JP2003045685A - 放電灯点灯装置および照明装置 - Google Patents

放電灯点灯装置および照明装置

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JP2003045685A
JP2003045685A JP2001234157A JP2001234157A JP2003045685A JP 2003045685 A JP2003045685 A JP 2003045685A JP 2001234157 A JP2001234157 A JP 2001234157A JP 2001234157 A JP2001234157 A JP 2001234157A JP 2003045685 A JP2003045685 A JP 2003045685A
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current
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voltage
capacitor
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Masahiko Kamata
征彦 鎌田
Keiichi Shimizu
恵一 清水
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電ランプの予熱時、点灯時などに対応して
最適な電源電圧に対する補償を得ることができる放電灯
点灯装置を提供する。 【解決手段】 始動動作モード時では、タイミングコン
デンサC8を電源電圧を補償した電流I1および電源電圧
による補償のない電流I2+電流I3とにより充放電す
る。電源電圧による補償の程度の小さい状態でトランジ
スタQ1のオン、オフを制御する。予熱動作モード時より
低く点灯動作モード時より高い周波数で、オン期間が予
熱動作モード時より長く点灯動作モード時より短い状態
で動作する。点灯動作モード時では、タイミングコンデ
ンサC8を電源電圧を補償した電流I1×2および電源電
圧による補償のない電流I2とにより充放電する。電源
電圧による補償の程度の大きい状態でトランジスタQ1の
オン、オフを制御する。低い周波数で、オン期間が長い
状態で制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源電圧を補償す
る放電灯点灯装置および照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の放電灯点灯装置として
は、たとえば特開平5−29090号公報に記載の構成
が知られている。この放電灯点灯装置は、直流電源に接
続された対をなす直列に接続されたスイッチング素子を
有するハーフブリッジ型のインバータ回路を備え、これ
らスイッチング素子のオン期間をそれぞれ制御すること
により、放電ランプが全光点灯状態であるか調光点灯状
態であるか否かに関わらず、電源変動に対する補償が逆
補償になってランプ電力が増大することを防止するもの
である。
【0003】すなわち、高圧側に位置するスイッチング
素子のオン期間の変化に対応して、共通電位側に位置す
るスイッチング素子のオン期間の変化を対応させて変化
させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記放
電灯点灯装置の場合、放電ランプが全光点灯あるいは調
光点灯している場合には、それぞれ最適な状態で電源の
電圧に対する補償を得ることができるものの、放電ラン
プの予熱時、始動時および点灯時に対応した電圧補償が
できない問題を有している。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、放電ランプの予熱時、点灯時などに対応して最適な
電源電圧に対する補償を得ることができる放電灯点灯装
置および照明装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の放電灯点
灯装置は、スイッチング素子を有しスイッチング素子を
制御して電源からの電圧を出力可変で変換して出力し放
電ランプを点灯させる放電灯点灯回路と;放電ランプの
予熱動作時、始動動作時および点灯動作時の少なくとも
いずれか2つの動作で補償の程度を異ならせ、電源の電
圧を検出して電源電圧の変動を補償して放電灯点灯回路
の出力を制御する制御手段とを具備したもので、制御手
段は放電ランプの予熱動作時、始動動作時および点灯動
作時の少なくともいずれか2つの動作で電源電圧変動に
対する補償の程度を異ならせているため、放電ランプの
予熱動作時、始動動作時および点灯動作時に放電灯点灯
回路を最適な補償にすることができる。
【0007】請求項2記載の放電灯点灯装置は、請求項
1記載の放電灯点灯装置において、制御手段は、スイッ
チング素子の制御のタイミングを設定するタイミングコ
ンデンサと、このタイミングコンデンサに電源電圧の変
動を補償した電流を供給する電源変動補償電流源および
タイミングコンデンサに電源電圧の変動に関わらず一定
の電流を供給する電源変動補償なし電流源を備え、電源
変動補償電流源からの電流と電源変動補償なし電流源と
の電流の供給量に従い補償の程度を異ならせるものであ
り、電源変動補償電流源の電流および電源変動補償なし
電流源からの電流供給量に従いタイミングコンデンサの
充電時間を変化させ、電源電圧に対する変動の補償の程
度を容易に最適にできる。
【0008】請求項3記載の放電灯点灯装置は、請求項
1または2記載の放電灯点灯装置において、制御手段
は、予熱動作時に比べて点灯動作時の電源の電圧に対す
る補償の程度を大きくしたもので、放電ランプの予熱動
作時および点灯動作時のいずれにおいても電源の電圧に
対する補償の程度を最適にする。
【0009】請求項4記載の放電灯点灯装置は、請求項
1ないし3いずれか一記載の放電灯点灯装置において、
制御手段は、始動動作時に比べて点灯動作時の電源の電
圧に対する補償の程度を大きくしたもので、放電ランプ
の始動動作時および点灯動作時のいずれにおいても電源
電圧に対する補償の程度を最適にする。
【0010】請求項5記載の照明装置は、請求項1ない
し4いずれか一記載の放電灯点灯装置と;この放電灯点
灯装置で点灯される放電ランプが装着される器具本体
と;を具備したもので、それぞれの作用を奏する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の放電灯点灯装置の
一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】図3は照明装置の外観を示す斜視図で、こ
の図3に示すように、照明装置1は、器具本体2の下面
に反射面3が形成され、この反射面3の両端にランプソ
ケット4,4を形成し、これらランプソケット4,4間
に放電ランプとしての蛍光ランプFLを装着し、内部に図
1に示す放電灯点灯装置5が取り付けられている。
【0013】また、図1は放電灯点灯装置を示す回路図
で、図1に示すように、放電灯点灯装置5は商用交流電
源eにフィルタ用のコンデンサC1を接続し、このコンデ
ンサC1に整流手段としての全波整流回路11の入力端子を
接続し、この全波整流回路11の出力端子にコンデンサC2
を接続し、このコンデンサC2に並列に谷埋め用の部分平
滑回路12を接続している。また、この部分平滑回路12
は、全波整流回路11の出力端子に充電用コンデンサC3、
インダクタL1およびダイオードD1の直列回路を接続し、
充電用コンデンサC3およびインダクタL1の直列回路に対
して並列にダイオードD2を接続し、インダクタL1および
ダイオードD1の接続点にダイオードD3を接続している。
【0014】そして、これらにて直流電源14を構成し、
この直流電源14には放電灯点灯回路としての一石式のイ
ンバータ回路15が接続されている。
【0015】また、このインバータ回路15は、コンデン
サC2間に、インバータトランスTr1の一次巻線Tr1a、イ
ンダクタL2、スイッチング素子としてのトランジスタQ1
のコレクタ、エミッタおよび負の温度特性を有する過電
流保護回路17のインピーダンス素子Z1が直列に接続さ
れ、インバータトランスTr1の一次巻線Tr1aおよびイン
ダクタL2の直列回路に対して並列に共振用コンデンサC4
が接続され、インダクタL2および共振用コンデンサC4で
並列共振回路16が接続されている。さらに、トランジス
タQ1のベースには、電源電圧の変動をフィードフォワー
ドで制御する制御手段としての制御回路18が接続されて
いる。
【0016】そして、この制御回路18は、図2に示すI
Cチップ21を有し、電源変動補償電流源22、電源変動補
償なし電流源23およびタイマ回路24で構成されている。
また、全波整流回路11の交流入力端子の一端と直流出力
端子の負極端間には、インピーダンス素子Z2およびイン
ピーダンス素子Z3の直列回路が接続され、インピーダン
ス素子Z3に対して並列にコンデンサC5が接続され、イン
ピーダンス素子Z3およびコンデンサC5の接続点はICチ
ップ21の端子Bに接続されている。
【0017】さらに、インバータトランスTr1は制御電
源巻線Tr1cを有し、この制御電源巻線Tr1cに対して直列
にダイオードD4が接続され、これらダイオードD4および
インバータトランスTr1の制御電源巻線Tr1cの直列回路
に対して並列にコンデンサC6が接続され、ダイオードD4
およびコンデンサC6の接続点はICチップ21の端子Aに
接続され、制御回路18の電源を供給するように構成され
る。この端子Aに入力される電圧は、蛍光ランプFLの点
灯状態によって変動するため、直接利用しないで、この
電圧に基いて、ICチップ21内部で基準電圧源E1を生成
している。
【0018】そして、ICチップ21の基準電圧源E1の出
力端子Eにはインピーダンス素子Z4およびコンデンサC7
の直列回路が接続され、インピーダンス素子Z4およびコ
ンデンサC7の接続点はICチップ21の端子Cに接続され
ている。
【0019】さらに、電源変動補償電流源22は、端子E
および全波整流回路11の負極との間にインピーダンス素
子Z5およびインピーダンス素子Z6の直列回路が接続さ
れ、ICチップ21の端子Bがオペアンプ25の非反転入力
端子に接続され、このオペアンプ25の反転入力端子はイ
ンピーダンス素子Z5およびインピーダンス素子Z6の接続
点に接続され、オペアンプ25の非反転入力端子および出
力端子間にはインピーダンス素子Z7が接続されている。
また、オペアンプ25の出力端子はトランジスタQ2のベー
スに接続され、このトランジスタQ2のエミッタは定電流
源26を介して端子Eに接続され、コレクタは接地されて
いる。
【0020】また、トランジスタQ2のエミッタにはトラ
ンジスタQ3のベースが接続され、このトランジスタQ3の
コレクタはトランジスタQ4のコレクタ、エミッタを介し
て端子Eに接続され、トランジスタQ3のエミッタはイン
ピーダンス素子Z8を介して接地されている。そして、ト
ランジスタQ4のエミッタ、ベース間は短絡され、トラン
ジスタQ4のベースには、トランジスタQ5のベースおよび
トランジスタQ6のベースが接続され、トランジスタQ4、
トランジスタQ5およびトランジスタQ6でミラー回路を構
成し、たとえばそれぞれのミラー回路が1:1の場合に
は、トランジスタQ4に流れる電流がトランジスタQ5およ
びトランジスタQ6に流れる。つまり、トランジスタQ3に
電流I1が流れるとすると、トランジスタQ4には電流I1
が流れ、トランジスタQ5およびトランジスタQ6にもそれ
ぞれ電流I1が流れる。
【0021】また、トランジスタQ5のコレクタは、トラ
ンジスタQ7のコレクタ、エミッタを介して接地され、ト
ランジスタQ7のコレクタ、ベース間は短絡され、トラン
ジスタQ7のベースはトランジスタQ8のベースに接続され
て、トランジスタQ7およびトランジスタQ8でミラー回路
を形成し、トランジスタQ8のエミッタは接地されてい
る。そして、トランジスタQ7にたとえば電流I1が流れ
ると、トランジスタQ8にも電流I1が流れる。
【0022】さらに、トランジスタQ6のコレクタは、ト
ランジスタQ11のコレクタ、エミッタを介して接地さ
れ、このトランジスタQ11のコレクタ、ベース間は短絡
され、このトランジスタQ11のベースに、トランジスタQ
12のベースが接続されて、トランジスタQ11およびトラ
ンジスタQ12でミラー回路を構成し、このトランジスタQ
12およびトランジスタQ8のコレクタは、トランジスタQ1
4のコレクタ、エミッタを介して端子Eに接続され、エ
ミッタは接地されている。そして、トランジスタQ11に
電流I1が流れると、トランジスタQ12にも電流I1が流
れる。
【0023】また、トランジスタQ14のエミッタ、ベー
ス間は短絡され、トランジスタQ14のベースにトランジ
スタQ15のベースが接続されて、トランジスタQ14および
トランジスタQ15でミラー回路を構成し、トランジスタQ
15のエミッタは端子Eに接続されている。そして、トラ
ンジスタQ14にはトランジスタQ8およびトランジスタQ12
の和の電流I1×2が流れるので、トランジスタQ15にも
電流I1×2が流れる。
【0024】一方、電流変動補償なし電流源23は、端子
Eおよび接地間にインピーダンス素子Z11およびインピ
ーダンス素子Z12の直列回路が接続されている。インピ
ーダンス素子Z11およびインピーダンス素子Z12の接続点
は、トランジスタQ16のベースに接続され、このトラン
ジスタQ16のエミッタは定電流源31を介して端子Eに接
続され、トランジスタQ16のコレクタは接地されてい
る。
【0025】また、トランジスタQ16のエミッタにはト
ランジスタQ17のベースが接続され、トランジスタQ17の
コレクタは、トランジスタQ19のコレクタ、エミッタを
介して端子Aに接続され、トランジスタQ17のエミッタ
はインピーダンス素子Z13を介して接地されている。さ
らに、トランジスタQ19のエミッタ、ベース間は短絡さ
れ、トランジスタQ19のベースはトランジスタQ20のベー
スに接続され、これらトランジスタQ19およびトランジ
スタQ20でミラー回路を構成し、このトランジスタQ20の
エミッタは端子Eに接続されている。そして、トランジ
スタQ17にたとえば電流I2が流れると、トランジスタQ1
9にも電流I2が流れ、トランジスタQ20にも電流I2が流
れる。
【0026】さらに、トランジスタQ16のエミッタに、
トランジスタQ21のベースが接続され、このトランジス
タQ21のコレクタはトランジスタQ22のコレクタ、エミッ
タを介して端子Eに接続され、トランジスタQ21のエミ
ッタはインピーダンス素子Z14を介して接地されてい
る。また、トランジスタQ22のエミッタ、ベース間は短
絡され、トランジスタQ22のベースにトランジスタQ23の
ベースが接続され、トランジスタQ22およびトランジス
タQ23でミラー回路を構成し、トランジスタQ23のエミッ
タは端子Eに接続され、トランジスタQ23のコレクタは
トランジスタQ24のコレクタ、エミッタを介して接地さ
れている。そして、トランジスタQ22に電流I3が流れる
とトランジスタQ23にも電流I3が流れる。
【0027】また、トランジスタQ24のコレクタ、ベー
スは短絡され、トランジスタQ24のベースには、トラン
ジスタQ25およびトランジスタQ26のベースがそれぞれ接
続され、トランジスタQ24、トランジスタQ25およびトラ
ンジスタQ26でミラー回路を構成し、トランジスタQ24に
たとえば電流I1×2+電流I2+電流I3が流れるとト
ランジスタQ25およびトランジスタQ26にもそれぞれ電流
I1×2+電流I2+電流I3が流れる。
【0028】さらに、トランジスタQ25のコレクタはト
ランジスタQ27のコレクタ、エミッタを介して端子Eに
接続され、エミッタは接地されている。また、トランジ
スタQ27はエミッタ、ベース間が短絡され、トランジス
タQ27のベースはトランジスタQ28のベースに接続され、
トランジスタQ27およびトランジスタQ28でミラー回路を
構成し、トランジスタQ24に流れる電流と等しい電流が
トランジスタQ25に流れ、トランジスタQ25に流れる電流
と等しい電流がトランジスタQ27に流れ、トランジスタQ
27に流れる電流と等しい電流がトランジスタQ28に流れ
る。さらに、トランジスタQ28のエミッタは端子Eに接
続され、トランジスタQ28のコレクタはスイッチSW1およ
びタイミングコンデンサC8を介して接地されている。
【0029】また、トランジスタQ26のコレクタは、ス
イッチSW2を介してタイミングコンデンサC8の一端に接
続され、エミッタはタイミングコンデンサC8の他端に接
続されている。
【0030】そして、タイミングコンデンサC8はトラン
ジスタQ25に流れる電流と等しい電流で充電され、トラ
ンジスタQ26に流れる電流と等しい電流で放電される。
【0031】また、タイマ回路24は、端子Cにオペアン
プ32の非反転入力端子が接続され、端子Aからインピー
ダンス素子Z16およびインピーダンス素子Z17の直列回路
を介して接地され、インピーダンス素子Z16およびイン
ピーダンス素子Z17の接続点はオペアンプ32の反転入力
端子に接続されている。
【0032】同様に、端子Cにオペアンプ33の非反転入
力端子が接続され、端子Eからインピーダンス素子Z18
およびインピーダンス素子Z19の直列回路を介して接地
され、インピーダンス素子Z18およびインピーダンス素
子Z19の接続点はオペアンプ33の反転入力端子に接続さ
れている。
【0033】そして、オペアンプ32の出力端子はインピ
ーダンス素子Z21を介してトランジスタQ31のベースに接
続され、トランジスタQ31のコレクタはトランジスタQ7
のコレクタに接続され、エミッタは接地されている。ま
た、オペアンプ33の出力端子はインピーダンス素子Z22
を介してトランジスタQ32のベースに接続され、トラン
ジスタQ32のコレクタはトランジスタQ31のベースに、エ
ミッタは接地されている。さらに、オペアンプ33の出力
端子はインピーダンス素子Z23を介してトランジスタQ33
のベースに接続され、トランジスタQ33のエミッタは接
地され、コレクタはインピーダンス素子Z24を介してト
ランジスタQ34のベースに接続されている。また、この
トランジスタQ34のエミッタはトランジスタQ22のエミッ
タに接続され、コレクタはトランジスタQ22のコレクタ
に接続され、エミッタ、ベース間にはインピーダンス素
子Z25が接続され、エミッタは端子Eに接続されてい
る。
【0034】また、過電流保護回路17は、トランジスタ
Q1のエミッタからインピーダンス素子Z31を介してトラ
ンジスタQ36のベースに接続され、トランジスタQ36のコ
レクタはトランジスタQ1のベースに接続され、エミッタ
は接地され、ベース、エミッタ間にはインピーダンス素
子Z32が接続されている。
【0035】一方、インバータトランスTr1の二次巻線T
r1bには、負荷回路36が接続され、この負荷回路36は、
直流カット用のコンデンサC9を介して蛍光ランプFLが接
続され、この蛍光ランプFLのフィラメントFL1,FL2の一
端が接続され、フィラメントFL1,FL2の他端間には始動
用のコンデンサC10が接続されている。
【0036】次に、上記実施の形態の動作について説明
する。
【0037】まず、ICチップ21により、トランジスタ
Q1のベースにベース電流が供給され、トランジスタQ1を
オンしたのち、トランジスタQ1がスイッチング動作して
発振動作すると、インダクタL2、インバータトランスTr
1の一次巻線Tr1aおよび共振用コンデンサC4との共振作
用により高周波電圧が発生し、二次巻線Tr1bにも高周波
電圧が誘起される。
【0038】また、トランジスタQ1がオンすると、イン
バータトランスTr1の一次巻線Tr1aに電流が流れるとと
もに充電用コンデンサC3、インダクタL1およびダイオー
ドD3を介して電流が流れて充電用コンデンサC3が充電さ
れる。そして、充電用コンデンサC3に全波整流回路11か
らの脈流電圧のピーク値よりも低い直流電圧を蓄えるこ
とができる。
【0039】ここで、全波整流回路11の脈流電圧が充電
用コンデンサC3の充電電圧よりも高い区間と、低い区間
に分けて説明する。
【0040】まず、全波整流回路11の脈流電圧が充電用
コンデンサC3の充電電圧より高い区間の任意の時間部分
において、インバータ回路15のトランジスタQ1がオンす
ると、インバータトランスTr1の一次巻線Tr1aへの電流
の供給はほとんどがコンデンサC1から、一部がコンデン
サC2からされるとともに、充電用コンデンサC3へ充電さ
れる。なお、この全波整流回路11の波高値が高い区間に
おいては充電用コンデンサC3からインバータ回路15側へ
は放電しない。これらコンデンサC1とコンデンサC2とか
らの電流供給に見合って商用交流電源e側からエネルギ
が入力電流となって流入する。そして、脈流電圧の変化
に対応してトランジスタQ1のスイッチング動作に伴うよ
うに動作がなされ、交流電圧正弦波値上に沿ってインバ
ータ回路15のインバータ動作の高周波の微少でかつ等し
い振幅が全波整流回路11の波高値が高い全区間に重畳さ
れる。
【0041】次に、全波整流回路11の波高値が低い区間
において、充電用コンデンサC3の充電電圧に対して全波
整流回路11の脈流正弦波電圧が低下し始めたときにトラ
ンジスタQ1がオンされると、インバータトランスTr1の
一次巻線Tr1aへの電流は最初にコンデンサC2から供給さ
れるとともに、充電用コンデンサC3、インダクタL1、ダ
イオードD3およびトランジスタQ1の経路で電流が流れ充
電用コンデンサC3が充電され、全波整流回路11からの脈
流電圧のピーク値より低い直流電圧となる。そして、コ
ンデンサC2の容量はインバータ回路15が必要とするエネ
ルギを与えるには不十分なため、トランジスタQ1のオン
後に一次巻線Tr1aに流れる電流が増加するに従って、コ
ンデンサC2の電圧は低下する。そして、コンデンサC2の
電圧がコンデンサC1の電圧まで低下した時点からコンデ
ンサC2で不足しているインバータ回路15へのエネルギを
コンデンサC1が供給する。
【0042】そして、コンデンサC1からインバータ回路
15へのエネルギ供給は、これに見合った分のエネルギを
商用交流電源e側から入力電流として流入させる。
【0043】一方、充電用コンデンサC3の充電電圧はイ
ンダクタL2およびインバータトランスTr1の一次巻線Tr1
aの過渡インピーダンスによりエネルギの放出が遅れ、
トランジスタQ1がオフする直前の時点でエネルギを放出
するようになる。そして、トランジスタQ1がオフする
と、インダクタL1のエネルギが、ダイオードD2、充電用
コンデンサC3、インダクタL1の閉路で充電用コンデンサ
C3へ放出される。また、トランジスタQ1のオフにより、
共振用コンデンサC4と、インダクタL2およびインバータ
トランスTr1の一次巻線Tr1aの直列回路とで共振する。
そして、この共振電流は、ダイオードD1、ダイオードD
3、インダクタL2、インバータトランスTr1の一次巻線Tr
1a、コンデンサC2およびダイオードD1の経路で流れ、コ
ンデンサC2は充電されて振動電圧が発生する。
【0044】そして、充電用コンデンサC3の充電電圧に
対してコンデンサC1の電圧が低下するに従ってコンデン
サC2の電圧は低下し、インダクタL2とコンデンサC2によ
る振幅が大きくなる。また、入力電流は少なくなるが電
流は連続して流れ込む。
【0045】このように、商用交流電源eからの入力電
流が連続して流れることによりインバータ回路15の入力
電流に高調波成分が介入するのを阻止している。
【0046】そして、インバータ回路15は、トランジス
タQ1がオンすることにより、共振用コンデンサC4と、並
列共振回路16のインダクタL2およびインバータトランス
Tr1の一次巻線Tr1aに電流が流れ、インバータトランスT
r1 の二次巻線Tr1bに電圧が誘起される。そして、IC
チップ21からのベース電流、および、共振用コンデンサ
C4、インダクタL2およびインバータトランスTr1 の一次
巻線Tr1aの並列共振により、二次巻線Tr1bに高周波電圧
が誘起され、蛍光ランプFLは高周波点灯される。
【0047】次に、蛍光ランプFLが予熱動作から、始動
動作を経て点灯動作するまでの3つのモードの動作に電
源電圧の補償を含めて説明する。
【0048】ここで、まず、電源変動補償電流源22の動
作について説明する。
【0049】この電源変動補償電流源22は、全波整流回
路11の出力電圧に対応する電圧をコンデンサC5の電圧で
読み取り、このコンデンサC5の電圧と基準電圧となるイ
ンピーダンス素子Z5およびインピーダンス素子Z6の分圧
電圧と比較する。そして、オペアンプ25は電源電圧が低
いときトランジスタQ2のベース電圧に等しいトランジス
タQ3のエミッタ電圧を小さくしてインピーダンス素子Z8
に流れる電流を小さくし、トランジスタQ3のエミッタ、
コレクタ間に流れる電流を小さくし、反対に、電源電圧
が高いときトランジスタQ3のエミッタ電圧を大きくして
インピーダンス素子Z8に流れる電流を大きくし、トラン
ジスタQ3のエミッタ、コレクタ間に流れる電流を大きく
し、電源電圧を補償したそれぞれ対応するたとえば電流
I1を流す。また、トランジスタQ4にもトランジスタQ3
とほぼ等しい電流I1が流れる。また、トランジスタQ5
およびトランジスタQ6はトランジスタQ4とミラー回路が
構成されているので、たとえばトランジスタQ5には電流
I1が流れ、トランジスタQ6にも電流I1が流れる。
【0050】そして、補償の程度を大きくしたいトラン
ジスタQ31がオフしている場合には、トランジスタQ7に
電流I1が流れることにより、トランジスタQ8に電流I1
が流れ、トランジスタQ11に電流I1が流れることによ
り、トランジスタQ12に電流I1が流れ、トランジスタQ1
4に電流I1×2が流れ、トランジスタQ15にも電流I1×
2が流れる。
【0051】反対に、補償の程度を小さくしたいトラン
ジスタQ31がオンしている場合には、トランジスタQ7に
電流が流れず、トランジスタQ11には電流I1が流れるこ
とにより、トランジスタQ12に電流I1が流れ、トランジ
スタQ14に電流I1が流れ、トランジスタQ15にも電流I1
が流れる。
【0052】なお、電流I1は電源電圧を補償した電流
量になる。
【0053】また、電源変動補償なし電流源23の動作に
ついて説明する。
【0054】この電源変動補償なし電流源23は、基準電
圧源E1の電圧をインピーダンス素子Z11およびインピー
ダンス素子Z12で分圧して、さらに、分圧された電圧を
トランジスタQ17およびトランジスタQ21のエミッタに出
力し、インピーダンス素子Z13およびインピーダンス素
子Z14に流れる電流をトランジスタQ17およびトランジス
タQ21のエミッタ、コレクタ間に流す。インピーダンス
素子Z11およびインピーダンス素子Z12の分圧電圧は電源
電圧にかかわらず一定で、トランジスタQ17およびトラ
ンジスタQ21のエミッタ電圧は固定されるので、トラン
ジスタQ17およびトランジスタQ21のエミッタ、コレクタ
間に流れる電流は固定値で、それぞれたとえば電流I2
または電流I3を流す。また、トランジスタQ19にもトラ
ンジスタQ17と等しい電流I2が流れ、トランジスタQ20
がトランジスタQ19とミラー回路を構成しているのでト
ランジスタQ20にも電流I2が流れる。
【0055】そして、補償なしの程度を大きくしたいト
ランジスタQ34がオフしている場合には、トランジスタQ
21に電流I3が流れることにより、トランジスタQ22に電
流I3が流れ、トランジスタQ23がトランジスタQ22とミ
ラー回路を構成しているので、トランジスタQ23に電流
I3が流れる。
【0056】反対に、補償なしの程度を小さくしたいト
ランジスタQ34がオンしている場合には、トランジスタQ
22に電流が流れない。
【0057】なお、これら電流I1はインバータ回路15
の出力電圧を補償した電流量であるが電流I2および電
流I3は電源電圧を補償した電流量ではない。
【0058】そして、図4に示すインバータ回路15の発
振の周波数が高くスイッチのオン期間が短い予熱動作モ
ード時には、トランジスタQ31およびトランジスタQ34の
いずれもオフしているため、電源電圧を補償した電流I
1×2および電源電圧による補償のない電流I2+電流I
3とにより、タイミングコンデンサC8を充電するスイッ
チSW1および放電するスイッチSW2を制御してタイミング
コンデンサC8の充電を制御して、トランジスタQ1のオ
ン、オフを制御する。
【0059】また、インバータ回路15の発振の周波数が
予熱動作モード時より低いとともに点灯動作モード時よ
り高くスイッチのオン期間が予熱動作モード時より長く
点灯動作モード時より短い始動モード時には、電源電圧
による補償の程度を小さくするために、トランジスタQ3
1をオンするとともにトランジスタQ34をオフしているた
め、電源電圧を補償した電流I1および電源電圧による
補償のない電流I2+電流I3とにより、タイミングコン
デンサC8を充電するスイッチSW1および放電するスイッ
チSW2を制御してタイミングコンデンサC8の充電を制御
して、電源電圧の補償の程度が低い状態でトランジスタ
Q1のオン、オフを制御する。
【0060】さらに、インバータ回路15の発振の周波数
が始動動作モード時より低くスイッチのオン期間が始動
動作モード時より長い点灯動作モード時には、電源電圧
による補償の程度を大きくするために、トランジスタQ3
1をオフし、トランジスタQ34をオンしているため、電源
電圧を補償した電流I1×2および電源電圧による補償
のない電流I2とにより、タイミングコンデンサC8を充
電するスイッチSW1および放電するスイッチSW2を制御し
てタイミングコンデンサC8の充電を制御して、電源電圧
の補償の程度が高い状態でトランジスタQ1のオン、オフ
を制御する。すなわち、タイミングコンデンサC8は電流
が大きいほど充放電それぞれの時間が短くなり、周波数
が高くなってオン時間が短くなり、電源電圧による補償
をする場合にはトランジスタQ2およびトランジスタQ3に
より、電源電圧が高くなるほど電流I1の電流を大きく
し、タイミングコンデンサC8は充放電それぞれの時間が
短くなり、周波数が高くなってオン時間が短くなり、電
源電圧が低くなるほど電流I1を小さくする。
【0061】そして、タイマ回路24との関係で電源電圧
に対する補償量を設定する動作について説明する。
【0062】まず、コンデンサC7は充電されていない状
態の予熱動作モード時では、オペアンプ32が反転出力し
てトランジスタQ31をオフするとともに、オペアンプ33
も反転出力してトランジスタQ33をオフしてトランジス
タQ34もオフする。この状態では、タイミングコンデン
サC8は電源電圧を補償した電流I1×2および電源電圧
による補償のない電流I2+電流I3とにより充放電さ
れ、電源電圧による補償がある状態でトランジスタQ1の
オン、オフを制御する。また、この際のトランジスタQ1
は高い周波数で、オン期間が短い状態で制御される。
【0063】次に、時間が経過してコンデンサC7がやや
充電される始動動作モード時では、オペアンプ32の反転
入力端子の電圧はオペアンプ33の反転入力端子の電圧よ
り小さく設定されているので、オペアンプ32が非反転出
力してトランジスタQ31をオンし、オペアンプ33は反転
出力してトランジスタQ33をオフしてトランジスタQ34も
オフ状態を維持する。この状態では、タイミングコンデ
ンサC8は電源電圧を補償した電流I1および電源電圧に
よる補償のない電流I2+電流I3とにより充放電され、
電源電圧による補償の程度の小さい状態でトランジスタ
Q1のオン、オフを制御する。また、この際のトランジス
タQ1は予熱動作モード時より低く点灯動作モード時より
高い周波数で、オン期間が予熱動作モード時より長く点
灯動作モード時より短い状態で制御される。
【0064】さらに、時間が経過してコンデンサC7がさ
らに充電される点灯動作モード時では、オペアンプ32が
非反転出力するがオペアンプ33も非反転出力してトラン
ジスタQ32がオンすることによりトランジスタQ31をオフ
するとともに、トランジスタQ33をオンしてトランジス
タQ34はオンする。この状態では、タイミングコンデン
サC8は電源電圧を補償した電流I1×2および電源電圧
による補償のない電流I2とにより充放電され、電源電
圧による補償の程度の大きい状態でトランジスタQ1のオ
ン、オフを制御する。また、この際のトランジスタQ1は
低い周波数で、オン期間が長い状態で制御される。
【0065】そして、いずれの動作モード時でも電源電
圧の変動を補償する場合には、電源電圧が上昇するとイ
ンバータ回路15の出力電圧を低下する方向に制御し、反
対に、電源電圧が低下するとインバータ回路15の出力電
圧を上昇させる方向に制御する。
【0066】また、図4に示すように、インバータ回路
15のトランジスタQ1のオン期間が点灯動作モードに比べ
て短く周波数の高い始動動作モードでは周波数変化に対
する出力の変化量が大きくなるので、図5に示すように
点灯動作モードの補償の程度を大きくすることが望まし
い。
【0067】さらに、電源電圧が降下した場合、インバ
ータ回路15のトランジスタQ1のオン期間を長くするよう
にしているため、蛍光ランプFLがより始動しにくい低電
圧入力時にも確実に点灯できる。
【0068】また、インピーダンス素子Z1でインダクタ
L2およびトランジスタQ1に流れる電流に対応する電流を
検出して、トランジスタQ1に流れる電流が所定値以上に
なると、トランジスタQ36がオンしてトランジスタQ1の
ベース、エミッタ間を短絡して、トランジスタQ1をター
ンオフさせてインバータ回路15を過電流による破壊から
保護する。そして、このトランジスタQ36のベース、エ
ミッタ間は約−2mV/℃、比率で約−0.3%程度の
負の温度特性を有しており、温度が上昇するに従いトラ
ンジスタQ1を短絡させるトランジスタQ36の動作の閾値
を低くする。
【0069】ここで、近年、装置の小型化が要求される
ため、インダクタL2は飽和限度に近い状態で使用されて
いる。また、インダクタL2の直流重畳特性は一般には、
図6に示すように、A・L値が低下するポイントがイン
ダクタの飽和を意味するものであるが、常温Nに比べ温
度が上昇する高温H程インダクタンスが低下する飽和の
電流値が低くなり、インダクタL2のインダクタンスの低
下に伴ない限流作用が急激に低下して急激に大きな電流
が流れる。このため、トランジスタQ1には図7(A)に
示す通常の電流とは異なり、図7(B)に示す急峻な電
流が流れて、トランジスタQ1に大きなストレスを与えて
しまうが、過電流保護回路17が負の温度特性を有してい
るため、温度に対する閾値の設計の自由度が大きくな
り、インダクタL2の限流作用がなくなる前にトランジス
タQ1をターンオフさせることにより、常温では不必要に
トランジスタQ1をターンオフさせることなく、それぞれ
の温度に対応してトランジスタQ1を保護できる。なお、
トランジスタQ36はインダクタL2の温度の影響を受ける
インダクタL2の近傍、たとえばインダクタL2が装着され
ている基板の背面などに配設すれば、トランジスタQ36
はインダクタL2の温度に密接に対応してトランジスタQ1
を保護できる。
【0070】次に、他の実施の形態を図8を参照して説
明する。
【0071】図8は他の実施の形態の放電灯点灯装置を
示す回路図で、この図8に示す放電灯点灯装置5は図1
に示す放電灯点灯装置5において、一石式のインバータ
回路15に代えて2つの第1の電界効果トランジスタQ41
および第2の電界効果トランジスタQ42を有する高調波
を抑制する放電灯点灯回路としてのハーフブリッジ型の
インバータ回路41を接続し、過電流保護回路17に代えて
過電流保護回路42を接続したものである。なお、制御回
路18のICチップ21の出力端子は、2つの第1の電界効
果トランジスタQ41および第2の電界効果トランジスタQ
42を交互に動作させるため2つの出力端子のうちの一方
にはインバータ43が接続されている。
【0072】そして、インバータ回路41は、第1の電界
効果トランジスタQ41、第2の電界効果トランジスタQ42
およびインピーダンス素子Z41が直列に接続され、これ
ら第1の電界効果トランジスタQ41および第2の電界効
果トランジスタQ42は、それぞれ寄生ダイオードを有し
ている。
【0073】さらに、全波整流回路11の出力端子間に
は、第1の電界効果トランジスタQ41および第2の電界
効果トランジスタQ42にそれぞれ対応して、比較的大容
量である充電用の第1のコンデンサC41およびこの第1
のコンデンサC41より極端に小容量で共振用の第2のコ
ンデンサC42が直列に接続されている。
【0074】そして、第1の電界効果トランジスタQ41
および第2の電界効果トランジスタQ42の接続点と、第
1のコンデンサC41および第2のコンデンサC42の接続点
との間には、直流カット用のコンデンサC11、第2のコ
ンデンサC42と共働して発振するインダクタL11および絶
縁トランスTr2の一次巻線Tr2aの直列回路が接続され、
この絶縁トランスTr2の出力回路としての二次巻線Tr2b
には、蛍光ランプFLのそれぞれのフィラメントFL1,FL2
の一端が接続され、フィラメントFL1,FL2の他端間に
は、始動用のコンデンサC10が接続されている。
【0075】また、第1の電界効果トランジスタQ41お
よび第2の電界効果トランジスタQ42のゲートはICチ
ップ21に接続され、第1の電界効果トランジスタQ41は
第2の電界効果トランジスタQ42と反対にオン、オフす
るためのインバータ43を介して接続されている。
【0076】さらに、過電流保護回路42は、基準電圧源
E1にインピーダンス素子Z42および図9に示す温度特性
の内負温度特性を有する電圧ランクのツェナダイオード
ZD1の直列回路を接続し、インピーダンス素子Z41をコン
パレータ44の一方の入力端子に接続し、コンパレータ44
の他方の入力端子をインピーダンス素子Z42およびツェ
ナダイオードZD1の接続点に接続して、値を比較してい
る。
【0077】次に、上記実施の形態の動作について説明
する。
【0078】まず、商用交流電源eの電圧を全波整流回
路11にて全波整流する。一方、第1の電界効果トランジ
スタQ41および第2の電界効果トランジスタQ42を商用交
流電源eの電源周波数より高い周波数で発振させ、絶縁
トランスTr2の二次巻線Tr2bに高周波交流電圧を誘起
し、蛍光ランプFLを点灯させる。すなわち、ICチップ
21により第1の電界効果トランジスタQ41をオンする。
このように第1の電界効果トランジスタQ41がオンする
と、第2の電界効果トランジスタQ42をオフする。反対
に、第1の電界効果トランジスタQ41がオフすると、第
2の電界効果トランジスタQ42をオンする。このよう
に、第1の電界効果トランジスタQ41および第2の電界
効果トランジスタQ42が同時にオンしないようにし、短
絡による大電流が流れることを防止している。
【0079】そして、第2のコンデンサC42、インダク
タL11および絶縁トランスTr2にて共振電圧を発生し、こ
の共振電圧により、全波整流回路11で整流された電圧の
波高値が低い期間でも商用交流電源eから電流を流し
て、高力率化および低歪化を図る。
【0080】また、具体的には、まず、第1のコンデン
サC41が充電されている状態で、第1の電界効果トラン
ジスタQ41を閉成すると、第1のコンデンサC41、インダ
クタL11、絶縁トランスTr2の一次巻線Tr2a、コンデンサ
C11、第1の電界効果トランジスタQ41および第1のコン
デンサC41の閉路が形成され、第1のコンデンサC41が放
電する。
【0081】次に、第1の電界効果トランジスタQ41が
オフし、第2の電界効果トランジスタQ42は逆電流は通
流可能なため、絶縁トランスTr2の一次巻線Tr2a、イン
ダクタL11、第2の電界効果トランジスタQ42、第2のコ
ンデンサC42および絶縁トランスTr2の一次巻線Tr2aの閉
路が形成され、インダクタL11、絶縁トランスTr2および
第2のコンデンサC42で直列共振を生じ、共振電流が流
れる。そして、第2のコンデンサC42および絶縁トラン
スTr2の一次巻線Tr2aに共振電圧が現れ、この共振電圧
は第1の電界効果トランジスタQ41がオフしたときに遮
断される電流の大きさで決定するとともに、第2のコン
デンサC42の電圧と第1のコンデンサC41の電圧の和に等
しい全波整流回路11の電圧にも現れる。
【0082】また、第2の電界効果トランジスタQ42が
オンすると、第2のコンデンサC42、第2の電界効果ト
ランジスタQ42、コンデンサC11、絶縁トランスTr2の一
次巻線Tr2a、インダクタL11および第2のコンデンサC42
の閉路が形成され、共振電流が極性反転して逆向きの共
振電流が流れ、共振電圧が発生する。なお、いずれの場
合にも、共振電圧は脈流電圧を昇圧する。
【0083】そして、絶縁トランスTr2の一次巻線Tr2
a、インダクタL11および第2のコンデンサC42による共
振電圧が低下すると、第2のコンデンサC42および第1
のコンデンサC41の両端電圧も低下するから、全波整流
回路11、第2の電界効果トランジスタQ42、コンデンサC
11、絶縁トランスTr2の一次巻線Tr2a、インダクタL11、
第1のコンデンサC41および全波整流回路11の閉路が形
成され、第1のコンデンサC41が充電される。
【0084】また、第2の電界効果トランジスタQ42が
オフし、第1の電界効果トランジスタQ41の逆電流は通
流可能なため、コンデンサC11、絶縁トランスTr2の一次
巻線Tr2a、インダクタL11、第1のコンデンサC41、第1
の電界効果トランジスタQ41、コンデンサC11、絶縁トラ
ンスTr2の一次巻線Tr2aおよびインダクタL11の閉路が形
成され、絶縁トランスTr2の一次巻線Tr2aにより電流が
流れる。
【0085】そして、再び第2の電界効果トランジスタ
Q42がオンする。
【0086】また、これらの動作のうち、全波整流回路
11の電圧の波高値が高い部分では、第2の電界効果トラ
ンジスタQ42のオン期間を相対的に短くし、波高値の低
い部分では、第2の電界効果トランジスタQ42のオン期
間を相対的に長くする。
【0087】このように、波高値の低い部分で第2の電
界効果トランジスタQ42のオン期間を相対的に長くする
と、共振電圧の振幅および波高値が、第2の電界効果ト
ランジスタQ42のオン期間を相対的に短くしている場合
に比べて大きくなる。すなわち、非平滑直流電圧の波高
値が低い部分では、波高値に応じて第2のコンデンサC4
2に充電される電圧が小さくなり、第2のコンデンサC42
に流れ込む初期の電流が大きくなるためである。したが
って、非平滑直流電圧の波高値が低くなる期間では波高
値が高い部分よりより昇圧できる。
【0088】また、波高値が低い期間では第1の電界効
果トランジスタQ41に流れる電流が相対的に小さい段階
で遮断され、第1の電界効果トランジスタQ41のオフ後
の初期の共振電流値を小さくするように作用するから、
第2のコンデンサC42の充電電圧の関係で共振電圧が大
きくなるものの、極端に昇圧して谷部の電圧を過度に大
きくすることがなく、非平滑直流電圧の波高値が低くな
る期間には、所望に昇圧でき出力電圧を平滑化できる。
【0089】さらに、全波整流回路11からの電流が非平
滑直流電圧の全期間にわたって流れるので、この電流に
より入力力率を高めるとともに、入力電流を低歪化す
る。
【0090】そして、これらの動作を繰り返し、絶縁ト
ランスTr2の二次巻線Tr2bに電圧を誘起して、蛍光ラン
プFLを点灯する。なお、制御回路18による制御は、電源
電圧に対する補償など図1に示す放電灯点灯装置5と同
様である。
【0091】また、この過電流保護回路42も負温度特性
ランクのツェナダイオードZD1を用いることにより負の
温度特性の基準電圧特性を有しているもので、過電流保
護回路17と同様に動作する。
【0092】なお、図1に示す放電灯点灯回路に過電流
保護回路42の構成のものを接続しても、図8に示す放電
灯点灯回路に過電流保護回路17の構成のものを接続して
も同様の効果を得ることができる。
【0093】
【発明の効果】請求項1記載の放電灯点灯装置によれ
ば、制御手段は放電ランプの予熱動作時、始動動作時お
よび点灯動作時の少なくともいずれか2つの動作で電源
電圧変動に対する補償の程度を異ならせているため、放
電ランプの予熱動作時、始動動作時および点灯動作時に
放電灯点灯回路を最適な補償にすることができる。
【0094】請求項2記載の放電灯点灯装置によれば、
請求項1記載の放電灯点灯装置に加え、電源変動補償電
流源の電流および電源変動補償なし電流源からの電流供
給量に従いタイミングコンデンサの充電時間を変化さ
せ、電源電圧に対する変動の補償の程度を容易に最適に
できる。
【0095】請求項3記載の放電灯点灯装置によれば、
請求項1または2記載の放電灯点灯装置に加え、放電ラ
ンプの予熱動作時および点灯動作時のいずれにおいても
電源の電圧に対する補償の程度を最適にできる。
【0096】請求項4記載の放電灯点灯装置によれば、
請求項1ないし3いずれか一記載の放電灯点灯装置に加
え、放電ランプの始動動作時および点灯動作時のいずれ
においても電源電圧に対する補償の程度を最適にでき
る。
【0097】請求項5記載の照明装置によれば、請求項
1ないし4いずれか一記載の放電灯点灯装置で点灯され
る放電ランプが装着される器具本体とを具備したので、
それぞれの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電灯点灯装置の一実施の形態を示す
回路図である。
【図2】同上制御回路を示す回路図である。
【図3】同上照明装置の外観を示す斜視図である。
【図4】同上予熱動作モード、始動動作モードおよび点
灯動作モードの周波数とランプ電圧の関係を示すグラフ
である。
【図5】同上点灯動作モードおよび始動動作モードの電
源電圧に対する補償の程度の関係を示すグラフである。
【図6】同上インダクタの直流重畳の状態を示すグラフ
である。
【図7】同上トランジスタに流れる電流を示す波形図で
ある。(A)通常の電流(B)急峻な電流
【図8】同上他の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回
路図である。
【図9】同上ツェナダイオードの特性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 照明装置 2 器具本体 5 放電灯点灯装置 14 直流電源 15,41 放電灯点灯回路としてのインバータ回路 18 制御手段としての制御回路 22 電源変動補償電流源 23 電源変動補償なし電流源 C8 タイミングコンデンサ FL 放電ランプとしての蛍光ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K072 AA02 AC02 AC11 BA04 BB03 CA11 CB02 CB06 CB08 DA02 DA04 DB03 DB09 DC07 DC08 DD04 DE02 DE05 DE06 EA06 GA01 GA02 GB04 GB12 GC03 HA03 HA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子を有しスイッチング素
    子を制御して電源からの電圧を出力可変で変換して出力
    し放電ランプを点灯させる放電灯点灯回路と;放電ラン
    プの予熱動作時、始動動作時および点灯動作時の少なく
    ともいずれか2つの動作で補償の程度を異ならせ、電源
    の電圧を検出して電源電圧の変動を補償して放電灯点灯
    回路の出力を制御する制御手段と;を具備したことを特
    徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、スイッチング素子の制御の
    タイミングを設定するタイミングコンデンサと、このタ
    イミングコンデンサに電源電圧の変動を補償した電流を
    供給する電源変動補償電流源およびタイミングコンデン
    サに電源電圧の変動に関わらず一定の電流を供給する電
    源変動補償なし電流源を備え、電源変動補償電流源から
    の電流と電源変動補償なし電流源との電流の供給量に従
    い補償の程度を異ならせることを特徴とする請求項1記
    載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、予熱動作時に比べて点灯動
    作時の電源の電圧に対する補償の程度を大きくしたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、始動動作時に比べて点灯動
    作時の電源の電圧に対する補償の程度を大きくしたこと
    を特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の放電灯
    点灯装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか一記載の放電
    灯点灯装置と;この放電灯点灯装置で点灯される放電ラ
    ンプが装着される器具本体と;を具備したことを特徴と
    する照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20090099079A (ko) * 2007-01-08 2009-09-21 액세스 비지니스 그룹 인터내셔날 엘엘씨 유도성 전력 공급 기체 방전 램프 회로
JP2010516019A (ja) * 2007-01-08 2010-05-13 アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー 誘導駆動ガス放電ランプ回路

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KR101595576B1 (ko) * 2007-01-08 2016-02-18 액세스 비지니스 그룹 인터내셔날 엘엘씨 유도성 전력 공급 기체 방전 램프 회로

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