JP2003052183A - 圧電アクチュエータおよびこれを用いた電子機器 - Google Patents

圧電アクチュエータおよびこれを用いた電子機器

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JP2003052183A
JP2003052183A JP2001238766A JP2001238766A JP2003052183A JP 2003052183 A JP2003052183 A JP 2003052183A JP 2001238766 A JP2001238766 A JP 2001238766A JP 2001238766 A JP2001238766 A JP 2001238766A JP 2003052183 A JP2003052183 A JP 2003052183A
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piezoelectric actuator
frame body
beams
actuator according
center
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JP2001238766A
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English (en)
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Tomokazu Yamaguchi
朋一 山口
Taiji Goto
泰司 後藤
Seiichi Minami
誠一 南
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器に組み込んだ場合、回転の中心と被
変位部品の重心が異なることから生じるねじり応力に起
因する本来移動させるべき方向と異なる方向への変動を
抑制することのできる圧電アクチュエータを提供するこ
とを目的とするものである。 【解決手段】 圧電体からなる4つの梁1a,1b,1
c,1dを辺とする四角形の枠体からなり、対向する梁
1aと1c、1bと1dが同位相で伸縮すると同時に隣
り合う梁1a,1cと1b,1dとが逆位相で伸縮する
構成とすることにより、対角にある2つの角部2b,2
dが他の対角にある角部2a,2cに対して相対的に枠
体の内側の中央に中心を持つ回転変位を起こすため、圧
電アクチュエータの回転の中心と被変位部品の重心を合
わせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばハードディス
ク装置の磁気ヘッドに微小変位を与える圧電アクチュエ
ータおよびこれを用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電アクチュエータは例えば特開
2001−84723に記載されているものが知られて
いる。
【0003】図9は従来の圧電アクチュエータとそれを
用いたハードディスクの磁気ヘッド部の分解斜視図であ
る。
【0004】図9において、圧電アクチュエータ101
は板状の2枚の圧電素子102a,102bを両端で固
定した構成とし、圧電素子102a,102bが互いに
逆位相で伸縮することにより圧電アクチュエータ101
が屈曲し、固定部103を中心に変位部104が横方向
に回転変位するものであった。なお、図9において12
0はスライダーであり、121はサスペンション、12
2は磁気ヘッドである。
【0005】また、図10は従来のハードディスクドラ
イブの模式図である。
【0006】ハードディスクドライブは、ボード110
の上にディスク111を設置し、このボード110に設
けたスピンドルモータによりディスク111を回転させ
る。またボード110上には支持部113を有するアー
ムアクチュエータ114が設けられている。さらにスイ
ングアーム115の一端側を支持部113に接続し、他
端側の先端に磁気ヘッド部116を取り付けたものであ
った。そしてアームアクチュエータ114でスイングア
ーム115を介して磁気ヘッド部116を水平方向に移
動させて位置制御を行い、ディスク111への書き込み
および読み出しを行う。
【0007】なお、上記の磁気ヘッド部116は図9に
示すように、スライダー120の上面に圧電アクチュエ
ータ101の変位部104を接着すると共に、この圧電
アクチュエータ101の固定部103の上面にサスペン
ション121を接着して固定し、またスライダー120
の一側面に磁気ヘッド122を取り付けたものであっ
た。圧電アクチュエータ101は圧電素子102a,1
02bが互いに逆位相に伸縮することで屈曲し、磁気ヘ
ッド122を微小に変位させるというものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記圧電アクチュエー
タ101においては屈曲により横方向の回転変位を得る
ため、回転変位の中心とスライダー120の重心が異な
ることとなり、スライダー120の微小変位と同時にサ
スペンション121にねじり応力を与える。その結果、
スライダー120は上下方向にも動くことになる。
【0009】また、磁気ヘッド122でディスク111
の磁気情報をできるだけ正確に読みとるために、ディス
ク111とスライダー120との距離は非常に短くなっ
ている。
【0010】従ってスライダー120が上下方向に変動
するディスク111を損傷してしまうという問題点を有
していた。
【0011】そこで本発明は、電子機器に組み込んだ場
合、回転変位の中心と被変位部品の重心が異なることか
ら生じるねじり応力に起因する従来の問題点を解決し、
本来移動させるべき方向と異なる方向への変動を抑制す
ることのできる圧電アクチュエータおよびこれを用いた
電子機器を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、以下の構成を有するものである。
【0013】本発明の請求項1に記載の発明は、特に、
圧電体からなる4つの梁を辺とする四角形の枠体からな
り、前記4つの梁は対向する梁が同位相で伸縮し隣り合
う梁が逆位相で伸縮する構成とした圧電アクチュエータ
であり、対向する梁が同位相で伸縮するとともに隣り合
う梁が逆位相で伸縮することで一方の対角に対して他方
の対角が相対的に枠体の内側中心部分を中心として回転
変位を起こすため、被変位部品の重心と回転変位の中心
を合わせやすいという作用効果が得られる。
【0014】本発明は請求項2に記載の発明は、特に、
枠体の4つの角部は、対角に位置する2つの角部を固定
部とし、他の対角に位置する2つの角部を変位部とした
請求項1に記載の圧電アクチュエータであり、対角に位
置する2つの角部で被変位部品を支持することにより被
変位部品に回転変位を確実に伝え、駆動できるという作
用効果が得られる。
【0015】本発明の請求項3に記載の発明は、特に、
枠体の各梁の長さはその梁の幅より大きく、幅の6倍以
下とした請求項1に記載の圧電アクチュエータであり、
各梁の長さがその梁の幅より大きいため、梁の幅伸縮を
抑えながら梁の長さ伸縮を効果的に起こしやすいと同時
に、各梁の長さがその梁の幅の6倍以下であるため梁に
十分な強度を持たせやすく信頼性の高い圧電アクチュエ
ータが得られるという作用効果が得られる。
【0016】本発明の請求項4に記載の発明は、特に、
枠体の4つの内角はそれぞれ対向する2つの内角の角度
をほぼ同じとした請求項1に記載の圧電アクチュエータ
であり、対向する2つの内角がほぼ同じであるため、枠
体の対角線がほぼ中心で交わり、1つの対角が他の対角
に対して相対的に起こす回転変位の中心と枠体の中心を
合わせやすいという作用効果が得られる。
【0017】本発明の請求項5に記載の発明は、特に、
枠体の各梁はその対向する梁とほぼ同じ長さとした請求
項1に記載の圧電アクチュエータであり、対向する梁の
長さがほぼ同じため、4つの梁で形成される4角形の枠
体の対角線がほぼ中心で交わり、一方の対角が他の対角
に対して相対的に起こす回転変位の中心と枠体の中心を
合わせやすいという作用効果が得られる。
【0018】本発明の請求項6に記載の発明は、特に、
枠体は一体の板状圧電セラミックスで構成した請求項1
に記載の圧電アクチュエータであり、接続部が無いた
め、小型化が容易で安定した特性が得られるという作用
効果が得られる。
【0019】本発明の請求項7に記載の発明は、特に、
枠体は4つの内角部分を曲面とした請求項6に記載の圧
電アクチュエータであり、破壊の発生しやすい狭角部分
への応力集中が緩和できるため、角の部分から破壊が発
生しにくく、圧電アクチュエータとしての信頼性が向上
するという作用効果が得られる。
【0020】本発明の請求項8に記載の発明は、特に、
枠体は板状圧電セラミックス全体を厚み方向に分極し、
梁の両面に駆動用電極を形成した請求項6に記載の圧電
アクチュエータであり、圧電セラミックスの分極時に分
極の有無による歪みを生じにくいとともに、伸縮が梁で
のみ発生するため、圧電アクチュエータが動作時に不要
な歪を起こしにくいという作用効果が得られる。
【0021】本発明の請求項9に記載の発明は、特に、
枠体はそれぞれの部位の断面の角部分が曲線となる構成
とした請求項1に記載の圧電アクチュエータであり、角
部分から破壊が発生しにくく、圧電アクチュエータとし
ての信頼性が向上するという作用効果が得られる。
【0022】本発明の請求項10に記載の発明は、特
に、枠体は角部の厚みが梁の厚みより厚い構成とした請
求項1に記載の圧電アクチュエータであり、支持部分で
ある角部の厚みが厚いため、支持部分を被支持部に接着
するときに接着剤が梁に流れ込みにくく梁の伸縮を阻害
しにくいという作用効果が得られる。
【0023】本発明の請求項11に記載の発明は、特
に、請求項1に記載の圧電アクチュエータを用いて被変
位部品を駆動する電子機器であり、一方の対角が他の対
角に対して相対的に起こす回転変位の中心と被変位部品
の重心を合わせやすいアクチュエータを用いるため、回
転変位の中心と被変位部品の重心が異なることから生じ
るねじり応力に起因する本来移動させるべき方向と異な
る方向への変動が起こりにくい電子機器を得られるとい
う作用効果がある。
【0024】本発明の請求項12に記載の発明は、特
に、請求項2に記載の圧電アクチュエータと固定部品の
被変位部品とを有し、前記圧電アクチュエータの4つの
角部のうち、対角に位置する2つの角部の一方の面に被
変位部品を保持し、他の対角の位置する2つの角部の他
方の面を固定部品に取り付けた電子機器であり、固定部
品と被変位部品を圧電アクチュエータのそれぞれ別の面
で保持しているため、変位部に固定する被変位部品の接
着自由度が高く、変位部の中心を被変位部品の重心位置
に合わせて接着することが容易で、回転変位の中心と被
変位部品の重心を一致させやすく、回転変位の中心と被
変位部品の重心が異なることから生じるねじり応力に起
因する本来移動させるべき方向と異なる方向への変動が
起こりにくい電子機器を得られるという作用効果が得ら
れる。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、実施の形
態1を用いて、本発明の特に請求項1〜10に記載の発
明について説明する。
【0026】図1および図2は本発明の実施の形態1に
おける圧電アクチュエータの平面図であり、図2は図1
の裏面の平面図である。また、図3および図4は本発明
の実施の形態1における圧電アクチュエータの断面図で
あり、図3は図1における一点鎖線A−A'部での断面
を示す断面図、図4は図1における破線B−B'部での
断面を示す断面図である。
【0027】図1〜図4において、1a,1b,1c,
1dは梁、2a,2b,2c,2dは角部、3a,3c
は駆動用電極としての第1の電極、3b,3dは駆動用
電極としての第2の電極、4a,4b,4c,4d,4
a',4b',4c',4d'は樹脂層である。
【0028】図1〜図4を参照して本発明の実施の形態
1における圧電アクチュエータの構成を説明する。図1
〜図4に示すように、本発明の実施の形態1における圧
電アクチュエータは、4つの梁1a,1b,1c,1d
を辺とする四角形の枠体であり、各梁1a,1b,1
c,1dの長さは全て同一の長さとし各梁の幅より大き
くした。
【0029】また、枠体の一方の面に第1の電極3a,
3cを、裏面には第2の電極3b,3dを設け、第1の
電極3aは梁1a,1bおよび角部2aに、第1の電極
3cは梁1c,1dおよび角部2cに、第2の電極3b
は梁1b,1cおよび角部2bに、第2の電極3dは梁
1a,1dおよび角部2dに設けてあり、第1の電極3
aと3cとの間に電圧を印加した時、第2の電極3b,
3dは中間電極として機能し、対向する梁の1aと1
c、1bと1dは、それぞれ同位相で伸縮するとともに
隣り合う梁の1a、1cと1b、1dとは逆位相で伸縮
する構成とした。
【0030】さらに、枠体の角部2a,2b,2c,2
dには、樹脂層4a,4b,4c,4d,4a',4
b',4c',4d'を設け、角部2a,2b,2c,2
dが4つの梁1a,1b,1c,1dの厚みより厚い構
成とした。
【0031】次に、本発明の実施の形態1における圧電
アクチュエータの製造方法について説明する。
【0032】まず、全体を厚み方向に分極した厚み0.
1mm、幅10mm、長さ10mmのチタン酸ジルコン
酸鉛系の板状圧電セラミックスを準備した。この板状圧
電セラミックスの片面に第1の電極3a,3cを、その
裏面に第2の電極3b,3dを形成した。この時、各電
極3a,3c,3b,3dはクロム500Å、銀100
00Åをスパッタにて形成した。また図1および図2に
示したように、第1の電極3aと第2の電極3dとが最
終的に梁1aとなる部分で、第1の電極3aと第2の電
極3bとが最終的に梁1bとなる部分で、第1の電極3
cと第2の電極3bとが最終的に梁1cとなる部分で、
および第1の電極3cと第2の電極3dとが最終的に梁
1dとなる部分でのみ重なるように部分形成した。また
この時、完成品を多数個得るため、幅10mm、長さ1
0mmの板状圧電セラミックス上に各電極3a,3c,
3b,3dのパターンを縦9列、横9列となるよう並べ
て形成した。
【0033】続いて、角部2a,2b,2c,2dの両
面に厚み10μmのエポキシ系の樹脂層4a,4b,4
c,4d,4a',4b',4c',4d'をスクリーン印
刷法により形成し、角部2a,2b,2c,2dとなる
部分の厚みが梁1a,1b,1c,1dとなる部分の厚
みより厚くなるようにした。
【0034】次に、電極3a,3c,3b,3dおよび
樹脂層4a,4b,4c,4d,4a',4b',4
c',4d'を形成した圧電セラミック板を超音波加工に
て四角形のくりぬき加工をし枠体の内側部分を形成し
た。このとき、枠体の内側部分の寸法は0.6mm角と
し、4つの内角の角度はいずれもほぼ90°とした。ま
た、枠体の4つの内角部分が曲面になるよう、また、枠
体の各部位の断面の角部分が曲線になるように加工し
た。
【0035】最後に、ダイヤモンド切断機で切断すると
ともに各部位の断面の角部分が曲線になるように加工
し、各梁1a,1b,1c,1dの幅が0.2mm、長
さが0.6mmで、外形が1mm角の枠体である本発明
の実施の形態1における圧電アクチュエータ12を得
た。
【0036】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態1における圧電アクチュエータ12の動作につ
いて、図1〜図4および図5を参照して説明する。
【0037】なお、図5は本発明の実施の形態1におい
て行った動作測定を説明するための模式図である。
【0038】図5のように、上記図1〜図4の圧電アク
チュエータ12の角部2b,2dの樹脂層4b',4d'
部分を大理石のベース11に接着固定した。さらに、圧
電アクチュエータ12の角部2a,2cの樹脂層4a,
4c部分に、厚み0.1mm、幅1mm、長さ6mmの
アルミナ棒13のその厚み方向の面を接着して固定し
た。このとき、圧電アクチュエータ12の重心5pとア
ルミナ棒13の重心が一致するように接着した。
【0039】次に、図1〜図4の圧電アクチュエータ1
2の第1の電極3aと3cとの間に10V、1kHzの
交流電圧を加えた。その結果、梁1aと梁1c、梁1
b、梁1dは、それぞれ同位相で伸縮するとともに、梁
1a、梁1cと梁1b、梁1dとは逆位相で伸縮し、圧
電アクチュエータ12の角部2a,2cは角部2b,2
dに対して同じ回転変位方向に応力を受け、圧電アクチ
ュエータ12の重心5pを中心に回転振動した。この回
転振動を小野測器製のレーザードップラー変位計14を
用いてアルミナ棒13の重心位置から両端に2.5mm
離れた点C,Dの変位を測定した。その結果、C,D点
ともに±1μmの変位を起こしており、アルミナ棒13
がその重心を中心に±0.02°回転振動した。
【0040】以上のように、本発明の実施の形態1にお
ける圧電アクチュエータ12は、4つの梁1a,1b,
1c,1dを辺とする四角形の枠体であり、対向する梁
1aと1c、1bと1dが同位相で伸縮すると同時に隣
り合う梁1a、1cと1b、1dとが逆位相で伸縮する
ため、固定部とした対角にある2つの角部2b,2dに
対して、他の対角に位置する2つの角部2a,2cを変
位部としてこれに固定した被変位部品であるアルミナ棒
13は枠体の内側の中央を中心として相対的に回転変位
を起こすことができた。
【0041】また、4つの梁1a,1b,1c,1dの
長さを各梁の幅の3倍とし、枠体は4つの内角部分を曲
面で構成し、枠体の各部位の断面の角部分が曲線構成を
したことにより、効率的な梁の長さ方向の伸縮振動を起
こすことができ、同時に梁が十分な強度を持ち、かけ、
割れ等の破壊の発生が防止でき信頼性の高い圧電アクチ
ュエータ12が得られた。
【0042】なお上記では、各梁1a,1b,1c,1
dの長さはその梁の幅の3倍としたが、梁の長さは、幅
に対する比が大きいほど伸縮を効率的に生ずるが強度が
低下し、逆に幅に対する比が小さいほど強度は確保でき
るが伸縮の効率が低下するので、枠体の各梁の長さはそ
の梁の幅より大きく幅の6倍以下が好ましい。
【0043】また、4つの梁1a,1b,1c,1dの
長さをほぼ同じにし、枠体の4つの内角の角度をいずれ
もほぼ90°としそれぞれ対向する2つの内角の角度を
ほぼ同じにしたことにより、変位部である対角にある2
つの角部2a,2cが固定部とした対角にある2つの角
部2b,2dに対して相対的に起こす回転変位の中心を
枠体である圧電アクチュエータ12の重心5pに一致さ
せることができ、回転変位の中心と被変位部品であるア
ルミナ棒13の重心を合わせることができた。
【0044】また、枠体である圧電アクチュエータ12
を一体の板状圧電セラミックスで構成したことにより上
記したような非常に小さな圧電アクチュエータを得るこ
とができた。
【0045】また、枠体である圧電アクチュエータ12
を全体を厚み方向に分極した板状圧電セラミックスによ
り構成し、梁1a,1b,1c,1dの両面に駆動用電
極3a〜3dを設けたため、反りなどの変形が無く、梁
の伸縮時にも反りが起こりにくく効率的に回転変位を生
ずる圧電アクチュエータが得られた。
【0046】また、角部2a,2b,2c,2dの両面
に樹脂層4a,4b,4c,4d,4a',4b',4
c',4d'を形成して、角部2a,2b,2c,2dの
厚みを梁1a,1b,1c,1dの厚みより厚くしたた
め、固定部とした角部2b,2dを支持体である大理石
のベース11に接着固定する際、および変位部とした角
部2a,2cに被変位部品であるアルミナ棒13を接着
固定する際に接着剤が梁部分に流れ込むことなく接着固
定ができ、梁の伸縮の自由が確保できた。
【0047】(実施の形態2)以下、実施の形態2を用
いて、本発明の特に請求項11,12に記載の発明につ
いて説明する。
【0048】図6,図7および図8を参照して本発明の
実施の形態2について説明する。
【0049】図6は本発明の実施の形態2における圧電
アクチュエータを用いたハードディスクドライブの磁気
ヘッド部の分解斜視図である。
【0050】図6において、12は図1〜図4に示した
本発明の実施の形態1の圧電アクチュエータである。こ
の圧電アクチュエータ12の下面には磁気ヘッド21を
実装したスライダー22を圧電アクチュエータ12の重
心5pとスライダー22の重心24pが一致するように
圧電アクチュエータ12の角部2b,2dの樹脂層4
b',4d'(図示せず)の部分で接着固定している。ま
た、圧電アクチュエータ12の上面の角部2a,2cの
樹脂層4a,4c(図示せず)の部分でサスペンション
23に接着固定している。
【0051】図7は本発明の実施の形態2におけるハー
ドディスクドライブの模式図である。図7において、3
1はボード、32はディスク、33はスピンドルモー
タ、34はアーム支持部、35はアームアクチュエー
タ、36はスイングアーム、37は図6に示した磁気ヘ
ッド部である。
【0052】図7に示すハードディスクドライブは、ボ
ード31の上にディスク32を設置し、このディスク3
2の中央部に設けたスピンドルモータ33によりディス
ク32を回転させる。また、ボード31上にはアーム支
持部34を有するアームアクチュエータ35が設けられ
ている。さらにスイングアーム36の一端側をアーム支
持部34に接続し、他端側の先端に磁気ヘッド部37を
取付けたものである。磁気ヘッド部37は図6に示すよ
うに磁気ヘッド21、スライダー22、圧電アクチュエ
ータ12およびサスペンション23で構成した。
【0053】次に、上記図7のハードディスクドライブ
を用いて、図6の本発明の実施の形態2における磁気ヘ
ッド部37の動作を確認した。図8に示したフローチャ
ートにより、磁気ヘッド部37の動作確認を行った結
果、本発明の実施の形態2においては、圧電アクチュエ
ータ12の回転変位の中心とスライダー22の重心が一
致しているため、サスペンション23にねじり応力が加
わることがなく、したがって磁気ヘッド21の上下動も
発生せず、安定した姿勢で磁気ヘッド部37を動作させ
ることができた。
【0054】また、圧電アクチュエータ12の角部2
a,2b,2c,2dの両面に樹脂層4a,4b,4
c,4d,4a',4b',4c',4d'を形成し、角部
2a,2b,2c,2dの厚みを梁1a,1b,1c,
1dの厚みより厚くしたため、圧電アクチュエータ12
をスライダー22およびサスペンション23に接着固定
する際の圧電アクチュエータ12の梁への接着樹脂の回
り込みはなく、梁の伸縮の自由が確保でき、角部2b,
2dで効率的に回転変位を起こすことができた。
【0055】なお、上記実施の形態1および2では角部
2a,2cを固定部とし角部2b,2dを変位部として
被変位部品に接着固定したが、逆に接着固定をしても同
様の効果が得られる。
【0056】また、上記実施の形態2においては電子機
器の一例としてハードディスクドライブを用いて説明し
たが、他にもDVD、CCDカメラ、ビデオカメラなど
被検知物に対して圧電アクチュエータを取り付けた検知
体を相対的に回転変位させる際、微小移動制御とともに
姿勢制御が必要な電子機器において同様の効果を有する
ものである。
【0057】
【発明の効果】以上本発明によると、圧電体からなる4
つの梁を辺とする四角形の枠体からなり、前記4つの梁
は対向する梁が同位相で伸縮し隣り合う梁が逆位相で伸
縮する構成とし、枠体の4つの角部は、対角に位置する
2つの角部を固定部とし、他の対角に位置する2つの角
部を変位部としたので、一方の対角に対して他方の対角
が枠体の内側の中央を中心として相対的に回転変位を起
こすため、被変位部品の重心と回転変位の中心を合わせ
やすく、上下変位などの本来移動させるべき方向と異な
る方向の変動のない圧電アクチュエータとなる。また、
本発明の圧電アクチュエータを用いることにより、小型
で高精度な微小位置制御が可能な電子機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における圧電アクチュエ
ータの平面図
【図2】同圧電アクチュエータの裏面の平面図
【図3】同圧電アクチュエータのA−A'部での断面図
【図4】同圧電アクチュエータのB−B'部での断面図
【図5】本発明の実施の形態1における動作測定を説明
するための模式図
【図6】本発明の実施の形態2における圧電アクチュエ
ータを用いたハードディスクドライブの磁気ヘッド部の
分解斜視図
【図7】本発明の実施の形態2におけるハードディスク
ドライブの模式図
【図8】本発明の実施の形態2におけるハードディスク
ドライブの動作確認のフローチャート
【図9】従来の圧電アクチュエータとそれを用いたハー
ドディスクドライブの磁気ヘッド部の分解斜視図
【図10】従来のハードディスクドライブの模式図
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 梁 2a,2b,2c,2d 角部 3a,3c 第1の電極 3b,3d 第2の電極 4a,4b,4c,4d,4a',4b',4c',4d'
樹脂層 5p 圧電アクチュエータの重心 11 大理石のベース 12 圧電アクチュエータ 13 アルミナ棒 14 レーザドップラー変位計 21 磁気ヘッド 22 スライダー 23 サスペンション 24p スライダの重心 31 ボード 32 ディスク 33 スピンドルモータ 34 アーム支持部 35 アームアクチュエータ 36 スイングアーム 37 磁気へッド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 誠一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D042 LA01 MA15 5D059 AA01 BA01 CA18 DA19 DA26 EA02 EA03 5D096 NN03 NN07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体からなる4つの梁を辺とする四角
    形の枠体からなり、前記4つの梁は対向する梁が同位相
    で伸縮し隣り合う梁が逆位相で伸縮する構成とした圧電
    アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 枠体の4つの角部は、対角に位置する2
    つの角部を固定部とし、他の対角に位置する2つの角部
    を変位部とした請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 枠体の各梁の長さはその梁の幅より大き
    く、幅の6倍以下とした請求項1に記載の圧電アクチュ
    エータ。
  4. 【請求項4】 枠体の4つの内角はそれぞれ対向する2
    つの内角の角度をほぼ同じとした請求項1に記載の圧電
    アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 枠体の各梁はその対向する梁とほぼ同じ
    長さとした請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 枠体は一体の板状圧電セラミックスで構
    成した請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 枠体は4つの内角部分を曲面とした請求
    項6に記載の圧電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 枠体は板状圧電セラミックス全体を厚み
    方向に分極し、梁の両面に駆動用電極を形成した請求項
    6に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 枠体はそれぞれの部位の断面の角部分が
    曲線となる構成とした請求項1に記載の圧電アクチュエ
    ータ。
  10. 【請求項10】 枠体は角部の厚みが梁の厚みより厚い
    構成とした請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の圧電アクチュエータ
    を用いて被変位部品を駆動する電子機器。
  12. 【請求項12】 請求項2に記載の圧電アクチュエータ
    と固定部品と被変位部品とを有し、前記圧電アクチュエ
    ータの4つの角部のうち、対角に位置する2つの角部の
    一方の面に被変位部品を保持し、他の対角に位置する2
    つの角部の他方の面を固定部品に取り付けた電子機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006073186A (ja) * 2004-08-30 2006-03-16 Shinka Jitsugyo Kk マイクロアクチュエータ、ヘッドジンバルアッセンブリ及びこれを用いたディスクドライブ
JP2007312465A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Omron Corp 駆動装置、光走査型装置及び物体情報検知装置
CN102983781A (zh) * 2012-12-20 2013-03-20 北京航空航天大学 一种压电振动俘能器

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