JP2002319207A - 光磁気記録方法及び装置 - Google Patents

光磁気記録方法及び装置

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JP2002319207A
JP2002319207A JP2001122118A JP2001122118A JP2002319207A JP 2002319207 A JP2002319207 A JP 2002319207A JP 2001122118 A JP2001122118 A JP 2001122118A JP 2001122118 A JP2001122118 A JP 2001122118A JP 2002319207 A JP2002319207 A JP 2002319207A
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magneto
mark
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optical
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Yasuyuki Miyaoka
康之 宮岡
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系回折限界以下の微小マーク列を記録し
た場合のエッジシフトの問題を解決し、データ再生にお
けるPLLの誤差増加の防止、エラーレートが悪化しな
いようにする。 【解決手段】 光磁気記録媒体に光ビームの照射すると
共に、記録信号に対応した変調磁界を印加することによ
り、情報の記録を行う光磁気記録再生装置において、情
報に応じた記録マークパターンを生成する手段と、前記
記録マークパターンを周囲からの浮遊磁界による記録マ
ークエッジの変動がなくなるように補正してから記録を
行う手段とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気効果を利用
して情報を記録再生する光磁気記録再生方法及び装置に
関するものであり、特に光学系回折限界以下の微小マー
クの記録再生を可能とする光磁気記録再生方法に係わる
ものである。
【0002】
【従来の技術】書き換え可能な高密度記録方式として、
半導体レーザの熱エネルギーを用いて、磁性薄膜に磁区
を書き込んで情報を記録し、光磁気効果を用いて、この
情報を読み出す光磁気記録媒体がある。また近年この光
磁気記録媒体の記録密度を更に高めて大容量の記録媒体
とする要求が高まっている。
【0003】光磁気記録媒体の等の光ディスクの線記録
密度は、再生光学系のレーザ波長及び、対物レンズの開
口数に大きく依存する。すなわち、再生光学系のレーザ
波長λと対物レンズの開口数NAが決まるとビームウエ
ストの径が決まるため、記録マーク再生時の空間周波数
は2NA/λ程度が検出可能な現となってしまう。した
がって、従来の光ディスクで高密度化を実現するために
は、再生光学系のレーザ波長を短くし、対物レンズのN
Aを大きくする必要がある。
【0004】しかし、レーザ波長や対物レンズの開口数
の改善にも限度がある。このため、光磁気記録媒体の構
成や読み取り方法を工夫し、記録密度を改善する技術が
開発されている。
【0005】たとえば、特開平6−290496号公報
において、磁気的に結合される再生層と記録層とを有し
てなる多層膜の記録層に信号記録を行うと共に、加熱用
光ビームの照射による温度勾配を利用し、記録層の記録
データを変化させることなく再生層の記録マークの磁壁
を移動させ、再生用光ビームスポットのほぼ全域が同一
の磁化になるように再生層を磁化させて、該再生用光ビ
ーム反射光の偏向面の変化を検出し光の回折限界以下の
記録マークを再生する信号再生方法、及び装置が提案さ
れている。
【0006】この方法によれば再生信号が矩形状にな
り、再生信号振幅を低下させることなく光学系の回折限
界以下の記録マークが再生可能となり、記録密度ならび
に転送速度を大幅に向上できる光磁気記録媒体、再生方
法が可能となる。
【0007】図11は、従来の光磁気記録再生装置の模
式的な構成図である。図11において、1はガラス或い
はプラスチックを素材とした基板2に、光ビームの照射
による温度勾配を利用し、記録層の記録データを変化さ
せることなく再生層の記録マークの磁壁を移動させ、再
生スポット内の磁化を拡大し、光ビーム反射光の偏向面
の変化を検出し光学系の回折限界以下の記録マークを再
生することが可能な光磁気記録媒体3を被着し、さらに
保護膜4を形成した光磁気ディスクである。
【0008】光磁気ディスク1はマグネットチャッキン
グ等でスピンドルモータに支持され、回転軸に対して回
転自在の構造となっている。5は光磁気ディスク1にレ
ーザ光を照射し、さらに反射光から情報を得る光ヘッド
の概略図であり、たとえば開口数が0.60の集光レン
ズ、集光レンズ駆動するアクチュエータ、波長がたとえ
ば650nmの半導体レーザ、ビームスプリッタ、偏光
ビームスプリッタ、等から構成されている。
【0009】半導体レーザから出射されたレーザ光は光
学部品群を介して、光磁気ディスク1に照射される。こ
のとき集光レンズはアクチュエータの制御によってフォ
ーカシング方向、及び、トラッキング方向に移動してレ
ーザ光が光磁気記録媒体3上に逐次焦点を結ぶように制
御され、かつ、光磁気ディスク上に刻まれた案内溝に沿
ってトラッキングする構成になっている。
【0010】光磁気ディスク1で反射されたレーザ光は
光学部品群を介して 光磁気記録媒体3の磁化の極性に
応じた偏向方向の違いによって、それぞれのセンサに集
光され、それらを差動増幅することで光磁気信号を出力
する。
【0011】コントローラ6は光磁気ディスクの回転
数、及び、記録半径・記録セクタ情報、さらには環境温
度等を入力情報として、記録パワー、記録信号等を出力
し、半導体レーザ(Laser Diode:LD)ドライバ7、
磁気ヘッドドライバ8等を制御するものである。
【0012】また、9は記録動作時に光磁気ディスクの
レーザ照射部位に変調磁界を印加するための磁気ヘッド
であり、光磁気ディスク1をはさみ光ヘッド5と対向し
て配置されている。記録時には、光ヘッド5より記録レ
ーザ光を照射し、これと同時にこの磁気ヘッド9は磁界
変調ドライバ8により記録信号に対応して極性の異なる
磁界を発生するようになっている。また、磁気ヘッド9
は光ヘッド5と連動して光磁気ディスク1の半径方向に
移動し、記録時には逐次光磁気記録媒体3のレーザ照射
部位に磁界を印加することで情報を記録する構成になっ
ている。
【0013】図12は、図11の光磁気記録再生装置に
おける記録動作の説明図である。図12において、
(a)は記録信号、(b)は記録パワー、(c)は変調
磁界、(d)は記録マーク列、(e)は再生信号であ
る。
【0014】図12(a)に示すような記録信号を記録
する場合、記録動作開始と共にレーザパワーは図12
(b)に示すように所定の記録パワーを出力し、さら
に、図12(c)に示すように記録信号に基づく変調磁
界が印加される。
【0015】ここでは、印加磁界を記録情報に応じて変
調させ、かつ、記録LD光を定常周期でパルス状に変調
させる所謂パルス磁界変調を採用している。これら動作
により光磁気記録媒体3の冷却過程において、図12
(d)に示すような記録マーク列が形成される。なお、
図12(d)の斜線部と白抜き部とは、互いに逆の磁化
の向きを持つ磁区を表している。
【0016】図13は、図11に示す光学的除法記録再
生装置の再生動作の説明図である。ここでは、記録マー
クの保存を司る記録層、磁壁が移動し再生信号に直接寄
与する磁壁移動層、記録層、磁壁移動層の結合状態をス
イッチするスイッチング層、の3層構造の場合に関して
説明する。
【0017】図13において(a)は磁壁移動層の磁区
パターンを示している。(b)は磁壁移動層、スイッチ
ング層及び記録保持層の状態を示している。(c)は磁
性層の温度分布を示している。(d)は再生信号を示し
ている。
【0018】再生時には、図13(a)に示すように光
ビーム照射により磁壁移動層の磁壁が移動するTs温度
条件まで加熱されている。図13(b)に示すスイッチ
ング層はTsより低い温度領域では交換結合により、記
録層、磁壁移動層と結合した状態となっている。
【0019】媒体が光ビームの照射によりTs温度以上
に加熱されると、スイッチング層はキュリー点に達し、
磁壁移動層と記録層との結合が切れた状態となる。この
ため、このTs温度領域に記録マークの磁壁が到達する
と同時に、磁壁移動層の磁壁は磁壁移動層の温度勾配に
対してエネルギー的に磁壁が安定して存在する位置、す
なわち光ビーム照射による温度上昇の線密度方向の最高
温度点にランドを横切るように磁壁が瞬時に移動する。
【0020】これにより、再生光ビームに覆われる領域
の大部分の磁化状態が同じになるため、通常の光ビーム
再生原理においては、再生不可能な微小な記録マークで
あっても、図13(d)に示すような矩形に近い状態の
再生信号を得ることができる。
【0021】したがって、図13(a)に示すような記
録マーク列を光ビームで再生することにより、図13
(d)に示すような再生信号が得られる。この方法によ
れば、光ビームに覆われる磁化状態は大部分が同じにな
るため、図13(d)示すように再生信号が矩形に近い
状態になるので、再生信号振幅をほとんど低下させるこ
となく光学系回折限界以下の記録マークの再生が可能と
なり、記録密度ならびに転送速度を大幅に向上できる光
磁気記録媒体、再生方法が可能となる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術
は、記録時に、レーザ光の照射により光磁気記録媒体の
レーザ光照射部位の温度はキュリー点(Tc)まで達し
磁化が消失するものの、Tcまで温度が上昇していない
周辺部位では磁化が存在する。
【0023】図10(C)は、磁化及びそれを起因とす
る浮遊磁界を示す図である。図10(C)に示すよう
に、記録マーク端である磁壁は光ビーム進行方向後端で
形成されるが、浮遊磁界は、磁壁形成のために外部から
磁気ヘッドにより印加される変調磁界に重畳する。
【0024】この浮遊磁界の大きさは、直前に形成され
た磁壁と次に形成しようとする磁壁との間隔、すなわ
ち、形成しようとする記録マーク長、さらにその前に位
置するマーク長により変化する。また、磁壁の形成位置
は、温度と磁界強度との関係において決定される。ここ
で、レーザ光強度、磁気ヘッドからの印加磁界強度は定
常状態に保たれており、記録マーク長、或いは記録マー
ク長列が異なる場合には重畳される浮遊磁界強度が異な
ってくるために、磁区形成位置に印加される磁界強度は
磁気ヘッドからの磁界強度に浮遊磁界強度が重畳された
ものとなり、前述したように実質的に磁区形成部に印加
される磁界強度は形成する記録マーク長、或いは記録マ
ーク長列により異なる。その結果、磁壁形成位置が記録
マーク長により異なる現象が現れる。
【0025】図10を用いさらに説明を加える。図10
(A)は記録符号上最長・最短の記録マークを順次形成
する場合、図10(B)は記録符号上最短・最長の記録
マークを順次形成する場合を表している。図10におい
て、1は光ビーム、矢印2は光磁気記録媒体の記録層の
磁化状態を、矢印3は磁気ヘッドからの印加磁界の強度
・方向を示しており、矢印4は磁壁形成直前の磁化状態
による浮遊磁界強度・方向を示している。矢印5は更に
前に位置する記録マークからの浮遊磁界強度・方向を示
している。
【0026】ここでは、光磁気記録媒体の特性上、矢印
4の浮遊磁界の向きは磁壁形成時磁気ヘッドからの印加
磁界を増加させる方向に印加され、矢印5の浮遊磁界の
向きは磁壁形成時磁気ヘッドからの印加磁界を現象させ
る方向に印加される。
【0027】したがって、図10(A)、図10(B)
の場合で磁壁形成部位の矢印3〜5の印加磁界の和が異
なり、図10(B)の場合により強さのある磁界強度が
記録層に印加される。その結果、磁壁形成位置はある基
準位置から見ると、図10(A)の場合には、ΔAずれ
た位置に形成され、Bの場合はΔBずれた位置に形成さ
れて、ΔA、ΔBの関係はΔA<ΔBなる結果となる。
【0028】図14は、上記説明した要因により発生し
たパターン依存性の結果を示す図である。図14におい
て、横軸はタイムインターバルアナライザにより計測さ
れたN番目のマーク長、縦軸はN+1番目のマーク長を
示しており、1×105の計測データがドットでプロッ
トされている。
【0029】図14に示されるグリッドの交点が理想位
置である。ここでは、1−7変調符号を採用している。
たとえば、(N,N+1)が(8T、2T)の場合にタ
イムインターバル分布がグリッド交点からずれてエッジ
シフトが発生していることが確認できる。この要因によ
り、同じマーク長を連続記録した場合のジッタ値に比
べ、ランダム信号を記録した場合のジッタ値が大きく悪
化する問題点が存在する。
【0030】さらにいえば、磁壁移動型光磁気媒体等の
ように、光学系分解能の制約を排除できるような飛躍的
に線記録密度の向上が可能となる光磁気記録再生方法を
採用することで記録マーク長が小さくなり、 (1)磁壁形成位置からの一定範囲における磁化状態の
変化がより複雑化し、浮遊磁界の変化も複雑化したため
に記録マーク長によるエッジシフトが複雑化した。
【0031】(2)上記要因によるエッジシフト量が、
記録線密度が上がりマーク長が短くなることでマーク長
に対する比率が大きくなり浮遊磁界によるエッジシフト
問題が顕在化した。
【0032】(3)光学系分解能の制約よる符号間干渉
によるエッジシフトの制約が無くなり、浮遊磁界による
エッジシフト問題が顕在化した。
【0033】これら、要因も上記問題点の要因となって
いる。
【0034】以上説明したように、記録マーク長が異な
るマーク列を記録した場合、それぞれのマーク長が正規
のマーク長からずれる所謂エッジシフトが発生し、デー
タ再生時におけるビット同期をとる位相同期ループ(ph
ase-locked loop:PLL)回路の誤差の増加や、エラ
ーレートの悪化を招き、所要のデータ再生が行えない場
合がある。
【0035】そこで、本発明は、光学系回折限界以下の
微小マーク列を記録した場合のエッジシフトの問題を解
決し、データ再生におけるPLLの誤差増加の防止、エ
ラーレートが悪化しないようにすることを課題とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、光磁気記録媒体に光ビームを照射すると
共に、記録信号に対応した変調磁界を印加することによ
り、情報の記録を行う光磁気記録方法において、周囲か
らの浮遊磁界による記録マークエッジの変動をなくすよ
うに補正した記録マークパターンに基づいて記録マーク
列を形成することを特徴とする。
【0037】また、本発明は、光磁気記録媒体に光ビー
ムの照射すると共に、記録信号に対応した変調磁界を印
加することにより、情報の記録を行う光磁気記録再生装
置において、情報に応じた記録マークパターンを生成す
る手段と、前記記録マークパターンを周囲からの浮遊磁
界による記録マークエッジの変動がなくなるように補正
してから記録を行う手段とを備えることを特徴とする。
【0038】すなわち、本発明は、記録した磁界状態に
依存して発生する浮遊磁界を要因として発生するエッジ
シフトが軽減、改善するので、PLL誤差が軽減し、ビ
ットエラーレートが改善する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態について説明する。
【0040】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1の光磁気記録再生装置の模式的な構成図である。図2
は、図1の記録信号補正回路11の内部構成図である。
【0041】図1,図2において、1はガラス或いはプ
ラスチックを素材とした基板2に、記録層、磁壁移動層
等、多層構造を持ち、光ビームの照射による温度勾配を
利用し、記録層の記録データを変化させることなく再生
層の記録マークの磁壁を移動させ、再生スポット内の磁
化を拡大し、光ビーム反射光の偏向面の変化を検出し光
学系の回折限界以下の記録マークを再生することが可能
な光磁気記録媒体3を被着し、さらに保護膜4を形成し
た光磁気ディスクである。
【0042】光磁気ディスク1はマグネットチャッキン
グ等でスピンドルモータに支持され、回転軸に対して回
転自在の構造となっている。5は光磁気ディスク1にレ
ーザ光を照射し、さらに反射光から情報を得る光ヘッド
の概略図であり、たとえば開口数が0.60の集光レン
ズ、集光レンズ駆動するアクチュエータ、波長がたとえ
ば650nmの半導体レーザ、ビームスプリッタ、偏光
ビームスプリッタ、等から構成されている。
【0043】半導体レーザから出射されたレーザ光は光
学部品群を介して、光磁気ディスク1に照射される。こ
のとき集光レンズはアクチュエータの制御によってフォ
ーカシング方向、及び、トラッキング方向に移動してレ
ーザ光が光磁気記録媒体3上に逐次焦点を結ぶように制
御され、かつ、光磁気ディスク上に刻まれた案内溝に沿
ってトラッキングする構成になっている。
【0044】光磁気ディスク1で反射されたレーザ光は
光学部品群を介して 光磁気記録媒体3の磁化の極性に
応じた偏向方向の違いによって、それぞれのセンサに集
光され、それらを差動増幅することで光磁気信号を出力
する。
【0045】コントローラ6は光磁気ディスクの回転
数、及び、記録半径・記録セクタ情報、さらには環境温
度等を入力情報として、記録パワー、記録情報に応じた
記録マークパターン等を出力し、LDドライバ7、磁気
ヘッドドライバ8等を制御するものである。
【0046】なお、記録マークパターンは基準チャンネ
ルクロックの周期の整数倍で表されるものとして出力さ
れる。
【0047】また、9は記録動作時に光磁気ディスクの
レーザ照射部位に変調磁界を印加するための磁気ヘッド
であり、光磁気ディスク1をはさみ光ヘッド5と対向し
て配置されている。記録時には、光ヘッド5より記録レ
ーザ光を照射し、これと同時にこの磁気ヘッド9は磁界
変調ドライバ8により記録信号に対応して極性の異なる
磁界を発生するようになっている。また、磁気ヘッド9
は光ヘッド5と連動して光磁気ディスク1の半径方向に
移動し、記録時には逐次光磁気記録媒体3のレーザ照射
部位に磁界を印加することで情報を記録する構成になっ
ている。
【0048】さらに、11は記録パターンのパターン検
出を行うと共に、その検出結果に基づいて記録信号のエ
ッジ補正量を決定し、決定したエッジの補正量に基づい
てディレイ量を選択する記録信号補正回路である。
【0049】図2に示すように、記録信号補正回路11
は、以下説明する記録パターン検出回路10、補正量決
定回路12、ディレイライン13及びマルチプレクサ1
4を備えている。
【0050】記録パターン検出回路10は、たとえば1
−7変調符号のNRZI信号において連続する記録信号
列の “0”レベルの時間、“1”レベルの時間がチャ
ネルクロックTのいくつ分の長さであるかを検出するた
めのカウンタを備えている。
【0051】さらに、記録パターン検出回路10は、カ
ウンタで検出された記録信号列の“1”レベル、“0”
レベルの各時間 (TK-1,TK)を格納するメモリ(1,2)
を備えている。メモリ(1,2)は、カウンタから計数
結果が出力されるたびに更新される。なお、2つの連続
パターン(TK-1,TK)に代えて、1つのマーク長(TK
を検出するようにしてもよい。
【0052】補正量決定回路12は、記録パターン検出
回路10のメモリに格納されているパターン(TK-1,
K)から、記録補正量Y Y=−A×TK-1+B×TK (A,Bは定数) を決定する。
【0053】こうすると、記録されるマークの磁壁形成
部位に印加される浮遊磁界の大きさは形成しようとする
記録マークのマーク長、或いは更にその前に形成された
記録マークのマーク長の相違に基づいて、記録マークの
エッジシフト量(変調磁界の位相の時間軸方向のシフト
量)を補正できる。
【0054】なお、上記定数A,Bは、実験により予め
定められた値であり、記録媒体の出荷時にコントロール
トラックに事前に記録しておき読み出すようにしても、
或いはドライブ装置のROMに書き込んでおき読み出す
ようにしてもよい。
【0055】補正量決定回路12の出力は、マルチプレ
クサ14に入力される。マルチプレクサ14では、入力
した補正量から、直列接続されたディレイライン13の
選択点を逐次選択し、記録補正された最終的な記録信号
列を磁気ヘッドドライバ8へ出力する。
【0056】図3は、図1に示す光磁気記録再生装置の
記録動作を示す図である。図3において、(a)は記録
信号、(b)は記録信号補正回路11より出力される補
正後記録信号、(c)は記録パワー、(d)は変調磁
界、(e)は記録マーク列、(f)は再生信号である。
【0057】図3(b)に示すような補正後記録信号を
記録する場合には、記録動作開始と共にレーザパワーを
図3(c)に示すように所定の記録パワーをパルス状に
して出力し、さらに、補正後記録信号に基づく図3
(d)に示す変調磁界が印加される。
【0058】ここでは、印加磁界を記録情報に応じて変
調させ、かつ、記録LD光を定常周期でパルス状に変調
させる所謂パルス磁界変調を採用している。これら動作
により記録媒体の冷却過程において、図3(e)に示す
ような記録マーク列が形成される。
【0059】なお、図3(e)において、斜線部と白抜
き部とは互いに逆の磁化の向きを持つ磁区を表してい
る。
【0060】図4,図5は、補正量決定回路12におい
て記録補正量Yを演算するための定数をA=0.25,
B=0.5とした場合のパターン依存性の計測結果を示
す図である。
【0061】A≠Bとなる係数を選ぶことにより、直前
の磁化状態からの浮遊磁界のエッジシフトの影響と更に
1つ前の磁化状態からエッジシフトの影響とに重み付け
を持たせることができる。
【0062】図4には、横軸はタイムインターバルアナ
ライザにより計測されたN番目のマーク長、縦軸はN+
1番目のマーク長を示しており、1×105の計測デー
タがドットでプロットされている。
【0063】図4に示されるグリッドの交点が理想位置
である。ここでは、1−7変調符号を採用しており、た
とえば(N,N+1):(8T、2T)を見ると、記録
補正無しの場合(図14)に比べてタイムインターバル
分布がグリッド交点を中心に分布しておりエッジシフト
が改善していることが確認できる。
【0064】また、図5はこのときのタイムインターバ
ルのヒストグラムを示すものである。図5には、比較の
ために記録補正を行わない場合のヒストグラムを併せて
示している。この結果からも各マーク長における度数分
布のピーク位置がより理想値(各グリッド位置)に近づ
いていることが確認できる。
【0065】本実施形態では、記録補正により、各マー
ク長で規格化したジッタ分布の足し合わせのジッタ値σ
sumが、記録補正を行わない場合のσsum=3.5
nsに対して、σsum=3.15nsに改善されたと
ことが確認できた。
【0066】(実施形態2)本発明の実施形態2の光磁
気記録再生装置は、補正量決定回路12において記録補
正量Yを演算するための定数をA=B=0.5としてい
る。記録補正量Yは、 Y=−A×TK-1+A×TK=−A (TK-1−TK) としており、TK-1とTKとの差分を用いて演算を行える
ようにして、パターン検出回路10及び補正量決定回路
12を簡素化している。なお、本実施形態の光磁気記録
再生装置の他の部分は、図1と同様である。
【0067】この場合の記録補正量Yは、直前の磁化状
態からの浮遊磁界のエッジシフトの影響と更に1つ前の
磁化状態からエッジシフトの影響とに重み付けを持たせ
ていない状態となる。
【0068】記録パターン検出回路10により記録信号
列の“1”レベル、“0”レベル変化毎に計数結果(T
K-1,TK)の差分ΔTKを取り、差分ΔTKを符号を含め
てメモリ(1)に順次格納することにより、記録補正量
Y Y=−A×TK-1+A×TK=−A (TK-1−TK)=−A
(ΔTK) に基づいてディレイライン13の選択点を決定する。
【0069】こうして、記録信号補正回路11から記録
補正された記録信号列が磁気ヘッドドライバ8へ出力さ
れる。
【0070】図6,図7は、補正量決定回路12におい
て記録補正量Yを演算するための定数をA=B=0.5
とした場合のパターン依存性の計測結果をに示す図であ
る。
【0071】図6には、横軸はタイムインターバルアナ
ライザにより計測されたN番目のマーク長、縦軸はN+
1番目のマーク長を示しており、1×105の計測デー
タがドットでプロットされている。
【0072】図6に示されるグリッドの交点が理想位置
である。ここでは、1−7変調符号を採用しており、た
とえば(N,N+1):(8T、2T)を見ると、記録
補正無しの場合(図14)に比べてタイムインターバル
分布がグリッド交点を中心に分布しておりエッジシフト
が改善していることが確認できる。
【0073】また、図7はこのときのタイムインターバ
ルのヒストグラムを示すものである。図7には、比較の
ために記録補正を行わない場合のヒストグラムを併せて
示している。この結果からも各マーク長における度数分
布のピーク位置がより理想値(各グリッド位置)に近づ
いていることが確認できる。
【0074】本実施形態では、記録補正により、各マー
ク長で規格化したジッタ分布の足し合わせのジッタ値σ
sumが、記録補正を行わない場合のσsum=3.5
nsに対して、σsum=3.21nsに改善されたと
ことが確認できた。
【0075】(実施形態3)本発明の実施形態3の光磁
気記録再生装置は、補正量決定回路12において記録補
正量Yを演算するための定数をA=0,B=0.5とし
ている。記録補正量Yは、 Y=A ×TK としており、TKだけを用いて記録パターンの演算を行
えるように、すなわち、記録を行うマーク長を検出する
ことで、パターン検出回路10及び補正量決定回路12
を簡素化している。なお、本実施形態の光磁気記録再生
装置の他の部分は、図1と同様である。
【0076】この場合の記録補正量Yは、直前の磁化状
態からの浮遊磁界のエッジシフトの影響のみを考慮した
状態となる。
【0077】記録パターン検出回路10により記録信号
列の“1”レベル、“0”レベルの変化毎に計数結果
(TK)をメモリ(1)に格納更新することにより、記録
補正量Y Y=A×TK に基づいてディレイライン13の選択点を決定する。
【0078】こうして、記録信号補正回路11から記録
補正された記録信号列が磁気ヘッドドライバ8へ出力さ
れる。
【0079】図8,図9は、補正量決定回路12におい
て記録補正量Yを演算するための定数をA=0,B=
0.5とした場合のパターン依存性の計測結果を示す図
である。
【0080】図8には、横軸はタイムインターバルアナ
ライザにより計測されたN番目のマーク長、縦軸はN+
1番目のマーク長を示しており、1×105の計測デー
タがドットでプロットされている。
【0081】図6に示されるグリッドの交点が理想位置
である。ここでは、1−7変調符号を採用しており、た
とえば(N,N+1):(8T、2T)を見ると、記録
補正無しの場合(図14)に比べてタイムインターバル
分布がグリッド交点を中心に分布しておりエッジシフト
が改善していることが確認できる。
【0082】また、図7はこのときのタイムインターバ
ルのヒストグラムを示すものである。図7には、比較の
ために記録補正を行わない場合のヒストグラムを併せて
示している。この結果からも各マーク長における度数分
布のピーク位置がより理想値(各グリッド位置)に近づ
いていることが確認できる。
【0083】本実施形態では、記録補正により、各マー
ク長で規格化したジッタ分布の足し合わせのジッタ値σ
sumが、記録補正を行わない場合のσsum=3.5
nsに対して、σsum=3.17nsに改善されたと
ことが確認できた。
【0084】なお、実施形態1〜3における記録補正
は、記録時のレーザ光をパルス照射するパルス磁界変調
によるものであるが、DC光照射における磁界変調記録
においても同様の効果がある。
【0085】また、本実施形態においては、変調磁界の
切り換え位置の補正により記録補正を行ったが、これに
限らず、磁壁形成部位での温度分布を変化させること、
たとえば、記録パルス光の強度・パルス幅・パルス位相
による記録補正により同様の効果がある。
【0086】
【発明の効果】本発明による記録補正を施した光磁気記
録再生方法よれば、記録した磁界状態に依存して発生す
る浮遊磁界を要因として発生するエッジシフトを軽減す
ることができ、PLL誤差の軽減、ビットエラーレート
の改善が可能となり、より高密度な情報記録装置を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の光磁気記録再生装置の模
式的な構成図である。
【図2】図1の記録信号補正回路の内部構成図である。
【図3】図1に示す光磁気記録再生装置の記録動作を示
す図である。
【図4】実施形態1のタイムインターバルアナライザに
より計測されたN番目のマーク長及びN+1番目のマー
ク長を示す図である。
【図5】図4に係るタイムインターバルのヒストグラム
を示す図である。
【図6】実施形態2のタイムインターバルアナライザに
より計測されたN番目のマーク長及びN+1番目のマー
ク長を示す図である。
【図7】図6に係るタイムインターバルのヒストグラム
を示す図である。
【図8】実施形態3のタイムインターバルアナライザに
より計測されたN番目のマーク長及びN+1番目のマー
ク長を示す図である。
【図9】図8に係るタイムインターバルのヒストグラム
を示す図である。
【図10】記録符号上最長・最短の記録マークを順次形
成する場合の図、記録符号上最短・最長の記録マークを
順次形成する場合の図、磁化及びそれを起因とする浮遊
磁界を示す図である。
【図11】従来の光磁気記録再生装置の模式的な構成図
である。
【図12】図11の光磁気記録再生装置における記録動
作の説明図である。
【図13】図11に示す光学的除法記録再生装置の再生
動作の説明図である。
【図14】従来技術のパターン依存性の結果を示す図で
ある。
【符号の説明】
1光磁気ディスク 5光ヘッド 6コントローラ 9磁気ヘッド 10パターン検出回路 11記録信号補正回路 12補正量決定回路 13ディレイライン 14マルチプレクサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光磁気記録媒体に光ビームを照射すると
    共に、記録信号に対応した変調磁界を印加することによ
    り、情報の記録を行う光磁気記録方法において、 周囲からの浮遊磁界による記録マークエッジの変動をな
    くすように補正した記録マークパターンに基づいて記録
    マーク列を形成することを特徴とする光磁気記録方法。
  2. 【請求項2】 前記記録マークパターン(TK-1、TK
    は基準チャンネルクロックの周期の整数倍で表され、前
    記補正は前記記録マーク(TK)の後端或いは前端を下
    記補正量Y Y=−A×TK-1+B×TK (A,B:定数、TK-1
    K:記録する正規のマーク長) で補正することにより行われることを特徴とする請求項
    1記載の光磁気記録方法。
  3. 【請求項3】 前記補正量Yにおいて、A=Bであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の光磁気記録方法。
  4. 【請求項4】 前記補正量Yにおいて、A=0であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の光磁気記録方法。
  5. 【請求項5】 前記光磁気記録媒体が記録層、磁壁移動
    層等、多層構造を備え、再生光ビームを照射し、媒体の
    磁区に対する媒体の温度特性による温度分布の温度勾配
    を利用し、記録層の記録データを変化させることなく磁
    壁移動層の記録マークの磁壁を移動させ、該再生光ビー
    ム反射光の偏光面の変化を検出して記録マークを再生す
    る光磁気記録媒体であることを特徴とする請求項1から
    4のいずれか1項記載の光磁気記録方法。
  6. 【請求項6】 光磁気記録媒体に光ビームの照射すると
    共に、記録信号に対応した変調磁界を印加することによ
    り、情報の記録を行う光磁気記録再生装置において、 情報に応じた記録マークパターンを生成する手段と、前
    記記録マークパターンを周囲からの浮遊磁界による記録
    マークエッジの変動がなくなるように補正してから記録
    を行う手段とを備えることを特徴とする光磁気記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記補正手段は、記録マークパターン
    (TK-1,TK)を検出する手段と、ディレイラインから
    なる変調磁界の位相を変化させる手段とを具備し、該検
    出した記録マークパターン(TK-1,TK)に対してマー
    クTKのマーク後端或いは前端を該変調磁界の位相を補
    正量Y Y=−A×TK-1+B×TK (A,B:定数、TK-1
    K:記録する正規のマーク長) で補正して記録を行うことを特徴とする請求項6記載の
    光磁気記録装置。
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