷時に予めスイッチを
切り替えるようにしてもよい。
プ6における状態分岐の際に、状態3に該当する場合に
直ちにステップ4の測定待機処理に進ませるようにする
こともできる。
ば、体温計本体及び体温計が置かれた環境の両方又はい
ずれかの温度状態を的確に推定することができるので、
環境の温度が安定している場合に限らず、環境温度や温
度計本体の温度が変化している場合にも適切な対応が可
能となり、体温計の保管場所や使用場所に拘わらず精度
の高い体温推定が可能となる。
内部構造の概略を示すブロック図である。
全体断面図である。
プローブの拡大断面図である。
温計における電源オンから測定待機状態状態までの処理
手順を示すフローチャートである。
ラフである。
る。
グラフである。
線体温計の測定待機状態以降の処理手順を示す図であ
る。
び赤外線本体内部の任意の点の温度推定原理を説明する
図である。
1の実施形態に係る赤外線体温計におけるLCDの表示
例を示す図である。
形態に係る赤外線体温計におけるLCDの他の表示例を
示す図である。
線体温計の処理手順を示すフローチャートである。
2の実施形態に係る赤外線体温計におけるLCDの表示
例を示す図である。
線体温計におけるLEDの配置例を示す図である。
線体温計における処理手順を示すフローチャートであ
る。
線体温計における処理手順を示すフローチャートであ
る。
Claims (27)
- 【請求項1】 赤外線を検出する赤外線検出手段と、 前記赤外線検出手段又はその近傍の温度を測定する赤外
線検出部温度測定手段と、 熱的環境の異なる部位の温度を測定する少なくとも2つ
の温度測定手段と、 前記温度測定手段によって測定された温度に基づいて、
体温計の本体、及び、該体温計が置かれた環境、の少な
くともいずれかの温度状態を推定する温度状態推定手段
と、 前記赤外線検出手段によって検出される赤外線量と、前
記赤外線検出部温度測定手段によって測定された温度に
基づいて被測定者の体温を推定する体温推定手段と、 を備えた赤外線体温計。 - 【請求項2】 前記温度状態推定手段は、 前記温度測定手段によって測定された温度に基づいて、
環境温度の変化に対して単調に変化する環境温度変化指
標を算出する環境温度変化指標算出手段を含む請求項1
に記載の赤外線体温計。 - 【請求項3】 前記環境温度変化指標算出手段によって
算出される前記環境温度変化指標は、体温の推定誤差に
相関のある指標である請求項2に記載の赤外線体温計。 - 【請求項4】 前記温度状態推定手段は、前記温度測定
手段によって測定された温度の変化パターンに基づい
て、体温計の本体、及び、該体温計が置かれた環境、の
少なくともいずれかの温度状態を推定する機能を有する
請求項1に記載の赤外線体温計。 - 【請求項5】 前記温度状態推定手段によって、被測定
者に対して使用された直後の状態に対応する温度状態に
あることを推定する機能を有する請求項1乃至4のいず
れかに記載の赤外線体温計。 - 【請求項6】 前記温度状態推定手段によって、被測定
者に対して使用された直後の状態に対応する温度状態
と、他の環境温度変化に対応する温度状態とを識別する
機能を有する請求項5に記載の赤外線体温計。 - 【請求項7】 前記温度状態推定手段によって、前記他
の環境温度変化に対応する温度状態と推定された場合に
は、環境温度が安定するまで体温計による体温測定を禁
止する機能を有する請求項6に記載の赤外線体温計。 - 【請求項8】 前記温度状態推定手段によって、前記被
測定者に対して使用された直後の状態に対応する温度状
態と推定された場合の処理を選択する処理選択手段を備
えた請求項5に記載の赤外線体温計。 - 【請求項9】 前記温度状態を使用者に報知する温度状
態報知手段を備えた請求項1に記載の赤外線体温計。 - 【請求項10】 前記温度状態を使用者に報知する温度
状態報知手段を備え、 前記温度状態報知手段は前記環境温度変化指標の値に応
じて規定された温度状態を報知する機能を有する請求項
2に記載の赤外線体温計。 - 【請求項11】 前記温度状態を使用者に報知する温度
状態報知手段を備え、 前記温度状態報知手段は前記温度状態を体温の推定誤差
に関連付けて報知する機能を有する請求項3に記載の赤
外線体温計。 - 【請求項12】 前記温度状態を使用者に報知する温度
状態報知手段を備え、 前記温度状態報知手段は前記温度状態を推定される体温
の信頼度に関連づけて報知する機能を有する請求項3に
記載の赤外線体温計。 - 【請求項13】 前記温度状態推定手段によって推定さ
れた温度状態に応じて体温計による体温測定を禁止及び
許可する測定動作管理手段を備えた請求項1に記載の赤
外線体温計。 - 【請求項14】 前記測定動作管理手段は、体温測定が
禁止されるべき温度状態である場合に、当該温度状態に
応じて前記温度状態推定手段による温度状態の推定を継
続するか否かを判定する機能を有する請求項13に記載
の赤外線体温計。 - 【請求項15】 前記体温計による体温測定の禁止及び
許可の少なくともいずれかの状態であることを報知する
管理情報報知手段を備えた請求項13に記載の赤外線体
温計。 - 【請求項16】 前記環境温度変化指標の値に応じて体
温計による体温測定を禁止及び許可する測定動作管理手
段と、 前記体温計による体温測定の禁止及び許可の少なくとも
いずれかの状態であることを報知する管理情報報知手段
と、 を備え、 前記測定動作管理手段は前記温度測定手段によって測定
された温度の変化パターンに基づいて、前記体温計によ
る体温測定を禁止するか許可するかを判定するための環
境温度変化指標の基準値を設定する機能を有する請求項
2又は3に記載の赤外線体温計。 - 【請求項17】 電源投入後、被測定者の体温が測定さ
れるまでの間に前記温度状態推定手段により前記温度状
態を推定する機能を有する請求項1乃至16のいずれか
に記載の赤外線体温計。 - 【請求項18】 前記温度測定手段によって測定された
温度に基づいて、前記体温計の外部環境の任意の点の温
度を推定する環境温度推定手段を備えた請求項1に記載
の赤外線体温計。 - 【請求項19】 前記温度測定手段によって測定された
温度に基づいて、前記体温計本体内部の任意の部位の温
度を推定する内部温度推定手段を備えた請求項1に記載
の赤外線体温計。 - 【請求項20】 前記温度状態推定手段によって推定さ
れた温度状態に応じて体温計の電源をオフする機能を有
する請求項1乃至19のいずれかに記載の赤外線体温
計。 - 【請求項21】 赤外線体温計の本体、及び、該体温計
が置かれた環境、の少なくともいずれかの温度状態を推
定する温度状態推定方法であって、 前記体温計における熱的環境の異なる部位の温度を測定
するステップと、 前記測定された温度に基づいて前記温度状態を推定する
ステップと、 を含む赤外線体温計の温度状態推定方法。 - 【請求項22】 前記体温計における熱的環境の異なる
部位の測定温度に基づいて、環境温度の変化に対して単
調に変化する環境温度変化指標を算出するステップを含
み、 前記環境温度変化指標に基づいて前記温度状態を推定す
る請求項21に記載の赤外線体温計の温度状態推定方
法。 - 【請求項23】 前記体温計における熱的環境の異なる
部位の測定温度の変化パターンを算出するステップを含
み、 前記環境温度変化指標と前記測定温度の変化パターンと
に基づいて前記温度状態を推定する請求項22に記載の
赤外線体温計の温度状態推定方法。 - 【請求項24】 赤外線体温計において情報を報知する
方法であって、 前記体温計における熱的環境の異なる部位の温度を推定
するステップと、 前記測定された温度に基づいて前記体温計の本体及び該
体温計が置かれた環境の少なくともいずれかの温度状態
を推定するステップと、 前記推定された温度状態を報知するステップと、 を含む赤外線体温計における情報報知方法。 - 【請求項25】 前記体温計における熱的環境の異なる
部位の測定温度に基づいて、環境温度の変化に対して単
調に変化する指標であり、体温の推定誤差に相関のある
環境温度変化指標を算出するステップを含み、 前記環境温度変化指標に基づいて前記温度状態を推定す
るとともに、前記推定された温度状態を前記体温の推定
誤差に関連付けて報知する請求項24に記載の赤外線体
温計における情報報知方法。 - 【請求項26】 赤外線体温計による体温測定を禁止及
び許可する測定動作管理方法であって、 前記体温計における熱的環境の異なる部位の温度を測定
するステップと、 前記測定された温度に基づいて前記温度状態を推定する
ステップと、 前記推定された温度状態に基づいて前記体温計による体
温測定を禁止又は許可するステップと、 前記体温計による体温測定が禁止又は許可されているこ
とを報知するステップと、 を含む赤外線体温計の測定動作管理方法。 - 【請求項27】 赤外線体温計による体温測定を禁止及
び許可する測定動作管理方法であって、 前記体温計における熱的環境の異なる部位の温度を測定
するステップと、 前記測定された温度に基づいて温度状態を推定するステ
ップと、 前記推定された温度状態に基づいて前記体温計による体
温測定を禁止又は許可するステップと、 前記温度状態を体温の推定誤差に関連付けて報知するス
テップと、 前記体温計による体温測定が禁止又は許可されているこ
とを報知するステップと、 を含む赤外線体温計の測定動作管理方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001208555A JP3900865B2 (ja) | 2001-06-04 | 2001-07-09 | 赤外線体温計,赤外線体温計の温度状態推定方法,情報報知方法及び測定動作管理方法 |
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