JP2003029689A - 画像表示装置及びその表示方法 - Google Patents

画像表示装置及びその表示方法

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JP2003029689A
JP2003029689A JP2001210065A JP2001210065A JP2003029689A JP 2003029689 A JP2003029689 A JP 2003029689A JP 2001210065 A JP2001210065 A JP 2001210065A JP 2001210065 A JP2001210065 A JP 2001210065A JP 2003029689 A JP2003029689 A JP 2003029689A
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JP2001210065A
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Osamu Sagano
治 嵯峨野
Naoto Abe
直人 阿部
Yutaka Saito
裕 斎藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示パネルの行配線の配線抵抗により発生す
る電圧降下の影響を好適に補正する画像表示装置を提供
する。 【解決手段】入力される画像データに対し、複数の離散
的な基準値を設定し、該画像データ基準値における、補
正データを算出する離散的補正データ算出部と、該離散
的な基準値に対する補正データを補間して、入力された
画像データの大きさに応じた補正データを算出する補正
データ補間手段と、補正データ補間手段が算出する補正
データと、画像データを演算する演算手段と、を備え
る。表示する映像信号の種類、ユーザーの好み、画像の
表示モード等に従い、補正を忠実に行うか、輝度を優先
するかを設定でき、設定に従い補正データの大きさを調
整する調整手段を備える。調整手段はリミッタもしくは
乗算器により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マトリクス配線さ
れた複数の画像を表示するための表示素子を備えた表示
パネルを用いてテレビジョン信号やコンピュータ等の表
示信号を受信して画像を表示するテレビジョン信号機や
ディスプレイ装置等の画像表示装置及びその表示方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像表示装置において
は、マトリクス状に配線された複数の表示素子(m本の
行配線及びn本の列配線に配線されてマトリクス状に配
列されたn×m個の表示素子)を設けて、行配線に対し
て順次走査を行うと共に、列方向に変調を行うことによ
って、1行分の素子群を同時に駆動していた。
【0003】このように駆動する場合には、行配線にお
いて、配線による電気抵抗の低下による不具合が問題と
なっている。
【0004】そこで、このような表示素子への電気的な
接続配線などの配線抵抗による電圧降下に起因する輝度
低下を補正するために、統計演算によりその補正データ
を算出し、電子線要求値と補正値を合成する構成を有す
る画像表示装置が、特開平8−248920号公報に開
示されている。
【0005】この公報記載の画像表示装置の構成を図2
7に示す。本装置におけるデータの補正に係わる構成は
概略以下の通りである。まず、ディジタル画像信号の1
ライン分の輝度データを合算器208で合算し、この合
算値に対応する補正率データをメモリ207から読み出
す。一方、ディジタル画像信号はシフトレジスタ204
においてシリアル/パラレル変換され、ラッチ回路20
5において所定時間保持された後、所定のタイミングで
各列配線毎に備えられる乗算器208に入力される。乗
算器208において各列配線毎に輝度データとメモリ2
07から読み出された補正データを乗算し、得られた補
正後のデータは変調信号発生器209に転送され、補正
後のデータに対応する変調信号が変調信号発生器209
において生成され、この変調信号に基づいて表示パネル
に画像が表示される。ここでは、合算器208における
ディジタル画像信号の1ライン分の輝度データの合算処
理のように、ディジタル画像信号に対して総和や平均を
算出するというような統計的な演算処理を行い、この値
に基づいて補正を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】画像表示装置には様々
な条件の信号が入力される。例えば一つの画像内におい
ても、各画素の輝度は多くの場合一つの値にはならな
い。このように様々な条件の信号が入力される構成であ
っても、好適な補正を実現できるようにすることを課題
の一つとする。また、より簡略な構成で補正を実現でき
るようにすることを課題の一つとする。本願に係る発明
は、上記課題の少なくともいずれかを解決しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の行配線及び列配線のそれぞれに対
して1本ずつ接続されマトリクス状に配置された複数の
表示素子と、前記行配線に接続され、順次行配線を走査
する走査手段と、前記列配線に接続された変調手段と、
を備える画像表示装置であって、入力された画像データ
に対して、前記行配線の抵抗分によって発生する電圧降
下の影響を補正する補正データを算出する補正データ算
出手段と、該補正データ算出手段の出力である補正デー
タに対して、その大きさを調整する補正データ調整手段
と、該補正データ調整手段の出力する補正データと前記
画像データを演算して補正画像データを算出する、第1
の演算手段を備え、前記変調手段は、前記補正画像デー
タに基づく信号を、各列配線に出力することを特徴とす
る。前記補正データ調整手段は、補正データに対して設
定されたリミット量にもとづいて、補正データの大きさ
を制限する補正データリミット手段であることが好適で
ある。前記リミット量の設定値を変更する補正リミット
量設定手段を備えることが好適である。前記補正リミッ
ト量設定手段は、入力された映像信号の種類に応じて、
設定値を変更することが好適である。前記補正リミット
量設定手段は、選択された表示モードに応じて、設定値
を変更することが好適である。前記補正データリミット
手段は、補正データと設定されたリミット量との比較を
行い、補正データの方が大きければリミット量を出力
し、補正データの方が小さければ、補正データを出力す
るコンパレータを備えることが好適である。前記補正デ
ータ調整手段は、テーブルメモリを有することが好適で
ある。前記補正データ調整手段は、該補正データ算出手
段の出力である補正データに対して、0〜1の範囲をと
る第1ゲインを乗算する乗算器であることが好適であ
る。前記第1ゲインの設定を変更するゲイン設定手段を
備えることが好適である。前記ゲイン設定手段は、入力
された映像信号の種類に応じて、第1ゲインの設定値を
変更することが好適である。前記ゲイン設定手段は、選
択された表示モードに応じて、第1ゲインの設定値を変
更することが好適である。前記第1の演算手段は、画像
データと、前記補正データ調整手段の出力する補正デー
タとを加算する加算器であることが好適である。前記補
正画像データの最大値を検出する最大値検出手段と、該
最大値検出手段によって検出された最大値に基づいて、
ゲインを算出するゲイン算出手段と、前記補正画像デー
タに対して、前記ゲイン算出手段により算出されたゲイ
ンを乗算する第2の演算手段を有しており、前記変調手
段は、該第2の演算手段による演算結果に従う信号を、
各列配線に出力することが好適である。前記ゲイン算出
手段は、前記第2の演算手段の出力する補正画像データ
が、変調手段の入力範囲に収まるように、前記最大値か
らゲインを算出することが好適である。前記最大値検出
手段は、前記補正画像データのフレーム内の最大値を検
出することが好適である。前記表示モードの選択肢は、
輝度を優先するモードと、表示品位を優先するモードを
含むことが好適である。前記補正データ算出手段は、同
一行配線に沿って設定された基準点によって該行配線を
複数の領域に分割し、さらに、入力画像データに対し
て、複数の離散的な画像データ基準値を設定し、前記基
準点における、前記離散的な画像データ基準値に対す
る、補正データを算出する離散的補正データ算出手段
と、前記基準点において、前記離散的な画像データ基準
値に対して算出された、離散的な補正データを補間し、
入力された画像データの水平表示位置と、その大きさに
応じた補正データを算出する補正データ補間手段と、を
備えることが好適である。前記変調手段は、該変調手段
への入力に応じて決まるパルス幅を有する信号を各列配
線に出力するパルス幅変調手段であることが好適であ
る。前記表示素子は、冷陰極素子であることが好適であ
る。前記冷陰極素子は表面伝導型放出素子であることが
好適である。複数の行配線及び列配線のそれぞれに対し
て1本ずつ接続されマトリクス状に配置された複数の表
示素子と、前記行配線に接続され、順次行配線を走査す
る走査手段と、前記列配線に接続された変調手段と、を
備える画像表示装置の表示方法であって、入力された画
像データに対して、前記行配線の抵抗分によって発生す
る電圧降下の影響を補正するための補正データを算出す
る補正データ算出工程と、該補正データ算出工程で得た
補正データに対して、その大きさを制限するリミット工
程と、該リミット工程の出力である補正データと前記画
像データを演算して補正画像データを算出する、第1の
演算工程と、該第1の演算工程の出力である補正画像デ
ータに基づく信号を、各列配線に印加する変調信号印加
工程と、を含むことを特徴とする。複数の行配線及び列
配線のそれぞれに対して1本ずつ接続されマトリクス状
に配置された複数の表示素子と、前記行配線に接続さ
れ、順次行配線を走査する走査手段と、前記列配線に接
続された変調手段と、を備える画像表示装置の表示方法
であって、入力された画像データに対して、前記行配線
の抵抗分によって発生する電圧降下の影響を補正するた
めの補正データを算出する補正データ算出工程と、該補
正データ算出工程の出力である補正データに対して、第
1ゲインを乗算する乗算工程と、前記乗算工程の出力す
る補正データと前記画像データを演算して補正画像デー
タを算出する、第1の演算工程と、該第1の演算工程の
出力である補正画像データに基づく信号を、各列配線に
印加する変調信号印加工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0009】(全体概要)冷陰極素子を単純マトリクス
に配置した表示装置においては、走査配線に流れ込む電
流と、走査配線の配線抵抗により電圧降下が発生し、表
示画像が劣化するという現象がある。そこで、本発明の
実施の形態に係る画像表示装置では、このような走査配
線における電圧降下が表示画像に与える影響を好適に補
正する処理回路を設け、特に、それを比較的小さな回路
規模で実現するように構成した。
【0010】補正回路は、入力画像データに応じて電圧
降下のために生じる表示画像の劣化を予測計算し、それ
を補正する補正データを求め、入力された画像データに
補正を施すものである。
【0011】このような補正回路を内蔵した画像表示装
置として、発明者らは以下に示すような方式の画像表示
装置について鋭意検討を行ってきた。
【0012】以下、本発明について説明するに際して、
まず、本発明の実施形態に係る画像表示装置の表示パネ
ルの概観、表示パネルの電気的接続、表面伝導型放出素
子の特性、表示パネルの駆動方法、このような表示パネ
ルによって画像を表示する際の走査配線の電気抵抗に起
因する駆動電圧の低下の機構、及び、電圧降下の影響に
対する補正方法及び装置について説明する。
【0013】(画像表示装置の概観)図1は、本実施形
態に係る画像表示装置に用いた表示パネルの斜視図であ
り、内部構造を示すためにパネルの一部を切り欠いて示
している。図中、1005はリアプレート、1006は
側壁、1007はフェースプレートであり、1005〜
1007により表示パネルの内部を真空に維持するため
の気密容器を形成している。
【0014】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1002
がN×M個形成されている。行配線(走査配線)100
3,列配線(変調配線)1004及び冷陰極素子は図2
のように接続されている。
【0015】このような結線構造を単純マトリクスと呼
んでいる。
【0016】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施形態に係
る画像表示装置はカラー表示装置であるため、蛍光膜1
008の部分にはCRTの分野で用いられる赤、緑、
青、の3原色の蛍光体が塗り分けられている。蛍光体
は、リアプレート1005の各画素(絵素)に対応して
マトリクス状に形成された、冷陰極素子からの放出電子
(放出電流)の照射される位置に対して、画素を形成す
るように構成されている。
【0017】蛍光膜1008の下面にはメタルバック1
009が形成されている。
【0018】Hvは高圧端子でありメタルバック100
9に電気的に接続されている。Hv端子に高電圧を印加
することによりリアプレート1005とフェースプレー
ト1007の間に高電圧が印加される。
【0019】本実施形態では、以上のような表示パネル
の中に冷陰極素子として表面伝導型放出素子を作製し
た。冷陰極素子としては電界放出型の素子を用いること
もできる。また、冷陰極素子以外のEL素子のような自
ら発光する素子をマトリクス状配線に接続して駆動する
画像表示装置にも本発明を適用することができる。
【0020】(表面伝導型放出素子の特性)表面伝導型
放出素子は、図3に示すような(放出電流Ie)対(素
子印加電圧Vf)特性、および(素子電流If)対(素
子印加電圧Vf)特性を有する。なお、放出電流Ieは
素子電流Ifに比べて著しく小さく、同一尺度で図示す
るのが困難であるため、2本のグラフは各々異なる尺度
で図示した。
【0021】すなわち、放出電流Ieに関して以下に述
べる3つの特性を有している。
【0022】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の電圧を素子に印加すると急激に放出電流
Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電圧で
は放出電流Ieはほとんど検出されない。
【0023】すなわち、放出電流Ieに関して、明確な
閾値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0024】また第二に、放出電流Ieは素子に印加す
る電圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfを可変す
ることにより、放出電流Ieの大きさを制御できる。
【0025】また第三に、冷陰極素子は高速な応答性を
有しているため、電圧Vfの印加時間により放出電流I
eの放出時間を制御できる。
【0026】以上のような特性の利用により、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができる。例
えば、図1に示した表示パネルを用いた画像表示装置に
おいて、第一の特性を利用すれば、表示画面を順次走査
して表示を行うことが可能である。すなわち、駆動中の
素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth以上の
電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電圧Vt
h未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り替え
ることにより、表示画面を順次走査して表示を行うこと
が可能である。
【0027】また、第二の特性を利用することにより、
素子に印加する電圧Vfにより、蛍光体の発光輝度を制
御することができ、画像表示を行うことが可能である。
【0028】また、第三の特性を利用することにより、
素子に電圧Vfを印加する時間により、蛍光体の発光時
間を制御することができ、画像の表示を行うことができ
る。
【0029】本発明の画像表示装置では表示パネルの電
子ビームの量を上記第三の特性を用いて変調を行った。
【0030】(表示パネルの駆動方法)図4を用いて本
発明の表示パネルの駆動方法を具体的に説明する。
【0031】図4は本発明の実施の形態に係る画像表示
装置の表示パネルを駆動した際に走査配線及び変調配線
の電圧供給端子に印加した電圧の一例である。
【0032】いま、水平走査期間Iはi行目のピクセル
を発光させる期間とする。
【0033】i行目のピクセルを発光させるためには、
i行目の走査配線を選択状態とし、その電圧供給端子D
xiに選択電位Vsを印加する。また、それ以外の走査
配線の電圧供給端子Dxk(k=1,2,...N、但
しk≠i)は非選択状態とし、非選択電位Vnsを印加
する。
【0034】本例では、選択電位Vsを図3に記載の電
圧VSELの半分の−0.5VSELに設定し、非選択電位V
nsはGND電位とした。
【0035】また変調配線の電圧供給端子には、電圧振
幅Vpwmのパルス幅変調信号を供給した。j番目の変
調配線に供給するパルス幅変調信号のパルス幅は、従
来、補正を行わない場合は、表示する画像の第i行第j
列のピクセルの画像データの大きさに応じて決定し、す
べての変調配線に各々のピクセルの画像データの大きさ
に応じたパルス幅変調信号を供給していた。(なお、本
発明においては、後述するように、電圧降下の影響によ
る、輝度の低下を補正するために、j番目の変調配線に
供給するパルス幅変調信号のパルス幅は、表示する画像
の第i行第j列のピクセルの画像データの大きさと、そ
の補正量に応じて決定し、すべての変調配線にパルス幅
変調信号を供給する。)
【0036】本実施形態では、電圧Vpwmの電圧は+
0.5VSELに設定した。
【0037】表面伝導型放出素子は、図3に示したよう
に素子の両端に電圧VSELが印加されると電子を放出さ
せるが、印加電圧がVthよりも小さい電圧では全く電
子を放出しない。
【0038】また、電圧Vthは図3に示すように、
0.5VSELよりも大きいという特徴がある。
【0039】このため、非選択電位Vnsが印加されて
いる走査配線に接続された表面伝導型放出素子からは電
子は放出されない。
【0040】また、同じように、パルス幅変調手段の出
力がグランド電位である期間(以降、出力が”L”の期
間と呼ぶ)は、選択された走査配線上の表面伝導型放出
素子の両端に印加される電圧はVsであるため、電子は
放出されない。
【0041】選択電位Vsが印加された走査配線上の表
面伝導型放出素子からは、パルス幅変調手段の出力がV
pwmである期間(以降、出力が”H”の期間と呼ぶ)
に応じて電子が放出される。電子が放出されれば放出さ
れた電子ビームの量に応じて前述の蛍光体が発光するた
め、放出された時間に応じた輝度を発光させることがで
きる。
【0042】本発明の実施の形態に係る画像表示装置
も、このような表示パネルを線順次走査、パルス幅変調
することによって画像を表示している。
【0043】(走査配線での電圧降下について)上述し
たように、画像表示装置の抱える根本的な課題は、表示
パネルの走査配線における電圧降下によって、走査配線
上の電位が上昇することにより、表面伝導型放出素子に
印加される電圧が減少するため、表面伝導型放出素子か
らの放出電流が低減してしまうことである。以下、この
電圧降下の機構について説明する。
【0044】表面伝導型放出素子の設計仕様や製法によ
っても異なるが、表面伝導型放出素子の1素子分の素子
電流は電圧VSELを印加した場合に数100μA程度で
ある。
【0045】このため、ある水平走査期間において選択
された走査線上の1ピクセルのみを発光させ、それ以外
のピクセルは発光させない場合には、変調配線から選択
行の走査配線に流入する素子電流は1ピクセル分の電流
(すなわち上述の数100μA)だけであるため、電圧
降下はほとんど生じることはなく、発光輝度が低下する
ことはない。
【0046】しかし、ある水平走査期間において、選択
された行の全ピクセルを発光させる場合には、全変調配
線から選択状態としている走査配線に対し、全ピクセル
分の電流が流入するため、電流の総和は数100mA〜
数Aとなり、走査配線の配線抵抗によって走査配線上に
電圧降下が発生していた。
【0047】走査配線上に電圧降下が発生すれば、表面
伝導型放出素子の両端に印加される電圧が低下する。こ
のため表面伝導型放出素子から発光される放出電流が低
下してしまい、結果として発光輝度が低下していた。
【0048】具体的に、表示画像として、図5(a)に
示したような黒の背景に白い十字状のパターンを表示し
た場合を考えてみる。
【0049】すると同図の行Lを駆動する際には、点灯
しているピクセルの数が少ないため、その行の走査配線
上にはほとんど電圧降下が生じない。その結果各ピクセ
ルの表面伝導型放出素子からは所望の量の放出電流が放
出され、所望の輝度で発光させることができる。
【0050】一方、同図の行L’を駆動する際には、同
時にすべてのピクセルが点灯するため、走査配線上に電
圧降下が発生し、各ピクセルの表面伝導型放出素子から
の放出電流が減少する。その結果、行L’のラインでは
輝度が低下することとなる。
【0051】このように、1水平ラインごとの画像デー
タの違いにより、電圧降下によって受ける影響が変化す
るため、図5(a)のような十字パターンを表示する際
には同図(b)のような画像が表示されてしまってい
た。
【0052】なおこの現象は十字パターンに限るもので
はなく、たとえばウインドウパターンや、自然画像を表
示した際にも発生するものである。
【0053】また、さらに複雑なことに、電圧降下の大
きさはパルス幅変調によって変調を行うことにより1水
平走査期間の中でも変化する性質を持っている。
【0054】各列に供給するパルス幅変調信号が、図4
に示したように入力されるデータに対し、そのデータの
大きさに依存したパルス幅の、立ち上がりが同期したパ
ルス幅変調信号を出力する場合には、入力画像データに
もよるが一般的には、1水平走査期間のなかでは、パル
スの立ち上がり直後ほど点灯しているピクセルの数が多
く、その後輝度の低い箇所から順に消灯していくため、
点灯するピクセルの数は一水平走査期間の中では、時間
を追って減少する。
【0055】したがって、走査配線上に発生する電圧降
下の大きさも、1水平走査期間の初めほど大きく次第に
減少していく傾向がある。
【0056】パルス幅変調信号は変調の1階調に相当す
る時間ごとに出力が変化するため、電圧降下の時間的な
変化もパルス幅変調信号の1階調に相当する時間毎に変
化する。
【0057】以上、走査配線における電圧降下について
説明した。
【0058】次に、電圧降下の影響に対する補正の仕方
について詳述する。
【0059】(電圧降下の計算方法)発明者らは、電圧
降下の影響を低減するための補正量を求めるには、まず
その第一段階として、電圧降下の大きさとその時間変化
をリアルタイムに予測するハードウエアを開発すること
が必要と考えた。
【0060】しかし、本発明の実施の形態に係る画像表
示装置の表示パネルとしては、数千本もの変調配線を備
えることが一般的であり、変調配線のすべてと走査配線
との交点の電圧降下を計算することは非常に困難である
とともに、それをリアルタイムで計算するハードウエア
を作製することは現実的ではなかった。
【0061】一方、発明者らが電圧降下の検討を行った
結果、以下のような特徴があることが分かってきた。
【0062】i)一水平走査期間のある時点において
は、走査配線上に発生する電圧降下は走査配線上で空間
的に連続的な量であり非常に滑らかなカーブである。
【0063】ii)電圧降下の大きさは表示画像によっ
ても異なるが、パルス幅変調の1階調に相当する時間毎
に変化し、概略的には、パルスの立ち上がり部分ほど大
きく、時間的には次第に小さくなるか、もしくはその大
きさを維持するかのどちらかである。すなわち、図4の
ような駆動方法では1水平走査期間の中で電圧降下の大
きさが増加することはない。
【0064】そこで、発明者らは、上述したような特徴
を鑑みて、以下のような近似モデルにより簡略化して計
算を行うことによって、計算量を低減できないか検討を
行った。
【0065】まず、i)の特徴から、ある時点の電圧降
下の大きさを計算するのに際して、数千本もの変調配線
を数本〜数十本の変調配線に集中化した縮退モデルによ
って近似的に簡略化して計算することができないか検討
を行った。
【0066】なお、これについては以下の縮退モデルに
よる電圧降下の計算で詳細に説明する。
【0067】また、ii)に挙げた特徴から、1水平走
査期間のなかに複数の時刻を設け、各時刻に対し電圧降
下を計算することで電圧降下の時間変化を概略的に予測
することとした。
【0068】具体的には以下で説明する縮退モデルによ
る電圧降下の計算を複数の時刻に対して計算することに
よって、電圧降下の時間変化を概略的に予測した。
【0069】(縮退モデルによる電圧降下の計算)図6
(a)は、縮退を行う際のブロック及びノードを説明す
るための図である。
【0070】同図では図を簡略化するため、選択された
走査配線と各変調配線およびその交差部に接続される表
面伝導型放出素子のみを記載した。
【0071】いま一水平走査期間の中のある時刻であっ
て、選択された走査配線上の各ピクセルの点灯状態(す
なわち変調手段の出力が”H”であるか、”L”である
か)が分かっているものとする。
【0072】この点灯状態において、各変調配線から選
択された走査配線へ流れ込む素子電流をIfi(i=
1,2,...N,iは列番号)と定義する。
【0073】また、同図に示すように、n本の変調配線
と選択された走査配線のそれと交差する部分及び、その
交点に配置される表面伝導型放出素子を1つのグループ
としてブロックを定義する。本例では、ブロック分けを
行うことで4つのブロックに分割した。
【0074】また、各々のブロックの境界位置において
ノードという位置を設定した。ノードとは、縮退モデル
において走査配線上に発生する電圧降下量を離散的に計
算するための水平位置(基準点)である。
【0075】本例ではブロックの境界位置に、ノード0
〜ノード4の5つのノードを設定した。
【0076】図6(b)は縮退モデルを説明するための
図である。
【0077】縮退モデルでは同図(a)の1ブロックに
含まれるn本の変調配線を1本に縮退化し、縮退化され
た1本の変調配線が、走査配線のブロックの中央に位置
するように接続した。
【0078】また、縮退化された各々のブロックの変調
配線には電流源が接続されており、各電流源から各々の
ブロック内の電流の総和IF0〜IF3が流れ込むもの
とした。
【0079】即ち、IFj(j=0,1,…3)は、
【数1】 として表される電流(式1)である。
【0080】また、走査配線の両端の電位が同図(a)
の例ではVsであるのに対し、同図(b)ではGND電
位としているのは、縮退モデルでは、変調配線から選択
した走査配線に流れ込む電流を上記電流源によりモデリ
ングしたことにより、走査配線上の各部の電圧降下量
は、その給電部を基準(GND)電位として各部の電圧
(電位差)を算出することにより計算できるためであ
る。つまり、電圧降下を算出する上での基準電位として
規定したものである。
【0081】また、表面伝導型放出素子を省略している
のは、選択された走査配線から見た場合に、列配線から
同等の電流が流れ込めば、表面伝導型放出素子の有無に
よらず、発生する電圧降下自体は変わらないためであ
る。従って、ここでは、各ブロックの電流源から流れ込
む電流値を各ブロック内の素子電流の総和の電流値(式
1)に設定することで表面伝導型放出素子を省略した。
【0082】また、各ブロックの走査配線の配線抵抗は
一区間の走査配線の配線抵抗rのn倍とした(ここで一
区間とは走査配線の、ある列配線との交差部とその隣の
列配線との交差部の間のことを指している。また本例で
は、一区間の走査配線の配線抵抗は均一であるものとし
た。)。
【0083】このような縮退モデルにおいて、走査配線
上の各ノードにおいて発生する電圧降下量DV0〜DV
4は以下のような積和形式の式により、簡単に計算する
ことができる。
【0084】
【数2】 となる。
【0085】すなわち、
【数3】 が成立する。
【0086】ただし、aijは縮退モデルにおいてj番
目のブロックだけに単位電流を注入したときに、i番目
のノードに発生する電圧である(以下、これをaijと
定義する。)。
【0087】上記のaijはキルヒホフの法則により以
下のように簡単に導出できる。
【0088】即ち、図6(b)において、ブロックiの
電流源からみた走査配線の左側の供給端子までの配線抵
抗をrli(i=0,1,2,3,4),右側の供給端
子までの配線抵抗をrri(i=0,1,2,3,
4),ブロック0と左の供給端子との間の配線抵抗及び
ブロック4と右の供給端子との間の配線抵抗をいずれも
rtと定義すれば、
【数4】 が成立する。
【0089】さらに、
【数5】 とおく。
【0090】すると、aijは、
【数6】 のように簡単に導出できる。ただし式3において、A/
/Bは、抵抗Aと抵抗Bの並列の抵抗値を表す記号であ
って、A//B=A*B/(A+B)である。
【0091】式2はブロック数が4でない場合において
も、aijの定義を顧みれば、キルヒホフの法則によっ
て簡単に算出することができる。また、本例のように走
査配線の両側に給電端子を備えず片側のみに備える場合
においても、aijの定義に従って計算することにより
簡単に算出できる。
【0092】なお、式3によって定義されるパラメータ
aijは計算を行うたびに計算し直す必要はなく、一度
計算してテーブルとして記憶しておけばよい。
【0093】さらに、式1で定めた各ブロックの総和電
流IF0〜IF3に対し、式(4)のような近似を行っ
た。
【0094】
【数7】 ただし、上式においてCount iは選択された走査線上の
i番目のピクセルが点灯状態である場合には1をとり、
消灯状態である場合には0をとる変数である。
【0095】IFSは表面伝導型放出素子1素子の両端
に電圧VSELを印加したときに流れる素子電流IFに対
し、0〜1の間の値をとる係数αをかけた量である。α
の決定は、0から1の間のいくつかの値を試してみて最
良のものを選べばよい。走査電位を走査配線の両側から
供給する場合は、αの値は0.6から0.7が好適であ
る。ここではαを0.7とした。
【0096】すなわち、
【数8】 と定義した。
【0097】式4は選択された走査配線に対し各ブロッ
クの列配線から該ブロック内の点灯数に比例した素子電
流が流れ込むものとしている。この際、1素子の素子電
流IFに係数αをかけたものを1素子の素子電流IFS
としたのは、電圧降下により走査配線の電圧が上昇する
ことにより、素子電流の量が減少することを考慮したも
のである。
【0098】図6(c)は、ある点灯状態において、縮
退モデルにより各ノードの電圧降下量DV0〜DV4を
計算した結果の一例である。
【0099】電圧降下は非常に滑らかなカーブとなるた
め、ノードとノードの間の電圧降下は近似的には図の点
線に示したような値をとると想定される。
【0100】このように、本縮退モデルを用いれば、入
力された画像データに対し所望の時点でのノードの位置
での電圧降下を計算することが可能である。
【0101】以上、ある点灯状態における電圧降下量
を、縮退モデルを用いて簡単に計算した。
【0102】選択された走査配線上に発生する電圧降下
は一水平走査期間内で時間的に変化するが、これについ
ては前述したように一水平走査期間中のいくつかの時刻
に対して、その時の点灯状態を求め、その点灯状態に対
し縮退モデルを用いて電圧降下を計算することにより予
測した。
【0103】なお、一水平走査期間のある時点での各ブ
ロック内の点灯数は各ブロックの画像データを参照すれ
ば簡単に求めることができる。
【0104】いま、1つの例としてパルス幅変調回路へ
の入力データのビット数が8ビットであるものとし、パ
ルス幅変調回路は、入力データの大きさに対してリニア
なパルス幅を出力するものとする。
【0105】すなわち入力データが0のときは、出力
は”L”となり、入力データが255のとき一水平走査
期間の間は”H”を出力し、入力データが128のとき
には一水平走査期間のうち初めの半分の期間は”H”を
出力し、後の半分の期間は”L”を出力するものとす
る。
【0106】このような場合、パルス幅変調信号の開始
時刻(本例の変調信号の例では立ち上がりの時刻)の点
灯数は、パルス幅変調回路への入力データが0よりも大
きいものの数をカウントすれば簡単に検出できる。
【0107】同様に一水平走査期間の中央の時刻の点灯
数は、パルス幅変調回路への入力データが128よりも
大きいものの数をカウントすれば簡単に検出できる。
【0108】このように画像データをある閾値に対して
コンパレートし、コンパレータの出力が真である数をカ
ウントすれば、任意の時間における点灯数が簡単に計算
することができる。
【0109】ここで以降の説明を簡単化するため、タイ
ムスロットという時間量を定義する。
【0110】すなわち、タイムスロットとは、一水平走
査期間のなかのパルス幅変調信号の立ち上がりからの時
間を表しており、タイムスロット=0とは、パルス幅変
調信号の開始時刻直後の時刻を表すものと定義する。
【0111】タイムスロット=64とは、パルス幅変調
信号の開始時刻から、64階調分の時間が経過した時刻
を表すものと定義する。
【0112】同様にタイムスロット=128とは、パル
ス幅変調信号の開始時刻から、128階調分の時間が経
過した時刻を表すものと定義する。なお、本例ではパル
ス幅変調は立ち上がり時刻を基準として、そこからのパ
ルス幅を変調した例を示したが、同様に、パルスの立ち
下がり時刻を基準として、パルス幅を変調する場合で
も、時間軸の進む方向とタイムスロットの進む方向が逆
となるが、同様に適用することができることはいうまで
もない。
【0113】(電圧降下量から補正データの計算)上述
したように、縮退モデルを用いて繰り返し計算を行うこ
とで一水平走査期間中の電圧降下の時間変化を近似的か
つ離散的に計算することができた。
【0114】図7は、ある画像データに対して、電圧降
下を繰り返し計算し、走査配線での電圧降下の時間変化
を計算した例である(ここに示されている電圧降下及び
その時間変化は、ある画像データに対する一例であっ
て、別の画像データに対する電圧降下は、また別の変化
をすることは当然である。)。
【0115】同図ではタイムスロット=0,64,12
8,192の4つの時点に対して、各々縮退モデルを適
用して計算を行うことに、それぞれの時刻の電圧降下を
離散的に計算した。
【0116】図7では各ノードにおける電圧降下量を点
線で結んでいるが、点線は図を見やすくするために記載
したものであって、本縮退モデルにより計算された電圧
降下は□、○、△で示した各ノードの位置において離散
的に計算した。
【0117】発明者らは、電圧降下の大きさとその時間
変化を計算可能となった次の段階として、電圧降下量か
ら画像データを補正する補正データを算出する方法につ
いて検討を行った。
【0118】図8は、選択した走査配線上に図7に示し
た電圧降下が発生した際に、点灯状態にある表面伝導型
放出素子から放出される放出電流を見積もったグラフで
ある。
【0119】縦軸は電圧降下がないときに放出される放
出電流の大きさを100%として、各時間、各位置の放
出電流の量を百分率で表しており、横軸は水平位置を表
している。
【0120】図8に示すように、ノード2の水平位置
(基準点)において、 タイムスロット=0の時の放出電流をIe0, タイムスロット=64の時の放出電流をIe1, タイムスロット=128の時の放出電流をIe2, タイムスロットが192の時の放出電流をIe3 とする。
【0121】同図は図7の電圧降下量と図3の“駆動電
圧対放出電流”のグラフから計算した。具体的には電圧
SELから電圧降下量を引いた電圧が印加された際の放
出電流の値を単に機械的にプロットしたものである。
【0122】したがって、同図はあくまで点灯状態にあ
る表面伝導型放出素子から放出される電流を意味してお
り、消灯状態にある表面伝導型放出素子が電流を放出す
ることはない。
【0123】以下に、電圧降下量から画像データを補正
する補正データを算出する方法として、以下に説明を行
う。
【0124】(離散的補正データの算出方法)図9
(a),(b),(c)は図8の放出電流の時間変化か
ら、電圧降下量の補正データを計算する方法を説明する
ための図である。同図は大きさが64の画像データに対
する補正データを算出した例である。輝度の発光量は、
放出電流パルスによる放出電流を時間的に積分した、放
出電荷量に他ならない。したがって以降では、電圧降下
による輝度の変動を考えるのにあたって、放出電荷量を
もとに説明を行う。
【0125】いま、電圧降下の影響がない場合の放出電
流をIEとし、パルス幅変調の1階調に相当する時間を
Δtとするならば、画像データが64のときの、放出電
流パルスによって放出されるべき放出電荷量Q0は放出
電流パルスの振幅IEにパルス幅(64×Δt)をかけ
て、
【数9】 としてあらわすことができる。
【0126】しかし、実際には、走査配線上の電圧降下
によって放出電流が低下する現象が発生する。
【0127】電圧降下の影響を考慮した放出電流パルス
による放出電荷量は、近似的には次のように計算でき
る。すなわち、ノード2のタイムスロット=0,64の
放出電流をそれぞれIe0,Ie1とし、0〜64の間
の放出電流はIe0とIe1の間を直線的に変化するも
のと近似すれば、この間の放出電荷量Q1は図9(b)
の台形の面積となる。
【0128】すなわち、
【数10】 として計算できる。
【0129】次に、図9(c)に示すように、電圧降下
による放出電流の低下分を補正するために、パルス幅を
DC1だけ伸ばしたとき、電圧降下の影響を除去できた
とする。
【0130】また、電圧降下の補正を行い、パルス幅を
伸ばした場合には、各タイムスロットにおける放出電流
量は変化すると考えられるが、ここでは簡単化のため、
図9(c)のように、タイムスロット=0では、放出電
流がIe0、タイムスロット=(64+DC1)におけ
る放出電流がIe1になるものとする。
【0131】また、タイムスロット0とタイムスロット
(64+DC1)の間の放出電流は、2点の放出電流を
直線で結んだ線上の値をとるものと近似する。
【0132】すると、補正後の放出電流パルスによる放
出電荷量Q2は、
【数11】 として計算できる。
【0133】これが前述のQ0と等しいとすれば、
【数12】 となる。
【0134】これをDC1について解けば、
【数13】 となる。
【0135】このようにして、画像データが64の場合
の補正データを算出した。
【0136】すなわち、ノード2の位置の大きさが64
の画像データに対しては式15に記載のように、CData
=DC1だけ補正量CDataを加算すればよい。
【0137】図10は計算された電圧降下量から、大き
さが128の画像データに対する補正データを算出した
例である。
【0138】いま、電圧降下の影響がない場合、画像デ
ータが128のときに放出電流パルスによって放出され
るべき放出電荷量Q3は、
【数14】 一方、電圧降下の影響を受けた、実際の放出電流パルス
による投入電荷量は、近似的には次のように計算するこ
とができる。
【0139】すなわち、ノード2のタイムスロット=
0,64,128の放出電流量をそれぞれIe0,Ie
1,Ie2とする。また、0〜64の間の放出電流はI
e0とIe1の間を直線的に変化し、64〜128の間
はIe1とIe2の間を直線で結んだ線上を変化するも
のと近似すれば、0〜128までのタイムスロットの間
の放出電荷量Q4は図10(b)の2つの台形の面積の
和となる。
【0140】すなわち、
【数15】 として計算できる。
【0141】一方、電圧降下の補正量を以下のように計
算した。
【0142】タイムスロット0〜64に相当する期間を
期間1,64〜128に相当する期間を期間2と定義す
る。
【0143】補正を施した際に、期間1の部分がDC1
だけ伸びて期間1’に伸長され、期間2の部分がDC2
だけ伸びて、期間2’に伸長されるものと考える。
【0144】この際におのおのの期間は補正を施される
ことにより、放出電荷量が前述のQ0と同じになるもの
とする。
【0145】また、各期間の初めと終わりの放出電流
は、補正を行うことで変化することは言うまでもない
が、ここでは計算を簡単化するため、変化しないものと
仮定した。
【0146】すなわち、期間1’の初めの放出電流はI
e0,期間1’の終わりの放出電流はIe1,期間2’
の初めの放出電流はIe1、期間2’の終わりの放出電
流はIe2であるものとする。
【0147】すると、DC1は式15と同様にして計算
することができる。
【0148】また、DC2は、同様な考え方により、
【数16】 として計算することができる。
【0149】結果としてノード2の位置の大きさが12
8の画像データに対しては、
【数17】 だけ補正量CDataを加算すればよい。
【0150】図11は計算された電圧降下量から、大き
さが192の画像データに対する補正データを算出した
例である。
【0151】いま、画像データが192のときに期待さ
れる放出電流パルスによる放出電荷量Q5は、
【数18】 となる。
【0152】一方、電圧降下の影響を受けた、実際の放
出電流パルスによる放出電荷量は、近似的には次のよう
に計算することができる。
【0153】すなわち、ノード2のタイムスロット=0
の時の放出電流をIe0,タイムスロット=64のとき
の放出電流をIe1,タイムスロット=128の時の放
出電流をIe2,タイムスロット=192の時の放出電
流をIe3とし、0〜64の間の放出電流はIe0とI
e1の間を直線的に変化し、64〜128の間はIe1
とIe2の間を直線で結んだ線上を変化し、128〜1
92の間はIe2とIe3の間を直線で結んだ線上を変
化するものと近似すれば、0〜192までのタイムスロ
ットの間の投入電荷量Q6は図11(c)の3つの台形
の面積となる。
【0154】すなわち、
【数19】 として計算できる。
【0155】一方、電圧降下の補正量を以下のように計
算した。
【0156】タイムスロット0〜64に相当する期間を
期間1,64〜128に相当する期間を期間2,128
〜192に相当する期間を期間3と定義する。
【0157】先ほどと同様に、補正を施した後には、期
間1の部分がDC1だけ伸びて期間1’に伸長され、期
間2の部分がDC2だけ伸びて、期間2’に伸長され、
期間3の部分がDC3だけ伸びて期間3’に伸張される
ものと考える。
【0158】この際、おのおのの期間は補正を施される
ことにより、放出電荷量が前述のQ0と同じになるもの
とする。
【0159】また、各期間の初めと終わりの放出電流
は、補正の前後で変わらないものと仮定した。
【0160】すなわち、期間1’の初めの放出電流は、
Ie0,期間1’の終わりの放出電流はIe1,期間
2’の初めの放出電流はIe1、期間2’の終わりの放
出電流は、Ie2、期間3’の初めの放出電流はIe
3、期間3’の終わりの放出電流はIe4であるものと
する。
【0161】すると、DC1、DC2はそれぞれ式1
5,18と同様に計算することができる。
【0162】また、DC3については、
【数20】 として計算することができる。
【0163】結果としてノード2の位置の大きさが19
2の画像データに加算する補正データCDataとしては、
【数21】 を加算すればよい。
【0164】以上のようにしてノード2の位置に対する
画像データ64,128,192の補正データCDataを
算出した。
【0165】また、パルス幅が0の時には、当然ながら
放出電流に対する電圧降下の影響はないため、補正デー
タは0とし画像データに加算する補正データCDataも0
とした。
【0166】なお、このように0,64,128,19
2というように、とびとびの画像データに対して補正デ
ータを計算しているのは、計算量を減らすことを狙った
ものである。
【0167】すなわち任意のすべての画像データに対し
て同様の計算を行っては、非常に計算量が大きくなり、
計算を行うためのハードウエア量が非常に大きくなって
しまう。
【0168】一方、あるノードの位置においては、画像
データが大きいほど、補正データも大きくなる傾向があ
る。これにより、任意の画像データに対する補正データ
を算出する際には、その画像データの近傍のすでに補正
データが算出されている点と点を直線近似により補間す
れば、計算量を大幅に減少させることができるためであ
る。なお、この補間については離散的補正データ補間手
段を説明する際に詳しく説明する。
【0169】また、同様な考え方をすべてのノードの位
置において適用すれば、すべてのノードの位置におけ
る、画像データ=0,64,128,192の補正デー
タを算出できる。なお、このように補正データを算出さ
れている離散的な画像データのことを画像データ基準値
と呼ぶ。
【0170】本例ではタイムスロットを0,64,12
8,192の4点に対して縮退モデルを適用して、各時
刻の電圧降下量を計算したことにより、補正データも画
像データが0,64,128,192の4つの画像デー
タ基準値に対する補正データを求めることができた。
【0171】しかし、好ましくは縮退モデルにより電圧
降下を計算する時間の間隔を細かくすることで、電圧降
下の時間変化をより精密に扱うことができ、離散的な画
像データ基準値の個数が増加する一方、近似計算の誤差
を低減することができる。具体的には、図9〜11で
は、図を簡略化するためにタイムスロット0,64,128,
192の4点のみにおいて計算を行ったが、実際には、タ
イムスロット0〜255のうち16タイムスロットおきに計
算を行ったところ(すなわち画像データの基準値を画像
データの大きさで16ごとに設定した)、好ましかっ
た。
【0172】なお、その際には同様な考え方に立って、
式6〜式16を変形して計算を行えばよい。図12
(a)は、上述の方法により、ある入力画像データに対
し、各々のノードの位置における、画像データ=0,6
4,128,192に対する補正データCDataを離散的
に計算した結果の一例である。なお、同図では同一の画
像データに対する離散的補正データを、図を見やすくす
るために、点線の曲線で結んで記載した。
【0173】(離散的補正データの補間方法)離散的に
算出された補正データは、各ノードの位置に対する離散
的なものであって、任意の水平位置(列配線番号)にお
ける補正データを与えるものではない。またそれと同時
に、各ノード位置においていくつかの予め定められた画
像データの基準値の大きさをもつ画像データに対する補
正データであって実際の画像データの大きさに応じたに
対する補正データをあたえるものではない
【0174】そこで、発明者らは、各列配線における入
力画像データの大きさに適合した補正データを、離散的
に算出した補正データを補間することにより算出した。
【0175】図12(b)はノードnとノードn+1の
間に位置するxという位置における、画像データDat
aに相当する補正データを算出する方法を示した図であ
る。
【0176】なお前提として、補正データはすでにノー
ドn及びノードn+1の位置Xn及びXn+1において
離散的に計算されているものとする。
【0177】また、画像データDataはすでに離散的に補
正データが算出されている画像データである、画像デー
タ基準値のDkとDk+1の間の値をとるものとする。
【0178】いま、ノードnのk番目の画像データの基
準値に対する離散的補正データをCData[k][n]と
表記するならば、位置xにおけるパルス幅Dkの補正デ
ータCAは、CData[k][n]とCData[k][n+
1]の値を用いて、直線近似により、以下のように計算
できる。
【0179】すなわち、
【数22】 となる。ただし、Xn、Xn+1はそれぞれノードn、
(n+1)の水平表示位置であって、前述したブロック
を決定するときに定められる定数である。
【0180】また、位置xにおける画像データDk+1
の補正データCBは以下のように計算できる。
【0181】すなわち、
【数23】 となる。
【0182】CAとCBの補正データを直線近似するこ
とにより、位置xにおける画像データDataに対する
補正データCDは、以下のように計算できる。
【0183】すなわち、
【数24】 となる。
【0184】以上のように、離散的補正データから実際
の位置や画像データの大きさに適合した補正データを算
出するためには、式23〜式25に記載した方法により
簡単に計算できる。
【0185】このようにして算出した補正データを画像
データに加算して画像データを補正し、補正後の画像デ
ータ(補正画像データとよぶ)に応じてパルス幅変調を
行えば、従来からの課題であった表示画像における、電
圧降下による影響を低減することができ、画質を向上さ
せることができる。
【0186】また、予てからの課題であった補正のため
のハードウエアも、これまで説明してきたような縮退化
などの近似を導入することにより、計算量を低減化する
ことができるため非常に小規模なハードウエアで構成す
ることができるという優れたメリットがあった。
【0187】(システム全体と各部分の機能説明)次
に、補正データ算出手段を内蔵した画像表示装置のハー
ドウエアについて説明する。
【0188】図13はその回路構成の概略を示すブロッ
ク図である。図において1は図1の表示パネル、Dx1
〜DxM及びDx1’〜DxM’は表示パネルの走査配
線の電圧供給端子、Dy1〜DyNは表示パネルの変調
配線の電圧供給端子、Hvはフェースプレートとリアプ
レートの間に加速電圧を印加するための高圧供給端子、
Vaは高圧電源、2は走査回路、3は同期信号分離回
路、4はタイミング発生回路、7は同期分離回路3によ
りYPbPr信号をRGBに変換するための変換回路、
17は逆γ処理部、5は画像データ1ライン分のシフト
レジスタ、6は画像データ1ライン分のラッチ回路、8
は表示パネルの変調配線に変調信号を出力するパルス幅
変調手段、12は加算器、14は補正データ算出手段で
ある。
【0189】また、同図においてR、G、BはRGBパ
ラレルの入力映像データ、Ra,Ga,Baは後述する
逆γ変換処理を施したRGBパラレルの映像データ、Da
taはデータ配列変換部によりパラレル・シリアル変換さ
れた画像データ、CDは補正データ算出手段により算出
された補正データ、Doutは加算器により画像データに補
正データを加算することにより、補正された画像データ
(補正画像データ)である。
【0190】(同期分離回路、タイミング発生回路)本
実施形態の画像表示装置は、NTSCや、PAL、SE
CAM、HDTVなどのテレビジョン信号や、コンピュ
ータの出力であるVGAなどをともに表示することがで
きる。
【0191】図13では図を簡単化するため、HDTV
方式のみについて記載している。
【0192】HDTV方式の映像信号は、まず同期分離
回路3により同期信号Vsync,Hsyncを分離し、タイミン
グ発生回路に供給する。同期分離された映像信号は、R
GB変換手段に供給される。RGB変換手段の内部に
は、YPbPrからRGBへの変換回路の他に、不図示
のローパスフィルタやA/D変換器などが設けられてお
り、YPbPrをディジタルRGB信号へと変換し、逆
γ処理部へと供給する。
【0193】(タイミング発生回路)タイミング発生回
路は、PLL回路を内蔵しており、様々な映像ソースの
同期信号に同期したタイミング信号を発生し、各部の動
作タイミング信号を発生する回路である。
【0194】タイミング発生回路4が発生するタイミン
グ信号としては、シフトレジスタ5の動作タイミングを
制御するTsft、シフトレジスタから、ラッチ回路6へデ
ータをラッチするための制御信号Dataload、変調手段8
のパルス幅変調開始信号Pwmstart,パルス幅変調のため
のクロックPwmclk、走査回路2の動作を制御するTscan
などがある。
【0195】(走査回路)図14に示すように、走査回
路2及び2’は、表示パネルを一水平走査期間に1行ず
つ順次走査するために、接続端子Dx1〜DxMに対し
て選択電位Vsまたは非選択電位Vnsを出力する回路
である。
【0196】走査回路2及び2’はタイミング発生回路
4からのタイミング信号Tscanに同期して、一水平
期間ごとに、選択している走査配線を順次切り替え、走
査を行う回路である。
【0197】なお、Tscanは垂直同期信号及び水平
同期信号などから作られるタイミング信号群である。
【0198】走査回路2及び2’は、図14に示すよう
にそれぞれM個のスイッチとシフトレジスタなどから構
成される。これらのスイッチはトランジスタやFETに
より構成するのが好ましい。
【0199】なお、走査配線での電圧降下を低減するた
めには、走査回路は図13に示したように、表示パネル
の走査配線の両端に接続され、両端からドライブされる
ことが好ましい。
【0200】一方、本発明の実施の形態では、走査回路
が走査配線の両端に接続されていない場合でも有効であ
り、式3のパラメータを変更するだけで適用できる。
【0201】(逆γ処理部)CRTは入力に対しほぼ
2.2乗の発光特性(以降逆γ特性とよぶ)を備えてい
る。
【0202】入力映像信号はCRTのこのような特性が
考慮されており、CRTに表示した際にリニアな発光特
性となるように一般に0.45乗のγ特性にしたがって
変換される。
【0203】一方、本発明の実施の形態に係る画像表示
装置の表示パネルは駆動電圧の印加時間により変調を施
す場合、印加時間の長さに対しほぼリニアな発光特性を
有しているため、入力映像信号を逆γ特性にもとづいて
変換(以降逆γ変換とよぶ)する必要がある。
【0204】図13に記載した逆γ処理部は、入力映像
信号を逆γ変換するためのブロックである。
【0205】本実施形態の逆γ処理部は、上記逆γ変換
処理をメモリによって構成した。
【0206】逆γ処理部は、映像信号R,G,Bのビッ
ト数を8ビットとし、逆γ処理部の出力である映像信号
Ra,Ga,Baのビット数を同じく8ビットとして、
アドレス8ビット、データ8ビットのメモリを各色ごと
用いることにより構成した(図15)。
【0207】(データ配列変換部)データ配列変換部9
はRGBパラレルな映像信号であるRa,Ga,Baを
表示パネルの画素配列に合わせてパラレル・シリアル変
換する回路である。データ配列変換部9の構成は図16
に示したようにRGB各色ごとのFIFO(FirstIn Fi
rst Out)メモリ2021R,2021G、2021B
とセレクタ2022から構成される。
【0208】同図では図示していないが、FIFOメモ
リは水平画素数ワードのメモリを奇数ライン用と偶数ラ
イン用の2本備えている。奇数行目の映像データが入力
された際には、奇数ライン用のFIFOにデータが書き
込まれる一方、偶数ライン用のFIFOメモリから一つ
前の水平走査期間に蓄積された画像データが読み出され
る。偶数行目の映像データが入力された際には偶数ライ
ン用のFIFOにデータが書き込まれる一方、奇数ライ
ン用FIFOメモリから一つ前の水平期間に蓄積された
画像データが読み出される。
【0209】FIFOメモリから読み出されたデータ
は、セレクタにより表示パネルの画素配列にしたがっ
て、パラレル・シリアル変換され、RGBのシリアル画
像データSDataとして出力される。詳細については記載
しないが、タイミング発生回路4からのタイミング制御
信号に基づいて動作する。
【0210】(加算器12)加算器12は後述する補正
データ調整手段からの補正データCD2と画像データD
ataを加算する手段である。加算を行うことにより画
像データDataは補正が施され、補正画像データDoutとし
て最大値検出回路及び乗算器へ転送される。なお加算器
の出力である補正画像データのビット数は画像データに
補正データを加算した際にオーバーフローが起きないよ
うに決定することが好ましい。より具体的には、画像デ
ータDataが8ビットのデータ幅であって、最大値が25
5、補正データCD2は7ビットのデータ幅を持ってい
て、最大値が120であったとする。このとき加算結果
の最大値は、255+120=375になった。これに
対して加算器の出力である補正画像データDoutは、
オーバーフローが起きないように、出力ビット幅として
9ビット出力であることが好ましい。 (オーバーフロー処理)本発明では、算出した補正データ
を画像データに加算することにより補正を実現すること
についてはこれまで述べてきたとおりである。いま、変
調手段のビット数が8ビットであって、加算器の出力で
ある補正画像データDoutのビット数が9ビットであ
るものとする。すると、補正画像データを変調手段の入
力にそのまま接続してしまうと、オーバーフローがおき
ることになる。
【0211】また、補正データは本発明の画像表示装置
に入力される画像データの1フレームごとの平均輝度が
高いほど大きくなり、逆に1フレームごとの平均輝度が
低いほど小さな値となる傾向がある。オーバーフローを
防止するための構成として、平均輝度が最大となる画像
データである全白パターン(8ビットの画像データの場
合すべての画素のデータが255の白い画面)を入力し
た際の、補正画像データの最大値を予め見積もり、それ
が変調手段の入力範囲に収まるようなゲインを補正画像
データに常に乗算してもよい。一方、上述したような固
定のゲインでは、オーバーフローは発生しないが、平均
輝度が低い画像については、より大きなゲインで表示が
できるのにもかかわらず、小さなゲインが乗算されてし
まうため、表示画像の輝度が暗くなってしまう。
【0212】これに対し本発明では、後述するように、
フレームごとの補正画像データの最大値を検出する最大
値検出手段と、加算器の出力が変調手段の入力範囲にお
さまるようなゲインを算出するゲイン算出手段、および
算出されたゲインと、加算器の出力を乗算する乗算器に
よって、フレームごとにゲインを算出することにより、
オーバーフローを防止している。このようなオーバーフ
ローを防止するためのゲインを算出するのは、フレーム
を単位として算出することが好ましい。たとえば1水平
ラインごとにゲインを算出してオーバーフローを防止す
ることもできるが、その場合、1水平ラインごとのゲイ
ンの違いにより、表示画像に違和感が発生する。 (最大値検出手段)本発明の最大値検出手段は図13に
示すように、各部と接続されている。最大値検出手段
は、1フレーム分の補正画像データDoutのなかで、最大
となる値を検出する手段である。同手段は、コンパレー
タとレジスタなどによって簡単に構成できる回路であ
る。同手段は、レジスタに記憶されている値と、順次転
送されてくる補正画像データの大きさを比較し、補正画
像データの方がレジスタの値よりも大きければ、レジス
タの値をそのデータ値で更新する回路である。レジスタ
の値は、フレームの先頭で0にクリアすれば、フレーム
の終了時には、そのフレームの中の補正画像データの最
大値がレジスタに格納される。こうして検出された補正
画像データの最大値は、ゲイン算出手段へと転送され
る。
【0213】(ゲイン算出手段)ゲイン算出手段は、補正
画像データDoutが変調手段の入力範囲におさまるよ
うにゲインを算出する手段である。
【0214】ゲインの決定方法は、1フレーム内で、最
大値検出部で検出した加算器の出力デーの最大値をMA
X、変調手段の入力範囲の最大値をINMAXとする
と、
【数25】 となるように決定すればよい。
【0215】このゲイン算出手段では、垂直帰線期間に
おいてゲインを更新して1フレーム毎にゲインの値が変
更される。なお、本発明の画像表示装置の構成では、1
フレーム前の補正画像データの最大値を用いて、現在の
フレームの補正画像データに乗算するゲインを算出する
構成となっている。したがって厳密には、フレームごと
の補正画像データの違いから、オーバーフローがおきる
ことある。このような課題に対し、補正画像データとゲ
インを乗算する乗算器の出力に対し後述するリミッタ手
段を設け、乗算器の出力が変調手段の入力範囲に収まる
ように回路を設計した。
【0216】なお、発明者らは、数100によるゲイン
の算出法によって算出されるゲインを複数のフレームに
対して平均化した値を用いて、ゲインを決定してもよい
ことを確認している。ゲインを平均化する効果は、入力
画像データの大きさが激しく変動するような画像を表示
した際には、フリッカを防止する効果がある。なおこの
場合にも、オーバーフローを完全に防止することはでき
ないから、後述するようなリミッタを設けることが好ま
しい。
【0217】(乗算器)ゲイン算出手段で算出されたゲ
インと、加算器の出力である補正画像データDoutは、
図13の乗算器によって乗算され、補正画像データDmu
ltとしてリミッタ回路へ転送される。乗算器はいわゆる
ロジック回路によって構成してもよいし、テーブルメモ
リ(ROMまたはRAM)に乗算結果を格納しておい
て、乗算する2つのパラメータをアドレスに入力し、デ
ータから乗算結果を出力してもよい。また、乗算器の出
力が接続されているリミッタ手段もテーブルメモリで構
成できることから、リミッタ手段と、乗算器をひとつの
テーブルメモリによって構成することもできる。この場
合、テーブルメモリに格納するべき内容は、乗算結果を
リミットするデータが記載されていればよい。なお、好
ましいリミッタの特性については以下に述べる。
【0218】(リミッタ手段)以上のようにして、オーバ
ーフローがおきないようにゲインを決定できれば問題な
いが、上述したいくつかのゲイン決定方法によれば、必
ずオーバーフローがおきないようにゲインを決定するこ
とは困難であるので、リミッタ(Limiter)を設けてお
くこともできる。
【0219】リミッタは、予め設定されたリミット値を
有し、リミッタに入力される出力データDmultとリミッ
ト値を比較し、Dmultよりもリミット値が小さければ、
リミット値を出力し、Dmultよりもリミット値が大きけ
れば、Dmultを出力する(図13における信号名は補正
画像データDlim)。
【0220】リミッタは、図17(a)に示すように最
大値まで一定の傾きの直線である折れ線の特性を示すも
のでも良いし、図17(b)に示すように最大値で飽和
する飽和特性のような曲線の特性を示すものでも良い。
図17(a)の特性のリミッタはコンパレータによって
実現することができ、図17(b)の特性のリミッタは
テーブルメモリなどにより実現することができる。リミ
ッタ手段によって、変調手段の入力範囲に完全に制限さ
れた補正画像データDlimは、シフトレジスタ、ラッチを
介して変調手段へと供給される。
【0221】(遅延回路19)データ配列変換部により
並び替えが行われた画像データSDataは補正データ算出
手段と遅延回路19に入力される。補正データ算出手段
の補正データ補間部はタイミング制御回路からの水平位
置情報xと画像データSDataの値を参照して、それらに
あった補正データCDを算出する。
【0222】遅延回路19は、補正データ算出にかかる
時間を吸収するために設けられており、加算器で画像デ
ータに補正データが加算される際に、画像データにそれ
に対応した補正データが正しく加算されるよう遅延を行
う手段である。同手段はフリップフロップを用いること
により構成できる。
【0223】(シフトレジスタ、ラッチ回路)補正デー
タ補間部の出力である画像データDoutは、シフトレ
ジスタ5により、シリアルなデータフォーマットから、
各変調配線毎のパラレルな画像データID1〜IDNへ
とシリアル/パラレル変換されラッチ回路へ出力され
る。ラッチ回路では1水平期間が開始される直前にタイ
ミング信号Dataloadにより、シフトレジスタからのデー
タをラッチする。ラッチ回路6の出力は、パラレルな画
像データD1〜DNとして変調手段へと供給される。
【0224】なお本実施形態では画像データID1〜I
DN、D1〜DNはそれぞれ8ビットの画像データとし
た。これらの動作タイミングはタイミング発生回路4
(図13)からのタイミング制御信号TSFT及びDataload
に基づいて動作する。
【0225】(変調手段の詳細)ラッチ回路6の出力で
あるパラレル画像データD1〜DNは変調手段8へと供
給される。
【0226】変調手段は、図18(a)に示したよう
に、PWMカウンタと、各変調配線ごとにコンパレータ
とスイッチ(同図ではFET)を備えたパルス幅変調回
路(PWM回路)である。
【0227】画像データD1〜DNと変調手段の出力パ
ルス幅の関係は、図18(b)のようなリニアな関係に
ある。
【0228】図18(c)に変調手段の出力波形の例を
3つ示す。
【0229】同図において上側の波形は、変調手段への
入力データが0の時の波形,中央の波形は、変調手段へ
の入力データが128の時の波形,下側の波形は、変調
手段への入力データが255の時の波形である。
【0230】なお本例では変調手段への入力データD1
〜DNのビット数は8ビットとした。
【0231】なお、前述の説明では、変調手段の入力デ
ータが255のときは、一水平走査期間に相当するパル
ス幅の変調信号が出力されると記載した箇所があるが、
詳細には図18(c)のように非常に短い時間ではある
がパルスの立ち上がる前と、立ち下がった後に駆動しな
い期間を設けタイミング的な余裕を持たせている。
【0232】図19は、本発明の変調手段の動作を示す
タイミングチャートである。
【0233】同図において、Hsyncは水平同期信号、Dat
aloadはラッチ回路6へのロード信号、D1〜DNは前
述の変調手段の列1〜Nへの入力信号、PwmstartはPW
Mカウンタの同期クリア信号、PwmclkはPWMカウンタ
のクロックである。また、XD1〜XDNは変調手段の
第1〜第N列の出力を表している。
【0234】同図にあるように1水平走査期間が始まる
と、ラッチ回路6は画像データをラッチするとともに変
調手段へデータを転送する。
【0235】PWMカウンタは、同図に示したように、
Pwmstart、Pwmclkに基づいてカウントを開始し、カウン
ト値が255になるとカウンタをストップしカウント値
255を保持する。
【0236】各列毎に設けられているコンパレータは、
PWMカウンタのカウント値と各列の画像データを比較
し、PWMカウンタの値が画像データ以上のときHig
hを出力し、それ以外の期間はLowを出力する。
【0237】コンパレータの出力は、各列のスイッチの
ゲートに接続されており、コンパレータの出力がLow
の期間は同図の上側(VPWM側)のスイッチがON、
下側(GND側)のスイッチがOFFとなり、変調配線
を電圧VPWMに接続する。
【0238】逆にコンパレータの出力がHighの期間
は、同図の上側のスイッチがOFFし、下側のスイッチ
がONするとともに、変調配線の電圧をGND電位に接
続する。
【0239】各部が以上のように動作することで、変調
手段が出力するパルス幅変調信号は、図19のD1、D
2、DNに示したような、パルスの立ち上がりが同期し
た波形となる。
【0240】(補正データ算出手段)補正データ算出手
段は前述した補正データ算出方法により、電圧降下の補
正データを算出する回路である。補正データ算出手段は
図20に示すように離散補正データ算出部と補正データ
補間部の2つのブロックから構成される。
【0241】離散補正データ算出部は入力された映像信
号から電圧降下量を算出し、電圧降下量から補正データ
を離散的に計算する手段である。同部は計算量やハード
ウエア量を減少させるために、前述の縮退モデルの概念
を導入して、補正データを離散的に算出する。
【0242】離散的に算出された補正データは補正デー
タ補間部により補間され、画像データの大きさやその水
平表示位置xに適合した補正データCDが算出される。
【0243】(離散補正データ算出部)図21は本発明
の離散的補正データを算出するための離散補正データ算
出部である。離散補正データ算出部は、以下に述べるよ
うに、画像データをブロックわけし、ブロックごとの統
計量(点灯数)を算出するとともに、統計量から各ノー
ドの位置における、電圧降下量の時間変化を計算する電
圧降下量算出部としての機能と、各時間ごとの電圧降下
量を発光輝度量に変換する機能、および発光輝度量を時
間方向に積分して、発光輝度総量を算出する機能、およ
びそれらから離散的な基準点における、画像データの基
準値に対する補正データを算出する手段である。
【0244】図21において100a〜100cは点灯
数カウント手段、101a〜101cは各ブロックごと
の、各時刻における点灯数を格納するレジスタ群、10
2はCPU、103は式2及び3で記載したパラメータ
aijを記憶するためのテーブルメモリ、104は計算
結果を一時記憶するためのテンポラリレジスタ、105
はCPUのプログラムが格納されているプログラムメモ
リ、110は、電圧降下量を放出電流量に変換する変換
データが記載されたテーブルメモリ、106は、前述し
た離散的補正データの計算結果を格納するためのレジス
タ群である。
【0245】点灯数カウント手段100a〜100c
は、図21(b)に記載したようなコンパレータと加算
器などから構成されている。映像信号Ra,Ga,Ba
はそれぞれコンパレータ107a〜cに入力され、逐次
Cvalの値と比較される。なお、Cvalは前述してきた画像
データに対して設定した、画像データ基準値に相当す
る。
【0246】コンパレータ107a〜cはCvalと画像デ
ータの比較を行い画像データの方が大きければHigh
を出力し小さければLowを出力する。
【0247】コンパレータの出力は加算器108及び1
09により互いに足し算され、さらに加算器110によ
りブロックごとに加算をおこない、ブロックごとの加算
結果を各々のブロックごとの点灯数としてレジスタ群1
01a〜cへと格納する。
【0248】点灯数カウント手段100a〜cにはコン
パレータの比較値Cvalとしてそれぞれ0、64、12
8、192が入力されている。
【0249】結果として、点灯数カウント手段100a
は画像データのうち、0より大きい画像データの個数を
カウントしそのブロックごとの総計をレジスタ101a
に格納する。
【0250】同様に、点灯数カウント手段100bは画
像データのうち、64より大きい画像データの個数をカ
ウントし、そのブロックごとの総計をレジスタ101b
に格納する。
【0251】同様に、点灯数カウント手段100cは画
像データのうち、128より大きい画像データの個数を
カウントし、そのブロックごとの総計をレジスタ101
cに格納する。
【0252】同様に、点灯数カウント手段100dは画
像データのうち、192より大きい画像データの個数を
カウントし、そのブロックごとの総計をレジスタ101
d格納する。
【0253】ブロックごと、時間ごとの点灯数カウント
されると、CPUはテーブルメモリ103に格納された
パラメータテーブルaijを随時読み出して、式2〜5
に従い、電圧降下量を計算し、計算結果をテンポラリレ
ジスタ104に格納する。
【0254】本例ではCPUに式2の計算を円滑におこ
なうための積和演算機能を設けた。
【0255】式2に挙げた演算を実現する手段として
は、CPUで積和演算を行わないでもよく、例えば、そ
の計算結果をメモリに入れておいてもよい。
【0256】すなわち、各ブロックの点灯数を入力と
し、考えられるすべての入力パターンに対し、各ノード
位置の電圧降下量をメモリに記憶させておいても構わな
い。
【0257】電圧降下量の計算が完了するとともに、C
PUはテンポラリレジスタ104から、各時間、各ブロ
ックごとの電圧降下量をよみだし、テーブルメモリ2
(110)を参照して、電圧降下量を放出電流量に変換
し、式12〜22に従って、離散的補正データを算出し
た。
【0258】計算した離散的補正データは、レジスタ群
106に格納した。
【0259】(補正データ補間部)補正データ補間部は
画像データの表示される位置(水平位置)及び、画像デ
ータの大きさに適合した補正データを算出するための手
段である。同手段は離散的に算出された補正データを補
間することにより、画像データの表示位置(水平位置)
及び、画像データの大きさに応じた補正データを算出す
る。
【0260】図22は補正データ補間部を説明するため
の図である。
【0261】同図において123は画像データの表示位
置(水平位置)xから、補間に用いる離散的補正データ
のノード番号n及びn+1を決定するためのデコーダで
あり、124は画像データの大きさから、式17〜式1
9のkおよびk+1を決定するためのデコーダである。
【0262】また、セレクタ125〜128は、離散的
補正データを選択して、直線近似手段に供給するための
セレクタである。
【0263】また、121〜123は、それぞれ式17
〜19の直線近似を行うための直線近似手段である。
【0264】図23に直線近似手段121の構成例を示
す。一般に直線近似手段は式17〜19の演算子にあら
わされるように、減算器,積算器,加算器,割り算器な
どによって構成可能である。
【0265】しかし、望ましくは離散的補正データを算
出するノードとノードの間の列配線本数や、離散的補正
データを算出する画像データ基準値の間隔(すなわち電
圧降下を算出する時間間隔)が2のべき乗になるように
構成するとハードウエアを非常に簡単に構成できるとい
うメリットがある。それらを2のべき乗に設定すれば、
図23に示した割り算器において、Xn+1−Xnは2
のべき乗の値となり、ビットシフトすればよい。
【0266】Xn+1−Xnの値がいつも一定の値であ
って、2のべき乗で表される値であるならば、加算器の
加算結果をべき乗の乗数分だけシフトして出力すればよ
く、あえて割り算器を作製する必要がない。
【0267】また、これ以外の箇所でも離散的補正デー
タを算出するノードの間隔や、画像データの間隔を2の
べき乗とすることにより、たとえばデコーダ123〜1
24を簡単に作製することが可能となるとともに、図2
3の減算器で行っている演算を簡単なビット演算に置き
換えることができるなど、非常にメリットが多い。 (補正データ調整手段)補正データ算出手段で算出され
た補正データCDは補正データ調整手段に入力される。
補正データ調整手段は、補正データCDに対し、後述す
る調整を施す手段である。調整を施された補正データC
D2は図13に示すように、加算器12に供給され、画
像データと加算が行われる。なお、補正データ調整手段
の目的は、補正の忠実性と、画像の発光輝度を調整する
ための手段であって、後述するような、乗算器や、リミ
ッタなどによって構成される手段である。これまで述べ
てきたように、補正データ算出手段から算出された補正
データCDを画像データに加算を行い、画像を表示すれ
ば、電圧降下の影響を忠実に補正することができ、画質
が大きく改善されるという効果がある。しかし電圧降下
を補正すると、画質は大きく改善される一方で、変調手
段の入力である画像データ(補正画像データ)の内訳と
して、補正に用いられる分が存在するため、画面として
みた場合の輝度が暗くなるという現象があった。図24
は、これまで述べてきた、本発明の画像表示装置の一連
の補正の処理を模式的に表した図である。まず同図
(a)は入力された画像データの例であって、縦軸は画
像データの大きさ、横軸はピクセル位置を表している。
これに対し、前述の補正データ算出手段は、図24
(b)に示すような補正データCDを算出する。(な
お、同図の補正データはひとつの例を模式的に示したも
のであって、絶対的な大きさなどは意味を持たない。) 補正データCDと画像データは加算器によって加算さ
れ、図24(c)のような補正画像データDoutとなる。
なお、図24(c)において、棒グラフの斜線の部分は
補正データ、白の部分は、画像データを表している。さ
らに、前述した最大値検出回路、及びゲイン算出回路、
乗算器などにより、図24(c)の補正画像データDout
は、変調手段の入力範囲に収まるように、ゲインGが乗
算され、図24(d)のような補正画像データとして変
調手段へと供給され、変調が行われる。このように、変
調手段へ入力される補正画像データとしては、もともと
の画像データの部分と、電圧降下の補正に用いられる部
分とによって表すことができる。発明者らは、補正画像
データの内訳として、補正で用いられる部分が小さいほ
ど、補正を行うことによる輝度の低下は少なく、逆に補
正で用いられる部分が大きいほど、輝度の低下が大きく
なる関係があることを確認している。また、発明者ら
は、さまざまな画像を画像表示装置に表示させて、補正
の効果を確認したところ、画像データに加算する補正デ
ータとしては、電圧降下の影響を忠実に補正するという
観点では、上述した補正データ算出手段の算出結果をそ
のまま用いたほうが好ましいが、その一方で補正データ
にたとえば0.7の値をとるゲインを乗算して画像デー
タに補正を施したところ、電圧降下の影響は若干確認で
きるものの、表示画像の発光輝度が明るくなり、ダイナ
ミックな画像を表示することができた。上述の例では、
補正データに乗算する値としては、0.7を用いたが、
この値も、表示する画像の種類や、ユーザーの好みなど
に合わせて調整することが好ましい。たとえば、コンピ
ュータ画像などのように、電圧降下の補正としては忠実
に補正することが要求され、発光輝度はそれほど必要で
ない表示画像の場合には、乗算するゲインを1に選択す
ることが好ましい。たとえば、自然画のように、電圧降
下の補正の忠実性よりも輝度が優先される場合には、電
圧降下の補正を軽めに行うために、乗算するゲインを
0.5〜0.7程度に選択することが好ましかった。な
お、ゲインの値としては、0〜1の範囲をとることはい
うまでもない。また、より高品質な画像の提供を行うた
めには、これらのゲインの値は、ユーザがリモコンなど
で設定する画面の表示モード(たとえばスタンダードモ
ード、ダイナミックモード、シネマモード、コンピュー
タモードなど)に対して予め設定値が格納されていて、
モードの切り替えに合わせて自動的に設定を切り替えて
もよい。また、発明者らは、上述したように補正データ
CDにゲインを乗算して補正データの大きさを調整する
のではなく、補正データCDをリミットするリミット回
路(補正データリミッタ)を設けても同様な効果がある
ことを確認している。
【0268】補正データリミッタは、例えば、補正デー
タと設定されたリミット量(limiter value)との比較
を行い、補正データの方が大きければリミット量を出力
し、補正データの方が小さければ補正データを出力する
回路である。このような回路は詳しく述べないが、コン
パレータとレジスタなどによって簡単に構成することが
できる。この場合、リミッタの入出力特性は図25
(a)に示したような特性となる。
【0269】また、補正データリミッタは、テーブルメ
モリによっても実現できる。なお、この場合、テーブル
メモリのアドレスを入力として、データを出力として対
応させる。テーブルメモリには、図25(a)のような
折れ線のリミッタ特性が記憶されていてもよいし、図2
5(b)のような、リミッタ値を境にして、飽和する、
いわゆる飽和特性が記憶してもよい。またこのリミッタ
によって補正データの大きさを制限する場合において
も、そのリミット値は、前述のゲインと同じように、表
示する画像のモードやユーザーの好み、表示する画像の
種類に応じて決定することが好ましかった。なお、図1
7(b)は同図(a)のように算出された補正データに
ゲインを乗算することにより、補正データの大きさを制
限した例である。また、図17(c)は同図(a)のよ
うに算出された補正データをリミットすることにより、
補正データの大きさを制限した例である。また、上述し
た乗算器とリミッタをともに備えてもよいことは言うま
でもない。
【0270】(各部の動作タイミング)図26に各部の
動作タイミングのタイミングチャートを示す。
【0271】なお、同図においてHsyncは水平同期信
号、DotCLKはタイミング発生回路の中のPLL回路によ
り水平同期信号Hsyncから作成したクロック、R、G、
Bは入力切り替え回路からのディジタル画像データ、Da
taはデータ配列変換後の画像データ、Dlimはリミッタ手
段の出力であって、電圧降下補正を施された補正画像デ
ータ、TSFTはシフトレジスタ5へ補正画像データDlimを
転送するためのシフトクロック、Dataloadはラッチ回路
6へデータをラッチするためのロードパルス、Pwmstart
は前述のパルス幅変調の開始信号、変調信号XD1は変
調配線1へ供給されるパルス幅変調信号の一例である。
【0272】1水平期間の開始とともに、入力切り替え
回路からディジタル画像データRGBが転送される。同
図では水平走査期間Iにおいて、入力される画像データ
をR#I、G#I、B#Iで表すと、それらは、データ配列変換
回路9では1水平期間の間、画像データを蓄えられ、水
平走査期間I+1において、表示パネルの画素配置に合
わせてディジタル画像データData#Iとして出力される。
【0273】R#I,G#I,B#Iは、水平走査期間Iにおい
て補正データ算出手段に入力される。同手段では、前述
した点灯数をカウントし、カウントの終了とともに、電
圧降下量が算出される。
【0274】電圧降下量が算出されるのにつづいて、離
散的補正データが算出され、算出結果がレジスタに格納
される。
【0275】走査期間I+1に移り、データ配列変換部
から、1水平走査期間前の画像データData_Iが出
力されるのに同期して、補正データ補間手段では離散的
補正データが補間され、補正データが算出される。補間
された補正データCDは補正データ調整手段により調整
が施され、補正データCD2として、加算器12に供給
される。
【0276】加算器12では、画像データDataと補正デ
ータ調整手段の出力である補正データCD2を順次加算
し、補正された補正画像データDlimをシフトレジスタへ
転送する。シフトレジスタはTsftにしたがって、一
水平期間分の補正画像データDlimを記憶するとともにシ
リアル・パラレル変換をおこなってパラレルな画像デー
タID1〜IDNをラッチ回路6に出力する。ラッチ回
路6はDataloadの立ち上がりにしたがってシフトレジス
タからのパラレル画像データID1〜IDNをラッチ
し、ラッチされた画像データD1〜DNをパルス幅変調
手段8へと転送する。
【0277】パルス幅変調手段8は、ラッチされた画像
データに応じたパルス幅のパルス幅変調信号を出力す
る。本実施形態の画像表示装置では、結果として、変調
手段が出力するパルス幅は、入力された画像データに対
し、2水平走査期間分おくれて表示される。
【0278】このような画像表示装置により画像の表示
を行ったところ、従来からの課題であった走査配線にお
ける電圧降下量を補正することができ、それに起因する
表示画像の劣化を改善することができ、非常に良好な画
像を表示することができた。
【0279】また、離散的に補正データを算出し、離散
的に計算した点と点の間はそれを補間して求めることに
より、補正データを非常に簡単に計算させることがで
き、さらに非常に簡単なハードウエアでそれを実現でき
るなど、非常に優れた効果があった。
【0280】(補正データ算出手段の適用対象等の他の
例)これまでの説明では、補正データ算出手段は、RG
Bパラレルな画像データから補正データを算出した場合
を示したが、特にこれにこだわることはない。
【0281】すなわち、データ配列変換部によりRGB
パラレルからRGBシリアルに変換された画像データを
用いても補正データを求めることができることは言うま
でもない。
【0282】この場合、補正データを算出するのに必要
な時間を確保するために、RGBシリアルな画像データ
を遅延するためのレジスタ、もしくはメモリが必要とな
るが、同様な補正を施すことができることは言うまでも
ない。
【0283】また、これまでの説明では、補正データ算
出手段した結果をデータ配列変換された、RGBシリア
ルな画像データに施した例を示したが、とくにこれにこ
だわることはない。
【0284】すなわち、データ配列変換部を単なるライ
ンメモリで置き換え、パラレルな画像データを入力し、
パラレルな画像データを出力するものとしても、ハード
ウエアの簡単な修正によって補正を施すことができるこ
とは言うまでもない。
【0285】もちろん、上記構成は、画像データのデー
タ配列変換(パラレル・シリアル変換)を行うのに必要
であったラインメモリと、そこでの遅延時間を積極的に
利用し、その遅延時間中に補正データを計算するととも
に、シリアルな画像データに補正を施すことにより、ハ
ードウエア量を節減する効果があることは言うまでもな
い。
【0286】以上のように、上述のように構成された画
像表示装置によれば、従来からの課題であった、走査配
線上の電圧降下による表示画像の劣化を好適に改善する
ことができた。
【0287】また、いくつかの近似を導入したことによ
り、電圧降下を補正するための、画像データの補正量を
簡単に好適に計算することができ、非常に簡単なハード
ウエアでそれを実現することができるなど、非常に優れ
た効果があった。
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像表示
装置によれば、従来からの課題であった、走査配線上の
電圧降下による表示画像の劣化を好適に改善することが
できた。また、いくつかの近似を導入したことにより、
電圧降下を補正するための、画像データの補正量を簡単
に好適に計算することができ、非常に簡単なハードウエ
アでそれを実現することができるなど、非常に優れた効
果があった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像表示装置の概観
を示す図である。
【図2】表示パネルの電気的な接続を示す図である。
【図3】表面伝導型放出素子の特性を示す図である。
【図4】表示パネルの駆動方法を示す図である。
【図5】電圧降下の影響を説明する図である。
【図6】縮退モデルを説明する図である。
【図7】離散的に算出した電圧降下量を示すグラフであ
る。
【図8】離散的に算出した放出電流の変化量を示すグラ
フである。
【図9】補正データの他の算出方法を説明するための図
である。
【図10】画像データの大きさが128の場合の補正デ
ータの算出例を示す図である。
【図11】画像データの大きさが192の場合の補正デ
ータの算出例を示す図である。
【図12】補正データの補間方法を説明するための図で
ある。
【図13】補正回路を内蔵した画像表示装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図14】画像表示装置の走査回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図15】画像表示装置の逆γ処理部の構成を示すブロ
ック図である。
【図16】画像表示装置のデータ配列変換部の構成を示
すブロック図である。
【図17】本発明の補正データ調整手段の処理を説明す
るための図である。
【図18】画像表示装置の変調手段の構成及び動作を説
明する図である。
【図19】画像表示装置の変調手段のタイミングチャー
トである。
【図20】画像表示装置の補正データ算出手段の構成を
示すブロック図である。
【図21】画像表示装置の離散的補正データ算出部の構
成を示すブロック図である。
【図22】補正データ補間部の構成を示すブロック図で
ある。
【図23】直線近似手段の構成を示すブロック図であ
る。
【図24】本発明のデータの処理の概略的に説明するた
めの図である。
【図25】本発明の補正データリミッタ手段の特性を説
明するための図である。
【図26】画像表示装置のタイミングチャートである。
【図27】従来の画像表示装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 表示パネル 2 走査回路 8 パルス幅変調手段 12 加算器 14 補正データ算出手段 17 逆γ処理部 19 遅延回路 100a,100b,100c 点灯数カウント手段 101a,101b,101c レジスタ群 103 テーブルメモリ 110 テーブルメモリ 107a,107b,107c コンパレータ 123,124 デコーダ 1001 基板 1002 冷陰極素子 1003 行配線(走査配線) 1004 列配線(変調配線) 1007 フェースプレート 1008 蛍光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 H04N 5/66 A (72)発明者 斎藤 裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C058 AA01 AA12 BA02 BA05 BB03 BB13 BB25 CA14 5C080 AA08 AA18 BB05 DD30 EE29 EE32 GG08 JJ01 JJ02 JJ04 JJ05 JJ06

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の行配線及び列配線のそれぞれに対し
    て1本ずつ接続されマトリクス状に配置された複数の表
    示素子と、 前記行配線に接続され、順次行配線を走査する走査手段
    と、 前記列配線に接続された変調手段と、を備える画像表示
    装置であって、 入力された画像データに対して、前記行配線の抵抗分に
    よって発生する電圧降下の影響を補正する補正データを
    算出する補正データ算出手段と、 該補正データ算出手段の出力である補正データに対し
    て、その大きさを調整する補正データ調整手段と、 該補正データ調整手段の出力する補正データと前記画像
    データを演算して補正画像データを算出する、第1の演
    算手段を備え、 前記変調手段は、前記補正画像データに基づく信号を、
    各列配線に出力することを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】前記補正データ調整手段は、補正データに
    対して設定されたリミット量にもとづいて、補正データ
    の大きさを制限する補正データリミット手段であること
    を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】前記リミット量の設定値を変更する補正リ
    ミット量設定手段を備えることを特徴とする請求項2に
    記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】前記補正リミット量設定手段は、入力され
    た映像信号の種類に応じて、設定値を変更することを特
    徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】前記補正リミット量設定手段は、選択され
    た表示モードに応じて、設定値を変更することを特徴と
    する請求項3に記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】前記補正データリミット手段は、 補正データと設定されたリミット量との比較を行い、補
    正データの方が大きければリミット量を出力し、補正デ
    ータの方が小さければ、補正データを出力するコンパレ
    ータを備えることを特徴とする請求項2乃至5のいずれ
    か一つに記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】前記補正データ調整手段は、テーブルメモ
    リを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    一つに記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】前記補正データ調整手段は、該補正データ
    算出手段の出力である補正データに対して、0〜1の範
    囲をとる第1ゲインを乗算する乗算器であることを特徴
    とする請求項1乃至7いずれか一つに記載の画像表示装
    置。
  9. 【請求項9】前記第1ゲインの設定を変更するゲイン設
    定手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の画像
    表示装置。
  10. 【請求項10】前記ゲイン設定手段は、入力された映像
    信号の種類に応じて、第1ゲインの設定値を変更するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】前記ゲイン設定手段は、選択された表示
    モードに応じて、第1ゲインの設定値を変更することを
    特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
  12. 【請求項12】前記第1の演算手段は、画像データと、
    前記補正データ調整手段の出力する補正データとを加算
    する加算器であることを特徴とする請求項1乃至11の
    いずれか一つに記載の画像表示装置。
  13. 【請求項13】前記補正画像データの最大値を検出する
    最大値検出手段と、 該最大値検出手段によって検出された最大値に基づい
    て、ゲインを算出するゲイン算出手段と、 前記補正画像データに対して、前記ゲイン算出手段によ
    り算出されたゲインを乗算する第2の演算手段を有して
    おり、 前記変調手段は、該第2の演算手段による演算結果に従
    う信号を、各列配線に出力することを特徴とする請求項
    1乃至12のいずれか一つに記載の画像表示装置。
  14. 【請求項14】前記ゲイン算出手段は、前記第2の演算
    手段の出力する補正画像データが、変調手段の入力範囲
    に収まるように、前記最大値からゲインを算出すること
    を特徴とする請求項13に記載の画像表示装置。
  15. 【請求項15】前記最大値検出手段は、前記補正画像デ
    ータのフレーム内の最大値を検出することを特徴とする
    請求項13に記載の画像表示装置。
  16. 【請求項16】前記表示モードの選択肢は、輝度を優先
    するモードと、表示品位を優先するモードを含むことを
    特徴とする請求項5または11に記載の画像表示装置。
  17. 【請求項17】前記補正データ算出手段は、 同一行配線に沿って設定された基準点によって該行配線
    を複数の領域に分割し、さらに、入力画像データに対し
    て、複数の離散的な画像データ基準値を設定し、 前記基準点における、前記離散的な画像データ基準値に
    対する、補正データを算出する離散的補正データ算出手
    段と、 前記基準点において、前記離散的な画像データ基準値に
    対して算出された、離散的な補正データを補間し、入力
    された画像データの水平表示位置と、その大きさに応じ
    た補正データを算出する補正データ補間手段と、を備え
    ることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一つに
    記載の画像表示装置。
  18. 【請求項18】前記変調手段は、該変調手段への入力に
    応じて決まるパルス幅を有する信号を各列配線に出力す
    るパルス幅変調手段であることを特徴とする請求項1乃
    至17のいずれか一つに記載の画像表示装置。
  19. 【請求項19】前記表示素子は、冷陰極素子であること
    を特徴とする請求項1乃至18のいずれか一つに記載の
    画像表示装置。
  20. 【請求項20】前記冷陰極素子は表面伝導型放出素子で
    あることを特徴とする請求項19に記載の画像表示装
    置。
  21. 【請求項21】複数の行配線及び列配線のそれぞれに対
    して1本ずつ接続されマトリクス状に配置された複数の
    表示素子と、 前記行配線に接続され、順次行配線を走査する走査手段
    と、 前記列配線に接続された変調手段と、を備える画像表示
    装置の表示方法であって、 入力された画像データに対して、前記行配線の抵抗分に
    よって発生する電圧降下の影響を補正するための補正デ
    ータを算出する補正データ算出工程と、 該補正データ算出工程で得た補正データに対して、その
    大きさを制限するリミット工程と、 該リミット工程の出力である補正データと前記画像デー
    タを演算して補正画像データを算出する、第1の演算工
    程と、 該第1の演算工程の出力である補正画像データに基づく
    信号を、各列配線に印加する変調信号印加工程とを含む
    こと特徴とする画像表示装置の表示方法。
  22. 【請求項22】複数の行配線及び列配線のそれぞれに対
    して1本ずつ接続されマトリクス状に配置された複数の
    表示素子と、 前記行配線に接続され、順次行配線を走査する走査手段
    と、 前記列配線に接続された変調手段と、を備える画像表示
    装置の表示方法であって、 入力された画像データに対して、前記行配線の抵抗分に
    よって発生する電圧降下の影響を補正するための補正デ
    ータを算出する補正データ算出工程と、 該補正データ算出工程の出力である補正データに対し
    て、第1ゲインを乗算する乗算工程と、 前記乗算工程の出力する補正データと前記画像データを
    演算して補正画像データを算出する、第1の演算工程
    と、 該第1の演算工程の出力である補正画像データに基づく
    信号を、各列配線に印加する変調信号印加工程と、を含
    むことを特徴とする画像表示装置の表示方法。
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