JP2003047109A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JP2003047109A
JP2003047109A JP2001235931A JP2001235931A JP2003047109A JP 2003047109 A JP2003047109 A JP 2003047109A JP 2001235931 A JP2001235931 A JP 2001235931A JP 2001235931 A JP2001235931 A JP 2001235931A JP 2003047109 A JP2003047109 A JP 2003047109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の加速性を最適化しつつエネルギー効率を
向上させる。 【解決手段】前輪1L、1Rをエンジン2で駆動し、後
輪3L、3Rをモータ4で駆動し、当該モータ4は発電
機7が発電した電力で駆動される。発電機7はエンジン
2によって駆動される。前輪1L、1Rの実際に路面に
伝達されるトルク(路面反力トルク)が運転者の要求ト
ルクよりも小さい場合には、その差分に応じた発電負荷
トルクとなるように上記発電機7を制御する。また、T
CS制御の際に、その制御の操作量を、上記発電負荷ト
ルクに応じた分だけ小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後輪の少なくと
も一方が内燃機関(エンジン)によって駆動される車両
の駆動力制御装置に係り、特に、前後輪の一方が内燃機
関で他方が電動機で駆動される四輪駆動の車両に有用な
車両の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪の一方をエンジンで駆動し他方を
電動機で駆動する四輪駆動制御装置としては、例えば特
開平7−231508号公報に記載されるものがある。
この装置は、エンジンによって発電機を駆動し、その発
電機が発生する電気エネルギーによって上記電動機を駆
動するものであって、車両の状態に応じて、発電機から
電動機に供給される電気エネルギーを制御するものであ
る。この結果、大容量のバッテリを必要としないために
車両の軽量化などが図られる。
【0003】一方、周知の技術として、アクセルペダル
の踏み込み量に関係なく、駆動輪が加速スリップする
と、加速スリップに応じた分だけエンジン出力を抑制す
るTCS(トラクションコントロール)制御が知られて
いる。なお、TCS制御としては、制動力による制御も
あり、この場合には、加速スリップに応じた分だけ駆動
輪に制動力を掛けることで行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−231
508号公報に開示されている駆動装置では、前後輪速
差等すなわち主駆動輪の加速スリップ量に応じて、発電
機及び電動機を駆動して四輪駆動状態とするが、TCS
制御と組み合わせた場合には、当該TCS制御が駆動輪
の駆動力を適正な値となるようにエンジン出力を抑えて
主駆動輪の加速スリップ量を抑制してしまうために、四
輪駆動状態となりにくくなり、四輪駆動車としての加速
性などのメリットが発揮できないおそれがある。
【0005】また、TCS制御は、駆動輪の加速スリッ
プを抑制できるものの、運転者の要求するトルク(加速
性)を満足することができない。本発明は、上記のよう
な問題点に着目してなされたもので、駆動輪の加速スリ
ップを抑制して走行安定性を確保すると共に、運転者の
要求する加速性を確保可能な車両の駆動力制御装置を提
供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載した発明は、前後輪の一方である主
駆動輪を駆動する内燃機関と、その内燃機関の動力によ
って駆動される発電機と、発電機が発電した電力で駆動
されると共に前後輪の他方である従駆動輪を駆動する電
動機と、上記主駆動輪が加速スリップしているか否か及
びその加速スリップ量を推定する駆動輪スリップ推定手
段と、主駆動輪から路面に伝達されるトルクを検出する
駆動輪トルク検出手段と、運転者の要求する駆動トルク
を検出するドライバ要求トルク検出手段と、上記駆動輪
スリップ推定手段の推定に基づき主駆動輪に所定値以上
の加速スリップが発生していると推定される場合に作動
して、運転者の要求する駆動トルクとは無関係に、上記
加速スリップ量に応じた量だけ、内燃機関の出力トルク
を低減制御若しくは主駆動輪への制動力の増加制御を行
うTCS制御手段とを備える車両の駆動力制御装置にお
いて、上記駆動輪トルク検出手段及びドライバ要求トル
ク検出手段の各検出値に基づき、運転者の要求する駆動
トルクから主駆動輪から路面に伝達されるトルクを減算
した値に応じた発電負荷トルクに上記発電機のトルクを
制御する発電機制御手段を備えると共に、上記TCS制
御手段は、発電負荷が有ると判定した場合には、上記発
電負荷分に応じた量だけ制御の操作量を補正することを
特徴とするものである。
【0007】次に、請求項2に記載した発明は、前後輪
の一方である主駆動輪を駆動する内燃機関と、前後輪の
他方である従駆動輪に対し上記内燃機関の動力の一部を
配分可能なトランスファ装置と、トランスファ装置によ
る前後輪への配分比を調整するトランスファ制御装置
と、上記主駆動輪が加速スリップしているか否か及びそ
の加速スリップ量を推定する駆動輪スリップ推定手段
と、主駆動輪から路面に伝達されるトルクを検出する駆
動輪トルク検出手段と、運転者の要求する駆動トルクを
検出するドライバ要求トルク検出手段と、上記駆動輪ス
リップ推定手段の推定に基づき主駆動輪に所定値以上の
加速スリップが発生していると推定される場合に作動し
て、運転者の要求する駆動トルクとは無関係に、上記加
速スリップ量に応じた量だけ、内燃機関の出力トルクを
低減制御若しくは主駆動輪への制動力の増加制御を行う
TCS制御手段とを備える車両の駆動力制御装置におい
て、上記トランスファ制御装置は、上記駆動輪トルク検
出手段及びドライバ要求トルク検出手段の各検出値に基
づき、運転者の要求する駆動トルクから主駆動輪から路
面に伝達されるトルクを減算した値に応じた従駆動輪の
駆動トルクとなるように、トランスファ装置による配分
比を調整し、上記TCS制御手段は、従駆動輪側に内燃
機関の動力の一部が配分されていると判定した場合に
は、上記従駆動輪側に配分されるトルク分に応じた量だ
け制御の操作量を補正することを特徴とするものであ
る。
【0008】次に、請求項3に記載した発明は、請求項
1又は請求項2のいずれかに記載した構成に対し、上記
ドライバ要求トルク検出手段は、加速指示装置の指示量
及び内燃機関の回転数の少なくとも一方に基づき運転者
の要求トルクを検出することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ドライバ
要求トルクよりも主駆動輪から路面に伝達されるトルク
が小さい場合には、その差分に応じた発電負荷トルクを
発生させることで従駆動輪も駆動して四輪駆動状態と
し、もって、所要の加速性を確保する。
【0010】また、主駆動輪が加速スリップするとTC
S制御手段が作動することで当該加速スリップを抑制し
て走行安定性を確保する。その際に、ドライバ要求トル
クよりも主駆動輪から路面に伝達されるトルクが小さい
場合には、四輪駆動状態とするための発電負荷分だけT
CS制御での操作量を抑えることで、加速スリップを抑
制しつつ運転者の要求する加速性が確保可能となる。
【0011】ここで、「主駆動輪から路面に伝達される
トルク」とは、内燃機関から主駆動輪に伝達されるトル
クの内の路面に伝達されるトルク分であって、通常は、
路面反力トルクが相当する。同様に、請求項2に係る発
明によれば、ドライバ要求トルクよりも主駆動輪から路
面に伝達されるトルクが小さい場合には、その差分に応
じて従駆動輪にもトルクを分配することで四輪駆動状態
とし、もって、所要の加速性を確保する。
【0012】また、主駆動輪が加速スリップするとTC
S制御手段が作動することで当該加速スリップを抑制し
て走行安定性を確保する。その際に、ドライバ要求トル
クよりも主駆動輪から路面に伝達されるトルクが小さい
場合には、四輪駆動状態とするために従駆動輪に分配す
るトルク分だけTCS制御での操作量を抑えることで、
加速スリップを抑制しつつ運転者の要求する加速性が確
保可能となる。
【0013】次に、請求項3に係る発明によれば、確実
に運転者の要求トルクを検出可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、図1に示す
ように、左右前輪1L、1Rが内燃機関であるエンジン
2によって駆動され、左右後輪3L、3Rが電動機であ
るモータ4によって駆動可能となっている四輪駆動可能
な車両の場合の例である。
【0015】まず、構成について説明すると、図1に示
すように、エンジン2の出力トルクTeが、トランスミ
ッション及びディファレンシャルギア5を通じて左右前
輪1L、1Rに伝達される。また、エンジン2の回転ト
ルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝
達される。上記発電機7は、エンジン2の回転数Neに
プーリ比を乗じた回転数Nhで回転し、4WDコントロ
ーラ8によって調整される界磁電流Ifhに応じて、エ
ンジン2に対し負荷となり、その負荷トルクに応じた電
圧を発電する。その発電機7が発電した電力は、電線9
を介してモータ4に供給可能となっている。その電線9
の途中にはジャンクションボックス10が設けられてい
る。上記モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ
12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。
符号13はデフを表す。
【0016】上記エンジン2の吸気管路14(例えばイ
ンテークマニホールド)には、メインスロットルバルブ
15とサブスロットルバルブ16が介装されている。メ
インスロットルバルブ15は、加速指示装置であるアク
セルペダル17の踏み込み量等に応じてスロットル開度
が調整制御される。このメインスロットルバルブ15
は、アクセルペダル17の踏み込み量に機械的に連動す
るか、あるいは当該アクセルペダル17の踏み込み量を
検出するアクセルセンサの踏み込み量検出値に応じて、
エンジンコントローラ18が電気的に調整制御すること
で、そのスロットル開度が調整される。上記アクセルセ
ンサの踏み込み量検出値は、4WDコントローラ8にも
出力される。
【0017】また、サブスロットルバルブ16は、ステ
ップモータ19をアクチュエータとし、そのステップ数
に応じた回転角により開度が調整制御される。上記ステ
ップモータ19の回転角は、モータコントローラ20か
らの駆動信号によって調整制御される。このモータコン
トローラ20は、本実施形態では、後述のエンジンコン
トローラ18からの指令によって作動する構成で説明す
るが、エンジンコントローラ18とは独立して作動する
ように構成しても構わない。なお、サブスロットルバル
ブ16にはスロットルセンサが設けられており、このス
ロットルセンサで検出されるスロットル開度検出値に基
づいて、上記ステップモータ19のステップ数はフィー
ドバック制御される。ここで、上記サブスロットルバル
ブ16のスロットル開度をメインスロットルバルブ15
の開度以下等に調整することによって、運転者のアクセ
ルペダル17の操作とは独立して、エンジン2の出力ト
ルクを減少させることができる。また、エンジン2の点
火カット、点火リタード、フューエルカットによって、
エンジン2の出力トルクを減少させても構わない。
【0018】また、エンジン2の回転数を検出するエン
ジン回転数検出センサ21を備え、エンジン回転数検出
センサ21は、検出した信号をエンジンコントローラ1
8及び4WDコントローラ8に出力する。また、上記発
電機7は、図2に示すように、出力電圧Vを調整するた
めの電圧調整器22(レギュレータ)を備え、4WDコ
ントローラ8によって界磁電流Ifhが調整されること
で、エンジン2に対する発電負荷トルクTh及び発電す
る電圧Vが制御される。電圧調整器22は、4WDコン
トローラ8から発電機制御指令(界磁電流値)を入力
し、その発電機制御指令に応じた値に発電機7の界磁電
流Ifhを調整すると共に、発電機7の出力電圧Vを検
出して4WDコントローラ8に出力可能となっている。
なお、発電機7の回転数Nhは、エンジン2の回転数N
eからプーリ比に基づき演算することができる。
【0019】また、上記ジャンクションボックス10内
には電流センサ23が設けられ、該電流センサ23は、
発電機7からモータ4に供給される電力の電流値Iaを
検出し、当該検出した電機子電流信号を4WDコントロ
ーラ8に出力する。また、電線9を流れる電圧値(モー
タ4の電圧)が4WDコントローラ8で検出される。符
号24は、リレーであり、4WDコントローラ8から指
令によってモータ4に供給される電圧(電流)の遮断及
び接続が制御される。
【0020】また、モータ4は、4WDコントローラ8
からの指令によって界磁電流Ifmが制御され、その界
磁電流Ifmの調整によって駆動トルクTmが調整され
る。なお、符号25はモータ4の温度を測定するサーミ
スタである。上記モータ4の駆動軸の回転数Nmを検出
するモータ用回転数センサ26を備え、該モータ用回転
数センサ26は、検出したモータ4の回転数信号を4W
Dコントローラ8に出力する。
【0021】また、上記クラッチ12は、油圧クラッチ
や電磁クラッチであって、4WDコントローラ8からの
クラッチ制御指令に応じたトルク伝達率でトルクの伝達
を行う。また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車
輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが
設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、
27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3
L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値
として4WDコントローラ8に出力する。
【0022】また、前輪1L、1Rの加速スリップを抑
えるためのTCS制御装置30を備える。なお、このT
CS制御装置30は、独立した制御ユニットであっても
良いし、後述のエンジンコントローラ18などの一部と
して構成されていても良い。他の制御装置等も同様であ
る。TCS制御装置30の処理を、図3に基づき説明す
ると、所定のサンプリング時間毎に作動して、先ず、ス
テップS10において、車輪速センサ27FL、27F
R、27RL、27RRからの信号に基づき各車輪1
L、1R、3L、3Rの車速を演算した後、その演算し
た前輪1L、1R(主駆動輪)の車輪速から後輪3L、
3R(従駆動輪)の車輪速を減算することで、前輪1
L、1Rの加速スリップ量であるスリップ速度ΔVFを
求め、ステップS20に移行する。
【0023】ここで、スリップ速度ΔVFの演算は、例
えば、次のように行われる。前輪1L、1Rにおける左
右輪速の平均値である平均前輪速VWf、及び後輪3
L、3Rにおける左右輪速の平均値である平均後輪速V
Wrを、それぞれ下記式により算出する。 VWf=(VWfl+VWfr)/2 VWr=(VWrl+VWrr)/2 次に、上記平均前輪速VWfと平均後輪速VWrとの偏
差から、主駆動輪である前輪1L、1Rのスリップ速度
(加速スリップ量)ΔVFを、下記式により算出する。
【0024】ΔVF = VWf −VWr ステップS20では、上記求めたスリップ速度ΔVFが
所定閾値(例えば2km/h)より大きいか否かを判定
する。スリップ速度ΔVFが所定閾値以下と判定した場
合には、前輪1L、1Rが加速スリップしていないと推
定されるので、ステップS40に移行し、TCS制御が
非作動と判定してTCS作動フラグFtcに0を代入し
て処理を終了する。
【0025】一方、ステップS20において、スリップ
速度ΔVFが所定閾値より大きいと判定した場合には、
前輪1L、1Rが加速スリップしていると推定されるの
で、ステップS30に移行する。ここで、上記所定閾値
は、旋回時などによる誤差が生じないだけの余裕のある
値とする。ステップS30では、TCS制御を作動開始
若しくは作動中としてTCS作動フラグFtcに1を代
入してステップS50に移行する。
【0026】ステップS50では、前輪1L、1Rの加
速スリップ量が所定のスリップ目標値より大きいか否か
を判定する。前輪1L、1Rのスリップ量が所定スリッ
プ目標値よりも大きいときにはステップS60に移行
し、所定スリップ目標値以下の場合には、ステップS7
0に移行する。ステップS60では、前回のエンジント
ルク目標値TeTから所定値(例えば1Nm)だけ減算
することで当該エンジントルク目標値TeTを更新し、
更新後のエンジントルク目標値TeTをエンジンコント
ローラ18に出力した後、処理を終了する。
【0027】また、ステップS70では、前回のエンジ
ントルク目標値TeTから所定値(例えば1Nm)だけ
加算することで当該エンジントルク目標値TeTを更新
し、更新後のエンジントルク目標値TeTをエンジンコ
ントローラ18に出力した後、処理を終了する。次に、
4WDコントローラ8は、図4に示すように、発電機制
御部8A、リレー制御部8B、モータ制御部8C、クラ
ッチ制御部8D、発電トルク演算部8E、目標トルク制
限部8F、最大値更新処理部8G、発電トルク変換部8
Kを備える。ここで、図4中には、後述の実施形態で使
用される制御ブロックも併記してある。
【0028】上記発電機制御部8Aは、電圧調整器22
を通じて、発電機7の発電電圧Vをモニターしながら、
当該発電機7の界磁電流Ifhを調整することで、発電
機7の発電電圧Vを所要の電圧に調整する。リレー制御
部8Bは、発電機7からモータ4への電力供給の遮断・
接続を制御する。
【0029】モータ制御部8Cは、モータ4の界磁電流
Ifmを調整することで、当該モータ4のトルクを所要
の値に調整する。また、所定のサンプリング時間毎に、
入力した各信号に基づき、発電トルク演算部8E→発電
トルク変換部8Kの順に循環して処理が行われる。次
に、発電トルク演算部8Eの処理について、図5を参照
しつつ説明する。
【0030】先ず、ステップS100で、エンジン回転
数検出センサ21及びスロットルセンサからの信号に基
づいて、例えば図6に示すようなマップによってエンジ
ン2の出力トルクTeを演算した後に、ステップS11
0に移行する。ステップS110では、現在の発電機7
の負荷トルクTGを、下記式に基づき演算したのち、ス
テップS120に移行する。
【0031】 ここで、 V :発電機7の電圧 Ia:発電機7の電機子電流 Nh:発電機7の回転数 K3:効率 K2:係数 である。ステップS120では、駆動系加速トルクTi
fを、下記式に基づき演算して、ステップS130に移
行する。
【0032】Tif=(駆動系イナーシャ(ギア比を含
む)) × 角加速度 ここで、角加速度は、前輪1L、1Rの車輪速から求め
る。ステップS130では、下記式に基づき、主駆動輪
である前輪1L、1Rの実路面反力トルクFf(実際に
路面に伝達される駆動トルク)を算出してステップS1
40に移行する。
【0033】 Ff=(Te−TG)×TR×G − Tif ここで、 TR:トルクコンバータの増幅比 G:変速機のギア比 である。
【0034】上記式で、エンジン2の出力トルクTeに
TR×Gを乗算しているのは、前輪1L、1Rに伝達さ
れた駆動トルクに換算するためである。また、発電機7
が作動していない場合には、当然にTGはゼロである。
ステップS140では、最大値更新処理部8Gを起動し
て、路面反力トルクの最大値更新、つまり最大限界トル
クFfmを最大値に更新した後に、ステップS170に
移行する。
【0035】ステップS170では、アクセルペダル
(加速指示装置)の踏み込み量であるアクセル開度Ap
o、及びエンジン回転数Neを検出し、そのアクセル開
度Apo及びエンジン回転数Neに基づいて、運転者の
要求する駆動トルクであるドライバ要求トルクFrを算
出して、ステップS180に移行する。例えば、エンジ
ン回転数がNeにアクセル開度がApoとなるときのエ
ンジントルクを、図6のようなエンジントルクTeのマ
ップから読み出してドライバ要求トルクFrを求める。
【0036】ステップS180では、ドライバ要求トル
クFrから前輪1L、1Rの実際に路面で伝達されるト
ルク(路面反力トルク)Ffmを減算して余剰駆動トル
クFoを算出し、ステップS190に移行する。ステッ
プS190では、余剰駆動トルクFoが0より大きいか
否か、つまり前輪1L、1RのトルクFfmよりもドラ
イバ要求トルクFrの方が大きいか否かを判定する。余
剰駆動トルクFoが0より大きければ、ステップS20
0に移行する。一方、余剰駆動トルクFoが0以下であ
れば、ステップS210に移行して目標発電負荷トルク
Thを0として処理を終了する。
【0037】ステップS200では、下記式に基づき余
剰駆動トルクFoに応じた目標発電負荷トルクThを演
算してステップS220に移行する。 Th = Fo÷TR÷G ステップS220では、目標トルク制限部8Fを起動し
た後に処理を終了する。
【0038】次に、上記最大値更新処理部8Gの処理に
ついて図7を参照しつつ説明する。まず、ステップS3
00にて、前輪1L、1Rの輪速が所定閾値以下か、つ
まり車両が実質的に停止状態か否かを判定し停止状態と
判定した場合には、ステップS360に移行して、最大
限界トルクFfmにゼロを代入つまり最大限界トルクF
fmをリセットして復帰する。一方、停止状態でないと
判定した場合には、ステップS310に移行する。
【0039】ステップS310では、前後輪差ΔVFを
求め、該前後輪差ΔVFが所定閾値以上と判定すれば、
実際に加速スリップが発生しているので、ステップS3
40に移行する。一方、所定閾値未満、すなわち加速ス
リップが発生していないと推定した場合には、最大値更
新処理を行うべくステップS320に移行する。上記所
定閾値は、旋回時などによる誤差が生じないだけの余裕
のある値とする。
【0040】ステップS320では、今回(現在)の路
面反力トルクFfと最大限界トルクFfmとを比較し、
今回(現在)の路面反力トルクFfの方が大きければス
テップS330に移行し、そうでなければ処理を終了し
て復帰する。ステップS330では、今回(現在)の路
面反力トルクFfを最大限界トルクFfmに更新して復
帰する。
【0041】また、ステップS340では、一つ前の
(前回の演算周期で算出した)路面反力Ffsと今回
(現在)の路面反力トルクFfとを比較して、今回の方
Ffが小さければステップS350に移行し、そうでな
ければ、リセット処理をせずにステップS320に移行
する。ステップS350では、最大限界トルクFfmを
現在の路面反力トルクFfにリセットした後に復帰す
る。
【0042】次に、目標トルク制限部8Fの処理につい
て、図8に基づいて説明する。すなわち、まず、ステッ
プS400で、上記目標発電負荷トルクThが、発電機
7の最大負荷容量HQより大きいか否かを判定する。目
標発電負荷トルクThが当該発電機7の最大負荷容量H
Q以下と判定した場合には、復帰する。一方、目標発電
負荷トルクThが発電機7の最大負荷容量HQよりも大
きいと判定した場合には、ステップS410に移行す
る。
【0043】ステップS410では、目標の発電負荷ト
ルクThを最大負荷容量HQに制限した後に、処理を終
了する。次に、エンジンコントローラ18の処理につい
て、図9を参照しつつ説明する。エンジンコントローラ
18は、所定のサンプリング時間毎に作動して、先ず、
ステップS500にて、TCS作動フラグフラグFtc
に基づきTCS作動作動中と判定すればステップS54
0に移行し、TCS非作動中と判定すればステップS5
10に移行する。
【0044】ステップS510、ステップS520及び
ステップS530では、通常のエンジン制御のための処
理例を示し、入力したアクセル開度及びエンジン回転数
に基づき、図6のようなテーブルからエンジントルク目
標値TeTを更新しエンジントルク指令値TeT′を求
めてステップS540に移行する。一方、ステップS5
00にてTCS作動中と判定されれば、ステップS53
0に移行して、エンジン目標値TeTに上記目標発電負
荷トルクThを加算して補正した後のエンジントルク補
正値TeT′を求めて、ステップS540に移行する。
これによって、発電負荷分だけTCS制御の操作量が補
正される。ステップS500,ステップS540は、T
CS制御手段の一部を構成する。
【0045】ステップS550では、現在のエンジント
ルク補正値TeT′に対応するスロットル開度指令値を
演算して出力した後に処理を終了する。次に、発電トル
ク変換部8Kの処理について、図10に基づいて説明す
る。まず、ステップS600で、Thが0より大きいか
否かを判定する。Th>0と判定されれば、運転者の要
求トルクの観点から四輪駆動状態とする必要があるの
で、ステップS610に移行する。また、Th≦0と判
定されれば、運転者の要求トルクの観点から四輪駆動状
態とする必要がないので、以降の処理をすることなく復
帰する。
【0046】ステップS610では、モータ用回転数セ
ンサ21が検出したモータ4の回転数Nmを入力し、そ
のモータ4の回転数Nmに応じた目標モータ界磁電流I
fmを算出し、当該目標モータ界磁電流Ifmをモータ
制御部8Cに出力した後、ステップS620に移行す
る。ここで、上記モータ4の回転数Nmに対する目標モ
ータ界磁電流Ifmは、回転数Nmが所定回転数以下の
場合には一定の所定電流値とし、モータ4が所定の回転
数以上になった場合には、公知の弱め界磁制御方式でモ
ータ4の界磁電流Ifmを小さくする(図11参照)。
すなわち、モータ4が高速回転になるとモータ誘起電圧
Eの上昇によりモータトルクが低下することから、上述
のように、モータ4の回転数Nmが所定値以上になった
らモータ4の界磁電流Ifmを小さくして誘起電圧Eを
低下させることでモータ4に流れる電流を増加させて所
要モータトルクTmを得るようにする。この結果、モー
タ4が高速回転になってもモータ誘起電圧Eの上昇を抑
えてモータトルクの低下を抑制するため、所要のモータ
トルクTmを得ることができる。また、モータ界磁電流
Ifmを所定の回転数未満と所定の回転数以上との2段
階で制御することで、連続的な界磁電流制御に比べ制御
の電子回路を安価にできる。
【0047】なお、所要のモータトルクTmに対しモー
タ4の回転数Nmに応じて界磁電流Ifmを調整するこ
とでモータトルクTmを連続的に補正するモータトルク
補正手段を備えても良い。すなわち、2段階切替えに対
し、モータ回転数Nmに応じてモータ4の界磁電流If
mを調整すると良い。この結果、モータ4が高速回転に
なってもモータ4の誘起電圧Eの上昇を抑えモータトル
クの低下を抑制するため、所要のモータトルクTmを得
ることができる。また、なめらかなモータトルク特性に
できるため、2段階制御に比べ車両は安定して走行でき
る。
【0048】ステップS620では、上記目標モータ界
磁電流Ifm及びモータ4の回転数Nmからモータ4の
誘起電圧Eを算出して、ステップS630に移行する。
ステップS630では、上記余剰トルク演算部8Eが演
算した発電負荷トルクThに基づき対応する目標モータ
トルクTMを算出して、ステップS640に移行する。
【0049】ステップS640では、上記目標モータト
ルクTM及び目標モータ界磁電流Ifmを変数として対
応する目標電機子電流Iaを算出して、ステップS65
0に移行する。ステップS650では、下記式に基づ
き、上記目標電機子電流Ia、抵抗R、及び誘起電圧E
から発電機7の目標電圧Vを算出し、当該発電機7の目
標電圧Vを発電機制御部8Aに出力したのち、復帰す
る。
【0050】V=Ia×R+E なお、抵抗Rは、電線9の抵抗及びモータ4のコイルの
抵抗である ここで、上記発電トルク変換部8Kでは、モータ側の制
御を考慮して目標の発電負荷トルクThに応じた発電機
7での目標電圧Vを算出しているが、上記目標発電負荷
トルクThから直接に、当該目標発電負荷トルクThと
なる電圧値Vを算出しても構わない。
【0051】図12に上記発電トルク変換部の処理のタ
イムチャート例を示す。次に、上記構成の装置における
作用などについて説明する。運転者によるアクセルペダ
ル17の踏み込み量に応じて、エンジン2の出力トルク
から主駆動輪である前輪1L、1Rに伝達されるトルク
が制御されて、運転者の要求する駆動トルク(加速要
求)に応じた加速状態で車両が走行する。
【0052】このとき、例えば、路面μが低いなどで前
輪1L、1Rにスリップなどが生じたりすると、前輪1
L、1Rの実際に路面に伝達される駆動トルクFfmが
ドライバ要求トルクFrよりも小さくなる。このような
状態になると、本実施形態の装置にあっては、ドライバ
要求トルクFrと前輪の実際に路面に伝達される駆動ト
ルクFfmとの差に応じた量だけ発電機7による発電が
行われ該発電でモータ4が駆動される結果、従駆動輪で
ある後輪3L、3Rも駆動される。つまり、四輪駆動状
態に切り替わって、運転者の要求する加速性が確保可能
となる。
【0053】ここで、上記前輪1L、1Rの実際に路面
に伝達される駆動トルクFfmがドライバ要求トルクF
rよりも小さくなるのは、主として前輪1L、1Rに加
速スリップが発生した場合であるが、発進時など、その
他の場合もある。一方、前輪1L、1Rに所定以上の加
速スリップが生じると、TCS制御が作動して上記加速
スリップを抑えるようにエンジン出力が低減制御され、
前輪1L、1Rの駆動トルクを適切な値に抑えて所要の
走行安定性を確保しようとするが、このとき、前輪1
L、1Rの実際に路面に伝達される駆動トルクFfmが
ドライバ要求トルクFrよりも小さく運転者の加速要求
が実現されていないと判定した場合には、TCS制御の
ためのエンジントルク量の低減量(制御の操作量)を発
電負荷分だけ小さくすることで、走行安定性を確保しつ
つ運転者の要求する加速性が確保可能となる。このと
き、TCS制御によるエンジントルク量の低減量(制御
の操作量)が小さくなるが、発電負荷分だけ前輪に伝達
されるトルクが小さくなるので、目的とするTCS制御
は達成される。
【0054】図12に、上記処理によるタイムチャート
の例を示す。符号Aに示されるように、TCS制御によ
るトルクダウン量が、発電負荷がある場合には抑えられ
ることで、確実に四輪駆動となると共に、前輪の加速ス
リップが抑えられることが分かる。ここで、常時、後輪
3L、3Rを駆動状態とした場合には、力学的エネルギ
ー→電気的エネルギー→力学的エネルギーと何回かエネ
ルギー変換を行うために、変換効率分のエネルギー損失
が発生することで、前輪1L、1Rだけで駆動した場合
に比べて車両の加速性が低下することも想定される。こ
のため、後輪3L、3Rの駆動は原則として抑えること
が望まれる。これに対し、本実施形態では、滑り易い路
面等の路面状況のために、前輪1L、1Rの実際に路面
に伝達される駆動トルクFfmだけでは運転者の要求す
るトルクが達成出来ないと判定した場合にのみ、駆動力
を後輪3L、3Rに出力して加速性を向上させるもので
ある。
【0055】また、発進時などのように走行開始時に
は、前輪が加速スリップしていなくても、運転者の要求
するトルクが確保されないおそれがあるが、このような
場合でも、従駆動輪である後輪3L、3Rを駆動させた
四輪駆動状態とすることで、所定の定常走行状態となる
までの加低速走行時においても、安定した走行が可能と
なる。
【0056】ここで、上記実施形態では、スロットル制
御による内燃機関出力制限手段について説明している
が、これに限定されない。内燃機関の点火時期リター
ド、点火カット、燃料の減少若しくは停止、スロットル
制御の少なくともいずれかによる方法で、出力制限する
ようにしても良い。また、車両が発進し走行しだすと車
両に要求される出力トルクはだんだん小さくなるので、
路面状況が大きく変わらなければ、従駆動輪3L、3R
の出力トルクもそんなに必要なくなる、つまり四輪駆動
状態とする必要が無くなる。この観点から、本実施形態
では、路面反力トルクについて最大値更新することで、
余計に従駆動輪3L、3Rの出力トルクを出すことを抑
え、エネルギーロスを抑制している。また、頻繁にモー
タ4の作動・停止を行う必要がなくなり、モータ4の寿
命の点からも好ましい。
【0057】一方、上記推定に使用される路面反力限界
トルクの最大値更新を無条件に続けた場合、路面μが低
い路面に移行して路面反力が低下するなど、路面の状態
が変わって従駆動輪3L、3Rの駆動トルクを出力すべ
き路面状態となっても、四輪駆動とならない。これに対
し、本実施形態では、従駆動輪3L、3Rの駆動力を増
加すべき状態と判定すると、最大値更新していた最大限
界トルクFfmをリセットすることで、最大値更新処理
を行っても、適切に従駆動輪3L、3Rの駆動トルクを
発生させることで所要の車両走行性を確保可能となる。
また、車両の発進時に加速スリップが生じ易いことに鑑
みて、停車時にリセットすることで、車両発進時におけ
る主駆動輪1L、1Rの加速スリップを適切に抑制する
ことが可能となる。
【0058】ここで、上記実施形態では、リセットする
際の路面に応じた現在の路面反力限界トルクFfに再設
定しているので、現在の路面状態に応じて適切に加速ス
リップを抑制することが可能となる。ただし、再設定す
る最大限界トルクFfmは、現在の値に限定されない。
例えば、複数の初期値を予め用意しておき、現在の路面
に応じて初期値を選択するようにしても良い。
【0059】次に、第2実施形態について図面を参照し
つつ説明する。なお、上記実施形態と同様な装置などに
ついては同一の符号を付して説明する。本実施形態の基
本構成は、上記各実施形態と同様であるが、4WDコン
トローラ8が、モータトルク制限演算部8H、及び界磁
電流変換部8Jを備える点が異なる。
【0060】上記モータトルク制限演算部8Hは、上記
発電トルク変換部8Kの処理が完了した後に呼ばれ、ま
た、界磁電流変換部8Jはモータトルク制限演算部8H
の処理が完了した後に呼ばれる。そのモータトルク制限
演算部8Hの処理は、図13に示すようになっている。
すなわち、まず、ステップS1000で、推定車体速V
Sを推定して、ステップS1010に移行する。推定車
体速VSは、例えば前後Gセンサの検出値や車輪速のセ
レクトローなどから推定できる。
【0061】ステップS1010では、上記推定車体速
VSに基づき、タイヤ径などから後輪3L、3Rで加速
スリップが発生していないとした場合の後輪車輪速V
R′を演算して、ステップS1020に移行する。ステ
ップS1020では、後輪3L、3Rの車速センサから
後輪3L、3Rの車輪速VRを入力し、下記式から、後
輪3L、3Rでの加速スリップ量ΔVRを算出して、ス
テップS1030に移行する。なお、車輪速VRは左右
輪の平均値とする。
【0062】ΔVR = VR − VR′ ステップS1030では、後輪3L、3Rが加速スリッ
プしているか否かをΔVRにより判定する。ΔVRが所
定値以下、例えばΔVRが0以下、つまり後輪3L、3
Rが加速スリップしていないと判定した場合には、ステ
ップS1040に移行してFRフラグに0を代入した後
に復帰する。
【0063】一方、ステップS1030でΔVRが0よ
り大きい、つまり後輪3L、3Rが加速スリップしてい
ると判定した場合には、ステップS1050に移行す
る。ステップS1050では、上記後輪3L、3Rの加
速スリップ量ΔVRの応じた制限すべき制限トルクTΔ
VRを、下記式によって演算して、ステップS1060
に移行する。
【0064】TΔVR = K4 × ΔVR ステップS1060では、下記式に基づき現在のモータ
トルクTmを演算して、ステップS1070に移行す
る。 Tm =K5×Ia ×Ifm ステップS1070では、下記式に基づき、制限トルク
TΔVRだけ制限した目標モータトルクTMを求め、ス
テップS1080に移行する。
【0065】TM =Tm − TΔVR ステップS1080では、目標モータトルクTMを演算
したことを示すFRフラグに1を代入して復帰する。ま
た、界磁電流変換部8Jでは、図14に示すような処理
が行われる。すなわち、先ずステップS1200で目標
モータトルクTMを演算したか否かを判定する。FRが
1つまり目標モータトルクTMが変更されていると判定
した場合には、ステップS1210に移行する。一方、
FRが0つまり目標モータトルクTMが変更されていな
いと判定した場合には、そのまま復帰する。
【0066】ステップS1210では、モータ4の回転
数Nm、電機子電流Ia、モータ4の誘起電圧Eから、
変更後の目標モータトルクTMとなるモータ界磁電流I
fmを算出し、算出したモータ界磁電流Ifmをモータ
制御部8Cに出力した後に復帰する。この実施形態で
は、モータ4で駆動される後輪3L、3R(従駆動輪)
が加速スリップすると、モータ界磁電流Ifmが小さく
なってモータ効率が低下して後輪3L、3Rにおける加
速スリップが抑制されて車両の走行安定性が更に向上す
る。
【0067】なお、目標モータトルクTMに応じてモー
タ界磁電流Ifmを制御する代わりに、ΔVRがゼロ以
下になるように直接ΔVRに応じてモータ界磁電流If
mを制御しても良い。次に、第3実施形態について図面
を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な装
置などについては同一の符号を付して説明する。
【0068】本実施形態の基本構成は、上記各実施形態
と同様であるが、クラッチ12のトルク伝達率を制限す
るクラッチ制御限定部8Lを備えることで、後輪3L、
3Rの加速スリップを抑える点が異なる。このクラッチ
制御限定部8Lは、上記モータトルク制限演算部8Hの
処理の後、若しくは界磁電流変換部8Jの処理の後に呼
ばれる。
【0069】上記クラッチ制御限定部8Lの処理は、図
15に示すように、まず、ステップS1400で、後輪
3L、3Rが加速スリップしているか否かを判定する。
後輪3L、3Rが加速スリップしていないと判定した場
合には、ステップS1420に移行し、また、後輪3
L、3Rが加速スリップしていると判定した場合には、
ステップS1410に移行する。
【0070】ここで、加速スリップしているか否かは、
スリップ状態検出手段である上述のステップS1000
〜ステップS1030の処理の結果で判定すればよい。
ステップS1410では、上述のように後輪3L、3R
の加速スリップ量に応じた低減すべきトルクを演算す
る。その低減すべき低減トルクΔVR、又はΔTMと現
在のモータ出力トルクとからクラッチ12での最大トル
ク伝達率を演算し、その最大トルク伝達率KDをクラッ
チ制御部8Dに出力した後に復帰する。
【0071】一方、ステップS1420では、最大トル
ク伝達率KDに100%を示す100を代入し、その最
大トルク伝達率KDをクラッチ制御部8Dに出力した後
に復帰する。また、クラッチ制御部8Dでは、クラッチ
12のトルク伝達率の上限が、上記クラッチ制御限定部
8Lから入力した最大トルク伝達率KDとなるように制
限する。
【0072】本実施形態では、後輪3L、3Rが加速ス
リップすると、クラッチ12による後輪3L、3Rへの
駆動力の伝達率の上限が抑えられることで、後輪3L、
3Rに実際に伝達される駆動力が低減して、後輪3L、
3Rでの加速スリップが抑制される。この結果、上記各
実施形態と同様な作用効果を発揮する。次に、第4実施
形態について図面を参照しつつ説明する。
【0073】図16は、本実施形態に係る構成図を示す
図であって、主駆動輪である前輪1L、1Rに対してそ
れぞれディスクブレーキなどからなる制動装置31L、
31Rが設けられ、該制動装置31L、31Rは、TC
S制御装置30の制動指令に応じた制動力を各輪1L、
1Rに付与可能となっている。また、本実施形態のエン
ジンコントローラ18の処理は、図9におけるステップ
S500及びステップS540(TCS制御の部分)が
存在せず、ステップS510→ステップS520→ステ
ップS530→ステップS550の処理(通常のエンジ
ン制御部分のみ)によって構成されている。
【0074】次に、本実施形態におけるTCS制御装置
30の処理について、図17に基づき説明する。TCS
制御装置30の処理は、所定のサンプリング時間毎に作
動して、先ず、ステップS2010において、車輪速セ
ンサ27FL、27FR、27RL、27RRからの信
号に基づき各車輪の車速を演算した後、その演算した前
輪1L、1R(主駆動輪)の車輪速から後輪3L、3R
(従駆動輪)の車輪速を減算することで、前輪1L、1
Rの加速スリップ量であるスリップ速度ΔVFを求め、
ステップS2020に移行する。
【0075】ステップS2020では、上記求めたスリ
ップ速度ΔVFが所定閾値(例えば2km/h)より大
きいか否かを判定する。スリップ速度ΔVFが所定閾値
以下と判定した場合には、前輪1L、1Rが加速スリッ
プしていないと推定されるので、ステップS2070に
移行する。一方、スリップ速度ΔVFが所定閾値より大
きいと判定した場合には、前輪1L、1Rが加速スリッ
プしていると推定されるので、ステップS2030に移
行する。
【0076】ステップS2030では、TCS制御を作
動開始若しくは作動中としてTCS作動フラグFtcに
1を代入してステップS2040に移行する。ステップ
S2040では、前輪1L、1Rの加速スリップ量が所
定のスリップ目標値より大きいか否かを判定する。前輪
1L、1Rのスリップ量が所定スリップ目標値よりも大
きいときにはステップS2050に移行し、所定スリッ
プ目標値以下の場合には、ステップS2060に移行す
る。
【0077】ステップS2050では、現在の制動目標
値Bsから所定値(例えば1Nm)だけ加算することで
当該制動目標値Bsを更新してステップS2090に移
行する。また、ステップS2060では、現在の制動目
標値Bsから所定値(例えば1Nm)だけ減算すること
で当該制動目標値Bsを更新してステップS2090に
移行する。
【0078】一方、ステップS2070では、TCS非
作動中として、TCS作動フラグFtcに0を代入し、
ステップS2080で制動目標値Bsをゼロに初期化し
てステップS2090に移行する。ステップS2090
では、TCS作動中か否かを判定し、TCS作動中であ
れば、ステップS2100に移行し、TCS非作動中で
あればステップS2110に移行する。
【0079】ステップS2100では、下式によって制
動指令値Bs′を算出し、該制動指令値Bs′を制動装
置31L、31Rに出力し、処理を終了する。 Bs′= Bs −γ・Th ここで、γは、目標発電トルクThを制動トルクに応じ
た値に換算するためのゲインであって、これによってT
CS制御の操作量を、目標発電トルクThに応じた分だ
け小さくしている。
【0080】また、ステップS2110は、制動指令値
Bs′に制動目標値Bs(=0)を代入し、該制動指令
値Bs′を制動装置31L、31Rに出力し、処理を終
了する。各制動装置31L、31Rは、制動指令値に応
じた制動力を対象とする前輪に掛けて当該前輪の加速ス
リップを抑制する。
【0081】次に、本実施形態の作用・効果等について
説明する。運転者によるアクセルペダル17の踏み込み
量に応じて、エンジンの出力トルクから前輪1L、1R
である前輪に伝達されるトルクが制御されて、運転者の
要求する駆動トルク(加速要求)に応じた要求される加
速状態で車両が走行する。このとき、例えば、路面μが
低いなどで前輪1L、1Rにスリップなどが生じたりす
ると、前輪の実際に路面に伝達される駆動トルクFfm
がドライバ要求トルクFrよりも小さくなる。このよう
な状態になると、本実施形態の装置にあっては、ドライ
バ要求トルクFrと前輪の実際に路面に伝達される駆動
トルクFfmとの差に応じた量だけ発電機による発電が
行われ該発電でモータが駆動される結果、従駆動輪であ
る後輪も駆動される。つまり、四輪駆動状態に切り替わ
って、運転者の要求する加速性が確保可能となる。
【0082】ここで、上記前輪の実際に路面に伝達され
る駆動トルクFfmがドライバ要求トルクFrよりも小
さくなるのは、主として前輪1L、1Rに加速スリップ
が発生した場合であるが、発進時などその他の場合もあ
る。一方、前輪1L、1Rに所定以上の加速スリップが
生じると、TCS制御が作動して上記加速スリップを抑
えるように制動制御し、前輪の駆動トルクを適切な値に
抑えて所要の走行安定性を確保しようとするが、このと
き、前輪の実際に路面に伝達される駆動トルクFfmが
ドライバ要求トルクFrよりも小さく運転者の加速要求
が実現されていないと判定した場合には、TCS制御の
ための制動トルク量の増加量(制御の操作量)を発電負
荷分だけ小さくすることで、走行安定性を確保しつつ運
転者の要求する加速性が確保可能となる。このとき、T
CS制御による制動トルク量(制御の操作量)が小さく
なるが、発電負荷分だけ前輪に伝達されるトルクが小さ
くなるので、目的とするTCS制御は達成される。
【0083】その他の作用・効果は、上記実施形態と同
様である。次に、第5実施形態について図面を参照しつ
つ説明する。なお、本実施形態では、後輪を主駆動輪と
し前輪を従駆動輪とするものである。本実施形態は、図
18に示すように、エンジン2の出力トルクが主駆動輪
である後輪3L、3Rに伝達可能となっている。
【0084】エンジン2の動力は、トランスミッション
→トランスファ33、及び前後プロペラシャフト34,
35→ディファレンシャル・ギヤ36,37→各車輪1
L、1R、3L、3Rの順に伝達され、トランスファ3
3によって駆動力の前後配分が調整される。トランスフ
ァ33は、多板クラッチを内蔵しており、油圧制御部3
8からの押し付け圧に応じたトルクを前輪1L、1Rに
伝達することで、従駆動輪である前輪への駆動トルクの
配分が設定される。該油圧制御部38は、4WDコント
ローラ8の指令に従った押し付け圧を発生するようにな
っている。
【0085】また、詳細は省略するが、図18中、符号
18がエンジンコントローラを、符号30がTCS制御
装置を示し、その処理内容は、上記第1実施形態で説明
したものと同様な処理を行う。本実施形態の4WDコン
トローラ8は、図19に示すように、分配トルク演算部
8Mと、押し付けトルク変換部8Nとから構成される。
【0086】分配トルク演算部8Mの処理は、上記図5
で示される第1実施形態の発電トルク演算部の処理と同
じである。但し、目標発電負荷トルクThが従駆動輪へ
の分配するトルクに対応し、最大負荷容量HQが分配最
大容量(例えば、配分比=50%となるトルク)を示
す。また、押し付けトルク変換部8Nは、分配トルク演
算部8Mが演算した分配トルクThとなるように押し付
け圧指令を油圧制御部38に供給する。後輪3L、3R
が加速スリップしていない場合には、エンジントルクは
100%後輪3L、3R側に分配するように設定されて
いる。
【0087】作用・効果については上記第1実施形態と
同様である。ここで、エンジンコントローラ18及びT
CS制御装置30として、第2実施形態の構成を採用し
ても良い。すなわち、TCS制御としてブレーキTCS
制御を採用しても構わない。また、他の実施形態も含め
て、TCS制御として、エンジンTCS制御とブレーキ
TCS制御とを併用しても構わない。
【0088】すなわち、第5実施形態は、発電機及びモ
ータで従駆動輪を駆動可能とする代わりに、トランスフ
ァ33で従駆動輪を駆動可能な構成とした点以外の基本
構成は、上記第1実施形態若しくは第2実施形態と同様
な構成となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る概略装置構
成図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係るシステム構
成図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係るTCS制御
装置の処理を示す図である。
【図4】本発明に基づく第1実施形態に係る4WDコン
トローラを示すブロック図である。
【図5】本発明に基づく第1実施形態に係る発電トルク
演算部の処理を示す図である。
【図6】エンジン回転数及びアクセル開度からエンジン
トルクを演算するためのマップの例を示す図である。
【図7】本発明に基づく第1実施形態に係る最大値更新
処理部の処理を示す図である。
【図8】本発明に基づく第1実施形態に係る目標トルク
制限部の処理を示す図である。
【図9】本発明に基づく第1実施形態に係るエンジンコ
ントローラの処理を示す図である。
【図10】本発明に基づく第1実施形態に係る発電トル
ク変換部の処理を示す図である。
【図11】本発明に基づく第1実施形態に係る余剰トル
ク変換部のタイムチャート例を示す図である。
【図12】本発明に基づく第1実施形態に係る処理によ
るタイムチャート例を示す図である。
【図13】本発明に基づく第2実施形態に係るモータ制
限演算部の処理を示す図である。
【図14】本発明に基づく第2実施形態に係る界磁電流
変換部の処理を示す図である。
【図15】本発明に基づく第3実施形態に係るクラッチ
制御限定部の処理を示す図である。
【図16】本発明に基づく第4実施形態に係る概略装置
構成図である。
【図17】本発明に基づく第4実施形態に係るTCS制
御部の処理を示す図である。
【図18】本発明に基づく第5実施形態に係る概略装置
構成図である。
【図19】本発明に基づく第5実施形態に係る4WDコ
ントローラを示すブロック図である。
【符号の説明】
1L、1R 前輪 2 エンジン 3L、3R 後輪 4 モータ 6 ベルト 7 発電機 8 4WDコントローラ 9 電線 10 ジャンクションボックス 11 減速機 12 クラッチ 14 吸気管路 15 メインスロットルバルブ 16 サブスロットルバルブ 18 エンジンコントローラ 19 ステップモータ 20 モータコントローラ 21 エンジン回転数センサ 22 電圧調整器 23 電流センサ 26 モータ用回転数センサ 27FL、27FR、27RL、27RR 車輪速センサ 30 TCS制御装置 31L、31R 制動装置 33 トランスファ 34,35 プロペラシャフト 36,37 ディファレンシャル・ギヤ Ifh 発電機の界磁電流 V 発電機の電圧 Nh 発電機の回転数 Ia 電機子電流 Ifm モータの界磁電流 E モータの誘起電圧 Nm モータの回転数 TG 発電機負荷トルク Th 目標発電機負荷トルク Tm モータのトルク TM モータの目標トルク Te エンジンの出力トルク Ff 路面限界反力トルク Ffm 最大路面限界反力トルク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/10 310 F02D 41/10 310 45/00 314 45/00 314M Fターム(参考) 3G084 BA02 BA05 DA05 DA15 DA17 FA05 FA10 FA33 3G093 AA07 BA01 BA15 CB06 DA01 DA06 DB05 DB17 EA02 EB08 EC02 FA12 FB01 FB02 3G301 HA01 JA03 JA38 KA12 LA03 MA14 NE01 NE06 PA11Z PE01Z PF01Z 5H115 PA11 PC06 PG04 PI24 PI29 PO01 PO06 PO09 PU04 PU10 PU24 PU25 PV07 QE01 QE14 QN03 QN27 RB20 RE03 RE06 SE02 SE03 SE05 SE09 TB03 TE02 TE03 TO05 TO12 TO13 TO21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪の一方である主駆動輪を駆動する
    内燃機関と、その内燃機関の動力によって駆動される発
    電機と、発電機が発電した電力で駆動されると共に前後
    輪の他方である従駆動輪を駆動する電動機と、 上記主駆動輪が加速スリップしているか否か及びその加
    速スリップ量を推定する駆動輪スリップ推定手段と、 主駆動輪から路面に伝達されるトルクを検出する駆動輪
    トルク検出手段と、 運転者の要求する駆動トルクを検出するドライバ要求ト
    ルク検出手段と、 上記駆動輪スリップ推定手段の推定に基づき主駆動輪に
    所定値以上の加速スリップが発生していると推定される
    場合に作動して、運転者の要求する駆動トルクとは無関
    係に、上記加速スリップ量に応じた量だけ、内燃機関の
    出力トルクを低減制御若しくは主駆動輪への制動力の増
    加制御を行うTCS制御手段とを備える車両の駆動力制
    御装置において、 上記駆動輪トルク検出手段及びドライバ要求トルク検出
    手段の各検出値に基づき、運転者の要求する駆動トルク
    から主駆動輪から路面に伝達されるトルクを減算した値
    に応じた発電負荷トルクに上記発電機のトルクを制御す
    る発電機制御手段を備えると共に、 上記TCS制御手段は、発電負荷が有ると判定した場合
    には、上記発電負荷分に応じた量だけ制御の操作量を補
    正することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 前後輪の一方である主駆動輪を駆動する
    内燃機関と、前後輪の他方である従駆動輪に対し上記内
    燃機関の動力の一部を配分可能なトランスファ装置と、
    トランスファ装置による前後輪への配分比を調整するト
    ランスファ制御装置と、 上記主駆動輪が加速スリップしているか否か及びその加
    速スリップ量を推定する駆動輪スリップ推定手段と、 主駆動輪から路面に伝達されるトルクを検出する駆動輪
    トルク検出手段と、運転者の要求する駆動トルクを検出
    するドライバ要求トルク検出手段と、 上記駆動輪スリップ推定手段の推定に基づき主駆動輪に
    所定値以上の加速スリップが発生していると推定される
    場合に作動して、運転者の要求する駆動トルクとは無関
    係に、上記加速スリップ量に応じた量だけ、内燃機関の
    出力トルクを低減制御若しくは主駆動輪への制動力の増
    加制御を行うTCS制御手段とを備える車両の駆動力制
    御装置において、 上記トランスファ制御装置は、上記駆動輪トルク検出手
    段及びドライバ要求トルク検出手段の各検出値に基づ
    き、運転者の要求する駆動トルクから主駆動輪から路面
    に伝達されるトルクを減算した値に応じた従駆動輪の駆
    動トルクとなるように、トランスファ装置による配分比
    を調整し、 上記TCS制御手段は、従駆動輪側に内燃機関の動力の
    一部が配分されていると判定した場合には、上記従駆動
    輪側に配分されるトルク分に応じた量だけ制御の操作量
    を補正することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】 上記ドライバ要求トルク検出手段は、加
    速指示装置の指示量及び内燃機関の回転数の少なくとも
    一方に基づき運転者の要求トルクを検出することを特徴
    とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載した車両
    の駆動力制御装置。
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