JP2003036579A - 光磁気記録方法及び装置 - Google Patents

光磁気記録方法及び装置

Info

Publication number
JP2003036579A
JP2003036579A JP2001223249A JP2001223249A JP2003036579A JP 2003036579 A JP2003036579 A JP 2003036579A JP 2001223249 A JP2001223249 A JP 2001223249A JP 2001223249 A JP2001223249 A JP 2001223249A JP 2003036579 A JP2003036579 A JP 2003036579A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
magneto
optical
mark
dsv
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001223249A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Miyaoka
康之 宮岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001223249A priority Critical patent/JP2003036579A/ja
Publication of JP2003036579A publication Critical patent/JP2003036579A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光磁気記録再生に於いて記録を行おうとする
磁壁がすでに記録されている磁区別の漏洩磁界の影響に
より正規の磁壁位置とはずれた位置に形成され、これが
既記録のマーク長に依存するという、いわゆるエッジシ
フトのパターン依存性が存在する。 【解決手段】 光磁気記録媒体に光ビームを照射すると
共に記録信号に応じて磁界を変調させて情報の記録を行
う光磁気記録方法において、記録を行う記録ビット列に
対しては重み付けしたDSVを算出し、既知のエッジシ
フトのパターン依存性に応じて記録マークの後端或いは
前端の記録信号エッジ位置を補正するように記録マーク
列情報を記録する。これにより、エッジシフトのマーク
長依存性の影響を軽減し、情報再生時のエラーレートを
改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気効果を利用
して情報を記録する光磁気記録方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、書き換え可能な高密度記録方式と
して半導体レーザの熱エネルギーを用いて、磁性薄膜に
磁区を書き込んで情報を記録し、光磁気効果を用いてこ
の情報を読み出す光磁気記録媒体がある。近年、この光
磁気記録媒体の記録密度を更に高めて大容量の記録媒体
とする要求が高まっている。
【0003】光磁気記録媒体等の光ディスクの線記録密
度は再生光学系のレーザ波長及び対物レンズの開口数に
大きく依存する。即ち、再生光学系のレーザ波長λと対
物レンズの開口数NAが決まるとビームウエスト径が決
まるため、記録マーク再生時の空間周波数は2NA/λ
程度が検出可能な限界となってしまう。従って、従来の
光ディスクで高密度化を実現するためには、再生光学系
のレーザ波長を短くし、対物レンズのNAを大きくする
必要がある。しかし、レーザ波長や対物レンズの開口数
の改善にも限度があるため、光磁気記録媒体の構成や読
み取り方法を工夫し、記録密度を改善する技術が開発さ
れている。
【0004】例えば、特開平6−290496号公報に
おいて磁壁移動型光磁気媒体を用いて磁壁の移動による
情報再生を行う方法が提案されている。即ち、磁気的に
結合された再生層と記録層とを有してなる多層膜の記録
層に信号記録を行うと共に、加熱用光ビームの照射によ
る温度勾配を利用し、記録層の記録データを変化させる
ことなく再生層の記録マークの磁壁を移動させ、再生用
光ビームスポットのほぼ全域が同一の磁化になるように
再生層を磁化させて再生用光ビームの反射光の偏向面の
変化を検出することにより光の回折限界以下の記録マー
クを再生する信号再生方法が提案されている。
【0005】この方法によれば、再生信号が矩形状にな
り、再生信号振幅を低下させることなく光学系の回折限
界以下の記録マークが再生可能となるため、記録密度並
びに転送速度を大幅に向上することができる。
【0006】図6は従来の磁壁移動型光磁気媒体を用い
た光磁気記録再生装置を示す模式的構成図である。図6
において、1は磁壁移動型光磁気媒体である光磁気ディ
スクである。光磁気ディスク1はガラスやプラスチック
等の基板2上に複数の層から成り、光学系の回折限界以
下の記録マークを再生することが可能な光磁気記録層3
が被着され、更にその上に保護膜4が形成されている。
【0007】光磁気ディスク1は、マグネットチャッキ
ング等でスピンドルモータに支持され、回転軸に対して
回転自在の構造となっている。5は光磁気ディスク1に
レーザ光を照射し、更に反射光から情報を得るための光
ヘッドであり、例えば、開口数が0.60の集光レン
ズ、集光レンズを駆動するアクチュエータ、波長が例え
ば650nmの半導体レーザ、ビームスプリッタ、偏光
ビームスプリッタ等から構成されている。
【0008】半導体レーザから出射したレーザ光は光学
部品群を介して光磁気ディスク1に照射される。この
時、集光レンズはアクチュエータの制御によってフォー
カシング方向及びトラッキング方向に移動してレーザ光
が光磁気記録層3上に逐次焦点を結ぶように制御され、
且つ、光磁気ディスク上に刻まれた案内溝に沿ってトラ
ッキングする構成になっている。光磁気ディスク1で反
射されたレーザ光は光学部品群を介して光磁気記録層3
の磁化の磁性に応じた偏向方向の違いによって、それぞ
れのセンサに集光され、それらを差動増幅することによ
り光磁気信号が生成される。
【0009】コントローラ6は光磁気ディスク1の回転
数及び記録半径・記録セクタ情報、更には環境温度等を
入力情報として、記録パワー、記録信号等を出力し、半
導体レーザ(Laser Diode:LD)ドライバ
ー7、磁気ヘッドドライバー8等を制御するものであ
る。
【0010】また、9は記録動作時に光磁気ディスク1
のレーザ照射部位に変調磁界を印加するための磁気ヘッ
ドであり、光磁気ディスク1を挟み光ヘッド5と対向し
て配置されている。情報の記録時には、光ヘッド5から
光磁気ディスク1に記録レーザ光を照射し、これと同時
に磁気ヘッド9は磁界変調ドライバー8の駆動により記
録信号に対応して極性の異なる磁界を印加する。また、
磁気ヘッド9は光ヘッド5と連動して光磁気ディスク1
の半径方向に移動し、情報記録時には逐次光磁気記録層
3のレーザ照射部位に磁界を印加することで情報を記録
する構成になっている。
【0011】図7は図6の光磁気記録再生装置の記録動
作を説明するタイミングチャートである。図7(a)は
記録信号、(b)は記録パワー、(c)は変調磁界、
(d)は記録マーク列、(e)は再生信号である。図7
(a)に示すような記録信号を記録する場合、記録動作
開始と共に光ヘッド5から光磁気ディスク1に図7
(b)に示すように所定の記録パワーの光ビームが照射
され、同時に図7(c)に示すように記録信号に基づく
変調磁界が印加される。
【0012】ここでは、印加磁界を記録情報に応じて変
調し、且つ、記録LD光を定常周期でパルス状に変調さ
せる所謂パルス磁界変調を採用している。これらの動作
により光磁気記録層3に冷却過程において図7(d)に
示すような記録マーク列が形成される。なお、図7
(d)の斜線部と白抜き部とは、互いに逆の磁化の向き
を持つ磁区を表している。
【0013】図8は図6に示す装置の再生動作を説明す
る図である。ここでは、光磁気ディスク1が記録マーク
の保存を司る記録保持層、磁壁が移動し再生信号に直接
寄与する磁壁移動層、記録保持層、磁壁移動層の結合状
態をスイッチするスイッチング層の3層構造の場合に関
して説明する。図8(a)は再生層の磁区パターン、
(b)は磁壁移動層、スイッチング層及び記録保持層の
磁化状態を示している。また、図8(c)は磁性層の温
度分布、図8(d)は再生信号を示す。
【0014】情報の再生時には、図8(a)に示すよう
に再生用光ビームの照射により光磁気媒体の再生層の磁
壁が移動するTs温度条件まで加熱されている。また、
図8(b)に示すスイッチング層はTsより低い温度領
域では交換結合により記録保持層、磁壁移動層と結合し
た状態となっている。光磁気媒体が光ビームの照射によ
りTs温度以上に加熱されると、スイッチング層はキュ
リー点Tsに達し、磁壁移動層と記録保持層との結合が
切れた状態となる。このため、このTs温度領域に記録
マークの磁壁が到達すると同時に磁壁移動層の磁壁は磁
壁移動層の温度勾配に対してエネルギー的に磁壁が安定
して存在する位置、即ち、光ビームの照射による温度上
昇の線密度方向の最高温度点にランドを横切るように磁
壁が瞬時に移動する。
【0015】これにより、再生光ビームに覆われる領域
の大部分の磁化状態が同じになるため、通常の光ビーム
再生原理においては再生不可能な微小な記録マークであ
っても、図8(d)に示すような矩形に近い状態の再生
信号を得ることができる。従って、図8(a)に示すよ
うな記録マーク列を光ビームで再生することにより、光
ビームに覆われる磁化状態は大部分が同じになるため、
図8(d)に示すように矩形に近い状態の再生信号が得
られ、再生信号振幅をほとんど低下させることなく光学
系回折限界以下の記録マークの再生が可能となり、記録
密度並びに転送速度を大幅に向上できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
記録再生装置においては、記録時にレーザ光の照射によ
り光磁気記録層のレーザ光照射部位の温度はキュリー点
(Tc)まで達し磁化が消失するものの、キュリー点T
c以下の温度領域である周辺部位では磁化が存在する。
図9(c)は磁化及びそれに起因する浮遊磁界を示す図
である。図9(c)に示すように記録マーク端である磁
壁は光ビーム進行方向後端で形成されるが、浮遊磁界は
磁壁形成のために外部から磁気ヘッドにより印加される
変調限界に重畳される。
【0017】この浮遊磁界の大きさは、以前に形成され
た磁壁列と次に形成しようとする磁壁との間隔、即ち、
磁化状態により変化する。従って、前述のように磁壁形
成部位に作用する浮遊磁界強度は記録しようとする磁壁
の直前までに記録したマーク列の磁化状態によって異な
る。更に、同じ磁化の向きを有する記録ビットであって
も次なる磁壁形成位置からの距離によって浮遊磁界強度
は異なる。
【0018】また、磁壁の形成位置は温度と磁界強度と
の関係において決定される。ここでレーザ光強度、磁気
ヘッドからの印加磁界強度は定常状態に保たれており、
記録マーク長、或いは記録マーク長列が異なる場合に
は、重畳される浮遊磁界強度が異なってくるために磁区
形成位置に印加される磁界強度は磁気ヘッドからの磁界
強度に浮遊磁界強度が重畳されたものとなり、前述した
ように実質的に磁区形成部に印加される磁界強度は形成
する記録磁化列により異なる。その結果、磁壁形成位置
が記録磁化列により異なる現象が現われる。
【0019】これを図9を参照して更に詳細に説明す
る。図9(a)は記録符号上最長・最短の記録マークを
順次形成する場合、図9(b)は記録符号上最短・最長
の記録マークを順次形成する場合を表している。図9に
おいて、101は光ビーム、矢印102は光磁気記録媒
体の記録層の磁化状態を、矢印103は磁気ヘッドから
の印加磁界の強度・方向を示しており、矢印104は磁
壁形成直前の磁化状態による浮遊磁界強度・方向を示し
ている。矢印105は更に前に位置する記録マークから
の浮遊磁界強度・方向を示している。
【0020】ここでは、光磁気記録媒体の特性上、矢印
104の浮遊磁界の向きは磁壁形成時に磁気ヘッドから
の印加磁界を増加させる方向に印加され、矢印105の
浮遊磁界の向きは磁壁形成時に磁気ヘッドからの印加磁
界を減少させる方向に印加される。従って、図9(a)
と(b)の場合では磁壁形成部位の矢印103〜105
で示す印加磁界の和が異なり、特に、104と105で
示す印加磁界の差が大きい図9(b)の場合に、より強
い磁界強度が記録層に印加される。その結果、磁壁形成
位置はある基準位置から見ると、図9(a)の場合に
は、ΔAずれた位置に形成され、図9(b)の場合はΔ
Bずれた位置に形成されて、ΔA、ΔBの関係はΔA<
ΔBなる結果となる。
【0021】図10はこの要因により発生したパターン
依存性の結果を示す図である。図10において、横軸は
タイムインターバルアナライザにより計測されたN番目
のマーク長、縦軸はN+1番目のマーク長を示してお
り、1×105 の計測データをドットでプロットしてい
る。図10に示すグリッドの交点が理想位置である。こ
こでは、1−7変調符号を採用している。例えば、
(N,N+1)が(8T、2T)の場合には、図10に
○印で囲んで示すようにタイムインターバル分布がグリ
ッド交点からずれてエッジシフトが発生していることが
わかる。この要因により、同じマーク長を連続記録した
場合のジッター値に比べてランダム信号を記録した場合
のジッター値が大きく悪化する問題点がある。
【0022】更に、磁壁移動型光磁気媒体等のように光
学系分解能の制約を排除して飛躍的に線記録密度の向上
が可能となる光磁気記録再生方法を採用することで記録
マーク長を小さくできる。しかし、記録マーク長の微小
化に伴い、以下のような問題がある。 (1)磁壁形成位置からの一定範囲における磁化状態の
変化がより複雑化し、浮遊磁界の変化も複雑化するため
に記録マーク長列によるエッジシフトが複雑化する。 (2)上記要因によるエッジシフト量が、記録線密度が
上がりマーク長が短くなることで検出ウィンドに対する
比率が大きくなり浮遊磁界によるエッジシフト問題が顕
在化する。 (3)光学系分解能の制約による符号間干渉によるエッ
ジシフトの制約が無くなり、浮遊磁界によるエッジシフ
ト問題が顕在化する。
【0023】これらの要因も上記問題点の要因となって
いる。このように記録マーク長が異なるマーク列を記録
した場合、それぞれのマーク長が正規のマーク長からず
れるという、所謂エッジシフトが発生し、データ再生時
におけるビット同期をとる位相同期ループ(phase
−locked loop :PLL)回路の誤差の増
加や、エラーレートの悪化を招き、所要のデータ再生を
行うことができない場合があった。
【0024】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たもので、その目的は、記録マークのエッジシフトを補
正し、微小マークの記録に対してもPLLの誤差の増加
やエラーレートの悪化のない光磁気記録方法及び装置を
提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、光磁気
記録媒体に光ビームを照射すると共に、記録信号に対応
した変調磁界を印加することにより、情報の記録を行う
光磁気記録方法において、記録ビット列の所定ビット数
内のDSVを逐次算出し、算出されたDSVに基づいて
記録マークの後端或いは前端を補正した記録マーク列を
記録することを特徴とする光磁気記録方法によって達成
される。
【0026】また、本発明の目的は、光磁気記録媒体に
光ビームを照射すると共に、記録信号に対応した変調磁
界を印加することにより、情報の記録を行う光磁気記録
装置において、記録ビット列の所定ビット数内のDSV
を逐次算出する手段と、算出されたDSVに基づいて記
録マークの補正量を決定する手段と、決定された補正量
に応じて変調磁界列或いはLD記録パルス列を変化させ
ることにより記録マークの後端或いは前端の位置を補正
して記録マーク列を記録する手段とを備えたことを特徴
とする光磁気記録装置によって達成される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明の光磁気記録装
置の第1の実施形態を示す構成図である。なお、図1で
は図6の従来装置と同一部分は同一符号を付している。
図1において、1はガラス或いはプラスチックを素材と
した基板2に記録層、磁壁移動層等の多層構造を持ち、
光学系の回折限界以下の記録マークを再生することが可
能な光磁気記録層3が被着され、更に、その上に保護膜
4を形成した光磁気ディスクである。
【0028】この光磁気ディスク1はマグネットチャッ
キング等でスピンドルモータに支持され、回転軸に対し
て回転自在の構造となっている。5は光磁気ディスク1
にレーザ光を照射し、更に反射光から情報を得る光ヘッ
ドであり、例えば、開口数が0.60の集光レンズ、集
光レンズを駆動するアクチュエータ、波長が例えば65
0nmの半導体レーザ、ビームスプリッタ、偏光ビーム
スプリッタ等から構成されている。
【0029】半導体レーザから出射したレーザ光は光学
部品群を介して光磁気ディスク1に照射される。この
時、集光レンズはアクチュエータの制御によってフォー
カシング方向、及び、トラッキング方向に移動してレー
ザ光が光磁気記録層3上に逐次焦点を結ぶように制御さ
れ、且つ、光磁気ディスク上に刻まれた案内溝に沿って
トラッキングする構成になっている。
【0030】光磁気ディスク1で反射されたレーザ光は
光学部品群を介して光磁気記録層3の磁化の磁性に応じ
た偏向方向の違いによってそれぞれのセンサに集光さ
れ、それらを差動増幅することで光磁気信号が出力され
る。コントローラ6は光磁気ディスク1の回転数及び記
録半径・記録セクタ情報、更には環境温度等を入力情報
として、記録パワー、記録情報に応じた記録マークパタ
ーン(記録信号)等を出力し、LDドライバー7、磁気
ヘッドドライバー8等を制御するものである。なお、記
録マークパターンは基準チャンネルクロックの周期の整
数倍で表されるものとする。
【0031】また、9は記録動作時に光磁気ディスク1
のレーザ光照射部位に変調磁界を印加するための磁気ヘ
ッドであり、光磁気ディスク1を挟み光ヘッド5と対向
して配置されている。情報の記録時には、光ヘッド5か
ら光磁気ディスク1に記録レーザ光を照射し、これと同
時にこの磁気ヘッド9は磁界変調ドライバー8の駆動に
より記録信号に対応して極性の異なる磁界を印加する。
また、磁気ヘッド9は光ヘッド5と連動して光磁気ディ
スク1の半径方向に移動し、記録時には逐次光磁気記録
層3のレーザ照射部位に磁界を印加することで情報を記
録する構成になっている。
【0032】また、本実施形態では、記録信号補正回路
11が設けられ、前述のような浮遊磁界による記録マー
クのエッジシフトを補正するように構成されている。記
録信号補正回路11は記録ビット列のDSV(Digi
tal Sum Value)検出を行うと共に、その
検出結果に基づいて記録信号のエッジ補正量を決定し、
決定したエッジの補正量に基づいて記録マークを記録す
る際のディレイ量を選択する回路である。
【0033】図2は記録信号補正回路11の一例を示す
回路図である。記録信号補正回路11は以下説明する記
録ビット列DSV検出回路10、補正量決定回路12、
ディレイライン13及びマルチプレクサ14から構成さ
れている。記録ビット列DSV検出回路10は、基本的
にはDigital Sum Valueを検出するも
のであり、例えば、1−7変調符号のNRZI信号にお
いて連続する記録信号列の所定ビット数内の“0”レベ
ルの数、“1”レベルの数を検出するためのレジスタを
備えている。更に、記録ビット列DSV検出回路10は
各レジスタ出力に重み付けを行い、重み付けされた各レ
ジスタ出力に対してDSVを算出する機能を有する。例
えば、nビットに対するDSVは次のように表わされ
る。
【0034】DSV=A0 ×(A1 ×Tk +A2 ×T
k-1 +…An ×Tk-(n-1) ) …(1) A0 :“1”(k番目記録ビット“1”)又は“−1”
(k番目記録ビット“0”)、A1 、A2 、…、An
定数(A1 >A1 …>An ) Tk :“1”(k番目記録ビット“1”)又は“−1”
(k番目記録ビット“0”) n:検出ビット数 補正量決定回路12は、記録ビット列DSV検出回路1
0の出力から、記録補正量Yを決定する。記録補正量Y
は、 Yk =α×A0 ×(A1 ×Tk +A2 ×Tk-1 +…An
×Tk-(n-1) ) …(2) で表わされる。
【0035】ここで、αは補正量を時間量に変換する定
数であり、記録線速度等が変化した場合にこの値を変化
させれば対応が簡単になる。記録補正は記録ビットTk
の後端エッジ或いはTk+1 の前端エッジに対して行う。
ここで、Tk が記録符号のマーク列変化点(“1”→
“0”、“0”→“1”)でない場合も特別な処理を行
う必要はなく、マーク列変化点でない場合は処理が施さ
れて処理前後で変化は現れない。これにより、記録され
るマークの磁壁形成部位に印加される浮遊磁界の大きさ
を形成しようとする磁壁以前に形成された記録ビット列
の相違に基づいて検出し、磁壁位置のシフト量を補正で
きる。
【0036】更に、変調符号が限定されれば、上記
(1)、(2)式は更に簡素化することができる。例え
ば、1−7変調符号NRZIの場合、存在するマーク長
列は2T〜8Tであり、2Tよりも短いマーク列は存在
しない。このことは、記録ビットTk の後端エッジ或い
は、Tk+1 の前端エッジに対して記録磁壁位置の補正が
与えられる場合にTk+1 、Tk 、Tk-1 にはTk+1 ≠T
k =Tk-1 なる関係が成り立ち先頭の1及び2項(A
1 、A2 の項)は記録マーク長に依らず常に同じ状態を
とることになる。従って、先頭1及び2項は省略でき
る。
【0037】なお、上記定数A1 ,A2 ,…An は、実
験により予め定められた値であり、記録媒体の集荷時に
コントロールトラックに事前に記録しておいて読み出す
ようにしてもよいし、或いはドライブ装置のROMに書
き込んでおいて読み出すようにしてもよい。
【0038】補正量決定回路12の出力は、マルチプレ
クサ14に入力される。マルチプレクサ14では、入力
した補正量に応じて直列接続されたディレイライン13
の選択点を逐次選択し、記録補正された最終的な記録信
号列を磁気ヘッドドライバー8へ出力する。
【0039】図3は図1に示す装置の記録動作を示すタ
イミングチャートである。図3(a)は記録信号、
(b)は各エッジ点におけるエッジ補正値、(c)は記
録信号補正回路11より出力される補正後記録信号、
(d)は記録パワー、(e)は変調磁界、(f)は記録
マーク列、(g)は再生信号である。
【0040】ここで、各エッジ点におけるエッジ補正値
(b)は記録ビット列DSV検出回路10の検出ビット
数を6ビットとしている。これは前述したように1−7
変調符号NRZIの場合、最短マーク長が2Tとなるた
め、8ビットの検出を前提としているが6ビット検出に
簡素化した結果である。8ビットを選んだ理由としては
記録補正無しの場合(図10)のマークパターン依存性
がマーク長7〜8Tでほぼ飽和状態になるため、本実施
形態においては8ビットで十分であると判断したためで
ある。また、各重み付けの定数をそれぞれA3 =10、
4 =8、A5=6、A6 =4、A7 =2、A8 =1、
α=0.1とし、この値によりエッジ補正された信号が
図3(c)に示す補正後記録信号となる。
【0041】図3(c)に示すような補正後記録信号を
記録する場合には、記録動作開始と共に光ヘッド5から
光磁気ディスク1に図3(d)に示すように所定の記録
パワーをパルス状にした光ビームを照射し、更に、補正
後記録信号に基づく図3(e)に示す変調磁界が印加さ
れる。ここでは、印加磁界を記録情報に応じて変調し、
且つ、記録LD光を定常周期でパルス状に変調させる所
謂パルス磁界変調を採用している。これらの動作により
記録媒体の冷却過程において、図3(f)に示すような
記録マーク列が形成される。なお、図3(f)において
斜線部と白抜き部とは互いに逆の磁化の向きを持つ磁区
を表している。
【0042】図4、図5は1−7変調符号NRZIを使
用した場合の計測結果を示すものである。記録ビット列
DSV検出回路10の検出ビット数は6ビットとしてい
る。これは前述したように1−7変調符号NRZIの場
合最短マーク長が2Tとなるため、8ビットの検出を前
提としているが、6ビット検出に簡素化した結果であ
る。8ビットを選んだ理由としては記録補正無しの場合
(図10)のマークパターン依存性がマーク長7〜8T
でほぼ飽和状態になっているために本実施形態において
は8ビットで十分であると判断したためである。各重み
付けの定数はそれぞれ、A3 =10、A4 =8、A5
6、A6 =4、A7 =2、A8 =1、α=0.1として
いる。
【0043】図4において横軸はタイムインターバルア
ナライザにより計測されたN番目のマーク長、縦軸はN
+1番目のマーク長を示しており、1×105 の計測デ
ータをドットでプロットしている。図4に示すグリッド
の交点が理想位置である。ここでは、前述したように1
−7変調符号NRZIを採用しており、例えば、(N,
N+1):(8T、2T)を見ると、記録補正無しの
(図10)の場合に比べてタイムインターバル分布がグ
リッド交点を中心に分布しており、エッジシフトが改善
していることがわかる。
【0044】また、図5はこの時のタイムインターバル
のヒストグラム(実線で示す)を示すものである。な
お、図5には比較のために記録補正を行わない場合のヒ
ストグラム(破線で示す)を併せて示している。図5に
示すこの結果からも、各マーク長における度数分布のピ
ーク位置がより理想値(各グリッド位置)に近づいてい
ることがわかる。本実施形態では、記録補正を行うこと
により各マーク長で規格化したジッター分布の足し合わ
せのジッター値σsumを、記録補正を行わない場合の
σsum=3.5nsに対してσsum=3.12ns
に改善されたことを確認できた。
【0045】なお、以上の実施形態においては、変調磁
界の切り替え位置の補正により記録補正を行ったが、こ
れに限ることなく、変調磁界の磁界の磁界強度を変化さ
せることによる記録補正、磁壁形成部位での温度分布を
変化させる補正、例えば、記録パルス光の強度・パルス
幅・パルス位相による記録補正であっても同様の効果が
ある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ビット列の所定ビット数内のDSVを算出し、それに
基づいて記録マークの後端又は前端を補正して記録マー
クを記録することにより、記録した磁界状態に依存して
発生する浮遊磁界を要因として発生するエッジシフトを
軽減することができ、PLL誤差の軽減或いはビットエ
ラーレートを改善することが可能となり、より高密度な
情報記録装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録装置の一実施形態を示す構
成図である。
【図2】図1の記録信号補正回路を詳細に示す回路図で
ある。
【図3】図1の光磁気記録装置の記録動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図4】図1の実施形態のタイムインターバルアナライ
ザにより計測されたN番目のマーク長及びN+1番目の
マーク長を示す図である。
【図5】図4に係るタイムインターバルのヒストグラム
を示す図である。
【図6】従来例の光磁気記録再生装置を示す構成図であ
る。
【図7】図6の装置の記録動作を示すタイミングチャー
トである。
【図8】図6の装置の再生動作を説明するための図あ
る。
【図9】記録符号上最長・最短の記録マークを順次形成
する場合と符号上最短・最長の記録マークを順次形成す
る場合の磁化の浮遊磁界によるエッジシフトを説明する
図である。
【図10】従来技術のパターン依存性の結果を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク 2 基板 3 光磁気記録層 4 保護膜 5 光ヘッド 6 コントローラ 7 LDドライバー 8 磁気ヘッドドライバー 9 磁気ヘッド 10 記録ビット列DSV検出回路 11 記録信号補正回路 12 補正量決定回路 13 ディレイライン 14 マルチプレクサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光磁気記録媒体に光ビームを照射すると
    共に、記録信号に対応した変調磁界を印加することによ
    り、情報の記録を行う光磁気記録方法において、記録ビ
    ット列の所定ビット数内のDSVを逐次算出し、算出さ
    れたDSVに基づいて記録マークの後端或いは前端を補
    正した記録マーク列を記録することを特徴とする光磁気
    記録方法。
  2. 【請求項2】 前記DSVの算出において所定ビット数
    のDSVを各ビットに重み付けを行って逐次算出し、こ
    の重み付けされたDSVに基づいて補正した記録マーク
    列を記録することを特徴とする請求項1に記載の光磁気
    記録方法。
  3. 【請求項3】 前記記録マークの後端或いは前端の補正
    量は、 Yk =α×A0 ×(A1 ×Tk +A2 ×Tk-1 +…An
    ×Tk-(n-1) ) A0 :“1”(k番目記録ビット“1”)又は“−1”
    (k番目記録ビット“0”)、A1 、A2 、…、An
    定数(A1 >A1 …>An ) Tk :“1”(k番目記録ビット“1”)又は“−1”
    (k番目記録ビット“0”) n:検出ビット数 α:定数 であることを特徴とする請求項2に記載の光磁気記録方
    法。
  4. 【請求項4】 前記DSV算出のビット数は8(n=
    8)であることを特徴とする請求項3に記載の光磁気記
    録方法。
  5. 【請求項5】 前記光磁気記録媒体は、磁壁移動型光磁
    気媒体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の光磁気記録方法。
  6. 【請求項6】 光磁気記録媒体に光ビームを照射すると
    共に、記録信号に対応した変調磁界を印加することによ
    り、情報の記録を行う光磁気記録装置において、記録ビ
    ット列の所定ビット数内のDSVを逐次算出する手段
    と、算出されたDSVに基づいて記録マークの補正量を
    決定する手段と、決定された補正量に応じて変調磁界列
    或いはLD記録パルス列を変化させることにより記録マ
    ークの後端或いは前端の位置を補正して記録マーク列を
    記録する手段とを備えたことを特徴とする光磁気記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記補正量決定手段は、記録ビット列の
    所定ビット数内のDSVに基づいて補正量Yを、 Y=α×A0 ×(A1 ×Tk +A2 ×Tk-1 +…An ×
    k-(n-1) ) A0 :“1”(k番目記録ビット“1”)又は“−1”
    (K番目記録ビット“0”)、A1 、A2 、…、An
    定数(A1 >A1 …>An ) Tk :“1”(k番目記録ビット“1”)又は“−1”
    (k番目記録ビット“0”) n:検出ビット数 α:定数 で算出することを特徴とする請求項6に記載の光磁気記
    録装置。
  8. 【請求項8】 前記光磁気記録媒体は、磁壁移動型光磁
    気媒体であることを特徴とする請求項6〜7のいずれか
    1項に記載の光磁気記録装置。
JP2001223249A 2001-07-24 2001-07-24 光磁気記録方法及び装置 Pending JP2003036579A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001223249A JP2003036579A (ja) 2001-07-24 2001-07-24 光磁気記録方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001223249A JP2003036579A (ja) 2001-07-24 2001-07-24 光磁気記録方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003036579A true JP2003036579A (ja) 2003-02-07

Family

ID=19056614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001223249A Pending JP2003036579A (ja) 2001-07-24 2001-07-24 光磁気記録方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003036579A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100377221C (zh) * 2003-03-12 2008-03-26 皇家飞利浦电子股份有限公司 代码自适应的磁光写入策略

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100377221C (zh) * 2003-03-12 2008-03-26 皇家飞利浦电子股份有限公司 代码自适应的磁光写入策略

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0552936B1 (en) Optical medium recording apparatus and method
EP0322817B1 (en) Recording method for magnetoptical disk and apparatus therefor
US20020114236A1 (en) Optical information recording medium and optical information recording and reproducing apparatus
JP2999684B2 (ja) 光学ディスクの記録制御方法および光学ディスク装置
US6058077A (en) Signal reproducing method and apparatus for reproducing information by moving magnetic wall
US6249490B1 (en) Magneto-optical recording/reproducing method and apparatus
US6538968B1 (en) Information recording/reproducing apparatus
US6246641B1 (en) Magneto-optical recording-reproducing method and apparatus utilizing domain wall displacement
US6646968B1 (en) Magneto-optical recording apparatus and method including method for presetting optimum recording power of recording apparatus
JP2002216403A (ja) 光磁気ディスクのアニール方法、及び光磁気ディスク
US7136328B2 (en) Magneto-optical recording device capable of setting the time phase of laser pulses and magnetic fields
US6314061B1 (en) Linear high density magneto-optical recording apparatus
JP2650357B2 (ja) 光学情報記録部材の記録方法
JP2005011385A (ja) 磁区拡大型光磁気再生方法及び装置
JP2003036579A (ja) 光磁気記録方法及び装置
US5577019A (en) Prepulse condition/heat shut off condition determination method and apparatus for optical recording, and optical recording method and apparatus
JPH08203079A (ja) ライトテスト方法及び光情報記録装置
JP2005063521A (ja) 光磁気記録再生方法及び装置
JP2002319207A (ja) 光磁気記録方法及び装置
JP3762922B2 (ja) 光記録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法並びに記録再生方法
JP3359054B2 (ja) 光磁気情報記録再生装置
JP3762920B2 (ja) 光記録媒体の最適記録光量の決定方法
JP3871330B2 (ja) 光記録媒体の記録再生装置
JP3762921B2 (ja) 光記録媒体の最適記録光量の決定方法
US7376055B2 (en) Method of annealing optical recording medium