JP2003034815A - 転炉操業におけるldgおよび顕熱の回収方法 - Google Patents

転炉操業におけるldgおよび顕熱の回収方法

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JP2003034815A
JP2003034815A JP2001222622A JP2001222622A JP2003034815A JP 2003034815 A JP2003034815 A JP 2003034815A JP 2001222622 A JP2001222622 A JP 2001222622A JP 2001222622 A JP2001222622 A JP 2001222622A JP 2003034815 A JP2003034815 A JP 2003034815A
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furnace
ldg
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recovery
skirt
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Koji Aso
康治 麻生
Keiichi Otaki
慶一 大滝
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転炉操業において、LDG回収と顕熱回収の
双方をともに考慮して総合的な回収効率を高める。 【解決手段】 吹錬状況を監視するとともにLDGホル
ダーおよび蒸気アキュムレータの圧力状況を監視し、L
DG回収が有利な状況では炉口のスカートを下げるか、
炉内圧を高め、あるいは双方を行って炉口燃焼率を低
め、顕熱回収が有利な状況では、前記スカートを上げる
か、炉内圧を低め、あるいは双方を行って炉口燃焼率を
高める。 【効果】 高いLDG濃度を維持しつつ、蒸気放散なく
操業することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転炉の操業におい
て転炉ガス(LDG)および顕熱を回収する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】転炉の操業において、省エネルギー、環
境対策等の観点から、転炉直上にOG装置を設け、吹錬
反応に伴って発生する転炉ガス(LDG)を回収し有効
利用している。LDG回収に際しては、炉口上のスカー
トと呼ばれる昇降可能なフードの高さを低くし、炉口と
スカートの隙間を狭めて、外気吸い込みによる燃焼(炉
口燃焼)を抑えている。
【0003】またOG装置における圧力調整ダンパーの
開度を自動制御して、操業変動に伴う炉圧変動を抑えて
いるが、スカート高さを低くすると炉内圧の変動がOG
フードに伝わりやすく、制御が難しくなる。しかしLD
G回収上は効果が高いため、炉圧制御に種々の技術を取
り入れて制御性を向上させ、スカート高さを低い位置に
することが重要である。スカートを上昇させるのは、ス
ロッピングと呼ばれる炉内の急激な反応に伴う吹きこぼ
れを抑制する一時的な場合に限られる。
【0004】一方、OG装置の多量な熱エネルギーを回
収するため、OGボイラーが転炉の標準装備となってき
ている。OGボイラーは、OG装置の顕熱を熱交換器に
より蒸気として回収するものである。顕熱回収にとって
は、排ガスの熱量が高い方が有利である。すなわちスカ
ートを高くして炉口燃焼率を高め、積極的にLDGを燃
焼させて蒸気回収するのが有利である。
【0005】特開昭63−83216号公報には、吹錬
スケジュールとアキュムレータ余力と工場ラインでの予
測蒸気バランスを考慮して、余剰発電プラントの電圧を
設定することで減圧タービン出口圧力を低くして、エネ
ルギーの有効回収をはかる方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】LDGはガスホルダー
に蓄えられるが、このLDGホルダーが満杯に近いとき
には、LDGを放散せざるを得ない。また炉内の反応効
率が高くてLDGエネルギーが低い場合は、回収のメリ
ットは少ない。一方、OGボイラーにより発生した蒸気
はアキュムレータに蓄積されるが、蒸気需要が低いとき
はアキュムレータ圧が高まり、蒸気回収不能になる。こ
の場合の蒸気も放散せざるを得ない。
【0007】このように、LDG、蒸気ともに、蓄積す
る容器の容量および吹錬状況によっては放散を余儀なく
される場合がしばしば起きる。放散を抑え、より効率的
に省エネルギーをはかるためには、吹錬状況および容器
の蓄積状況を把握しつつ、操業することが望まれる。そ
の際、転炉工程において、LDG回収とOG顕熱回収は
スカート高さとの関係で裏腹の状態にあるので、両者を
勘案した適正な調整が必要となる。
【0008】上記特開昭63−83216号公報の技術
は、回収した蒸気を効率良く運用するための方策で、L
DG回収との関係で蒸気を効率良く回収することについ
ては考慮されていない。そこで本発明が解決しようとす
る課題は、転炉操業において、LDG回収と顕熱回収の
双方をともに考慮して総合的な回収効率を高めることで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1発明法は、LDG回収用のOG装置を有
し、かつOG装置には顕熱回収用のOGボイラーが付設
された転炉において、吹錬状況を監視するとともにLD
Gホルダーおよび蒸気アキュムレータの圧力状況を監視
し、LDG回収が有利な状況では炉口のスカートを下げ
て炉口燃焼率を低め、顕熱回収が有利な状況では、前記
スカートを上げて炉口燃焼率を高めることを特徴とする
転炉操業におけるLDGおよび顕熱の回収方法である。
【0010】また第2発明法は、LDG回収用のOG装
置を有し、かつOG装置には顕熱回収用のOGボイラー
が付設された転炉において、吹錬状況を監視するととも
にLDGホルダーおよび蒸気アキュムレータの圧力状況
を監視し、LDG回収が有利な状況では炉圧設定を上げ
て炉口燃焼率を低め、顕熱回収が有利な状況では、炉圧
設定を下げて炉口燃焼率を高めることを特徴とする転炉
操業におけるLDGおよび顕熱の回収方法である。
【0011】また第3発明法は、LDG回収用のOG装
置を有し、かつOG装置には顕熱回収用のOGボイラー
が付設された転炉において、吹錬状況を監視するととも
にLDGホルダーおよび蒸気アキュムレータの圧力状況
を監視し、LDG回収が有利な状況では炉口のスカート
を下げ、かつ炉圧設定を上げて炉口燃焼率を低め、顕熱
回収が有利な状況では、前記スカートを上げ、かつ炉圧
設定を下げて炉口燃焼率を高めることを特徴とする転炉
操業におけるLDGおよび顕熱の回収方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】転炉の炉口部では、炉内で発生し
たLDG(COガス)の一部が、炉口のスカートと炉体
の隙間から吸い込まれる空気中の酸素(O2 )によって
燃焼(2CO+O2 →2CO2 )する、いわゆる炉口燃
焼が生じる。燃焼の程度は(1)式で定義されるような
炉口燃焼率λで定量化される。以下、図2に示す炉内〜
炉口〜炉頂付近におけるガス発生と流れの模式図を基に
説明する。
【0013】 λ=(fCO2 −f0 CO2 )/(fCO+fCO2 ) ・・・・(1) fCO2 :排ガス中のCO2 量(炉頂のCO2 分析値X
CO2 と排ガス流量fg より求まる) fCO :排ガス中のCO量(炉頂のCO分析値XCOと排
ガス流量fg より求まる) f0 CO2 :炉内で生成したCO2 量(下記(2)式によ
り算出される)
【0014】(1)式は、図2からも明らかなように、
(排ガス中のCO2 量から炉内生成したCO2 量を引い
たもの)/(炉内生成したCO量とCO2 量の和)を表
す。すなわち、炉口燃焼率λを(炉口でCOが燃焼して
生成したCO2 量)/(炉内生成したCO量とCO2
の和)と定義したものである。なお、炉内生成したCO
量とCO2 量の和(f0 CO+f0 CO2 )は、排ガス中の
CO量とCO2 量の和(fCO+fCO2 )に等しい。
【0015】ここで、炉内で生成したCO2 量f0 CO2
は、(2)式で表される。 f0 CO2 =fCO2 −2(fO2−fg ・XO2) ・・・・(2) fO2:炉体1とスカート2の隙間より流入した酸素量 fg :炉頂での排ガス流量 XO2:炉頂のO2 分析値
【0016】炉体1とスカート2の隙間(以下、単に隙
間という)から流入した酸素のうち、炉内で生成したC
Oと反応して燃焼した酸素量f’は、隙間から流入した
酸素量(fO2)と、反応せずに炉頂まで達した酸素量
(fg ・XO2)との差によって、f’=fO2−fg ・X
O2と表すことができる。酸素はCOと反応して、2CO
+O2 →2CO2 によりCO2 となることから、炉口燃
焼によって生成したCO 2 量f”は、f”=2f’=2
(fO2−fg O2)と表すことができる。このように、
炉内で生成したCO2 量(f0 CO)は、炉頂部分のCO
2 量(f CO2 )と炉口燃焼で生じたCO2 量(f”)の
差として、(2)式で求めることができる。
【0017】(1)式と(2)式から下記(3)式が得
られる。 λ=2(fO2−fg ・XO2)/(fCO+fCO2 )・・・(3) (3)式より、隙間から吸い込まれる酸素量fO2によっ
て、炉口燃焼率λをコントロールできることが判る。具
体的にはスカート2の高さを変えることによって炉口燃
焼率λをコントロールできるのである。
【0018】なお、実際には隙間から吸い込まれる空気
中の酸素量fO2は測定し難いので、空気中の酸素と窒素
の構成比(酸素:窒素=約21:79)を基に、吸い込
まれる空気中の不活性ガスである窒素量fN2を測定し、
(21/79)fN2=fO2として求めることができる。
【0019】すなわち、スカート2が高いほど隙間から
吸い込まれる外気の酸素量fO2が多くなるので炉口燃焼
率λが上がる。逆にスカート2が低いほど隙間から吸引
される外気の酸素量fO2が少なくなるので、炉内で生成
したCOは燃えずに排出され炉口燃焼率λが低下するこ
ととなる。したがって、LDG(CO)を回収するため
にはスカート高さを極力低くするのが有利である。さら
に炉内圧を変えること、すなわち炉内圧を高くして酸素
の侵入を抑制することでも同様の効果が得られる。
【0020】一方、OGボイラーはOG部の顕熱を蒸気
として回収するため、OGでの熱量が多いほど回収率が
高まる。図3のように、COが燃焼してCO量が下がる
ほど発熱して蒸気量が増す。すなわちスカート高さを高
くして炉口燃焼率λを上げ、排ガスを燃やす方が有利で
ある。同様の効果は炉内圧を低めて酸素を吸引した場合
にも得られる。
【0021】
【実施例】図1において、転炉炉体1で発生したLDG
はスカート2を経由してOG装置3に導かれる。OG装
置3に入ったLDGは、ファン4により吸引されてLD
Gホルダー5に蓄積され、燃料として利用される。スカ
ート2での圧力は、炉体1との隙間から侵入する空気量
を適正に保つため、圧力制御ダンパー6により圧力制御
されている。炉内圧を正圧にすると空気侵入量が減り、
炉口燃焼率λが下がる。負圧にすると空気侵入量が増
え、炉口燃焼率λが上がり、LDGが炉口で燃焼する。
【0022】吹錬初期の爆発領域およびガスホルダー5
が満杯のとき等、LDGの回収ができないときは、煙突
7より着火して放散する。またOGボイラーを装備し、
炉頂に設けたドラム9に給水ポンプ8で純水を供給し、
ボイラー循環ポンプ10でOG装置3の顕熱を熱交換部
11で蒸気として回収しアキュムレータ12に蓄える。
この場合もアキュムレータ12が満杯の場合は、蒸気は
サイレンサ13を経て放散される。
【0023】このようにLDG、蒸気ともに回収できな
い状態が存在する。そこで、炉内の吹錬得状況を監視す
るとともにLDGホルダー5および蒸気アキュムレータ
12の圧力状況を監視し、図4に示すような処置を行
う。LDG回収不可でLDG放散を生じ、蒸気アキュム
レータに余力のある場合は、スカートを上げて蒸気を回
収する。LDGも蒸気も回収できないときは、蒸気放散
は純水供給を無駄に行うことになる上、LDG発生を止
められないのでスカートを下げ顕熱発生を抑えて、LD
Gおよび蒸気を放散する。
【0024】LDG、蒸気ともに回収可能な場合は、両
者の程度を判断して適切な位置に炉内圧またはスカート
高さを調整する。この場合のロジックとして、ファジー
推論を用いて炉内圧を調整した例を示す。まず基本的な
考えとして、下記ルールがある。
【0025】(ルール1)LDG中のCO濃度が高けれ
ばLDGを回収しよう (ルール2)LDGタンクの残りが少ないのでLDG回
収は控えよう (ルール3)排熱温度が高いので蒸気を多く回収しよう (ルール4)アキュムレータの残りが少ないので蒸気回
収は控えよう (ルール5)LDGをたくさん回収したいので炉圧は高
めに設定しよう (ルール6)蒸気をたくさん回収したいので炉圧は低め
に設定しよう
【0026】図5のように、ルール1〜6の程度を現場
データおよびオペレータ感覚等により数値化して、メン
バーシップ関数と呼ばれる感覚を表現したグラフ(1)
〜(6)を作成しておく。これをもとにして、(1),
(2)より、LDGを回収すべきという要求度から求め
られる炉内圧設定値が、ファジー推論の方式に従い両者
の少ない方の値を採用することで、(3)の破線から求
められる。
【0027】また、この値と(4)、(5)より、蒸気
回収すべきという要求度から求められる炉内圧設定値
が、同様にして(6)の点線の特性から求められる。こ
の(3)および(6)を合成して(7)が求められる。
(7)の図形の重心(×部)を求めると、これが適正な
炉内圧設定値となる。本例では、正圧側0.98Paと
なる。このロジックに従い、CO濃度、LDGホルダー
レベル、蒸気アキュムレータ圧力の各信号を入力して吹
錬状況に応じて炉圧設定値を変化させていく。
【0028】
【発明の効果】本発明法によれば、LDGホルダーおよ
び蒸気アキュムレータの圧を考慮しつつ、LDGエネル
ギーの大きいガスを回収できるため、高いLDG濃度を
維持しつつ、蒸気放散なく操業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における装置例を示す説明図である。
【図2】本発明が対象とする転炉において、炉内〜炉口
〜炉頂のガス流れを示す模式図である。
【図3】本発明を説明するためのグラフである。
【図4】本発明におけるロジックの例を示すブロック図
である。
【図5】(1)〜(7)は本発明において適用するファ
ジー推論の例を示すグラフである。
【符号の説明】
1:転炉炉体 2:スカート 3:OG装置 4:ファン 5:LDGホルダー 6:圧力調整ダンパー 7:煙突 8:給水ポンプ 9:ドラム 10:循環ポンプ 11:熱交換部 12:アキュムレータ 13:サイレンサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LDG回収用のOG装置を有し、かつO
    G装置には顕熱回収用のOGボイラーが付設された転炉
    において、吹錬状況を監視するとともにLDGホルダー
    および蒸気アキュムレータの圧力状況を監視し、LDG
    回収が有利な状況では炉口のスカートを下げて炉口燃焼
    率を低め、顕熱回収が有利な状況では、前記スカートを
    上げて炉口燃焼率を高めることを特徴とする転炉操業に
    おけるLDGおよび顕熱の回収方法。
  2. 【請求項2】 LDG回収用のOG装置を有し、かつO
    G装置には顕熱回収用のOGボイラーが付設された転炉
    において、吹錬状況を監視するとともにLDGホルダー
    および蒸気アキュムレータの圧力状況を監視し、LDG
    回収が有利な状況では炉圧設定を上げて炉口燃焼率を低
    め、顕熱回収が有利な状況では、炉圧設定を下げて炉口
    燃焼率を高めることを特徴とする転炉操業におけるLD
    Gおよび顕熱の回収方法。
  3. 【請求項3】 LDG回収用のOG装置を有し、かつO
    G装置には顕熱回収用のOGボイラーが付設された転炉
    において、吹錬状況を監視するとともにLDGホルダー
    および蒸気アキュムレータの圧力状況を監視し、LDG
    回収が有利な状況では炉口のスカートを下げ、かつ炉圧
    設定を上げて炉口燃焼率を低め、顕熱回収が有利な状況
    では、前記スカートを上げ、かつ炉圧設定を下げて炉口
    燃焼率を高めることを特徴とする転炉操業におけるLD
    Gおよび顕熱の回収方法。
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