JP2003047654A - 浣腸用チューブ及びカテーテル - Google Patents

浣腸用チューブ及びカテーテル

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JP2003047654A
JP2003047654A JP2002149716A JP2002149716A JP2003047654A JP 2003047654 A JP2003047654 A JP 2003047654A JP 2002149716 A JP2002149716 A JP 2002149716A JP 2002149716 A JP2002149716 A JP 2002149716A JP 2003047654 A JP2003047654 A JP 2003047654A
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polyolefin
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Yoichi Tamenori
洋一 為則
Masatoshi Nibuya
雅敏 丹生谷
Shoji Sakakiyama
昭二 榊山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却時に問題がなく、可塑剤の影響もない、
従来の軟質ポリ塩化ビニル樹脂製のチューブと同程度の
柔軟性、耐キンク性、反発弾性を有する医療用チューブ
の提供。 【解決手段】 ショア硬度がA40〜A70、引張強さ
が5〜15MPa、伸びが800〜1000%であるス
チレン系エラストマー(A)50〜90重量%と、オレ
フィン系エラストマー、ポリオレフィン及びポリオレフ
ィン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の
成分(B)10〜50重量%とからなる樹脂組成物で形
成された浣腸用チューブ又はカテーテル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性、耐キンク
性、反発弾性に優れた浣腸用に用いられるチューブ又は
カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、輸液セットあるいは各種カテ
ーテル等における管状部材として樹脂製のチューブが頻
用されている。かかる医療用のチューブは、安全性、柔
軟性、透明性などの性能が要求されると共に、薬液、血
液、排液あるいはエアー等を移送する役割を果たすもの
であるため常に流路が確保されることが重要であり、特
に浣腸用のチューブとしては、生体内へチューブ挿入を
行うが、挿入時や留置時の粘膜への損傷を避けるため
に、チューブは適度な柔軟性、耐キンク性、適度な反発
弾性が要求される。
【0003】このために、医療用チューブ、特に浣腸用
に用いられるチューブの素材としては、従来より軟質ポ
リ塩化ビニル樹脂が多く使用されている。しかし、軟質
ポリ塩化ビニル樹脂は、焼却処理時に特別の注意を要す
るという問題や、軟質ポリ塩化ビニル樹脂中に含まれる
可塑剤が薬液等の中に溶出してしまうという問題があっ
た。
【0004】一方、ポリエチレンやポリプロピレンのよ
うな汎用のポリオレフィン系樹脂では、医療用チューブ
に要求される柔軟性の点において満足できるレベルのも
のが無い。ポリオレフィン系樹脂の内でもエチレン・酢
酸ビニル共重合体などは比較的柔軟性に優れているが、
やはり医療用のチューブの素材としては十分ではない。
【0005】また、特開平8−131537号公報に記
載されているように、最近では熱可塑性エラストマー
が、軟質ポリ塩化ビニル樹脂の代替材料として注目を浴
びているが、かかる一般的な熱可塑性エラストマーは、
柔軟性の面では優れているものの、反発弾性劣る等、浣
腸用のチューブ又はカテーテルとしての性能は十分なも
のではないという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、焼却時に問題がなく、可
塑剤の影響もない、従来の軟質ポリ塩化ビニル樹脂製の
チューブと同程度の柔軟性、耐キンク性、反発弾性を有
する浣腸用チューブ又はカテーテルを提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、JIS K−
6301に規定される、硬さ試験に基づいて測定された
ショア硬度がA40〜A70であり、かつ引張試験に基
づいて測定された引張強さが5〜15MPa、伸びが8
00〜1000%であるスチレン系エラストマー(A)
50〜90重量%と、オレフィン系エラストマー、ポリ
オレフィン及びポリオレフィン共重合体からなる群より
選ばれる少なくとも1種の成分(B)10〜50重量%
とからなる樹脂組成物で形成された浣腸用チューブ又は
カテーテルである。医療用チューブである。以下に、本
発明について詳説する。
【0008】本発明の浣腸用チューブ又はカテーテルを
構成する樹脂組成物には、特定の物性を有するスチレン
系エラストマー(A)が50〜90重量%、オレフィン
系エラストマー、ポリオレフィン及びポリオレフィン共
重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分
(B)が10〜50重量%含有される。
【0009】上記特定の物性を有するスチレン系エラス
トマー(A)は、ハードセグメントにポリスチレンを、
ソフトセグメントにポリブタジエン、ポリイソプレン、
ポリオレフィン等をもつブロックコポリマーであって、
これらの内、イソプレンの1,2二重結合が重合したビ
ニル−ポリイソプレンをソフトセグメントするスチレン
系エラストマーのビニル−ポリイソプレン部分が水素添
加されたスチレン系エラストマーが好適に用いられる。
【0010】また、上記スチレン系エラストマー(A)
は、ショア硬度がA40〜A70、引張強さが5〜15
MPa、伸びが800〜1000%のものが用いられ
る。上記物性値をこの範囲に限定することにより浣腸用
チューブ及びカテーテルに適した組成物が得られる。
尚、かかる物性値は、JIS K−6301(1995
年改正)「加硫ゴム物理試験方法」に規定された、硬さ
試験及び引張試験に基づいて測定されるものである。
【0011】上記スチレン系エラストマー(A)は、例
えば、シェル化学社製商品名「クレイトン」・「カリフ
レックス」、旭化成社製商品名「タフプレン」、三菱化
学社製商品名「ラバロン」、クラレ社製商品名「セプト
ン」・「ハイブラー」、JSR社製商品名「ダイナロ
ン」、アロン化成社製商品名「エラストマーAR」、住
友化学社製商品名「住友TPE」等として市販されてい
るものの内、特定のグレードを選択することにより入手
することができる。
【0012】本発明の医療用チューブを構成する樹脂に
は、上記スチレン系エラストマー(A)の他に、オレフ
ィン系エラストマー、ポリオレフィン及びポリオレフィ
ン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の成
分(B)が含まれる。
【0013】上記オレフィン系エラストマーは、ハード
セグメントにポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオ
レフィンを、ソフトセグメントにエチレンプロピレンゴ
ム(EPR)等をもつものであり、特に限定されるもの
ではないが、例えば住友化学社製商品名「エクセレ
ン」、日本ポリケム社製商品名「SPX」、「Zela
s」等を用いることができる。
【0014】上記ポリオレフィンとしては特に限定はな
く、例えば低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、架橋ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1等が挙げ
られる。本発明においては、ポリプロピレンが特に好適
に用いられる。また、上記ポリオレフィン系共重合体と
しては、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメ
タクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等が用いられる。
【0015】上記ポリオレフィン又はポリオレフィン共
重合体の中でも、引張破断強度が25〜35MPa、曲
げ弾性率が60〜120MPaであるポリプロピレン系
樹脂が、浣腸用チューブ又はカテーテルとして適当な反
発弾性を付与でき易い点から好ましい。尚、上記引張破
断強度、及び曲げ弾性率はJIS K 6921により
測定した値である。
【0016】本発明の浣腸用チューブ又はカテーテルを
構成する樹脂組成物は、上記(A)成分(スチレン系エ
ラストマー)50〜90重量%、上記(B)成分(オレ
フィン系エラストマー、ポリオレフィン、ポリオレフィ
ン共重合体)10〜50重量%とから構成される。スチ
レン系エラストマーの割合が50重量%未満であると医
療用チューブとしては硬くなりすぎ、反対に90重量%
を超えると腰が無くなってしまって使用に耐えなくな
る。
【0017】上記樹脂組成物には、必要に応じて安定化
剤、着色剤等の各種添加剤を配合してもよい。
【0018】上記樹脂組成物は、押し出し法等の成型法
によりチューブ状に成形されて浣腸用チューブ及びカテ
ーテルとして使用される。
【0019】
【実施例】本発明を更に詳しく説明するために以下に実
施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。 実施例1〜7、比較例1、2 表1に示した組成に基づく各種樹脂組成物を用いて、押
出成形装置により内径4.0mm、外径6.0mm、長さ
30cmのチューブを成形した。
【0020】〔評価〕上記で得られたチューブを用い
て、25℃、50%RHの雰囲気中にて下記の評価を行
い、結果を表1に示した。 (柔軟性)圧縮試験機を用いて、100mm/minの
速度で、先端形状が15mmφの押し圧棒でチューブを
半分(3mm)押圧した際の加重を測定し、柔軟性の目
安とした。 (耐キンク性)圧縮試験機のチャック間を150mmに
設定し、チューブを取り付け、100mm/minの速
度で図1のように圧縮し、チューブが折れ曲がった(キ
ンクした)ときのチャック移動距離(L)を求めて(図
2参照)耐キンク性を評価した。尚、5回の測定の平均
値をキンク性の目安とした。 (反発弾性)長さ150mmにカットしたチューブの両
端をそろえて輪を作りその両端部を固定した後、一方の
端部の固定をはずしてチューブが元に戻る時間とその際
の状態を観察し反発弾性を評価した。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から明らかなように、本発明の
チューブは浣腸用チューブ及びカテーテルとして適当な
柔軟性、耐キンク性、反発弾性を有することが分かる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、上記の構成からなるので、浣
腸用チューブ及びカテーテルに要求されるのに十分な柔
軟性、耐キンク性、反発弾性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 耐キンク性を評価するための圧縮試験方法を
示した模式図。
【図2】 耐キンク性を示す値(L)を求める方法を示
した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C066 AA02 BB02 CC01 DD06 EE01 FF01 4C081 AC07 AC08 BB07 CA021 CA031 CA121 CB052 CC01 CC02 DA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショア硬度がA40〜A70、引張強さ
    が5〜15MPa、伸びが800〜1000%であるス
    チレン系エラストマー(A)50〜90重量%と、オレ
    フィン系エラストマー、ポリオレフィン及びポリオレフ
    ィン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の
    成分(B)10〜50重量%とからなる樹脂組成物で形
    成された浣腸用チューブ又はカテーテル。
  2. 【請求項2】 前記スチレン系エラストマー(A)が、
    ポリスチレンからなるハードセグメントと、ビニル−ポ
    リイソプレンからなるソフトセグメントとで構成される
    ブロック共重合体であって、該ビニル−ポリイソプレン
    部分が水素添加されてなることを特徴とする請求項1に
    記載の浣腸用チューブ又はカテーテル。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィン又はポリオレフィン
    共重合体が、引張破断強度が25〜35MPa、曲げ弾
    性率が60〜120MPaであるポリプロピレン系樹脂
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の浣腸用
    チューブ又はカテーテル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014532476A (ja) * 2011-10-28 2014-12-08 メドトロニック・ゾーメド・インコーポレーテッド 少なくとも1つのルーメンを備えるマルチセクションのカニューレ
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