JP2003034297A - 翼構造およびその製造方法 - Google Patents

翼構造およびその製造方法

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JP2003034297A JP2001223321A JP2001223321A JP2003034297A JP 2003034297 A JP2003034297 A JP 2003034297A JP 2001223321 A JP2001223321 A JP 2001223321A JP 2001223321 A JP2001223321 A JP 2001223321A JP 2003034297 A JP2003034297 A JP 2003034297A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で捩り剛性に優れた翼構造を提供するこ
と、および、製造上の労力・コストを低減させることが
できる翼構造の製造方法を提供すること。 【解決手段】 外板部11と前縁部12と桁部13と長
さ方向端部14とから構成され、前縁部12に金具取付
用切欠部20を有する翼構造10において、桁部13
が、金具取付用切欠部20の形状に対応して後方に突出
する後退部13bを有するものとする。シリコン製のビ
ーズをバッグフィルムに充填して構成したフレキシブル
マンドレルと、上型および下型とで各部材用ドライプリ
フォームを固定し、RTM法により各部材用ドライプリ
フォームに熱硬化性樹脂を含浸・硬化させて、翼構造1
0を硬化成形する。成形後、フレキシブルマンドレルは
作業孔等から排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、翼構造およびその
製造方法に関し、特に、前縁部に金具取付用切欠部を有
する翼構造と、特定のフレキシブルマンドレルを使用し
た翼構造の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機の補助翼(エルロン)やフラッ
プ、昇降舵(エレベータ)、方向舵(ラダー)などの各
種可動翼100は、図5に示すように、所定のヒンジ用
金具200を介して、主翼、水平尾翼、垂直尾翼に対し
て回動可能に取り付けられている。この種可動翼100
は、図5に示すように、前縁部110にヒンジ用金具2
00を取り付けるための切欠部(以下、「金具取付用切
欠部」という)120を設けた箱型構造とされており、
その内部には桁部130が設けられている。
【0003】前記した可動翼100の箱型構造を製造す
るには、桁部130の前方部分に配置される前縁部11
0と、桁部130の後方部分に配置される上側外板部1
40および下側外板部150と、可動翼100の長さ方
向端部160とを別々に金属材料や繊維強化複合材料に
よって製作し、これらをリベットなどの機械的結合手段
によって結合するという手法によっていた。そして、こ
の箱型構造の内部に設けられる桁部130は、長さ方向
に直角に切断した際の断面形状が略コの字型または略I
字型とされた長尺狭幅の部材であって、可動翼100の
スパン方向に延在させて金具取付用切欠部120の後方
位置に配置されていた(図6(a)および(b)参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したよう
な可動翼100においては、桁部130を金具取付用切
欠部120の後方に配置する必要があり、その分だけ、
箱型構造の桁部後方部分の閉断面の面積が小さくなって
いた。一般的に、桁部の後方部分が広く、その閉断面の
面積が大きいほど翼構造の捩り剛性は高いので、前記し
たような金具取付用切欠部120を有する可動翼100
は捩り剛性が低くなる場合があった。このような場合に
は補強用の部材を別途設ける必要があり、結果的に可動
翼100全体の重量が増加することとなっていた。この
ような可動翼100の重量増加は、軽量かつ高剛性の構
造が要求される航空宇宙分野においては好ましいことで
はない。
【0005】また、前記したような箱型構造を製造する
際には、前記したように、桁部、前縁部、外板部などを
別々に製作した後に接合するという工程を経ていたた
め、製造工程が煩雑で手間がかかり、製造上のコストも
嵩むこととなっていた。
【0006】本発明の課題は、軽量で捩り剛性に優れた
翼構造を提供すること、および、製造上の労力・製造上
のコストを格段に低減させることができる翼構造の製造
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、例えば図1に示すよう
に、前桁部前方に金具取付用切欠部を有する翼構造にお
いて、前記前桁部が、前記金具取付用切欠部の形状に対
応して後方に突出する後退部を有するものであることを
特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明に係る翼構造は、金具
取付用切欠部の形状に対応させた後退部を有する特殊形
状の桁部が設けられており、この桁部の後退部を除く部
分を前縁部の可及的に前方側に配置することができるの
で、桁部を前縁部の補強用部材として有効に機能させる
ことができる。従って、桁部のみによって、金具取付部
切欠部の形成による翼構造の捩り剛性の低下を防ぐこと
ができる。この結果、翼構造の捩り剛性を高めるための
補強用部材を別途設ける必要がなく、翼構造を軽量で高
強度のものとすることができる。
【0009】請求項2記載の発明は、例えば図2および
図3に示すように、翼構造を製造するにあたり、下側外
板部用、上側外板部用、前縁部用および桁部用のドライ
プリフォームを調製するドライプリフォーム調製工程
と、下型を配置する下型配置工程と、前記下型の上に、
下側外板部用ドライプリフォームと、前縁部用ドライプ
リフォームと、桁部用ドライプリフォームとを配置する
第1次ドライプリフォーム配置工程と、前記前縁部用ド
ライプリフォームと前記桁部用ドライプリフォームとか
ら形成される空間に、この空間と同一膨張形状を有する
バッグフィルムの内部にシリコンゴム製のビーズを主構
成要素とした複数のビーズを充填した前方フレキシブル
マンドレルを配置する前方フレキシブルマンドレル配置
工程と、前記桁部用ドライプリフォームと前記下側外板
用ドライプリフォームとから形成される空間に、製造す
る翼構造の桁部後方空間と同一膨張形状を有するバッグ
フィルムの内部にシリコンゴム製のビーズを主構成要素
とした複数のビーズを充填した後方フレキシブルマンド
レルを配置する後方フレキシブルマンドレル配置工程
と、前記後方フレキシブルマンドレルの上に上側外板用
ドライプリフォームを配置する第2次ドライプリフォー
ム配置工程と、前記上側外板用ドライプリフォームの上
に上型を配置する上型配置工程と、前記上型、前記下
型、前記前方フレキシブルマンドレルおよび前記後方フ
レキシブルマンドレルによって形成された空間から空気
を排出する排気工程と、各ドライプリフォームに熱硬化
性樹脂を含浸させる樹脂含浸工程と、含浸させた樹脂を
加熱して硬化させる加熱工程と、前記上型および下型を
取り外す脱型工程と、前記前方および後方フレキシブル
マンドレルを排出する排出工程とを備えることを特徴と
する。
【0010】請求項2記載の発明によれば、繊維強化複
合材料製の比較的軽量で高強度な翼構造を比較的容易に
一体的に製造することができる。従って、従来のように
桁部用部材、前縁部用部材、外板部用部材などを別々に
製作し、これらを接合するという工程を経る必要がな
く、翼構造の製造上の労力・コストを格段に低減させる
ことができる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の翼
構造の製造方法において、例えば図3に示すように、前
記桁部用ドライプリフォームが、前記金具取付用切欠部
の形状に対応して後方に突出する後退部を有するもので
あることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の翼構造の製造方法の奏する作用効果に加え、請求項
1記載の翼構造を製造することができる。すなわち、請
求項3記載の発明によって製造された翼構造は、金具取
付用切欠部のみにおいて後方に突出する後退部を有する
特殊形状の桁部が設けられることとなり、翼構造の長手
方向の大部分で、空気力を受ける桁部後方部分の閉断面
の面積が大きくなる。この結果、捩り剛性を高めるため
の補強用部材を別途設ける必要のない翼構造を製造する
ことができる。すなわち、低コストで高品質の翼構造を
製造することができる。
【0013】請求項4記載の発明は、例えば図4に示す
ように、外板部と前縁部と桁部とを備え、前記前縁部に
金具取付用切欠部を有する翼構造を製造するにあたり、
下側外板部用、上側外板部用、前縁部用および桁部用の
ドライプリフォームを調製するドライプリフォーム調製
工程と、下型を配置する下型配置工程と、前記下型の上
に、下側外板部用ドライプリフォームと、前縁部用ドラ
イプリフォームと、桁部用ドライプリフォームとを配置
する第1次ドライプリフォーム配置工程と、前記前縁部
用ドライプリフォームと前記桁部用ドライプリフォーム
とから形成される空間に、製造する翼構造の桁部前方空
間の前記金具取付用切欠部に対応する部分と同一形状を
有する切欠部用金型と、前記金具取付用切欠部に対応す
る部分を除いた部分と同一膨張形状を有するバッグフィ
ルムにシリコンゴム製のビーズを主構成要素とする複数
のビーズを充填した前方フレキシブルマンドレルとを配
置する前方中子配置工程と、前記桁部用ドライプリフォ
ームと前記下側外板用ドライプリフォームとから形成さ
れる空間に、後方中子治具を配置する後方中子配置工程
と、前記後方中子治具の上に上側外板用ドライプリフォ
ームを配置する第2次ドライプリフォーム配置工程と、
前記上側外板用ドライプリフォームの上に上型を配置す
る上型配置工程と、前記上型、前記下型、前記切欠部用
金型、前記前方フレキシブルマンドレルおよび前記後方
中子治具とから形成される空間から空気を排出する排気
工程と、各ドライプリフォームに熱硬化性樹脂を含浸さ
せる樹脂含浸工程と、含浸させた樹脂を加熱して硬化さ
せる加熱工程と、前記上型、前記下型、前記切欠部用金
型、前記前方フレキシブルマンドレルおよび前記後方中
子治具を取り外す脱型工程とを備えることを特徴とす
る。
【0014】請求項4記載の発明によれば、繊維強化複
合材料製の比較的軽量で高強度な翼構造を比較的容易に
一体的に製造することができる。従って、従来のように
桁部用部材、前縁部用部材、外板部用部材などを別々に
製作し、これらを接合するという工程を経る必要がな
く、翼構造の製造上の労力・コストを格段に低減させる
ことができる。
【0015】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1記載の翼構造を製造することができる。すなわち、
請求項4記載の発明によって製造された翼構造は、金具
取付用切欠部の形状に対応して後方に突出する後退部を
有する桁部が設けられることとなり、この桁部の後退部
を除いて桁後方部分の断面積が大きくなり、捩り剛性が
向上する。この結果、捩り剛性を高めるための補強用部
材を別途設けることなく、高い捩り剛性を有する翼構造
を製造することができる。すなわち、低コストで高品質
の翼構造を製造することができる。また、切欠部用金型
を使用することによって、金型取付用切欠部を精度よく
形成することができ、高品質な翼構造を製造することが
できる。
【0016】請求項5記載の発明は、翼構造の製造方法
であって、例えば図2ないし図4に示すように、請求項
2、3または4記載の翼構造の製造方法の第1次ドライ
プリフォーム配置工程において、別途硬化成形した桁部
を前記桁部用ドライプリフォームに代えて配置すること
を特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明によれば、桁部用ドラ
イプリフォームの代わりにあらかじめ硬化成形した桁部
を配置することにより、前方および後方フレキシブルマ
ンドレル、切欠部用金型などをきわめて配置し易くな
る。従って、翼構造を製造する際の労力をさらに低減さ
せることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態に係る
翼構造10は、航空機の主翼にヒンジ金具を介して回動
可能に取り付けられるものである。
【0019】[第1の実施の形態]本実施の形態に係る翼
構造10は、図1(a)に示すように、外板部11と前
縁部12と桁部13と長さ方向端部14とから構成され
ており、前縁部11の2箇所には、ヒンジ金具を取り付
けるための金具取付用切欠部20が設けられている。金
具取付用切欠部20の後方に設けられた桁部13は、図
1(b)に示すように、金具取付用切欠部20の形状に
対応して後方に突出する後退部13bを有する。この桁
部13の後退部13bを除く部分は、前縁部12の可及
的前方側に位置するように配置されており、桁部13は
平面形状(上から見た形状)が略波形を呈する形状とさ
れている。
【0020】桁部13の平面形状が、図1(b)に示す
ように略波形を呈する形状とされており、後退部13b
を除く部分が前縁部12の可及的前方側に配置されてい
るため、桁部13とその後方の外板部11とに囲まれる
閉断面の面積を大きくすることができる。このため、翼
構造10の捩り剛性を高めることができる。なお、桁部
13には、図1(c)に示すように、フランジ13fが
設けられており、その長さ方向に直角に切断した際の断
面形状はI字型を呈している。桁部13は、あらかじめ
硬化成形したものでもよく、1次硬化させたものでもよ
く、後述するように他の部分(外板部、前縁部および長
さ方向端部)と一体的に成形したものでもよい。
【0021】次いで、図2および図3を用いて、本実施
の形態に係る翼構造10を、いわゆるRTM(Resin Tr
ansfer Molding)法によって製造する方法について説明
する。
【0022】まず、図2に示すように、下側外板部用、
上側外板部用、前縁部用、桁部用および長さ方向端部用
の各ドライプリフォーム(11’d、11’u、1
2’、13’、14’)を調製する(ドライプリフォー
ム調製工程)。本発明においてドライプリフォームと
は、樹脂未含浸の各種強化繊維によって構成される乾燥
した薄板状体を意味し、このドライプリフォームに熱硬
化性樹脂を含浸させて硬化させることにより、比較的軽
量で高強度の繊維強化複合材料製の翼構造10を成形す
ることができる。
【0023】各ドライプリフォームを構成する強化繊維
の種類としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド
繊維、アルミナ繊維などを挙げることができる。また、
各ドライプリフォームは、例えば、前記強化繊維を織
り、編み、または撚り合わせることによって織物状、編
物状、マット状、フェルト状に構成した態様とすること
ができる。各ドライプリフォームの厚さは、製造する翼
構造10のサイズに応じて適宜決めることができる。
【0024】なお、長さ方向端部用ドライプリフォーム
14’には、後述するフレキシブルマンドレルと前方バ
ッグフィルム40および後方バッグフィルム50を成形
後に排出させるための作業孔30を、桁部の前方および
後方に設けておく。また、前縁部用ドライプリフォーム
12’は前縁部の形状に調製されるが、金具取付用切欠
部を設ける部分には、後述する樹脂含浸工程で熱硬化性
樹脂が導入・含浸されないように塞ぎ部材を配置する。
【0025】前記した各ドライプリフォームを調製した
後、まず、成形に使用する(図示していない)下型を配
置する(下型配置工程)。下型は、製造する翼構造10
の下側半分の形状に形成されたものであり、RTM法に
おける加熱に耐え得る金属材料などで調製することがで
きる。
【0026】次いで、下型の上に、下側外板部用ドライ
プリフォーム11’dと、前縁部用ドライプリフォーム
12’と、桁部用ドライプリフォーム13’と、長さ方
向端部用ドライプリフォーム14’とを配置する(第1
次ドライプリフォーム配置工程)。この際、熱硬化性樹
脂を通さないスペーサによって、長さ方向端部用ドライ
プリフォーム14’に設けられた作業孔30を塞いでお
く。
【0027】下側外板部用ドライプリフォーム11’d
と前縁部用ドライプリフォーム12’とは、配置前にあ
らかじめ縫合しておいてもよい。また、これら下側外板
部用ドライプリフォーム11’dと前縁部用ドライプリ
フォーム12’とを縫合したものに、あらかじめ桁部用
ドライプリフォーム13’の下端部および長さ方向端部
用ドライプリフォーム14’を縫合しておいてもよい。
【0028】次いで、前縁部用ドライプリフォーム1
2’と桁部用ドライプリフォーム13’と長さ方向端部
用ドライプリフォーム14’とから形成される空間に、
製造する翼構造10の桁部前方空間と同一膨張形状を有
する前方フレキシブルマンドレル40を配置する(前方
フレキシブルマンドレル配置工程、図3参照)。この前
方フレキシブルマンドレル40は、バッグフィルム41
の内部にシリコンゴム製のビーズを主構成要素とした複
数のビーズ42を充填して構成したものであり、配置さ
れる形状に応じて任意に形状を変えることのできる中子
用治具である。
【0029】バッグフィルム41に充填されるビーズ4
2は、シリコンゴム製のビーズのみで構成してもよく、
シリコンゴム製のビーズとガラスビーズとから構成して
もよい。シリコンゴム製のビーズの直径、硬度、充填率
は、製造する翼構造10の大きさに応じて適宜決めるこ
とができる。
【0030】なお、前方フレキシブルマンドレル40
を、製造する翼構造10の桁部前方空間を模した別の型
の内部に収納し、この前方フレキシブルマンドレル40
を構成するバッグフィルム41内の空気を排出して形状
を固定しておくと、この前方フレキシブルマンドレル4
0を所定の位置に配置した際に形状が崩れないので、作
業効率を向上させることができる。
【0031】次いで、桁部用ドライプリフォーム13’
と、下側外板用ドライプリフォーム11’dと、長さ方
向端部用ドライプリフォーム14’とから形成される空
間に、製造する翼構造10の桁部後方空間と同一膨張形
状を有する後方フレキシブルマンドレル50を配置する
(後方フレキシブルマンドレル配置工程、図3参照)。
この後方フレキシブルマンドレル50は、バッグフィル
ム51の内部に前記した複数のビーズ52を充填して構
成したものであり、配置される形状に応じて任意に形状
を変えることのできる中子用治具である。
【0032】後方フレキシブルマンドレル50のバッグ
フィルム51に充填するビーズ52は、前方フレキシブ
ルマンドレル40のバッグフィルム41に充填したもの
と同一構成のものでもよく、シリコンゴム製のビーズの
直径、硬度、充填率、ガラスビーズの割合などを変える
こともできる。また、後方フレキシブルマンドレル50
のバッグフィルム51内の空気を排出して桁部後方空間
に合わせて形状を固定した後に配置するのが好ましい。
これら前方および後方フレキシブルマンドレル40、5
0を構成するバッグフィルム41、51は、耐熱性、柔
軟性に優れたシリコンゴム製のものが好ましい。
【0033】次いで、後方フレキシブルマンドレル50
の上に上側外板用ドライプリフォーム11’uを配置し
(第2次ドライプリフォーム配置工程)、この上側外板
用ドライプリフォーム11’uを桁部用ドライプリフォ
ーム13’および長さ方向端部用ドライプリフォーム1
4’に縫合する。次いで、上側外板用ドライプリフォー
ム11’uの上に(図示していない)上型を配置する
(上型配置工程)。この上型は、製造する翼構造10の
上側半分の形状に形成されたものであり、RTM法にお
ける加熱に耐え得る金属材料などで調製することができ
る。配置した上型を下型に固定することにより、後述す
る熱硬化性樹脂を導入可能な成形型が構成される。
【0034】次いで、上型、下型、前方および後方フレ
キシブルマンドレル40、50から形成される空間、す
なわち、各ドライプリフォームが配置された空間(以
下、「樹脂導入空間」という)から空気を排出する(排
気工程)。この際には、上型に排気孔を設けておき、こ
の排気孔とバキューム装置と排気管で接続して、バキュ
ーム装置によって真空引きを行って前記閉空間から空気
を排出するようにする。
【0035】次いで、樹脂導入空間に熱硬化性樹脂を導
入して、各ドライプリフォームに熱硬化性樹脂を含浸さ
せる(樹脂含浸工程)。この際には、所定の樹脂タンク
に接続された樹脂導入管を下型に接続して、前記排出工
程における真空圧によって樹脂タンク内の熱硬化性樹脂
を樹脂導入空間に導入させる。熱硬化性樹脂の種類とし
ては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、架橋ポリエチレ
ン、ポリイミドなどを挙げることができ、中でもエポキ
シ樹脂が好適である。この後、バキューム装置と接続さ
れた排気孔を閉鎖し、樹脂タンク側から圧力を加えて熱
硬化性樹脂を樹脂導入空間に充分に導入させる。
【0036】次いで、上型および下型とともに、各ドラ
イプリフォームに含浸させた樹脂を、オーブンなどを使
用して加熱して硬化させる(加熱工程)。この際の加熱
温度および加熱時間は、熱硬化性樹脂の種類や、熱硬化
性樹脂の含浸量などに応じて適宜決めることができる。
この加熱工程によって、前方および後方フレキシブルマ
ンドレル40、50のバッグフィルム41、51に充填
された複数のビーズ42、52が膨張し、内部から熱硬
化性樹脂を含浸させたドライプリフォームを均等に押圧
して、硬化成形に充分な圧力を加えることができる。
【0037】次いで、上型および下型を取り外し(脱型
工程)、長さ方向端部用ドライプリフォーム14’に設
けられた作業孔30を塞いでいたスペーサを取り除く。
この後、前方および後方フレキシブルマンドレル40、
50のバッグフィルム41、51を破り、これらの内部
に充填されていた複数のビーズ42、52を、長さ方向
端部に形成された作業孔から外部に排出する。ビーズ4
2、52をほぼ排出し終えた後、作業孔からバッグフィ
ルム41、51を排出する(排出工程)。最後に、長さ
方向端部14に形成された作業孔30を閉鎖して、翼構
造10を得る(図1参照)。
【0038】本実施の形態に係る製造方法によれば、フ
レキシブルマンドレルを使用し、かつ、いわゆるRTM
法を採用して、繊維強化複合材料製の比較的軽量で高強
度な翼構造を製造することができる。従って、従来のよ
うに桁部用部材、前縁部用部材、上側外板部用部材、下
側外板部用部材などを別々に製作した後、これら各部材
を接合するという工程を経る必要がなく、翼構造の製造
上の労力・コストを格段に低減させることができる。
【0039】また、本実施の形態に係る製造方法によれ
ば、図1に示すように、金具取付用切欠部20の形状に
対応させた後退部13bを有する特殊形状の桁部13が
設けられた翼構造10を容易に一体的に製造することが
できる。この翼構造10の桁部13は、前記した特殊形
状を有するため、桁部13の後退部13bを除く部分
が、前縁部12の可及的前方側に配置されることとなる
ので、桁後方部分の閉断面の面積が、従来の構造より格
段に大きい構造となる。この結果、捩り剛性を高めるた
めの補強用部材を別途設ける必要がなく、低コストで高
品質の翼構造10を製造することができる。
【0040】[第2の実施の形態]次に、第2の実施の形
態について、図4を用いて説明する。本実施の形態で
は、第1の実施の形態に係る製造方法と異なる工程を経
て、図1に示した翼構造10を一体的に製造する方法を
説明する。本実施の形態に係る製造方法は、第1の実施
の形態における「前方フレキシブルマンドレル配置工
程」を「前方中子配置工程」に変更し、「後方フレキシ
ブルマンドレル配置工程」を「後方中子配置工程」に変
更し、かつ、「樹脂含浸工程」における熱硬化性樹脂の
導入を、「排気工程」の真空圧によってのみ行う、いわ
ゆるVARTM(Vacuum Assist RTM)法であるので、
その他の重複する構成、工程については説明を省略す
る。
【0041】本実施の形態においては、前縁部用ドライ
プリフォーム12’と桁部用ドライプリフォーム13’
と長さ方向端部用ドライプリフォーム14’とから形成
される空間には、桁部前方空間の金具取付用切欠部に対
応する部分と同一形状を有する切欠部用金型60と、桁
部前方空間の金具取付用切欠部に対応する部分を除いた
部分と同一膨張形状を有する前方フレキシブルマンドレ
ル40’を配置する(前方中子配置工程、図4参照)。
この前方フレキシブルマンドレル40’の内部には、第
1の実施の形態で使用した複数のビーズ42が充填され
る。なお、本実施の形態では、切欠部用金型60を配置
するため、前方フレキシブルマンドレル40’は3つに
分割したものを使用している(図4(a)参照)。
【0042】また、本実施の形態では、第1の実施の形
態と同様に、下側外板用ドライプリフォーム11’dと
上側外板用ドライプリフォーム11’uと桁部用ドライ
プリフォーム13’と長さ方向端部用ドライプリフォー
ム14’とから形成される空間に、断面形状が台形状の
後方バッグフィルム51’と、断面形状が三角形状の長
尺部材であるフィラー70とを配置する(後方中子配置
工程)。
【0043】また、本実施の形態では、第1の実施の形
態における「樹脂含浸工程」における熱硬化性樹脂の導
入を、「排気工程」の真空圧によってのみ行う。すなわ
ち、本実施の形態では、樹脂タンク側から圧力を加えて
熱硬化性樹脂を樹脂導入空間に充分に導入させるという
工程を省き、バキューム装置による真空引きの真空圧の
みによって熱硬化性樹脂を樹脂導入空間に導入し、か
つ、真空圧のみによって、下型および上型と、後方バッ
グフィルム51’との間に配置された各ドライプリフォ
ームに熱硬化性樹脂を含浸させる。このため、後方バッ
グフィルム51’には複数のビーズを充填していない。
【0044】本実施の形態によれば、切欠部用金型60
を使用することによって、より確実に金型取付用切欠部
を形成することができ、高品質な翼構造10を製造する
ことができる。また、本実施の形態では、いわゆるVA
RTM法を採用しており、排気工程における真空圧を有
効に活用して熱硬化性樹脂を導入・含浸させているた
め、熱硬化性樹脂を加圧して導入する必要がなく、製造
上のコストを格段に低減させることができる。
【0045】以上の実施の形態に係る製造方法において
は、桁部用ドライプリフォーム13’を使用している
が、この桁部用ドライプリフォーム13’に代えて、あ
らかじめ硬化成形した桁部13を配置することもでき
る。また、桁部用ドライプリフォームの代わりに、1次
硬化成形した桁部の中間製品を配置し、前記した実施の
形態の加熱工程で2次硬化させてもよい。
【0046】また、以上の実施の形態に係る製造方法お
いては、長さ方向端部14を、長さ方向端部用ドライプ
リフォーム14’を用いて他の構成部分(外板部11、
前縁部12、桁部13)と同時に成形して一体的に翼構
造10を製造しているが、長さ方向端部14を別途製作
し、長さ方向端部14を除いて一体成形した他の構成部
分に、この長さ方向端部14を機械的結合手段によって
結合(ファスナ結合)して翼構造10を製造することも
できる。
【0047】前記したように長さ方向端部14のみをフ
ァスナ結合して製造する方法によると、前方および後方
フレキシブルマンドレル40、50を翼の長さ方向の端
部から突出させた状態で配置することができ、これらフ
レキシブルマンドレル40、50の端部処理が容易とな
る。なお、このように長さ方向端部14のみをファスナ
結合して製造する方法を採用する場合には、熱硬化性樹
脂を含浸させたドライプリフォームを、加熱によって膨
張させた前方および後方フレキシブルマンドレル40、
50と、上型および下型との間で挟み込んで加圧して外
板部11を硬化成形する。この際、必要に応じて、適宜
スペーサを配置してシールすることもできる。また、前
方フレキシブルマンドレル40と後方フレキシブルマン
ドレル50との間にスペーサを配置して、桁部をシール
してもよい。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る翼構造は、桁
部が部分的に後方に突出する後退部を有し、この桁部の
後退部を除く部分が従来より広い閉断面を形成するた
め、桁部のみで翼構造の捩り剛性の低下を防ぐことがで
きる。この結果、翼構造の捩り剛性を高めるための補強
用部材を別途設ける必要がないので、軽量で高強度の翼
構造となり、製造上のコストを低減させることもでき
る。
【0049】請求項2記載の発明によれば、繊維強化複
合材料製の比較的軽量で高強度な翼構造を比較的容易に
一体的に製造することができる。従って、従来のように
桁部用部材、前縁部用部材、外板部用部材などを別々に
製作した後に接合するという工程を経る必要がなく、翼
構造の製造上の労力・コストを格段に低減させることが
できる。
【0050】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、請求項1記載
の翼構造を製造することができる。すなわち、請求項3
記載の発明によって製造された翼構造は、桁部が部分的
に後方に突出する後退部を有し、この桁部の後退部を除
く部分が、従来より広い閉断面を形成するため、高い捩
り剛性を有する。この結果、捩り剛性を高めるための補
強用部材を別途設ける必要がなく、低コストで高品質の
翼構造を製造することができる。
【0051】請求項4記載の発明によれば、繊維強化複
合材料製の比較的軽量で高強度な翼構造を比較的容易に
一体的に製造することができる。従って、従来のように
桁部用部材、前縁部用部材、外板部用部材などを別々に
製作した後に接合するという工程を経る必要がなく、翼
構造の製造上の労力・コストを格段に低減させることが
できる。
【0052】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1記載の翼構造を比較的容易に一体的に製造すること
ができる。すなわち、請求項4記載の発明によって製造
された翼構造は、桁部が部分的に後方に突出する後退部
を有し、この桁部の後退部を除く部分が、従来より広い
閉断面を形成するため、高い捩り剛性を有する。この結
果、捩り剛性を高めるための補強用部材を別途設けるこ
となく、低コストで高品質の翼構造を製造することがで
きる。特に、切欠部用金型を使用することによって、金
型取付用切欠部を精度よく形成することができ、高品質
な翼構造を製造することができる。
【0053】請求項5記載の発明によれば、桁部用ドラ
イプリフォームの代わりにあらかじめ製造した桁部を配
置することにより、前方および後方フレキシブルマンド
レルや切欠部用金型をきわめて配置し易くなる。従っ
て、翼構造を製造する際の労力をさらに低減させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る翼構造を説明す
るための説明図であり、(a)は斜視図、(b)は平面
図(上から見た図)、(c)は翼構造内部に設けられる
金具取付部分の桁部の一部拡大斜視図である。
【図2】図1に示した翼構造の製造方法を説明するため
の説明図である。
【図3】図1に示した翼構造の製造方法を説明するため
の説明図であり、(a)は、前方および後方フレキシブ
ルマンドレルを配置した状態を示すものであり、(b)
は、(a)のB−B部分の断面図であり、(c)は
(a)のC−C部分の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る翼構造の製造
方法を説明するための説明図であり、(a)は、前方フ
レキシブルマンドレルと切欠部用金型と後方バッグフィ
ルムとフィラーとを配置した状態を示すものであり、
(b)は、(a)のB−B部分の断面図である。
【図5】従来の金具取付用切欠部を有する翼構造を説明
するための説明図である。
【図6】従来の金具取付用切欠部を有する翼構造を説明
するための説明図であり、(a)は斜視図、(b)は平
面図である。
【符号の説明】
10 翼構造 11 外板部 11’d 下側外板部用ドライプリフォーム 11’u 上側外板部用ドライプリフォーム 12 前縁部 12’ 前縁部用ドライプリフォーム 13 桁部 13b 後退部 13f フランジ 13’ 桁部用ドライプリフォーム 14 長さ方向端部 14’ 長さ方向端部用ドライプリフォーム 20 金具取付用切欠部 30 作業孔 40 前方フレキシブルマンドレル 41 バッグフィルム 42 ビーズ 40’ 前方フレキシブルマンドレル 50 後方フレキシブルマンドレル 51 バッグフィルム 52 ビーズ 51’ 後方バッグフィルム 60 切欠部用金型 70 フィラー 100 可動翼 110 前縁部 120 金具取付用切欠部 130 桁部 140 上型外板部 150 下側外板部 160 長さ方向端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 淳 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 Fターム(参考) 4F201 AA36 AA39 AC01 AC03 AD16 AG06 AG23 AH31 AJ05 BA03 BC01 BC12 BC33 BM02 BM12 BM20 BN36 BQ07 BQ19 4F205 AA33 AA36 AA39 AA45 AC01 AD16 AG07 AG23 AH31 AJ04 AJ05 HA06 HA23 HA33 HA35 HA44 HB01 HC05 HC06 HC07 HC14 HC16 HC17 HF30 HG03 HK14 HK23 HK33 HM02 HM06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前桁部前方に金具取付用切欠部を有する翼
    構造において、 前記前桁部が、 前記金具取付用切欠部の形状に対応して後方に突出する
    後退部を有するものであることを特徴とする翼構造。
  2. 【請求項2】翼構造を製造するにあたり、 下側外板部用、上側外板部用、前縁部用および桁部用の
    ドライプリフォームを調製するドライプリフォーム調製
    工程と、 下型を配置する下型配置工程と、 前記下型の上に、下側外板部用ドライプリフォームと、
    前縁部用ドライプリフォームと、桁部用ドライプリフォ
    ームとを配置する第1次ドライプリフォーム配置工程
    と、 前記前縁部用ドライプリフォームと前記桁部用ドライプ
    リフォームとから形成される空間に、この空間と同一膨
    張形状を有するバッグフィルムの内部にシリコンゴム製
    のビーズを主構成要素とした複数のビーズを充填した前
    方フレキシブルマンドレルを配置する前方フレキシブル
    マンドレル配置工程と、 前記桁部用ドライプリフォームと前記下側外板用ドライ
    プリフォームとから形成される空間に、製造する翼構造
    の桁部後方空間と同一膨張形状を有するバッグフィルム
    の内部にシリコンゴム製のビーズを主構成要素とした複
    数のビーズを充填した後方フレキシブルマンドレルを配
    置する後方フレキシブルマンドレル配置工程と、 前記後方フレキシブルマンドレルの上に上側外板用ドラ
    イプリフォームを配置する第2次ドライプリフォーム配
    置工程と、 前記上側外板用ドライプリフォームの上に上型を配置す
    る上型配置工程と、 前記上型、前記下型、前記前方フレキシブルマンドレル
    および前記後方フレキシブルマンドレルによって形成さ
    れた空間から空気を排出する排気工程と、 各ドライプリフォームに熱硬化性樹脂を含浸させる樹脂
    含浸工程と、 含浸させた樹脂を加熱して硬化させる加熱工程と、 前記上型および下型を取り外す脱型工程と、 前記前方および後方フレキシブルマンドレルを排出する
    排出工程とを備えることを特徴とする翼構造の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記桁部用ドライプリフォームが、 前記金具取付用切欠部の形状に対応して後方に突出する
    後退部を有するものであることを特徴とする請求項2記
    載の翼構造の製造方法。
  4. 【請求項4】外板部と前縁部と桁部とを備え、前記前縁
    部に金具取付用切欠部を有する翼構造を製造するにあた
    り、 下側外板部用、上側外板部用、前縁部用および桁部用の
    ドライプリフォームを調製するドライプリフォーム調製
    工程と、 下型を配置する下型配置工程と、 前記下型の上に、下側外板部用ドライプリフォームと、
    前縁部用ドライプリフォームと、桁部用ドライプリフォ
    ームとを配置する第1次ドライプリフォーム配置工程
    と、 前記前縁部用ドライプリフォームと前記桁部用ドライプ
    リフォームとから形成される空間に、製造する翼構造の
    桁部前方空間の前記金具取付用切欠部に対応する部分と
    同一形状を有する切欠部用金型と、前記金具取付用切欠
    部に対応する部分を除いた部分と同一膨張形状を有する
    バッグフィルムにシリコンゴム製のビーズを主構成要素
    とする複数のビーズを充填した前方フレキシブルマンド
    レルとを配置する前方中子配置工程と、 前記桁部用ドライプリフォームと前記下側外板用ドライ
    プリフォームとから形成される空間に、後方中子治具を
    配置する後方中子配置工程と、 前記後方中子治具の上に上側外板用ドライプリフォーム
    を配置する第2次ドライプリフォーム配置工程と、 前記上側外板用ドライプリフォームの上に上型を配置す
    る上型配置工程と、 前記上型、前記下型、前記切欠部用金型、前記前方フレ
    キシブルマンドレルおよび前記後方中子治具とから形成
    される空間から空気を排出する排気工程と、 各ドライプリフォームに熱硬化性樹脂を含浸させる樹脂
    含浸工程と、 含浸させた樹脂を加熱して硬化させる加熱工程と、 前記上型、前記下型、前記切欠部用金型、前記前方フレ
    キシブルマンドレルおよび前記後方中子治具を取り外す
    脱型工程とを備えることを特徴とする翼構造の製造方
    法。
  5. 【請求項5】請求項2、3または4記載の翼構造の製造
    方法の第1次ドライプリフォーム配置工程において、 別途硬化成形した桁部を前記桁部用ドライプリフォーム
    に代えて配置することを特徴とする翼構造の製造方法。
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