JP2003033448A - 球技用ボールのための皮革パネルおよびその製造方法 - Google Patents

球技用ボールのための皮革パネルおよびその製造方法

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JP2003033448A JP2001224455A JP2001224455A JP2003033448A JP 2003033448 A JP2003033448 A JP 2003033448A JP 2001224455 A JP2001224455 A JP 2001224455A JP 2001224455 A JP2001224455 A JP 2001224455A JP 2003033448 A JP2003033448 A JP 2003033448A
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    • A63B2243/00Specific ball sports not provided for in A63B2102/00 - A63B2102/38
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮革パネルの裁断位置にずれを生じにくく、
かつ裁断作業が容易な球技用ボールのための皮革パネル
およびその製造方法の提供。 【解決手段】 縫い構造の球技用ボールの表皮層を構成
する皮革パネル6であって、表面に印刷パターン8およ
びこれを被覆して透明保護層9が形成され、印刷パター
ンには原反皮革から皮革パネルを裁断するに際して、裁
断刃の位置合わせに使用される裁断マーク15が含まれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サッカーボール、
ハンドボール等球技用ボールのための皮革パネルおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空気封入構造の球技用ボ
ールの構造として、縫いボールと呼ばれるものが知られ
ている。このボールの構造は、たとえば特開2000−
329号公報に示されるように、複数枚の皮革パネルを
その端縁同士を内側に折りこんで縫い糸にて縫い合わせ
て球形の表皮層を形成し、この表皮層内に球形中空体の
ゴム製チューブを収納してなるものである。チューブに
はバルブを介して圧搾空気が封入される。また皮革パネ
ルとして人工皮革または天然皮革が使用され、通常その
裏面に複数枚の織布を重ねたバッキング材がラテックス
糊等により接着されている。このバッキング材は補強作
用をなす。通常、皮革パネルの表面には模様、文字、記
号等所定パターンの印刷が施されている。かかる構造の
縫いボールにあっては、皮革パネル接合部が内側へ折り
こまれるので、この部分に溝が形成され、この溝が空気
抵抗を減少させて飛距離を伸ばし、またグリップ性、ボ
ールコントロール性を向上させるという利点がある。
【0003】この種の縫い構造の球技用ボールの表皮層
は、所定の形状、たとえばサッカーボールあるいはハン
ドボールにおいては、12枚の5角形皮革パネルと20
枚の6角形皮革パネルより構成される。この表皮層は通
常次のような工程を経て製造される。a. 裏面にバッキ
ング材を貼着された原反皮革を裁断刃にて一定の形状
(上記例の場合5角形および6角形)に裁断し皮革パネ
ルを形成する。なお原反皮革とは、複数枚の皮革パネル
が得られる裁断前の広い面積を有する皮革をいう。b.
裁断された皮革パネルの個々の表面にそれぞれ模様、文
字、記号等所定の印刷パターンの印刷を行う。c. 2枚
の皮革パネルの表面同士を相接するように重ね合わせ、
両者の端縁を一辺ずつ縫い合わせる。縫製後、2枚の皮
革パネルの表面が略同一面となるよう折り返す。これに
より皮革パネル端縁の縫製部分は内側へ略90度折りこ
まれた構造となる。各皮革パネルの全辺を縫い合わせる
ことにより、球形の表皮層が構成される。チューブは、
最後に残された一辺から表皮層内に収納される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構造の球技用
ボールにおいては、原反皮革を5角形、6角形等一定形
状の皮革パネルに裁断した後に、その表面に模様、文
字、記号等印刷パターンが付されるのが一般的である。
原反皮革に多数の印刷パターンを印刷した後裁断する
と、裁断刃を各印刷パターンごとに位置合わせして裁断
しなければならず、裁断作業が面倒なものになり、かつ
印刷パターンと裁断位置のずれによる不良品が発生する
からである。
【0005】一方、サッカーボールあるいはハンドボー
ル等球技用ボールにあっては、使用時強い摩擦力が加わ
るために表面の印刷パターンが比較的早く磨耗消滅して
しまうことが多い。近時、これに対応すべく印刷パター
ンを長期間維持するために印刷パターンを覆って透明保
護層を形成することが提案されている。この透明保護層
の形成は、皮革層表面に印刷パターンを形成した後、こ
の表面に透明フィルムを圧着することにより可能であ
る。しかしながら、裁断された皮革パネルへ印刷パター
ンに印刷のみならず、さらに透明フィルムを貼り付ける
作業はきわめて面倒であり、現実的ではない。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、透明保護層を設ける場合は、原反皮革全面に透
明フィルムを圧着形成した後、裁断する方が、より効率
的であることに着目してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折りこまれ、その折
込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に形成され、内部
に圧搾空気を封入したゴム製チューブが収納されてなる
球技用ボールのための皮革パネルにおいて、該皮革パネ
ルは、皮革層と皮革層表面に印刷された模様、文字、記
号等の印刷パターンと、該印刷パターンを被覆して上記
皮革層表面に形成され該皮革層表面および上記印刷パタ
ーンを保護する透明保護層とを備え、上記印刷パターン
は、原反皮革から一定形状の上記皮革パネルを打ち抜く
裁断刃の位置合わせための裁断マークを含むことを特徴
とするものである。
【0008】かかる構造において、印刷パターンおよび
透明保護層が形成された原反皮革の裁断マークに裁断刃
が位置合わせされて、皮革パネル原反が裁断され個々の
皮革パネルが形成される。裁断マークは、他の印刷パタ
ーンとの位置関係を考慮して配置されており、それゆえ
皮革パネルは裁断マークに一致して打ち抜かれたとき、
模様、文字、記号等が、皮革パネルの適正な位置に配置
されることとなる。
【0009】本発明(請求項2)において、上記皮革パ
ネルが5角形の皮革パネル12枚と6角形の皮革パネル
20枚からなり、上記裁断マークは上記各皮革パネルの
少なくとも角部に付されてなるものである。かかる構成
において、裁断刃は、5角形および6角形の2種類用意
され、それぞれの裁断刃の角部が原反皮革に付された上
記裁断マーク上に載置され、プレス機にて押圧されて5
角形皮革パネルまたは6角形皮革パネルに裁断される。
【0010】本発明(請求項3)において、上記裁断マ
ークは、上記5角形皮革パネルまたは上記6角形皮革パ
ネルの各角部に一致する略「く」字状に形成されてなる
ものである。かかる構成において、5角形または6角形
裁断刃は、それぞれの角部が5角形皮革パネルの裁断マ
ークまたは6角形皮革パネルの裁断マークに位置合わせ
され、プレス機にて押圧されて、それぞれ5角形皮革パ
ネルおよび6角形皮革パネルが形成される。
【0011】本発明(請求項4)において、上記裁断マ
ークが、上記皮革パネル表面に、大きさの異なる2種類
の球技用ボールに対応して2種類設けられ、小さい球技
用ボールのための裁断マークが大きい球技用ボールのた
めの皮革パネルの縫製ラインに一致せしめられてなるも
のである。
【0012】かかる構成において、2種類の球技用ボー
ルのうち大きい球技用ボールの製造に際しては、原反皮
革は大きい球技用ボールのための裁断マーク(小さい球
技用ボールのための裁断マークより外側に位置する)に
沿って裁断され、小さい球技用ボールのための裁断マー
クに沿って縫い合わされる。それ故小さい球技用ボール
のための裁断マークがボール表面に現れることはない。
【0013】本発明(請求項5)において、上記皮革パ
ネルはサッカーボールまたはハンドボールのための皮革
パネルを構成する。かかる構成において、各皮革パネル
には印刷パターンが正確な位置に配置されているから、
縫製後各皮革パネルのパターンが組み合わさって、全体
として歪みのない均整のとれた模様、文字等が表示され
ることとなる。
【0014】裁断マークが大小2種類のボールに対応し
て形成されたときは、たとえばサッカーボールでは5号
球(直径約22cm)と4号球(直径約20.5cm)、ハ
ンドボールでは3号球(直径19cm)と2号球(直径1
8cm)に対応する皮革パネルが1枚の原反皮革から裁断
される。
【0015】本発明(請求項6)は、複数枚の皮革パネ
ルの周辺が内側へ折りこまれ、その折込部が縫い糸にて
縫い合わされて球形に形成され、内部に圧搾空気を封入
したゴム製チューブが収納されてなる球技用ボールのた
めの皮革パネルの製造方法であって、原反皮革の表面
に、模様、文字、記号等および原反皮革を打ち抜く裁断
刃の位置合わせを行うための裁断マークを含む印刷パタ
ーンを付す工程、上記原反皮革表面に上記印刷パターン
を覆って透明保護層を形成する工程、裁断刃を上記裁断
マークにあわせて上記原反皮革を打ち抜き、一定の形状
の皮革パネルを形成する工程を含むものである。
【0016】かかる方法によれば、広い面積を有する原
反皮革の表面にボールのための模様、文字、記号および
裁断マークを多数印刷し、これを被覆して透明保護層を
形成した後、1個ずつの所定のパターンごとに裁断刃を
用いて、裁断マークに対応して裁断することにより、皮
革パネルが形成される。これより所定パターンの印刷お
よび透明保護層の形成が複数の皮革パネルに同時になさ
れる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜3において、1は、サッカ
ーボールの例を示し、2はブチルゴム等の空気非透過性
を有する弾性材料にて球形中空体に形成されたチューブ
で圧搾空気が封入されている。3は、このチューブ2に
圧搾空気を注入するためのバルブであり、約0.8bar
の内圧に設定される。4はチューブ2を収納する表皮層
で、12枚の正5角形皮革パネル5と、20枚の正6角
形皮革パネル6よりなる。
【0018】皮革パネル5、6は、皮革層7と、この皮
革層7の表面に印刷された模様、文字、記号等の印刷パ
ターン8と、この印刷パターン8を被覆して皮革層7表
面全面に形成された透明保護層9よりなる。皮革層7に
は天然皮革または人工皮革が使用され、人工皮革材料と
して、たとえばポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂
が使用できる。また透明保護層9の材料として、たとえ
ばポリウレタン樹脂が使用できる。なお、印刷パターン
8のうち、模様部分は、図中、線で枠状に描かれている
が、実際にはこの枠の内部は、所定の色にて塗りつぶす
ことができる。
【0019】皮革パネル5、6には、その周辺が内側に
折りこまれて、折込部10が形成され、縫い糸11(約
10000デニール)により縫い合わされ、全体として
球形(準正32面体を膨張させて球形とした形状)に構
成されている。縫い糸11は、皮革パネル5、6の周囲
に穿設されたスリット状の縫製孔12に縫い糸11を通
して縫われる。縫製孔12は、皮革パネル5、6の裁断
時、同時に形成される。この縫製孔12は、5号球ボー
ルの場合、皮革パネル5,6の1辺あたり、通常7〜9
個形成される。また皮革パネル5、6の辺と縫製孔12
の間隔は、約3mmである。
【0020】13は、皮革パネル5、6の裏面に接着さ
れ、これを補強するためのバッキング材で、3枚の織布
を貼りあわせて構成される。織布として綿布または綿と
ポリエステルの混紡布が使用できる。この織布は、皮革
パネルの厚さ、強度、に応じて、単数枚または複数枚使
用されるが、通常は3〜4枚である。これらの織布は、
ラテックス系接着剤にて貼り合わされる。
【0021】図4に示すように、皮革パネル5、6に裁
断される前に原反皮革14には、その表面に印刷パター
ン8および透明保護層9が形成され、かつその裏面にバ
ッキング材13(図2)が接着される。なお図示の原反
皮革14は、6角形皮革パネル6を裁断するためのもの
である。印刷パターン8には、ボールの意匠、商標、品
番等を構成する模様、文字、記号等がボールの販売に際
し必要な表示として印刷されている。15はこれらの印
刷パターン8と同時に印刷された裁断位置を示す裁断マ
ークであり、この裁断マーク15で囲まれる部分が1枚
の皮革パネル6に対応する。この裁断マーク15は、皮
革パネル6に付される模様等が皮革パネル6の適正位置
となるよう、かつ原反皮革14からもっとも効率よく皮
革パネル5、6が得られるようその位置が設定されてい
る。
【0022】印刷パターン8の印刷は、原反皮革14の
表面にグラビア印刷等の印刷法によりなされる。印刷処
理後、原反皮革14の表面に薄い透明フィルムを重ね、
ロールにて加圧することにより両者接着され、透明保護
層9が形成される。このとき、透明フィルム内面には接
着剤が塗布されている。この透明保護層9により、原反
皮革14の表面および印刷パターン8は被覆され、保護
される。透明保護層9の材料として、耐磨耗性に優れた
ポリウレタン樹脂が適しており、その厚さは約0.1mm
程度である。かかる処理後、原反皮革14の裏面にバッ
キング材13が接着される。
【0023】裁断マーク15は、1種類または2種類設
けることができる。1種類の場合は、1種類の大きさの
皮革パネル5、6、したがって1種類の大きさのボール
に対応する。また2種類設けた場合は、2種類の大きさ
の皮革パネル5、6を裁断することができ、したがって
大きさの異なる2種類のボールを作製することができ
る。
【0024】図示の例は2種類の裁断マーク15a、1
5bを設けた場合を示し、6角形の角部に対応する位置
に「く」字状に形成されている。ここで大きい皮革パネ
ルに対応する外側(皮革パネルの中心に対し外側)の裁
断マークを第1裁断マーク15a、小さい皮革パネルに
対応する内側(皮革パネルの中心に対し内側)の裁断マ
ークを第2裁断マーク15bと呼ぶ。図中実線で示す6
角形Lは第1裁断マーク15aに一致する6角形を示
し、この線で裁断され、大きいボールのための皮革パネ
ル6が形成される。なお裁断マーク15a、15bは、
5角形あるいは6角形の角部に一致する「く」字状とし
たが、実線Lで示すように、裁断線全部を印刷すること
もできる。
【0025】前述したように、サッカーボールの場合、
第1裁断マーク15aが5号球に、第2裁断マーク15
bが4号球に対応する。第1裁断マーク15aにて裁断
された皮革パネル6は、第2裁断マーク15bに一致す
る縫製ライン上を縫製されて5号球とされ、また第2裁
断マーク15bにて裁断された皮革パネル6は、第2裁
断マーク15bより内側に設定された縫製ライン(図示
せず)にしたがって縫製され、4号球とされる。
【0026】図5〜8に示すように、裁断刃16は、先
端に線状の刃17を有する6角形枠形状の刃本体18
と、これが着脱自在に嵌め込まれる支持台19よりな
る。支持台19は、6角形状の固定台20とこの固定台
20にコイルスプリング21を介して取り付けられた、
同様に6角形状の可動板22とを備えている。可動板2
2は、その中央に設けられた両端に径大部23、24を
有するピン25(図7,8)にて固定台20に対し、図
中上下方向に移動可能に取り付けられている。すなわ
ち、図7中、下方の径大部23は可動板22に固定さ
れ、上方の径大部24は固定台20および受け台26に
形成された円筒形孔27内を上下移動可能とされ、可動
板22は、コイルスプリング21により常時下方への弾
性力が付勢されている。
【0027】可動板22は、刃本体18の6角形よりも
小さく、原反皮革14を弾性押圧し、裁断時、原反皮革
14のずれ、歪み等を防止する作用をなす。固定台20
には可動板22周囲に僅かの間隔を隔てて6角形をなす
ごとく多数のニードル28が配列されている。このニー
ドル28が原反皮革14に突き刺されることにより、縫
い糸11を通すためのスリット状縫製孔12が穿設され
る。
【0028】受け台26は、刃本体18をこの受け台2
6に嵌入したとき、その肩部29に刃本体18の刃17
と反対側の端部30が当接する。固定台20と受け台2
6とはネジ(図示せず)等で固定されている。刃本体1
8、ニードル28、可動板22、固定台20、コイルス
プリング21および受け台26は金属にて形成されてい
る。また固定台20と受け台26は一体形成することが
できる。
【0029】固定台20の外形をなす6角形は刃本体1
8の内側6角形形状より僅かに小さい形状に設定されて
おり、したがって刃本体18は固定台20および受け台
26にがたつくことなく着脱可能であり、固定台20と
刃本体18との位置合わせが正確になされる。すなわち
刃本体18を支持台19に載置させたとき(図5)、刃
本体18の刃17とニードル28とは、一定間隔(たと
えば3mm)を隔てて配置されることとなる。またこのと
き刃本体18およびニードル28の先端は略同じ高さに
あり、かつ可動板22は刃本体18およびニードル28
先端より僅か高い位置にある。
【0030】原反皮革14の裁断は、まず図7に示すよ
うに、裁断用基台31上に原反皮革14をその表面を上
にして載置した後、その上に裁断刃19をその角部が裁
断マーク15(図4)に一致するよう載置する。かかる
状態では、可動板22が原反皮革14に弾性圧接し、ニ
ードル28は原反皮革14表面から僅かに離れている。
刃本体18は自重でその刃17が原反皮革14に接する
が、作業者がこれを手で持ち上げて可動板22が原反皮
革14表面に接するごとく移動させ、刃本体18と原反
皮革14の位置合わせを行うのである。
【0031】位置合わせを終えた後、図8に示すよう
に、プレス装置(図示せず)にて受け台26を加圧す
る。プレス圧力を矢印Pにて示す。これにより、刃本体
18および固定台20は下方へ移動し刃本体18の刃1
7にて原反皮革14は皮革パネル6に裁断され、同時に
ニードル28にて縫製孔12が形成される。このときコ
イルスプリング21は圧縮され、可動板22は原反皮革
14を弾性押圧した状態を維持する。かくして1枚の皮
革パネル6(図3)の裁断が終了する。
【0032】このようにして形成された皮革パネル5、
6は、従来と同様の方法で縫い合わされ、球形の表皮層
4が構成され、残された一辺からチューブ2が収納さ
れ、この辺を縫い合わせて、ボールが完成する。上記実
施の形態ではサッカーボールについて説明したが、同様
の皮革パネル形状を有するハンドボールにも適用でき、
5角形、6角形皮革パネル以外の形状の皮革パネルを用
いたボールについても適用できる。
【0033】
【発明の効果】本発明(請求項1)によれば、原反皮革
表面に裁断マークが付されているから、裁断刃をこれに
位置合わせすることにより、皮革パネルを正確な位置で
裁断することができ、位置ずれによる裁断不良の発生を
防止することができる。また本発明によれば、原反皮革
に複数の皮革パネルに対応する種々の印刷パターンおよ
びこれを被覆する透明保護層を形成した後に裁断される
から、従来のように皮革パネルに裁断後、1枚ごとに印
刷する方法に比較して、印刷処理を迅速に行うことがで
きる。
【0034】本発明(請求項2)によれば、裁断マーク
は5角形または6角形の角部を表わしているから、これ
に5角形または6角形の裁断刃の角部を合わせることに
より、裁断刃の原反皮革に対する位置合わせを簡単にか
つ正確に行うことができる。
【0035】本発明(請求項3)によれば、裁断マーク
が5角形または6角形の角部の線形に一致する「く」字
状に形成されるから、これに5角形または6角形の裁断
刃の角部(同様の「く」字状)を合わせることにより、
裁断刃の原反皮革に対する位置合わせを簡単にかつ正確
に行うことができる。
【0036】本発明(請求項4)によれば、印刷パター
ンを施した1種類の原反皮革から、2種類の大きさの異
なる球技用ボールに対応する2種類の皮革パネルを裁断
することができる。
【0037】本発明(請求項5)によれば、皮革パネル
同士の印刷パターンの組み合わせによる全体の意匠およ
び文字、記号等が印刷パターンを施した1種類の原反皮
革から、2種類の大きさの異なる球技用ボールに対応す
る2種類の皮革パネルを裁断することができる。
【0038】本発明(請求項6)によれば、原反皮革の
表面に複数の皮革パネルに対応する印刷パターンを印刷
し、これを被覆して原反皮革表面全面に透明保護層を形
成した後、1枚ごとの皮革パネルに裁断されるから、透
明保護層の形成を比較的容易に行うことができる。すな
わち従来の方法では、皮革パネルに裁断後印刷を施して
いたため、これに透明保護層を形成するに際しては、裁
断後かつ印刷後にされることとなるが、透明保護層の形
成は、通常透明フィルムの圧着によりなされるものであ
り、皮革パネル1枚ごとに透明フィルムを圧着する作業
は、コスト等を考慮すると実質的にはほとんど不可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る球技用ボールの斜視
図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】皮革パネルを示す平面図である。
【図4】原反皮革を示す平面図である。
【図5】裁断刃を示す斜視図である。
【図6】裁断刃を示す分解斜視図である。
【図7】原反皮革の裁断を説明するための断面図であ
る。
【図8】原反皮革の裁断を説明するための断面図であ
る。
【符号の説明】
1 サッカーボール 2 チューブ 3 バルブ 4 表皮層 5、6 皮革パネル 7 皮革層 8 印刷パターン 9 透明保護層 11 縫い糸 12 縫製孔 14 原反皮革 15 裁断マーク 15a 第1裁断マーク 15b 第2裁断マーク 16 裁断刃 17 刃 19 支持台 20 固定台 21 コイルスプリング 22 可動板 26 受け台 28 ニードル
フロントページの続き (72)発明者 池本 尚史 広島県西区横川新町1番8号 株式会社モ ルテン内 (72)発明者 山口 敦司 広島県西区横川新町1番8号 株式会社モ ルテン内 Fターム(参考) 4F055 AA01 AA03 BA03 DA12 DA16 FA08 FA15 4F056 AA02 BB02 FF12 FF13 FF14 GG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折り
    こまれ、その折込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に
    形成され、内部に圧搾空気を封入したゴム製チューブが
    収納されてなる球技用ボールのための皮革パネルであっ
    て、該皮革パネルは、皮革層と皮革層表面に印刷された
    模様、文字、記号等の印刷パターンと、該印刷パターン
    を被覆して上記皮革層表面に形成され該皮革層表面およ
    び上記印刷パターンを保護する透明保護層とを備え、上
    記印刷パターンは、原反皮革から一定形状の上記皮革パ
    ネルを打ち抜く裁断刃の位置合わせための裁断マークを
    含むことを特徴とする球技用ボールのための皮革パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 上記皮革パネルが5角形の皮革パネル1
    2枚と6角形の皮革パネル20枚からなり、上記裁断マ
    ークは上記各皮革パネルの少なくとも角部に付されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の球技用ボールのため
    の皮革パネル。
  3. 【請求項3】 上記裁断マークは、上記5角形皮革パネ
    ルおよび6角形皮革パネルの各角部に一致する略「く」
    字状に形成されてなることを特徴とする請求項2記載の
    球技用ボールのための皮革パネル。
  4. 【請求項4】 上記裁断マークが、上記皮革パネル表面
    に、大きさの異なる2種類の球技用ボールに対応して2
    種類設けられ、小さい球技用ボールのための裁断マーク
    が大きい球技用ボールのための皮革パネルの縫製ライン
    に一致せしめられてなることを特徴とする請求項1、2
    または3記載の球技用ボールのための皮革パネル。
  5. 【請求項5】 上記皮革パネルがサッカーボールまたは
    ハンドボールのための皮革パネルであることを特徴とす
    る請求項1、2、3または4記載の球技用ボールのため
    の皮革パネル。
  6. 【請求項6】 複数枚の皮革パネルの周辺が内側へ折り
    こまれ、その折込部が縫い糸にて縫い合わされて球形に
    形成され、内部に圧搾空気を封入したゴム製チューブが
    収納されてなる球技用ボールのための皮革パネルの製造
    方法であって、原反皮革の表面に、模様、文字、記号等
    および原反皮革を打ち抜く裁断刃の位置合わせを行うた
    めの裁断マークを含む印刷パターンを付す工程、上記原
    反皮革表面に上記印刷パターンを覆って透明保護層を形
    成する工程、裁断刃を上記裁断マークにあわせて上記原
    反皮革を打ち抜き、一定の形状の皮革パネルを形成する
    工程を含むことを特徴とする球技用ボールのための皮革
    パネルの製造方法。
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