JP2003039400A - 微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体 - Google Patents

微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体

Info

Publication number
JP2003039400A
JP2003039400A JP2001235965A JP2001235965A JP2003039400A JP 2003039400 A JP2003039400 A JP 2003039400A JP 2001235965 A JP2001235965 A JP 2001235965A JP 2001235965 A JP2001235965 A JP 2001235965A JP 2003039400 A JP2003039400 A JP 2003039400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
intensity
recording medium
irradiation light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001235965A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuji Igawa
泰爾 井川
Masaaki Tsuchimori
正昭 土森
Osamu Watanabe
修 渡辺
Chandi Gum
チャンデー グム
Hideki Takagi
秀樹 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2001235965A priority Critical patent/JP2003039400A/ja
Publication of JP2003039400A publication Critical patent/JP2003039400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細光加工や光記録媒体において、単一の感
光材料及び光学系によって簡易かつ安価に、微細な凹凸
形状の加工もしくは2値又は多値の凹凸形状の情報記録
ビットを形成する。 【解決手段】 照射光強度に依存して凹部又は凸部を形
成する感光材料を用いた被加工品に対し、強度を制御さ
れた照射光を用いて、感光材料面に微細な凹凸形状を加
工する微細光加工方法。照射光強度に依存して凹部又は
凸部を形成する感光材料を用いて構成され、強度を制御
された照射光によって二通り以上の形状の異なる記録ビ
ットを形成した光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細光加工方法、
微細光加工品及び光記録媒体に関する。更に詳しくは、
本発明は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成す
る感光材料を用いた被加工品に対し、強度を制御された
照射光を用いて微細な凹凸形状を加工する微細光加工方
法と、この方法によって加工された被加工品である微細
光加工品と、同じくこの方法によって光情報を記録した
光記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、任意の被加工品に対する極微細形
状の一般的な加工方法としては、例えば電子線(EB)
やX線等を利用した装置を用い、フォトレジストプロセ
スを経て極微細形状の加工を行う方法がある。特開平7
−106229号公報では、近接場光を利用したリソグ
ラフィの手法が提案されている。この従来技術はポジ型
又はネガ型のレジストを用いて微細加工する方法であ
る。又、特開2000−8166号公報では、近接場光
を利用した光CVDによる加工を提案している。即ち、
ドーピングガス又はエッチングガスを利用して、それら
を近接場光に曝して凹凸を形成する。
【0003】一方、高密度の情報記録方式として光記録
媒体の利用が注目され、中でも超高密度の情報記録方式
として、光の波長よりも小さなサイズのビットを記録で
きる近接場光記録方式が注目されている。これらの光記
録媒体において、より正確で簡易な加工技術,情報記録
技術もしくは多値化技術が求められている。
【0004】例えば超高密度の情報記録において記録ビ
ットの多値化は重要な手段である。特開2000−30
256号公報においては、複数の蛍光体を有する記録材
料に近接場光を照射して特定の蛍光体の蛍光のみを消光
させ、蛍光性の有無により一つの記録ビットの情報量を
多値化する技術が開示されている。又、特開2000−
322772号公報では、近接場光利用に適した光記録
再生媒体において、熱処理により生じる変形を利用して
トラッキング用の案内溝を作製している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の極微細
形状の加工方法に関しては、電子線やX線等を利用した
加工装置が非常に高価であると言う問題があり、又、フ
ォトレジストにおいても、エッチング等の加工を要する
ため加工プロセスが非常に複雑であると言う問題があっ
た。前記特開平7−106229号公報の手法でも、基
本的にはレジストを用いて微細加工する方法であり、加
工後にエッチングを行う必要がある。従って、複雑な手
順を必要とする。
【0006】前記特開2000−8166号公報の加工
技術では、加工装置をドーピングガス又はエッチングガ
ス雰囲気下に設置する必要があるため、装置が高コスト
化すると言う問題や、有害ガスの利用による環境負荷の
問題がある。更に、凹部と凸部との形成においてエッチ
ングガスとドーピングガスの交換をする必要があり、こ
のようなガスの交換に手間と時間を要する。
【0007】以上のような従来技術の状況及び問題点
は、微細形状加工品又は微細光加工品の具体例であるレ
ンズ又はアレイレンズ、光導波路、光スイッチ素子、光
回路等においても、共通して認められる。
【0008】前記の光記録媒体の従来技術に関して、前
記特開2000−30256号公報に係る記録ビットの
多値化技術では、用いる蛍光体の種類数に対応する複数
波長の光源が必要となり、光学系が複雑化する。前記特
開2000−322772号公報に係る案内溝の作製方
法では、自然に生じる熱変形を利用するので、加工精度
の問題を生じる。
【0009】そこで本発明は、任意の被加工品に対する
極微細形状の加工や、光記録媒体の高密度の情報記録に
関して、より正確で簡易な加工技術,情報記録技術もし
くは多値化技術を提供することを、解決すべき課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を
形成する感光材料を用いた被加工品に対し、強度を制御
された照射光を用いて感光材料面に微細な凹凸形状を加
工する、微細光加工方法である。
【0011】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係る感光材料が、光吸収により異性化し
又は原子間の結合力が減少する光反応性部位を含む高分
子材料又はガラス材料である、微細光加工方法である。
【0012】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第2発明に係る光反応性部位が、以下の(1)又は
(2)である、微細光加工方法である。
【0013】(1)高分子材料に含まれる光反応性部位
が、エテン基(C=C)、イソシアノ基(N=C)又は
アゾ基(N=N)を持つフォトクロミック化合物であ
る。
【0014】(2)ガラス材料に含まれる光反応性部位
が、イオウ(S),セレン(Se)及びテルル(Te)
のいずれかと、ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As)及
びアンチモン(Sb)のいずれかとが結合した構造を含
むものである。
【0015】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第3発明に係る照射光が伝播光である場
合において、照射光の強度を制御する手段が、少なくと
も二通りの相異なる光透過率を示す光透過部を備えたフ
ォトマスクを含んで構成されている、微細光加工方法で
ある。
【0016】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第3発明に係る照射光が近接場光である
場合において、照射光の強度を制御する手段が、少なく
とも近接場光の発生源と被加工品の感光材料面との距離
を制御する手段を含んで構成されている、微細光加工方
法である。
【0017】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
第1発明〜第5発明のいずれかに係る微細光加工方法に
よって加工された被加工品である、微細光加工品であ
る。
【0018】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
前記第6発明に係る微細光加工品が、以下の(3)〜
(6)のいずれかである、微細光加工品である。
【0019】(3)凹レンズ及び/又は凸レンズである
レンズ又はアレイレンズ。
【0020】(4)微細光加工品に用いた前記感光材料
が照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成すると共に
屈折率変化を起こす材料である場合における、光導波
路。
【0021】(5)微細光加工品に用いた前記感光材料
が照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成すると共に
分子配向の変化を起こす材料である場合における、光ス
イッチ素子。
【0022】(6)少なくとも上記(4)の光導波路と
上記(5)の光スイッチ素子とを含む光回路。
【0023】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成する感光材料
を用いて構成され、強度を制御された照射光によって二
通り以上の形状の異なる記録ビットを形成した、光記録
媒体である。
【0024】(第9発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第9発明(請求項9に記載の発明)の構成は、
前記第8発明に係る光記録媒体における記録ビットが三
通り以上の形状の異なる多値記録ビットからなる、光記
録媒体である。
【0025】(第10発明の構成)上記課題を解決する
ための本願第10発明(請求項10に記載の発明)の構
成は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成する感
光材料を用いて構成され、強度を制御された照射光によ
ってスパイラル状又は同心円状である凹条又は凸条から
なる光スポット案内溝を形成した、情報未記録の記録媒
体である光記録媒体である。
【0026】(第11発明の構成)上記課題を解決する
ための本願第11発明(請求項11に記載の発明)の構
成は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成する感
光材料を用いて構成され、強度を制御された照射光によ
ってスパイラル状又は同心円状である凹条又は凸条の形
成に基づく光スポット案内溝を構成すると共に、該光ス
ポット案内溝の底部又は溝間凸条の頂部に光情報の記録
ビットを形成した、情報記録済の記録媒体である光記録
媒体である。
【0027】(第12発明の構成)上記課題を解決する
ための本願第12発明(請求項12に記載の発明)の構
成は、前記第10発明又は第11発明に係る光スポット
案内溝が、光記録媒体の感光材料面にスパイラル状又は
同心円状のスリットを有する光マスクを被覆したもと
で、光照射することにより、形成されたものである、光
記録媒体である。
【0028】(第13発明の構成)上記課題を解決する
ための本願第13発明(請求項13に記載の発明)の構
成は、前記第8発明〜第12発明のいずれかに係る記録
ビット、及び/又は光スポット案内溝が、近接場光を用
いて形成されたものである、光記録媒体である。
【0029】(第14発明の構成)上記課題を解決する
ための本願第14発明(請求項14に記載の発明)の構
成は、前記第8発明〜第13発明に係る光記録媒体が、
再生専用光記録媒体の作製に用いる記録媒体原盤であ
る、光記録媒体である。
【0030】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明の微細光加工方法においては、照射光強度に依存して
凹部又は凸部を形成する感光材料に対して、強度を制御
された照射光を用いて微細な凹凸形状を加工する。従っ
て、単一種類の材料を用いて、通常の光加工装置の利用
により、単に照射光の強度を制御するだけで簡易かつ安
価に微細光加工を行える。
【0031】このため、従来技術のように、電子線やX
線等を利用した加工装置のような高価な加工装置や、エ
ッチング処理等の複雑な加工プロセスを必要とせずに、
任意の被加工品に対する極微細形状の加工を行うことが
できる。又、加工上において凹部と凸部とを作り分ける
に当たり、エッチングガスとドーピングガスとの交換等
の面倒な手間を必要とせず、照射光強度を変えるだけ
で、簡易かつ自由に凹部形状や凸部形状を加工できる。
【0032】第1発明に用いる感光材料としては、例え
ば第2発明又は第3発明に示すものを代表例として、多
様な材料を自由に選択することができる。第1発明に用
いる照射光としては、伝播光でも近接場光でも利用でき
るし、照射光強度を自由に制御する手段も、例えば第4
発明や第5発明の場合を代表例として、安価で簡易な任
意の手段を多様に構成することができる。
【0033】(第2発明の作用・効果)照射光強度に依
存して凹部又は凸部を形成する感光材料としては、例え
ば光吸収により異性化し又は原子間の結合力が減少する
光反応性部位を含む高分子材料又はガラス材料を、好ま
しく例示することができる。
【0034】(第3発明の作用・効果)上記第2発明に
おける「光反応性部位」としては、例えば感光材料が高
分子材料である場合においては、エテン基(C=C)、
イソシアノ基(N=C)又はアゾ基(N=N)を持つフ
ォトクロミック化合物が、好ましく例示される。これら
のフォトクロミック化合物は、光照射によってトランス
体からシス体へ変化したり、逆にシス体からトランス体
へ変化したり、あるいはトランス体−シス体間の変化を
繰り返すので、化学構造の変化が大きい。このような化
学構造変化の際に高分子材料を光可塑化して流動性を高
め、併せて光電場の勾配力によって凸部を形成させた
り、光の放射圧等によって凹部を形成させたりすること
ができる。
【0035】上記第2発明における「光反応性部位」と
しては、例えば感光材料がガラス材料である場合におい
ては、イオウ,セレン及びテルルのいずれかと、ゲルマ
ニウム,ヒ素及びアンチモンのいずれかとが結合した構
造を含むものが、好ましく例示される。これらの光反応
性部位は、光照射によってイオウ,セレン及びテルルの
いずれかとゲルマニウム,ヒ素及びアンチモンのいずれ
かとの結合強度が弱くなりガラス材料の流動性を高める
と共に、併せて膨脹又は収縮を起こす。
【0036】(第4発明の作用・効果)微細光加工用の
照射光が伝播光である場合においては、例えば、少なく
とも二通りの相異なる光透過率を示す光透過部を備えた
フォトマスクを用いて、照射光の強度を好ましく制御す
ることができる。即ち、フォトマスクの特定の光透過部
においては、感光材料に凸部を形成させる強度の照射光
を透過させる光透過率に設定し、フォトマスクの他の特
定の光透過部においては、感光材料に凹部を形成させる
強度の照射光を透過させる光透過率に設定する。
【0037】例えば図1(a)に示すように、光透過率
の小さなフォトマスク部1と光透過率の大きなフォトマ
スク部2とを備えるフォトマスクを感光材料3の面上に
被覆し、図1(b)に示すように、その全面に照射光4
を照射すると、図1(c)に示すように、感光材料3の
面に照射光強度に対応して凸部5と凹部5’とを形成さ
せることができる。
【0038】このようなフォトマスクは非常に安価かつ
簡易に作製できるため、微細光加工装置のコストを低減
できるし、しかも大面積の感光材料面における凹部及び
凸部を一括して形成することができる。フォトマスクの
各光透過部の光透過率を多段階に設定することで、凹部
及び凸部の膨脹又は収縮の程度を多段階に変化させるこ
とができるので、加工形状に変化性を持たせることも容
易である。
【0039】(第5発明の作用・効果)微細光加工用の
照射光が近接場光である場合においては、例えば、近接
場光の発生源と被加工品の感光材料面との距離を制御す
る手段によって照射光の強度を好ましく制御することが
できる。
【0040】即ち、近接場光はその発生源の近傍におい
て最も高強度で、発生源からの距離が大きくなるにつれ
て急激に強度が減衰すると言う特徴がある。従って、近
接場光の発生源と被加工品の感光材料面との距離を制御
することにより、感光材料面に対する近接場光の照射強
度を制御できる。例えば、感光材料に凸部を形成させる
強度の近接場光が照射されるように近接場光の発生源を
距離制御したり、感光材料に凹部を形成させる強度の近
接場光が照射されるように近接場光の発生源を距離制御
したりすることにより、自由に凹凸形状を加工できる。
【0041】近接場光の発生源と被加工品の感光材料面
との間の距離制御手段は非常に安価かつ簡易に構成でき
るため、微細光加工装置のコストを低減できる。しかも
上記近接場光の発生源と被加工品の感光材料面との距離
制御を多段階に行うことで、凹部及び凸部の膨脹又は収
縮の程度を多段階に変化させることができるので、加工
形状に変化性を持たせることも容易である。
【0042】更に、微細光加工用の照射光が近接場光で
あるため、光の回折限界(光の波長の1/2程度)に制
約されることなく、ナノメートルオーダーの極めて微細
な構造を加工することができる。
【0043】(第6発明の作用・効果)以上の第1発明
〜第5発明のいずれかに係る微細光加工方法によって加
工された被加工品たる微細光加工品は、安価かつ簡易に
提供することができるし、しかも加工手段が適切である
ため加工精度にも問題がない。
【0044】(第7発明の作用・効果)上記の第6発明
に係る微細光加工品として、例えば第7発明の(3)〜
(6)に係るレンズ又はアレイレンズ、光導波路、光ス
イッチ素子、光回路を好ましく例示できる。これらの微
細光加工品においても、前記従来技術における高価な加
工装置、煩雑な加工プロセス等の問題は共通して認めら
れたので、第7発明の技術的・実用的な意義は大きい。
【0045】レンズ又はアレイレンズに関しては、凹レ
ンズ及び/又は凸レンズである球面又は非球面のレンズ
を含み、アレイレンズとは形態の如何に関わらず複数の
レンズが連続的に形成されているものを言う。第7発明
により、これらの微細形状及び/又は複雑形状を持つレ
ンズの製造コストを低減できる。
【0046】光導波路に関しては、感光材料が照射光強
度に依存して凹部又は凸部を形成すると共に屈折率変化
を起こす材料である。このような材料は、形状変化によ
ってリッジ型構造を形成することができ、更に光照射に
よる感光材料の前記化学構造変化や膨脹/収縮に伴って
感光材料の屈折率が変化するので、この変化を利用して
光導波路を安価に構成することができる。
【0047】光スイッチ素子に関しては、感光材料が照
射光強度に依存して凹部又は凸部を形成すると共に分子
配向の変化を起こす材料である。光照射による感光材料
の前記流動化に伴って分子が配向し、又は照射光の偏光
方向に依存して分子が配向するので、感光材料の光照射
部分に光学的非線形性を与えることができる。光学的非
線形性を付与するためには対称性をくずす必要があり、
この光照射には光アシスト,ポーリング,光ポーリング
等が必要となる。又、単純に必要部分を電場でポーリン
グしても良い。従って、波長変換,カー効果により光ス
イッチングを行う光スイッチ素子を一括して安価に構成
することができる。
【0048】更に、上記の光導波路と光スイッチ素子と
を同時に含む光回路も、上記と同様にして、一括して安
価に構成することができる。
【0049】(第8発明の作用・効果)第8発明の光記
録媒体は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成す
る感光材料を用いて構成され、強度を制御された照射光
によって二通り以上の形状の異なる記録ビットを形成し
たものである。従って、単一種類の感光材料を用いて、
通常の光情報記録装置の利用により、単に照射光の強度
を制御するだけで簡易かつ安価に光情報記録を行えるた
め、上記各種の微細光加工品と同様に、光記録媒体を安
価かつ簡易に提供することができる。
【0050】即ち、高価な情報記録装置もしくは光学系
や、複雑な情報記録プロセスを必要とせずに、前記した
ような簡易な照射光強度制御手段を組み込むだけで、簡
易かつ自由に光情報記録を行うことができる。そして記
録領域面を構成する感光材料としても、例えば第2発明
又は第3発明に示すものと同様の材料を代表例として、
多様な材料を自由に選択することができる。又、情報記
録用の照射光としては伝播光でも近接場光でも利用でき
る。照射光強度を制御する手段も、例えば第4発明や第
5発明に示すものと同様な手段を代表例として、安価か
つ簡易な任意の手段を多様に構成することができる。
【0051】更に、感光材料の収縮に基づく凹部形状の
記録ビット及び感光材料の膨脹に基づく凸部形状の記録
ビットからなる二通りの形状の異なる記録ビットを形成
できることは当然として、照射光の遮断や中間的な照射
光強度の選択等により膨脹も収縮も起こさない(凸部で
も凹部でもない)記録ビットも容易に形成できるし、前
記したように記録光が伝搬光又は近接場光である場合に
おいてそれぞれ利用可能な照射光強度の制御手段によ
り、照射光強度を多段階に制御することで、記録ビット
である凹部形状の収縮度や凸部形状の膨脹度を多段階に
制御できる。
【0052】従って、光記録媒体の超高密度情報記録の
ために重要な記録ビットの多値化(記録ビット形状が三
通り以上である光情報記録)を、前記各種の従来技術と
は異なり、極めて簡易かつ安価に実現できる。
【0053】(第9発明の作用・効果)第9発明のよう
に、記録ビットが三通り以上の形状の異なる多値記録ビ
ットからなる光多値記録媒体が、とりわけ実用的価値が
高い。
【0054】(第10発明の作用・効果)光記録媒体に
おいて、記録ビットの光学トラッキングに利用される光
スポット案内溝は重要な技術要素である。第10発明に
よれば、この光スポット案内溝をエッチング等の高コス
トかつ煩雑な工程によることなく、簡易かつ安価に加工
することができる。
【0055】(第11発明の作用・効果)第11発明に
よれば、同一の光学材料を用いて、光スポット案内溝
と、その案内溝の底部又は溝間凸条の頂部における光情
報の記録ビットとを作製できる。従って、光記録媒体の
作製工程を更に簡素化することができる。具体的には、
まず第10発明のように光スポット案内溝を加工し、次
いでその案内溝の底部又は溝間凸条の頂部に2値又は多
値の光情報の記録ビットを形成できる。
【0056】(第12発明の作用・効果)光記録媒体の
感光材料面に対して、光スポット案内溝に対応したパタ
ーンのスパイラル状又は同心円状のスリットを有する光
マスクを被覆し、次いで所定の強度の照射光を作用させ
るだけで、第10発明や第11発明に係る光スポット案
内溝を簡易かつ安価に加工することができる。この照射
光は、伝播光であっても良く、近接場光であっても良
い。
【0057】(第13発明の作用・効果)上記第8発明
〜第12発明に係る光記録媒体において、記録ビット及
び/又は光スポット案内溝を近接場光を用いて形成する
ことができる。しかも情報多値記録ビットも容易に形成
できる。従って、著しく超高密度に情報を記録した光記
録媒体を得ることができる。
【0058】(第14発明の作用・効果)上記第8発明
〜第13発明に係る光記録媒体は、そのまま再生用に利
用することはもちろんであるが、再生専用光記録媒体の
作製に用いる記録媒体原盤としても利用することができ
る。
【0059】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第14発明の実
施の形態について説明する。以下において単に「本発
明」と言うときは、第1発明〜第14発明を一括して指
している。
【0060】〔微細光加工方法〕本発明に係る微細光加
工方法は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成す
る感光材料を用いた被加工品に対し、強度を制御された
照射光を用いて、感光材料面に微細な凹凸形状を加工す
る方法である。後述の光記録媒体も、この微細光加工方
法による被加工品の一種と考えることができる。
【0061】〔感光材料〕本発明に係る微細光加工方法
に用いる感光材料は、照射光強度に依存して凹部又は凸
部を形成する感光材料である限りにおいて限定されな
い。
【0062】感光材料として、好ましくは、光吸収によ
り異性化し又は原子間の結合力が減少する光反応性部位
を含み、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成する
高分子材料又はガラス材料を用いることができる。
【0063】上記の光反応性部位の種類は限定されない
が、高分子材料に含まれる光反応性部位(光吸収により
異性化する化合物)としては、エテン基(C=C)、イ
ソシアノ基(N=C)又はアゾ基(N=N)を持つフォ
トクロミック化合物を好ましく例示できる。特に好まし
いものが、アゾベンゼン誘導体を側鎖あるいは主鎖に有
するウレタン系高分子,エステル系高分子,ウレタン−
ウレア共重合体や、アゾベンゼン誘導体を側鎖に有する
アクリル系高分子化合物又はエポキシ系高分子化合物等
である。
【0064】アゾベンゼン誘導体は光の照射によってト
ランス−シス光異性化が可能であって、このような光異
性化を繰り返すことで、高分子材料の光照射部位が軟化
する(変形し易くなる)。この状態において、光電場の
勾配力によって誘電体であるアゾベンゼン誘導体含有高
分子が電場の強い方向(照射光の光源方向)に引かれて
凸部を生じたり、照射光強度が高い場合には高分子の光
化学反応による架橋やアゾベンゼン誘導体の分解により
凹部を生じたりする。照射光強度が高い場合、軟化した
高分子材料が光の放射圧によって凹部を生じることも考
えられる。
【0065】照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成
する感光材料として、光反応によるガス発生を利用する
材料も考えられる。例えば、高分子材料等の可塑性のマ
トリクス材料中に光照射によって分解ガスを発生する成
分を混合しておき、照射光強度が低い場合にはそのガス
圧で隆起を形成させ、照射光強度が高い場合には急激な
強いガス圧により高分子材料を分解又は欠落させて凹部
を形成するのである。分解ガス発生成分としては、この
ような場合に利用される任意の成分を限定なく使用でき
るが、具体例として、アゾビスイソブチロニトリル,脂
肪族アゾ化合物,脂肪族ジアゾ化合物,カルボン酸誘導
体等を挙げることができる。
【0066】ガラス材料に含まれる光反応性部位(光吸
収により原子間の結合力が減少する化合物)としては、
イオウ(S),セレン(Se)及びテルル(Te)のい
ずれかと、ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As)及びア
ンチモン(Sb)のいずれかとが結合した構造を含むも
のを好ましく例示できる。これらの好ましい例として、
カルコゲナイドガラスが例示される。
【0067】〔照射光〕本発明に係る微細光加工方法に
おいて、光加工用の照射光としては、伝播光も近接場光
も限定なく利用することができる。照射光の光源として
は通常光やレーザー光等を任意に利用できる。偏光、例
えば直線偏光,円偏光又はだ円偏光を使用しても良く、
波長も限定されないが、例えば紫外光,可視光,近赤外
光等を好ましく利用できる。
【0068】〔照射光強度の制御〕光加工用の照射光の
強度を制御する手段は限定されず、このような目的で使
用され得る任意の照射光強度制御手段を用いることがで
きる。
【0069】照射光が伝播光である場合において、照射
光強度の制御手段を、少なくとも二通りの相異なる光透
過率を示す光透過部を備えたフォトマスクを含んで構成
することができる。
【0070】照射光が近接場光である場合において、照
射光強度の制御手段を、少なくとも近接場光の発生源と
被加工品の感光材料面との距離を制御する手段を含んで
構成することができる。近接場光の発生源としては、近
接場光学顕微鏡用のファイバープローブに代表されるよ
うな、先端部が数十ナノメートルの開口部を備えた光フ
ァイバー等を用いることができる。近接場光の発生源と
被加工品の感光材料面との距離を制御する手段として
は、両者間のシェアフォースを利用する方法、原子間力
を利用する方法、近接場光と感光材料面との相互作用に
より発生する伝播光の強度を利用する方法等が考えられ
る。
【0071】更にこの場合において、微小開口部を備え
たフォトマスクを用いることもできる。即ち、例えば図
2(a)に示すように、感光材料3の面上に近接位置さ
せるべきフォトマスク6において、その薄肉の部分(底
面が感光材料3に対して相対的に遠い部分)の微小開口
部7と、その厚肉の部分(底面が感光材料3に対して相
対的に近い部分)の微小開口部8とを設ける。そして図
2(b)に示すようにフォトマスク6の全面に光4を照
射すると、微小開口部7に生じた近接場光は感光材料3
に対して低強度に作用し、微小開口部8に生じた近接場
光は感光材料3に対して高強度に作用する。その結果図
2(c)に示すように、凸部5と凹部5’とを同時に形
成することができる。
【0072】〔微細光加工品〕本発明に係る微細光加工
品は、上記の微細光加工方法によって加工された被加工
品である限りにおいて、その種類を限定されない。
【0073】微細光加工品の代表例として、以下の
(3)〜(6)を挙げることができる。 (3)凹レンズ及び/又は凸レンズであるレンズ又はア
レイレンズ。 (4)微細光加工品に用いた前記感光材料が照射光強度
に依存して凹部又は凸部を形成すると共に屈折率変化を
起こす材料である場合における、光導波路。 (5)微細光加工品に用いた前記感光材料が照射光強度
に依存して凹部又は凸部を形成すると共に分子配向の変
化を起こす材料である場合における、光スイッチ素子。 (6)少なくとも上記(4)の光導波路と上記(5)の
光スイッチ素子とを含む光回路。
【0074】〔光記録媒体〕本発明に係る光記録媒体
は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成する感光
材料を用いて構成され、強度を制御された照射光によっ
て二通り以上の形状の異なる記録ビットを形成した記録
媒体である。
【0075】通常の意味において、微細光加工方法と光
記録媒体の作製方法とでは、その加工方法と情報記録方
法との具体的な内容や、加工装置と情報記録装置との具
体的な構成は異なる。しかし、光記録媒体に関して、
「感光材料」及び「照射光」については微細光加工方法
の項で述べたところと基本的に同様である。「照射光強
度の制御手段」についても、前記微細光加工方法の項で
述べたところと原理的には同様である。
【0076】照射光に関しては、記録ビット及び/又は
光スポット案内溝を、近接場光を用いて形成すること
が、その超高密度情報記録のために特に好ましい。
【0077】光記録媒体に用いる感光材料に関しては、
照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成する成分と共
に蛍光性物質が含まれている材料も好ましい。蛍光性物
質の種類は限定されないが、ピレン誘導体,アントラセ
ン誘導体,クマリン誘導体等を例示できる。このような
感光材料を用いると、情報の再生時に蛍光を読取る方式
を採用できる。そのことにより、再生時により良好なS
/N比を得ることができ、最大データ転送速度を向上さ
せることが可能になる。
【0078】光記録媒体は、上記感光材料を用いた記録
領域面をそなえるが、その他、通常の記録媒体が備える
基板,保護膜その他の任意の構成要素を含むことができ
る。又、光記録媒体は、光情報の記録媒体としての公知
の各種用途、例えば、計算機用の記録媒体や音楽/映像
用の記録媒体、更には近接場光の強度分布を記録する記
録媒体等に任意に使用できる。
【0079】本発明に係る光記録媒体の代表的な一実施
形態として、記録ビットが三通り以上の形状の異なる多
値記録ビットからなる光多値情報記録媒体を例示するこ
とができる。多値記録ビットは、記録光たる照射光の強
度を複数段階に分けて制御することにより、凸部である
記録ビットや凹部である記録ビットの突出度や凹陥度を
複数通りに分けて形成することで、容易に実現できる。
【0080】本発明に係る光記録媒体の他の代表的な一
実施形態として、照射光強度に依存して凹部又は凸部を
形成する感光材料を用いて構成され、強度を制御された
照射光によってスパイラル状又は同心円状である凹条又
は凸条からなる光スポット案内溝を形成した、情報未記
録の光記録媒体も例示することができる。
【0081】本発明に係る光記録媒体の他の代表的な一
実施形態として、照射光強度に依存して凹部又は凸部を
形成する感光材料を用いて構成され、強度を制御された
照射光によって、凹条又は凸条の形成に基づく光スポッ
ト案内溝を構成すると共に、該光スポット案内溝の底部
又は溝間凸条の頂部に光情報の記録ビットを形成した、
情報記録済の光記録媒体も例示することができる。
【0082】本発明に係る光記録媒体の他の代表的な一
実施形態として、光記録媒体を再生専用光記録媒体の作
製に用いる記録媒体原盤として用いることができる。
【0083】上記の光記録媒体の各実施形態において、
光スポット案内溝の形成方法は限定されない。好ましく
は、照射光強度に依存して凹部又は凸部を形成すると言
う前記感光材料の特性を利用した任意の方法により、光
スポット案内溝を形成することができる。
【0084】光スポット案内溝の特に好ましい形成方法
として、光記録媒体の感光材料面にスパイラル状又は同
心円状のスリットを有する光マスクを被覆したもとで光
照射することで、凹条又は凸条からなる光スポット案内
溝を形成することができる。図3に凸条からなる光スポ
ット案内溝の形成方法を例示し、図4に凹条からなる光
スポット案内溝の形成方法を例示する。これらの光スポ
ット案内溝の形成方法は、上記スリットが幅の広いもの
である場合には伝播光による加工に適用でき、上記スリ
ットが光の波長領域又はそれ以下の狭いものである場合
には近接場光による加工に適用できる。
【0085】まず、スリットが幅の広いものである場
合、図3(a)に示すように、スリットを有するフォト
マスク9を光記録媒体10上に被覆し、図3(b)に示
すようにフォトマスク9の全面に低強度の照射光4を照
射する。その結果、図3(c)に示すように、スリット
の幅が広い場合にはスリットを透過した低強度の照射光
4の照射を受けて、またスリットの幅が狭い場合にはス
リットの開口部に生じた低強度の近接場光の照射を受け
て、スリットに対応する部分に凸部5(実際には、スパ
イラル状又は同心円状の凸条)が形成される。
【0086】一方、図3の場合と同様な図4の設定にお
いて、高強度の照射光4を照射すると、スリットの幅が
広い場合にはスリットを透過した高強度の照射光4の照
射を受けて、またスリットの幅が狭い場合にはスリット
の開口部に生じた高強度の近接場光の照射を受けて、ス
リットに対応する部分に凹部5’(実際には、スパイラ
ル状又は同心円状の凸条)が形成される。
【0087】上記各種の光記録媒体において、記録ビッ
ト及び/又は光スポット案内溝を、近接場光を用いて形
成することができる。
【0088】
【発明の有益な実施態様】本発明は、次の有益な実施態
様において好ましく実施することができる。以下の実施
態様の記載において、「上記」とは、先行する番号に係
る該当内容の各実施態様のそれぞれを、択一的に指して
いる。
【0089】1)照射光強度に依存して凹部又は凸部を
形成する感光材料を用いた被加工品に対し、強度を制御
された照射光を用いて、感光材料面に微細な凹凸形状を
加工する微細光加工方法。
【0090】2)照射光強度に依存して凹部又は凸部を
形成する感光材料を用いて光記録媒体を構成し、これに
強度を制御された照射光によって二通り以上の形状の異
なる記録ビットを形成する光記録媒体の情報記録方法。
【0091】3)上記感光材料が、光吸収により異性化
する光反応性部位(光吸収により異性化する化合物)を
含む高分子材料である。
【0092】4)高分子材料に含まれる上記光反応性部
位がエテン基(C=C)、イソシアノ基(N=C)又は
アゾ基(N=N)を持つフォトクロミック化合物であ
る。
【0093】5)上記高分子材料が、アゾベンゼン誘導
体を側鎖あるいは主鎖に有するウレタン系高分子,エス
テル系高分子又はウレタン−ウレア共重合体であるか、
アゾベンゼン誘導体を側鎖に有するアクリル系高分子化
合物又はエポキシ系高分子化合物である。
【0094】6)上記感光材料が、光吸収により原子間
の結合力が減少する光反応性部位(光吸収により原子間
の結合力が減少する化合物)を含むガラス材料である。
【0095】7)ガラス材料に含まれる上記光反応性部
位が、イオウ,セレン及びテルルのいずれかと、ゲルマ
ニウム,ヒ素及びアンチモンのいずれかとが結合した構
造を含むものである。
【0096】8)上記ガラス材料がカルコゲナイドガラ
スである。
【0097】9)上記感光材料が、可塑性のマトリクス
材料中に光照射によって分解ガスを発生する成分を混合
し、照射光強度が低い場合にはそのガス圧で凸部を形成
させ、照射光強度が高い場合には急激な強いガス圧によ
り高分子材料を分解又は欠落させて凹部を形成させる材
料である。
【0098】10)上記分解ガスを発生する成分が、ア
ゾビスイソブチロニトリル,脂肪族アゾ化合物,脂肪族
ジアゾ化合物又はカルボン酸誘導体である。
【0099】11)上記照射光が伝播光又は近接場光で
ある。
【0100】12)上記伝播光又は近接場光として直線
偏光,円偏光又はだ円偏光を使用し、あるいは紫外光,
可視光又は近赤外光等を利用する。
【0101】13)上記照射光の光源としては通常光や
レーザー光を利用する。
【0102】14)上記照射光が伝播光である場合にお
いて、その強度を制御する手段が、少なくとも二通りの
相異なる光透過率を示す光透過部を備えたフォトマスク
を含んで構成される。
【0103】15)上記照射光が近接場光である場合に
おいて、その強度を制御する手段が、少なくとも近接場
光の発生源と被加工品の感光材料面との距離を制御する
手段を含んで構成される。
【0104】16)上記近接場光の発生源として、近接
場光学顕微鏡用のファイバープローブ等の先端部が数十
ナノメートルの開口部を備えた光ファイバー等を用い
る。
【0105】17)上記近接場光の発生源と被加工品の
感光材料面との距離を、両者間のシェアフォースを利用
する方法、原子間力を利用する方法又は近接場光と感光
材料面との相互作用により発生する伝播光の強度を利用
する方法で制御する。
【0106】18)上記近接場光の発生源と被加工品の
感光材料面との距離を、微小開口部を備えたフォトマス
クを用いて制御する。
【0107】19)上記微細光加工品が、レンズ又はア
レイレンズ、光導波路、光スイッチ素子、あるいは光導
波路と光スイッチ素子とを含む光回路である。
【0108】20)照射光強度に依存して凹部又は凸部
を形成する感光材料を用いて構成され、強度を制御され
た照射光によって二通り以上の形状の異なる記録ビット
を形成した光記録媒体。
【0109】21)上記光記録媒体の記録ビット及び/
又は光スポット案内溝が、近接場光を用いて形成されて
いる。
【0110】22)上記光記録媒体の感光材料が、照射
光強度に依存して凹部又は凸部を形成する成分と共に蛍
光性物質を含む。
【0111】23)上記蛍光性物質が、ピレン誘導体,
アントラセン誘導体又はクマリン誘導体である。
【0112】24)上記光記録媒体が、記録領域面の
他、基板,保護膜その他の任意の構成要素を含む。
【0113】25)上記光記録媒体が、計算機用の記録
媒体や音楽/映像用の記録媒体、又は近接場光の強度分
布を記録する記録媒体に使用される。
【0114】26)上記光記録媒体が、記録ビットが三
通り以上の形状の異なる多値記録ビットからなる光多値
情報記録媒体である。
【0115】27)上記光記録媒体が、照射光強度に依
存して凹部又は凸部を形成する感光材料を用いて構成さ
れ、スパイラル状又は同心円状である凹条又は凸条から
なる光スポット案内溝を形成した、情報未記録の光記録
媒体である。
【0116】28)上記光記録媒体が、照射光強度に依
存して凹部又は凸部を形成する感光材料を用いて構成さ
れ、凹条又は凸条の形成に基づく光スポット案内溝を構
成すると共に、該光スポット案内溝の底部又は溝間凸条
の頂部に光情報の記録ビットを形成した、情報記録済の
光記録媒体である。
【0117】29)上記光記録媒体が、再生専用光記録
媒体の作製に用いる記録媒体原盤である。
【0118】30)上記光記録媒体における凹条又は凸
条からなる光スポット案内溝が、光記録媒体の感光材料
面にスパイラル状又は同心円状のスリットを有する光マ
スクを被覆したもとで、光照射して形成したものであ
る。
【0119】31)上記光スポット案内溝は、スリット
が幅の広いものである場合には伝播光により加工され、
スリットが光の波長領域又はそれ以下の狭いものである
場合には近接場光により加工される。
【0120】
【実施例】〔実施例1:記録領域面の準備〕下記の「化
1」に示す光反応性成分を含む、下記「化2」に示すポ
リウレタン系高分子化合物を合成した。合成プロセスの
説明は省略する。この高分子化合物は、光反応性成分の
融点が169°C、高分子化合物のガラス転移温度が1
41°Cで、N−メチル−2−ピロリドン中の30°C
での固有粘度は0.69dL/g、吸収極大波長は47
5nmであった。
【0121】
【化1】
【0122】
【化2】 上記高分子化合物の6.5重量%ピリジン溶液を調製し
た後、0.2μmのフィルターでろ過した。この溶液を
回転数1000rpmの条件で、スライドガラス上に厚
さ約1μmの薄膜状にスピンコートし、80°Cで20
時間真空乾燥を行った。これを光記録媒体の記録領域面
として、以下の実施例に供した。
【0123】〔実施例2:近接場光照射 1〕OMICRON
社製の近接場光学顕微鏡、及び日本分光社製の光ファイ
バープローブ(開口径100nm)を用いて、上記の記
録領域面に対して、次のように近接場光照射を行った。
【0124】上記の光ファイバープローブの先端を記録
領域面に対して近接させ、その距離が10nmに維持さ
れるように、距離の制御をシェアフォース法で行った。
次に、光ファイバープローブの基端側に波長488n
m、強度8mWのレーザー光を60μ秒間結合すること
により、光ファイバープローブの先端開口部に近接場光
を発生させ、これを記録領域面に照射させた。照射時間
の調整は、EO変調器を用いて行った。光ファイバープ
ローブの先端における推定近接場光強度は、10KW/
cmである。
【0125】次に、レーザー光源と結合していない光フ
ァイバープローブを用いて、記録領域面における近接場
光の照射位置近傍の表面形状を測定した。図5に表面形
状の2次元像を示す。図の右側に添えた色指標で分かる
ように、色の暗い部分が凹部である。図6には、図5の
点線部に沿う断面像を示した。図5及び図6から、記録
領域面における高強度の近接場光を照射した位置に凹部
(図5においては、リング状の明色部に囲まれた中央暗
色部)が形成されていることが分かる。
【0126】〔実施例3:近接場光照射 2〕光ファイ
バープローブの基端側に結合するレーザー光の強度を3
0μW、照射時間を1秒とした点以外は全て実施例2と
同様にして、上記の記録領域面に対して近接場光照射を
行った。本例における光ファイバープローブ先端の近接
場光の推定強度は、40W/cmである。
【0127】記録領域面における近接場光の照射位置近
傍の表面形状測定結果を、実施例2の場合と同様して図
7及び図8に示す。図7において、明色部分の中に見え
る矢印形状の黒いシルエットは明色部分を指示する記号
であって、測定結果の一部ではない。図7及び図8か
ら、記録領域面における低強度の近接場光を照射した位
置には、凸部(図7においてはスポット状の明色部)が
形成されていることが分かる。
【0128】以上の実施例2及び実施例3の結果から、
本実施例に係る記録領域面は、高強度の近接場光を照射
した場合には凹部(凹陥した形状の記録ビット)を形成
し、低強度の近接場光を照射した場合には凸部(隆起も
しくは膨脹した形状の記録ビット)を形成することが分
かる。
【0129】〔実施例4:光導波路の作製導波路媒体の準備 膜厚1μmのポリイミド層をガラス基板の上に製膜し
た。次に、このポリイミド層の上に、前記「化2」の高
分子化合物からなる厚さ1.5μmの薄膜をスピンコー
ト法を用いて製膜した。スピンコートの条件は、「化
2」の高分子化合物を12.5重量%含むピリジン溶液
を用い、回転数500回転で行った。
【0130】スピンコート法を用いて製膜した上記の薄
膜を80°Cで24時間真空乾燥した後に、150°C
で更に2時間乾燥し、その後に徐冷して、導波路媒体を
準備した。導波路の作製 図9(a)に示すように、フォトマスク11を、上記に
より準備した導波路媒体14上に設置した。このフォト
マスク11は厚さが1μmで、その幅方向の中央部に
は、光透過率の低い部分12(中央の黒塗り部)が5μ
mの幅で帯状に設けてある。この帯状部の両側の部分1
2’(左右の白抜き部)は、光透過率が中央の黒塗り部
よりも相対的に高い。
【0131】次に、図9(b)に示すように、Ar/K
rレーザーからの波長488nmのレーザー光15をフ
ォトマスク11の上から照射した。この光照射後にフォ
トマスク11を取り除き、原子間力顕微鏡(Digital In
struments 社のNanoscope E)を用いて導波路媒体14
の断面形状を観察したところ、図9(c)に示すよう
に、フォトマスク11における光透過率の低い部分の下
部であったところが凸状になっていた。
【0132】凸状になった部分の片端に波長1.3μm
のレーザー光を結合したところ、他端部においてその光
を観測できた。即ち、リッジ型の導波路が形成されたこ
との効果により、凸状に膨脹した部分を光が導波したこ
とが示された。以上により、光透過率の異なるフォトマ
スクを用いて導波路を形成できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光微細加工方法の一例を示す図である。
【図2】光微細加工方法の一例を示す図である。
【図3】光記録媒体の加工方法の一例を示す図である。
【図4】光記録媒体の加工方法の一例を示す図である。
【図5】実施例における記録領域面表面形状の2次元像
を示す図である。
【図6】実施例における記録領域面表面形状の断面像を
示す図である。
【図7】実施例における記録領域面表面形状の2次元像
を示す図である。
【図8】実施例における記録領域面表面形状の断面像を
示す図である。
【図9】実施例における光導波路の作製方法の一例を示
す図である。
【符号の説明】
1,2 フォトマスク部 3 感光材料 4 照射光 5 凸部 5’ 凹部 6,9,11 フォトマスク 7,8 微小開口部 10 光記録媒体 12 光透過率の低い部分 12’ 光透過率の高い部分 14 導波路媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 修 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 グム チャンデー 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 高木 秀樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5D090 BB01 BB03 CC01 FF13 5D121 BA05 BB11 CA10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射光強度に依存して凹部又は凸部を形
    成する感光材料を用いた被加工品に対し、強度を制御さ
    れた照射光を用いて、感光材料面に微細な凹凸形状を加
    工することを特徴とする微細光加工方法。
  2. 【請求項2】 前記感光材料が、光吸収により異性化し
    又は原子間の結合力が減少する光反応性部位を含む高分
    子材料又はガラス材料であることを特徴とする請求項1
    に記載の微細光加工方法。
  3. 【請求項3】 前記光反応性部位が、以下の(1)又は
    (2)であることを特徴とする請求項2に記載の微細光
    加工方法。 (1)高分子材料に含まれる光反応性部位が、エテン基
    (C=C)、イソシアノ基(N=C)又はアゾ基(N=
    N)を持つフォトクロミック化合物である。 (2)ガラス材料に含まれる光反応性部位が、イオウ
    (S),セレン(Se)及びテルル(Te)のいずれか
    と、ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As)及びアンチモ
    ン(Sb)のいずれかとが結合した構造を含むものであ
    る。
  4. 【請求項4】 前記照射光が伝播光である場合におい
    て、照射光の強度を制御する手段が、少なくとも二通り
    の相異なる光透過率を示す光透過部を備えたフォトマス
    クを含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の微細光加工方法。
  5. 【請求項5】 前記照射光が近接場光である場合におい
    て、照射光の強度を制御する手段が、少なくとも近接場
    光の発生源と被加工品の感光材料面との距離を制御する
    手段を含んで構成されていることを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の微細光加工方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    微細光加工方法によって加工された被加工品であること
    を特徴とする微細光加工品。
  7. 【請求項7】 前記微細光加工品が、以下の(3)〜
    (6)のいずれかであることを特徴とする請求項6に記
    載の微細光加工品。 (3)凹レンズ及び/又は凸レンズであるレンズ又はア
    レイレンズ。 (4)微細光加工品に用いた前記感光材料が照射光強度
    に依存して凹部又は凸部を形成すると共に屈折率変化を
    起こす材料である場合における、光導波路。 (5)微細光加工品に用いた前記感光材料が照射光強度
    に依存して凹部又は凸部を形成すると共に分子配向の変
    化を起こす材料である場合における、光スイッチ素子。 (6)少なくとも上記(4)の光導波路と上記(5)の
    光スイッチ素子とを含む光回路。
  8. 【請求項8】 照射光強度に依存して凹部又は凸部を形
    成する感光材料を用いて構成され、強度を制御された照
    射光によって二通り以上の形状の異なる記録ビットを形
    成したことを特徴とする光記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記光記録媒体における記録ビットが三
    通り以上の形状の異なる多値記録ビットからなることを
    特徴とする請求項8に記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 照射光強度に依存して凹部又は凸部を
    形成する感光材料を用いて構成され、強度を制御された
    照射光によってスパイラル状又は同心円状である凹条又
    は凸条からなる光スポット案内溝を形成した、情報未記
    録の記録媒体であることを特徴とする光記録媒体。
  11. 【請求項11】 照射光強度に依存して凹部又は凸部を
    形成する感光材料を用いて構成され、強度を制御された
    照射光によってスパイラル状又は同心円状である凹条又
    は凸条の形成に基づく光スポット案内溝を構成すると共
    に、該光スポット案内溝の底部又は溝間凸条の頂部に光
    情報の記録ビットを形成した、情報記録済の記録媒体で
    あることを特徴とする光記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記光スポット案内溝が、光記録媒体
    の感光材料面にスパイラル状又は同心円状のスリットを
    有する光マスクを被覆したもとで、光照射することによ
    り、形成されたものであることを特徴とする請求項10
    又は請求項11に記載の光記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記記録ビット、及び/又は光スポッ
    ト案内溝が、近接場光を用いて形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項8〜請求項12のいずれかに記載
    の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記光記録媒体が、再生専用光記録媒
    体の作製に用いる記録媒体原盤であることを特徴とする
    請求項8〜請求項13のいずれかに記載の光記録媒体。
JP2001235965A 2001-08-03 2001-08-03 微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体 Pending JP2003039400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001235965A JP2003039400A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001235965A JP2003039400A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003039400A true JP2003039400A (ja) 2003-02-13

Family

ID=19067321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001235965A Pending JP2003039400A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003039400A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10393007B4 (de) * 2002-08-02 2010-11-11 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Auf einem lichtinduzierten Oberflächenrelief basierende Datenspeichermethode
JP2012008251A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Sk Electronics:Kk 光干渉変調方式による表示装置の製造方法
JPWO2014181890A1 (ja) * 2013-05-10 2017-02-23 国立大学法人 千葉大学 有機螺旋構造体の製造方法、及びそれにより製造される有機螺旋構造体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10393007B4 (de) * 2002-08-02 2010-11-11 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Auf einem lichtinduzierten Oberflächenrelief basierende Datenspeichermethode
JP2012008251A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Sk Electronics:Kk 光干渉変調方式による表示装置の製造方法
JPWO2014181890A1 (ja) * 2013-05-10 2017-02-23 国立大学法人 千葉大学 有機螺旋構造体の製造方法、及びそれにより製造される有機螺旋構造体
US10099921B2 (en) * 2013-05-10 2018-10-16 National University Corporation Chiba University Method for producing organic helical structure, and organic helical structure produced using said method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI231409B (en) Photoresist material and micro-fabrication method
CN100380485C (zh) 光盘用原盘的制造方法和光盘的制造方法
US6413680B1 (en) Optical recording method, optical recording medium, and optical recording system
US20040028869A1 (en) Information recording medium, information recording method, and information reproducing method
KR20070065914A (ko) 마스터 기판 및 고밀도 양각 구조를 제조하기 위한 방법
JPH04119887A (ja) 情報記録媒体及び情報記録方法
JP2000149331A (ja) 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び光記録再生装置
Chu et al. Fabrication of phase-change Ge 2 Sb 2 Te 5 nano-rings
EP1154414B1 (en) Optical recording medium, master disc for the preparation of the optical recording medium and optical recording and/or reproducing apparatus
JP2003039400A (ja) 微細光加工方法、微細光加工品及び光記録媒体
JP2006215052A (ja) 細溝形成方法及びそれによって得られた細溝基板
US8295141B2 (en) Pattern and method for forming the same
JP4101736B2 (ja) 原盤、スタンパ、光記録媒体及びromディスクの製造方法
Tominaga et al. Readout characteristics and mechanism of light-scattering-mode super-RENS disks
CN100582936C (zh) 抗蚀剂材料和微加工方法
JP2006309908A (ja) 狭トラックピッチ基板の製造方法及び製造装置、それによって得られた狭トラックピッチ基板
JP3466650B2 (ja) 書き換え可能光記録方法
JP4611944B2 (ja) 溝形成方法
CN101578663B (zh) 光学信息记录介质及用于制造该介质的方法
JP4000365B2 (ja) 平板型レンズを用いた結像方法及び該結像方法を利用した高密度光記録方法
TW200426815A (en) Optical recording medium, stamper for producing optical recording medium, recording/reproducing apparatus, and recording/reproducing method
JP2001101698A (ja) 光情報記録再生システム
JP2005138011A (ja) 粒子配置構造体とその製造方法
Ahluwalia Data Storage Devices
EP1805757A2 (en) Master substrate and method of manufacturing a high-density relief structure