JP2003049970A - パイプクリップ - Google Patents

パイプクリップ

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JP2003049970A
JP2003049970A JP2001235294A JP2001235294A JP2003049970A JP 2003049970 A JP2003049970 A JP 2003049970A JP 2001235294 A JP2001235294 A JP 2001235294A JP 2001235294 A JP2001235294 A JP 2001235294A JP 2003049970 A JP2003049970 A JP 2003049970A
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pipe
retaining
legs
leg
push
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JP2001235294A
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Akira Yoneoka
晃 米岡
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Piolax Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 径の異なる複数種類のパイプに共用でき、し
かも比較的コンパクトに形成できるパイプクリップを提
供する。 【解決手段】 このパイプクリップ10は、基板21と
左右の立壁22、23とにより形成された、内部空間2
4を有する枠体20と、この枠体20の左右の立壁より
内部空間に向かって伸びる複数対の抜け止め脚41、4
2、43と、この抜け止め脚よりも基板寄り部分から同
じく内部空間に向かって伸びる少なくとも一対の押上げ
脚51、52とを備えている。抜け止め脚41、42、
43は、保持すべきパイプの軸方向において同一位置に
あって、複数の抜け止め脚の合力によって抜け止め力を
付与するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の燃
料系のパイプなどを被取付けパネルに固定するのに用い
られるパイプクリップに関し、特に、パイプの径が変更
されても共通のクリップで保持できるようにしたパイプ
クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】被取付けパネルに設けた取付け穴に嵌着
する係止部と、この係止部に連設された凹状基部と、こ
の凹状基部の左右の立壁から内部空間に向けて延出され
た抜け止め脚とを有し、各種のパイプ(チューブも含
む)を上記凹状の基部に挿入して抜け止め脚で保持する
と共に、上記係止部によって被取付けパネルに固定する
ようにしたパイプクリップが知られている。
【0003】このようなパイプクリップとして、特許第
2630917号には、基部と、取付け穴に係止するた
めの、前記基部の片面に突設された係止部と、前記基部
の反対面から立設されたU字壁と、前記U字壁から前記
基部方向へ斜めに延設され、その先端部で棒状物を前記
U字壁内に保持する弾性抜け止め片とを備えた枠体状保
持具であって、前記弾性抜け止め片が、前記基部側への
変形時に各々干渉をしない前記U字壁位置より複数設け
られ、該各弾性抜け止め片の先端にそれぞれ幅の違う複
数の棒状物挿入路が形成されたことを特徴とする棒状物
支持具が開示されている。
【0004】上記棒状物保持具は、抜け止め片が複数設
けられ、その先端の棒状物挿入路がそれぞれ幅が異なる
ので、棒状物は外径の異なる場合でも、いずれかの抜け
止め片の先端部でU字壁内に保持され、外径の異なる複
数種類の棒状物に共用できるという作用、効果をもたら
す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の保持具では、抜け止め脚を棒状物の軸方向に複数設
けなければならず、軸方向の長さが長くなるため、クリ
ップが大型化し、材料コストも高くなるという問題があ
った。
【0006】したがって、本発明の目的は、径の異なる
複数種類のパイプに共用でき、しかも比較的コンパクト
に形成できるパイプクリップを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1は、基板と左右の立壁とにより形成さ
れた、内部空間を有する枠体と、この枠体の左右の立壁
より前記内部空間に向かって伸びる複数対の抜け止め脚
と、前記左右の立壁の、前記抜け止め脚よりも前記基板
寄り部分から同じく内部空間に向かって伸びる少なくと
も一対の押上げ脚とを備え、前記抜け止め脚は、保持す
べきパイプの軸方向において同一位置にあって、前記左
右それぞれ複数の抜け止め脚は、互いに当接し合って合
力を発生し、当該脚の数よりも少ない数でパイプに接し
て抜け止め力を付与するように構成されていることを特
徴とするパイプクリップを提供するものである。
【0008】上記発明によれば、複数の抜け止め脚の合
力によって抜け止め力を付与することにより、パイプの
径に応じて複数の抜け止め脚が作用するので、径の異な
る複数種類のパイプを共通のクリップで保持することが
可能となる。
【0009】また、複数対の抜け止め脚が、保持すべき
パイプの軸方向において同一位置にあるので、軸方向の
長さを比較的短く抑えつつ、径の異なる複数種類のパイ
プに共用できるようにすることができる。
【0010】また、左右それぞれ複数本の抜け止め脚の
内、1本が破損したときでも、他の脚が残るので、多少
パイプ位置が浮き上がることにはなるが、フェイルセー
フ(二重安全)として機能する。
【0011】更に、複数本の抜け止め脚が互いに当接し
ているので、パイプが振動すると、前記複数本の抜け止
め脚が互いにこすれ合うことになり、そのフリクション
等によって制振作用が生じ、パイプの共振を防止でき
る。
【0012】本発明の第2は、前記第1の発明におい
て、前記抜け止め脚の当接し合う数がパイプの径が大き
くなるほど多くなるように変化する請求項1記載のパイ
プクリップを提供するものである。
【0013】上記発明によれば、パイプの径が大きくな
るほど大きな抜け止め力を付与することができるので、
パイプの径に応じた保持力を付与することができる。ま
た、制振作用もより高まり、大径で重いパイプでも共振
が有効に防止される。
【0014】本発明の第3は、前記第1又は第2の発明
において、前記抜け止め脚及び前記押上げ脚は、前記立
壁より内部空間に向かって、かつ、前記基板側に傾斜し
て伸びているパイプクリップを提供するものである。
【0015】上記発明によれば、パイプを枠体内に挿入
するときには、基板側に傾斜した抜け止め脚によって挿
入しやすく、パイプを枠体内に嵌合させた後には、基板
側に傾斜した抜け止め脚によって、より強い抜け止め力
が付与される。また、押上げ脚も基板側に傾斜している
ので、挿入されたパイプの下部側面を保持するように当
接し、パイプを押上げるだけでなく、左右中央に寄せる
作用ももたらされる。
【0016】本発明の第4は、前記第1〜3の発明のい
ずれかにおいて、前記抜け止め脚の左右の対の先端空隙
は、前記立壁の先端部寄りほど小さくなるように形成さ
れているパイプクリップを提供するものである。
【0017】上記発明によれば、パイプの径が大きくな
って抜け止め脚どうしが当接し合って撓んだとき、基板
よりのものほど大きく撓んで先端が近づくが、基板より
のものほど先端空隙が大きいので、当接し合う位置が挿
入方向に重なりやすくすることができ、複数対の抜け止
め脚の合力を効果的に作用させることができる。
【0018】本発明の第5は、前記第1〜4の発明のい
ずれか1つにおいて、前記抜け止め脚の複数本は、その
脚の途中から前記基板側への傾斜角が浅くなるように屈
曲しているパイプクリップを提供するものである。
【0019】上記発明によれば、抜け止め脚の撓み量が
大きくなったとき、抜け止め脚どうしが接触しやすくし
て、抜け止め脚の合力が作用しやすくすることができ
る。
【0020】本発明の第6は、前記第1〜5の発明のい
ずれかにおいて、前記抜け止め脚及び押上げ脚に隣接し
て、パイプの左右移動を規制する規制部材があり、この
規制部材は前記抜け止め脚の撓み範囲の途中にあり、前
記抜け止め脚の最も基板寄りの脚は、途中に基板向きの
突部が形成されていて、パイプが左右に移動するとこの
突部に当接するパイプクリップを提供するものである。
【0021】上記発明によれば、パイプの挿入時又は保
持時等にパイプが左右方向に動いても、上記規制部材に
よって抜け止め脚の撓み範囲の途中で制止されるので、
パイプが左右いずれかの抜け止め脚どうしの間に嵌入し
て戻らなくなったりすることを防止できる。また、抜け
止め脚の最も基板寄りの脚は、途中に基板向きの突部が
形成されていて、パイプが左右に移動するとこの突部に
当接するので、上記突部によってもパイプの左右移動が
規制される。
【0022】本発明の第7は、前記第1〜6の発明のい
ずれかにおいて、前記抜け止め脚と前記押上げ脚の押圧
力がバランスする位置が、保持すべきパイプの径が変化
しても、パイプの径によらず一定であるように構成され
ているパイプクリップを提供するものである。
【0023】上記発明によれば、抜け止め脚と押上げ脚
の押圧力がバランスする位置が、保持すべきパイプの径
が変化しても、常に一定の範囲にあるので、パイプの径
が変化しても、パイプを枠体に対して一定の挿入位置に
保持することができ、パイプの配管作業を容易にするこ
とができる。
【0024】なお、本発明においては、前記抜け止め脚
は、前記立壁の先端部側に位置するものが太く形成され
ていることが好ましい。これによれば、パイプの径が大
きくなって立壁の先端部側に位置するものが当接して撓
むと、より大きな抜け止め力が付与されるので、パイプ
の径が大きくなるほど、抜け止め力を大きくすることが
できる。
【0025】また、前記押上げ脚も複数対のものからな
り、その当接し合う数がパイプの径が大きくなるほど多
くなるように変化し、それらの合力によって押上げ力を
付与するように構成されていることが好ましい。これに
よれば、押上げ力と抜け止め力とがバランスする位置を
一定にしやすくすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜5には、本発明によるパイ
プクリップの一実施形態が示されている。図1は斜視
図、図2(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平
面図、図3は小径のパイプを挿入するときの状態を示す
説明図、図4は中間径のパイプを挿入するときの状態を
示す説明図、図5は太径のパイプを挿入するときの状態
を示す説明図である。
【0027】図1、2に示すように、このパイプクリッ
プ10は、基板21、左右の立壁22、23とからなる
枠体20を有している。枠体20の内側は、内部空間2
4をなしている。
【0028】基板21の立壁22、23と反対側の面に
は、図示しない被取付けパネルの取付け穴に係合する係
止部30が連設されている。係止部30は、支柱31
と、この支柱31の先端から基板21方向に湾曲して伸
びる一対の係止脚32、33とを有している。係止脚3
2、33の先端には、取付け穴の周縁に係合する係合段
部34が形成されている。
【0029】左右の立壁22、23の内側面には、内部
空間に向けて基板21方向に傾斜して伸びる複数対、こ
の実施形態では3対の抜け止め脚41、42、43と、
同じく複数対、この実施形態では2対の押上げ脚51、
52とが形成されている。抜け止め脚41、42、43
は、立壁22、23の中間部から先端部に向けて順に並
んでおり、押上げ脚51、52は、最も基板21寄りの
抜け止め脚41から所定間隔離れて基板21寄りに順に
並んでいる。
【0030】抜け止め脚41、42、43、及び押上げ
脚51、52は、挿入保持されるべきパイプの軸方向に
見て同じ位置にあり、パイプを挿入したときに互いに重
なり合うような位置にある。
【0031】基板21寄りにある抜け止め脚41は、中
間部に基板21側に突出する突部41aを有し、この突
部41aから先端側41bは、基板21に対する傾斜角
が浅くなるように曲げられている。
【0032】上記抜け止め脚41に隣接する抜け止め脚
42は、その先端部42aが、基板21に対する傾斜角
が浅くなるように中間部から曲げられており、最先端に
は丸い拡径部42bが形成されている。この拡径部42
bは、型抜きのときに押しピンを当てる部分をなすと共
に、隣接する抜け止め脚41、43に当接しやすくし
て、合力が効果的に作用するようにしている。
【0033】立壁22、23の最先端に位置する抜け止
め脚43は、3対の抜け止め脚の中では最も太く形成さ
れている。この抜け止め脚43は、基板21に向けて直
線状に傾斜して伸びている。その先端には、上記抜け止
め脚42と同様に、丸い拡径部43aが形成されてい
る。
【0034】また、左右一対の抜け止め脚の先端どうし
の空隙は、立壁22、23の先端部寄りほど小さくなる
ように形成されている。すなわち、抜け止め脚41どう
しの間隙>抜け止め脚42どうしの間隙>抜け止め脚4
3どうしの間隙となるように形成されている。これによ
って、抜け止め脚41、42、43どうしが当接し合っ
て撓んだときに先端部が重なり合って、それらの合力が
効果的に付与されるようにしている。
【0035】押上げ脚51、52は、立壁22、23の
基板21寄りの部分から基板21に向けて斜めに傾斜し
て延出されている。その傾斜角は、基板21に対して離
れた方の押上げ脚51の方が、基板21寄りの押上げ脚
52よりも浅くされ、その結果、両者はほぼY字状をな
して伸びている。
【0036】それぞれの押上げ脚51、52の先端に
は、丸い拡径部51a、52bが形成されている。これ
らの拡径部51a、52bも、型抜きのときに押しピン
を当てる部分をなすと共に、押上げ脚51、52どうし
で当接しやすくして、合力が効果的に作用するようにし
ている。
【0037】次に、このパイプクリップ10の作用につ
いて説明する。図3、4、5は、それぞれパイプを挿入
保持させるときの状態を示しており、図3は細い径のパ
イプ61を挿入するときの状態、図4は中間の径のパイ
プ62を挿入するときの状態、図5は太い径のパイプ6
3を挿入するときの状態を示している。なお、これらの
図は、立壁23側だけを示しているが、立壁22側でも
同じ状態となっている。
【0038】図3に示すように、細い径のパイプ61を
立壁22、23の間の内部空間24に挿入すると、ま
ず、立壁22、23の最先端部にある抜け止め脚43が
大きく撓み(参照)、この抜け止め脚43を乗り越え
ると、中間の抜け止め脚42が大きく撓み(参照)、
更に中間の抜け止め脚42を乗り越えると、最も基板2
1寄りの抜け止め脚41が大きく撓み(参照)、この
抜け止め脚41を乗り越えると、押上げ脚51が撓ん
で、パイプ61が抜け止め脚41と押上げ脚51との間
に入る(参照)。更に、撓んだ押上げ脚51がパイプ
61を押し戻し、抜け止め脚の付勢力と押上げ脚の付勢
力とがバランスしたところで、パイプ61は保持される
(参照)。なお、の状態で、抜け止め脚41、42
は当接した状態にあるが、抜け止め脚42の方はほとん
ど撓んでおらず、主として抜け止め脚41による付勢力
と押上げ脚51による付勢力がバランスしている。
【0039】図4に示すように、中間の径のパイプ62
を挿入すると、まず、抜け止め脚43、42、41が当
接し合って大きく撓み(参照)、最初の抜け止め脚4
3を乗り越え(参照)、次いで中間の抜け止め脚42
を乗り越え(参照)、最後の抜け止め脚41を乗り越
える。更に、押上げ脚51、52が当接し合って大きく
撓み、パイプ62が抜け止め脚41と押上げ脚51との
間に入る(参照)。この状態で、撓んだ押上げ脚5
1、52がパイプ62を押し戻し、抜け止め脚の付勢力
と押上げ脚の付勢力とがバランスしたところで、パイプ
62は保持される(参照)。なお、の状態で、抜け
止め脚41、42、43は互いに当接しているが、抜け
止め脚43はほとんど撓んでおらず、主として抜け止め
脚41、42の合力による付勢力が付与されている。同
様に押上げ脚51、52は当接しているが、押上げ脚5
2はほとんど撓んでおらず、主として押上げ力51によ
る付勢力が付与されている。したがって、抜け止め脚4
1、42の合力による付勢力と、押上げ力51による付
勢力とがバランスしている。
【0040】図5に示すように、太い径のパイプ63を
挿入すると、まず、抜け止め脚43、42、41が当接
し合って大きく撓み(参照)、最初の抜け止め脚43
を乗り越え(参照)、次いで中間の抜け止め脚42を
乗り越え(参照)、最後の抜け止め脚41を乗り越え
る。更に、押上げ脚51、52が当接し合って大きく撓
み、パイプ63が抜け止め脚41と押上げ脚51との間
に入る(参照)。更に、パイプ63は、基板21の受
け面21aに当接する(参照)が、それ以上は押し込
まれないので、押上げ脚51、52を乗り越えてしまう
ことはない。この状態で、撓んだ押上げ脚51、52が
パイプ62を押し戻し、抜け止め脚の付勢力と押上げ脚
の付勢力とがバランスしたところで、パイプ63は保持
される(参照)。なお、の状態で、抜け止め脚4
1、42、43は互いに当接していずれも撓んだ状態に
あり、抜け止め脚41、42、43の合力による付勢力
が付与されている。同様に、押上げ脚51、52は当接
していずれも撓んだ状態にあり、押上げ力51、52の
合力による付勢力が付与されている。したがって、抜け
止め脚41、42、43の合力による付勢力と、押上げ
力51、52の合力による付勢力とがバランスしてい
る。
【0041】また、この実施形態の場合、図3のにお
けるパイプ61の基板21底面からの支持高さh1と、
図4のにおけるパイプ62の基板21底面からの支持
高さh2と、図5のにおけるパイプ62の基板21底
面からの支持高さh3とが、ほぼ同じになるように調整
されている。その結果、パイプの径が変わっても、被取
付けパネルに対する被取付け支持高さが変わらないの
で、配管作業を容易にすることができる。なお、支持高
さh1、h2、h3は、正確に同じである必要はなく、配
管作業上許容できる一定の範囲、例えば設定値の±0.
5mm以内にあればよい。
【0042】なお、図3の、図4の、及び図5の
における状態で、抜け止め脚41の突部41aは、パイ
プ61、62、63が立壁22、23方向に移動したと
きの規制部材としても作用する。
【0043】図6〜8には、本発明によるパイプクリッ
プの他の実施形態が示されている。図6は斜視図、図7
(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、図
8はパイプを挿入するときの状態を示す説明図である。
なお、図1〜5の実施形態と実質的に同じ部分には同符
合を付してその説明を省略することにする。
【0044】このパイプクリップ11では、基板21
の、挿入すべきパイプの軸方向における一側に立壁2
2、23が形成されており、これらの立壁22、23の
対向する内側面に、前記実施形態と同様な抜け止め脚4
1、42、43と、押上げ脚51、52とが形成されて
いる。
【0045】そして、前記実施形態と異なる点は、基板
21上の上記立壁22、23の背面側、すなわち挿入す
べきパイプの軸方向における他側に、一対の補助壁7
1、72が形成され、この補助壁71、72の先端部か
ら内部空間に向けて、一対の押え脚73、73が形成さ
れていることにある。押え脚73、73は、基板21方
向に傾斜して形成されており、その先端は、押上げ脚5
1と同じ高さに至るまで伸びている。立壁22、23と
補助壁71、72の基部は、互いに連結された一体の壁
となっている。上記押え脚73、73は、本発明におけ
るパイプの左右移動を規制する規制部材に相当する。
【0046】このパイプクリップ11においては、図8
に示すように、例えば中間の太さのパイプ62を挿入す
ると、まず、抜け止め脚43、42、41が当接し合っ
て大きく撓み(参照)、最初の抜け止め脚43を乗り
越え(参照)、次いで中間の抜け止め脚42を乗り越
え(参照)、最後の抜け止め脚41を乗り越える。更
に、押上げ脚51、52が当接し合って大きく撓み、パ
イプ62が抜け止め脚41と押上げ脚51との間に入る
(参照)。この状態で、撓んだ押上げ脚51、52が
パイプ62を押し戻し、抜け止め脚の付勢力と押上げ脚
の付勢力とがバランスしたところで、パイプ62は保持
される(参照)。
【0047】以上の作用は、前記実施形態と同じである
が、このパイプクリップ11では、パイプ62を挿入す
るときに、一対の押え脚73、73が両側に押し広げら
れるように撓み、パイプ62の挿入工程中、パイプ62
を常に中央に戻すように付勢力を付与する。その結果、
パイプ62の押し込み力が偏って、パイプ62がいずれ
かの立壁に寄ったとしても、押え脚73によって中央に
押し返されるので、抜け止め脚41、42、43の間に
入り込んで戻ってこなくなるというような不都合を避け
ることができる。また、パイプ62が上下方向だけでな
く、左右方向にもしっかりと保持されるので、自動車等
の振動によるガタ付きを防止することができる。なお、
前記実施形態と同様に、抜け止め脚41の突部41a
も、パイプ62が立壁22、23方向に移動したときの
規制部材として作用する。
【0048】図9、10には、本発明によるパイプクリ
ップの更に他の実施形態が示されている。図9は斜視
図、図10(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は
平面図である。なお、前記各実施形態と実質的に同じ部
分には同符合を付してその説明を省略することにする。
【0049】このパイプクリップ12は、図6〜8に示
した実施形態と似ているが、補助壁71、72の内側
に、スリット状の空洞75を介して、本発明の規制部材
をなす規制壁74をそれぞれ設けている点が相違する。
この規制壁74は、抜け止め脚41、42、43の撓み
範囲の途中に配置されており、かつ、適用しようとする
パイプのうち最も太いパイプが挿入できる幅で形成され
ている。
【0050】このパイプクリップ12によれば、パイプ
を挿入保持させるとき、パイプの押し込み力が偏って、
パイプがいずれかの立壁に寄ったとしても、抜け止め脚
41、42、43の撓み範囲の途中で規制壁74に当接
して移動が制止されるので、抜け止め脚41、42、4
3によって中央に押し戻され、パイプが抜け止め脚4
1、42、43の間に入り込んで戻ってこなくなるとい
うような不都合を避けることができる。
【0051】図11、12には、本発明によるパイプク
リップの更に他の実施形態が示されている。図11は斜
視図、図12(a)は正面図、(b)は側面図、(c)
は平面図である。なお、前記各実施形態と実質的に同じ
部分には同符合を付してその説明を省略することにす
る。
【0052】このパイプクリップ13は、図1〜5に示
した実施形態と似ているが、押上げ脚が抜け止め脚4
1、42、43と、上下対象な形状の3本の押上げ脚5
3、54、55で構成されている点が相違している。
【0053】すなわち、抜け止め脚41に隣接する押上
げ脚53は、内部空間24に向けて斜め上方に傾斜して
伸び、中間部に上方に突出する突部53aを有し、この
突部53aから先端側53bは、斜め上方への傾斜角が
浅くなるように、すなわち基板21と平行な方向に近づ
くように曲げられている。
【0054】上記押上げ脚53に隣接する押上げ脚54
は、内部空間24に向けて斜め上方に傾斜して伸び、そ
の先端部54aが、斜め上方への傾斜角が浅くなるよう
に、すなわち基板21と平行な方向に近づくように曲げ
られており、最先端には丸い拡径部54bが形成されて
いる。この拡径部54bは、型抜きのときに押しピンを
当てる部分をなすと共に、隣接する押上げ脚53、55
に当接しやすくして、合力が効果的に作用するようにし
ている。
【0055】最も基板21寄りに位置する押上げ脚55
は、3対の押上げ脚の中では最も太く形成されている。
この押上げ脚55は、内部空間24に向けて斜め上方に
直線状に伸びている。その先端には、上記押上げ脚54
と同様に、丸い拡径部55aが形成されている。
【0056】このパイプクリップ13によれば、パイプ
を挿入したとき、抜け止め脚41と押上げ脚53との間
にパイプが挟まれ、パイプの径に応じて、抜け止め脚4
1、42、43どうし、及び押上げ脚53、54、55
どうしが当接し合い、それらの合力による抜け止め力と
押上げ力によって保持される。
【0057】この場合、抜け止め脚41、42、43
と、押上げ脚53、54、55とが、上下対象の形状を
なしているので、パイプの径が変化しても、抜け止め脚
41、42、43の付勢力と、押上げ脚53、54、5
5の付勢力とがバランスする位置は変わらず、パイプを
常に同じ高さに保持することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
抜け止め脚の当接し合う数がパイプの径が大きくなるほ
ど多くなるように変化し、複数の抜け止め脚の合力によ
って抜け止め力を付与することにより、径の異なる複数
種類のパイプを共通のクリップで保持することが可能と
なる。また、複数対の抜け止め脚が、保持すべきパイプ
の軸方向において同一位置にあるので、軸方向の長さを
比較的短く抑えつつ、径の異なる複数種類のパイプに共
用できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるパイプクリップの一実施形態を
示す斜視図である。
【図2】 同パイプクリップを示し、(a)は正面図、
(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図3】 同パイプクリップで小径のパイプを挿入する
ときの状態を示す説明図である。
【図4】 同パイプクリップで中間径のパイプを挿入す
るときの状態を示す説明図である。
【図5】 同パイプクリップで太径のパイプを挿入する
ときの状態を示す説明図である。
【図6】 本発明によるパイプクリップの他の実施形態
を示す斜視図である。
【図7】 同パイプクリップを示し、(a)は正面図、
(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図8】 同パイプクリップでパイプを挿入するときの
状態を示す説明図である。
【図9】 本発明によるパイプクリップの更に他の実施
形態を示す斜視図である。
【図10】 同パイプクリップを示し、(a)は正面
図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図11】 本発明によるパイプクリップの更に他の実
施形態を示す斜視図である。
【図12】 同パイプクリップを示し、(a)は正面
図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【符号の説明】
10、11、12、13 パイプクリップ 20 枠体 21 基板 22、23 立壁 24 内部空間 30 係止部 41、42、43 抜け止め脚 41a 突部 41b 先端部 51、52、53、54、55 押上げ脚 61、62、63 パイプ 71、72 補助壁 73 押え脚(規制部材) 74 規制壁(規制部材)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と左右の立壁とにより形成された、
    内部空間を有する枠体と、この枠体の左右の立壁より前
    記内部空間に向かって伸びる複数対の抜け止め脚と、前
    記左右の立壁の、前記抜け止め脚よりも前記基板寄り部
    分から同じく内部空間に向かって伸びる少なくとも一対
    の押上げ脚とを備え、前記抜け止め脚は、保持すべきパ
    イプの軸方向において同一位置にあって、前記左右それ
    ぞれ複数の抜け止め脚は、互いに当接し合って合力を発
    生し、当該脚の数よりも少ない数でパイプに接して抜け
    止め力を付与するように構成されていることを特徴とす
    るパイプクリップ。
  2. 【請求項2】 前記抜け止め脚の当接し合う数がパイプ
    の径が大きくなるほど多くなるように変化する請求項1
    記載のパイプクリップ。
  3. 【請求項3】 前記抜け止め脚及び前記押上げ脚は、前
    記立壁より内部空間に向かって、かつ、前記基板側に傾
    斜して伸びている請求項1又は2記載のパイプクリッ
    プ。
  4. 【請求項4】 前記抜け止め脚の左右の対の先端空隙
    は、前記立壁の先端部寄りほど小さくなるように形成さ
    れている請求項1〜3のいずれか1つに記載のパイプク
    リップ。
  5. 【請求項5】 前記抜け止め脚の複数本は、その脚の途
    中から前記基板側への傾斜角が浅くなるように屈曲して
    いる請求項1〜4のいずれか1つに記載のパイプクリッ
    プ。
  6. 【請求項6】 前記抜け止め脚及び押上げ脚に隣接し
    て、パイプの左右移動を規制する規制部材があり、この
    規制部材は前記抜け止め脚の撓み範囲の途中にあり、前
    記抜け止め脚の最も基板寄りの脚は、途中に基板向きの
    突部が形成されていて、パイプが左右に移動するとこの
    突部に当接する請求項1〜5のいずれか1つに記載のパ
    イプクリップ。
  7. 【請求項7】 前記抜け止め脚と前記押上げ脚の押圧力
    がバランスする位置が、保持すべきパイプの径が変化し
    ても、パイプの径によらず一定であるように構成されて
    いる請求項1〜6のいずれか1つに記載のパイプクリッ
    プ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064349A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Daikin Ind Ltd 冷凍装置の配管防振構造
JP2010004594A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Yazaki Corp ワイヤハーネス保持クリップ
JP2012141031A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Nippon Pop Rivets & Fasteners Ltd パイプクランプ
JP2022162016A (ja) * 2017-04-19 2022-10-21 株式会社オンダ製作所 長尺体保持具

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