JP2003049036A - ジアリルフタレート樹脂成形材料 - Google Patents
ジアリルフタレート樹脂成形材料Info
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- JP2003049036A JP2003049036A JP2001238576A JP2001238576A JP2003049036A JP 2003049036 A JP2003049036 A JP 2003049036A JP 2001238576 A JP2001238576 A JP 2001238576A JP 2001238576 A JP2001238576 A JP 2001238576A JP 2003049036 A JP2003049036 A JP 2003049036A
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- diallyl phthalate
- phthalate resin
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- flame retardant
- phosphorus
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ジアリルフタレート樹脂成形材料にリン系難
燃剤及びシリカゲルを配合することにより、難燃性に優
れ、かつ機械的特性、電気的特性に優れたジアリルフタ
レート樹脂成形材料を提供する。 【解決手段】 ジアリルフタレート樹脂、無機基材、及
び難燃剤としてリン系難燃剤とシリカゲルとを必須成分
として含有し、成形材料全体に対して前記ジアリルフタ
レート樹脂15〜70重量%、前記無機基材75〜20
重量%を含有することを特徴とするジアリルフタレート
樹脂成形材料。
燃剤及びシリカゲルを配合することにより、難燃性に優
れ、かつ機械的特性、電気的特性に優れたジアリルフタ
レート樹脂成形材料を提供する。 【解決手段】 ジアリルフタレート樹脂、無機基材、及
び難燃剤としてリン系難燃剤とシリカゲルとを必須成分
として含有し、成形材料全体に対して前記ジアリルフタ
レート樹脂15〜70重量%、前記無機基材75〜20
重量%を含有することを特徴とするジアリルフタレート
樹脂成形材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジアリルフタレー
ト樹脂成形材料に関するものである。本発明の成形材料
は、例えば、トランスコイルボビン、スイッチケース、
端子板、コネクター、マグネットスイッチ等の電気・電
子部品に好適に用いられる。
ト樹脂成形材料に関するものである。本発明の成形材料
は、例えば、トランスコイルボビン、スイッチケース、
端子板、コネクター、マグネットスイッチ等の電気・電
子部品に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】ジアリルフタレート樹脂成形材料は、優
れた電気的特性からエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂と並んで電気・電子部品に使用され、中でも寸法安
定性、耐水性に優れることからコイルボビン、スイッチ
ケース、端子板、コネクター、マグネットスイッチ等に
使用されてきた。電気・電子部品としては高強度、高耐
熱という特性が要求されることから、アンモニアフリー
タイプのフェノール樹脂成形材料も使用されているが、
前記ジアリルフタレート樹脂に比較して電気的特性に劣
るためその用途は限定されている。また、チップ部品、
コイルボビン用としては高耐熱性である液晶ポリマーも
使用されているが、コストが高く汎用品への適用は難し
い。
れた電気的特性からエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂と並んで電気・電子部品に使用され、中でも寸法安
定性、耐水性に優れることからコイルボビン、スイッチ
ケース、端子板、コネクター、マグネットスイッチ等に
使用されてきた。電気・電子部品としては高強度、高耐
熱という特性が要求されることから、アンモニアフリー
タイプのフェノール樹脂成形材料も使用されているが、
前記ジアリルフタレート樹脂に比較して電気的特性に劣
るためその用途は限定されている。また、チップ部品、
コイルボビン用としては高耐熱性である液晶ポリマーも
使用されているが、コストが高く汎用品への適用は難し
い。
【0003】ジアリルフタレート樹脂成形材料が電気・
電子部品に使用される際、難燃性が必要とされる場合が
ある。従来から難燃グレードのジアリルフタレート樹脂
成形材料には主にハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモン
等の難燃助剤が複合して使用されてきたが、近年ハロゲ
ン類の環境への影響及び三酸化アンチモンの人体への影
響が指摘され、ハロゲン系難燃剤及び三酸化アンチモン
を低減することが望まれている。
電子部品に使用される際、難燃性が必要とされる場合が
ある。従来から難燃グレードのジアリルフタレート樹脂
成形材料には主にハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモン
等の難燃助剤が複合して使用されてきたが、近年ハロゲ
ン類の環境への影響及び三酸化アンチモンの人体への影
響が指摘され、ハロゲン系難燃剤及び三酸化アンチモン
を低減することが望まれている。
【0004】一般的に成形材料の難燃性を向上させる手
法としては、無機系難燃剤である水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛等の添加が挙げられる
が、過剰に添加すると機械的特性、成形性が低下する傾
向にある。また、難燃効果の高いリン化合物である赤リ
ンの添加も挙げられるが、これも過剰に添加すると機械
的特性、電気的特性が低下する傾向にある。これらの点
からリン化合物の使用量を多くすることなく難燃性を向
上させる必要がある。
法としては、無機系難燃剤である水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛等の添加が挙げられる
が、過剰に添加すると機械的特性、成形性が低下する傾
向にある。また、難燃効果の高いリン化合物である赤リ
ンの添加も挙げられるが、これも過剰に添加すると機械
的特性、電気的特性が低下する傾向にある。これらの点
からリン化合物の使用量を多くすることなく難燃性を向
上させる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジアリルフ
タレート樹脂成形材料にリン系難燃剤及びシリカゲルを
配合することにより、難燃性に優れ、かつ機械的特性、
電気的特性に優れたジアリルフタレート樹脂成形材料を
提供するものである。
タレート樹脂成形材料にリン系難燃剤及びシリカゲルを
配合することにより、難燃性に優れ、かつ機械的特性、
電気的特性に優れたジアリルフタレート樹脂成形材料を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)ジアリ
ルフタレート樹脂、無機基材、及び難燃剤としてリン系
難燃剤とシリカゲルとを必須成分として含有し、成形材
料全体に対して前記ジアリルフタレート樹脂15〜70
重量%、前記無機基材75〜20重量%を含有すること
を特徴とするジアリルフタレート樹脂成形材料、(2)
リン系難燃剤が、赤リン,水酸化アルミニウム及びジア
リルフタレート樹脂の混合物であり、 赤リン100重
量部に対して水酸化アルミニウム190〜210重量
部、ジアリルフタレート樹脂350〜380重量部を含
有するものである第(1)項記載のジアリルフタレート
樹脂成形材料、(3)成形材料全体に対して、リン系難
燃剤をリン成分として0.1〜5重量%、シリカゲル1
〜20重量%を含有する第(1)項または第(2)項記
載のジアリルフタレート樹脂成形材料、である。
ルフタレート樹脂、無機基材、及び難燃剤としてリン系
難燃剤とシリカゲルとを必須成分として含有し、成形材
料全体に対して前記ジアリルフタレート樹脂15〜70
重量%、前記無機基材75〜20重量%を含有すること
を特徴とするジアリルフタレート樹脂成形材料、(2)
リン系難燃剤が、赤リン,水酸化アルミニウム及びジア
リルフタレート樹脂の混合物であり、 赤リン100重
量部に対して水酸化アルミニウム190〜210重量
部、ジアリルフタレート樹脂350〜380重量部を含
有するものである第(1)項記載のジアリルフタレート
樹脂成形材料、(3)成形材料全体に対して、リン系難
燃剤をリン成分として0.1〜5重量%、シリカゲル1
〜20重量%を含有する第(1)項または第(2)項記
載のジアリルフタレート樹脂成形材料、である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においてジアリルフタレー
ト樹脂は、成形材料に優れた電気的特性を付与するため
に用いられる。ジアリルフタレート樹脂の種類は特に限
定されるものではないが、樹脂の粘度等を考慮するとポ
リスチレン換算の重量平均分子量30000〜4000
0、ヨウ素価50〜60、軟化点70〜05℃のものが
好ましい。ジアリルフタレート樹脂の配合量は、リン系
難燃剤にジアリルフタレート樹脂を配合したものを使用
する場合はそれも含めて、成形材料全体に対して15〜
70重量%であることが好ましく、さらに好ましくは2
0〜45重量%である。かかる量のジアリルフタレート
樹脂を配合することにより、成形材料に優れた電気特性
を付与することができる。ジアリルフタレート樹脂が前
記下限未満では成形材料化が困難になりやすく、また前
記上限を越えると機械的特性が低下することがある。な
お、ジアリルフタレート樹脂は、オルソタイプ、イソタ
イプ、パラタイプいずれのものも使用できるが、成形品
に高い耐熱性が要求される場合はイソタイプ、またはパ
ラタイプのものを使用することが望ましい。
ト樹脂は、成形材料に優れた電気的特性を付与するため
に用いられる。ジアリルフタレート樹脂の種類は特に限
定されるものではないが、樹脂の粘度等を考慮するとポ
リスチレン換算の重量平均分子量30000〜4000
0、ヨウ素価50〜60、軟化点70〜05℃のものが
好ましい。ジアリルフタレート樹脂の配合量は、リン系
難燃剤にジアリルフタレート樹脂を配合したものを使用
する場合はそれも含めて、成形材料全体に対して15〜
70重量%であることが好ましく、さらに好ましくは2
0〜45重量%である。かかる量のジアリルフタレート
樹脂を配合することにより、成形材料に優れた電気特性
を付与することができる。ジアリルフタレート樹脂が前
記下限未満では成形材料化が困難になりやすく、また前
記上限を越えると機械的特性が低下することがある。な
お、ジアリルフタレート樹脂は、オルソタイプ、イソタ
イプ、パラタイプいずれのものも使用できるが、成形品
に高い耐熱性が要求される場合はイソタイプ、またはパ
ラタイプのものを使用することが望ましい。
【0008】本発明においては、成形材料に難燃性を付
与するために、難燃剤としてリン系難燃剤とシリカゲル
とを併用することを特徴とする。リン系難燃剤とシリカ
ゲルとを併用すると、化学的機構は明らかではないが、
相乗効果によりそれぞれを単独に使用した場合と比較し
て優れた難燃効果が得られる。従って、これらの併用に
より、耐熱性、機械的特性、電気的特性を損なうことな
く優れた難燃性を得ることができる。リン系難燃剤は、
好ましくは、赤リン、水酸化アルミニウム及びジアリル
フタレート樹脂の混合物が使用される。かかる組成のリ
ン系難燃剤は非危険物として取り扱うことができ、少量
で効果的に難燃化を達成することができる。なお、リン
系難燃剤として赤リンを単独で用いても同様の効果が認
められるが、赤リンが危険物に属するため、取り扱い及
び保管には注意が必要である。
与するために、難燃剤としてリン系難燃剤とシリカゲル
とを併用することを特徴とする。リン系難燃剤とシリカ
ゲルとを併用すると、化学的機構は明らかではないが、
相乗効果によりそれぞれを単独に使用した場合と比較し
て優れた難燃効果が得られる。従って、これらの併用に
より、耐熱性、機械的特性、電気的特性を損なうことな
く優れた難燃性を得ることができる。リン系難燃剤は、
好ましくは、赤リン、水酸化アルミニウム及びジアリル
フタレート樹脂の混合物が使用される。かかる組成のリ
ン系難燃剤は非危険物として取り扱うことができ、少量
で効果的に難燃化を達成することができる。なお、リン
系難燃剤として赤リンを単独で用いても同様の効果が認
められるが、赤リンが危険物に属するため、取り扱い及
び保管には注意が必要である。
【0009】リン系難燃剤として赤リン、水酸化アルミ
ニウム及びジアリルフタレート樹脂の混合物を用いる場
合は、赤リン100重量部に対して、水酸化アルミニウ
ム190〜210重量部、及びジアリルフタレート樹脂
350〜380重量部を含有するものが好ましい。かか
る配合範囲の混合物であれば消防法上の打撃発火試験に
おいて発火せず危険物に該当しない。水酸化アルミニウ
ムあるいはジアリルフタレート樹脂が前記下限より少量
であると、消防法上の打撃発火試験において発火するよ
うになる。また、水酸化アルミニウムあるいはジアリル
フタレート樹脂が前記上限より多量であると、このリン
系難燃剤の使用量を多くする必要があり、効率的でな
い。
ニウム及びジアリルフタレート樹脂の混合物を用いる場
合は、赤リン100重量部に対して、水酸化アルミニウ
ム190〜210重量部、及びジアリルフタレート樹脂
350〜380重量部を含有するものが好ましい。かか
る配合範囲の混合物であれば消防法上の打撃発火試験に
おいて発火せず危険物に該当しない。水酸化アルミニウ
ムあるいはジアリルフタレート樹脂が前記下限より少量
であると、消防法上の打撃発火試験において発火するよ
うになる。また、水酸化アルミニウムあるいはジアリル
フタレート樹脂が前記上限より多量であると、このリン
系難燃剤の使用量を多くする必要があり、効率的でな
い。
【0010】リン系難燃剤の配合量は成形材料全体に対
して、リン系難燃剤をリン成分として0.1〜5重量%
含有することが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2
重量%である。かかる量のリンを配合することにより、
他の特性に影響を与えることなく、成形材料に難燃性を
付与することができる。リン系難燃剤中のリン成分が前
記下限未満では難燃性に効果が小さく、また前記上限を
超えると機械的特性、電気的特性が低下しやすくなる。
して、リン系難燃剤をリン成分として0.1〜5重量%
含有することが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2
重量%である。かかる量のリンを配合することにより、
他の特性に影響を与えることなく、成形材料に難燃性を
付与することができる。リン系難燃剤中のリン成分が前
記下限未満では難燃性に効果が小さく、また前記上限を
超えると機械的特性、電気的特性が低下しやすくなる。
【0011】本発明において、前記のリンとともに難燃
剤として用いるシリカゲルは、主成分である二酸化ケイ
素(SiO2)の化学構造の違いにより様々な種類があ
るが、本発明に用いるにはコロイド粒子が密に連結して
おり、比表面積が大きく、細孔部及び表面に水酸基を保
有するタイプが低湿度での吸着性能が高いため好まし
く、特に平均粒径10μm以下、比表面積500〜10
00m2/g 、100g当たりの吸油量70〜250m
lのものが好ましい。また、シリカゲルの配合量は成形
材料全体に対して1〜20重量%であることが好まし
く、さらに好ましくは5〜15重量%である。かかる量
のシリカゲルを用いることにより、前記リンとの相乗効
果により優れた難燃性を付与することができる。シリカ
ゲルが前記下限未満では難燃性が低下しやすく、また前
記上限を超えると機械的特性が低下しやすい。
剤として用いるシリカゲルは、主成分である二酸化ケイ
素(SiO2)の化学構造の違いにより様々な種類があ
るが、本発明に用いるにはコロイド粒子が密に連結して
おり、比表面積が大きく、細孔部及び表面に水酸基を保
有するタイプが低湿度での吸着性能が高いため好まし
く、特に平均粒径10μm以下、比表面積500〜10
00m2/g 、100g当たりの吸油量70〜250m
lのものが好ましい。また、シリカゲルの配合量は成形
材料全体に対して1〜20重量%であることが好まし
く、さらに好ましくは5〜15重量%である。かかる量
のシリカゲルを用いることにより、前記リンとの相乗効
果により優れた難燃性を付与することができる。シリカ
ゲルが前記下限未満では難燃性が低下しやすく、また前
記上限を超えると機械的特性が低下しやすい。
【0012】本発明において無機基材は、成形材料に機
械的特性、寸法安定性などを付与するために用いられ
る。本発明で用いられる無機基材は特に限定せず、ガラ
ス繊維、クレー、炭酸カルシウム、タルク、酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム等の中から適宜単独または
組み合わせて用いることができる。ジアリルフタレート
樹脂成形材料に要求される性能(機械的特性、電気的特
性、難燃性、寸法安定性、耐水性等)を考慮すると、ガ
ラス繊維、クレーを使用することがより好ましい。な
お、水酸化アルミニウムなど一部の無機基材は難燃助剤
としての効果も有する。
械的特性、寸法安定性などを付与するために用いられ
る。本発明で用いられる無機基材は特に限定せず、ガラ
ス繊維、クレー、炭酸カルシウム、タルク、酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム等の中から適宜単独または
組み合わせて用いることができる。ジアリルフタレート
樹脂成形材料に要求される性能(機械的特性、電気的特
性、難燃性、寸法安定性、耐水性等)を考慮すると、ガ
ラス繊維、クレーを使用することがより好ましい。な
お、水酸化アルミニウムなど一部の無機基材は難燃助剤
としての効果も有する。
【0013】無機基材の配合量は、難燃剤として用いる
シリカゲルやリン系難燃剤中または難燃助剤に無機基材
を使用する場合はそれらも含めて、成形材料全体に対し
て75〜20重量%であることが好ましく、さらに好ま
しくは70〜45重量%である。無機基材の配合量が前
記下限未満では機械的特性、耐熱性が低下しやすく、ま
た前記上限を超えると成形材料化が難しくなることがあ
る。
シリカゲルやリン系難燃剤中または難燃助剤に無機基材
を使用する場合はそれらも含めて、成形材料全体に対し
て75〜20重量%であることが好ましく、さらに好ま
しくは70〜45重量%である。無機基材の配合量が前
記下限未満では機械的特性、耐熱性が低下しやすく、ま
た前記上限を超えると成形材料化が難しくなることがあ
る。
【0014】本発明においては、難燃助剤として三酸化
アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、ホウ酸、ホウ酸亜鉛等を用いることができる。これ
らの中でも難燃効果や環境への影響を考慮すれば、水酸
化アルミニウム、ホウ酸、ホウ酸亜鉛が好ましい。
アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、ホウ酸、ホウ酸亜鉛等を用いることができる。これ
らの中でも難燃効果や環境への影響を考慮すれば、水酸
化アルミニウム、ホウ酸、ホウ酸亜鉛が好ましい。
【0015】本発明のジアリルフタレート樹脂成形材料
はこれまで説明した原料及び配合にて混合し、更に離型
剤、顔料、反応開始剤、シランカップリング剤等の原料
を加えて予備混合した後、加熱ロール、2軸押出混練機
等を用いて混練し、粉砕あるいは造粒することによって
得られる。
はこれまで説明した原料及び配合にて混合し、更に離型
剤、顔料、反応開始剤、シランカップリング剤等の原料
を加えて予備混合した後、加熱ロール、2軸押出混練機
等を用いて混練し、粉砕あるいは造粒することによって
得られる。
【0016】
【実施例】以下、実施例にて本発明を説明する。表1に
示す内容で原材料を配合し、80℃の加熱ロールにて1
0分間混練し冷却した後、これを粉砕してジアリルフタ
レート樹脂成形材料を製造した。得られた成形材料を用
い、トランスファー成形にて160℃で3分硬化させ成
形品を作製した。得られた成形品について、機械的特
性、電気的特性及び難燃性を測定した。その結果を表1
に示す。
示す内容で原材料を配合し、80℃の加熱ロールにて1
0分間混練し冷却した後、これを粉砕してジアリルフタ
レート樹脂成形材料を製造した。得られた成形材料を用
い、トランスファー成形にて160℃で3分硬化させ成
形品を作製した。得られた成形品について、機械的特
性、電気的特性及び難燃性を測定した。その結果を表1
に示す。
【0017】
【表1】
【0018】(表の注)
1)ジアリルフタレート樹脂:ダイソー製「ダップ
S」、重量平均分子量=35000、ヨウ素価=55、
軟化点=90℃ 2)反応開始剤:ジクミルパーオキサイド 3)ガラス繊維:日本電気硝子社製「ECS03B−1
54H」、平均繊維径11μm、繊維長3mmのチョッ
プドストランド 4)リン系難燃剤:赤リン/水酸化アルミニウム/ジア
リルフタレート樹脂=100/200/365(重量
部)の混合物 5)シリカゲル:平均粒径4μm、比表面積700m2
/g、吸油量95ml/100g 6)難燃助剤:水酸化アルミニウム 7)難燃助剤:ホウ酸亜鉛 8)離型剤:ステアリン酸カルシウム 9)着色剤:カーボンブラック
S」、重量平均分子量=35000、ヨウ素価=55、
軟化点=90℃ 2)反応開始剤:ジクミルパーオキサイド 3)ガラス繊維:日本電気硝子社製「ECS03B−1
54H」、平均繊維径11μm、繊維長3mmのチョッ
プドストランド 4)リン系難燃剤:赤リン/水酸化アルミニウム/ジア
リルフタレート樹脂=100/200/365(重量
部)の混合物 5)シリカゲル:平均粒径4μm、比表面積700m2
/g、吸油量95ml/100g 6)難燃助剤:水酸化アルミニウム 7)難燃助剤:ホウ酸亜鉛 8)離型剤:ステアリン酸カルシウム 9)着色剤:カーボンブラック
【0019】(特性評価方法)
1)曲げ強さ JIS K 6911による
2)絶縁抵抗 JIS K 6911による
3)難燃性 UL94による
【0020】表1から明らかなように、実施例1,2で
は、成形材料にジアリルフタレート樹脂とガラス繊維、
及びリン系難燃剤とシリカゲルをそれぞれ適正量配合し
ており、良好な機械的特性、電気的特性とともに優れた
難燃性が得られている。一方、比較例1では難燃剤とし
てシリカゲルを用いず、また比較例2ではリン系難燃剤
とシリカゲルを共に用いないで、代わりに難燃助剤であ
る水酸化アルミニウムを増量したが、いずれも難燃性に
劣るものとなった。
は、成形材料にジアリルフタレート樹脂とガラス繊維、
及びリン系難燃剤とシリカゲルをそれぞれ適正量配合し
ており、良好な機械的特性、電気的特性とともに優れた
難燃性が得られている。一方、比較例1では難燃剤とし
てシリカゲルを用いず、また比較例2ではリン系難燃剤
とシリカゲルを共に用いないで、代わりに難燃助剤であ
る水酸化アルミニウムを増量したが、いずれも難燃性に
劣るものとなった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、成形材料全体に対して、ジア
リルフタレート樹脂15〜70重量%及び無機基材75
〜20重量%を含有し、難燃剤としてリン系難燃剤とシ
リカゲルを必須成分として含有することを特徴とするジ
アリルフタレート樹脂成形材料であり、環境への影響等
を低減させながら、機械的特性、電気的特性、難燃性に
優れた成形品を得ることが出来る。従って本発明のジア
リルフタレート樹脂成形材料は、これらの特性を必要と
する電気・電子部品の成形品に用いるジアリルフタレー
ト樹脂成形材料として好適である。
リルフタレート樹脂15〜70重量%及び無機基材75
〜20重量%を含有し、難燃剤としてリン系難燃剤とシ
リカゲルを必須成分として含有することを特徴とするジ
アリルフタレート樹脂成形材料であり、環境への影響等
を低減させながら、機械的特性、電気的特性、難燃性に
優れた成形品を得ることが出来る。従って本発明のジア
リルフタレート樹脂成形材料は、これらの特性を必要と
する電気・電子部品の成形品に用いるジアリルフタレー
ト樹脂成形材料として好適である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジアリルフタレート樹脂、無機基材、及
び難燃剤としてリン系難燃剤とシリカゲルとを必須成分
として含有し、成形材料全体に対して前記ジアリルフタ
レート樹脂15〜70重量%、前記無機基材75〜20
重量%を含有することを特徴とするジアリルフタレート
樹脂成形材料。 - 【請求項2】 リン系難燃剤が、赤リン,水酸化アルミ
ニウム及びジアリルフタレート樹脂の混合物であり、
赤リン100重量部に対して水酸化アルミニウム190
〜210重量部、ジアリルフタレート樹脂350〜38
0重量部を含有するものである請求項1記載のジアリル
フタレート樹脂成形材料。 - 【請求項3】 成形材料全体に対して、リン系難燃剤を
リン成分として0.1〜5重量%、シリカゲル1〜20
重量%を含有する請求項1又は2記載のジアリルフタレ
ート樹脂成形材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238576A JP2003049036A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | ジアリルフタレート樹脂成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238576A JP2003049036A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | ジアリルフタレート樹脂成形材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003049036A true JP2003049036A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19069461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001238576A Pending JP2003049036A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | ジアリルフタレート樹脂成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003049036A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006126393A1 (ja) | 2005-05-24 | 2006-11-30 | Fuji Electric Holdings Co., Ltd. | 難燃性樹脂加工品 |
US7851528B2 (en) | 2005-05-24 | 2010-12-14 | Fuji Electric Holdings Co., Ltd. | Flame-retardant resin processed article |
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- 2001-08-07 JP JP2001238576A patent/JP2003049036A/ja active Pending
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