JP2003034835A - アルミニウム合金板材およびその製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金板材およびその製造方法

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JP2003034835A
JP2003034835A JP2002143259A JP2002143259A JP2003034835A JP 2003034835 A JP2003034835 A JP 2003034835A JP 2002143259 A JP2002143259 A JP 2002143259A JP 2002143259 A JP2002143259 A JP 2002143259A JP 2003034835 A JP2003034835 A JP 2003034835A
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Yasushi Oyama
耕史 大山
Yoichiro Totsugi
洋一郎 戸次
Noboru Hayashi
登 林
Morio Kuroki
盛男 黒木
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Honda Motor Co Ltd
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度、絞り成形性、張出し成形性、曲げ加工
性および焼付け硬化性に優れたアルミニウム合金板材を
提供する。さらに、原料に広範囲のアルミニウム合金屑
を用いることを可能とし、リサイクル性に優れ製造時の
エネルギーコストを低く押さえることが可能なアルミニ
ウム合金板材を提供する。 【解決手段】 Si 2.6質量%以上で3.5質量%未満(以
下単に、質量%を%と記す)、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.5
%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe
0.3〜2.0%を含み、さらに必要によりCr 0.01〜0.2%、Zr
0.01〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1
種または2種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純
物よりなるアルミニウム合金板材。特定の加工を施すこ
とを含んでなる該アルミニウム合金板材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度、絞り成形
性、張出し成形性、曲げ加工性および焼付け硬化性に優
れ、かつ、原料としてアルミニウム合金屑を用いること
によりリサイクル性を高め、これにより低コストで製造
しうるアルミニウム合金板材とその製造方法に関するも
ので、特に自動車用としての使用に有効であるアルミニ
ウム合金板材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金を用いた展伸材は、鉄
鋼材に比べ軽量ということから種々の分野で使用されて
いる。例えば自動車においては、近年、地球環境に対す
る配慮から排気ガス低減(公害防止)および燃費向上の
ために軽量化が望まれており、その達成のためにアルミ
ニウム合金が適用が検討されている。中でもアルミニウ
ム合金を用いた板材は、自動車のフード、ドア等におけ
るアウター材あるいはインナー材として種々の板部材に
適用が可能であり、車体の軽量化に大きく貢献すると考
えられる。このような自動車用アルミニウム合金板材に
対し従来用いられていた材質は、代表的なものとして50
00系および6000系アルミニウム合金がある。しかし、こ
れら合金による板材を自動車用として適用する場合に
は、焼付け後の硬化を考えても鉄鋼材に比べ強度がやや
劣る、鉄鋼材を含めた他の材料に比べ成形性が劣るため
プレス等による成形において割れが発生しやすい、ある
いはアウター材として使用する場合に周辺部を折り曲げ
るヘム曲げ加工において、曲げ部で割れてしまう等の問
題があった。さらにこれら合金は不純物が厳しく規定さ
れており、原料にはアルミニウム新地金および各添加元
素を含んだ母合金を用いこれらを調合して使用される。
このため、市中で発生する不純物の多いアルミニウム合
金屑もしくは二次地金等を、そのまま再溶解してこれら
部材へ使用することは困難でありリサイクル性も良くな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
強度、絞り成形性、張出し成形性、曲げ加工性および焼
付け硬化性に優れたアルミニウム合金板材を提供するこ
とを目的とする。さらに本発明は、原料に広範囲のアル
ミニウム合金屑を用いることを可能とし、リサイクル性
に優れ製造時のエネルギーコストを低く押さえることが
可能なアルミニウム合金板材を提供することを目的とす
る。また、本発明は特にプレス成形性(絞り成形性、張
出し成形性、曲げ加工性など)を向上させたアルミニウ
ム合金板材と、その製造方法を提供することを目的とす
る。さらに本発明は特に曲げ加工性及び張出し成形性を
向上させたアルミニウム合金板材と、その製造方法を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み鋭意検討を行なった結果、特定の組成を有するアル
ミニウム合金に特定の加工を施すことで上記課題を解決
できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成さ
せるに至った。すなわち本発明は、(1)Si 2.6質量%
以上で3.5質量%未満(以下単に、質量%を%と記
す)、Mg0.05〜0.5%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜
1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部がAl
および不可避的不純物よりなることを特徴とするアルミ
ニウム合金板材、(2)少なくとも一部にアルミニウム
合金屑由来の成分を含有することを特徴とする(1)項
記載のアルミニウム合金板材、(3)Si、Mn及びFe濃度
をそれぞれA%、B%及びC%とした時、これらの関係が以下
の式 (0.015×A+0.15×B+0.03×C)≦0.445 を満たし、平均直径が100μm以上の晶出物密度が2個/cm
2以下であることを特徴とする(1)又は(2)項記載
のアルミニウム合金板材、(4)引張強さおよび0.2%耐
力をそれぞれT MPa、Y MPaとした時、これらの関係が以
下の式 T2/Y≧350 を満たすことを特徴とする(1)、(2)又は(3)項
記載のアルミニウム合金板材、(5)0.2%耐力が100 MP
a以下であることを特徴とする(1)、(2)又は
(3)項記載のアルミニウム合金板材、(6)塗装焼付
け後の0.2%耐力が、焼付け前の0.2%耐力に比べ30MPa以
上高くなることを特徴とする(1)、(2)又は(3)
項記載のアルミニウム合金板材、(7)Si 2.6%以上3.
5%未満、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.
6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部
がAlおよび不可避的不純物よりなるアルミニウム合金を
溶解鋳造し、均質化処理を施した後熱間圧延を行い、そ
の後冷間圧延により所定の板厚としたものを、450℃以
上の温度で120秒以下の時間保持後、100℃/min.以上の
速度で100℃以下の温度まで冷却する熱処理を行うこと
を特徴とする(4)項記載のアルミニウム合金板材の製
造方法、(8)Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
%及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部がAlおよび不可避的不
純物よりなるアルミニウム合金を溶解鋳造し、均質化処
理を施した後熱間圧延を行い、その後冷間圧延により所
定の板厚としたものを、300℃以上420℃以下の温度で30
分以上の保持後60℃/min.以下の速度で室温まで冷却す
る熱処理を行うことを特徴とする(5)項記載のアルミ
ニウム合金板材の製造方法、(9)Si 2.6%以上3.5%未
満、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜
1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部がAl
および不可避的不純物よりなるアルミニウム合金を溶解
鋳造する際に、連続鋳造圧延法により凝固時の溶湯の冷
却速度を50℃/sec.以上とすることを特徴とする(1)
又は(2)項記載のアルミニウム合金板材の製造方法、
(10)Si 2.6質量%以上で3.5質量%未満、Mg 0.05〜
0.5%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜
1.6%及びFe 0.3〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜0.2%、Zr
0.01〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1種
または2種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物
よりなることを特徴とするアルミニウム合金板材、(1
1)少なくとも一部にアルミニウム合金屑由来の成分を
含有することを特徴とする(10)項記載のアルミニウ
ム合金板材、(12)Si、Mn、Fe、Cr、ZrおよびTi濃度
をそれぞれA%、B%、C%、D%、E%およびF%とした時、これ
らの関係が以下の式 (0.015×A+0.15×B+0.03×C+0.60×(D+E)+0.50×F)
≦0.445 を満たし、平均直径が100μm以上の晶出物密度が2個/cm
2以下であることを特徴とする(10)又は(11)項
記載のアルミニウム合金板材、(13)引張強さおよび
0.2%耐力をそれぞれT MPa、Y MPaとした時、これらの関
係が以下の式 T2/Y≧350 を満たすことを特徴とする(10)、(11)又は(1
2)項記載のアルミニウム合金板材、(14)0.2%耐力
が100 MPa以下であることを特徴とする(10)、(1
1)又は(12)項記載のアルミニウム合金板材、(1
5)塗装焼付け後の0.2%耐力が、焼付け前の0.2%耐力に
比べ30MPa以上高くなることを特徴とする(10)、
(11)又は(12)項記載のアルミニウム合金板材、
(16)Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.
5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe
0.3〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜0.2%、Zr 0.01〜0.2
%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1種または2種
以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物よりなるア
ルミニウム合金を溶解鋳造し、均質化処理を施した後熱
間圧延を行い、その後冷間圧延により所定の板厚とした
ものを、450℃以上の温度で120秒以下の時間保持後、10
0℃/min.以上の速度で100℃以下の温度まで冷却する熱
処理を行うことを特徴とする(13)項記載のアルミニ
ウム合金板材の製造方法、(17)Si 2.6%以上3.5%未
満、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜
1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe 0.3〜2.0%を含み、かつCr
0.01〜0.2%、Zr 0.01〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01
〜0.2%のうち1種または2種以上を含み、残部がAlおよび
不可避的不純物よりなるアルミニウム合金を溶解鋳造
し、均質化処理を施した後熱間圧延を行い、その後冷間
圧延により所定の板厚としたものを、300℃以上420℃以
下の温度で30分以上の保持後60℃/min.以下の速度で室
温まで冷却する熱処理を行うことを特徴とする(14)
項記載のアルミニウム合金板材の製造方法、および(1
8)Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.5%
以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe 0.3
〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜0.2%、Zr 0.01〜0.2%、V
0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1種または2種以上
を含み、残部がAlおよび不可避的不純物よりなるアルミ
ニウム合金を溶解鋳造する際に、連続鋳造圧延法により
凝固時の溶湯の冷却速度を50℃/sec.以上とすることを
特徴とする(10)又は(11)項記載のアルミニウム
合金板材の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】まず本発明におけるアルミニウム
合金中の各元素の作用を説明する。本発明におけるアル
ミニウム合金は、Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
%及びFe 0.3〜2.0%を含み、さらに必要によりCr 0.01〜
0.2%、Zr 0.01〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%
のうち1種または2種以上を含み、残部がAlおよび不可避
的不純物よりなる。以下にこれらについて、各元素毎に
その作用を説明する。
【0006】まずSiは、Mgと共存することにより金属間
化合物Mg2Siを形成して強度向上に寄与する元素であ
る。また溶体化処理により固溶したSiは、その後の焼付
け処理によりMgとともに整合析出してβ相を形成し、焼
付け後の強度向上に寄与する。しかしながら、2.6%未満
ではこれらの効果が十分に得られず、一方3.5%以上含有
させてもこの効果は飽和するばかりでなく、Si量が多す
ぎると単体SiもしくはSiを含む金属間化合物が多くな
り、これらは成形時の破断の起点となるため曲げ加工性
が低下する。したがってSiは、2.6%以上3.5%未満、好
ましくは2.8〜3.2%の範囲とする。なお本合金においてS
iの含有量の上限値が3.5%に限りなく近く高いことは、
リサイクル性の向上に寄与する。すなわち、Si含有量が
高いアルミニウム合金屑をリサイクルしようとした場
合、Si量が多いためそのまま適用できる分野が非常に狭
く、多量の新地金で希釈して使用するかもしくは一部の
鋳物合金用として使用される以外は、鉄鋼製造時の脱酸
剤あるいはそのまま廃棄処分されるのが一般的であっ
た。しかし本合金はSiの許容範囲が広いため、既存の合
金規格の展伸材として使用不可能な屑でさえもそのまま
使用することが可能であり、これによりアルミニウム合
金のクローズドリサイクルも可能にする。
【0007】Mgも先のSiの説明でも述べた通り、Mg2Si
を形成し強度向上に寄与するとともに、固溶しているMg
は焼付け処理によりSiとともにβ相を形成し、焼付け後
の強度向上に寄与する。その添加量は0.05%未満では充
分に効果が得られず、一方0.5%を超えて含有させても強
度向上の効果は飽和する。したがってMgは0.05〜0.5%、
好ましくは0.1〜0.4%とする。
【0008】Cuはマトリックスに固溶することで強度を
高める効果を有し、さらに、材料の成形性を高める効果
も有する。Cuが少なすぎるとこれらの効果は不足し、多
すぎるとこれらの効果は飽和するとともに鋳造性を悪化
させ、このため鋳塊の製造が困難となる。したがって、
Cuは0.5%以上1.2%未満、好ましくは0.62〜1.1%、より
好ましくは0.65〜1.1%、最も好ましくは0.7〜1.1%の
範囲とする。
【0009】Mnも強度を増大させる。Mnが少なすぎると
その作用が不足し、多すぎるとAl-Mn系あるいはAl-Mn-S
i-Fe系の粗大晶出物を発生し、これが成形時の破断の起
点となるため成形性を低下させる。したがってMnは0.6
〜1.5%、好ましくは0.7〜1.2%とする。
【0010】Znも強度向上および塗装・焼付け後の強度
維持に有効な元素である。Znが少なすぎるとその効果が
不足し、多すぎると効果が飽和する。したがってZnは0.
5〜1.6%、好ましくは0.7〜1.2%の範囲とする。
【0011】Feは結晶粒微細化による靭性向上作用があ
る。Feが少なすぎるとその作用が不足し、多すぎると粗
大晶出物により加工性が悪化する。したがってFeは0.3
〜2.0%、好ましくは0.6〜1.2%の範囲とする。
【0012】またCr、Zr、VおよびTiから選ばれる元素
の添加は、結晶粒微細化により合金の靭性を向上するこ
とができ、例えば自動車骨格部材として使用した時の衝
撃エネルギー吸収性が向上し、搭乗者および歩行者保護
等に寄与できる。しかし、添加する場合、その添加量が
少なすぎるとこれら効果が不足し、多すぎるとアルミニ
ウムと粗大な金属間化合物を形成し、逆に靭性が低下す
るため、これら元素の添加量範囲としては、前記の範囲
が好ましい。
【0013】本発明において、さらに絞り成形性、張出
し成形性、曲げ加工性等のプレス成形性を向上させたい
場合は、上記各元素の組成範囲に加え、Si、MnおよびFe
濃度をそれぞれA%、B%およびC%とした時、これらの関係
が以下の式 式1 (0.015×A+0.15×B+0.03×C)≦0.445 を満たすか、または、Si、Mn、Fe、Cr、ZrおよびTi濃度
をそれぞれA%、B%、C%、D%、E%およびF%とした時、こ
れらの関係が以下の式 式2 (0.015×A+0.15×B+0.03×C+0.60×(D+E)+0.50×F)≦0.445 を満たすことが好ましい。Si、MnおよびFe濃度、さらに
必要によりCr、ZrおよびTi濃度が上記関係式を満たさな
い場合、これら元素を構成成分とする粗大な金属間化合
物が鋳造時に多量に晶出する場合がある。この粗大金属
間化合物は製造工程においても変化すること無くそのま
まの形状で最終製品に存在するため、これらが多量に最
終の板材中に存在すると、プレス成形あるいは曲げ加工
においてこれらが割れの起点となるため、プレス成形性
および曲げ加工性が悪くなる。そこで本発明では、Si、
MnおよびFe濃度、さらに必要によりCr、ZrおよびTi濃度
は上記関係式を満足する範囲とすることが好ましい。さ
らに、板材中に存在する平均直径が100μm以上の晶出物
密度は、2個/cm2以下とすることが好ましい。平均直径
が100μm以上の晶出物密度が2個/cm2より高くなると、
材料の割れ感受性が高くなりプレス成形性もしくは曲げ
加工性が悪くなる場合がある。そこで平均直径が100μm
以上の晶出物密度は2個/cm2以下とすることが好まし
い。
【0014】また本発明におけるアルミニウム合金は、
Si、Mn、Zn、Cuを多く含むため、その原料として各種ア
ルミニウム合金屑をリサイクルして使用することができ
る。使用できる屑には何ら制限を設ける必要はなく、例
えばアルミキャン屑(UBC)、アルミサッシ屑、自動車
構造材屑、その他アルミ板製品屑あるいはアルミ押出し
製品屑等の加工工程で得られる種々の屑が適用可能であ
る。特に自動車には、鋳物あるいは展伸材等種々のアル
ミニウム合金部材が使用されており、自動車から発生し
たアルミニウム合金屑を本発明の組成範囲となるよう調
整し、これにより得られたアルミニウム合金を自動車用
板材として使用すると、自動車用材料としてクローズド
リサイクルが達成できる。
【0015】本発明において、さらにプレス成形性の中
で特に絞り成形性を向上させたい場合は、引張強さおよ
び0.2%耐力をそれぞれT MPa、Y MPaとした時、これらの
関係が以下の式3 T2/Y≧350 を満たすことが好ましい。引張強さおよび0.2%耐力が上
記関係式を満足すると、プレスによる絞り成形におい
て、材料の強度が十分確保されているためフランジ部の
流れ込みが容易となり、十分な成形高さを得ることがで
きる。ここでこれら関係式を満たすための製造方法とし
て、前出の組成を有するアルミニウム合金を溶解鋳造
し、均質化処理を施した後熱間圧延を行い、その後冷間
圧延により所定の板厚としたものを、450℃以上の温度
で120秒以下の時間保持後、100℃/min.以上の速度で100
℃以下の温度まで冷却する熱処理を行うことが有効であ
る。この場合の冷却速度の上限は特に制限はないが、通
常、150℃/sec以下である。この場合保持時間の
下限は特に制限はなく、上記熱処理の目的温度に到達後
直ちに冷却してもよい。熱処理温度の上限は好ましくは
555℃以下である。これにより、強度向上に寄与する
前述の各元素の十分な過飽和固溶量を得ることができ、
上記関係式を満足するに十分な強度が得られる。ここで
保持温度が低すぎるかもしくは冷却速度が低すぎる場
合、十分な過飽和固溶量が得られず強度不足となり、絞
り成形性の向上が期待できない場合がある。また保持時
間については、120秒以上の保持を行っても過飽和固溶
量は飽和してしまい、生産性を低くするだけである。し
たがって、絞り成形性の向上には上記製造条件を適用す
ることが好ましい。
【0016】なお本発明においては、製品の経時におけ
る強度変化を少なくするための安定化処理(復元処理)
として、上記熱処理後、250℃以下の温度で120秒以下の
時間保持する熱処理を行うことも出来る。
【0017】本発明では上記条件により、自動車部材と
して加工後、塗装焼付けを行うことにより0.2%耐力が上
昇する。この耐力上昇により、これまでアルミニウム合
金が適用できなかった高強度が必要な骨格部材への適用
も可能となる。
【0018】本発明において、さらに曲げ加工性、張出
し成形性を向上させたい場合は、0.2%耐力を100 MPa以
下とする。0.2%耐力が100 MPa以下になると、マトリッ
クス強度と粒界強度(粒界析出物もしくは無析出物帯に
影響される強度)の強度差が小さくなり、成形時の粒界
への応力集中を軽減でき、成形に必要な十分な伸びも確
保できる。これにより張出し成形においては十分な成形
高さを確保でき、曲げ加工においては、割れが発生せず
粒界近傍の局部変形に起因する肌荒れも見られない外観
も良好な稜線を得ることができる。ここでこれを満足す
るための製造方法として、前出の組成を有するアルミ合
金を溶解鋳造し、均質化処理を施した後熱間圧延を行
い、その後冷間圧延により所定の板厚としたものを、30
0℃以上420℃以下の温度で30分以上の保持後60℃/min.
以下の速度で室温まで冷却する熱処理を行うことで達成
できる。保持温度が低すぎるか、保持時間が短すぎる
か、もしくは冷却速度が速すぎる場合には、十分な曲げ
加工性、張出し成形性が得られない場合がある。
【0019】さらに本発明では、前出の組成を有するア
ルミニウム合金を溶解鋳造する時、連続鋳造圧延法によ
り凝固時の溶湯の冷却速度を50℃/sec.以上とすること
で成形性を向上させることも可能である。すなわち、こ
の方法で溶湯が急冷されることにより、Si、Mn、Fe、C
r、ZrおよびTi濃度をそれぞれA%、B%、C%、D%、E%およ
びF%とした時、これらの関係が上記式1または式2の
関係を特に満たさ無くとも巨大金属間化合物の晶出を防
ぐことができ、これにより巨大金属間化合物に起因する
成形時の破断を無くすことができる。さらに、この時得
られた鋳造板のデンドライトアームスペーシング(DA
S)の平均長さは18μm以下になり、DASが短ければ材料
中の偏析が小さくなるため、より均一な組織が得られ
る。この連続鋳造圧延法における凝固時の冷却速度は、
50℃/sec.以上でこの効果が大きくなり、それより低い
場合は成形性の向上には寄与しない。そこで冷却速度は
50℃/sec.以上、好ましくは60℃/sec.以上とする。具体
的には、双ロール、ベルトあるいはブロック式等の連続
鋳造圧延機を使用することによりこの冷却速度を達成で
きる。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。表2に本発明の実施例及び比較例として用いたアル
ミニウム合金の化学組成を示す。これら組成に基づき、
アルミニウム地金、マグネシウム、亜鉛および各元素母
合金、もしくはアルミニウム合金屑を適宜混合して溶製
し、DC鋳造法により厚さ500mmのインゴットを製
造した。なおアルミニウム合金屑を使用したとき、その
まま溶製に使用することが困難な場合は、事前に屑のみ
を溶解し再生した再生塊を使用することができる。また
これとは別に双ロール法により溶湯の冷却速度を高くし
た連続鋳造圧延コイルを製造した。比較として、JIS505
2、JIS6061相当組成のものも準備した。また表2には、
各組成について、以下の式により求められた値をCr当量
値としこの値を併せて示した。 Cr当量値=(0.015×A+0.15×B+0.03×C)、またはCr
当量値=(0.015×A+0.15×B+0.03×C+0.60×(D+
E)+0.50×F) ここでA、B、C、D、EおよびFはそれぞれSi、Mn、Fe、C
r、ZrおよびTi濃度(単位:mass%) なお、本発明例の符号Dで使用した合金屑は下記表1の
組成の機械鋳物屑(自動車用を含む)である。合金屑の
使用比率は全体質量の約7割とし、残りは地金および各
元素の母合金にて調整した。
【0021】
【表1】
【0022】上記DC鋳造による鋳塊は、均質化処理の
後、熱間圧延により板厚3mmとし、冷間圧延により最終
板厚1mmの圧延板を製造した。連続鋳造コイルは、冷間
圧延により最終板厚1mmの圧延板とした。これらについ
て、表3記載の各条件により熱処理を行った。なお表3
に示すように一部の材料には焼付け硬化の程度を確認す
る目的で、180℃で30分の塗装焼付け相当の熱処理を施
した。すなわち、上記本発明の各板材中、サンプルN
o.6と8においては冷間圧延板を400℃で120分
保持後50℃/minの速度で室温まで冷却した。また
本発明の板材中サンプルNo.1、2、3、4、5、
7、9、10及び11では冷間圧延板の熱処理として、
500℃の温度で15秒間保持し、180℃/minの
速度で100℃以下の温度まで冷却する処理を行った。
その他のサンプルも熱処理は表3に示す各条件で行なっ
た。上記で得られた材料を、以下に示す条件にて各種特
性を調査した。
【0023】[引張試験]インストロン型引張試験機に
より、JIS5号試験片を用い引張速度10mm/min.で行
い、引張強さ、0.2%耐力、伸び値を求めた。なお試験片
採取は、圧延方向に対し0°、90°および45°方向につ
いて行い、これらの平均値を求め測定値とした。 [絞り成形試験]各板をφ85mmにブランクし、しわ押え
力3000kgfにより円筒絞り試験を実施した。この試験に
より破断直後の高さを測定し、これを絞り成形による成
形高さとした。
【0024】[張出し成形試験]ロックビードを設けた
しわ押えにより材料を固定し、φ50mmの球頭ポンチを用
いて張出し試験を行った。この試験により破断直後の高
さを測定し、これを張出し成形による成形高さとした。 [曲げ試験]JIS3号曲げ試験片に加工し、180°お
よび90°曲げ試験を行った。曲げ試験の評価は180°曲
げおよび90°曲げともに割れが発生しなければ最良とし
◎、90°曲げのみ割れが発生しなければ良好とし○、両
方において割れが発生したものは不良として×を記し
た。なおこの実施例において表3に示されるNo.1〜
30のサンプルについて、ミクロ観察を行った結果、平
均直径が100μm以上の晶出物密度は、本発明例の全
て(No.1〜11)で2個/cm以下であることを
確認し、比較例では、No.18、20及び25が3個
/cm、No.22及びNo.26が4個/cm
あった。以上の方法で得られた結果を表3に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明のアルミニウム合
金板材は強度、絞り成形性、張出し成形性、曲げ加工性
および焼付け硬化性に優れる。このアルミニウム合金板
材は、その製造に当っては、原料に広範囲のアルミニウ
ム合金屑を用いることを可能とし、リサイクル性に優れ
製造時のエネルギーコストを低く押さえることができ
る。さらに本発明によれば特に、プレス成形性の向上、
曲げ加工性及び張出し成形性の向上を図った、特に自動
車用として好適な、アルミニウム合金板材を低コストで
製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 11/124 B22D 11/124 L C22F 1/043 C22F 1/043 // C22F 1/00 602 1/00 602 610 610 623 623 630 630A 630K 681 681 682 682 683 683 685 685Z 686 686A 691 691B 691C 692 692A 692B (72)発明者 戸次 洋一郎 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 林 登 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 黒木 盛男 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 4E004 AC02 DA01 DA13 DA23 KA12 MC02 NC08 SC01 SD03 SE01 SE07

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si 2.6質量%以上で3.5質量%未満(以
    下単に、質量%を%と記す)、Mg 0.05〜0.5%、Cu 0.5
    %以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6%及びFe
    0.3〜2.0%を含み、残部がAlおよび不可避的不純物より
    なることを特徴とするアルミニウム合金板材。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部にアルミニウム合金屑由
    来の成分を含有することを特徴とする請求項1記載のア
    ルミニウム合金板材。
  3. 【請求項3】 Si、Mn及びFe濃度をそれぞれA%、B%及び
    C%とした時、これらの関係が以下の式 (0.015×A+0.15×B+0.03×C)≦0.445 を満たし、平均直径が100μm以上の晶出物密度が2個/cm
    2以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のア
    ルミニウム合金板材。
  4. 【請求項4】 引張強さおよび0.2%耐力をそれぞれT MP
    a、Y MPaとした時、これらの関係が以下の式 T2/Y≧350 を満たすことを特徴とする請求項1、2又は3記載のア
    ルミニウム合金板材。
  5. 【請求項5】 0.2%耐力が100 MPa以下であることを特
    徴とする請求項1、2又は3記載のアルミニウム合金板
    材。
  6. 【請求項6】 塗装焼付け後の0.2%耐力が、焼付け前の
    0.2%耐力に比べ30MPa以上高くなることを特徴とする請
    求項1、2又は3記載のアルミニウム合金板材。
  7. 【請求項7】 Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
    %、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
    %及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部がAlおよび不可避的不
    純物よりなるアルミニウム合金を溶解鋳造し、均質化処
    理を施した後熱間圧延を行い、その後冷間圧延により所
    定の板厚としたものを、450℃以上の温度で120秒以下の
    時間保持後、100℃/min.以上の速度で100℃以下の温度
    まで冷却する熱処理を行うことを特徴とする請求項4記
    載のアルミニウム合金板材の製造方法。
  8. 【請求項8】 Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
    %、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
    %及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部がAlおよび不可避的不
    純物よりなるアルミニウム合金を溶解鋳造し、均質化処
    理を施した後熱間圧延を行い、その後冷間圧延により所
    定の板厚としたものを、300℃以上420℃以下の温度で30
    分以上の保持後60℃/min.以下の速度で室温まで冷却す
    る熱処理を行うことを特徴とする請求項5記載のアルミ
    ニウム合金板材の製造方法。
  9. 【請求項9】 Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
    %、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
    %及びFe 0.3〜2.0%を含み、残部がAlおよび不可避的不
    純物よりなるアルミニウム合金を溶解鋳造する際に、連
    続鋳造圧延法により凝固時の溶湯の冷却速度を50℃/se
    c.以上とすることを特徴とする請求項1又は2記載のア
    ルミニウム合金板材の製造方法。
  10. 【請求項10】 Si 2.6質量%以上で3.5質量%未満、M
    g 0.05〜0.5%、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、
    Zn 0.5〜1.6%及びFe 0.3〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜
    0.2%、Zr 0.01〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%
    のうち1種または2種以上を含み、残部がAlおよび不可避
    的不純物よりなることを特徴とするアルミニウム合金板
    材。
  11. 【請求項11】 少なくとも一部にアルミニウム合金屑
    由来の成分を含有することを特徴とする請求項10記載
    のアルミニウム合金板材。
  12. 【請求項12】 Si、Mn、Fe、Cr、ZrおよびTi濃度をそ
    れぞれA%、B%、C%、D%、E%およびF%とした時、これらの
    関係が以下の式 (0.015×A+0.15×B+0.03×C+0.60×(D+E)+0.50×F)
    ≦0.445 を満たし、平均直径が100μm以上の晶出物密度が2個/cm
    2以下であることを特徴とする請求項10又は11記載
    のアルミニウム合金板材。
  13. 【請求項13】 引張強さおよび0.2%耐力をそれぞれT
    MPa、Y MPaとした時、これらの関係が以下の式 T2/Y≧350 を満たすことを特徴とする請求項10、11又は12記
    載のアルミニウム合金板材。
  14. 【請求項14】 0.2%耐力が100 MPa以下であることを
    特徴とする請求項10、11又は12記載のアルミニウ
    ム合金板材。
  15. 【請求項15】 塗装焼付け後の0.2%耐力が、焼付け前
    の0.2%耐力に比べ30MPa以上高くなることを特徴とする
    請求項10、11又は12記載のアルミニウム合金板
    材。
  16. 【請求項16】 Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
    %、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
    %及びFe 0.3〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜0.2%、Zr 0.0
    1〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1種ま
    たは2種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物よ
    りなるアルミニウム合金を溶解鋳造し、均質化処理を施
    した後熱間圧延を行い、その後冷間圧延により所定の板
    厚としたものを、450℃以上の温度で120秒以下の時間保
    持後、100℃/min.以上の速度で100℃以下の温度まで冷
    却する熱処理を行うことを特徴とする請求項13記載の
    アルミニウム合金板材の製造方法。
  17. 【請求項17】 Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
    %、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
    %及びFe 0.3〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜0.2%、Zr 0.0
    1〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1種ま
    たは2種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物よ
    りなるアルミニウム合金を溶解鋳造し、均質化処理を施
    した後熱間圧延を行い、その後冷間圧延により所定の板
    厚としたものを、300℃以上420℃以下の温度で30分以上
    の保持後60℃/min.以下の速度で室温まで冷却する熱処
    理を行うことを特徴とする請求項14記載のアルミニウ
    ム合金板材の製造方法。
  18. 【請求項18】 Si 2.6%以上3.5%未満、Mg 0.05〜0.5
    %、Cu 0.5%以上1.2%未満、Mn 0.6〜1.5%、Zn 0.5〜1.6
    %及びFe 0.3〜2.0%を含み、かつCr 0.01〜0.2%、Zr 0.0
    1〜0.2%、V 0.01〜0.2%及びTi 0.01〜0.2%のうち1種ま
    たは2種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物よ
    りなるアルミニウム合金を溶解鋳造する際に、連続鋳造
    圧延法により凝固時の溶湯の冷却速度を50℃/sec.以上
    とすることを特徴とする請求項10又は11記載のアル
    ミニウム合金板材の製造方法。
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