JP2003044846A - 知覚的選好ガイドラインに基づく適応型シグモイド関数を用いたデジタル・イメージ・トーン・マッピングのためのシステム及び方法 - Google Patents

知覚的選好ガイドラインに基づく適応型シグモイド関数を用いたデジタル・イメージ・トーン・マッピングのためのシステム及び方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】イメージ再現システムにおいて、ユーザの好み
に合った再現イメージをより低コストかつ高速に生成す
ること。 【解決手段】知覚的な選好指針に基づく適応型イメージ
トーンマッピング曲線(170)をS字形関数として生成す
る。S字形関数のパラメータ(150)(勾配とシフト)は、
元のイメージ統計値(149)により決定される。異なるイ
メージに対して生成されたトーン曲線(170)の各々は、
なめらかなS字形状をなしており、そのため、トーンマ
ッピング処理によって、イメージヒストグラムの形状が
急激に変化することはない。S字形トーン曲線(170)の
計算は、αとβの計算に使用される種々の要素を予め計
算し、記憶することによって、及び、2つの極値勾配を
有する一対の固定トーン曲線(158)を生成して、これら
の曲線(158)間を補間することによって、単純な算術演
算を用いて効率的に実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、デジタル
・イメージ・トーン・マッピング・アルゴリズムに関す
るものであり、とりわけ、知覚的選好ガイドラインに基
づくデジタル・イメージ・トーン・マッピング・アルゴ
リズムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】デジタル・イメージ・マッピングとは、
捕捉(または撮像)シーンの輝度レベルを出力装置(デ
ィスプレイまたはプリンタ)の輝度または濃度レベルに
マッピングするプロセスをいう。デジタル・イメージ・
トーン・マッピングは、シーンの輝度範囲が出力装置の
輝度範囲に整合することが滅多にないために必要とされ
る。デジタル・イメージ・トーン・マッピング・アルゴ
リズムを任意のデジタル装置内で実施することにより、
視覚的に満足のいく出力イメージを得ることが可能にな
る。例えば、こうした装置には、デジタル・カメラ、ス
キャナ、デジタル・カムコーダ、デジタル・イメージを
印刷することが可能なプリンタ、及び、デジタル・テレ
ビジョンを含めることができる。さらに、デジタル・ト
ーン・マッピング・アルゴリズムは、画質改善ソフトウ
エアアプリケーションにおいて使用される場合が多い。 【0003】人間の目は、さまざまな光レベルにさまざ
まに適応するので、もとのシーンに対して「正確に」見
える再現イメージを生成しようとする場合には、知覚的
要素を考慮しなければならない。用途に応じて、イメー
ジ・トーン・マッピングには、一般に、3つの目標、す
なわち、(1)外観の一致、(2)主観的選好、及び、
(3)情報保存、の内の1つの目標がある。外観の一致
という目標では、再現されたイメージをできる限りもと
のシーンに知覚的に似せようとする。これは、通常、顧
客の画像形成及びイメージ合成用途における暗黙の目標
である。主観的選好を考慮すると、イメージをできる限
り、見る者にとって満足のいくものにすることができ
る。これは、通常、顧客の画像形成及び営業用写真にお
いて望ましい。目標が情報保存の場合、アルゴリズム
は、イメージの全ての領域及び全ての輝度レベルにおけ
る細部を保存または改善(または強調)しようとする。
これは、医療用撮像、衛星による撮像、及び、アーカイ
ビングにおいて最も多く要求される。 【0004】多くの既存のトーン・マッピング・アルゴ
リズムは、もとのイメージと再現イメージとの外観の一
致を実現することに主眼を置いている。こうしたアルゴ
リズムにおいて一般に考慮される知覚的要素には、少な
くとも、(1)大局的輝度適応と(2)局所的輝度適
応、の2つがある。シーンの総合的な大局的輝度レベル
は、目の適応状態に影響する。こうした大局的輝度適応
の2つの側面が、トーン・マッピング、明るさ、及び、
空間コントラストにかなりの影響を及ぼす。 【0005】まず、明るさ関数(輝度関数)は、シーン
の輝度レベルが異なれば異なることになる。見る者の知
覚した光強度に対応する知覚された明るさは、ほぼ、物
理的輝度のベキ関数である(スティーヴンスの法則)。
全体の輝度レベルが高くなると、こうしたベキ関数の指
数は大きくなる。輝度の低い装置でイメージを再現する
場合には、指数を調整して、こうした差に適応しなけれ
ばならない。明るさ関数の変化に加えて、目が、異なる
周囲輝度レベルに適応すると、目の空間コントラスト感
度も変化する。周囲が明るい場合、目は、周囲が暗い場
合に比べて、よりはっきりとイメージの高空間周波数成
分(細部)を知覚する、すなわち、目の視覚的鋭敏度
は、周囲の照明が良くなると向上する。また、コントラ
ストしきい値、すなわち、イメージの成分を検出するの
に必要とされる最低コントラストは、輝度レベルが増す
につれて低下する。輝度の低い装置で明るいイメージを
再現するために、これらの効果を考慮して、イメージに
おける細部の輝度コントラストを高めることが可能であ
る。 【0006】Jack Holmと、Tumblin&Rushmeierによって
それぞれ開発された2つの異なるトーン・マッピング・
アルゴリズムは、シーンの絶対輝度レベルに基づいてト
ーン曲線の曲率を調整することによって、明るさ関数の
変化を考慮する。これらのトーン・マッピング方法(両
方とも、参考として本明細書に援用する)は、それぞ
れ、Holm,J.による「Photographic Tone and Colour Re
production Goals」(CIE Expert Symposium on Colour
Standards for Image Technology,pp.51-56(1996))、
Tumblin,J.及びRushmeier,H.による「Tone Reproductio
n for RealisticImages」(IEEE Computer Graphics an
d Applications,13(6):42-48(1993))にそれぞれ記載さ
れている。これらのアルゴリズムには、ハイエンドのデ
ジタル画像形成において望ましい、もとのイメージに対
応する明または暗の全体的な感じが適正に生成されると
いう利点がある。しかし、両方とも、もとのイメージの
絶対輝度レベルに関する正確な情報が必要になる。デジ
タル・カメラの場合、生(すなわち未加工)のピクセル
値、及び、開口、露出時間、レンズ特性等のようなカメ
ラの撮影設定条件からイメージ・ピクセルの絶対輝度レ
ベルを推定することが可能である。しかし、低コストの
カメラの場合、複雑さ及びコストが増すため、こうした
計算はできないことが多い。従って、選好(好みや趣
向)に主眼を置いた大局的輝度適応による解決がより実
際的である。 【0007】選好に基づくトーン・マッピング・アルゴ
リズムの場合、目標は、見る者が好む所定の組をなすイ
メージ特性を実現することである。広く用いられている
ヒストグラム等化法は、こうしたアルゴリズムとして分
類することができる。ヒストグラム法は、最も「良好
な」イメージは、出力ダイナミック・レンジを完全に占
める輝度ヒストグラムを有する、という観測結果に基づ
くものである。このアルゴリズムは、イメージのグレー
・レベルを調整して、フラットなガウス形状または他の
所定の形状に向かってヒストグラム形状を移行させる。
もちろん、こうした方法がどれほどうまく働くかは、全
ての「良好な」イメージが同じヒストグラムを有してい
るという仮定が真か否かによって決まる。この方法は、
対称性を有して、良好に分布したヒストグラムを有する
イメージにはうまく作用するが、イメージに暗い、また
は、明るい、広い面積の背景が存在し、このため、ヒス
トグラムが一方の側に偏る場合には、イメージが不自然
に見える。 【0008】Larson他によって開発された修正ヒストグ
ラム等化法は、伝統的なヒストグラム等化法よりも頑強
である。Larsonの方法では、トーン・マッピングで許容
されるグレー・レベルの調整量が制限される。グレー・
レベルの調整量は、輝度コントラスト感度測定に基づい
て制限される。さらに、この方法のバリエーションの1
つでは、さまざまな照明レベル下における視覚的鋭敏度
の変化も考慮されている(参照により本明細書に援用す
る、Larson,G.W.,Rushmeier,H.及び、Piatko,C.,による
「A Visibility Matching Tone Reproduction Operator
for High Dynamic Range Scenes」(IEEE Transaction
s on Visualization and Computer Graphics,3(4):291-
306(1997))を参照されたい)。しかしながら、計算は
反復型であり、従って、その実施はコストが高くつき、
低速である。さらに、修正ヒストグラム等化法は、やは
り、正確な絶対輝度レベル情報を必要とする。従って、
この修正ヒストグラム等化法によれば、より正確な外観
の一致が得られるが、計算の複雑さが増すという犠牲を
払うことになる。 【0009】局所的輝度適応の場合の知覚的要素は、目
は、イメージを見るのに、あちこちをざっと観察すると
いう事実を考慮している。目は、もとのシーンの小領域
の輝度レベルにすばやく適応して、陰影内の領域及びハ
イライト内の領域がはっきりと見えるようにする。再現
イメージにおいては、ダイナミック・レンジと適応環境
が、両方とも異なっている。従って、目の適応プロセス
を完全にまねるには、その局所的輝度レベルに従って、
イメージの輝度レベルを調整することになる。 【0010】Tumblinの細部保存コントラスト低減法(d
etail-preserving contrast reduction meshod:参照に
より本明細書に援用する、Tumblin,J.及びTurk,G.,によ
る「LCIS:A Boundary Hierarchy for Detail-Preservin
g Contrast Reduction」(Computer Graphics Proceedin
gs,SIGGRAPH99,pp.83-90,Los Angeles,CA,USA(1999))の
ような各種局所トーン・マッピング・アルゴリズム、及
び、retinex理論に基づく各種アルゴリズムは、局所的
輝度適応プロセスをまねようとしてきた。retinex理論
に関しては、Jobson,D.,Rahman,Z.,及び、Woodell,G.に
よる「A Multiscale Retinex for Bridging the Gap Be
tween Color Images and Human Observation of Scene
s」(IEEE Transactions on Image Processing,6(7):96
5-976(1997))、Rahman,Z.,Jobson,D.,及び、Woodell,
G.,による「Multi-Scale Retinex for Color Image Enh
ancement ,Proceedings」(International Conference
on Image Processing,volume3,pp.1003-1006,Lausanne,
Switzerland(1996))(いずれも、参照により本明細書
に援用する)を参照されたい。これらのアルゴリズムで
は、イメージの局所コントラストが保存されるが、やは
り、イメージの異なる空間解像成分の分解を必要とする
反復法であり、計算コストが高くつく。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】デジタル・イメージ・
システムにおいて、ユーザが所望するイメージを、計算
コストを低くして、かつ高速に再現する手段が必要とさ
れている。 【0012】 【課題を解決するための手段】知覚的選好ガイドライン
に基づく適応型デジタル・イメージ・トーン・マッピン
グ・アルゴリズムを実施するためのシステム及び方法を
提供する。トーン曲線は、もとのイメージ統計値によっ
て決まるシグモイド関数(すなわち、S字形関数)パラ
メータ(勾配及びシフトのパラメータ)を有するシグモ
イド(S字形)関数として生成される。これらのパラメ
ータは、もとのイメージ統計値に基づいているので、ア
ルゴリズムは適応型である。それぞれのイメージに関し
て生成されるトーン曲線は、それぞれ、平滑なS字形状
を有しているので、トーン・マッピング・プロセスによ
って、イメージのヒストグラム形状が急激に変化するこ
とはない。従って、このアルゴリズムは、頑強でかつ保
存性がある(例えば、このアルゴリズムによれば、大部
分のイメージに関して外観が向上し、見た目が悪くなる
イメージはない)。シグモイド関数は、次の形式を有し
ている。 【0013】 【数1】 【0014】ここで、αは勾配パラメータであり、βは
シフト・パラメータである。トーン曲線が、0〜100
の値を有するL*スケールで生成されるので、シグモイ
ド関数の入力値xは、[0,100]の範囲で変動す
る。S字状トーン曲線の計算は、α及びβの計算に用い
られるさまざまな要素を事前計算して、記憶し、2つの
極値勾配を有する1対の固定トーン曲線を事前生成し
て、それらの間を補間することにより、単純な算術演算
を使用して効率よく実施することが可能である。以下に
本発明を、本発明の重要な実施態様例を図示した添付図
面を参照して説明する。 【0015】 【発明の実施の形態】本出願の多くの革新的な教示を、
現在のところ望ましい典型的な実施態様を特に参照して
説明する。しかしながら、言うまでもなく、本明細書に
おいて、これらの実施態様によって示されるのは、その
革新的な教示に関する多くの有効な使用例のうちのほん
の一部である。一般に、本出願の明細書においてなされ
る説明は、特許請求の範囲に記載されているさまざまな
発明を限定することを意図してなしたものではない。さ
らに、その説明の内容は、本発明のある特徴には当ては
まるが、別の特徴には当てはまらない場合がある。 【0016】図1にはデジタル・イメージ・システム1
0内で実施される、本発明の望ましい実施態様によるデ
ジタル・イメージ・トーン・マッピング・アルゴリズム
100が示されている。デジタル・イメージ・システム
10は、デジタル・カメラ、スキャナ、デジタル・カム
コーダ、デジタル・イメージを印刷することが可能なプ
リンタ、または、デジタル・テレビジョン(但し、これ
らに限定されない)を含む、任意のデジタル装置とする
ことが可能である。ローエンドCMOSセンサ・チッ
プ、CCDセンサ・チップ、または、センサ・チップと
共にパッケージングされた個別のイメージ処理チップの
ような、デジタル装置のイメージ処理チップ内、また
は、デジタル装置に関連したソフトウェア・パッケージ
(ドライバ)内に、アルゴリズム100を含めることが
できる。あるいはまた、デジタル・イメージ・システム
10は、デジタル・イメージのトーン特性を向上させる
ため、画質改善ソフトウェア・パッケージがインストー
ルされたコンピュータ・システムとすることが可能であ
る。 【0017】トーン・マッピング・アルゴリズム100
は、記憶及び処理時間に関して単純及び高速であり、カ
ラー・チャネルの全てに対してトーン曲線が1つの、大
局トーン・マッピング法を使用する。留意すべきは、ト
ーン・マッピング・アルゴリズム100は、カラー・イ
メージとモノクロ・イメージの両方に適用できるという
点である。トーン・マッピング・アルゴリズム100に
よれば、平滑で、むらのない、曲率の穏やかな(すなわ
ち、比較的緩やかな)トーン曲線が得られるので、いく
つかのヒストグラム等化法において明白な極端なコント
ラストの変化が回避される。さらに、トーン・マッピン
グ・アルゴリズム100は、形状が常にS字状になる適
応トーンを使用することによって、トーン曲線がフレー
ム毎に比較的安定した状態を保つので、ビデオ用途にと
って理想的である。さらに、トーン・マッピング・アル
ゴリズム100によれば、もとのイメージの絶対輝度レ
ベルを推定することなく、ユーザにとって(明るさ、コ
ントラスト、及び、色の恒常性に関して)満足のいくよ
うに見えるイメージが生成される。 【0018】トーン・マッピング・アルゴリズム100
は、n番目と(100−n)番目のL*百分位数(パー
センタイル:percentile)、約20のL*標準偏差、及
び、約50の平均L*値(ここでは、各ピクセルの線形
輝度値をL*スケールに変換して(この変換後の値がL
*値)から、全てのピクセルのL*値を平均したも
の)、にセンタリング関数(centering function)を用
いることにより、範囲の中央における全体的なヒストグ
ラム形状を保存するといった知覚的選好ガイドラインに
基づいている。もちろん、L*スケールは、受信された
線形(リニア)イメージ・データに基づく線形(リニ
ア)スケールからの単なる変換である。留意すべきは、
ユーザ、または、トーン・マッピング・アルゴリズムが
実施される特定のデジタル・イメージ・システム10の
要件に基づいて、他の知覚的選好ガイドラインを使用す
ることができるという点である。知覚的選好を考慮し、
計算の複雑性に関する制約条件に適合するトーン・マッ
ピング・アルゴリズム100を得るために、シグモイド
関数トーン・マッピング法が使用されるが、これについ
ては、図2〜8を参照してさらに詳細に後述する。 【0019】図2には、本発明のトーン・マッピング・
アルゴリズム100を用いて、デジタル・イメージの輝
度(ピクセル)値を表す受信デジタル・イメージ・デー
タを出力装置50の輝度範囲にマッピングするためのス
テップが例示されている。デジタル・イメージ撮像(ま
たは捕捉)装置またはデジタル・イメージ・ファイルの
ようなデジタル・イメージ源20によって、デジタル・
イメージに関連したデジタル・イメージ・データ25
が、線形変換装置30に供給され(ステップ200)、
デジタル・イメージ・データ25が線形スケールで線形
イメージ・データ130に変換される(ステップ21
0)。留意すべきは、もとのデジタル・イメージ・デー
タ25を任意のスケールにすることができるという点で
ある。あるいはまた、デジタル・イメージ・データ25
は、既に線形スケールのものとすることができ、この場
合は、線形変換装置30は必要ではない。この線形イメ
ージ・データ130は、後で、トーン・マッピング・オ
ペレータ40によって使用されて、出力装置50の輝度
範囲にマッピングされる(ステップ250)。 【0020】変換が終了すると、線形イメージ・データ
130は、イメージ統計プロセッサ120に送られ、も
との線形イメージ・データ130に基づいて、1つ以上
のイメージ統計値149が求められる(ステップ22
0)。これらのイメージ統計値149は、2つのトーン
曲線パラメータ150、すなわち、勾配パラメータ及び
シフト・パラメータの計算において、トーン曲線パラメ
ータ計算論理回路140によって、定義済みの1つ以上
の知覚的選好と共に使用される(ステップ230)。定
義済みの知覚的選好は、オペレータ(例えば、デジタル
・イメージ・システム10のユーザまたはメーカ)が定
義することができる。シフト・パラメータによって、ト
ーン曲線がシフトされ、露出不足または露出過剰のイメ
ージが適正な範囲に近づけられる。勾配パラメータによ
って、トーン曲線が伸張または圧縮されて、所望のヒス
トグラムの広がりが実現される。これら2つのトーン曲
線パラメータ150は、トーン曲線発生器160によっ
て、イメージに関するトーン曲線170の生成に用いら
れる(ステップ240)。トーン曲線発生器160は、
下記のシグモイド関数を使用して、S字状トーン曲線1
70を生成する。 【0021】 【数2】 【0022】ここで、αは勾配パラメータであり、βは
シフト・パラメータである。シグモイド関数の入力値x
は、トーン曲線170が、イメージ・ピクセルの明るさ
(輝度)レベルの測度であり、0〜100の値を有する
L*スケールで生成されるので、[0,100]の範囲
で変動する。CIE規格の公式に基づき、L*スケール
は、次式のように、線形イメージ・データのほぼ立方根
変換になる。 【0023】 【数3】 【0024】ここで、Yは線形輝度であり、Yは、白
色点の輝度レベルである。Y値は、L*の計算に備えて
値によって正規化されるため、Y及びYの絶対ス
ケールは、両方とも絶対輝度に比例している限りにおい
て、重要ではない。実施の際、生(すなわち未加工)
の、または色補正された線形RGB値をY値の代わりに
使用することができる。 【0025】L*スケールは、いくつかの理由から、ト
ーン曲線170の生成において望ましいスケールであ
る。まず、L*スケールは、線形スケールに比べて知覚
的に均一である。第2に、大部分の自然のままのイメー
ジのヒストグラムは、線形スケールに比べて、L*スケ
ールの方が対称性が良くなりがちであり、このため、L
*スケールのほうがヒストグラムの広がり調整が容易に
なる(また、知覚的により頑強になる)。ただし、留意
すべきは、線形スケールは、トーン曲線発生器160に
よって、本明細書に記載のL*スケールの代わりに使用
される可能性があるという点である。また、言うまでも
ないが、S字状トーン曲線170は、負及び正の無限大
において0及び100に漸近する。従って、トーン曲線
170が生成された場合には、0が0に、100が10
0に確実にマッピングされるように、曲線170を、下
記のように、[0,100]の範囲に合わせてスケーリ
ングしなければならない。 【0026】 【数4】 【0027】トーン曲線発生器160によって得られる
図9に示すタイプのS字形状トーン曲線170には、上
述の制約条件及び知覚的選好を満たすいくつかの特性が
ある。S字形状トーン曲線170は、範囲の中央におい
てほぼ線形であり、勾配がきついと、暗部の端及び明部
の端が飽和する。範囲の中央におけるほぼ線形の部分
は、大部分のイメージについて、大部分のピクセルが、
幾分線形にマッピングされ、従って、もとのヒストグラ
ムの形状が保存されることを表している。さらに、S字
状トーン曲線170のパラメータを、所望のL*標準偏
差レベルが得られるように設定することが可能である。
さらに、シグモイド関数は平滑であり、異なるパラメー
タ設定間で曲率にかなりの一貫性がある(β点の前で加
速度的に大きくなり、その後では小さくなる)。従っ
て、シグモイド関数が、急激な曲がり及びピークを有す
るトーン曲線170を生成する可能性は低い。 【0028】トーン曲線170が生成されると(ステッ
プ240)、トーン・マッピング・オペレータ40によ
り、受信した線形イメージ・データ130をこのトーン
曲線170にマッピングして、出力装置50のレベルに
対応する出力イメージ・データ45を再生する(ステッ
プ250)。出力装置50は、ディスプレイ、プリン
タ、または、他のイメージ処理装置とすることができ
る。また、出力装置50への送信前に、出力イメージ・
データ45に追加処理を施すことができる(ステップ2
60)。 【0029】図3A〜3C及びそれらに対応する図4A
〜4Cのフローチャートには、図1のイメージ統計プロ
セッサを実施するための代替実施態様が例示されてい
る。図3A及び図4Aに示す第1の実施態様では、線形
イメージ・データ130が、ヒストグラム発生器122
に送られ(ステップ400)、データ130のデジタル
値の分布を表すヒストグラム145(例えば、テーブ
ル)が生成される(ステップ405)。例えば、カラー
・デジタル・イメージの場合、所定の数の赤、青、及
び、緑値(例えば、イメージ内の各ピクセル毎に1つ)
が存在する。例えば、緑値のヒストグラムを生成するた
めに、ヒストグラム発生器122は、ビン・サイズ(例
えば、0〜10、11〜20、21〜30等の値の範
囲)を決定し、各ビンにおける緑ピクセル値の発生数を
カウントする。グラフ表現によるヒストグラムを生成す
るために、各ビンのデータを、ビン中心(例えば、5、
15、25等)の関数としてプロットする。 【0030】ヒストグラムが生成されると、ヒストグラ
ムのビン中心値135が、L*ビン中心値変換器124
に伝送されて、L*ビン中心値135aに変換される
(ステップ410)。変換は、上記式(2)を使用して
実施されるが、この場合、Yはビン中心値であり、Y
はピクセル値について可能性のある最大デジタル値であ
る。L*ビン中心値135a、及び、各ビンにおける値
の数のカウント数を含むヒストグラム145が、L*統
計値計算論理回路128に伝送されて、イメージ統計値
149が計算され(ステップ420)、この統計値が、
続いて、S字状トーン曲線に関する勾配パラメータα及
びシフト・パラメータβの計算に用いられる。 【0031】勾配パラメータα及びシフト・パラメータ
βを計算するためのさまざまな実施態様については、図
5及び6を参照して後述する。要するに、勾配パラメー
タα及びシフト・パラメータβの計算に用いられるL*
イメージ統計値149には、現在のL*標準偏差と、現
在の平均L*値またはヒストグラムのL*百分位数値
(n番目及び(100−n)番目の百分位数)が含まれ
ている。ヒストグラムのL*百分位数値は、ヒストグラ
ムの端点を表している。従って、nは、比較的小さく
(5未満が望ましい)になるように選択される。例え
ば、全てのL*ピクセル値の5%が、18未満の値を有
する場合、5番目の百分位数は18であり、従って、低
端点は18になる。高端点は、従って、ちょうど95番
目の百分位数に対応するL*値になる(例えば、全ての
L*ピクセル値の95%が、高端点より低い値を有する
ことになる)。 【0032】現在のL*標準偏差σcurrentは、
下記のようにヒストグラムから計算することができる。 【0033】 【数5】 【0034】ここで、Bは、L*値におけるヒストグ
ラムのビン中心であり、nは、ヒストグラムのi番目
のビンにおけるピクセル・カウントであり、nは、ヒ
ストグラムのビン数であり、nは、イメージのピクセル
総数であり、 【数6】 は、下記のように、やはり、イメージ・ヒストグラムか
ら計算することが可能な平均ピクセルL*値である。 【0035】 【数7】 【0036】実施態様の1つでは、σ
currentは、緑のカラー(色)プレーンにおける
ヒストグラムだけから計算される。大部分のセンサにつ
いて、緑のチャネルは、輝度情報をほぼ捕捉するカラー
(色)プレーンである。しかし、留意すべきは、代わり
に、ある組み合わせのRGBピクセル値を用いて、イメ
ージL*標準偏差を計算することが可能であるという点
である。その選択が輝度の妥当な表現である限りにおい
て、結果生じるトーン曲線が大幅に変化することはない
はずである。 【0037】ヒストグラムを利用できない場合は、代替
的に、図3B及び図4Bに示すように、イメージ統計値
149を、イメージ・ピクセル値自体から計算すること
が可能である。従って、線形イメージ・データ130が
イメージ統計プロセッサ120に到達すると(ステップ
430)、線形イメージ・データ130は、L*イメー
ジ・データ変換器125によってL*イメージ値130
aに変換され(ステップ435)、L*イメージ値13
0aは、L*統計値計算論理回路128に送られて、イ
メージ統計値149(例えば、現在のL*標準偏差、及
び、現在の平均L*値またはL*百分位数のいずれか)
が計算される(ステップ440)。例えば、この実施態
様の場合、現在の平均L*値は、全てのL*イメージ値
の平均をとることによって計算することが可能である。 【0038】図3C及び図4Cに示すような、計算の複
雑さを軽減するためのもう1つの代替案として、ヒスト
グラム・ビンが、イメージ毎に変化しない(各ビンのカ
ウント値が変化するだけである)ので、線形イメージ・
データ130を受信する前に、ヒストグラムのビン中心
値135をL*ビン中心値135aに変換することがで
きる。従って、この実施態様の場合、ヒストグラムのビ
ン中心値135が決まると(ステップ450)、ビン中
心値135は、L*ビン中心値変換器124によってL
*ビン中心値135aに変換され(ステップ455)、
これらのL*ビン中心値135aは、イメージ統計プロ
セッサ120にとってアクセス可能なメモリ129、ま
たは、イメージ統計プロセッサ120内に記憶される
(前者が図示されている)(ステップ460)。さらに
他の代替案として、L*ビン中心値135aへの変換
は、外部で実施することが可能であり、L*ビン中心値
135aを、メモリ129に事前にロードすることが可
能である。 【0039】その後、線形イメージ・データ130が、
イメージ統計プロセッサ120に到達すると(ステップ
465)、線形イメージ・データ130は、(上述の)
ヒストグラム発生器122に送られ、各ビンにおけるピ
クセル値の数がカウントされる(ステップ470)。カ
ウントが終了すると、各ビンのピクセル値の数のカウン
ト値を含むテーブル145がL*統計値計算論理回路1
28に送られ、メモリ129からL*ビン中心値135
aが取り出されて(ステップ480)、イメージ統計値
149が計算される(ステップ485)。この実施態様
では、イメージ統計値149(例えば、L*標準偏差及
び平均L*値)を、単純な加算、減算、及び、乗算だけ
で計算することができる。 【0040】図5、6A、及び6Bには、イメージ統計
プロセッサによって計算されたイメージ統計値(例え
ば、L*標準偏差、及び、平均L*値またはL*百分位
数)を用いて、勾配パラメータα及びシフト・パラメー
タβを計算するステップが例示されている。上述のよう
に、シフト・パラメータ及び勾配パラメータを計算する
場合、さまざまな知覚的選好ガイドラインを使用して、
見る者にとって満足のいく出力イメージを生成すること
が可能である。知覚的選好ガイドラインは、ユーザが選
択することもできるし、あるいは、トーン・マッピング
・アルゴリズムが実施される特定のデジタル・イメージ
・システムのメーカが選択することも可能である。例え
ば、以下の説明は、範囲の中央における全体的なヒスト
グラム形状の保存、約20の所望のL*標準偏差レベ
ル、及び、約50の所望の平均L*レベルを含む3つの
望ましい知覚的選好に基づくものである。もちろん、こ
れらの望ましい知覚的選好の代わりに、他の知覚的選好
を使用することも可能である。 【0041】図5に例示するように、勾配パラメータα
を求めるために、イメージ統計プロセッサによって計算
された現在のL*標準偏差が、(図1に示した)トーン
曲線パラメータ計算論理回路に伝送される(ステップ5
00)。所望のL*標準偏差が、ユーザまたはメーカに
よって事前選択され、トーン曲線パラメータ計算論理回
路にとってアクセス可能なメモリ(不図示)、または、
トーン曲線パラメータ計算論理回路内に記憶される(ス
テップ510)。上述のように、望ましい実施態様の場
合、所望のL*標準偏差は、約20になるように選択さ
れる。しかし、ユーザまたはメーカの要求に従って、他
の値を選択することも可能である。値が20を超える
と、よりコントラストの強いイメージが生成され、一
方、値が20未満になると、よりコントラストの弱いイ
メージが生成される。所望のL*標準偏差以外に、デフ
ォルト時の勾配値も事前選択される(ステップ52
0)。 【0042】線形トーン曲線の場合、q/pのトーン曲
線勾配を使用して、標準偏差を、ある値(p)から別の
値(q)に変更することが可能である。S字状トーン曲
線は、非線形であるが、S字状曲線の中間部分はほぼ線
形である。ほとんどのイメージでは、イメージ・ピクセ
ルの大部分が、範囲の中央(1実施態様では、 【数8】 となるポイントのあたり)に近い値を有しているので、
このポイントでS字状曲線の勾配を変化させて、所望の
L*標準偏差の実現を試みることができる。 【0043】x=100βのポイントにおいて、α=4
であれば、t(x)の勾配は1になる。従って、デフォ
ルト時の勾配αdefaultを4に設定することがで
きる。しかし、使用される(上述したような)実際のト
ーン曲線は、αが4未満の場合、勾配が1になるt
(x)である。実際には、イメージがどの程度のコン
トラストの強さで見えるようにしたいかに応じて、3と
4の間の任意の値をデフォルト時の勾配α
defaultとして使用することができる。デフォル
ト時の勾配を選択すると、現在のL*標準偏差、所望の
L*標準偏差、及び、デフォルト時の勾配に基づいて、
勾配パラメータαを計算することができる(ステップ5
30)。σcurrentのL*標準偏差を有するイメ
ージについての勾配パラメータαを得るために、現在の
L*標準偏差及び所望のL*標準偏差σdesir ed
に従って、下記のように、デフォルト時のα値にスケー
リングが施される。 【0044】 【数9】 【0045】上述のように、出力イメージ全体の明るさ
に影響を与えるために、シフト・パラメータβによっ
て、ヒストグラムをシフトする。特定の用途において、
どの知覚的要素がより重要であるかに従って、また、許
容される計算上の複雑さがどれほどであるかに応じて、
シフト・パラメータを求める方法は異なる。図6A及び
6Bには、シフト・パラメータβを計算するためのこう
した2つの代替実施態様が例示されている。 【0046】第1の実施態様の場合、図6Aに示すよう
に、シフト・パラメータβは、平均L*値に基づいて計
算される。この実施態様の場合、イメージ統計プロセッ
サによって計算された現在の平均L*値は、(図1に示
した)トーン曲線パラメータ計算論理回路に送られる
(ステップ600)。所望の平均L*値は、ユーザまた
はメーカによって事前選択され、トーン曲線パラメータ
計算論理回路にとってアクセス可能なメモリ(不図示)
内、または、トーン曲線パラメータ計算論理回路内に記
憶される(ステップ610)。しかし、環境によって
は、この事前選択された所望の平均L*値を、処理され
るイメージに関する追加情報に基づいて調整することも
可能である。例えば、イメージ・プロセッサに、イメー
ジの内容が主として黒の物体であることが分かっている
場合、所望のL*値を50未満に調整して、イメージが
過剰に明るくならないようにすることが可能である。あ
るいは、イメージ・データが高レベルノイズを含んでい
ることが分かっている場合、所望のL*値にバイアスを
かけて、もとのイメージの平均L*値に近づけ、トーン
・マッピングによるノイズの増幅を回避することも可能
である。 【0047】例えば、イメージ全体の所望の平均L*値
を、ほぼ50(中間の明るさ)になるように事前選択す
ることが可能である。あるいはまた、所望の平均L*値
を、所定のイメージ領域において50になるように選択
することも可能である。一例として、人間の顔を含むイ
メージの場合、顔の領域におけるL*平均値を50に設
定することが可能である。こうした基準を使用して、S
字状トーン曲線のシフト・パラメータを求めると、一般
に、優れた画質が得られる。しかし、顔の認識をするこ
とができない場合には、イメージの中心部、またはイメ
ージにおいて対象とする他の領域の平均L*値を、ほぼ
50のレベルにすることができる。シフト・パラメータ
を求めるこの後者の方法は、低コストのイメージング
(画像形成)システムにとってより実際的である。もち
ろん、50の代わりに、他の任意の所望の平均L*値を
用いることも可能である。 【0048】シフト・パラメータを、現在の平均L*値
及び所望の平均L*値に基づいて計算することが可能で
ある(ステップ620)。例えば、 【数10】 がイメージにおいて対象とする領域(例えば、顔の領
域)の平均L*値であり、Ldesiredが所望の平
均L*値ある場合、シフト・パラメータβは、次のよう
になる。 【0049】 【数11】 【0050】50のLdesired値を使用すると、
βは単に、 【数12】 になる。 【0051】図6Bに示す第2の実施態様の場合、シフ
ト・パラメータβは、L*百分位数値に基づいて計算さ
れる。さまざま研究(例えば、1997年のタナカ他に
よる研究を参照されたい)が示すように、観察者は、で
きるだけ出力色域の広い再現を選好する。従って、こう
した選好に応じるために、ヒストグラムをシフトするこ
とによってシフト・パラメータを求めて、できる限り出
力装置のダイナミック・レンジの広い範囲を占めるよう
にし、同時に、できる限りヒストグラムの形状を乱さな
いようにして分布のいずれかの端における多数のポイン
トの飽和を回避することができる。これは、トーン曲線
の中心が、ヒストグラムの端点間の中間にくるようにす
るセンタリング関数を使用することによって行われる。
これは、保存的な選択であり、一般に、もとのRGBヒ
ストグラムがある程度「正常」(値が全範囲中の小さな
部分に集中しない)であれば、イメージの平均輝度には
わずかな変化しか生じない。 【0052】従って、トーン曲線パラメータ計算論理回
路が、L*百分位数(例えば、nが扱いやすい小さい値
である、n番目及び(100−n)番目の百分位数)を
受信すると(ステップ650)、シフト・パラメータβ
を、これら2つの端点間の中点値として計算することが
可能になる(ステップ660)。例えば、ヒストグラム
におけるピクセル値のn番目の百分位数がxで、ピク
セル値の(100−n)番目の百分位数がxである場
合、シフト・パラメータは、下記の式によって求められ
る。 【0053】 【数13】 【0054】RGB値の組み合わせヒストグラムを使用
して、百分位数を求め、トーン曲線のシフトを計算する
ときに、カラー・プレーンが無視されないようにするの
が望ましい。これは、とりわけ、トーン・マッピング後
のカラー(色)シフトを回避するために、鮮明な色調を
有するイメージに対して施されるトーン・マッピングに
とって重要である。 【0055】上述のβを求める方法は、両方とも、イメ
ージに対して実施され、テストされた。第1の方法(β
を平均L*値から計算する)は、実施がより容易であ
り、大部分の屋内及び屋外のイメージに対してうまく作
用する。イメージ全体の平均L*値をβとして用いる
と、夜間のイメージまたは暗いイメージ、すなわち、燭
光によるシーンのような、平均L*値が低いイメージを
過剰に明るくすることになりがちである。第2の方法
(βとしてヒストグラムの最高と最低の百分位数の平均
を使用する)は、暗いイメージの場合により良好に作用
する。この第2の方法は、第1の方法に比べて、イメー
ジの明るさを変化させる傾向が少ないので、より保存的
な方法である。 【0056】用途によっては、S字状曲線のシフト範
囲、すなわち、シフト・パラメータβが0.5から偏移
することが可能な範囲を制限するのが望ましい場合もあ
り得る。例えば、かなり露出不足のイメージの場合、
(β値が0に近い)トーン曲線を過剰にシフト・アップ
すると、センサ・ノイズが増幅されるので、低画質のイ
メージが生じることになる。同様に、かなり露出過度の
イメージの場合、(β値が1に近い)トーン曲線を過剰
にシフト・ダウンすると、ほぼ飽和した領域にカラー
(色)シフトが生じる可能性がある。これらの問題を最
小限に抑えるために、もとのイメージの平均ピクセル値
に従って、シフト・パラメータの値を制限することが可
能である。もとのイメージ平均ピクセル値が、トーン・
マッピング・アルゴリズムの特定の用途に応じて、高す
ぎるか、または、低すぎる場合には、ノイズの増幅を低
減するために、シフト・パラメータβに調整を加えて、
中点値0.5からの偏差が少なくなるようにする。実施
態様の1つでは、それぞれが、もとのイメージ・ピクセ
ル値の平均レベルMの1つに対応する、一連のβ値の
上限Tが事前選択される。もとのイメージの平均ピク
セル値がM未満である場合、β値は、少なくともT
に制限される。すなわち、式7または式8から計算され
る値がT未満の場合、βはTに等しくなるように設
定される。同様に、それぞれが、平均ピクセル・レベル
の1つに対応する、一連の下限Tkも事前選択する
ことが可能である。もとのイメージの平均ピクセル値が
を超える場合、βは、Tより大きくならないよう
に制限される。シフト・パラメータをこのように制限す
ることによって、トーンの過剰補償から生じるアーティ
ファクト(人工的ノイズなど)を最小限に抑えることが
可能になる。 【0057】図7A及び7Bには、図1に示したトーン
曲線発生器160を実施するための代替実施態様が例示
されている。図7A、及び図8Aのステップに示されて
いる第1の実施態様の場合、トーン曲線パラメータ15
0(例えば、勾配パラメータα及びシフト・パラメータ
β)が、(図1に示した)トーン曲線パラメータ計算論
理回路140によって計算されると、トーン曲線発生器
160に送られる(ステップ800)。その後、S字状
トーン曲線170が、上述の受信トーン曲線パラメータ
150、及び、式(1)及び(3)を用いて、トーン曲
線発生器160内のS字関数ロジック(シグモイド関数
論理回路)162によって生成される(ステップ805
及び810)。生成されたトーン曲線170は、図9に
示すトーン曲線に似ている。 【0058】図9に示すトーン曲線170は、L*イメ
ージ入力値を適正な出力装置に対するL*イメージ出力
値にマッピングすることが可能である。しかし、L*
は、一般に、出力装置において用いられるスケールでは
ないので、出力デジタル・イメージデータは、特定の出
力装置によって必要とされるスケールに変換される前
に、線形形式に変換される。望ましい実施態様の場合、
Y軸(L*イメージ出力値)は、Y軸変換器164によ
って、L*スケールから線形スケールに変換されるが
(ステップ815)、これは、上述した、トーン曲線1
70aを生成するための変換の概ね3乗である。 【0059】さらに、CRTディスプレイのような大部
分の表示装置は、ほぼベキ関数である強度(例えば輝
度)対電圧応答曲線を有している(例えば、γをディス
プレイのガンマ値とした場合、ピクセル値がxに設定さ
れると、表示輝度は、xγに比例する)ので、こうした
出力装置において適正に表示するためには、線形出力値
にガンマ補正を施す必要がある。大部分のトーン・マッ
ピング法において、ガンマ補正は、マッピング後に実施
される。本明細書に記載のS字状トーン・マッピング法
の場合、ガンマ補正は、トーン・マッピング後に別個に
実施することもできるし、あるいは、トーン・マッピン
グ・ステップと組み合わせることも可能である。1実施
態様では、ガンマ補正は、ガンマ補正論理回路166を
Y軸に適用して、トーン曲線170bを生成することに
よって、トーン・マッピングと共に実施される(ステッ
プ820)。Y軸(出力)の線形変換とガンマ補正を組
み合わせた効果は、3/γの累乗であり、ここで、γ
は、出力装置がRGB(標準色空間)ディスプレイの場
合、2.4のような意図するディスプレイ・ガンマ値で
ある。 【0060】一般に、トーン・マッピングは、線形RG
B入力ピクセル値に施される(例えば、線形イメージ・
データ130が、線形変換装置30によって図1のトー
ン・マッピング・オペレータ40に供給される)。S字
状トーン曲線は、X軸上におけるL*スケールを想定し
て、すなわち、X軸値がL*スケールで均一にサンプリ
ングされると想定して生成される。従って、線形入力値
をトーン曲線に適正にマッピングするためには、トーン
曲線をイメージに適用するときに、テーブル参照動作を
容易に行えるように、トーン曲線のX軸サンプリング
を、線形スケールにおいて均一になるように変換しなけ
ればならない。この変換は、トーン曲線170cを生成
するために、X軸変換器168によって、単純な線形補
間プロセスを用いて実施されるが(ステップ825)、
これには、Y軸変換器に関連して上述したような算術演
算だけしか必要としない。この最終トーン曲線170c
は、(図1に示した)トーン・マッピング・オペレータ
によって、線形イメージ・データを出力装置の輝度にマ
ッピングするために使用される。 【0061】図7B、及び図8Bのステップで示す第2
の実施態様の場合、トーン・マッピング・アルゴリズム
の最も計算コストが高くつく部分の1つに、計算の複雑
さを軽減するための、シグモイド関数における指数関数
計算が含まれるので、算術演算だけで、S字状トーン曲
線計算の近似を実施することが可能である。シグモイド
関数における指数計算は、2つの極値勾配(または最大
勾配)を有する1対の固定トーン曲線を予め計算し、次
に、補間を施して、中間勾配を有するトーン曲線を求め
ることによって回避することができる。上述のように、
シフト・パラメータによって、水平(X)軸上のトーン
曲線が並進させられる。従って、X(入力ピクセル値)
軸の広い範囲にわたってトーン曲線を事前計算して、そ
れぞれのシフト・パラメータについて事前計算されたト
ーン曲線のそれぞれの部分を「取り除く」ことによっ
て、適正なトーン曲線を選択することが可能になる。 【0062】2つのトーン曲線を事前に計算するため
に、ユーザまたはメーカは、2つの勾配パラメータα
max及びαminを事前に選択しなければならない
(ステップ850)。大部分のイメージに対する勾配パ
ラメータαは、2.5〜6.5の範囲内にある。従っ
て、望ましい実施態様の場合、αminは、2.5に設
定され、αmaxは、6.5に設定される。最大及び最
小勾配パラメータ155が設定されると、シグモイド関
数論理回路162は、2つのトーン曲線、すなわち、
(L*スケールにおいて)ほぼ線形のトーン曲線をもた
らす、勾配が2.5の曲線(曲線P)と、イメージの
コントラストをかなり強めることになる、6.5の急勾
配の曲線(曲線P)を事前に計算することができる
(ステップ855)。図10には、事前に生成された2
つのトーン曲線が示されている。留意すべきは、2つの
曲線は、0のシフト値βについて生成されたものである
という点である(異なるβ値についてのX軸の範囲は、
後述するように、X軸のX原点を並進させることによっ
て後で決定される)。 【0063】勾配値が2.5と6.5の間にある場合、
トーン曲線は、PとPの間を線形補間することによ
って生成される。a⊂[2.5,6.5]である場合
に、P (x)がaというα値を有するトーン曲線であ
ると仮定すると、P(x)は次のように表せる。 【0064】 【数14】 【0065】これは、もちろん、近似であるが、α値が
2.5〜6.5の範囲に制限される場合、近似はかなり
正確になる。図11Aでは、トーン曲線出力L*値を、
11の異なる入力ピクセル・レベル(11のラインで表
示)についてαの関数としてプロットしている。図から
わかるように、出力L*値は、αと線形関係に近い。 【0066】上述のように、一般に、トーン・マッピン
グ出力は、画面表示用のガンマ補正された線形RGB値
である。従って、図7A及び8Aを参照して上述したよ
うに、P及びP 158のY軸を、トーン曲線発生
器160のY軸変換器164及びガンマ補正論理回路1
66によって、ガンマ補正された線形RGB値に変換す
ることができる(ステップ860及び865)。トーン
曲線出力Pa(x)がガンマ補正された線形RGB値で
ある場合、αとの関係は、図11Bに示すように、やは
り、極めて線形である。従って、ガンマ補正されたピク
セル値としてP 及びP158を事前に計算するこ
とによって、補間されたトーン値もガンマ補正されるこ
とになる。これは、トーン曲線計算には、補間に用いら
れる算術演算(上記式9)だけしか必要がないというこ
とを表している。ガンマ補正後のトーン曲線P及びP
158は、事前に生成されると、後で、特定の入力
値集合に関するトーン曲線の計算に使用するために、ト
ーン曲線発生器にとってアクセス可能なメモリ169に
記憶されるか(ステップ870)、あるいは、トーン曲
線発生器内に記憶される。 【0067】トーン曲線発生器160が、(図1に示し
た)トーン曲線パラメータ計算論理回路から、現在の勾
配パラメータαcurrent150a及び現在のシフ
ト・パラメータβcurrent150bを受信すると
(ステップ875)、トーン曲線発生器160内の計算
論理回路163が、上記のガンマ補正後のトーン曲線P
及びP 158、及び、現在の勾配パラメータ15
0a及び式9を使用して、P(x)159を求める
(ステップ880)。その後、P(x)のある部分を
選択するために、現在のシフト・パラメータ150b及
びP(x)159が、トーン曲線発生器160内のシ
フト論理回路165に伝送される(ステップ885)。
シフト・パラメータ150bは、単に、トーン曲線をX
軸上で並進させるものであるから、Pa(x)のX軸上
における並進によって、シフト・パラメータの異なるト
ーン曲線を得ることができる。 【0068】例えば、シフト・パラメータが0で、か
つ、[−100,100]の範囲内のP(x)を生成
して、[0,100]のX軸範囲内で、シフト・パラメ
ータがβのトーン曲線が得られると仮定すると、そのト
ーン曲線をX軸上で並進させることによって、−β×1
00のX値が0になり、(1−β)×100のX値が、
100になる。 シフト・パラメータβのトーン曲線
は、ポイントX=−β×100からポイントX=(1−
β)×100までの事前生成されたトーン曲線P
(x)を「取り除く」ことによって得られる。実施時
には、この操作に必要とされるのは、単に、事前生成テ
ーブルにおける異なる開始点にファイル・ポインタを移
動させることだけであり、従って、計算はほとんど不要
である。 【0069】P(x)からトーン曲線を「取り除い
た」後、トーン曲線の両端には、全Y範囲に合わせてス
ケーリングを施す必要がある。これに必要なのは、やは
り、事前に作成されたテーブルから前に取り除かれたト
ーン・マッピング・テーブルの各エントリに対する算術
演算だけである。その後、図7A及び8Aに関連して上
述したように、X軸変換器168によって、X軸がL*
スケールから線形スケールに変換されて(ステップ89
0)、最終トーン曲線170が作成される。留意すべき
は、トーン曲線の並進は、トーン曲線P及びP
58の並進によって正しい勾配を得るのに必要な補間ス
テップの前または後に行われる可能性があるという点で
ある。最小量の計算の場合、並進がまず実施されるの
で、補間を施す必要があるのは、事前に生成されたトー
ン曲線P及びP 158の「取り除かれた」部分に
対してだけになる。 【0070】当業者には明らかなように、本明細書及び
図面において開示した革新的な概念について、その広範
囲の用途にわたり、修正及び変更を加えることが可能で
ある。従って、特許付与される範囲は、説明した特定の
実施態様例に制限されるべきものではなく、特許請求の
範囲によって画定される。 【0071】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。 1.デジタル・イメージの少なくとも一部を表すデジタ
ル・イメージ・データ(25)を受信し、前記デジタル
・イメージ・データ(25)を出力装置(50)の範囲
にマッピングすることが可能なデジタル・イメージ・シ
ステム(10)において、前記デジタル・イメージ・デ
ータ(25)に基づいて、少なくとも1つの現在のイメ
ージ統計値(149)を計算することが可能なイメージ
統計プロセッサ(120)と、計算論理回路(140)
であって、前記イメージ統計プロセッサ(120)か
ら、前記少なくとも1つの現在のイメージ統計値(14
9)を受信するように接続され、かつ、前記少なくとも
1つの現在のイメージ統計値(149)と、前記デジタ
ル・イメージ・システム(10)に関連した少なくとも
1つの知覚的選好に基づいて、少なくとも1つのトーン
曲線パラメータ(150)を計算することが可能であ
る、計算論理回路と、トーン曲線発生器(160)であ
って、前記計算論理回路(140)から、前記少なくと
も1つのトーン曲線パラメータ(150)を受信するよ
うに接続され、かつ、前記少なくとも1つのトーン曲線
パラメータ(150)とシグモイド関数を使用して、ト
ーン曲線(170)を生成することが可能である、トー
ン曲線発生器を備え、前記トーン曲線(170)を使用
して、前記デジタル・イメージ・データ(25)を前記
出力装置(50)の範囲にマッピングすることからな
る、デジタル・イメージ・システム(10)。 2.前記デジタル・イメージ・データ(25)を受信し
て、前記デジタル・イメージ・データ(25)を線形イ
メージ・データ(130)に変換し、かつ、前記線形イ
メージ・データ(130)を前記イメージ統計プロセッ
サ(120)に伝送するように接続された、線形変換装
置(30)をさらに備え、前記イメージ統計プロセッサ
(120)が、前記少なくとも1つの現在のイメージ統
計値(149)の計算において前記線形イメージ・デー
タ(130)を使用することからなる、上項1に記載の
システム(10)。 3.前記イメージ統計プロセッサが、前記線形イメージ
・データ(130)を受信して、前記線形イメージ・デ
ータ(130)によって表されるピクセル値のヒストグ
ラム(145)を生成するように接続されたヒストグラ
ム発生器(122)であって、前記ヒストグラム(14
5)に、ピクセル値のそれぞれの範囲を表す複数のビン
と、前記複数のビンの各ビン内における前記線形イメー
ジ・データ(130)によって表されるピクセル値数の
カウントが含まれることからなる、ヒストグラム発生器
と、前記ヒストグラム(145)に関連した前記ビンの
各々のビン中心値(135)を線形スケールからL*ス
ケールに変換して、複数のL*ビン中心値(135a)
を生成することが可能な変換器(124)と、前記ヒス
トグラム発生器(122)から前記カウントを受信し、
前記変換器(124)から前記複数のL*ビン中心値
(135a)を受信し、かつ、前記カウント及び前記複
数のL*ビン中心値(135a)を使用して、前記少な
くとも1つの現在のイメージ統計値(149)を計算す
るように接続された統計値計算論理回路(128)を備
えることからなる、上項2に記載のシステム(10)。 4.前記ヒストグラム(145)の生成前に、前記複数
のL*ビン中心値(135a)を記憶するためのメモリ
(129)をさらに備え、前記統計値計算論理回路(1
28)が、前記カウントの受信に応答して、前記複数の
L*ビン中心値(135a)を取り出すことからなる、
上項3に記載のシステム(10)。 5.前記少なくとも1つのトーン曲線パラメータ(15
0)に、勾配パラメータとシフト・パラメータが含ま
れ、前記少なくとも1つの現在のイメージ統計値(14
9)に、現在のL*標準偏差と、現在の平均L*値また
は低及び高L*百分位数値の一方とが含まれる、上項1
に記載のシステム(10)。 6.前記少なくとも1つの知覚的選好に、所望のL*標
準偏差と、所望の平均L*値またはセンタリング関数の
一方とが含まれ、前記勾配パラメータが、前記現在のL
*標準偏差と前記所望のL*標準偏差を用いて計算さ
れ、前記シフト・パラメータが、前記現在の平均L*値
及び前記所望の平均L*値、または、前記低及び高L*
百分位数値と前記センタリング関数を用いて計算される
ことからなる、上項5に記載のシステム(10)。 7.上位の事前選択された平均L*値及び関連する上位
の事前選択されたシフト値と下位の事前選択された平均
L*値及び関連する下位の事前選択されたシフト値をさ
らに含み、前記現在の平均L*値が前記上位の事前選択
された平均L*値未満で、かつ、前記計算されたシフト
・パラメータが、前記上位の事前選択されたシフト値未
満であるときは、前記シフト・パラメータが、前記上位
の事前選択されたシフト値に設定され、前記現在の平均
L*値が前記下位の事前選択された平均L*値を超え、
前記計算されたシフト・パラメータが、前記下位の事前
選択されたシフト値を超えるときは、前記シフト・パラ
メータが、前記下位の事前選択されたシフト値に設定さ
れることからなる、上項6に記載のシステム(10)。 8.前記デジタル・イメージ・システム(10)が前記
デジタル・イメージ・データ(25)を受信する前に、
前記トーン曲線発生器(160)によって生成された第
1と第2の事前計算されたトーン曲線(158)を記憶
するためのメモリ(169)をさらに備え、前記第1の
事前計算されたトーン曲線が、最小勾配を有し、前記第
2の事前計算されたトーン曲線が最大勾配を有すること
からなる、上項5に記載のシステム(10)。 9.前記トーン曲線発生器が、計算論理回路(163)
であって、前記勾配パラメータ(150a)及び前記第
1と第2の事前計算されたトーン曲線(158)を受信
するように接続され、かつ、前記勾配パラメータ(15
0a)を使用して、前記第1の事前計算されたトーン曲
線と前記第2の事前計算されたトーン曲線(158)の
間の補間を行って、初期トーン曲線(159)を求める
ことが可能である、計算論理回路と、シフト論理回路
(165)であって、前記初期トーン曲線(159)及
び前記シフト・パラメータ(150b)を受信するよう
に接続され、かつ、前記シフト・パラメータ(150
b)を使用して、X軸上で前記初期トーン曲線(15
9)をシフトさせて、前記デジタル・イメージ・データ
(25)を前記出力装置(50)の範囲にマッピングす
る際に用いられる前記トーン曲線(170)を生成する
ことが可能である、シフト論理回路を備えることからな
る、上項8に記載のシステム。 10.前記トーン曲線発生器が、前記トーン曲線(17
0)のY軸にガンマ補正を施すためのガンマ補正論理回
路(166)と、前記トーン曲線(170)のX軸を前
記デジタル・イメージ・データ(25)のスケールに変
換するための変換器(168)をさらに備える、上項1
に記載のシステム。 11.デジタル・イメージの少なくとも一部を表すデジ
タル・イメージ・データ(25)を出力装置(50)の
範囲にマッピングするための方法であって、デジタル・
イメージ・システム(10)において前記デジタル・イ
メージ・データ(25)を受信するステップと、前記デ
ジタル・イメージ・データ(25)に基づいて、少なく
とも1つの現在のイメージ統計値(149)を計算する
ステップと、前記少なくとも1つの現在のイメージ統計
値(149)と、少なくとも1つの知覚的選好に基づい
て、少なくとも1つのトーン曲線パラメータ(150)
を計算するステップと、前記少なくとも1つのトーン曲
線パラメータ(150)とシグモイド関数を使用して、
トーン曲線(170)を生成し、前記トーン曲線(17
0)を使用して、前記デジタル・イメージ・データ(2
5)を前記出力装置(50)の範囲にマッピングするス
テップを含む、方法。 12.前記少なくとも1つの現在のイメージ統計値(1
49)を計算する前記ステップが、前記デジタル・イメ
ージ・データ(25)を線形イメージ・データ(13
0)に変換するステップと、前記線形イメージ・データ
(130)を用いて、前記少なくとも1つの現在のイメ
ージ統計値(149)を計算するステップをさらに含
む、上項11に記載の方法。 13.前記少なくとも1つの現在のイメージ統計値(1
49)を計算するステップが、前記線形イメージ・デー
タ(130)によって表されるピクセル値のヒストグラ
ム(145)を生成するステップであって、前記ヒスト
グラム(145)に、ピクセル値のそれぞれの範囲を表
す複数のビンと、前記複数のビンの各ビン内における前
記線形イメージ・データ(130)によって表されるピ
クセル値数のカウントが含まれることからなる、ステッ
プと、前記ヒストグラム(145)に関連した前記ビン
のそれぞれについてビン中心値(135)を線形スケー
ルからL*スケールに変換して、複数のL*ビン中心値
(135a)を得るステップと、前記カウント及び前記
複数のL*ビン中心値(135a)を使用して、前記少
なくとも1つの現在のイメージ統計値(149)を計算
するステップをさらに含む、上項12に記載の方法。 14.前記ビン中心値を変換するステップが、前記生成
するステップの前に、前記ビン中心値(135)を変換
して、複数のL*ビン中心値(135a)を得るステッ
プと、前記複数のL*ビン中心値(135a)をメモリ
(129)内に記憶するステップをさらに含む、上項1
3に記載の方法。 15.前記少なくとも1つのトーン曲線パラメータ(1
50)に、勾配パラメータとシフト・パラメータが含ま
れ、前記少なくとも1つの現在のイメージ統計値(14
9)に、現在のL*標準偏差と、現在の平均L*値また
は低及び高L*百分位数値の一方とが含まれることから
なる、上項11に記載の方法。 16.前記少なくとも1つの知覚的選好に、所望のL*
標準偏差と、所望の平均L*値またはセンタリング関数
の一方とが含まれ、前記少なくとも1つのトーン曲線パ
ラメータ(150)を計算するステップが、前記現在の
L*標準偏差と前記所望のL*標準偏差を用いて前記勾
配パラメータを計算するステップと、前記現在の平均L
*値及び前記所望の平均L*値、または、前記低及び高
L*百分位数値及び前記センタリング関数を用いて、前
記シフト・パラメータを計算するステップをさらに含む
ことからなる、上項15に記載の方法。 17.前記少なくとも1つのトーン曲線パラメータ(1
50)を計算するステップが、前記現在の平均L*値
が、上位の事前選択されたシフト値に関連した上位の事
前選択された平均L*値未満で、かつ、前記計算された
シフト・パラメータが、前記上位の事前選択されたシフ
ト値未満である場合、前記シフト・パラメータを前記上
位の事前選択されたシフト値に等しくなるように設定す
るステップと、前記現在の平均L*値が、下位の事前選
択されたシフト値に関連した下位の事前選択された平均
L*値を超え、かつ、前記計算されたシフト・パラメー
タが、前記下位の事前選択されたシフト値を超える場
合、前記シフト・パラメータを前記下位の事前選択され
たシフト値に等しくなるように設定するステップをさら
に含む、上項16に記載の方法。 18.前記生成するステップが、前記デジタル・イメー
ジ・データ(25)を受信する前記ステップの前に、第
1と第2の事前計算されたトーン曲線(158)を生成
するステップをさらに含み、前記第1の事前計算された
トーン曲線が最小勾配を有し、前記第2の事前計算され
たトーン曲線が最大勾配を有することからなる、上項1
5に記載の方法。 19.前記デジタル・イメージ・データ(25)を前記
出力装置(50)の範囲にマッピングする際に用いられ
る前記トーン曲線(170)を生成するステップが、前
記勾配パラメータ(150a)を用いて、前記第1の事
前計算されたトーン曲線と前記第2の事前計算されたト
ーン曲線の間の補間を行い、初期トーン曲線(159)
を得るステップと、前記シフト・パラメータ(150
b)を使用して、X軸上で前記初期トーン曲線(15
9)をシフトさせ、前記デジタル・イメージ・データ
(25)を前記出力装置(50)の範囲にマッピングす
る際に用いられる前記トーン曲線(170)を得るステ
ップを含むことからなる、上項18に記載の方法。 20.前記トーン曲線(170)を生成するステップ
が、前記トーン曲線(170)のY軸にガンマ補正を施
すステップと、前記トーン曲線(170)のX軸を前記
デジタル・イメージ・データ(25)のスケールに変換
するステップを含むことからなる、上項11に記載の方
法。 【0072】本発明では、知覚的な選好指針に基づく適
応型イメージトーンマッピング曲線(170)をS字形関数
として生成する。S字形関数のパラメータ(150)(勾配と
シフト)は、元のイメージ統計値(149)により決定され
る。異なるイメージに対して生成されたトーン曲線(17
0)の各々は、なめらかなS字形状をなしており、そのた
め、トーンマッピング処理によって、イメージヒストグ
ラムの形状が急激に変化することはない。S字形関数
は、 【数15】 で表すことができる。ここで、αは勾配パラメータ(150
a)、βはシフトパラメータ(150b)である。トーン曲線
(170)は、L*スケールにおいて生成され、0から10
0までの値を有するので、S字形関数の入力値xは、
[0、100]の範囲で変わる。S字形トーン曲線(170)
の計算は、αとβの計算に使用される種々の要素を予め
計算し、記憶することによって、及び、2つの極値勾配
を有する一対の固定トーン曲線(158)を生成して、これ
らの曲線(158)間を補間することによって、単純な算術
演算を用いて効率的に実行することができる。 【0073】 【発明の効果】本発明のイメージ・トーン・マッピング
のためのシステム及び方法によれば、平滑で、むらのな
い、曲率が比較的緩やかなトーン曲線が得られるので、
再現される画像(イメージ)に急激なコントラストの変
化が生じないようにすることができる。さらに、本発明
によれば、もとのイメージの絶対輝度レベルを見積もる
ことなく、ユーザの好みに合った画像を生成することが
できる。さらにまた、本発明によれば、トーン曲線の計
算を、計算コストの安価な単純な算術演算を使用して効
率よく実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のトーン・マッピング・アルゴリズムの
望ましい実施態様を利用したシステムを示すブロック図
である。 【図2】図1に示すトーン・マッピング・アルゴリズム
に含まれるステップを示すフローチャートである。 【図3A】図1に示すイメージ統計プロセッサを実施す
るための代替実施態様を示すブロック図である。 【図3B】図1に示すイメージ統計プロセッサを実施す
るための代替実施態様を示すブロック図である。 【図3C】図1に示すイメージ統計プロセッサを実施す
るための代替実施態様を示すブロック図である。 【図4A】図3Aに示す実施態様において必要とされる
ステップを示すフローチャートである。 【図4B】図3Bに示す実施態様において必要とされる
ステップを示すフローチャートである。 【図4C】図3Cに示す実施態様において必要とされる
ステップを示すフローチャートである。 【図5】図1のトーン・マッピング・アルゴリズムの勾
配パラメータを計算するためのステップを示すフローチ
ャートである。 【図6A】図1のトーン・マッピング・アルゴリズムの
シフト・パラメータを計算するための代替実施態様を示
すフローチャートである。 【図6B】図1のトーン・マッピング・アルゴリズムの
シフト・パラメータを計算するための代替実施態様を示
すフローチャートである。 【図7A】本発明のトーン・マッピング・アルゴリズム
のトーン曲線を生成するための代替実施態様を示すブロ
ック図である。 【図7B】本発明のトーン・マッピング・アルゴリズム
のトーン曲線を生成するための代替実施態様を示すブロ
ック図である。 【図8A】図7Aに示した代替実施態様に必要とされる
ステップを示すフローチャートである。 【図8B】図7Bに示した代替実施態様に必要とされる
ステップを示すフローチャートである。 【図9】本発明のトーン・マッピング・アルゴリズムに
よって生成されるタイプのトーン曲線の1例のグラフ表
示である。 【図10】図7B及び8Bに示した実施態様に従ってL
*軸に描かれた、予め生成された2つのトーン曲線のグ
ラフ表示である。 【図11A】図7B及び8Bに示す実施態様に従って勾
配パラメータの関数として描かれた、出力L*レベルの
グラフ表示である。 【図11B】図7B及び8Bに示す実施態様に従って勾
配パラメータの関数として描かれた、ガンマ補正後の出
力レベルのグラフ表示である。 【符号の説明】 10 デジタル・イメージ・システム 25 デジタル・イメージ・データ 30 線形変換装置 50 出力装置 100 トーン・マッピング・アルゴリズム 120 イメージ統計プロセッサ 140 計算論理回路 149 イメージ統計値 150 トーン曲線パラメータ 160 トーン曲線発生器 170 トーン曲線
フロントページの続き (72)発明者 クエメイ・ツァン アメリカ合衆国カリフォルニア州94043, マウンテンビュー,マグノリア・レーン・ 104 (72)発明者 ロバート・ダブリュー・ジョーンズ アメリカ合衆国オレゴン州97330,コーバ リス,ノースウエスト・ヘイズ・アベニュ ー・2330 (72)発明者 イザク・バハラブ アメリカ合衆国カリフォルニア州95124, サンノゼ,セイント・ローレンス・ドライ ブ・2548 (72)発明者 ドナルド・エム・リード アメリカ合衆国オレゴン州97330,コーバ リス,ノースウエスト・ボニー・ドライ ブ・1649 Fターム(参考) 5B057 CA08 CA16 CB08 CB16 CH01 CH08 CH20 DC23 5C077 LL17 LL18 MP08 PP15 PP32 PP37 PP46 PQ12 PQ18 PQ19 RR19 5C079 HB01 LA12 LA28 LB01 MA11 NA11 NA25

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】デジタル・イメージの少なくとも一部を表
    すデジタル・イメージ・データ(25)を受信し、前記
    デジタル・イメージ・データ(25)を出力装置(5
    0)の範囲にマッピングすることが可能なデジタル・イ
    メージ・システム(10)において、 前記デジタル・イメージ・データ(25)に基づいて、
    少なくとも1つの現在のイメージ統計値(149)を計
    算することが可能なイメージ統計プロセッサ(120)
    と、 計算論理回路(140)であって、前記イメージ統計プ
    ロセッサ(120)から、前記少なくとも1つの現在の
    イメージ統計値(149)を受信するように接続され、
    かつ、前記少なくとも1つの現在のイメージ統計値(1
    49)と、前記デジタル・イメージ・システム(10)
    に関連した少なくとも1つの知覚的選好に基づいて、少
    なくとも1つのトーン曲線パラメータ(150)を計算
    することが可能である、計算論理回路と、 トーン曲線発生器(160)であって、前記計算論理回
    路(140)から、前記少なくとも1つのトーン曲線パ
    ラメータ(150)を受信するように接続され、かつ、
    前記少なくとも1つのトーン曲線パラメータ(150)
    とシグモイド関数を使用して、トーン曲線(170)を
    生成することが可能である、トーン曲線発生器を備え、 前記トーン曲線(170)を使用して、前記デジタル・
    イメージ・データ(25)を前記出力装置(50)の範
    囲にマッピングすることからなる、デジタル・イメージ
    ・システム(10)。
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