JP2003038500A - 管状器官内の異物除去用ブラシつきシャフト - Google Patents

管状器官内の異物除去用ブラシつきシャフト

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JP2003038500A JP2001235658A JP2001235658A JP2003038500A JP 2003038500 A JP2003038500 A JP 2003038500A JP 2001235658 A JP2001235658 A JP 2001235658A JP 2001235658 A JP2001235658 A JP 2001235658A JP 2003038500 A JP2003038500 A JP 2003038500A
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shaft
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peripheral surface
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血管等の管状器官内の異物を容易にかき取る
ことができ、しかも脳血管内の異物除去をも可能にする
異物除去手段を提供することを課題とする。 【解決手段】 可撓性シャフトの先端部外周面に、該外
周面から外方へ張り出す回収ブラシを1個又は軸方向に
小間隔をあけて複数個設け、上記回収ブラシは、上記シ
ャフトの軸心を中心として、円板状をなす弾性材からな
る1枚羽根、又は上記シャフト外周面から放射状に突出
する弾性材からなる複数枚の羽根からなる、管状器官内
の異物除去用ブラシつきシャフト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、血管内の血栓、
アテローム等の塞栓物、胆管や尿管内の結石、その他管
状器官内の各種異物を回収除去するためのブラシつきシ
ャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、血管内の血栓を除去する
手段として可撓性カテーテルの先端に、合成樹脂、ゴム
等の皮膜からなるバルーンを取りつけたバルーンつきカ
テーテルが知られており、使用においては、上記カテー
テルのバルーンを収縮状態で血管内の異物の先まで送り
こみ、そこでカテーテルを通じてバルーンに気体又は液
体を圧送して葉巻状に膨脹させ、該膨脹バルーンを引き
戻すことによって血栓を押し出し除去するのである。
【0003】しかし、上記のバルーンカテーテルは、バ
ルーン皮膜が強度に乏しいため、バルーンが破裂し易
く、特に血管の屈曲部において破裂の危険が大きく、ま
たバルーンの形状はほぼ葉巻状やボール状に限られ、血
栓をかき取り易い特殊形状に膨脹させることは容易でな
いため、血栓除去が不十分な場合が多い。さらに、相当
大径のものになるため、脳血管等の血栓についてはほと
んど除去できない難点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題及びその解決手段】本願
発明は、破裂等の危険を除くと共に管状器官内の異物を
かき取り易くし、しかも脳血管内等の異物除去をも可能
にする管状器官内の異物除去手段を提供することを課題
とする。
【0005】その課題を解決する手段として、本願請求
項1の発明は、可撓性シャフトの先端部外周面に、該外
周面から外方へ張り出す回収ブラシを1個又は軸方向に
小間隔をあけて複数個設け、上記回収ブラシは、上記シ
ャフトの軸心を中心として、円板状をなす弾性材からな
る1枚羽根、又は上記シャフト外周面から放射状に突出
する弾性材からなる複数枚の羽根からなる、管状器官内
の異物除去用ブラシつきシャフトを提案し、
【0006】本願請求項2の発明は、可撓性シャフトの
先端部外周面に、該外周面から外方へ張り出し且つ該外
周面を一巻き又は複数巻きのらせん状にめぐる回収ブラ
シを設け、上記回収ブラシは、弾性材からなるらせん方
向に連続する1枚羽根又はらせん線上で放射状に突出す
る複数枚の羽根からなる、管状器官内の異物除去用ブラ
シつきシャフトを提案する。
【0007】本願請求項3の発明は、上記請求項1又は
2の発明によるブラシつきシャフトを管状器官内に挿入
した際、抗血栓薬液、血栓溶解液等の所要薬液を管状器
官内に同時に射出することができるようにすることを課
題とし、その解決手段として上記シャフトを中空とし、
該シャフトの先端部分外周面に、中空内部と開通し且つ
環状器官内壁面に向けて開口する薬液射出孔を設けた、
管状器官内の異物除去用ブラシつきシャフトを提案す
る。
【0008】本願発明における上記「シャフト」には、
通常カテーテルと称する中空のもの、及び中実のものを
含む。またシャフトの材質は、ポリアミド系、ポリウレ
タン系等の合成樹脂、ステンレス鋼、ニッケル−チタン
合金等の金属等であって、血管等の管状器官内に自由に
挿入できるような可撓性を有するものが使用される。
【0009】また上記「羽根」の材質は、ポリウレタン
系、ポリアミド系、シリコン系等の弾性合成樹脂、シリ
コンゴム系、アクリルゴム系等の弾性合成ゴム、弾性天
然ゴム等が適宜選択的に使用される。
【0010】さらに本願請求項1及び2の発明における
回収ブラシの「1枚羽根又は放射状に突出する複数枚の
羽根」は、上記シャフトの軸心線に対し直角方向に突出
するもの、及び上記シャフトの長手方向に適宜傾斜して
突出するものを含む。以下図面を参照して本願発明の実
施例について説明する。
【0011】
【実施例】図1、2、3において、可撓性シャフトとし
て本例では中空の可撓性カテーテル(1)を使用し、該
カテーテル(1)の先端に、先端にガイドワイヤ案内孔
(6)を有するキャップ(2)を接合すると共に、該キ
ャップ(2)に後続して、弾性材からなる3個の回収ブ
ラシ(3)…を本例では軸方向に小間隔をあけて3重フ
ランジ状に突設してある。
【0012】上記回収ブラシ(3)は、上記カテーテル
(1)の外周面に接着された管状バンド(4)の一端か
らほぼ短冊状の多数枚の弾性羽根(5)…を放射状に突
出した菊花形のもので、本例では、さらに各羽根(5)
…をカテーテル(1)の後方へ向けて若干傾斜させてあ
る。なお、上記ガイドワイヤ案内孔(6)は、ガイドワ
イヤが摺動自在に挿入可能であって、ガイドワイヤとの
間にほとんど隙間のできない程度の径に設計される。
【0013】上記カテーテル(1)はもとより、上記回
収ブラシ(3)…の外径は、これを使用するべき管状器
官の内径に応じて適宜設計される。
【0014】上例のブラシつきカテーテル(1)を使用
して血管内壁の堆積物を回収除去する例について次に説
明する。予め治療すべき血管の内径よりもやや外径の小
さい回収ブラシ(3)…つきカテーテル(1)を準備
し、これを図8(イ)に示すように該回収ブラシ(3)
…の外径よりもやや内径の小さいガイドカテーテル
(D)内に、該回収ブラシ(3)…を後方へ弾性的に倒
伏させた状態で挿入しておく。まず、血管(A)内の堆
積物(B’)による狹窄部(B)にガイドワイヤ(C)
を挿入し、該ガイドワイヤ(C)に被嵌したブラシつき
カテーテル(1)をガイドカテーテル(D)とともに該
ガイドワイヤ(C)を案内として血管(A)内に挿入す
る。上記狹窄部(B)の手前までガイドカテーテル
(D)を挿入したら、図8(ロ)のように上記ブラシつ
きカテーテル(1)の先端の回収ブラシ(3)…をガイ
ドカテーテル(D)から押し出し、該ブラシ(3)…を
弾性復元力により拡開させた状態で、上記狹窄部(B)
を通過してその前方へ進出させる。上記回収ブラシ
(3)…の狹窄部(B)通過においては、ブラシの各羽
根(5)…が後方へ弾性的に倒伏して狹窄部(B)を円
滑に通過する。
【0015】次に同図(ハ)のようにブラシつきカテー
テル(1)を後退させて、ブラシ(3)…を狹窄部
(B)に通過させると、各ブラシの羽根(5)…により
堆積物(B’)をかき取って後方へ送る。上記ブラシ
(3)…の前進、後退を所要回数繰り返し、また必要に
よりカテーテル(1)の回転によりブラシ(3)…を回
転させることもよい。上記ブラシ(3)…の後退におい
ては、各羽根(5)…が後方へ傾斜しているので、堆積
物のかき取りを確実に行う。かき取られた堆積物はフブ
ラシ(3)…の後退によりガイドカテーテル(D)内に
送りこまれる。ここで上記ガイドカテーテル(D)内に
吸引力を及ぼすことにより、かき取った堆積物をガイド
カテーテル(D)内に吸引しつつ外部へ排出するのが好
ましい。
【0016】かき取り終了後は、同図(ニ)のようにブ
ラシ(3)…をガイドカテーテル(D)内に引きこみ、
それによりガイドカテーテル(D)の先端開口を閉止
し、カテーテル(D)内にかき取った堆積物を保持し、
その状態でガイドカテーテル(D)とともにブラシつき
カテーテル(1)を引き抜く。
【0017】本発明における回収ブラシは、上例に限ら
ず他の種々の構造のものがあり、例えば図4(イ)の回
収ブラシ(3a)は、1枚の円形羽根(5a)、同図
(ロ)の回収ブラシ(3b)は、互に間隔をあけて4枚
の扇形羽根(5b)…をそれぞれ設けた例である。
【0018】また、回収ブラシの羽根先端部の平面形状
は、図1〜3の羽根(5)…が四角形であるのに対し、
図5(イ)の羽根(5c)…がダブル剣先形で、かき取
り作用を強化したもの、同図(ロ)の羽根(5d)…が
丸形で、かき取り作用をやさしくしたものである。
【0019】さらに、回収ブラシの羽根の突出方向及び
断面形状は、図1〜3の羽根(5)…が後方傾斜の長方
形であるのに対し、図6(イ)の羽根(5e)が環状バ
ンド(4e)から直角に突出する先細りの直線状、同図
(ロ)の羽根(5f)か後方傾斜の先細りの弧状、同図
(ハ)の羽根(5g)が後方傾斜の先細りのカール状で
ある。
【0020】図7に示すブラシつき可撓シャフトの他の
実施例は、可撓カテーテル(1h)の先端部外周面に弾
性材からなる多数の羽根(5h)…を有するらせん状回
収ブラシ(3h)を設けた例で、各羽根(5h)…が、
上記カテーテル(1h)の外周面におけるらせん線上に
沿って放射状に突出されると共に、カテーテル(1h)
の後方へ若干傾斜されている。上記羽根(5h)…は、
上記カテーテル(1h)外周面にらせん状に接着された
帯状バンド(4h)の一側端から立ち上げたものであ
る。さらに本例では、上記回収ブラシ(3h)の後方に
おけるカテーテル(1h)外周面に、該カテーテル中空
内部と開通し且つ管状器官内壁面に向けて開口する薬液
射出孔(7h)…を、本例ではらせん線に沿って設けて
ある。
【0021】本例のブラシつきカテーテル(1h)を図
8と同様に血管内壁の堆積物除去に使用した場合、同図
(ロ)のようにブラシつきカテーテル(1h)にガイド
ワイヤ(C)が挿入されて該カテーテル(1h)前端の
ガイドワイヤ案内孔(6h)がほぼ閉じられている状態
で、外部から血栓溶解液等をカテーテル(1h)内に圧
送して該血栓溶解液等を上記射出孔(7h)…から堆積
物(B’)に放射する。それによりブラシ(3h)によ
る堆積物除去がさらに容易となる。
【0022】上記薬液射出孔(7h)…は、上例の位置
に限らず、上記らせん状羽根(5h)の間、その他用途
に応じてカテーテル先端部分の適所に設けられる。
【0023】
【発明の効果】本願請求項1および2の発明の管状器官
内の異物除去用ブラシつきシャフトによれば、従来のバ
ルーンカテーテルのような破裂等の危険を解消すること
ができると共に、弾性回収ブラシにより管状器官の内壁
面に付着する異物を容易にかき取ることができ、さらに
全体を小サイズにつくることができるから脳血管内の異
物除去にも使用することができる。
【0024】本願請求項3の発明の管状器官内の異物除
去用ブラシつきシャフトによれば、本器を用いて管状器
官内の異物を除去する際に、薬液射出孔から所要の薬液
を管状器官の内壁面に放射して所期の処置を行うことが
できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回収ブラシつき可撓カテーテルの
先端部分の側面図である。
【図2】図1の拡大縦断面図である。
【図3】図1の拡大正面図である。
【図4】(イ)回収ブラシの他の実施例の拡大正面図で
ある。 (ロ)同上さらに他の実施例の拡大正面図である。
【図5】(イ)回収ブラシの羽根の他の実施例の拡大一
部正面図である。 (ロ)同上さらに他の実施例の拡大一部正面図である。
【図6】(イ)回収ブラシの羽根の別の実施例の拡大断
面図である。 (ロ)同上さらに別の実施例の拡大断面図である。 (ハ)同上またさらに別の実施例の拡大断面図である。
【図7】らせん状回収ブラシつき可撓カテーテルの先端
部分の側面図である。
【図8】(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)回収ブラシつ
きカテーテルを使用した血管内堆積物除去工程の略線図
である。
【符号の説明】
1、1h 可撓カテーテル 3、3a、3b、3c、3d、3e、3f 回収ブラシ 3h らせん状回収ブラシ 5、5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h
弾性羽根 7h 薬液射出孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性シャフトの先端部外周面に、該外
    周面から外方へ張り出す回収ブラシを1個又は軸方向に
    小間隔をあけて複数個設け、 上記回収ブラシは、 上記シャフトの軸心を中心として、円板状をなす弾性材
    からなる1枚羽根、又は上記シャフト外周面から放射状
    に突出する弾性材からなる複数枚の羽根からなる、管状
    器官内の異物除去用ブラシつきシャフト。
  2. 【請求項2】 可撓性シャフトの先端部外周面に、該外
    周面から外方へ張り出し且つ該外周面を一巻き又は複数
    巻きのらせん状にめぐる回収ブラシを設け、 上記回収ブラシは、 弾性材からなるらせん方向に連続する1枚羽根又はらせ
    ん線上で放射状に突出する複数枚の羽根からなる、管状
    器官内の異物除去用ブラシつきシャフト。
  3. 【請求項3】 上記シャフトを中空とし、該シャフトの
    先端部分外周面に、中空内部と開通し且つ環状器官内壁
    面に向けて開口する薬液射出孔を設けた、請求項1又は
    2に記載の管状器官内の異物除去用ブラシつきシャフ
    ト。
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