JP2003032483A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

画像処理装置およびその方法

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JP2003032483A JP2001211182A JP2001211182A JP2003032483A JP 2003032483 A JP2003032483 A JP 2003032483A JP 2001211182 A JP2001211182 A JP 2001211182A JP 2001211182 A JP2001211182 A JP 2001211182A JP 2003032483 A JP2003032483 A JP 2003032483A
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Akihiko Kumatoriya
昭彦 熊取谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像域分離は、入力画像の各画素が網点画像領
域か否かを判定する孤立量の演算が膨大になり、演算を
行うための回路規模が増大して、コストアップや消費電
力の増加を招き、ハードウェア化する際の問題となる。 【解決手段】 画像から異なる複数の属性を有する画像
部分を抽出する際に、入力信号から画素値の孤立量を算
出するために、そのサイズが互いに異なる複数の領域に
固有のパラメータを算出し(30)、そのパラメータに基づ
き、複数の領域それぞれにおいて、画素値の孤立量を算
出し(31-34)、算出された孤立量を所定の領域において
積分し(35-38)、積分された孤立量に基づき、複数の属
性を有する画像部分を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
方法に関し、例えば、像域分離を行う画像処理に関す
る。
【0002】
【従来の技術】文字や網点画像が混在する原稿を複写機
でコピーする場合、スキャナ部から入力される画像デー
タに様々な処理が施される。例えば、文字部分をシャー
プに出力するために画像データにシャープネスを施すフ
ィルタ処理を行う。しかし、網点画像部に同様のフィル
タ処理を行うとモワレが発生する。そこで、複写機に
は、文字再現を重視するモード、網点画像の再現を重視
するモードなど、複写モードが複数用意され、原稿画像
に応じたフィルタ処理が選択できるように構成されてい
る。
【0003】また、カラー複写機には、文字領域と網点
画像領域とを所定のブロック単位に像域分離して、フィ
ルタ処理を切り替るものもある。
【0004】カラー複写機において、例えば無彩色画像
を読み込んでみると、メカニカルな振動、レンズの色収
差、MTFの違いなどにより、色ずれが生じて無彩色画像
のエッジ部に有彩色が現れることがある。とくに、網点
画像領域と文字領域との区別は難しく、網点画像領域を
文字領域と誤判定すると、網点画像にエッジ強調を施す
ことになりモアレを生じる。逆に、文字領域を網点画像
領域と誤判定すると、文字が平滑化されてしまう問題が
ある。
【0005】カラー複写機は、ブロック単位に像域分離
を行うので、網点画像領域と文字領域の誤判定もブロッ
ク単位で発生し、画質劣化の要因になっている。
【0006】そこで、互いに異なる複数の属性の画像領
域を含む画像から、画像の特徴を効率よく、正確に検出
し、網点画像領域と文字領域とを良好に区別するため
に、互いに異なるサイズの複数の領域それぞれにおい
て、画素値の孤立量を算出し、算出された孤立量を所定
領域において積分し、積分された孤立量に応じて所定属
性の画像領域を抽出する像域分離方法が提案されてい
る。そして、入力画像の各画素が、網点画像領域に含ま
れるか、文字領域に含まれるかを示す信号を発生して、
この信号により画像処理を切り替える。
【0007】
【発明が解決しようする課題】しかし、上記の像域分離
方法は、入力画像の各画素が網点画像領域か否かを判定
する孤立量の演算が膨大になり、演算を行うための回路
規模が増大して、コストアップや消費電力の増加を招
き、ハードウェア化する際の問題となっている。
【0008】本発明は、上述の問題を個々にまたはまと
めて解決するためのもので、像域分離に関する演算を減
少させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0010】本発明にかかる画像処理装置は、画像から
異なる複数の属性を有する画像部分を抽出する画像処理
装置であって、入力信号から画素値の孤立量を算出する
ために、そのサイズが互いに異なる複数の領域に固有の
パラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラ
メータに基づき、前記複数の領域それぞれにおいて、画
素値の孤立量を算出する孤立量算出手段と、算出された
孤立量を所定の領域において積分する積分手段と、積分
された孤立量に基づき、前記属性を有する画像部分を抽
出する抽出手段とを有することを特徴とする。
【0011】本発明にかかる画像処理方法は、画像から
異なる複数の属性を有する画像部分を抽出する画像処理
方法であって、入力信号から画素値の孤立量を算出する
ために、そのサイズが互いに異なる複数の領域に固有の
パラメータを算出し、前記パラメータに基づき、前記複
数の領域それぞれにおいて、画素値の孤立量を算出し、
算出された孤立量を所定の領域において積分し、積分さ
れた孤立量に基づき、前記属性を有する画像部分を抽出
することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
【第1実施形態】[像域判定処理]図1は実施形態の像域
判定処理を示すブロック図である。
【0014】像域判定処理は、例えば8ビットのグリー
ン(G)の色成分信号を入力して、その上位6ビットをD信
号にする(S21)。つまりD[V][H]=G1[V][H]/4である。こ
れは、G色成分信号の8ビットを上位6ビットに落として
も、像域判定の精度を大幅に落とすことなく、処理時間
の短縮、回路規模の縮小を図ることができる。言い換え
れば、D信号のビット数は、像域判定の要求精度、要求
処理速度、ハードウェア規模の制限などに応じて、適宜
設定されるべきものである。なお、D信号のVおよびHは
画素の座標を表す。つまり、VはCCDセンサの移動方向
(副走査方向)を、HはCCDセンサの受光素子の並び方向
(主走査方向)をそれぞれ表す。
【0015】●平均濃度加算処理 平均濃度加算処理(S22)は、入力されるD信号について、
注目画素を中心とする7×7画素領域の49画素のD信号値
を加算して、加算値を1/16にした値AVE7[V][H]を算出す
る。 AVE7[V][H] = {Σx=-3 3Σy=-3 3D[V + x][H + y]}/16 …(1) ただし、0≦AVE7≦192
【0016】●角抜け対策演算 角抜け対策演算処理(S23)は、D[V][H]の加算値を以下の
7×7画素領域における縦、横および斜め方向に算出し、
その中の最大値KAD07[V][H]を出力する。図2は7×7画素
領域において算出する領域sum(B)、sum(C)、sum(D)およ
びsum(E)を説明する図である。 Sum(B) = {D[V][H-3] + D[V][H-2] + D[V][H-1] + D[V][H+1] + D[V][H+2] + D[V][H+3]} Sum(C) = {D[V-3][H] + D[V-2][H] + D[V-1][H] + D[V+1][H] + D[V+2][H] + D[V+3][H]} Sum(D) = {D[V-3][H-3] + D[V-2][H-2] + D[V-1][H-1] + D[V+1][H+1] + D[V+2][H+2] + D[V+3][H+3]} Sum(E) = {D[V+3][H-3] + D[V+2][H-2] + D[V+1][H-1] + D[V-1][H+1] + D[V-2][H+2] + D[V-3][H+3]} KAD07[V][H] = {Max(sum(B), sum(C), sum(D), sum(E)) + D[V][H]}×7/16 …(2) ただし、0≦KAD07≦192
【0017】●エッジ強調処理 エッジ強調処理(S24)は、注目画素周辺領域のデータを
参照し、5×5、3×3および7×7画素領域を使用してエッ
ジ成分を抽出し、抽出したエッジ成分を所定の強度で注
目画素に加算することで、注目画素のエッジ強調処理を
行う。
【0018】以下に、エッジ成分を抽出するための演算
式を示す。ここで、KOM[x][y]、KM1[x][y]、KM2[x][y]
およびKM3[x][y]は、各エッジ成分を抽出するフィルタ
の係数を示す。図3Aから3Cはエッジ成分を抽出するフィ
ルタの係数例を示す図である。
【0019】5×5フィルタで抽出されるエッジ成分EDD5
5は下式で示される。 EDD55 = Σx=-2 2Σy=-2 2(D[V + x][H + y] + KMO[x][y]) …(3)
【0020】3×3フィルタで抽出されるエッジ成分EDD3
3VおよびEDD33Hは下式で示される。 EDD33V = Σx=-1 1Σy=-1 1(D[V + x][H + y] + KM1[x][y]) EDD33H = Σx=-1 1Σy=-1 1(D[V + x][H + y] + KMO[x][y]) …(4)
【0021】7×7フィルタで抽出されるエッジ成分EDD7
7は下式で示される。 EDD77V = Σx=-3 3Σy=-3 3(D[V + x][H + y] + KM3[x][y]) …(5)
【0022】式(3)から(5)によって算出されたエッジ成
分に所定のゲインを乗算して、注目画素に加算すること
で、注目画素のエッジ強調処理が行われる。以下にその
演算式を示す。 EDGE1[V][H] = D[V][H] + EDD55×EDKYD0 + EDD33V×EDKYD1 + EDD33H×EDKYD2 …(6) ただし、EDGE1 > 255のとき EDGE1 = 255 EDGE1 < 0のとき EDGE1 = 0 EDGE2[V][H] = D[V][H] + EDD55×EDKYD3 + EDD77×EDKYD4 …(7) ただし、EDGE2 > 511のとき EDGE2 = 511 EDGE2 < -512のとき EDGE2 = -512 ここで、EDKYD0〜EDKYD4は各エッジ抽出値に乗ずるゲイ
【0023】なお、EDKYD0〜EDKYD4は、入力信号G1のMT
F特性を補正するように設定されている。とくに、EDD33
VおよびEDD33Hは、3×3画素領域における主走査方向お
よび副走査方向のエッジ量が独立に算出された値で、こ
れらに乗算される係数EDKYD1およびEDKYD2は、主走査お
よび副走査のMTFの違いを補正するように設定されてい
る。
【0024】また、後述する二値化処理(S26)に入力さ
れるEDGE1[V][H]は、0から255の値でクリップされ、EDG
E2[V][H]は-512から511の値でクリップされる。
【0025】●二値化処理 二値化処理(S26)は、エッジ強調処理(S24)でエッジ強調
されたEDGE1[V][H]と、平均濃度加算処理(S22)で算出さ
れたAVE7[V][H]とを比較して、二値化信号BDT[V][H]を
出力する。
【0026】AVE7[V][H]は、7×7画素領域の49画素デー
タの加算値を16で除した値であるから、式(8)の左辺に
おいても、EDGE1[V][H]を49倍して16で除す。これによ
り、エッジ強調された注目画素の値EDGE1[V][H]が、7×
7画素領域の平均画素値をしきい値として二値化され
る。なお、上記の演算式は、ビットシフト以外の除算を
行わない構成にして、ハードウェアが容易に実現される
よう考慮したものである。
【0027】また、式(8)の両辺が等しい、つまりAVE7
[V][H]=EDGE1[V][H]×49/16の場合、BDT[V][H]は‘0’
になるが、これは、均一な濃度領域でBDT[V][H]が常に
‘0’になることを示す。
【0028】また、BDT[V][H]=‘1’になる画素は、周
辺領域のD信号平均値よりもEDGE1[V][H]が小さい場合で
ある。これは、平均濃度に対して明度で暗い場合を示
し、暗い方向のエッジ成分を有する画素はBDT[V][H]=
‘1’に、そうでない画素はBDT[V][H]=‘0’にする。
【0029】●濃度差判定 濃度差判定(S27)は、エッジ強調処理(S24)から出力され
るEDGE2[V][H]と周辺領域との濃度差が所定の濃度差よ
りも大きい場合にDL[V][H]=‘1’を、そうでない場合は
DL[V][H]=‘0’を出力する。 判定1:AVE7[V][H] - EDGE2[V][H]×49/16 > NOUDOIN のとき ENOUD0[V][H] =‘1’ EDGE2[V][H]×49/16 - AVE7[V][H] > NOUDOOUT のとき ENOUD0[V][H] =‘1’ 上記以外のとき ENOUDO[V][H] =‘0’ …(9) ただし、NOUDOINおよびNOUDOOUTは設定値 判定2:KADO7[V][H] - EDGE2[V][H]×49/16 > NOUDOINK のとき KADO[V][H] =‘1’ EDGE2[V][H]×49/16 - KADO7[V][H] > NOUDOOUTK のとき KADO[V][H] =‘1’ 上記以外のとき KADO[V][H] =‘0’ …(10) ただし、NOUDOINKおよびNOUDOOUTKは設定値 DLO[V][H] = ENOUDO[V][H]またはKADO[V][H]
【0030】EDGE2[V][H]は、エッジ強調処理(S24)で説
明したように、正または負の値をとるように算出され
る。従って、正エッジ成分に対するしきい値としてNOUD
OOUT、負エッジ成分に対するしきい値としてNOUDOINを
設定する。これらによって、明度が高くなるエッジ領
域、および、明度が小さくなるエッジ領域におけるエッ
ジ成分にしきい値を独立に設定することが可能になり、
文字領域の内側、外側領域それぞれに関してENOUDO[V]
[H]=‘1’になる判定が行える。
【0031】上記の判定2は、文字画像領域の角部分に
おけるエッジ成分の低下を補うために行われる。図4Aお
よび4Bはエッジ部の画素配置を示す図である。
【0032】判定1は、エッジ強調された注目画素値EDG
E2[V][H]と、その周辺領域の平均画素値との濃度差を二
値化して、濃度差成分が大きいか否かを判定するが、同
一明度の画素が図4Aおよび4Bに示すように配置されてい
る場合、エッジ強調処理(S24)において算出されるエッ
ジ成分は、図4Bの配置に比較して、図4Aの配置の方が大
きな値になる。従って、判定1では図4Bの配置において
エッジ画素を検出できない場合が発生する。
【0033】この問題を回避するために判定2を行う。
つまり、角抜け対策演算処理(S23)において算出された7
×7画素領域の縦、横、斜め成分の加算値における最大
値成分と、エッジ強調された注目画素値EDGE2[V][H]と
の濃度差を判定することで、図4Bの配置においても、エ
ッジ強調された注目画素と周辺画素との濃度差が大きい
と判定することが可能になる。
【0034】●デルタ孤立判定 デルタ孤立判定(S28)は、濃度差判定(S27)から出力され
るDL0[V][H]より、孤立したDL0[V][H]を除去する。図5A
は孤立除去に使用する領域の一例を示す図である。図5A
の例では、7×7画素領域を使用して、最外周画素位置に
DL0=‘1’の画素が存在しない場合は内側の5×5画素領
域のDL0の値を強制的に‘0’に置き換え、注目画素に対
する補正結果としてDL1[V][H]=DL0[V][H]にし、DL0[V]
[H]を孤立除去した結果としてDL1[V][H]を出力する。こ
の処理により、5×5画素よりも小さい領域に孤立して存
在するDL0=‘1’の画素の濃度差判定結果は、濃度差が
所定値よりも小さいという判定結果に置き換えられる。
【0035】参照する領域は、7×7画素に限らず、シス
テムが要求する性能により、参照領域を切り替えてもよ
い。図5Bは参照領域を5×5画素とする例を示す図であ
る。図5Bの例では、3×3画素領域より小さい領域に存在
するDL0=‘1’の画素がDL0=‘0’に置き換えられる。
【0036】●デルタ補正処理 デルタ補正処理(S29)は、デルタ孤立判定(S28)の判定結
果であるDL1[V][H]に対し、3×3画素領域を参照するこ
とで、DL1[V][H]の不連続部分を補正し、補正した結果
としてDL2[V][H]を出力する。
【0037】図6は補正が行われるDL1の配置を示す図で
ある。図6に■で示す画素位置はDL1=‘1’の画素を示
し、注目画素位置の補正結果であるDL2[V][H]は、図6に
示す四つのパターンに合致する場合はDL1[V][H]の値に
関わらず‘1’に、合致しない場合はDL1[V][H]になる。
【0038】以上のようにして、算出されたDL2[V][H]
に対応する領域は、注目画素と周辺領域の画素値の平均
値との濃度差が所定値よりも大きい画素位置に基づき、
前述したデルタ孤立判定(S28)およびデルタ補正(S29)に
よって孤立点が除去され、不連続部分が補正される。
【0039】DL2[V][H]=‘1’に対応する領域は、エッ
ジ成分が所定値よりも大きな領域を示す。言い換えれ
ば、DL2[V][H]=‘1’は、連続中間調領域または線数の
高い網点領域では発生せず、線画を含む文字画像領域お
よび線数の低い網点領域のエッジ部分で発生する。
【0040】DL2[V][H]=‘0’の画素は非エッジ領域
を、DL2[V][H]=‘1’の画素はエッジ領域を示す。ま
た、デルタ孤立判定(S28)で行われる孤立判定により、
濃度差判定(S27)において濃度差が大きいと判定された
画素の孤立点が除去されるため、原稿の下地に細かいご
みがあるような新聞や、二値プリンタによって出力され
た原稿における連続階調のハイライト濃度領域の孤立し
た記録ドットを、エッジ領域と判定することがない。つ
まり、後述する文字判定において、そのうような領域が
文字画像領域と誤判定されることを防ぐことができる。
【0041】判定結果DL2[V][H]の値は、後述する網点
判定結果と合わせて、文字画像領域か否かの判定に利用
される。
【0042】●孤立処理 詳細は後述するが、孤立処理(S30)は、網点領域を判定
するための特徴量を算出する。つまり、二値化処理(S2
6)は、注目画素の周辺領域の画素値の平均値をしきい値
として、エッジ強調処理(S24)された注目画素値を二値
化した結果BDT[V][H]を出力する。この二値化結果は、
網点画像領域では網点配置に依存し、互いに孤立するBD
T=‘1’の塊およびBDT=‘0’の塊を形成する。これに対
して、文字画像領域は、網点画像領域とは異なり、連続
するBDT=‘1’または‘0’の領域を形成する。孤立処理
(S30)は、BDTの値を参照してBDTの分布の孤立性を特徴
量として算出する。
【0043】●網点判定 網点判定(S31)は、孤立処理(S30)において算出された特
徴量を所定値と比較することで、注目画素が網点画像領
域に含まれるか否かを判定して、判定結果PMJ[V][H]を
出力する。判定条件を下に示す。 条件1:(SUM11[V][H] < k11) &&(SUM10[V][H] < k10) …(11) 条件2:(SUM21[V][H] < k21) &&(SUM20[V][H] < k20) …(12) 条件3:(SUM221[V][H] < k221)&&(SUM220[V][H] < k220) &&{(SUM221[V][H] + SUM220[V][H]) < k22} …(13) 条件4:(SUM331[V][H] < k331)&&(SUM330[V][H] < k330) &&{(SUM331[V][H] + SUM330[V][H]) < k33} …(14) 条件5:(SUM441[V][H] < k441)&&(SUM440[V][H] < k440) &&{(SUM441[V][H] + SUM440[V][H]) < k44} …(15) ここで、&&は論理積を示す論理比較演算子。k11、k10、
k21、k20、k221、k220、k22、k331、k330、k33、k441、
k440およびk44は予め設定された定数。例えば600dpiの
解像度で読み取られた入力信号に対してk11=46、k10=4
0、k21=22、k20=30、k22=38、k31=54、k30=64、k33=8
0、k41=40、k40=50およびk44=70に設定することで、100
線から200線程度の網点画像を良好に判定することが可
能。
【0044】上記条件1から5をすべてを満足する場合
は、網点画像領域外と判定してPMJ[V][H]=‘1’を出力
する。また、上記条件1から5の何れかを満足しない場合
は、網点画像領域内と判定してPMJ[V][H]=‘0’を出力
する。
【0045】●文字判定 文字判定(S32)は、網点判定(S31)の判定結果PMJ、およ
び、デルタ補正(S29)の結果DL2から文字画像領域を抽出
する。その際の判定を以下に示す。 条件:(PMJ[V][H] =‘1’)&&(DL2[V][H] =‘1’) …(16)
【0046】上記条件を満足する場合は、文字画像領域
と判定してKBDET[V][H] =‘1’を出力する。また、上記
条件を満足しない場合は網点画像領域と判定してKBDET
[V][H]=‘0’を出力する。
【0047】●ノッチ補正/太らせ処理 ノッチ補正/太らせ処理(S33)は、文字判定(S32)から判
定信号KBDETを入力し、3×3画素領域のエリア処理によ
って補正を行った信号MJIDETを出力する。その際、補正
処理はレジスタFTRENBの設定により以下のように行われ
る。
【0048】FTRENB=1のときはノッチ補正を行う。ノッ
チ補正は、図7に示す3×3画素領域の「*」で示す注目画
素がKBDET=‘0’の場合でも、注目画素を通過する縦、
横または斜めの方向にKBDET=‘1’の画素が二つ存在す
る場合、注目画素のMJIDETとして‘1’を出力する。ま
た、注目画素以外の八画素すべてがKBDET=‘0’の場合
は、注目画素がKBDET=‘1’でも、注目画素のMJIDETと
して‘0’を出力する。さらに、上記以外の場合は、注
目画素のMJIDETとして注目画素のKBDETをそのまま出力
する。
【0049】ノッチ補正によって、CCDのノイズや原稿
の汚れなどによって、文字画像領域として判定されなか
った部分を補正し、逆に、誤って文字画像領域と判定さ
れた孤立部分を除去することができる。
【0050】一方、FTRENB=2のときは太らせ処理を行
う。太らせ処理は、3×3画素領域の九画素の一つでもKB
DET=‘1’があれば、注目画素のMJIDETとして‘1’を出
力する。それ以外の場合は、注目画素のMJIDETとして
‘0’を出力する行う処理である。
【0051】太らせ処理によって、濃度差判定(S27)で
エッジの外側が文字画像領域と判定されなかった場合で
も、一画素分拡張して、例えば色ずれ部分まで文字画像
領域にするため、文字の再現劣化に起因するエッジ部分
の色ドットを抑制することが可能になる。
【0052】●出力固定選択処理 出力固定選択処理(S34)は、ノッチ補正/太らせ処理(S3
3)から出力されるMJIDETに関わらず、文字判定結果信号
のレベルを固定するもので、レジスタMJIDSBの設定によ
って出力結果MJを決定する。MJの制御を以下に示す。 MJIDSB = 0のとき MJ = MJIDET(通常出力) MJIDSB = 1のとき MJ =‘0’ (網点画像領域に固定) MJIDSB = 2のとき MJ =‘1’ (文字画像領域に固定)
【0053】[孤立処理の詳細]図8は孤立処理の詳細
を示すブロック図である。
【0054】●1×1孤立量算出部 1×1孤立量算出部31は、注目画素を中心とする3×3画素
領域のBDTを参照して、BDTの値が縦、横および斜めの各
方向に対して‘0’‘1’‘0’と変化する場合に、各方
向に対する孤立量を「1」として、これらの合計を注目
画素に対する孤立量KA1[V][H]とする。図9は孤立量の算
出方向を示す図である。
【0055】図9に示す方向a、b、cおよびdについてBDT
を参照し、各方向のBDTが‘0’‘1’‘0’または‘1’
‘0’‘1’と変化すれば、その方向の孤立量を「1」に
設定する。そして、次式に従い、四方向の孤立量の和を
注目画素の孤立量KA1[V][H]およびKA0[V][H]として出力
する。従って、孤立量は0〜4の値をとる。 BDT =‘1’に対する孤立量KA1[V][H] = a + b + c + d BDT =‘1’に対する孤立量KA0[V][H] = a + b + c + d …(17)
【0056】ただし、BDT=‘1’または‘0’が四方向の
何れかに連続している場合(図10参照)は、細線の可能
性が高いため、注目画素の孤立量KA1[V][H]またはKA0
[V][H]を‘0’にする。
【0057】網点ドットが一画素で構成される場合、す
なわち低濃度の網点画素または線数の高い網点に対して
孤立量KA1[V][H]が比較的大きくなるという特徴があ
る。
【0058】●孤立パラメータ算出部 孤立パラメータ算出部30は、二値信号BDTから2×2、3×
3および4×4画素の各サイズで孤立量を得るためのパラ
メータを算出する。
【0059】●2×2〜4×4孤立量算出部 2×2孤立量算出部32は、孤立パラメータ算出部36から入
力される孤立パラメータdn2×2(n=1〜5)、dnn2×2、dnn
n2×2、dknn2×2およびdknnn2×2(n=2〜5)に基づき、孤
立量KAA1、KAA0、KAP1およびKAP0を算出する。
【0060】3×3孤立量算出部33は、孤立パラメータ算
出部36から入力される孤立パラメータdn3×3(n=1〜5)、
dnn3×3、dnnn3×3、dknn3×3およびdknnn3×3(n=2〜5)
に基づき、孤立量KAAP1およびKAAP0を算出する。
【0061】4×4孤立量算出部34は、孤立パラメータ算
出部36から入力される孤立パラメータdn4×4(n=1〜5)、
dnn4×4、dnnn4×4、dknn4×4およびdknnn4×4(n=2〜5)
に基づき、孤立量KAAAP1およびKAAAP0を算出する。
【0062】●孤立量加算部 1×1孤立量加算部35は、次式に従い1×1の孤立量を加算
する。 SUM11[V][H] = Σx=-6 6Σx=-7 7KA1[V+x][H+y] SUM10[V][H] = Σx=-6 6Σx=-7 7KA0[V+x][H+y] …(18)
【0063】2×2孤立量加算部36は、次式に従い、2×2
の孤立量を所定領域について加算する。 SUM21[V][H] = Σx=-6 6Σx=-6 6KAA1[V+x][H+y] SUM20[V][H] = Σx=-6 6Σx=-6 6KAA0[V+x][H+y] SUM221[V][H] = Σx=-6 6Σx=-6 6KAP1[V+x][H+y] SUM220[V][H] = Σx=-6 6Σx=-6 6KAP0[V+x][H+y] …(19)
【0064】3×3孤立量加算部37は、次式に従い、3×3
の孤立量を所定領域について加算する。 SUM331[V][H] = Σx=-5 5Σx=-6 6KAAP1[V+x][H+y] SUM330[V][H] = Σx=-5 5Σx=-6 6KAAP0[V+x][H+y] …(20)
【0065】4×4孤立量加算部38は、次式に従い、4×4
の孤立量を所定領域について加算する。 SUM441[V][H] = Σx=-5 4Σx=-6 6KAAAP1[V+x][H+y] SUM440[V][H] = Σx=-5 4Σx=-6 6KAAAP0[V+x][H+y] …(21)
【0066】●2×2の孤立量の算出方法 図11から15は2×2画素領域の孤立パラメータの計算を説
明する図である。まず、図11に示すd2、d3、d4およびd5
方向のBDTの和を次式により算出する。
【0067】次に、図12に示すd22、d33、d44およびd55
方向のBDTの和を次式により算出する。 d22 = BDT[V][H-1] + BDT[V+1][H-1] d33 = BDT[V][H+2] + BDT[V+1][H+2] d44 = BDT[V-1][H] + BDT[V-1][H+1] d55 = BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] …(23)
【0068】次に、図13に示すd222、d333、d444および
d555方向のBDTの和を次式により算出する。 d222 = BDT[V][H-2] + BDT[V+1][H-2] d333 = BDT[V][H+3] + BDT[V+1][H+3] d444 = BDT[V-2][H] + BDT[V-2][H+1] d555 = BDT[V+3][H] + BDT[V+3][H+1] …(24)
【0069】次に、図14に示すdk22、dk33、dk44および
dk55方向のBDTの和を次式により算出する。 dK22 = BDT[V][H-1] + BDT[V+1][H-1] + BDT[V-1][H-1] + BDT[V+2][H-1] dK33 = BDT[V][H+2] + BDT[V+1][H+2] + BDT[V-1][H+2] + BDT[V+2][H+2] dK44 = BDT[V-1][H] + BDT[V-1][H+1] + BDT[V-1][H-1] + BDT[V-1][H+2] dK55 = BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] + BDT[V+2][H-1] + BDT[V+2][H+2] …(25)
【0070】次に、図15に示すdk222、dk333、dk444お
よびdk555方向のBDTの和を次式により算出する。 dK222 = BDT[V-2][H-2] + BDT[V-1][H-2] + BDT[V][H-2] + BDT[V+1][H-2] + BDT[V+2][H-2] + BDT[V+3][H-2] dK333 = BDT[V-2][H+3] + BDT[V-1][H+3] + BDT[V][H+3] + BDT[V+1][H+3] + BDT[V+2][H+3] + BDT[V+3][H+3] dK444 = BDT[V-2][H-2] + BDT[V-2][H-1] + BDT[V-2][H] + BDT[V-2][H+1] + BDT[V-2][H+2] + BDT[V-2][H+3] dK555 = BDT[V+3][H-2] + BDT[V+3][H-1] + BDT[V+3][H] + BDT[V+3][H+1] + BDT[V+3][H+2] + BDT[V+3][H+3] …(26)
【0071】また、次式に従い、注目画素を含む2×2画
素領域のBDTの和d1を算出する。
【0072】次に、次式に従い、2×2画素領域に対する
孤立量KAA1[V][H]を算出する。 (dd2 > 0 || dd22 > 0)&&(dd3 > 0 || dd33 > 0) の場合は KRTV[V][H] = 1 そうでなければ KRTV[V][H] = 0 …(28) (dd4 > 0 || dd44 > 0)&&(dd5 > 0 || dd55 > 0) の場合は KRTH[V][H] = 1 そうでなければ KRTH[V][H] = 0 …(29) ここで、||は論理和を示す論理比較演算子 &&は論理積を示す論理比較演算子 ddn = dn - dnn (n = 2、3、4、5) ddnn = dn - dnnn (n = 2、3、4、5)
【0073】さらに、次式に従い、注目画素に対するBD
T=‘1’に関する孤立量KAA1[V][H]を算出する。 d1 = 4 のとき KAA1[V][H] = KRTV[V][H] + KRTH[V][H] d1≠ 4 のとき KAA1[V][H] = 0 …(30)
【0074】そして、注目画素に対するBDT=‘0’に関
する孤立量KAA0[V][H]を算出する。 (dd2 < 0 || dd22 < 0)&&(dd3 < 0 || dd33 < 0) の場合は KRTV[V][H] = 1 そうでなければ KRTV[V][H] = 0 …(31) (dd4 < 0 || dd44 < 0)&&(dd5 < 0 || dd55 < 0) の場合は KRTH[V][H] = 1 そうでなければ KRTH[V][H] = 0 …(32)
【0075】一方、次式に従い、注目画素に対するBDT=
‘0’に関する孤立量KAA0[V][H]を算出する。 d1 = 0 のとき KAA0[V][H] = KRTV[V][H] + KRTH[V][H] d1≠ 0 のとき KAA0[V][H] = 0 …(33)
【0076】他方、2×2画素領域の網点に対する孤立量
KAP1[V][H]およびKAP0[V][H]は次のように計算する。 条件1:d1 = 4 条件2:(dd2 > 0 || dd22 > 0)&&(dd3 > 0 || dd33 >
0) &&(dd4 > 0 || dd44 > 0)&&(dd5 > 0 || dd55 > 0) 上記の条件1および2をともに満たす場合は KAP1[V][H] += BDT[V][H] KAP1[V][H+1] += BDT[V][H+1] KAP1[V+1][H] += BDT[V+1][H] KAP1[V+1][H+1] += BDT[V+1][H+1] …(34) ここで、a+=bはa=a+bを表す。ただし、KAP1[V][H]の初
期値として0が予め設定されている。
【0077】さらに、BDT=‘0’の画素に対する孤立量
を以下の条件により算出する。 条件1:d1 = 0 条件2:(dd2 < 0 || dd22 < 0)&&(dd3 < 0 || dd33 <
0) &&(dd4 < 0 || dd44 < 0)&&(dd5 < 0 || dd55 < 0) 条件3:m1 > 1 || m2 > 1 ここで、m1およびm2の初期値は0、そして (d22 == 2)||(d222 == 2) のとき m1 += 1 (d33 == 2)||(d333 == 2) のとき m1 += 1 (d44 == 2)||(d444 == 2) のとき m2 += 1 (d55 == 2)||(d555 == 2) のとき m2 += 1 上記の条件1から3をともに満たす場合は KAP0[V][H] += (not BDT[V][H]) KAP0[V][H+1] += (not BDT[V][H+1]) KAP0[V+1][H] += (not BDT[V+1][H]) KAP0[V+1][H+1] += (not BDT[V+1][H+1]) …(35) ただし、KAP1[V][H]の初期値として0が予め設定されて
いる。
【0078】●3×3の孤立量の算出方法 図16から20は3×3画素領域の孤立パラメータの計算を説
明する図である。まず、図16に示すd2、d3、d4およびd5
方向のBDTの和を次式により算出する。 d2 = BDT[V-1][H-1] + BDT[V][H-1] + BDT[V+1][H-1] d3 = BDT[V-1][H+1] + BDT[V][H+1] + BDT[V+1][H+1] d4 = BDT[V-1][H-1] + BDT[V-1][H] + BDT[V-1][H+1] d5 = BDT[V+1][H-1] + BDT[V+1][H] + BDT[V+1][H+1] …(36)
【0079】次に、図17に示すd22、d33、d44およびd55
方向のBDTの和を次式により算出する。 d22 = BDT[V-1][H-2] + BDT[V][H-2] + BDT[V+1][H-2] d33 = BDT[V-1][H+2] + BDT[V][H+2] + BDT[V+1][H+2] d44 = BDT[V-2][H-1] + BDT[V-2][H] + BDT[V-2][H+1] d55 = BDT[V+2][H-1] + BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] …(37)
【0080】次に、図18に示すd222、d333、d444および
d555方向のBDTの和を次式により算出する。 d222 = BDT[V-1][H-3] + BDT[V][H-3] + BDT[V+1][H-3] d333 = BDT[V-1][H+3] + BDT[V-1][H+3] + BDT[V-1][H+3] d444 = BDT[V-3][H-1] + BDT[V-3][H] + BDT[V-3][H+1] d555 = BDT[V+3][H-1] + BDT[V+3][H] + BDT[V+3][H+1] …(38)
【0081】次に、図19に示すdk22、dk33、dk44および
dk55方向のBDTの和を次式により算出する。 dK22 = BDT[V-2][H-2] + BDT[V-1][H-2] + BDT[V][H-2] + BDT[V+1][H-2] + BDT[V+2][H-2] dK33 = BDT[V-2][H+2] + BDT[V-1][H+2] + BDT[V][H+2] + BDT[V+1][H+2] + BDT[V+2][H+2] dK44 = BDT[V-2][H-2] + BDT[V-2][H-1] + BDTV-2][H] + BDT[V-2][H+1] + BDT[V-2][H+2] dK55 = BDT[V+2][H-2] + BDT[V+2][H-1] + BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] + BDT[V+2][H+2] …(39)
【0082】次に、図20に示すdk222、dk333、dk444お
よびdk555方向のBDTの和を次式により算出する。 dK222 = BDT[V-3][H-3] + BDT[V-2][H-3] + BDT[V-1][H-3] + BDT[V][H-3] + BDT[V+1][H-3] + BDT[V+2][H-3] + BDT[V+3][H-3] dK333 = BDT[V-3][H+3] + BDT[V-2][H+3] + BDT[V-1][H+3] + BDT[V][H+3] + BDT[V+1][H+3] + BDT[V+2][H+3] + BDT[V+3][H+3] dK444 = BDT[V-3][H-3] + BDT[V-3][H-2] + BDT[V-3][H-1] + BDT[V-3][H] + BDT[V-3][H+1] + BDT[V-3][H+2] + BDT[V-3][H+3] dK555 = BDT[V+3][H-3] + BDT[V+3][H-2] + BDT[V+3][H-1] + BDT[V+3][H] + BDT[V+3][H+1] + BDT[V+3][H+2] + BDT[V+3][H+3] …(40)
【0083】また、次式に従い、注目画素を含む3×3画
素領域のBDTの和d1を算出する。 d1 = BDT[V-1][H-1] + BDT[V-1][H] + BDT[V-1][H+1] + BDT[V+1][H-1] + BDT[V+1][H] + BDT[V+1][H+1] + BDT[V+2][H-1] + BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] …(41)
【0084】次に、次式に従い、3×3画素領域の網点に
対する孤立量KAAP1[V][H]およびKAAP0[V][H]を算出す
る。 条件1:BDT[V][H] = 1 && d1≧5 条件2:(dd2 > 0 || dd22 > 0)&&(dd3 > 0 || dd33 >
0) &&(dd4 > 0 || dd44 > 0)&&(dd5 > 0 || dd55 > 0) 上記の条件1および2を満たす場合は KAAP1[V-1][H-1] += BDT[V-1][H-1] KAAP1[V-1][H] += BDT[V-1][H] KAAP1[V-1][H+1] += BDT[V-1][H+1] KAAP1[V][H-1] += BDT[V][H-1] KAAP1[V][H] += BDT[V][H] KAAP1[V][H+1] += BDT[V][H+1] KAAP1[V+1][H] += BDT[V+1][H-1] KAAP1[V+][H] += BDT[V+1][H] KAAP1[V+1][H+1] += BDT[V+1][H+1] …(42) ただし、KAAP1[V][H]の初期値は0にする。
【0085】さらに、BDT=‘0’に対する孤立量を以下
の条件により算出する。 (d22 == 3)||(d222 == 3) のとき m1++ (d33 == 3)||(d333 == 3) のとき m1++ (d44 == 3)||(d444 == 3) のとき m2++ (d55 == 3)||(d555 == 3) のとき m2++ …(43) ここで、a++はa=a+1を表す。 ただし、m1およびm2の初期値は0とする。 条件1:BDT[V][H] = 0 && d1≦0 条件2:(dd2 < || dd22 < 0)&&(dd3 < 0 || dd33 < 0) &&(dd4 < 0 || dd44 < 0)&&(dd5 < 0 || dd55 < 0) 条件3:m1 > || m2 > 1 上記の条件1から3をともに満たす場合 KAAP0[V-1][H-1] += (not BDT[V-1][H-1]) KAAP0[V-1][H] += (not BDT[V-1][H]) KAAP0[V-1][H+1] += (not BDT[V-1][H+1]) KAAP0[V][H-1] += (not BDT[V][H-1]) KAAP0[V][H] += (not BDT[V][H]) KAAP0[V][H+1] += (not BDT[V][H+1]) KAAP0[V+1][H] += (not BDT[V+1][H-1]) KAAP0[V+1][H] += (not BDT[V+1][H]) KAAP0[V+1][H+1] += (not BDT[V+1][H+1]) …(44) ここで、notは否定演算子を表す。ただし、KAAP0[V][H]
の初期値は0とする。
【0086】●4×4の孤立量の算出方法 図21から25は4×4画素領域の孤立パラメータの計算を説
明する図である。まず、図21に示すd2、d3、d4およびd5
方向のBDTの和を次式により算出する。 d2 = BDT[V-1][H-1] + BDT[V][H-1] + BDT[V+1][H-1] + BDT[V+2][H-1] d3 = BDT[V-1][H+2] + BDT[V][H+2] + BDT[V+1][H+2] + BDT[V+2][H+2] d4 = BDT[V-1][H-1] + BDT[V-1][H] + BDT[V-1][H+1] + BDT[V-1][H+2] d5 = BDT[V+2][H-1] + BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] + BDT[V+2][H+2] …(45)
【0087】次に、図22に示すd22、d33、d44およびd55
方向のBDTの和を次式により算出する。 d22 = BDT[V-1][H-2] + BDT[V][H-2] + BDT[V+1][H-2] + BDT[V+2][H-2] d33 = BDT[V-1][H+3] + BDT[V][H+3] + BDT[V+1][H+3] + BDT[V+2][H+3] d44 = BDT[V-2][H-1] + BDT[V-2][H] + BDT[V-2][H+1] + BDT[V-2][H+2] d55 = BDT[V+3][H-1] + BDT[V+3][H] + BDT[V+3][H+1] + BDT[V+3][H+2] …(46)
【0088】次に、図23に示すd222、d333、d444および
d555方向のBDTの和を次式により算出する。 d222 = BDT[V-1][H-3] + BDT[V][H-3] + BDT[V+1][H-3] + BDT[V+2][H-3] d333 = BDT[V-1][H+4] + BDT[V][H+4] + BDT[V+1][H+4] + BDT[V-2][V+4] d444 = BDT[V-3][H-1] + BDT[V-3][H] + BDT[V-3][H+1] + BDT[V-3][H+2] d555 = BDT[V+4][H-1] + BDT[V+4][H] + BDT[V+4][H+1] + BDT[V+4][H+2] …(47)
【0089】次に、図24に示すdk22、dk33、dk44および
dk55方向のBDTの和を次式により算出する。 dK22 = BDT[V-2][H-2] + BDT[V-1][H-2] + BDT[V][H-2] + BDT[V+1][H-2] + BDT[V+2][H-2] + BDT[V+3][H-2] dK33 = BDT[V-2][H+3] + BDT[V-1][H+3] + BDT[V][H+3] + BDT[V+1][H+3] + BDT[V+2][H+3] + BDT[V+3][H+3] dK44 = BDT[V-2][H-2] + BDT[V-2][H-1] + BDT[V-2][H] + BDT[V-2][H+1] + BDT[V-2][H+2] + BDT[V-2][H+3] dK55 = BDT[V+3][H-2] + BDT[V+3][H-1] + BDT[V+3][H] + BDT[V+3][H+1] + BDT[V+3][H+2] + BDT[V+3][H+3] …(48)
【0090】次に、図25に示すdk222、dk333、dk444お
よびdk555方向のBDTの和を次式により算出する。 dK222 = BDT[V-3][H-3] + BDT[V-2][H-3] + BDT[V-1][H-3] + BDT[V][H-3] + BDT[V+1][H-3] + BDT[V+2][H-3] + BDT[V+3][H-3] + BDT[V+4][H-3] dK333 = BDT[V-3][H+4] + BDT[V-2][H+4] + BDT[V-1][H+4] + BDT[V][H+4] + BDT[V+1][H+4] + BDT[V+2][H+4] + BDT[V+3][H+4] + BDT[V+4][H+4] dK444 = BDT[V-3][H-3] + BDT[V-3][H-2] + BDT[V-3][H-1] + BDT[V-3][H] + BDT[V-3][H+1] + BDT[V-3][H+2] + BDT[V-3][H+3] + BDT[V-3][H+4] dK555 = BDT[V+4][H-3] + BDT[V+4][H-2] + BDT[V+4][H-1] + BDT[V+4][H] + BDT[V+4][H+1] + BDT[V+4][H+2] + BDT[V+4][H+3] + BDT[V+4][H+4] …(49)
【0091】また、次式に従い、注目画素を含む4×4画
素領域のBDTの和d1を算出する。 d1 = BDT[V-1][H-1] + BDT[V-1][H] + BDT[V-1][H+1] + BDT[V-1][H+2] + BDT[V][H-1] + BDT[V][H] + BDT[V][H+1] + BDT[V][H+2] + BDT[V+1][H-1] + BDT[V+1][H] + BDT[V+1][H+1] + BDT[V+1][H+2] + BDT[V+2][H-1] + BDT[V+2][H] + BDT[V+2][H+1] + BDT[V+2][H+2] …(50)
【0092】次に、次式に従い、4×4画素領域の網点に
対する孤立量KAAP1[V][H]を算出する。 条件1:(BDT[V][H] = 1 && BDT[V+1][H] = 1 && BDT[V]
[H+1] = 1 && BDT[V+1][H+1] = 1)&& d1≧9 条件2:(dd2 > 0 || dd22 > 0)&&(dd3 > 0 || dd33 >
0) &&(dd4 > 0 || dd44 > 0)&&(dd5 > 0 || dd55 > 0) 上記の条件1および2をともに満たす場合 KAAAP1[V-1][H-1] += BDT[V-1][H-1] KAAAP1[V-1][H] += BDT[V-1][H] KAAAP1[V-1][H+1] += BDT[V-1][H+1] KAAAP1[V-1][H+2] += BDT[V-1][H+2] KAAAP1[V][H-1] += BDT[V][H-1] KAAAP1[V][H] += BDT[V][H] KAAAP1[V][H+1] += BDT[V][H+1] KAAAP1[V][H+2] += BDT[V][H+2] KAAAP1[V+1][H] += BDT[V+1][H-1] KAAAP1[V+1][H] += BDT[V+1][H] KAAAP1[V+1][H+1] += BDT[V+1][H+1] KAAAP1[V+1][H+2] += BDT[V+1][H+2] KAAAP1[V+2][H] += BDT[V+2][H-1] KAAAP1[V+2][H] += BDT[V+2][H] KAAAP1[V+2][H+1] += BDT[V+2][H+1] KAAAP1[V+2][H+2] += BDT[V+2][H+2] …(51) ただし、KAAAP1[V][H]の初期値は0にする。
【0093】また、次式に従い、BDT=‘0’に対する孤
立量KAAP0[V][H]を算出する。 (d22 == 4)||(d222 == 4)のとき m1++ (d33 == 4)||(d333 == 4)のとき m1++ (d44 == 4)||(c444 == 4)のとき m2++ (d55 == 4)||(d555 == 4)のとき m2++ ただし、m1およびm2の初期値は0にする。 条件1:(BDT[V][H] = 0 && BDT[V+1][H] = 0 && BDT[V]
[H+1] = 0 && BDT[V+1][H+1] = 0)&& d1≦N 条件2:(dd2 < -1 || dd22 < -1) &&(dd3 < -1 || dd33 < -1) &&(dd4 < -1 || dd44 < -1) &&(dd5 < -1 || dd55 < -1) 条件3:(m1 > 1 || m2 > 1) 上記の条件1から3をともに満たす場合は KAAP0[V-1][H-1] += (not BDT[V-1][H-1]) KAAP0[V-1][H] += (not BDT[V-1][H]) KAAP0[V-1][H+1] += (not BDT[V-1][H+1]) KAAP0[V][H-1] += (not BDT[V][H-1]) KAAP0[V][H] += (not BDT[V][H]) KAAP0[V][H+1] += (not BDT[V][H+1]) KAAP0[V+1][H] += (not BDT[V+1][H-1]) KAAP0[V+1][H] += (not BDT[V+1][H]) KAAP0[V+1][H+1] += (not BDT[V+1][H+1]) …(52) ただし、KAAP0[V][H]の初期値は0にする。
【0094】図26は注目画素の周辺領域で実際に計算さ
れるd22×2、d32×2、d222×2、d33 2×2、d2222×2およ
びd3332×2に含まれるBDTの画素位置を示す図である。
【0095】同様に、図27はd42×2、d52×2、d4
42×2、d552×2、d4442×2およびd5552×2に含まれるBD
Tの画素位置を示し、図28はdK222×2、dK332×2、dK222
2×2、dK3332×2に含まれるBDTの画素位置を示し、図29
はdK442×2、dK552×2、dK4442×2およびdK5552×2に含
まれるBDTの画素位置を示す図である。なお、v=-6〜+5
であり、h方向には図示した座標以外のBDTは2×2孤立量
加算部36では必要としない。
【0096】前述したように、一画素分のKAA1およびKA
A0を計算するには、孤立パラメータd12×2、d22×2、d3
2×2、d222×2、d332×2、d2222×2、d3332×2、d
42×2、d5 2×2、d442×2、d552×2、d4442×2およびd55
52×2が必要である。2×2孤立量加算部36に必要なv=-6
〜+5の12画素分のKAA1およびKAA0を計算するために、12
画素分の孤立パラメータが必要になるが、このうち12画
素分のd42×2、d52×2、d442 ×2、d552×2、d4442×2
よびd5552×2は重複するパラメータが多い。そこで、必
要な6×12=72個のパラメータのうち、以下の17個のBH2
[v]だけ計算して割り振る。 BH2[v] = BDT[V][7] + BDT[V][8] (v = -8〜+8) …(53)
【0097】同様に、一画素分のKAP1およびKAP0を計算
するには、孤立パラメータd12×2、d22×2、d32×2、dK
222×2、dK332×2、dK2222×2、dK3332×2、d42×2、d5
2×2、dK442×2、dK552×2、dK4442×2およびdK5552×2
が必要である。2×2孤立量加算部36に必要なv=-6〜+5の
12画素分のKAP1およびKAP0を計算するために、12画素分
の孤立パラメータが必要になるが、このうち12画素分の
d12×2、d42×2およびd52×2は上記のBH2[v]を用いるこ
とができる。
【0098】また、dK442×2、dK552×2、dK4442×2
よびdK5552×2は重複するパラメータがある。そこで、
必要な4×12=48個のパラメータのうち、以下の15+17=32
個のBH4[v]およびBH6[v]だけを計算して割り振る。 BH4[v] = BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] + BDT[V][9] (v = -7〜+7) BH6[v] = BDT[V][5] + BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] + BDT[V][9] + BDT[V][10] (v = -8〜+8) …(54)
【0099】図30は注目画素の周辺領域で実際に計算さ
れるd23×3、d33×3、d223×3、d33 3×3、d2223×3およ
びd3333×3に含まれるBDTの画素位置を示す図である。
【0100】同様に、図31はd43×3、d53×3、d4
43×3、d553×3、d4443×3およびd5553×3に含まれるBD
Tの画素位置を、図32はdK223×3、dK333×3、dK2223×3
およびdK3333×3に含まれるBDTの画素位置を、図33はdK
443×3、dK553×3、dK4443×3およびdK5553×3に含まれ
るBDTの画素位置を示す。なお、v=-5〜+5であり、h方向
には図示した座標以外のBDTは3×3孤立量加算部37では
必要としない。
【0101】前述したように、一画素分のKAAP1を計算
するには、孤立パラメータd13×3、d23×3、d33×3、dK
223×3、dK333×3、dK2223×3、dK3333×3、d43×3、d5
3×3、dK443×3、dK553×3、dK4443×3およびdK5553×3
が必要である。3×3孤立量加算部37に必要なv=-5〜+5の
11画素分のKAAP1を計算するには、11画素分の孤立パラ
メータが必要になる。
【0102】また、一画素分のKAAP0を計算するには、
孤立パラメータd13×3、d23×3、d33 ×3、d223×3、d33
3×3、d2223×3、d3333×3、d43×3、d53×3、d4
43×3、d553 ×3、d4443×3およびd5553×3が必要であ
る。3×3孤立量加算部37に必要なv=-5〜+5の11画素分の
KAAP0を計算するには、11画素分の孤立パラメータが必
要になる。
【0103】これらの孤立パラメータのうち、d43×3
d53×3、d443×3、d553×3、d4443 ×3およびd5553×3
重複するパラメータが多い。そこで、必要な6×11=66個
のパラメータのうち、以下の17個のBH3[v]だけを計算し
て割り振る。 BH3[v] = BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] (v = -8〜+8) …(55)
【0104】また、dK443×3、dK553×3、dK4443×3
よびdK5553×3には重複するパラメータがある。そこ
で、必要な4×11=44個のパラメータのうち、以下の15+1
7=32個のBH5[v]、BH7[v]だけを計算して割り振る。 BH5[v] = BDT[V][5] + BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] + BDT[V][9] (v=-7〜+7) BH7[v] = BDT[V][4] + BDT[V][5] + BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] + BDT[V][9] + BDT[V][10] (v=-8〜+8) …(56)
【0105】図34は注目画素の周辺領域で実際に計算す
るd24×4、d34×4、d224×4、d334 ×4、d2224×4および
d3334×4に含まれるBDTの画素位置を示す図である。
【0106】同様に、図35はd44×4、d54×4、d4
44×4、d554×4、d4444×4およびd5554×4に含まれるBD
Tの画素位置を、図36はdK224×4、dK334×4、dK2224×4
およびdK3334×4に含まれるBDTの画素位置を、図37はdK
444×4、dK554×4、dK4444×4およびdK5554×4に含まれ
るBDTの画素位置を示す図である。なお、v=-5〜+4であ
り、h方向には図示した座標以外のBDTは4×4孤立量加算
部38では必要としない。
【0107】前述したように、一画素分KAAAP1を計算す
るには、孤立パラメータd14×4、d2 4×4、d34×4、dK22
4×4、dK334×4、dK2224×4、dK3334×4、d44×4、d5
4×4、dK444×4、dK554×4、dK4444×4およびdK5554×4
が必要である。4×4孤立量加算部38に必要なv=-5〜+4の
10画素分のKAAAP1を計算するには、10画素分の孤立パラ
メータが必要になる。
【0108】また、一画素分のKAAAP0を計算するには、
孤立パラメータd14×4、d24×4、d3 4×4、d224×4、d33
4×4、d2224×4、d3334×4、d44×4、d54×4、d4
44×4、d55 4×4、d4444×4およびd5554×4が必要であ
る。4×4孤立量加算部38に必要なv=-5〜+4の10画素分の
KAAAP0を計算するには、10画素分の孤立パラメータが必
要になる。
【0109】これらの孤立パラメータのうち、d44×4
d54×4、d444×4、d554×4、d4444 ×4およびd5554×4
大半は、2×2領域用の孤立パラメータBH4[v]として、既
に計算されている。そこで、上下端それぞれ一画素分の
BH4[v]だけ新たに計算すればよい。 BH4[v] = BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] + BDT[V][9] (v = -8, +8) …(57)
【0110】また、dK444×4およびdK554×4に関して
は、必要な画素分は2×2領域用の孤立パラメータBH6[v]
として、既に計算されているため新たに計算する必要は
ない。
【0111】残りのdK4444×4およびdK5554×4は重複す
るパラメータがあるため、必要な2×10=20個のパラメー
タのうち、以下の17個のBH8[v]を計算して割り振る。 BH8[v] = BDT[V][4] + BDT[V][5] + BDT[V][6] + BDT[V][7] + BDT[V][8] + BDT[V][9] + BDT[V][10] + BDT[V][10] (v=-8〜+8) …(58)
【0112】このように孤立パラメータを一括して孤立
パラメータ算出部30で計算することによって、h方向に
隣接する二値信号BDTの加算数を下のように低減するこ
とができる。 二画素の二値信号BDTの加算数 72から17 三画素の二値信号BDTの加算数 66から17 四画素の二値信号BDTの加算数 106から17 五画素の二値信号BDTの加算数 22から15 六画素の二値信号BDTの加算数 42から17 七画素の二値信号BDTの加算数 22から15 八画素の二値信号BDTの加算数 20から17
【0113】同様に、v方向に隣接する二値信号BDTの加
算数を下のように低減することができる。 四画素の二値信号BDTの加算数 84から64 六画素の二値信号BDTの加算数 44から24
【0114】さらにh方向およびv方向ともに、三画素以
上の二値信号BDTの加算は、少ない画素数の加算結果を
利用できる配置で孤立パラメータを計算するので孤立量
算出までのトータルの回路規模は一層低減される。
【0115】このように、二値信号BDTを直接、複数の
画素領域の孤立量算出部に入力するのではなく、孤立パ
ラメータ算出部30に入力して、各孤立量算出部が必要と
する孤立パラメータを計算して、各孤立量算出部に供給
することで、回路規模が低減できる。
【0116】とくに、画像データの解像度が高く、より
大きいエリアサイズの孤立量を算出する必要がある場合
は、小さいエリアサイズの孤立パラメータ算出の際に計
算された信号が流用でき、非常に有効である。
【0117】
【第2実施形態】以下、本発明にかかる第2実施形態の画
像処理装置を説明する。なお、本実施形態において、第
1実施形態と略同様の構成については、同一符号を付し
て、その詳細説明を省略する。
【0118】図38は第2実施形態における孤立処理の詳
細を示す図である。
【0119】図38に示す孤立パラメータ算出部39は、図
8に示した孤立パラメータ算出部30と異なり、dd
nK2×2、ddnnK2×2、ddn2×2およびddnn2×2(n=2〜5)を
2×2孤立量算出部32へ出力する。また、ddnK3×3、ddnn
K3×3、ddn3×3およびddnn3×3(n=2〜5)を3×3孤立量算
出部33へ出力する。さらに、ddnK4×4、ddnnK4×4、ddn
4×4、ddnn4×4(n=2〜5)を4×4孤立量算出部34へ出力す
る。
【0120】このような構成にすることで、孤立量算出
部が必要な信号を、孤立パラメータ算出部からより直接
的に供給することができ、信号受け渡しの無駄が排除で
きる。
【0121】上述した各実施形態によれば、二値信号BD
Tから複数サイズの画素領域の孤立量を算出するのでは
なく、孤立パラメータ算出部により各孤立量算出部が必
要とする孤立パラメータを計算して供給するので、回路
規模を大幅に低減することができる。
【0122】さらに、大きいエリアサイズの孤立パラメ
ータには、小さいエリアサイズの孤立パラメータおよび
算出過程の信号を流用することで、より大きなエリアサ
イズの孤立量が必要な場合でも、回路規模をそれほど大
きくすることなく、容易に機能を拡張することができ
る。
【0123】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0124】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読み出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読
み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の
機能を実現することになり、そのプログラムコードを記
憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、
コンピュータが読み出したプログラムコードを実行する
ことにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)
などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理に
よって前述した実施形態の機能が実現される場合も含ま
れることは言うまでもない。
【0125】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0126】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードが格納されることになる。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像域分離に関する演算を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の像域判定処理を示すブロック図、
【図2】7×7画素領域において算出する領域sum(B)、su
m(C)、sum(D)およびsum(E)を説明する図、
【図3A】エッジ成分を抽出するフィルタの係数例を示
す図、
【図3B】エッジ成分を抽出するフィルタの係数例を示
す図、
【図3C】エッジ成分を抽出するフィルタの係数例を示
す図、
【図4A】エッジ部の画素配置を示す図、
【図4B】エッジ部の画素配置を示す図、
【図5A】孤立除去に使用する領域の一例を示す図、
【図5B】参照領域を5×5画素とする例を示す図、
【図6】補正が行われるDL1の配置を示す図、
【図7】ノッチ補正を説明するための図、
【図8】孤立処理の詳細を示すブロック図、
【図9】孤立量の算出方向を示す図、
【図10】孤立量の算出を説明するための図、
【図11】2×2画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図12】2×2画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図13】2×2画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図14】2×2画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図15】2×2画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図16】3×3画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図17】3×3画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図18】3×3画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図19】3×3画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図20】3×3画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図21】4×4画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図22】4×4画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図23】4×4画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図24】4×4画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図25】4×4画素領域の孤立パラメータの計算を説明
する図、
【図26】注目画素の周辺領域で実際に計算されるd2
2×2、d32×2、d222×2、d332×2、d2222×2およびd333
2×2に含まれるBDTの画素位置を示す図、
【図27】注目画素の周辺領域で実際に計算されるd4
2×2、d52×2、d442×2、d552×2、d4442×2およびd555
2×2に含まれるBDTの画素位置を示す図、
【図28】注目画素の周辺領域で実際に計算されるdK22
2×2、dK332×2、dK2222×2、dK3332×2に含まれるBDT
の画素位置を示す図、
【図29】注目画素の周辺領域で実際に計算されるdK44
2×2、dK552×2、dK4442×2およびdK5552×2に含まれる
BDTの画素位置を示す図、
【図30】注目画素の周辺領域で実際に計算されるd2
3×3、d33×3、d223×3、d333×3、d2223×3およびd333
3×3に含まれるBDTの画素位置を示す図、
【図31】注目画素の周辺領域で実際に計算されるd4
3×3、d53×3、d443×3、d553×3、d4443×3およびd555
3×3に含まれるBDTの画素位置を示す図、
【図32】注目画素の周辺領域で実際に計算されるdK22
3×3、dK333×3、dK2223×3およびdK3333×3に含まれる
BDTの画素位置を示す図、
【図33】注目画素の周辺領域で実際に計算されるdK44
3×3、dK553×3、dK4443×3およびdK5553×3に含まれる
BDTの画素位置を示す図、
【図34】注目画素の周辺領域で実際に計算するd
24×4、d34×4、d224×4、d334×4、d2224×4およびd33
34×4に含まれるBDTの画素位置を示す図、
【図35】注目画素の周辺領域で実際に計算するd
44×4、d54×4、d444×4、d554×4、d4444×4およびd55
54×4に含まれるBDTの画素位置を示す図、
【図36】注目画素の周辺領域で実際に計算するdK22
4×4、dK334×4、dK2224×4およびdK3334×4に含まれる
BDTの画素位置を示す図、
【図37】注目画素の周辺領域で実際に計算するdK44
4×4、dK554×4、dK4444×4およびdK5554×4に含まれる
BDTの画素位置を示す図、
【図38】第2実施形態における孤立処理の詳細を示す
図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 LL19 MP02 MP05 MP06 MP07 PP27 PP28 PP46 PP47 PP48 PP68 PQ12 PQ18 PQ20 SS02 TT06 5L096 AA02 AA06 AA07 BA07 BA17 EA35 FA09 FA39 FA42 FA43 FA44 FA54

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像から異なる複数の属性を有する画像
    部分を抽出する画像処理装置であって、 入力信号から画素値の孤立量を算出するために、そのサ
    イズが互いに異なる複数の領域に固有のパラメータを算
    出するパラメータ算出手段と、 前記パラメータに基づき、前記複数の領域それぞれにお
    いて、画素値の孤立量を算出する孤立量算出手段と、 算出された孤立量を所定の領域において積分する積分手
    段と、 積分された孤立量に基づき、前記属性を有する画像部分
    を抽出する抽出手段とを有することを特徴とする画像処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータは複数の入力信号の和で
    あることを特徴とする請求項1に記載された画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記入力信号は二値データであることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載された画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記二値データは、水平および垂直方向
    の周波数特性を補正するようにエッジ強調された注目画
    素を、前記注目画素の周辺画素の平均値をしきい値とし
    て二値化したものであることを特徴とする請求項3に記
    載された画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記パラメータは異なる二つの複数の入
    力信号の和の差分であることを特徴とする請求項1に記
    載された画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像から異なる複数の属性を有する画像
    部分を抽出する画像処理方法であって、 入力信号から画素値の孤立量を算出するために、そのサ
    イズが互いに異なる複数の領域に固有のパラメータを算
    出し、 前記パラメータに基づき、前記複数の領域それぞれにお
    いて、画素値の孤立量を算出し、 算出された孤立量を所定の領域において積分し、 積分された孤立量に基づき、前記属性を有する画像部分
    を抽出することを特徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】 画像処理装置を制御して、請求項6に記
    載された画像処理を実行することを特徴とするプログラ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載されたプログラムが記録
    されたことを特徴とする記録媒体。
JP2001211182A 2001-07-11 2001-07-11 画像処理装置およびその方法 Withdrawn JP2003032483A (ja)

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