JP2003040321A - 真空容器 - Google Patents

真空容器

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JP2003040321A
JP2003040321A JP2001229140A JP2001229140A JP2003040321A JP 2003040321 A JP2003040321 A JP 2003040321A JP 2001229140 A JP2001229140 A JP 2001229140A JP 2001229140 A JP2001229140 A JP 2001229140A JP 2003040321 A JP2003040321 A JP 2003040321A
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container
vacuum container
valve
hole
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JP2001229140A
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Sadakatsu Iwata
定克 岩田
Toshio Imai
敏夫 今井
Koichi Hirata
孝一 平田
Akira Ogura
彬 小椋
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Santoku Corp
Sanshin Kako Co Ltd
Original Assignee
Santoku Corp
Sanshin Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品を容器に収納保管したのち次の喫食や調
理などで開封するまでの途中で無断開封された場合、そ
れを簡単に確認できるようにする真空容器を提供する。 【解決手段】 容器本体1と該容器本体1に密着する蓋
2とを備え、蓋2の一部に通気孔3を設け、通気孔3に
弁4を取り付けた真空容器であって、弁4は弾性体から
なり、蓋2の外側に配置される傘状のシート部5と、シ
ート部5の略中央から下方に延長して蓋2の通気孔3に
挿入される挿入部6とを有し、挿入部6の先端側に通気
孔3の径よりも大径である先端部8を設け、先端部8と
シート部5との間に通気孔3の径よりも小径で通気孔3
を設けた蓋2の厚さよりも長い摺動部7を設け、先端部
8の蓋2に対する当接面に通気溝9を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品等を入れる真空
容器に関するものであり、詳しくは容器本体と該容器本
体に密着する蓋を備え、該蓋の一部に通気孔を設け、該
通気孔に弁を取り付けた真空容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にホテル、レストラン、学校給食な
どで配膳される惣菜は、その喫食直前に調理されて提供
される。しかし、事前に大量の注文を受け、かつメニュ
ーが決まっている惣菜の場合には、これを配膳直前に調
理していたのでは対応できなくなるので、予め大量に調
理して容器に保管しておき、配膳時に盛り付けする方式
が採用されることが多い。
【0003】しかし、このように惣菜を容器に保管する
方式では、最近頻発しているように、保管中に毒物等が
混入される悪戯によって、人命に危害が及ぶような事故
を招くことがある。また、容器は食品を入れた状態で長
期間保管されるため、その保管中に細菌が増殖するよう
なことがある。しかし、従来から使用されていた容器で
は、特に前者のように毒物が混入されて、人命に危害が
及ぶ事故を未然に防止することが非常に難しく、その対
策が急がれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題を解消し、食品を容器に収納保管したの
ち次の喫食や調理などで開封するまでの途中で無断開封
された場合、それを簡単に確認できるようにする真空容
器を提供することにある。
【0005】本発明の更なる目的は、学校給食、宅配給
食又は院内給食のように調理センターで食品の調理及び
配膳を行ない喫食者に届ける場合に好適な真空容器を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の真空容器は、容器本体と該容器本体に密着す
る蓋とを備え、該蓋の一部に通気孔を設け、該通気孔に
弁を取り付けた真空容器であって、前記弁は弾性体から
なり、前記蓋の外側に配置される傘状のシート部と、該
シート部の略中央から下方に延長して前記蓋の通気孔に
挿入される挿入部とを有し、該挿入部の先端側に前記通
気孔の径よりも大径である先端部を設け、該先端部と前
記シート部との間に前記通気孔の径よりも小径で該通気
孔を設けた蓋の厚さよりも長い摺動部を設け、前記先端
部の蓋に対する当接面に通気溝を設けたことを特徴とす
るものである。
【0007】本発明の真空容器は、シート部の周囲にお
ける蓋の上面に吸気装置の吸引部を密着させて吸気する
と、シート部の外周縁が上方に上がり、容器本体の内部
の空気が通気溝、通気孔と摺動部との間及び蓋の上面と
シート部の下面との間を経て外部に吸引され、吸気装置
による吸気を中断あるいは停止すると、シート部が通気
孔の周辺に密着しながら該通気孔内に窪んだ形状に変形
してシール状態となり、容器内部を減圧状態(負圧状
態)にすることができる。
【0008】このように容器内部を減圧状態にしたと
き、シート部が通気構内に窪んだ状態になり、容器が正
規に開封される以前に無断開封されていると、上記の如
く窪んだ形状が消失するので、無断開封の事実を視覚で
容易に確認することができる。また、容器内部が減圧状
態で密封されていると、小さな力では蓋が開封できず、
相当の抵抗力を受けるが、正規に開封される以前に無断
開封されていると、減圧が解除されているため、開封時
の抵抗力が小さいことに基づいて無断開封の事実を簡単
に知ることができる。
【0009】更に、本発明の真空容器では、容器内部が
負圧状態にシールされるため、容器内部への雑菌等の侵
入が阻止され、細菌の増殖などを防止することができ
る。また、減圧により容器内に存在する残存酸素が希薄
になると共に、内部に収納した食品内の溶存酸素を放出
させるため食品の酸化が遅延し、目的とする高品質を長
期間保持することができる。
【0010】しかも、蓋に取り付けた弁は、その挿入部
の先端部が通気孔よりも大径で容易に蓋から離脱しない
ので、弁の紛失や食品への混入を防止することができ
る。そのため、本発明の真空容器は、学校給食、宅配給
食又は院内給食のように調理センターで食品の調理及び
配膳を行ない喫食者に届ける場合に好ましく使用するこ
とができる。つまり、これら給食サービスでは、食品を
食器に入れて届けるため、蓋と弁との離脱が容易である
と、その弁を取り外して持ちかえったり捨てるという悪
戯などで弁を紛失したり、不慣れな作業者が弁を食品に
混入させてしまう恐れがあるが、上記取り付け構造であ
れば、弁の紛失や食品への混入を防止して上記真空容器
を給食サービスに用いることが可能になる。
【0011】また、弁の先端部の上面は蓋の内面に対し
て常に当接した状態にあるか、或いは、上述のように吸
気装置で吸引を行った際に、弁が通気孔に沿って上方に
摺動することで先端部の上面が蓋の内面に当接すること
になるが、その当接面には通気溝が設けてあるので、吸
引時の空気の流れを妨げることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、真空容器は食品
を封入するための蓋付きの椀、鉢又は皿の形状を有する
食器であることが好ましい。つまり、容器本体には学校
給食や一般給食で用いる茶碗や汁椀、菜入れドンブリ等
を使用することができる。食品は給食センター等で集中
調理し、各容器本体に盛付けし、蓋をして真空装置を用
いて容器本体の内部の空気を排出し、外部の空気を入れ
ることなく食品を内蔵して喫食者に配達される。配達さ
れた容器は、内部が真空になっているので、そのままで
は開放されず、蓋に取り付けた弁のシート部を剥がして
内部の真空を解除した後に蓋を取って内部の食品を喫す
る。
【0013】真空容器を構成する容器本体と蓋とは着脱
自在であり、蓋を装着した時に密封可能な構造になって
いれば特に形態は限定されないが、好ましくは高い内部
負圧に耐える耐圧容器であると良い。
【0014】真空容器の大きさは特に限定されず、一般
に食事に用いる容器に適用される。容器の材料は金属、
ガラス、プラスチック等のいずれも使用可能であるが耐
薬品性、耐衝撃性に優れた材料が好ましい。
【0015】真空容器の蓋には容器本体の内部の気体を
排気するための通気孔が設けられている。通気孔の大き
さは外側を排通気性のシート部で覆われたとき、内部の
負圧によって吸着保持される程度のものであれば良い。
通気孔の形状は特に限定されないが、円形とすれば内部
の負圧による吸着力が保たれ易い。
【0016】通気孔の大きさは、その通気孔を横切る最
大距離(円形の場合には直径)が3mm〜15mmであ
ると良い。最大距離が3mmよりも小さいと、弁のシー
ト部の湾曲変形が小さくなるため視覚での無断開封の確
認が困難になる。勿論、このような小さい通気孔はシー
ト部に湾曲変形を生じさせないが、吸着力は発生するの
で、シート部を湾曲変形可能にする他の通気孔と共に補
助として使用することは差し支えない。
【0017】また、最大距離は15mmより大きくても
良いが、シート部の必要面積が過大になるためコスト的
に不経済になる。また、シート部が大きく成り過ぎる結
果として、吸引具が大型になって取扱い難くなる。ま
た、シート部が大きく成り過ぎる結果、密着箇所でシワ
などを生じたり、シート部の外周縁が浮き上がるなどの
不都合を生じ易くなる。
【0018】通気孔を設けた蓋の表面部分には、内側に
窪んだ凹状部を形成すると良い。このように凹状部を形
成し、その中にシート部を収納保持させることにより、
シート部の吸着保持性を良好にすることができる。
【0019】本発明に使用するシート部を備えた弁は、
上記通気孔をシールする部品として、非通気性で可撓性
の材料からなる。また、シート部が平坦な状態と湾曲変
形した状態とを交互に繰り返すため、材料としては弾性
回復性に優れた弾性材料が使用される。
【0020】このような弾性材料としては、例えば、シ
リコーンゴム、熱可塑性重合体エラストマー、合成ゴム
又は天然ゴムなどを挙げることができ、中でも特にシリ
コーンゴムが好ましい。熱可塑性重合体エラストマーと
しては、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフ
ィン系エラストマー、スチレンブロック系エラストマー
などを挙げることができる。
【0021】シート部の形状は、容器側の通気孔を覆う
ものであれば特に限定されないが、例えば円形、楕円
形、多角形などを採用することができ、特に円形が好ま
しい。また、シート部の面積は、通気孔全体を覆うこと
ができるように、通気孔よりも広い面積を有するもので
なければならない。
【0022】蓋の上面とシート部とが互いに密着する合
面は、密着シール性を向上させるため、互いに鏡面にな
っていることが好ましい。さらに具体的には、蓋上面及
びシート部とも、それぞれの合面の表面粗さが0.2S
以下の鏡面であることが好ましい。
【0023】また、通気孔の淵は少なくともバリ取り、
或いは面取りなどで曲面に加工され、シート部が湾曲変
形するとき、そのシート部を傷つけずに湾曲変形を円滑
に行えるようにすると良い。
【0024】以下、図に示す実施形態によって本発明を
説明する。
【0025】図1は本発明の真空容器の一例を示す縦断
面図であり、図2は図1に示した真空容器の蓋と弁との
関係を示した部分拡大断面図であり、図3は弁の平面図
であり、図4は図3に示した弁の側面図であり、図5は
真空容器が吸引された状態での弁を示す断面図であり、
図6は真空容器が減圧された状態での弁を示す断面図で
ある。
【0026】容器本体1は大きな負圧に耐える腕形状の
耐圧容器から構成され、その上部には蓋2が着脱自在に
装着されている。蓋2の容器本体1に対する密着部分に
はシール用パッキン2aが取り付けられている。また、
蓋2の中心には上下に貫通する通気孔3が設けられてい
る。この通気孔3には弾性体からなる弁4が取り付けら
れ、通気孔3を介して内部の空気を吸引した時に容器が
密閉状態になる。
【0027】弁4は、上方に傘状に成形された非通気性
のシート部5と、そのシート部5略中央から下方に延長
する挿入部6とを備えている。シート部5は容器内部を
負圧にしたとき通気孔3の周辺部に密着すると共に、通
気孔3に対応する箇所を内側に湾曲変形させて吸着保持
された状態になる。一方、挿入部6は蓋2の通気孔3に
挿入されて弁4を蓋2に係合させる機能を持っている。
この挿入部6には、通気孔3の貫通された孔の長さ(蓋
の厚さ)よりも少し長く通気孔3の径よりもやや小径の
摺動部7と、該摺動部7の先端側に位置して通気孔3よ
りも大径の先端部8とが設けられている。
【0028】つまり、摺動部7の外径aと、通気孔3の
内径bと、先端部8の外径cと、シート部5の外径との
間には、a<b<c<dの関係が成り立っている。ま
た、蓋2の厚さeと、摺動部7の長さfとの間には、e
<fの関係が成り立っている。更に、良好な弁機能を発
揮するために、a+0.3mm≦b≦a+2.0mm、b+
0.5mm≦c≦b+3.0mm、e+1.0mm≦f≦e+
3.0mmの関係を満足すると良い。
【0029】先端部8の横にはみ出した部分の上面、即
ち、吸引時における蓋2に対する当接面には、空気の流
れを阻害しないように通気溝9が設けられている。この
通気溝9は、通気孔3と摺動部7との間の空間を先端部
8の外周縁まで連通させるものである。
【0030】上記真空容器において、蓋2には複数の通
気孔3を設けても良く、しかも通気孔3を含む箇所を凹
状に形成し、この凹状部にシート部5を収納するように
しても良い。このように凹状部の中にシート部5を収納
することにより、シート部5の吸着保持性を良好にする
ことができる。
【0031】上記容器本体1の内部を負圧状態にする操
作は次のようにして行う。先ず、容器本体1に惣菜を入
れて蓋2を載せる。そして、蓋2の上面に非通気性かつ
可撓性のシート部5が通気孔3を覆うように弁4の挿入
部6を通気孔3に嵌める。次いで、図5に示すように、
シート部5の外周縁に接することなく弁全体を覆うよう
に吸引装置の吸引部Xを蓋2の上面に押し当てて吸気さ
せると、シート部5が吸引される側に浮き上がりすり鉢
状に湾曲変形し、容器内部1の内部の空気が通気溝9、
摺動部7と通気孔3との間、蓋2の上面とシート部5の
下面との間を経て吸引され排出される。
【0032】吸引操作を停止すると、容器内部が負圧に
なっているため、図6に示すように、シート部5は容器
本体1側へ引き戻され、蓋2の上面に密着すると共に、
通気孔3に対応する部分が容器本体1の内側に向けて凹
状に湾曲変形する。
【0033】上述のようにして真空容器1の内部を負圧
状態に密封すると、シート部5が蓋2の通気孔3の部分
で内部へ湾曲変形するように吸着保持され、その状態は
開封により負圧が解除されるまで維持される。そのた
め、シート部5の状態に基づいて無断開封の事実を簡単
に確認することができる。しかも、このように密閉性が
維持されるので、容器内へ雑菌等の侵入はなく、細菌の
増殖を防止することができる。また、強制的な内部減圧
により残存酸素が希薄になっているので、収納された液
体食品は酸化が遅延し、当所の品質が長期間保持され
る。更に、内部の液体食品は長期間の負圧状態により熟
成され、味がまろやかになる。
【0034】本発明の真空容器は、弁4が蓋2に係合さ
れていて容易に取り外せないので、例えば、学校給食に
おいて生徒が弁4を口の中に入れるなどの遊びもでき
ず、それを持ち帰るということもない。
【0035】弁4を洗浄又は交換する時は、ラッパ状の
拡縮自在な工具を使用し、その工具の細い方を通気孔3
に添わせて先端部8と蓋2との間に差し込んでシート部
5を上方に引くことによって弁4を蓋2から離脱すれば
良い。勿論、使用済みの弁4を廃棄する場合は、先端部
8を切断しても良い。
【0036】図7は、弁の変形例を示すものである。こ
の例では、傘状のシート部5の形状が前述の実施形態に
比べて偏平化されている。即ち、傘状のシート部5は吸
引時において外周縁が持ち上がり易くなるように少なく
とも傘下に空間を有するものであれば良い。
【0037】
【実施例】実施例1 本発明の真空容器として、図1,2に示した構造を有す
る椀及び蓋をポリエチレンテレフタレート樹脂で成形
し、少なくとも蓋の上面を表面粗さ0.2S以下の鏡面
にすると共に、蓋の中央に直径6mmの円形通気孔を設
けた。また、外径25mmの円形で厚さ1.5mmの傘
状のシート部と、該シート部の略中央から下方に延びる
挿入部とを有し、該挿入部の先端側に通気孔の径よりも
大径である先端部を設け、該先端部とシート部との間に
通気孔の径よりも小径で蓋の厚さよりも長い摺動部を設
け、先端部の蓋に対する当接面に通気溝を設けた弁を、
シリコーンゴムから成形し、少なくともシート部を表面
粗さ0.2S以下の鏡面にした。
【0038】一方、比較容器として、蓋に通気孔を設け
ず、弁を具備しないこと以外は、上記と同じ構造の容器
をポリアミド樹脂から成形した。
【0039】上記2種類の容器に、それぞれ調理後のカ
レーを入れて蓋をし、常温で3日間保存した。但し、本
発明の容器では、蓋を閉めた直後に、容器内部を0.0
9MPaの真空状態に減圧した。
【0040】その保存の結果、比較容器に保存したカレ
ーは、3日後に開封したところ異臭を発生し、食するこ
とはできなかった。これに対して、本発明の容器に保存
したカレーは、何ら問題を生じておらず、また一般生
菌、大腸菌も存在せず、充分食することができた。しか
も、本発明の容器は3日後においてもシート部が通気孔
内に窪んだ形状になっており、無断開封されていないこ
とが明らかであった。
【0041】実施例2 実施例1と同じ2種類の容器に調理後のカレーを入れ、
本発明の容器は減圧操作から3分経過後のカレーについ
て、また比較例の容器は蓋をしてから3分経過後のカレ
ーについて、それぞれプロの調理人10名をテスターと
して食味テストを行った。
【0042】その結果、9名のテスターが本発明の容器
に入れたカレーの方が味がまろやかになっており、美味
しいと判定した。
【0043】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、通気孔
に弁を取り付けた真空容器において、蓋の外側に配置さ
れる傘状のシート部と、該シート部の略中央から下方に
延長して蓋の通気孔に挿入される挿入部とを有する弾性
体からなる弁を構成し、挿入部の先端側に通気孔の径よ
りも大径である先端部を設け、該先端部とシート部との
間に通気孔の径よりも小径で該通気孔を設けた蓋の厚さ
よりも長い摺動部を設け、先端部の蓋に対する当接面に
通気溝を設けたから、所定の吸引操作に基づいて容器内
部を減圧すると、シート部が通気孔の周辺に密着しなが
ら該通気孔内に窪んだ形状に変形してシール状態とな
り、その結果として、下記の作用効果を奏することがで
きる。
【0044】(1) 容器が正規に開封される以前に無断開
封されていると、上記の如く窪んだ形状が消失するの
で、無断開封の事実を容易に確認することができる。そ
のため、給食サービスにおいて、食品を調理した時の状
態のまま喫食者まで届けることができ、不審に感じる場
合は食事前に調査することが可能となる。
【0045】(2) 容器内部が負圧状態に減圧シールされ
るため、容器内部への雑菌等の侵入が阻止され、細菌の
増殖などを防止することができる。また、内部に保存し
た液体食品の酸化反応を遅延させ、その保存期間を延長
することができ、それに伴って食品廃棄量の低減を図る
ことができる。更に、負圧状態を長期間継続することに
より液体食品を熟成させ、味をまろやかにすることがで
きる。
【0046】(3) 蓋に取り付けた弁は、その挿入部の先
端部が通気孔よりも大径で容易に蓋から離脱しないの
で、弁の紛失や食品への混入を防止することができる。
そのため、本発明の真空容器は管理が容易であり、問題
なく給食サービスに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空容器の一例を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1に示した真空容器の蓋と弁との関係を示し
た部分拡大断面図である。
【図3】弁の平面図である。
【図4】図3に示した弁の側面図である。
【図5】真空容器が吸引された状態での弁を示す断面図
である。
【図6】真空容器が減圧された状態での弁を示す断面図
である。
【図7】弁の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 蓋 3 通気孔 4 弁 5 シート部 6 挿入部 7 摺動部 8 先端部 9 通気溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 81/20 B65D 81/20 B 85/50 85/50 A (72)発明者 平田 孝一 東京都西東京市芝久保2−17−224 (72)発明者 小椋 彬 愛知県豊川市新栄町3−49 Fターム(参考) 3B001 AA02 AA13 BB01 CC07 CC11 CC12 DB06 3E035 AA20 BA07 BB10 CA02 CA10 DA01 3E061 AA26 AA30 AB03 AB04 AB09 AD04 AD08 AD09 DA12 3E067 AB01 BA07A BB08A BB09A BB11A BC01A BC07A EA32 EB19 EB27 EE56 FA01 FC01 GA13 GD01 3E084 AA06 AA22 AA24 AA32 AA33 AB10 BA01 FA09 FD20 GA08 GB12 JA20 KA02 KA17 LA06 LA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体と該容器本体に密着する蓋とを
    備え、該蓋の一部に通気孔を設け、該通気孔に弁を取り
    付けた真空容器であって、前記弁は弾性体からなり、前
    記蓋の外側に配置される傘状のシート部と、該シート部
    の略中央から下方に延長して前記蓋の通気孔に挿入され
    る挿入部とを有し、該挿入部の先端側に前記通気孔の径
    よりも大径である先端部を設け、該先端部と前記シート
    部との間に前記通気孔の径よりも小径で該通気孔を設け
    た蓋の厚さよりも長い摺動部を設け、前記先端部の蓋に
    対する当接面に通気溝を設けたことを特徴とする真空容
    器。
  2. 【請求項2】 前記シート部の周囲における蓋の上面に
    吸気装置の吸引部を密着させて吸気すると、前記シート
    部の外周縁が上方に上がり、前記容器本体の内部の空気
    が通気溝、通気孔と摺動部との間及び蓋の上面とシート
    部の下面との間を経て外部に吸引され、前記吸気装置に
    よる吸気を中断あるいは停止すると、前記シート部が前
    記通気孔の周辺に密着しながら該通気孔内に窪んだ形状
    に変形してシール状態となる請求項1に記載の真空容
    器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体と前記蓋を備えた真空容器
    が食品封入用である請求項1又は請求項2に記載の真空
    容器。
  4. 【請求項4】 前記容器本体が椀、鉢又は皿の形状を有
    する食器である請求項1〜3のいずれかに記載の真空容
    器。
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Cited By (9)

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