JP2003035265A - ダイアフラムポンプ、ダイアフラムポンプのダイアフラム損傷検知方法、及びそのダイアフラムポンプを備えたアンモニア吸収式冷凍機 - Google Patents

ダイアフラムポンプ、ダイアフラムポンプのダイアフラム損傷検知方法、及びそのダイアフラムポンプを備えたアンモニア吸収式冷凍機

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JP2003035265A JP2001224470A JP2001224470A JP2003035265A JP 2003035265 A JP2003035265 A JP 2003035265A JP 2001224470 A JP2001224470 A JP 2001224470A JP 2001224470 A JP2001224470 A JP 2001224470A JP 2003035265 A JP2003035265 A JP 2003035265A
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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構造で安価に製作できるものでありな
がら、作動安定性が高くダイアフラムの破損の的確な検
知が可能であり、しかも、環境安全性の高いダイアフラ
ムポンプを提供する。 【解決手段】 変位駆動される側の第1ダイアフラム1
8と圧送対象液jに接する側の第2ダイアフラム19と
の間に、第1ダイアフラム18の変位を第2ダイアフラ
ム19の変位として伝達する作動流体液kを収納する作
動流体液溜EDが設けられ、圧送対象液j、作動流体液
k、及び第1ダイアフラム18に対して作動流体液kと
は反対側で接する周囲媒体の夫々が、互いに異なる電気
特性を有し、作動流体液溜ED内の所定位置における上
記電気特性を検出する検出電極21が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイアフラムポン
プ、ダイアフラムポンプのダイアフラム損傷検知方法、
及びそのダイアフラムポンプを備えたアンモニア吸収式
冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】アンモニア吸収式冷凍機は、吸収剤とし
て水を使用し、冷媒として一般的なフロン系物質に代わ
り非フロン系の自然冷媒であるアンモニアを使用した装
置であるが、従来はアンモニアが毒性物質であるため、
その漏洩による危険性の問題や、装置自体が大型で複雑
な構造になり、設備コストが高くなることなどの理由か
らそれ程普及しなかった。しかし、近年、フロンによる
オゾン層の破壊が問題になり、オゾン層破壊係数がゼロ
で、安価で、熱伝導率の高い冷媒であるアンモニアの特
徴を生かしたアンモニア吸収式冷凍機が再び注目されて
きている。さらに、このアンモニア吸収式冷凍機は、熱
駆動であるために電気駆動型のアンモニア圧縮式冷凍機
に比べて、消費電力が約10分の1程度になるため省電
力化を図れること、熱源として廃熱を有効利用すること
によりプラント全体のエネルギー効率が向上し省エネル
ギー化を図れる等の利点もあり、技術開発や改良研究が
活発になされている。
【0003】ここで、従来からの一般的なアンモニア吸
収式冷凍機について説明すると、図1(尚、図1は本発
明の実施形態を説明する図である)に示すように、主要
機器として蒸発器1、吸収器2、発生器3、凝縮器4な
どで構成されている。動作は、まず低圧下でアンモニア
液aが蒸発器1に供給され、ブラインなどの被冷却流体
bからの吸熱により蒸発して低温度のアンモニアガスc
となるが、その蒸発潜熱により被冷却流体は冷却され
る。蒸発器1を出た低温度のアンモニアガスcは、凝縮
器4から送られるアンモニア液を過冷却器5で過冷却し
た後、吸収器2に送られ、吸収器2の内部において噴霧
される発生器3から送られるアンモニア稀水溶液eと接
触して吸収され、アンモニア濃水溶液fが生成される。
その際に発生するアンモニアガスcのアンモニア稀水溶
液eへの吸収熱は、冷却水gにより除去される。上記生
成されたアンモニア濃水溶液fは、溶液ポンプ6で加圧
された後、溶液熱交換器7で発生器3から送られてきた
高温のアンモニア稀水溶液eと熱交換することにより熱
回収され、加熱されてから精留器8に入り、発生器3に
外部から投入される廃熱蒸気hなどの熱エネルギーによ
り加熱される。この加熱により、アンモニア濃水溶液f
中のアンモニアが蒸発するが、アンモニアと水とは沸点
の差が大きい共沸混合物であるため、アンモニアガスi
には若干の水蒸気の含有が避けられない。アンモニアガ
スiの純度を上げるため、精留器8を設けると共に、凝
縮器4で凝縮したアンモニア液dの一部を精留器8に連
結した分縮器9に還流させるなどの対策を講じている。
【0004】アンモニアガスを蒸発させた後の残液であ
る高温のアンモニア稀水溶液eは、前記のように、発生
器3から溶液熱交換器7を経て吸収器2に送られ、蒸発
器1から送られてくるアンモニアガスcの吸収液とな
り、アンモニア濃水溶液fが生成される。かくして、分
縮器9から送り出される高濃度のアンモニアガスiは、
凝縮器4に入り冷却水により冷却されて液化し、アンモ
ニア液dとなり、その一部は前記のように分縮器9に還
流されるが、残りは蒸発器1から送られてくるアンモニ
アガスcにより過冷却器5内で過冷却されたあと、膨張
弁10で減圧されて低圧のアンモニア液aとなって蒸発
器1に入る。なお、過冷却器5の役割は、凝縮器4から
のアンモニア液dを過冷却することにより、当該アンモ
ニア液dが膨張弁10に流入する前の配管中で液冷媒が
部分蒸発するフラッシングを抑制し、凝縮器4を通るア
ンモニア液の流量を安定化することにより、その設置に
より冷却効率即ちシステム全体の熱効率を向上すること
が可能になるのである。
【0005】アンモニア吸収式冷凍機は、その内部圧力
から、凝縮器4、精留器8及び発生器3などの主要機器
からなる高圧側と、蒸発器1、吸収器2などの主要機器
からなる低圧側とに分けられるが、定常運転時には、高
圧側が通常1.5MPa、低圧側が通常大気圧に近い条
件下で運転されるため、高圧側と低圧側との圧力差は約
1.5MPaとなりかなり大きい。従って、図1におい
て低圧側の吸収器2からのアンモニア濃水溶液fを高圧
側の精留器8に搬送するための溶液ポンプ6は、流量に
比べて高揚程タイプのポンプが必要になり、またアンモ
ニア水溶液のように低粘度の流体であっても、揚程の変
動に対して正確な流量制御の可能なポンプが要求され
る。このような要求に対してギアポンプは不適切であ
り、特に小型の吸収式冷凍機の場合、容積式定量型ダイ
アフラムポンプが最も好適である。
【0006】尚、アンモニアの漏洩に対しては、以下の
ような問題があるため、万全の対策を講じることが望ま
れる。即ち、アンモニアは刺激臭があり、15〜28容
積%で燃焼する可能性のある可燃性の毒性ガスで、対空
気比重量が0.596と空気よりもかなり低い。従っ
て、安全性面から取り扱い上に各種の問題が生じる。例
えば、仮にアンモニアが漏洩した場合、アンモニア吸収
式冷凍機の設置された場所の天井近傍に滞留して爆発す
るおそれがある。また、人体に対しては粘膜刺激作用を
有するため、口腔や鼻腔に炎症を生じさせるおそれがあ
り、高濃度アンモニアガスを吸収した場合には、刺激に
より呼吸困難を起こす可能性もある。さらに、通常、人
はアンモニア濃度約5ppmから不快な臭気を感じ、約
50ppmで不快感が強まるため、労働環境におけるア
ンモニアの許容濃度は、産業衛生学会勧告値では25p
pmとされており、衛生上あるいは安全上からも、その
漏洩には細心の注意を払うことが必要である。
【0007】アンモニア吸収式冷凍機において、アンモ
ニア漏洩の可能性の大きな要因として、溶液ポンプにダ
イアフラムポンプを使用した場合のダイアフラムの破損
が挙げられるが、ダイアフラムの破損に対して、例えば
ダイアフラムの破損を検知してアンモニア吸収式冷凍機
の動作を停止させるために、下記のように、従来からい
くつかの対策方法が提案されている。 (1)油圧式のダイアフラムポンプにおいて、ダイアフ
ラムを2枚のダイアフラムの間にセンサ電極を挟み込ん
だエンベロープのサンドイッチ構造にし、そのサンドイ
ッチ構造の2枚のダイアフラムのうち、どちらか一方の
ダイアフラムが損傷した場合、圧送対象液(例えばアン
モニア水溶液)や作動流体液(例えば作動油)が破損し
た方のダイアフラムを通ってセンサ電極に至り、ダイア
フラムの破損を検知する方法、あるいは、ダイアフラム
内にセンサ電極を備えた構造にして、ダイアフラムの破
損が生じた場合、上記液がセンサ電極に至り、ダイアフ
ラムの破損を検知する方法(例えば特開平2000−1
30334号公報参照)。 (2)油圧式のダイアフラムポンプにおいて、ダイアフ
ラムを2枚のダイアフラムを重ねた構造にするととも
に、その2枚のダイアフラムの間の間隙に連通したフロ
ートスイッチ又は圧力スイッチ等を設け、ダイアフラム
が損傷して液漏れが生じた場合、圧送対象液や作動流体
液が上記ダイアフラムの間隙を通って上昇してフロート
スイッチ又は圧力スイッチに至り、スイッチが検出作動
することを利用してダイアフラムの破損を警報する方
法。尚、この2枚のダイアフラムを重ねた構造のダイア
フラムでは、作動油の圧力によって変位した作動流体液
側のダイアフラムが圧送対象液側のダイアフラムに直接
機械的に接触して変位を伝達するようにして、ダイアフ
ラムが変位作動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の対
策方法(1)では、センサ電極の構造をダイアフラム内
に設置できるように特別に設計する必要があり、しか
も、ダイアフラム内の狭い場所にセンサ電極を設置する
ためにダイアフラムの構造が複雑化する。さらに、ダイ
アフラムもセンサ電極を備えた構成のものに特別に製作
する必要がある。その結果、ダイアフラム及びセンサ電
極が複雑で製作費用も高くなる欠点があり、また、サン
ドイッチ構造のダイアフラムは成型が難しく剥離し易い
欠点もある。また、前記従来の対策方法(2)では、液
の漏洩量が比較的多量でないとフロートスイッチや圧力
スイッチ等が的確に検知作動しない欠点があり、また、
フロートスイッチ等の設置箇所は大気圧下にあるため、
高圧の圧送対象液や作動流体液が漏れた場合、液の一部
がフラッシングして蒸気となって液面の上昇分が比較的
少なくなり、フロートスイッチ等の作動精度の低下を招
くという欠点もある。
【0009】さらに、従来の油圧式のダイアフラムポン
プでは、作動流体液を加圧駆動するのに精密機械加工を
要するシリンダやプランジャ等を用いているため、製作
費用が高くなるとともに、メンテナンスも大変であると
いう欠点がある。尚、かかる油圧式ダイアフラムポンプ
の欠点を避けたダイアフラムポンプとして、ダイアフラ
ムを油圧ではなくリンク等によって直接機械的に駆動す
る直動式のダイアフラムポンプがあるが、この直動式ダ
イアフラムポンプの場合には、ダイアフラムにかかる圧
力が不均一になるため、ダイアフラムの破損が生じ易
く、その結果、圧送対象液が外部に漏れることを適切に
回避できないおそれがある。また、前述の対策方法
(2)のダイアフラム構造においては、重ねられた2枚
のダイアフラムが機械的に接触して変位を伝達している
ため、この機械的な接触による摩擦によってダイアフラ
ムが摩耗して損傷する欠点もある。
【0010】本発明の第1の目的は、上記従来技術の欠
点を解消するために、精密機械加工を要するシリンダや
プランジャ等を不要にして極力安価に構成しながら、従
来の直動式ダイアフラムポンプや前記対策方法(2)に
おいて問題となっていたダイアフラムの損傷を適切に回
避させて、環境安全性の高いダイアフラムポンプを提供
することにある。第2の目的は、上記第1の目的に加え
て、ダイアフラム及び検出電極が簡素な構造で安価に製
作できるものでありながら、作動安定性が高くダイアフ
ラムの破損の的確な検知が可能であり、しかも、環境安
全性の高いダイアフラムポンプを提供することにある。
第3の目的は、ダイアフラムの損傷の的確な検知が可能
であり、環境安全性の高いダイアフラムポンプのダイア
フラム損傷検知方法を提供することにある。第4の目的
は、ダイアフラムポンプを溶液ポンプとして使用する場
合に、ダイアフラムの損傷が生じた場合でも環境及び冷
凍性能への悪影響を回避させることが可能となるアンモ
ニア吸収式冷凍機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための本発明に係るダイアフラムポンプの第一の特徴
構成は、請求項1に記載した如く、変位駆動される側の
第1ダイアフラムと圧送対象液に接する側の第2ダイア
フラムとの間に、前記第1ダイアフラムの変位を前記第
2ダイアフラムの変位として伝達する作動流体液を収納
する作動流体液溜が設けられている点にある。
【0012】上記第2の目的を達成するための本発明に
係るダイアフラムポンプの第二の特徴構成は、請求項2
に記載した如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記圧
送対象液、前記作動流体液、及び前記第1ダイアフラム
に対して前記作動流体液とは反対側で接する周囲媒体の
うち、少なくとも前記作動流体液が、他のものと異なる
電気特性を有し、前記作動流体液溜内の所定位置におけ
る前記電気特性を検出する検出電極が備えられている点
にある。
【0013】同第三の特徴構成は、請求項3に記載した
如く、上記第二の特徴構成に加えて、前記圧送対象液、
前記作動流体液、及び前記周囲媒体の夫々が、互いに異
なる電気特性を有している点にある。
【0014】同第四の特徴構成は、請求項4に記載した
如く、上記第二又は第三の特徴構成に加えて、前記周囲
媒体が気体にて構成され、前記検出電極が前記作動流体
液溜の上部側に設置されている点にある。
【0015】同第五の特徴構成は、請求項5に記載した
如く、上記第三又は第四の特徴構成に加えて、前記検出
電極が検出する前記電気特性が電気伝導度であり、前記
圧送対象液、前記作動流体液及び前記周囲媒体の順で電
気伝導度が低くなるか、又は、前記圧送対象液、前記作
動流体液及び前記周囲媒体の順で電気伝導度が高くなる
ように構成されている点にある。
【0016】同第六の特徴構成は、請求項6に記載した
如く、上記第二から第五のいずれかの特徴構成に加え
て、前記検出電極の検出信号に基づいて、前記第1ダイ
アフラム又は前記第2ダイアフラムのいずれかの破損を
検知する破損検知手段が備えられている点にある。
【0017】上記第3の目的を達成するための本発明に
係るダイアフラムポンプのダイアフラム損傷検知方法の
第一の特徴構成は、請求項7に記載した如く、上記第二
から第五のいずれかの特徴構成のダイアフラムポンプに
備えた前記検出電極の検出信号に基づいて、前記第1ダ
イアフラム又は前記第2ダイアフラムのいずれかの破損
を検知する点にある。
【0018】上記第4の目的を達成するための本発明に
係るアンモニア吸収式冷凍機の特徴構成は、請求項8に
記載した如く、上記第一から第六のいずれかの特徴構成
のダイアフラムポンプが、前記作動流体液を水にて構成
し、且つ、前記圧送対象液としてのアンモニア水溶液を
流路内の低圧側部分から高圧側部分に搬送する溶液ポン
プとして備えられている点にある。
【0019】以下に作用並びに効果を説明する。本発明
に係るダイアフラムポンプの第一の特徴構成によれば、
第1ダイアフラムが変位駆動されると、その第1ダイア
フラムの変位が、第1ダイアフラムと第2ダイアフラム
との間に設けた作動流体液溜に収納した作動流体液によ
って第2ダイアフラムの変位として伝達され、この第2
ダイアフラムの変位作動によって第2ダイアフラムに接
する圧送対象液が圧送される。従って、第1ダイアフラ
ムをリンク等によって機械的に駆動するようにしても、
圧送対象液に接する第2ダイアフラムは、作動流体液を
介して均一な圧力を受けて変位作動するので、圧送対象
液に接するダイアフラムをリンク等によって直接駆動す
るものや2枚の重ねたダイアフラムが接触して変位伝達
するようなものに比べて、圧送対象液に接するダイアフ
ラムの破損の確率を低くすることができ、もって、精密
機械加工を要するシリンダやプランジャ等を不要にして
安価に構成しながら、従来の直動式ダイアフラムポンプ
や前記対策方法(2)で問題となっていたダイアフラム
の損傷を適切に回避させて環境安全性を高くし、前記第
1の目的を達成することが可能となるダイアフラムポン
プが得られる。
【0020】同第二の特徴構成によれば、上記各ダイア
フラムのうちで、第1ダイアフラムが破損すると、作動
流体液溜内の作動流体液が第1ダイアフラムを通過して
周囲媒体側に洩れ、周囲媒体が第1ダイアフラムを通過
して作動流体液溜内に流入するので、作動流体液溜内の
所定位置における電気特性が作動流体液の特性から、流
入する周囲媒体の特性又は作動流体液と周囲媒体との混
合した特性に変化し、その作動流体液溜内の所定位置に
おける電気特性の変化が検出電極によって検出される。
一方、第2ダイアフラムが破損すると、作動流体液溜内
に圧送対象液が流入して、作動流体液溜内の作動流体液
と混ざるので、作動流体液溜内の所定位置における電気
特性が作動流体液の特性から、流入する圧送対象液の特
性又は作動流体液と圧送対象液との混合した特性に変化
し、その作動流体液溜内の所定位置における電気特性の
変化が検出電極によって検出される。そして、上記検出
電極にて検出される電気特性が、少なくとも作動流体液
と他の圧送対象液及び周囲媒体とで異なるため、その電
気特性の変化によって、前記作動流体液ではなく、前記
圧送対象液及び周囲媒体のいずれかを検出していること
が判別できる。
【0021】従って、上記のように検出電極が検出する
作動流体液溜内の所定位置における電気特性の変化によ
って、第1ダイアフラムと第2ダイアフラムのいずれか
が破損したことを検知することができる。尚、第1ダイ
アフラムが破損した場合、圧送対象液と接する第2ダイ
アフラムは損傷していないので、圧送対象液が外部に洩
れることはなく、また、第2ダイアフラムが破損した場
合、第1ダイアフラムは損傷していないので、作動流体
液溜内に流入した圧送対象液が外部に洩れることはな
く、いずれの場合も環境安全性を高くすることができ
る。さらに、第1ダイアフラム及び第2ダイアフラムの
夫々は汎用タイプのダイアフラムを使用することがで
き、また、検出電極も従来から液の電気特性を検出する
ために用いられている既製品タイプの電極を使用するこ
とができるので、ダイアフラム及び検出電極を簡素な構
造で安価に製作することができる。また、ダイアフラム
の破損に伴う作動流体液溜に対する各液体等の流入・流
出・混合による電気特性の変化に基づいてダイアフラム
の破損を検出するので、例えばダイアフラムの破損に伴
って漏洩する液体の液面変化を検出するフロートスイッ
チのような手段に比べて、作動安定性が高く且つダイア
フラムの破損の的確な検知が可能である。以上より、ダ
イアフラム及び検出電極が簡素な構造で安価に製作でき
るものでありながら、作動安定性が高くダイアフラムの
破損の的確な検知が可能であり、しかも、環境安全性の
高い、前記第2の目的を達成することが可能となるダイ
アフラムポンプが得られる。
【0022】同第三の特徴構成によれば、上記第二の特
徴構成において、上記検出電極にて検出される電気特性
が、作動流体液と圧送対象液と周囲媒体とで互いに異な
るため、その電気特性の変化によって、作動流体液と圧
送対象液と周囲媒体のいずれを検出しているかが判別で
きる。従って、上記のように検出電極が検出する電気特
性の変化によって、第1ダイアフラムと第2ダイアフラ
ムのいずれが破損したのかを検知することができ、もっ
て、ダイアフラムの損傷について一層的確な検知が可能
であるダイアフラムポンプが得られる。
【0023】同第四の特徴構成によれば、第1ダイアフ
ラムが損傷した場合に、作動流体液溜に流入してくる周
囲媒体としての気体が作動流体液よりも軽く作動流体液
溜の上部側に移動し、作動流体液溜の上部側に設置され
て作動流体液溜の上部位置における電気特性を検出する
検出電極が、作動流体液の特性から流入した気体の特性
への電気特性の変化を検出する。従って、周囲媒体が空
気等の気体である場合に、第1ダイアフラムの破損を迅
速且つ的確に検出することができる。しかも、この場合
に、作動流体液溜の上部側に設置する検出電極は、例え
ば作動流体液溜を形成するためのケーシングの上部に検
出電極を収めた管を接続する等の簡単な構造で設置する
ことができる。
【0024】同第五の特徴構成によれば、圧送対象液、
作動流体液及び周囲媒体の順で電気伝導度が低くなる場
合は、検出電極にて検出される作動流体液溜内の電気伝
導度が作動流体液に対応する値から低下すれば、第1ダ
イアフラムが破損して周囲媒体が作動流体液溜内に流入
していることが検知でき、逆に上記電気伝導度の検出値
が作動流体液に対応する値から上昇すれば、第2ダイア
フラムが破損して圧送対象液が作動流体液溜内に流入し
ていることが検知できる。一方、圧送対象液、作動流体
液及び周囲媒体の順で電気伝導度が高くなる場合は、上
記作動流体液溜内での電気伝導度の検出値が作動流体液
に対応する値から上昇すれば、第1ダイアフラムが破損
して周囲媒体が作動流体液溜内に流入していることが検
知でき、逆に上記電気伝導度の検出値が作動流体液に対
応する値から低下すれば、第2ダイアフラムが破損して
圧送対象液が作動流体液溜内に流入していることが検知
できる。従って、検出電極にて作動流体液溜内での電気
伝導度の大小変化を検出する簡素な検出手段によって、
第1ダイアフラムが破損したのか第2ダイアフラムが破
損したのかを的確に識別しながら検出することができ
る。特に、圧送対象液、作動流体液及び周囲媒体の順で
電気伝導度が低くなる場合には、本発明に係るダイアフ
ラムポンプによって、圧送対象液として導電性流体を輸
送するような用途に好適なダイアフラムポンプが実現で
きる。
【0025】同第六の特徴構成によれば、破損検知手段
が、前記検出電極の検出信号に基づいて、第1ダイアフ
ラム又は第2ダイアフラムのいずれかの破損を検知す
る。従って、ダイアフラムポンプに備えた破損検知手段
によって、第1ダイアフラム又は第2ダイアフラムのい
ずれかの破損が検出されるので、そのダイアフラムの破
損検知信号に基づいて、例えばダイアフラムポンプの作
動を強制的に停止させたり、あるいは、ブザー等の警報
手段を作動させてオペレータにダイアフラムの破損の発
生を知らせる等の適切な処置をとることができる。
【0026】本発明に係るダイアフラムポンプのダイア
フラム損傷検知方法の特徴構成によれば、上記第二から
第五のいずれかの特徴構成のダイアフラムポンプに備え
た前記検出電極の検出信号に基づいて、第1ダイアフラ
ム又は第2ダイアフラムのいずれかの破損を検知する。
従って、上記ダイアフラムポンプに備えた検出電極に外
部の検知装置等を接続してその検出電極の検出情報に基
づいて、第1ダイアフラム又は第2ダイアフラムのいず
れかの破損を検知することができるので、ダイアフラム
ポンプ自体には検出電極を備えさせるだけで極力簡素に
構成しながら、汎用のマイコン等で検知装置を構成する
ような自由度のある使用条件を提供することができる。
【0027】本発明に係るアンモニア吸収式冷凍機によ
れば、溶液ポンプとして備えられた上記ダイアフラムポ
ンプが、作動流体液として水を用いて、圧送対象液とし
てのアンモニア水溶液を流路内の低圧側部分から高圧側
部分に搬送する。従って、上記アンモニア水溶液を搬送
しているときに、第1ダイアフラムが損傷した場合に
は、作動流体液溜内の作動流体液が外部に流出するが、
作動流体液は水であるので、外部に洩れたとしても外部
環境に悪影響を及ぼすおそれはほとんどない。一方、第
2ダイアフラムが破損した場合には、作動流体液溜内の
作動流体液が圧送対象液に混入するが、水である作動流
体液がアンモニア水溶液に混じるのであるから、アンモ
ニア水溶液の濃度が多少変化するだけで、アンモニア冷
凍サイクルの性能に大きな変化を与えるものではなく、
もって、ダイアフラムポンプを溶液ポンプとして使用す
る場合に、ダイアフラムの損傷が発生した場合でも環境
及び冷凍性能への悪影響を回避させることが可能となる
アンモニア吸収式冷凍機を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係るダイアフラムポン
プ、及び、そのダイアフラムポンプを備えたアンモニア
吸収式冷凍機の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0029】本発明に係るダイアフラムポンプを説明す
る前に、比較例として、一般的な直動式ダイアフラムポ
ンプについて説明する。図5(イ)に示すように、クラ
ンクシャフト12に連動したコネクティングリンク13
が左方に押し出されると、コネクティングリンク13に
連結されたダイアフラム14が左方に押され、これによ
って吸込み逆止弁15が閉じられ、吐出逆止弁16が開
かれて、圧送対象液jが下方に吐出される。一方、図5
(ロ)に示すように、コネクティングリンク13が右方
に引かれると、ダイアフラム14が右方に引かれて吸込
み逆止弁15が開き吐出逆止弁16が閉じて、圧送対象
液jが上方から流入する。以下、上記動作を繰り返すこ
とにより、圧送対象液jを加圧しつつ上方から下方に流
通させる。尚、この直動式ダイアフラムポンプでは、前
述のように、コネクティングリンク13が連結されたダ
イアフラム14の部分に不均一な圧力がかかり破損が生
じ易い欠点がある。
【0030】次に、本発明に係るダイアフラムポンプの
構成と動作について図2に基づいて説明する。クランク
シャフト12の動きに連動するように設けられたコネク
ティングリンク13に第1ダイアフラム18が連結され
るとともに、第1ダイアフラム18のコネクティングリ
ンク13とは逆側に第2ダイアフラム19が間隔を隔て
て設けられ、この第1ダイアフラム18、第2ダイアフ
ラム19及びケーシング20によって囲まれた部分(作
動流体液溜ED)に作動流体液k(具体的には水)が封
入され、第2ダイアフラム19の作動流体液kと接して
いる側とは逆側に、圧送対象液j(具体的には、アンモ
ニア水溶液)が接している。すなわち、変位駆動される
側の第1ダイアフラム18と圧送対象液jに接する側の
第2ダイアフラム19との間に、第1ダイアフラム18
の変位を第2ダイアフラム19の変位として伝達する作
動流体液を収納する作動流体液溜EDが設けられてい
る。なお、第1ダイアフラム18に対して上記作動流体
液kとは反対側に、周囲媒体としての気体である空気が
接している。
【0031】従って、図2(イ)に示すように、コネク
ティングリンク13が左方に押し出され、これに連動し
て第1ダイアフラム18が左方に押されると、作動流体
液kが左方への圧力を受けて左方へ押され、第2ダイア
フラム19が左方に押される。これによって、吸込み逆
止弁15が閉じられ、吐出逆止弁16が開かれて、圧送
対象液jが下方に吐出される。逆に、図2(ロ)に示す
ように、コネクティングリンク13が右方に引かれて第
1ダイアフラム18が右方に引かれると、作動流体液k
が右方への引力を受けて右方へ引かれ、第2ダイアフラ
ム19が右方に引かれる。これによって吸込み逆止弁1
5が開き、吐出逆止弁16が閉じて、圧送対象液jが上
方から流入する。以下、上記動作を繰り返すことによ
り、圧送対象液jを加圧しつつ上方から下方に流通させ
ることができる。
【0032】前記作動流体液溜EDの上部側に、作動流
体液溜ED内の所定位置(上部側位置)における電気特
性を検出する検出電極(以下、センサ電極と称す)21
が設置されている。具体的には、前記ケーシング20の
上部に、センサ電極21を収めた管20aが作動流体液
溜EDに連通する状態で接続されている。そして、前記
圧送対象液j、作動流体液k及び周囲媒体(空気)の夫
々が、互いに異なる前記電気特性を有している。具体的
には、前記センサ電極21が検出する前記電気特性が電
気伝導度(μS/cm)であり、前記圧送対象液j、作
動流体液k及び周囲媒体(空気)の順で電気伝導度が低
くなっている。
【0033】さらに、上記センサ電極21の検出信号に
基づいて、第1ダイアフラム18又は第2ダイアフラム
19のいずれかの破損を検知する破損検知手段22と、
その破損検知手段22によって作動制御されるポンプ駆
動用のモータ23とが設けられている。
【0034】第1ダイアフラム18及び第2ダイアフラ
ム19のいずれも破損していないときは、センサ電極2
1が作動流体液kである水の電気伝導度を検出する。こ
のとき、純度が例えば水道水クラスの水を使用した場合
には、100〜150μS/cm程度の電気伝導度が検
出される。尚、作動流体液kとして使用する水は、第1
ダイアフラム18又は第2ダイアフラム19の破損によ
り、空気又は圧送対象液jが作動流体液溜ED内に侵入
して、センサ電極21にて検出される電気伝導度が、水
の電気伝導度との間で十分大きな差が生じるものであれ
ばよく、純水から電気伝導度が500μS/cm程度の
地下水が使用できる。
【0035】第1ダイアフラム18が損傷した場合は、
図3(イ)に示すように、作動流体液kが外部に漏洩
し、代わりに空気が流入して作動流体液溜EDの上部位
置に溜まるためセンサ電極21は空気と接触し、検出さ
れる電気伝導度は非常に小さくなる(図4参照)。ま
た、第2ダイアフラム18が損傷した場合は、図3
(ロ)に示すように圧送対象液j(電気伝導度が例えば
1200μS/cm程度のアンモニア水溶液)が作動流
体液溜ED内に流入して作動流体液kに混ざるため、セ
ンサ電極21が検出する電気伝導度は非常に大きくなる
(図4参照)。そして、破損検知手段22が、上記セン
サ電極21にて検出される電気伝導度が前記水の電気伝
導度よりも所定値以上大きくなった場合には、第2ダイ
アフラム19の破損が生じていると判断し、逆に検出さ
れる電気伝導度が前記水の電気伝導度よりも所定値以上
小さくなった場合には、第1ダイアフラム18の破損が
生じていると判断し、いずれかのダイアフラムの破損が
検知されると前記ポンプ駆動用モータ23を停止させ
る。尚、同時に、図示しない警報器を作動させてトラブ
ルの発生を知らせて、アンモニア吸収式冷凍機の運転の
停止等の適切な処置を促す。これにより、損傷したダイ
アフラムの早期取り換え等の適切なメンテナンスが可能
となる。
【0036】アンモニア吸収式冷凍機は、冷媒にアンモ
ニア、吸収剤に水を使用したもので、その構成と動作
は、図1に基づいて既に説明した通りである。そして、
前記ダイアフラムポンプ6が、作動流体液kを水にて構
成し、且つ、圧送対象液jとしてのアンモニア水溶液を
流路内の低圧側部分から高圧側部分に搬送する溶液ポン
プ6としてアンモニア吸収式冷凍機に備えられている。
具体的には、溶液ポンプ6は、アンモニア濃水溶液を吸
収器2から精留器8に搬送している。
【0037】次に、本発明に係るダイアフラムポンプの
ダイアフラム損傷検知方法の実施の形態について説明す
る。すなわち、このダイアフラムポンプのダイアフラム
損傷検知方法は、上記ダイアフラムポンプに備えたセン
サ電極21の検出信号に基づいて第1ダイアフラム18
又は第2ダイアフラム19のいずれかの破損を検知する
ものである。具体的には、上述したようにダイアフラム
ポンプに備えた破損検知手段22を利用して、センサ電
極21の検出信号に基づいて第1ダイアフラム18又は
第2ダイアフラム19のいずれかの破損を検知すること
ができるが、これ以外に、破損検知手段22を備えてい
ないダイアフラムポンプの場合に、センサ電極21をマ
イコン等の汎用のコントローラに接続し、このコントロ
ーラによって、センサ電極21の検出信号に基づいて第
1ダイアフラム18又は第2ダイアフラム19のいずれ
かの破損を検知するように構成することができる。
【0038】以上述べてきたことから明らかなように、
本発明に係るダイアフラムポンプは、漏洩時に毒性ある
いは発火性等の危険性を有するガスを放出する可能性が
ある圧送対象液の加圧・搬送に有効なものとなる。特
に、小型のアンモニア吸収式冷凍機における吸収器から
精留器にアンモニア濃水溶液を搬送する溶液ポンプとし
て使用するのに有効である。
【0039】〔別実施の形態〕上記実施形態では、検出
電極21が検出する電気特性が電気伝導度である場合に
ついて説明したが、電気伝導度以外に、例えば静電容量
等であってもよい。また、検出電極21が電気伝導度を
検出する場合に、上記実施形態では、圧送対象液j、作
動流体液k及び周囲媒体の順で電気伝導度が低くなるよ
うに構成したが、逆に、圧送対象液j、作動流体液k及
び周囲媒体の順で電気伝導度が高くなるように構成して
もよい。さらに、上記電気特性として、1つの電気特性
ではなく、複数の電気特性を検出するようにしてもよ
い。この場合に、例えば、圧送対象液j、作動流体液k
及び周囲媒体のうちの1組(例えば、圧送対象液jと作
動流体液k)については、1つの電気特性(例えば、電
気伝導度)で互いに異なる特性を有し、別の組(例え
ば、作動流体液kと周囲媒体)については、他の電気特
性(例えば、静電容量)で互いに異なる特性を有するよ
うに、各液や媒体の特性に適合して電気特性を適切に設
定することが可能となる。
【0040】上記実施形態では、圧送対象液j、作動流
体液k及び周囲媒体の夫々が、互いに異なる電気特性を
有して、第1ダイアフラム18と第2ダイアフラム19
のどちらが破損したかを判別するようにしたが、これ以
外に、少なくとも作動流体液kが、他のもの(圧送対象
液j及び周囲媒体)と異なる電気特性を有して、第1ダ
イアフラム18又は第2ダイアフラム19のいずれかが
破損したことを検知するようにしてもよい。
【0041】上記実施形態では、検出電極21を作動流
体液溜EDの上部側に設置したが、例えば、作動流体液
溜EDの上部側と下部側の両方に検出電極21を設置す
るようにしてもよい。これにより、例えば圧送対象液j
の比重が作動流体液kの比重に比べて大きく、第2ダイ
アフラム19の破損に伴って作動流体液溜EDに流入し
た圧送対象液jが作動流体液溜EDの下部に溜まるよう
な場合に、作動流体液溜EDの上部側に設置した検出電
極21では、圧送対象液jの流入を適切に検出できない
としても、作動流体液溜EDの下部側に設けた検出電極
21によってその圧送対象液jの流入を適切に検出でき
ることになる。
【0042】また、上記実施形態では、第2ダイアフラ
ム19の径を第1ダイアフラム18の径と同一に形成し
たが、例えば第2ダイアフラム19の径を第1ダイアフ
ラム18の径よりも小径に形成することにより、第1ダ
イアフラム18を変位駆動するコネクティングリンク1
3の駆動量を少なくしながら、第2ダイアフラム19に
対して高圧を発生させることができる。
【0043】上記実施形態では、ダイアフラムポンプを
アンモニア吸収式冷凍機に使用するアンモニア水溶液搬
送用の溶液ポンプに適用する場合を説明したが、本発明
に係るダイアフラムポンプは、アンモニア水溶液以外の
各種圧送対象液の搬送用ダイアフラムポンプに適用でき
るものである。尚、本発明に係るダイアフラムポンプを
例えばアンモニア吸収式冷凍機以外の用途に用いる場合
には、作動流体液を水以外の媒体(作動油等)にしても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンモニア吸収式冷凍機の冷凍サイクルの説明
【図2】本発明に係るダイアフラムポンプの構成と動作
を説明する側面図
【図3】本発明に係るダイアフラムポンプのダイアフラ
ムの損傷による漏洩を示す側面図
【図4】電気伝導度の検出値を示すグラフ
【図5】一般的な直動式ダイアフラムポンプの構成と動
作を説明する側面図
【符号の説明】
6 溶液ポンプ 18 第1ダイアフラム 19 第2ダイアフラム 21 検出電極 22 破損検知手段 ED 作動流体液溜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 49/04 F04B 43/06 B (72)発明者 嶋田 真至 京都府京都市南区久世殿城町600番地の1 株式会社タクマ京都工場内 (72)発明者 田中 俊彦 京都府京都市南区久世殿城町600番地の1 株式会社タクマ京都工場内 Fターム(参考) 3H045 AA02 AA12 AA27 BA41 CA14 DA01 DA41 DA45 EA12 EA15 EA26 EA34 EA41 EA50 3H077 AA20 BB10 CC02 CC07 CC16 DD02 DD12 EE12 EE31 FF03 FF22 FF58 3L093 DD04 EE16 JJ06 KK07 LL05 MM01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変位駆動される側の第1ダイアフラムと
    圧送対象液に接する側の第2ダイアフラムとの間に、前
    記第1ダイアフラムの変位を前記第2ダイアフラムの変
    位として伝達する作動流体液を収納する作動流体液溜が
    設けられているダイアフラムポンプ。
  2. 【請求項2】 前記圧送対象液、前記作動流体液、及
    び、前記第1ダイアフラムに対して前記作動流体液とは
    反対側で接する周囲媒体のうち、少なくとも前記作動流
    体液が、他のものと異なる電気特性を有し、 前記作動流体液溜内の所定位置における前記電気特性を
    検出する検出電極が備えられている請求項1記載のダイ
    アフラムポンプ。
  3. 【請求項3】 前記圧送対象液、前記作動流体液、及
    び、前記周囲媒体の夫々が、互いに異なる電気特性を有
    している請求項2記載のダイアフラムポンプ。
  4. 【請求項4】 前記周囲媒体が気体にて構成され、前記
    検出電極が前記作動流体液溜の上部側に設置されている
    請求項2又は3記載のダイアフラムポンプ。
  5. 【請求項5】 前記検出電極が検出する前記電気特性が
    電気伝導度であり、前記圧送対象液、前記作動流体液及
    び前記周囲媒体の順で電気伝導度が低くなるか、又は、
    前記圧送対象液、前記作動流体液及び前記周囲媒体の順
    で電気伝導度が高くなるように構成されている請求項3
    又は4記載のダイアフラムポンプ。
  6. 【請求項6】 前記検出電極の検出信号に基づいて、前
    記第1ダイアフラム又は前記第2ダイアフラムのいずれ
    かの破損を検知する破損検知手段が備えられている請求
    項2〜5のいずれかに記載のダイアフラムポンプ。
  7. 【請求項7】 請求項2〜5のいずれかに記載のダイア
    フラムポンプに備えた前記検出電極の検出信号に基づい
    て、前記第1ダイアフラム又は前記第2ダイアフラムの
    いずれかの破損を検知するダイアフラムポンプのダイア
    フラム損傷検知方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載のダイア
    フラムポンプが、前記作動流体液を水にて構成し、且
    つ、前記圧送対象液としてのアンモニア水溶液を流路内
    の低圧側部分から高圧側部分に搬送する溶液ポンプとし
    て備えられているアンモニア吸収式冷凍機。
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