JP2003041819A - 開閉システム - Google Patents

開閉システム

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JP2003041819A
JP2003041819A JP2001227222A JP2001227222A JP2003041819A JP 2003041819 A JP2003041819 A JP 2003041819A JP 2001227222 A JP2001227222 A JP 2001227222A JP 2001227222 A JP2001227222 A JP 2001227222A JP 2003041819 A JP2003041819 A JP 2003041819A
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Japan
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opening
receiver
magnetic flux
closing
shutting
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English (en)
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Fujio Senba
不二夫 仙波
Nakamaro Hiyoudou
仲麻呂 兵頭
Tomoki Uchiyama
知樹 内山
Shigeru Kida
茂 木田
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HANEX CHUO KENKYUSHO KK
Original Assignee
HANEX CHUO KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、特別な外部アンテナを設ける必要
がなく、受信機とRFIDタグとの間で通信を行って開
閉部を開閉動作させることが出来、導電性材料で構成さ
れる対象物であっても高い感度で通信を行って開閉動作
を行なうことが出来、更に、対象物の表面から見えない
ように設置出来、対象物に対して外観上若しくは意匠上
の影響を与えることを回避出来、受信機を侵入者等によ
って破壊される虞が無い開閉システムを提供することを
目的としている。 【解決手段】 受信機11が金庫8の開閉蓋9に設けた設
置溝部10内に収容されて金属板12により覆われ、設置溝
部10の壁面と金属板12との間に磁束漏洩路14が形成さ
れ、該磁束漏洩路14を介して開閉カード30と通信し、開
閉カード30から発信する特定のコード信号と受信機11に
記憶されたコードとを判別して一致したときに開閉ロッ
ク機構制御回路17から開閉ロック機構15に駆動信号を出
力して開閉蓋9のロックを解除するように構成したこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性材料により
構成される対象物の開閉ロック機構を非接触で開閉する
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物や移動体のドア、金庫等の閉
鎖構造体における開閉蓋等の開閉部には、通常開閉ロッ
ク機構が設けられ、それら開閉部は一般に鍵を差し込ん
で開閉を行っている。
【0003】しかし、近年、非接触で開閉を行うシステ
ムが自動車等に採用されている。このシステムは自動車
のドアに開閉ロック機構を設け、電子キーから例えば7
6MHzの無線周波数の特定コード情報を含む電波を発
信すると、自動車のアンテナがそれを受信して制御回路
に送信し、そこで予め記憶されたコードと一致したとき
にドアロックを解除するものである。
【0004】しかし、このような無線周波数を使用する
システムは通信距離が長いが、受信側に特別な外部アン
テナが設置されてないと実施出来ない。従って、一般の
建物のドアや金庫等の開閉部にそのまま利用出来ない場
合が多い。
【0005】また、それら開閉部の開閉を非接触で行う
場合には、それほど離れた距離から開閉動作をする必要
はなく、例えば開閉部に開閉用カード等を接近して開閉
すれば十分である。
【0006】一方、通信距離は比較的短いが、特別な外
部アンテナを設置しなくても簡単な構成で通信可能なも
のとして、RFIDタグ(Radio frequency Identifica
tionTAG)がある。一般的なRFIDタグはアンテナコ
イル及び制御回路を備えて情報を電子的に格納し、10
0KHz〜500KHzの範囲の無線周波数、特に12
5KHz付近の周波数の電磁波を利用して非接触でリー
ダライタ機との間で情報の送受信を行う。
【0007】尚、通常、RFIDタグ自体は作動用とし
てのバッテリー等の電源を保有せず、リーダライタ機か
ら送信される電磁波の一部を電源として利用するように
構成されている。
【0008】一般的なRFIDタグは、コアに銅線を巻
き付けて細長いシリンダ状に形成したアンテナコイル或
いは導線を空芯コイルに巻回して形成した円盤状のアン
テナコイルと、そのアンテナコイルの両端に接続された
IC回路を有する。
【0009】図12に示すように、RFIDタグ1の制御
回路となるIC回路3は、送受信回路4、CPU(中央
演算装置)5、書き込み可能な不揮発性記憶素子を有す
るメモリ6及び電力貯蔵用のコンデンサ7を有してい
る。
【0010】そして、アンテナコイル2及びIC回路3
は非導電性材料であるガラス容器や樹脂等の密封容器を
用いて細長い棒状、或いは薄い円盤状若しくはカード状
に一体成形するか、またはラミネート加工されて外部環
境から保護された密封型に形成される。
【0011】上記RFIDタグ1の送受信方法を図12に
より説明すると、先ず図示しないリーダライタ機が最初
のステップでRFIDタグ1の呼び出し及び電力送信用
の電磁波を送信すると、RFIDタグ1はその電磁波を
アンテナコイル2と送受信回路4の同調作用により受信
し、その電力をコンデンサ7に貯蔵する。これによって
RFIDタグ1は作動状態になるので、次のステップで
リーダライタ機からRFIDタグ1に読み出し用の電磁
波を送信する。
【0012】電磁波はRFIDタグ1のアンテナコイル
2から送受信回路4を経てCPU5に入力され、CPU
5はそれに応じて必要な情報をメモリ6から読み出し、
その情報を送受信回路4からアンテナコイル2を経て電
磁波としてリーダライタ機に送信する。リーダライタ機
からRFIDタグ1のメモリ6にデータを書き込む場合
も上記方法に準じて実行される。尚、これ等一連のステ
ップは略瞬時に行われる。
【0013】一般に電磁波は90度の位相差をもって交
流的に伝播する電界と磁界により表すことが出来、その
磁界とアンテナコイル2が鎖交することにより該アンテ
ナコイル2に流れる電流(高周波電流)を利用して送受
信が行われる。
【0014】例えば、アンテナコイル2から電磁波が送
信される場合は、アンテナコイル2に流れる高周波電流
により高周波の磁界成分がアンテナコイル2の中心を通
るループ(磁束ループ)として分布し、この磁束領域に
リーダライタ機のアンテナコイルを置くと、リーダライ
タ機はRFIDタグ1からの情報を受信出来る。
【0015】同様にリーダライタ機から電磁波を送信す
る場合にも、RFIDタグ1のアンテナコイル2の周囲
に磁界成分が分布し、それをアンテナコイル2が受信す
ることになる。
【0016】一方、建物のドアは金属製の場合が多く、
金庫等の開閉蓋も金属製である。これら金属材料は導電
性部材であるので、RFIDタグの送受信に利用する磁
束が鎖交すると、導電性部材に渦電流が生じ、その渦電
流によって発生する逆方向の磁束成分により、通信に利
用する磁束が減少するという問題がある。
【0017】また、安全性の観点からは対象物の開閉部
や本体の表面側に受信機が露出することは好ましくな
い。従って、これら対象物にRFIDタグを使用するこ
とは従来困難であると考えられていた。
【0018】そこで、導電性材料からなる対象物の表面
に樹脂製の箱体等に受信機を収容し、箱の表面にカード
型RFIDタグを近づけて開閉操作を行う方法が提案さ
れている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来例では、樹脂製の箱体が対象物の表面に突出するの
で邪魔になると共に外観上または意匠上も好ましくな
い。また、侵入者等により箱ごと破壊される虞れもあ
る。
【0020】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、特別な外部アンテナを設ける
必要がなく、受信機とRFIDタグとの間で通信を行っ
て開閉部を開閉動作させることが出来、導電性材料で構
成される対象物であっても高い感度で通信を行って開閉
動作を行なうことが出来、更に、対象物の表面から見え
ないように設置出来、対象物に対して外観上若しくは意
匠上の影響を与えることを回避出来、受信機を侵入者等
によって破壊される虞が無い開閉システムを提供せんと
するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る開閉システムの代表的な構成は、導電性
材料により構成される対象物の開閉ロック機構を非接触
で開閉するシステムであって、前記対象物にその表面側
から見えない状態で設置され、且つアンテナコイル、コ
ード判別部及び開閉ロック機構制御部を有し、且つRF
IDタグとの間で通信可能な受信機を備え、前記対象物
側には前記受信機が通信に利用する磁束を漏洩させる磁
束漏洩路が形成され、該磁束漏洩路から漏洩する磁束を
利用してRFIDタグと前記受信機との間で通信を行
い、該RFIDタグから発信する特定のコード信号と前
記受信機に記憶されたコードとを前記コード判別部で判
別し、それらが一致したときに前記開閉ロック機構制御
部から前記開閉ロック機構に駆動信号を出力するように
構成したことを特徴とする。
【0022】本発明は導電性材料により構成される対象
物のドアや蓋等を非接触で開閉するシステムである。対
象物の内側に送受信可能な受信機を設置し、その受信機
の通信方向に磁束漏洩路を形成することにより、磁束漏
洩路を通る漏洩磁束を利用して、例えば、カード型のR
FIDタグ(開閉カード)との間で通信を行う。
【0023】開閉カードからのコード信号と受信機で予
め記憶したコードが一致したとき、ロック機構が解除さ
れる。
【0024】また、開閉カードを受信機に近づけるごと
に開閉ロック機構が開/閉を繰り返すように構成するこ
とも出来る。このような繰り返し動作をさせるには、例
えば開閉ロック機構にラチェットとカム機構を有する電
磁スイッチ(リレー)を設け、受信機における制御回路
からの駆動パルスが出力されるごとに、電磁スイッチが
ON/OFF動作を繰り返し、その接点でロックレバー
を駆動するソレノイドへの電流をON/OFFする。
【0025】本発明は、上述の如く構成したので、特別
な外部アンテナを設ける必要がなく、受信機とRFID
タグとの間で通信を行って開閉部を開閉動作させること
が出来る。また、導電性材料で構成される対象物であっ
ても高い感度で通信を行って上記動作をさせることが出
来る。
【0026】更に、対象物の表面から見えないように設
置出来るので、対象物に対して外観上若しくは意匠上の
影響を与えることを回避出来る。また、受信機を侵入者
等によって破壊される虞が無い。
【0027】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る開閉システ
ムの一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係
る開閉システムを金庫に適用した場合の第1実施形態の
構成を示す斜視説明図、図2は第1実施形態において金
庫の蓋の設置溝部に受信機を設け、その表面側を導電性
部材で覆った様子を示す断面説明図、図3は受信機と開
閉ロック機構との関係を説明する図である。
【0028】また、図4は受信機の一例を示す図、図5
は受信機の制御系を示すブロック図、図6はカード型R
FIDタグの一例を示す断面説明図である。
【0029】以下の各実施形態に示す開閉システムは導
電性材料により構成される対象物の開閉ロック機構を非
接触で開閉可能なシステムである。
【0030】先ず、図1〜図6を用いて本発明に係る開
閉システムの第1実施形態の構成について説明する。図
1及び図2において、導電性材料により構成される対象
物となる金庫8の開閉蓋9の表面上部に設置溝部10が設
けられ、その内部に受信機11を設置し、その表面側を導
電性材料である金属板12で覆う。このように金属板12で
覆うことにより、受信機11は対象物である金庫8にその
表面側から見えない状態で設置される。
【0031】金属板12により覆われた設置溝部10内部の
隙間は樹脂13等でモールドする。尚、金属板12は銘板と
して利用することも出来、更にその銘板に例えば「ここ
に開閉カードを近づけてください」等のガイド文を記載
することも出来る。
【0032】金属板12と設置溝部10の周囲壁面との境界
部に受信機11が通信に利用する磁束を漏洩させる磁束漏
洩路14が形成される。磁束漏洩路14の間隙は所望の通信
感度により左右されるが、通常、数μm〜数百μm程度
あれば十分であり、好ましくは数μm〜数十μm程度と
する。図中、15は開閉蓋9の把手を兼ねた開閉ロック機
構15であり、31はヒンジ部である。
【0033】図3は図1及び図2における受信機11と、
対象物である金庫8の開閉ロック機構15との関係を説明
する図である。開閉蓋9側に設置された開閉ロック機構
15はソレノイドを有する駆動ユニット16と、該駆動ユニ
ット16から出し引きされるラッチ16aと、金庫8本体側
に設けられ、ラッチ16aを受ける受け金具35を有して構
成され、受信機11に設けられた開閉ロック機構制御部と
なる開閉ロック機構制御回路17から出力された駆動信号
により駆動ユニット16が駆動してラッチ16aを引き込み
開閉蓋9のロックを解除する。なお、ラッチ16aは図示
しない開閉機構に連動され、開閉蓋9を閉じたときに自
動的に受け金具35に挿入するようになっている。
【0034】図4はアンテナコイルとしてフェライトや
アモルファス磁性体などの高比透磁率のコア18に銅線を
巻き付けて細長いシリンダ状に形成したバーアンテナ19
を有する受信機11の一例である。尚、受信機11のアンテ
ナコイルは導線を空芯コイルに巻回して形成した円盤状
のアンテナコイルを用いた構成でも良い。
【0035】図4に示す受信機11はバーアンテナ19とI
C回路20とを有し、それらは例えば樹脂ケース21内に樹
脂モールドされる。バーアンテナ19の軸方向(図4の上
下方向)が通信に利用する磁束の方向であり、その先端
の延長方向に磁束漏洩路14が形成されることが望まし
い。
【0036】図5は受信機11の制御系を示すブロック図
である。受信機11のIC回路20には電源回路22、送受信
回路23、CPU(中央演算装置)24、メモリ25及び開閉
ロック機構制御回路17等が設けられている。
【0037】電源回路22には電池や商用電源、或いは太
陽電池ユニット等からなる電源が接続されている。図1
中の37は電源ケーブルである。受信機11は常時、ONの
状態となっており、バーアンテナ19により形成された磁
束が磁束漏洩路14を経由して金庫8の外部に漏れ磁束が
発生している。そして、受信機11に対してRFIDタグ
1が近接すると該RFIDタグ1は受信機11から送信さ
れるRFIDタグ1の呼び出し及び電力送信用の電磁波
を受信する。
【0038】CPU24は本発明におけるコード判別部も
構成している。記憶部となるメモリ25には制御プログラ
ムの他に少なくとも1種のコードが格納されている。そ
して、磁束漏洩路14から漏洩する磁束を利用してRFI
Dタグ1と受信機11との間で通信を行い、該RFIDタ
グ1から発信する特定のコード信号と受信機11のメモリ
25に記憶されたコードとをコード判別部となるCPU24
で判別し、それ等が一致したときに開閉ロック機構制御
回路17から開閉ロック機構15に駆動信号を出力し、駆動
ユニット16がラッチ16aを引き抜いて金庫8の開閉蓋9
のロックを解除する。
【0039】また、複数人が夫々別のコードを格納した
RFIDタグ1を携帯し、夫々が別個に同じ金庫8の開
閉蓋9を開閉する場合には、受信機11のメモリ25にはそ
れら複数種のコードが格納され、いずれかのコードを受
信したときに、開閉ロック機構制御回路17から開閉信号
が出力するように構成される。
【0040】図6はカード型RFIDタグとして構成さ
れた開閉カード30の一例である。図6において、密封容
器26により封止された円盤状アンテナコイル2のアンテ
ナコイル面に平行にして該アンテナコイル2の片面から
高比透磁率の第1のシート状磁性体27を延長し、他面か
ら高比透磁率の第2のシート状磁性28を逆方向に延長し
て樹脂等の保護ケース29内に収容固定されている。
【0041】第1、第2のシート状磁性体27,28はアン
テナコイル2を通る連続的な磁束路を形成する。図6に
示すカード型RFIDタグは、大量生産され、市場に流
通している標準的なRFIDタグ1を利用し、それに第
1のシート状磁性27及び第2のシート状磁性体28を組み
合わせて樹脂等の保護ケース29内に収容したものであ
る。図6におけるRFIDタグ1は薄型で樹脂等の非導
電性材料で作られた密封容器26内に円盤状のアンテナコ
イル2とIC回路3を封入して構成される。
【0042】そして、密封容器26の上面に沿って第1の
シート状磁性27を平行に配置して接着等によって固定
し、該密封容器26の下面に沿って第2のシート状磁性体
28を同様に平行に配置して接着等によって固定する。
【0043】第1のシート状磁性27の先端部は密封容器
26内に配置されたアンテナコイル2の図6における中央
部よりやや左側から右方向の外側まで延長させ、第2の
シート状磁性体28の先端部は密封容器26内に配置された
アンテナコイル2の図6における中央部よりやや右側か
ら左方向の外側まで延長させる。
【0044】そして、それ等第1のシート状磁性27及び
第2のシート状磁性体28を密封容器26と共に樹脂等の保
護ケース29内に収容し、接着剤等を充填してモールドす
る。アンテナコイル2の中央部側に位置する第1のシー
ト状磁性27と第2のシート状磁性体28の端部は一部が互
いに重なって(オーバラップして)いる。
【0045】そして、図6に示すように、磁束の少なく
とも一部は空中よりも著しく磁気抵抗の少ない第1のシ
ート状磁性27と第2のシート状磁性体28、及びアンテナ
コイル2を通って破線で示すような扁平で拡大された磁
束路(磁束ループ)φを形成する。
【0046】第1、第2のシート状磁性体27,28は空中
よりも磁気抵抗が著しく小さいので、アンテナコイル2
aと鎖交する磁束は該第1、第2のシート状磁性体27,
28の長手方向に容易に延長してその先端部を通る磁束ル
ープとして空気中に分布する。従って、通信距離は主と
して第1、第2のシート状磁性体27,28の長手方向に延
長され、且つ該方向の通信指向性が高くなる。
【0047】RFIDタグ1の通信感度は磁束路φの磁
束密度に比例し、その磁束密度は第1、第2のシート状
磁性体27,28の比透磁率に比例する。従って、第1、第
2のシート状磁性体27,28は比透磁率のできるだけ高い
ものを選択すべきであり、少なくとも1万以上の比透磁
率を有する磁性体が望ましい。このような高い比透磁率
を有する磁性材料からなる磁性体として、シート状に形
成したアモルファス磁性体を挙げることができる。
【0048】一般にアモルファス磁性体の比透磁率は数
万から数百万の範囲にあり、極めて比透磁率が高い。例
えば米国のアライドケミカル社から市販されているFe
―Ni―Mo―B−S系で比透磁率が80万のシート状
アモルファス磁性体があり、更に、類似組成でより高比
透磁率のシート状アモルファス磁性体が日立金属(株)
から市販されており、いずれも本発明に使用できる。
【0049】一方、図示しないが、円盤状のアンテナコ
イル2の代りにシリンダ状のアンテナコイルを用いた場
合は、コアの先端部付近に磁束発生部位が存在し、磁束
は、その磁束発生部位から軸方向に出て反対側の先端部
に向かうループを形成する。
【0050】そこで、シリンダ状のアンテナコイルにお
ける軸方向外側の指向性を高めたい時には、その磁束発
生部位から軸方向外側に第1、第2のシート状磁性体2
7,28を延長する。すると、磁束発生部位からの磁束の
かなりの部分が高透磁率の第1、第2のシート状磁性体
27,28により軸方向外側に導かれ、結果として、その軸
方向における通信可能な磁束領域が拡大される。
【0051】尚、第1、第2のシート状磁性体27,28を
延長した軸方向を中心として三次元的に通信可能な磁束
領域が拡大する。また、このように構成すると、磁束の
ループが大きくなるので、結果として反対側の先端部か
ら軸方向外側における通信可能な磁束領域も略同じ大き
さで拡大される現象が起こる。
【0052】尚、第1、第2のシート状磁性体27,28を
磁束発生部位から軸中心方向にも同時に延長すると、通
信可能な磁束領域は次第に減少し、軸方向中心点を超え
ると急激に減少する。従って、シリンダ状アンテナコイ
ルに配置する第1、第2のシート状磁性体27,28は、磁
束発生部位から軸方向外側に延長することが好ましく、
同時に軸中心方向に延長する場合は比較的短い距離に留
めるべきである。
【0053】図6では保護ケース29が樹脂等の非導電性
材料で構成した場合について説明したが、保護ケース29
の上蓋29a、下蓋29b及び中間枠体29cを金属材料等の
導電性材料で構成する場合には、例えば、上蓋29a及び
下蓋29bと中間枠体29cの間に接着剤等の非導電性材料
により磁束漏洩路となる空隙29dを形成する。
【0054】これにより、アンテナコイル2から第1、
第2のシート状磁性体27,28により導かれた磁束は磁束
漏洩路となる空隙29dから漏洩して図6に示すように磁
束路φのループを形成することが出来る。
【0055】尚、RFIDタグ1の制御系は図12に示し
て前述したと同様である。
【0056】次に図7〜図9を用いて本発明に係る開閉
システムの第2実施形態について説明する。図7は本発
明に係る開閉システムを金庫に適用した第2実施形態の
構成を示す斜視説明図、図8は第2実施形態における開
閉ロック機構と受信機の配置構成を示す部分説明図、図
9は第2実施形態における開閉ロック機構と受信機の配
置構成を示す横断面説明図である。尚、前記第1実施形
態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省
略する。
【0057】図7〜図9は対象物として金属構造体から
なる金庫8本体と、開閉部を構成する金属ドアからなる
開閉蓋9との境界部付近における内部側に設置した受信
機11を有し、金庫8本体と開閉蓋9との境界部に磁束漏
洩路14を形成した例である。
【0058】このように構成した場合には金庫8の表面
には何も現れず、図6に示したような開閉カード30を近
づけることにより開閉操作が行える。本実施形態では図
8に示すように上下2つの開閉ロック機構15を共通の受
信機11で駆動操作するように構成している。
【0059】このような構成においても金庫8本体と開
閉蓋9との隙間に形成された磁束漏洩路14を介して受信
機11と開閉カード30との間で通信可能である。尚、図
中、9aは開閉蓋9の把手であり、31はヒンジ部であ
る。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同
様な効果を得ることが出来るものである。
【0060】次に図10及び図11により本発明に係る開閉
システムの第3実施形態の構成について説明する。図10
は本発明に係る開閉システムを鉄筋コンクリート製の建
物に適用した第3実施形態の構成を示す屋内側正面図、
図11は第3実施形態の構成を示す横断面説明図である。
尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号
を付して説明を省略する。
【0061】図10及び図11において、鉄筋32や鉄骨が埋
設された鉄筋コンクリート製の建物本体33に開閉部を構
成する金属ドア34が取り付けられ、建物本体33の内部側
(屋内側)には金属製または樹脂製の容器内に樹脂封鎖
した受信機11及び開閉ロック機構15が設置されている。
即ち、受信機11は対象物となる建物本体33の内側(屋内
側)に設置されている。
【0062】金属ドア34の屋内側には、駆動ユニット16
のラッチ16aが係合し得る受け金具35が取り付けられて
おり、受信機11にはAC100V等の電源が接続されて
いる。本実施形態では鉄筋コンクリート製の建物本体33
に埋設された鉄筋32や鉄骨等の間隙を利用して磁束漏洩
路が形成される。
【0063】また、受信機11が金属ドア34と建物本体33
との間の隙間近辺に設けられた場合には、対象物の本体
となる建物本体33と開閉部となる金属ドア34との境界部
である隙間も磁束漏洩路として形成される。
【0064】尚、図中、36は手回しで開閉可能な鍵ユニ
ットであり、36aは鍵ユニット36の把手、36bは把手36
aと連動するラッチである。また、ラッチ36bと係合す
る受け金具35が建物本体33側に設けられている。
【0065】本実施形態では、屋内側から開閉ロック機
構15や受信機11等を簡単に取り付けられるので既存の建
物のドアに対しても容易に適用することが出来る。他の
構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様な効果を
得ることが出来るものである。
【0066】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、特別な外部アンテナを設ける必要がなく、受
信機とRFIDタグとの間で通信を行って開閉部を開閉
動作させることが出来、導電性材料で構成される対象物
であっても高い感度で通信を行って開閉動作を行なうこ
とが出来、更に、対象物の表面から見えないように設置
出来、対象物に対して外観上若しくは意匠上の影響を与
えることを回避出来、受信機を侵入者等によって破壊さ
れる虞れがない開閉システムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開閉システムを金庫に適用した場
合の第1実施形態の構成を示す斜視説明図である。
【図2】第1実施形態において金庫の蓋の設置溝部に受
信機を設け、その表面側を導電性部材で覆った様子を示
す断面説明図である。
【図3】受信機と開閉ロック機構との関係を説明する図
である。
【図4】受信機の一例を示す図である。
【図5】受信機の制御系を示すブロック図である。
【図6】カード型RFIDタグの一例を示す断面説明図
である。
【図7】本発明に係る開閉システムを金庫に適用した第
2実施形態の構成を示す斜視説明図である。
【図8】第2実施形態における開閉ロック機構と受信機
の配置構成を示す部分説明図である。
【図9】第2実施形態における開閉ロック機構と受信機
の配置構成を示す横断面説明図である。
【図10】本発明に係る開閉システムを鉄筋コンクリート
製の建物に適用した第3実施形態の構成を示す屋内側正
面図である。
【図11】第3実施形態の構成を示す横断面説明図であ
る。
【図12】RFIDタグの制御系を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…RFIDタグ 2…アンテナコイル 3…IC回路 4…送受信回路 5…CPU 6…メモリ 7…コンデンサ 8…金庫 9…開閉蓋 9a…把手 10…設置溝部 11…受信機 12…金属板 13…樹脂 14…磁束漏洩路 15…開閉ロック機構 16…駆動ユニット 16a…ラッチ 17…開閉ロック機構制御回路 18…コア 19…バーアンテナ 20…IC回路 21…樹脂ケース 22…電源回路 23…送受信回路 24…CPU 25…メモリ 26…密封容器 27,28…第1、第2のシート状磁性体 29…保護ケース 29a…上蓋 29b…下蓋 29c…中間枠体 29d…空隙 30…開閉カード 31…ヒンジ部 32…鉄筋 33…建物本体 34…金属ドア 35…受け金具 36…鍵ユニット 36a…把手 36b…ラッチ 37…電源ケーブル φ…磁束路
フロントページの続き (72)発明者 内山 知樹 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 株式 会社ハネックス中央研究所内 (72)発明者 木田 茂 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 株式 会社ハネックス中央研究所内 Fターム(参考) 2E250 AA03 AA14 BB08 CC20 DD06 FF26 FF35 5K012 AA01 AB03 AC06 AC08 AC10 BA02 BA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性材料により構成される対象物の開
    閉ロック機構を非接触で開閉するシステムであって、 前記対象物にその表面側から見えない状態で設置され、
    且つアンテナコイル、コード判別部及び開閉ロック機構
    制御部を有し、且つRFIDタグとの間で通信可能な受
    信機を備え、 前記対象物側には前記受信機が通信に利用する磁束を漏
    洩させる磁束漏洩路が形成され、該磁束漏洩路から漏洩
    する磁束を利用してRFIDタグと前記受信機との間で
    通信を行い、該RFIDタグから発信する特定のコード
    信号と前記受信機に記憶されたコードとを前記コード判
    別部で判別し、それらが一致したときに前記開閉ロック
    機構制御部から前記開閉ロック機構に駆動信号を出力す
    るように構成したことを特徴とする開閉システム。
  2. 【請求項2】 前記対象物の表面に設けられた設置溝部
    に前記受信機が設置され、その表面側が導電性部材で覆
    われると共に該設置溝部と前記導電性部材との境界部に
    前記磁束漏洩路が形成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の開閉システム。
  3. 【請求項3】 前記対象物の本体と開閉部との境界部付
    近における内部側に前記受信機が設置され、前記境界部
    に前記磁束漏洩路が形成されたことを特徴とする請求項
    1に記載の開閉システム。
  4. 【請求項4】 前記対象物を構成する鉄筋コンクリート
    製の本体における内部側に前記受信機が設置され、該鉄
    筋コンクリート製の本体に埋設された鉄筋の間隙に前記
    磁束漏洩路が形成されたことを特徴とする請求項1に記
    載の開閉システム。
  5. 【請求項5】 前記RFIDタグがカード型であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の開閉
    システム。
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