JP2003037257A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP2003037257A
JP2003037257A JP2001221022A JP2001221022A JP2003037257A JP 2003037257 A JP2003037257 A JP 2003037257A JP 2001221022 A JP2001221022 A JP 2001221022A JP 2001221022 A JP2001221022 A JP 2001221022A JP 2003037257 A JP2003037257 A JP 2003037257A
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JP2001221022A
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Kenzo Fukuyoshi
健蔵 福吉
Tadashi Ishimatsu
忠 石松
Tomohito Kitamura
智史 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡便な構成で、反射防止効果、さらにはノイ
ズ、フレア、スミア防止に著しい効果のある固体撮像素
子を提供することを目的とする。 【解決手段】半導体基板11に光電変換素子21、遮光
部31、平坦化層41、カラーフィルタ51、平坦化層
42が形成された撮像素子基板50にアンダーコート層
61、光吸収層63、樹脂レンズ71上にポーラス層7
2が形成されたマイクロレンズ70と、マイクロレンズ
70上の空間90を介して反射防止膜82bが形成され
た透明基板81を配設して固体撮像素子100を得る。
マイクロレンズ70は樹脂レンズ71上にポーラス層7
2を形成しているので、マイクロレンズ70表面より入
射光が反射するのを防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C−MOSやCC
Dによる受光素子に代表される撮像素子および撮像素子
上に形成されるマイクロレンズに関し、特に、マイクロ
レンズの実効的な開口率を上げることによる感度向上及
びスミアを低減した撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】CCDなどの受光素子の光電変換に寄与
する領域(開口部)は、素子サイズや画素数にも依存す
るが、その全面積に対し20〜40%程度に限られてし
まう。開口部が小さいことは、そのまま感度低下につな
がるため、これを補うために受光素子上に集光のための
マイクロレンズを形成することが一般的である。しかし
ながら、近時、200万画素を超える高精細CCD撮像
素子への要求が強くなり、これら高精細CCDにおいて
付随するマイクロレンズの開口率低下(すなわち感度低
下)及びスミア、フレア(ゴースト)等のノイズ増加が
大きな問題となってきている。さらに、撮像素子デバイ
ス表面(マイクロレンズ゛表面など)とカバーガラス等
の透明基板内面からの再反射光や散乱光が、撮像素子へ
のノイズの一因となっており問題となっている。
【0003】樹脂レンズ上にレンズ材との屈折率差のあ
る薄膜を積層する技術は、特開平4−223371号公
報に公示されている。ここでは、使用する材料名は開示
さてていないものの、マイクロレンズ表面に形成する高
屈折率と低屈折率の2層の反射防止膜として示されてい
る。マイクロレンズのくっつきを避けるための安定生産
技術として、あるいは高開口率技術として、特開平6−
112459号公報及び特開平9−45884号公報な
どのエッチングを利用した“溝方式”と呼ばれる技術が
開示されているが、これら技術はレンズ間に凹部の形成
は可能であるものの、凹部を小さくする狭ギャップには
なりにくい。
【0004】すなわち、マイクロレンズを母型としてド
ライエッチングなどによりエッチングしていくため、基
本的にはレンズ形状がなだらかに同時に凹部も丸く広が
る傾向に加工されてしまう。等方性エッチング、異方性
エッチングいずれも母型パターンより基本的には、より
狭ギャップに加工するものでない。“溝方式”は、特開
平6−112459号公報に開示されているように1μ
mレベルの広いレンズ間ギャップにて効果が出るもの
で、0.3μm以下の狭ギャップを再現できるものでな
い。これらの技術は、基本的にレンズ間の形状をなめら
かに加工する技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−223
371号公報等のマイクロレンズ上に反射防止膜を形成
する技術のみでは、フレアの解消に十分な改善が見込め
ないことが本発明者らの検討の結果、明確となった。図
4に、半導体基板111に光電変換素子121、遮光部
131、平坦化層141、カラーフィルター151及び
平坦化層1442が形成された撮像素子基板150にア
ンダーコート層161及びマイクロレンズ170を形成
し、マイクロレンズ170上の空間190を介してカバ
ーガラス等の透明基板181を配設した従来の固体撮像
素子200の入射光、反射光及び再反射光の光学系の挙
動を示す説明図を示す。マイクロレンズ170上に空気
などの空間を設けて配設される透明基板181は、比較
的屈折率の高い材料を用いており、その表面反射は5%
前後である。また、固体撮像素子200に要求されるS
/N比(信号とノイズの割合を示し、この値は大きいほ
ど優れた素子と言える)は、30dB以上、好ましくは
40dB以上である。なお、ここでdB表記のS/N比
は、一般的に、〔S/N比〕=10log10(S/
N)で表される。
【0006】しかしながら、光電変換素子特性や こう
した素子の配線起因(浮遊容量やクロストーク)にてS
/N比が低下し、高い特性を保持することは難しいのが
実状であり、これに反射光起因のノイズが付加されるた
め、反射光によるノイズレベルはさらに低く抑えなけれ
ばならない。
【0007】また、上記、反射光によるノイズ発生のメ
カニズムは不明瞭であるが、本発明者らは、反射光その
ものというより、マイクロレンズ170表面で反射した
光が透明基板181内面(透明基板181の内側の面)
で再度反射する再反射光が、問題であることを見いだし
た。すなわち、マイクロレンズ170表面の反射をマイ
クロレンズ上の反射防止膜を用いて1%程度に抑えたと
しても、透明基板181内面で5.5%の反射があれ
ば、再反射光によるノイズは大きくなり、計算上、その
S/N比は32.6dBとなる。これに光電変換素子デ
バイス側のノイズが加算されるため、総合的なS/N比
は大きく低下することになる。
【0008】透明基板181内面とマイクロレンズ17
0表面の間での再反射光や散乱光を軽減するために、効
果のある手法として、低屈折率弗化物(もしくは低屈折
率酸化物)と高屈折率酸化物を積層する反射防止膜が有
効である。こうした酸化物や弗化物は屈折率差を大きく
とれるために高性能の反射防止膜を作製できる。しかし
ながら、この類の反射防止膜は、蒸着機などの真空機器
を用いて成膜する必要があり、きわめてコストのかかる
手法である。しかも、蒸着機などを用いると、真空槽か
らの蒸着物の剥離起因などの異物付着が避け難く、収率
低下の要因となる。加えて、有機樹脂であるマイクロレ
ンズ表面に無機多層膜を形成することは、それぞれの熱
膨張率差や水分含有の程度の差などから信頼性の点で劣
るものである。さらに、真空成膜プロセスを用いて形成
した酸化物膜などは、装置内に付着する膜剥がれに起因
する異物付着が避け難く、半導体デバイス形成プロセス
としては好ましいものでない。
【0009】少なくとも、マイクロレンズ上に形成する
反射防止膜は、コスト、収率面で、真空成膜法でなく、
他の簡易な製法で実施すべきである。また、従来構成で
は、マイクロレンズ間の凹部への斜め光の光電変換素子
への入射が避けがたく、スミヤやノイズの原因となり
画質低下につながっている。撮像素子の高精細化は、5
μmピッチ以下のマイクロレンズの配列及び0.3μm
以下のレンズパターン間ギャップ(以下、狭ギャップと
略称する)を要求してきている。
【0010】しかし、一般にマイクロレンズは、感光性
樹脂を用いたフォトリソグラフィーを用いたパターン作
製技術と熱フロー技術を併用して形成しており、これら
技術からくる制約で、そのマイクロレンズの辺方向のギ
ャップ寸法(レンズ間寸法)は1μmからせいぜい0.
4μmである。レンズ間寸法を0.3μm以下とすると
隣り合うマイクロレンズがそれぞれのパターンエッジで
くっつき、ムラ不良となることが多く、量産レベル技術
とはならない。こうした従来技術からくる制約は、高精
細化に伴うマイクロレンズの開口率低下となり、撮像素
子の感度低下につながるという問題がある。
【0011】樹脂レンズ上に等方的に無機膜や樹脂膜を
堆積形成して0.3μm以下のレンズ間ギャップを達成
しようとする技術は、例えば、尿素樹脂をいて合成蒸着
する方法や、特開平5−48057号公報に開示されて
いるように、ECRプラズマ等のCVDを用いて堆積す
る方法がある。しかし、これら技術は、高価な真空装置
やCVD装置を使用する必要があり、簡便な方式と言え
ず大幅なコストアップとなる方法である。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑み考案されたも
ので、簡便な構成で、反射防止効果、さらにはノイズ、
フレア、スミア防止に著しい効果のある固体撮像素子を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記問題
を解決するため、まず請求項1においては、複数の光電
変換素子と、透明樹脂層上に形成された複数のマイクロ
レンズと、該マイクロレンズ上に空間を設けて透明基板
を配設した固体撮像素子において、前記マイクロレンズ
と相対する面側の透明基板に反射防止膜を形成し、か
つ、複数のマイクロレンズ及びマイクロレンズ間の透明
樹脂層の表面を覆うように光学的ボイドを有するポーラ
ス層からなる反射防止膜を形成したことを特徴とする固
体撮像素子としたものである。
【0014】また、請求項2においては、前記マイクロ
レンズ間に、光吸収層を配設したことを特徴とする請求
項1に記載の固体撮像素子としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の固体撮像素子100は、
図1に示すように、半導体基板11に光電変換素子2
1、遮光部31、平坦化層41、カラーフィルター51
及び平坦化層42が形成された撮像素子基板50にアン
ダーコート層61、光吸収層63、樹脂レンズ71上に
ポーラス層72が形成されたマイクロレンズ70と、マ
イクロレンズ70上の空間90を介して反射防止膜82
bが形成された透明基板81が配設されたものである。
【0016】請求項1に係わる発明では、マイクロレン
ズ70は樹脂レンズ71上にポーラス層72を形成して
いるので、マイクロレンズ70表面より入射光が反射す
るのを防止している。さらに、透明基板81のマイクロ
レンズ゛側に反射防止膜82bを形成しているので、透
明基板81より入射した入射光がマイクロレンズ70表
面で反射するわずかな反射光を再度透明基板81で再反
射させないようにしたものである。また、固体撮像素子
100の外側の透明基板81の表面にも反射防止膜82
aを形成している。なお、外側の反射防止膜82aは、
入射光の表面反射を減らして固体撮像素子100の感度
低下を防ぐ役割のものである。外側の反射防止膜82a
は、これを省いても良い。
【0017】本発明の固体撮像素子100のアンダーコ
ート層61、樹脂レンズ71及びポーラス層72に用い
る樹脂材料は、可視域の透明性(可視域透過率)が高
く、実用的な信頼性(耐熱性、耐光性、耐熱サイクルなど)
があれば良く、限定するものでない。例えば、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂などの尿素樹脂、フェノ
ール樹脂あるいはこれらの共重合物などが使用可能であ
る。樹脂レンズ71の材料には フェノール系やフェノ
ールノボラック系感光性樹脂やアクリル系の感光性樹
脂、アルカリ可溶性のポリスチレン樹脂などが代表的に
用いられる。あるいは、低分子量のメラミン−エポキシ
共重合物が、あるいはこれらを前記樹脂の硬化剤として
用いることがある。樹脂レンズ71は、アンダーコート
層61上に形成されている。アンダーコート層61の一
つの材料選択基準は、製造プロセスの観点から、樹脂レ
ンズ71に用いる材料より、ドライエッチング性の高い
材料であることが好ましい。
【0018】ポーラス層72は、樹脂レンズ71上に所
定厚のエポキシあるいはアクリル樹脂からなる透明樹脂
層を形成し、透明樹脂層の樹脂表面を酸素プラズマ雰囲
気でドライエッチングすることにより、樹脂レンズ71
上に光学的なボイド(空隙)を形成し、ポーラス層72
は、エポキシやアクリル樹脂に対し硬化剤(例えば酸
系)の量を変えて作製した透明樹脂層に、酸素プラズマ
でのドライエッチングを一定時間行うと、その硬化剤の
量に応じ、0.1μm程度の柱状の樹脂突起あるいは
0.03〜0.3μmの柱状樹脂が並んだテクスチャー
を示したり、あるいは、細かい凹凸(空隙部をほとんど
形成しない)を形成した表面様相を示したりする。この
ように、ポーラス層のテクスチャーや空隙率は、樹脂
(ポリマー)、硬化剤の種類・量、その塗布膜厚・硬膜
条件、ドライエッチング条件などによって調整できる。
【0019】ドライエッチングにより形成される柱状樹
脂は、光の波長のおよそλ/4の大きさ、ピッチで形成
することが光の反射防止効果を増長させるため、好まし
い。正確にλ/4の大きさ、ピッチで形成しなくとも、
空隙(柱状樹脂間のすきま)の形成で、表面層(ポーラ
ス層)の見かけ上の屈折率が下がることにより反射防止
機能を付与することができる。ポーラス層の屈折率は、
マイクロレンズ材料が有機材料(一般的には、1.6前
後の屈折率)であるため、形成する表面層の屈折率は十
分な反射防止効果を得るために、1.3以下の屈折率で
あることが望ましい。空気(屈折率1)と樹脂との混合
系でポーラス層を形成しているため、見かけ上1.3以
下の低屈折率層を形成することができる。また、ポーラ
ス層のさらに効果的な屈折率は、下地であるマイクロレ
ンズの屈折率のおよそ平方根の値であることが好まし
い。例えば、マイクロレンズ材料の屈折率が1.60の
とき、ポーラス層に設定すべき効果的な屈折率は約1.
26となる。
【0020】請求項2に係わる発明では、樹脂レンズ7
1間の凹部62に光吸収層63を形成し、マイクロレン
ズ70間に入射する光を吸収し、迷光による撮像素子の
S/N比低下を防止している。光吸収層63は、熱リフ
ロー性(塗布後の加熱硬膜で、硬膜の前段階でメルトす
る性質)を有する樹脂材料に、光吸収材料(カーボン、
着色剤)を分散させ、樹脂レンズ71上に塗布形成し乾
燥後、熱リフローさせて樹脂レンズ71間の凹部62に
光吸収層を流し込むようにして、選択的、自己整合的
(セルフアライン)に形成することができる。
【0021】以下本発明の固体撮像素子の製造方法につ
いて説明する。図2(a)〜(e)に本発明の固体撮像
素子100の製造方法を工程順に示す模式構成部分断面
図を示す。まず、半導体基板11に光電変換素子21、
遮光部31、平坦化層41、カラーフィルタ51及び平
坦化層42が形成された撮像素子基板50にアンダーコ
ート層61を形成する(図2(a)参照)。
【0022】次に、アンダーコート層61上に感光性樹
脂溶液をスピンコーター等により塗布し、感光性樹脂層
を形成し、露光、現像処理して樹脂パターンを形成し、
樹脂パターンを熱フローさせて、樹脂レンズ71を形成
する。さらに、樹脂レンズ71間の露出したアンダーコ
ート層61をプラズマアッシング、ドライエッチング処
理を行って、凹部62を形成する(図2(b)参照)。
ここで、アンダーコート層61と樹脂レンズ71との間
でエッチングレートに差を付け、樹脂レンズ71に対し
アンダーコート層61のエッチングレートを高く設定し
てあるので、樹脂レンズ71の表面形状が維持された状
態で、凹部62を形成することができる。なお、図2
(b)〜図2(d)においては、半導体基板11から平
坦化層42までの撮像素子基板50の部位は図示を省略
している。
【0023】次に、カーボン或いは着色剤等の光吸収剤
を含む着色樹脂溶液をスピンコーターにて塗布し、乾燥
後熱リフローさせて、凹部62に光吸収樹脂層を形成
し、樹脂レンズ71上に形成された薄膜の光吸収樹脂層
をプラズマアッシング等にて除去し、凹部62に光吸収
層63を形成する(図2(c)参照)。凹部62の深さ
は 0.5〜1.5μm程度に形成するのが良い。この
光吸収層63は、マイクロレンズ間に入射する光を吸収
し、迷光による撮像素子のS/N比低下を防ぐものであ
る。
【0024】次に、光吸収層63が形成された樹脂レン
ズ71上に透明樹脂溶液をスピンコート等により塗布
し、透明樹脂層を形成する。透明樹脂溶液としてはエポ
キシ樹脂あるいはアクリル樹脂に硬化剤を適量混入した
ものを使用する。さらに、透明樹脂層の樹脂表面を酸素
プラズマ雰囲気でドライエッチングすることにより、樹
脂レンズ71上に柱状樹脂が並んだ光学的なボイド(空
隙)を有するポーラス層72が形成されたマイクロレン
ズ70を得る。(図2(d)参照)。なお、柱状樹脂の
ピッチあるいは大きさは0.03〜0.3μmとするこ
とが望ましい。透明樹脂溶液の塗布後の樹脂レンズ上の
膜厚や樹脂レンズ間の凹みへの埋まり具合は、溶剤の極
性や樹脂溶液の凝集力、表面張力、チキソトロピー性、
また、界面活性剤の有無や添加量、樹脂溶液の液温や基
板温度、下地の条件、コート条件により影響を受ける。
サブミクロン領域で樹脂レンズ間の凹みを再現する透明
樹脂の膜厚(硬膜後の膜厚)は、0.3μm以下の薄い
膜厚であることが望ましい。
【0025】次に、酸化珪素(SiO2)及び酸化チタ
ン(TiO2)等を真空成膜して反射防止膜82a及び
82bが形成されたカバーガラス等からなる透明基板8
1をポーラス層72が形成されたマイクロレンズ70上
に空間90を介して取り付け、本発明の固体撮像素子1
00を得る(図2(e)参照)。透明基板81の外側の
反射防止膜82aは、入射光の表面反射を減らして 固
体撮像素子の感度低下を防ぐ役割のものである。
【0026】本発明本発明の固体撮像素子100は、真
空成膜などの高価な手法を用いないで、透明樹脂による
ポーラス層をスピンコートのような低コストで簡便な方
法で形成できるメリットがあり、かつ、樹脂レンズ間の
凹部を狭ギャップ化する効果があるが、1μm以下のサ
ブミクロン領域を安定して再現するには、十分な条件設
定が不可欠である。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
まず、半導体基板11に光電変換素子21、遮光部3
1、平坦化層41、カラーフィルタ51及び平坦化層4
2が形成された撮像素子基板50を準備し、エポキシ樹
脂からなるアンダーコート層61を形成した(図2
(a)参照)。
【0028】次に、アンダーコート層61上にフェノー
ル系の感光性樹脂溶液をスピンコーターにより塗布し、
感光性樹脂層を形成し、露光、現像処理して樹脂パター
ンを形成し、樹脂パターンを熱フローさせて、高さ1.
1μmの樹脂レンズ71を形成した。さらに、樹脂レン
ズ71間の露出したアンダーコート層61をドライエッ
チング装置にて、酸素を導入して 圧力20Pa、RF
パワー1KW、処理時間60秒にてドライエッチング処
理を行って、深さ1μmの凹部62を形成した(図2
(b)参照)。
【0029】次に、熱リフロー性を付与したアクリル系
樹脂に0.1μm以下のカーボンを固形比にて8%含有
させた着色樹脂溶液をスピンコーターにて塗布、乾燥後
200℃のホットプレート上で 200℃に一気に昇温
し、熱リフローさせて、凹部62に0.8μmの光吸収
樹脂層形成し、軽いドライエッチングを行って樹脂レン
ズ71上の約0.1μmの薄膜光吸収樹脂層を除去し、
凹部62に光吸収層63を形成した。(図2(c)参
照)。
【0030】次に、光吸収層63が形成された樹脂レン
ズ71上にアクリル樹脂(TOC:富士薬品製)5部に
酸系硬化剤(TOC−HA)2部を混合して作製した透
明樹脂溶液をスピンコートにより塗布し、0.3μm厚
の透明樹脂層を形成した。さらに、透明樹脂層の樹脂表
面を、ドライエッチング装置に酸素を50sccm導入
して、圧力20Pa、RFパワー1KW、基板温度:常
温(RT)、処理時間:20秒にてエッチング処理する
ことにより、樹脂レンズ71上におよそ0.1μm大き
さ・高さの柱状樹脂が、0.05〜0.15μmピッチ
で無数形成された光学的なボイド(空隙)を有するポー
ラス層72が形成されたマイクロレンズ70を得た(図
2(d)参照)。ポーラス層72が形成されたマイクロ
レンズ70の表面反射率はポーラス層を形成しないマイ
クロレンズ比較して、1/4の低反射率を示した。図3
に本実施例で得られたポーラス層の電子顕微鏡写真(6
万倍)を示す。
【0031】次に、酸化珪素(SiO2)及び酸化チタ
ン(TiO2)を真空成膜して反射防止膜82a及び8
2bを形成したカバーガラス等からなる透明基板81
を、ポーラス層72が形成されたマイクロレンズ70上
に空間90を介して取り付け、本発明の固体撮像素子1
00を得た(図2(e)参照)。本実施例で得られた固
体撮像素子100の感度特性S/N比を測定したとこ
ろ、約40dBと良好な特性を示した。
【0032】
【発明の効果】本発明の固体撮像素子は、撮像素子基板
上部に設けられた透明基板に反射防止膜を形成し、か
つ、樹脂レンズ上の透明樹脂層を表面加工してポーラス
層を形成しているため、高感度の撮像素子を低コストで
提供でき、再反射光によるノイズを大幅に抑制でき、S
/N比の高い、高画質の画質を得ることができる。さら
に、樹脂レンズ上に一定膜厚のポーラス層を形成できる
ため、マイクロレンズの実質的な開口率を向上できる。
さらに、マイクロレンズ間に光吸収層を形成しているた
め、撮像素子への斜め入射光をカットし、格段の画質向
上を得ることができる。光吸収層の形成も自己整合(セ
ルフアライン)による低コストの手法によるため、全体
として高性能の固体撮像素子を低コストで提供すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像素子の一実施例を示す模式構
成部分断面図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明の固体撮像素子の製
造方法を工程順に示す模式構成部分断面図である。
【図3】本発明の固体撮像素子の樹脂レンズ上に形成さ
れたポーラス層の電子顕微鏡写真を示す説明図である。
【図4】マイクロレンズ上に空間を設けて透明基板を配
設した従来の固体撮像素子の入射光、反射光及び再反射
光の光学系の挙動を示す説明図である。
【符号の説明】
11、111……半導体基板 21、121……光電変換素子 31、131……遮光部 41、42、141、142……平坦化層 50、150……撮像素子基板 51、151……カラーフィルタ 61、161……アンダーコート層 70、170……マイクロレンズ 71……樹脂レンズ 72……ポーラス層 81、181……透明基板 82a、82b……反射防止膜 90、190……空間 100、200……固体撮像素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA05 AB01 CA02 CA32 CA34 GC07 GD04 GD07 5C024 CX03 CX13 CY47 EX43 EX55

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の光電変換素子と、透明樹脂層上に形
    成された複数のマイクロレンズと、該マイクロレンズ上
    に空間を設けて透明基板を配設した固体撮像素子におい
    て、 前記マイクロレンズと相対する面側の透明基板に反射防
    止膜を形成し、かつ、複数のマイクロレンズ及びマイク
    ロレンズ間の透明樹脂層の表面を覆うように光学的ボイ
    ドを有するポーラス層からなる反射防止膜を形成したこ
    とを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】前記マイクロレンズ間に、光吸収層を配設
    したことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
JP2001221022A 2001-07-23 2001-07-23 固体撮像素子 Withdrawn JP2003037257A (ja)

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