JP2003034100A - シャープペンシル - Google Patents

シャープペンシル

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JP2003034100A
JP2003034100A JP2001225752A JP2001225752A JP2003034100A JP 2003034100 A JP2003034100 A JP 2003034100A JP 2001225752 A JP2001225752 A JP 2001225752A JP 2001225752 A JP2001225752 A JP 2001225752A JP 2003034100 A JP2003034100 A JP 2003034100A
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剛生 福本
Tomoyoshi Kato
友義 加藤
Seiichi Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 筆記が不可となる残芯を極端に短くして無駄
をなくし、使い勝手が良く、且つ低単価なシャープペン
シルの提供を可能とする。 【構成】 軸筒の前方に配設されたチャックの前後動で
芯を把持し、且つ芯を繰り出すように成したシャープペ
ンシルに於いて、軸筒の前端に設けられた口先部の内孔
に先端部が口先部の前端から突出された状態に嵌挿され
るスライダーの内孔部略前端に向けて保持チャックが設
けられ、またスライダーの外周部が口先部の内周部に対
して所定の間隔で進退するように係合されて、スライダ
ーの係合する力に対して保持チャックの芯保持力が強く
設定され、チャックが最前進した状態から、芯把持を開
始する位置まで後退する間は、少なくともスライダーが
口先部の最前進位置に略静止した状態に係合されてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、残芯を極力小としたシ
ャープペンシルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のシャープペンシルを示して
いる。図に示すように、軸筒16の先方には軸継ぎ手1
8を介してチャック20が把持部外周に締め具21を嵌
装して設置され、チャック20の後端に固着した芯ケー
ス19と軸筒16との間に附勢されたチャックスプリン
グ23によりチャック20が締め具21で締め付けられ
て供給芯14を把持している。また軸筒16の先端に取
付けられた口先部17の先端にはスライダー22が固定
され、そのスライダー22は、芯ガイド軸部22aの前
方に先端パイプ22bが、後方にゴム等の弾性材よりな
る保持チャック22cが固定されて、残芯13は保持チ
ャック22cを貫通して先端パイプ22bより突出して
いる。この状態から、ノックしてチャック20を前進す
るとチャック20が締め具21で締め付けられているの
で供給芯14は把持された状態で前進する。更に前進す
ると締め具21が口先部17の段部17aに当接してチ
ャックのみが前進するので芯の把持が解除され、芯の前
端が残芯13の後端に当接する。その状態からノックを
解除すると芯が停止した状態でチャックが後退するが、
チャックの把持部が締め具21に係合し始めた時点から
芯に摩擦係合して、芯を若干後退させた状態で把持が完
了する。即ち、残芯13の後端がチャック20の把持部
から外れた場合、つぎのノックで供給芯14の先端が残
芯13の後端に当接するが、供給芯14の前端が保持チ
ャック22cに係合されていない為に、チャック20の
後退時にチャックが締め具21で締め付けられるやや手
前で芯がチャックに係合されて芯を若干後退させてしま
い、残芯13の後端と供給芯14の間に隙間24が生じ
てしまう。従って、残芯13の前端に筆圧をかけると隙
間分芯潜りを生じる。その状態を起こすと筆感が悪く、
しばらくの間はノックの度に芯潜りを繰り返す。従っ
て、通常はノックを繰り返して残り分の芯を吐き出して
しまう場合が多い。その場合、チャック把持部の略前端
と先端パイプの前端迄の長さが残芯として無駄となる問
題がある。その長さは設計都合で異なるが、通常は7m
m〜12mm程度である。また我慢して使う場合でも残
芯の後端が保持チャックから外れた位置に前進すると芯
は先端パイプの前端から脱落してしまう。
【0003】また軸筒の前端に口先部が設けられ、軸筒
内に芯ケースと、この芯ケースの前端部に把持部外周に
締め具が被嵌された後方チャックがスプリングによって
前後動可能に設けられ、この後方チャックの前方に継ぎ
手を介して連動するように前方チャックが設けられて、
その前方チャックの把持部が口先部の前端孔に係合され
て芯が把持されるように構成されたトップチャックある
いはダブルチャックと呼ばれるシャープペンシルが知ら
れている。この場合、前方チャックには略1mmの長さ
の残芯が把持可能であり、芯の無駄がない。しかしなが
ら、構造が複雑なので低単価のシャープペンシルとして
提供しにくい問題がある。また先端がチャックと成って
いるために、定規に当てて線引きする場合などにしずら
い問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、残芯量を極
端に短くして無駄をなくすと共に、使い勝手が良く、且
つ低単価なシャープペンシルの提供を可能とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成する為に以下の構成を有する。請求項1に記載の発明
に係るシャープペンシルは、軸筒の前方に配設されたチ
ャックの前後動で芯を把持し、且つ芯を繰り出すように
成したシャープペンシルに於いて、軸筒の前端に設けら
れた口先部の内孔に先端部が口先部の前端から突出され
た状態に嵌挿されるスライダーの内孔部略前端に向けて
保持チャックが設けられ、またスライダーの外周部が口
先部の内周部に対して所定の間隔で進退するように係合
されて、前記スライダーの係合する力に対して前記保持
チャックの芯保持力が強く設定されてなる
【0006】請求項2に記載の発明に係るシャープペン
シルは、請求項1に記載のシャープペンシルに於いて、
チャックが最前進した状態から、芯把持を開始する位置
まで後退する間は、少なくともスライダーが口先部の最
前進位置に略静止した状態に係合されてなる。
【0007】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1は本発明の実施例に基づくノック式シャープペンシ
ルを示しており、チャック8はその先端芯把持部外周に
締め具11を嵌装した後にその後端側から軸継ぎ手10
の軸心孔に挿通され、その軸継ぎ手10が軸筒1の軸心
孔に挿通されて、チャック8後端の係止部8bが芯ケー
ス4前端の軸部4aに設けた連結孔に係止されている。
また芯ケース4前方に設けられた段部4bと軸継ぎ手1
0の後端との間にチャックスプリング12がチャック8
を後方に引き込むように敷設されている。またチャック
8の前方部は拡縮可能に二つ割りあるいは三つ割りの軸
部で構成されている。
【0008】スライダー9は、先端パイプ9aの内孔部
略前端に向かって芯を挿通し、適宜摩擦係合するゴム等
の保持チャック9bが固定され、先端パイプ9a後方に
段部9dを介して軸部9cが一体的に設けられて、更に
軸部9cの外周には凸部9eが形成されている。
【0009】また口先部3の内周部3e(実施例では、
複数箇所で形成されたリブの端面に相当する)の前端に
は先端段部3bが形成され、その適宜後方にやや縮径側
に段部3aが形成されて、更にその適宜後方に拡径側に
段部3dが形成されている。スライダー9は、軸部9c
の外周に形成された凸部9eの後端を前記口先部の内周
部に形成された段部3aの前方に位置すべく相互間の弾
性変位を利用して嵌挿され、先端パイプ9aが口先部3
の前端から突出される。また先端段部3bにスライダー
の段部9dが当接する前進位置と段部3aにスライダー
の凸部9eの後端が当接する後退位置で、口先部3に対
してスライダー9が所定の間隔で進退する。また軸部と
口先部に設ける係合部は、一方に形成した溝部と他方に
形成した凸部の係止関係であってもよく、係合形状は限
定されない。またスライダー9は、一体だけでなく前記
先端パイプ9a(例えば金属)と外筒部9cを別体で設
けることもできる。またスライダーを樹脂成形品となせ
ば保持チャックを一体の弾性片で形成することも可能で
ある。
【0010】また軸筒1前端の軸部1aに、螺合等の手
段によって口先部3が取付けられ、前記軸継ぎ手10の
前端に設けられたフランジ部10aが軸筒の軸部1aの
前端と口先部3の内段部との間に挟着されて軸継ぎ手1
0が軸筒1に対して固定される。
【0011】また図2に示す状態から、更にチャック8
が前進してチャック8の芯把持状態が解除され、芯が繰
り出される。(図3参照) なお図2に示される間隔15aは略芯の繰り出し量とな
る。
【0012】また芯が順次繰り出されて、芯の後端がチ
ャックの前端から離脱した場合、即ち、残芯13の後端
がチャック8の前方に位置し、供給芯14の前端が残芯
13の後端に当接した状態に於いて、前進した状態から
チャック8を後退させて、チャック8が締め具11に係
合して芯把持を開始する時に、芯がチャックに係合され
た状態でチャックと共に後退してチャックの芯把持が完
了する。そのため、図4に示されるように残芯13の後
端と供給芯14の間に隙間25が生じるが、残芯13の
先端に筆圧をかけることでスライダー9が後退して、残
芯13の後端が供給芯14の前端に当接するので芯潜り
が生じない。即ち、スライダー9の係合する力に対して
保持チャック9bの芯保持力が強く設定されることによ
って達成される。
【0013】
【作用】図1及び図2に示す状態より、キャップ5のノ
ックとその解除を繰り返すことによって、通常のシャー
プペンシルと同様に芯ケース4と連動してチャック8が
前後動して芯が先端パイプ9aの前端から繰り出され
る。即ち、チャック8が口先部3の先端段部3bにスラ
イダー9の段部9dが当接して、口先部3に対してスラ
イダー9の前進が阻止され、チャック8が更に前進して
締め具11が段部3dに当接し、また更に前進してチャ
ック8の芯把持状態が解除されることによって芯が繰り
出される。芯の繰り出し量は、締め具11の前端が口先
部の段部3dに当接する間隔15aの略寸法となる。
【0014】筆記と共に芯が消耗すると、やがて芯の後
端がチャック8の芯把持部から外れて残芯13となる。
また芯ケース4から次の芯が供給芯14としてチャック
8に送られる。図4は、スライダー9内に残芯13が位
置し、その後方にチャック8に把持された供給芯14が
位置した状態を示している。この状態でチャック8を前
進して芯把持を解除すると、供給芯14の前端が残芯1
3の後端に当接した状態となるが、前進した状態からチ
ャック8を後退させて、チャック8が締め具11に係合
して芯把持を開始する時に、芯がチャックに係合された
状態でチャックと共に後退してチャックの芯把持が完了
するために、図に示されるように残芯13の後端と供給
芯14の間に隙間25が生じる。
【0015】しかしながら、残芯13の先端に筆圧をか
けることでスライダー9が後退し、残芯13の後端が供
給芯14の前端に当接するので先端パイプ9aに対して
芯潜りが生じない。従って、残芯14の後端が保持チャ
ック10bから外れるまでは芯の前端に筆圧をかけても
芯潜りが無く筆感が良い。また保持チャックを極力先端
パイプの内孔部前端に設けることによって筆記不可とな
る残芯の長さを短くすることができる。
【0016】またスライダーの軸部9cの外周に形成さ
れた凸部9eと口先部の内周部3eとを摩擦係合あるい
は相互間に係止部を設けて係脱するように係合させ、そ
の係合力をチャックが芯把持を開始して終了するまでの
間にチャックが芯を引き込む力に対して大きく設定する
ことによって、芯の繰り出し操作に対してスライダーが
口先部に対し常に前進した位置に固定されるので、芯の
繰り出し量は略間隔15aで略規定される。また残芯状
態で芯を繰り出す場合(図4参照)、残芯13と供給芯
14との隙間25に対して筆圧をかけても芯潜りしない
ためには、スライダーの軸部と口先部の内周部との係合
する力より保持チャック9bの芯保持力が大きくなるよ
うにする必要がある。
【0017】即ち、チャックが芯把持を開始して終了す
るまでの間にチャックが芯を引き込む力に対してスライ
ダーの軸部と口先部の内周部との係合する力は強く、口
先部の内周部との係合する力に対して保持チャックの芯
保持力は強く設定される。
【0018】またチャックが芯把持を開始して終了する
までの間にチャックが芯を引き込む力に対して、スライ
ダーが口先部の最前進位置に略静止した状態に係合され
ている必要がある。また残芯状態で筆感良く筆記をする
には、隙間25を埋めるためにスライダー9が口先部の
内周部を滑らかに摺動する必要がある。その工夫とし
て、極めて限定された範囲に係合力が設定できるように
凸部9eを弾性変位可能な形状になしたり、スライダー
の最前進位置で凸部9eが口先部の内周に係合する緩や
かな段部を設けて、スライダー後退の始動時に引っかか
りを感じない程度の摺動を可能とする。
【0019】
【発明の効果】本発明の構成及び作用は以上の如くであ
り、筆記不可となる残芯が極端に短くでき芯の無駄がな
いので経済的である。又、僅かな残芯を吐き出す為に少
ないノックで行うことができ煩わしさが極端に軽減で
き、使い勝手が良く、且つ構造が簡単なので低単価なパ
イプスライド式のシャープペンシルの提供が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるシャープペンシル全体の
縦半断面図を示している。
【図2】本発明のシャープペンシルの要部を拡大して示
した半断面図で、チャックが後退した状態を示してい
る。
【図3】本発明のシャープペンシルの要部を拡大して示
した半断面図で、チャックが最前進した状態を示してい
る。
【図4】本発明のシャープペンシルの要部を拡大して示
した半断面図で、残芯状態に於いてチャックが後退した
状態を示している。
【図5】従来例のシャープペンシルの要部を拡大して示
した半断面図である。
【符号の説明】
1 軸筒 1a 軸部 2 グリップ 3 口先部 3a 段部 3b 先端段部 3c 軸部 3d 段部 3e 内周部 4 芯ケース 4a 軸部 4b 段部 5 キャップ 6 クリップ 7 消しゴム 8 チャック 8a 芯把持部 8b 係止部 9 スライダー 9a 先端パイプ 9b 保持チャック 9c 軸部 9d 段部 9e 凸部 10 軸継ぎ手 10a フランジ部 11 締め具 12 チャックスプリング 13 残芯 14 供給芯 15a 間隔 16 軸筒 17 口先部 17a 段部 18 軸継ぎ手 19 芯ケース 20 チャック 20a 係止部 21 締め具 22 スライダー 22a 芯ガイド軸部 22b 先端パイプ 22c 保持チャック 23 チャックスプリング 24 隙間 25 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C353 FA04 FC13 FC19 FE02 FE03 FE04 FE05 FE14 FE16 FG01 FG06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸筒の前方に配設されたチャックの前後
    動で芯を把持し、且つ芯を繰り出すように成したシャー
    プペンシルに於いて、 軸筒の前端に設けられた口先部の内孔に先端部が口先部
    の前端から突出された状態に嵌挿されるスライダーの内
    孔部略前端に向けて保持チャックが設けられ、またスラ
    イダーの外周部が口先部の内周部に対して所定の間隔で
    進退するように係合されて、前記スライダーの係合する
    力に対して前記保持チャックの芯保持力が強く設定され
    てなることを特徴とするシャープペンシル。
  2. 【請求項2】 チャックが最前進した状態から、芯把持
    を開始する位置まで後退する間は、少なくともスライダ
    ーが口先部の最前進位置に略静止した状態に係合されて
    なる請求項1に記載のシャープペンシル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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