JP2003028863A - 生化学解析システム - Google Patents

生化学解析システム

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JP2003028863A
JP2003028863A JP2001213094A JP2001213094A JP2003028863A JP 2003028863 A JP2003028863 A JP 2003028863A JP 2001213094 A JP2001213094 A JP 2001213094A JP 2001213094 A JP2001213094 A JP 2001213094A JP 2003028863 A JP2003028863 A JP 2003028863A
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真人 染
Masahiro Eto
雅弘 江藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生化学解析において、効率向上を図ると共
に、目視により確認も可能とする。 【解決手段】 メンブレン10の各々の孔12の位置に
対応した蓄積性蛍光体シートの部位に、励起光を照射し
て輝尽発光光を生じさせる点励起手段および各々の前記
部位から生じた輝尽発光光を読み取って、スポット毎の
数値データNを得る検出装置50と、数値データNに対
して解析を行う数値データ用解析装置60と、数値デー
タNに基づいて疑似画像データGを作成する疑似画像デ
ータ作成装置70と、疑似画像データGを画像として表
示するモニタ82および画像データ用解析ソフトウェア
が備えられたコンピュータ80とを有する生化学解析用
システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生化学解析システ
ム、より詳細には、基板上の異なる位置に、生体由来の
物質と特異的に結合可能で、かつ、構造または特性が既
知の複数の種類の特異的結合物質が夫々配置されてなる
複数のスポット状の領域を有する生化学解析用チップを
用いて、生体由来の物質の構造または特性を解析する生
化学解析システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、生体由来の物質の構造または特性
を解析するシステムとして、例えば、スライドガラス板
やメンブレンフィルタなどの担体表面上の異なる位置
に、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、ア
ブザイム、その外の蛋白質、核酸、cDNA、DNA、
RNAなど、生体由来の物質と特異的に結合可能で、か
つ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結
合物質を、スポッター装置を用いて滴下して、多数の独
立したスポットを形成し、次いで、ホルモン類、腫瘍マ
ーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その外の蛋白
質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽出、単
離などによって生体から採取され、あるいは、化学的、
化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であっ
て、蛍光物質、蛍光色素などの蛍光標識物質によって標
識された物質を、ハイブリダイゼーションなどによっ
て、特異的結合物質に、特異的に結合させたマイクロア
レイに、励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識
物質から発せられた蛍光などを光電的に検出して、生化
学解析用画像データを得、生体由来の物質を解析するマ
イクロアレイ解析システムが開発されている。このマイ
クロアレイ解析システムによれば、スライドガラス板や
メンブレンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、
数多くの特異的結合物質のスポットを高密度に形成し
て、標識物質によって標識された生体由来の物質をハイ
ブリダイズさせることによって、短時間で生体由来の物
質を解析することが可能になるという利点がある。
【0003】また、蛍光物質を標識物質として利用した
マイクロアレイ解析システム以外に、放射性標識物質を
利用したマイクロアレイ解析システムも提案されてい
る。放射性標識物質を用いたマイクロアレイ解析システ
ムにおいて、メンブレンフィルタなどの担体表面上の異
なる位置に、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、
抗原、アブザイム、その外の蛋白質、核酸、cDNA、
DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結合可
能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知の
特異的結合物質を、スポッター装置を用いて滴下して、
多数の独立したスポットを形成し、次いで、ホルモン
類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、そ
の外の蛋白質、核酸、cDNA、DNA、mRNAな
ど、抽出、単離などによって生体から採取され、あるい
は、化学的、化学修飾などの処理が施された生体由来の
物質であって、放射性標識物質によって標識された物質
を、ハイブリダイゼーションなどによって特異的結合物
質に特異的に結合させたマイクロアレイを、輝尽性蛍光
体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シー
トと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、その後、輝
尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性蛍光体層から発
せられた輝尽発光光を光電的に検出して生化学解析用画
像データを生成し、生体由来の物質を解析することが行
われている。
【0004】また、担体表面の異なる位置に、特異的結
合物質をスポット状に高密度に形成し、化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
によって標識された生体由来の物質を、スポット状の特
異的結合物質に特異的に結合させて、選択的に標識して
得たマイクロアレイを、化学発光基質と接触させて可視
光波長域の化学発光を生じさせ、この化学発光を光電的
に検出して生化学解析用画像データを生成し、画像処理
を施して、CRTなどの表示手段または写真フィルムな
どの記録材料上に、化学発光画像を再生して、遺伝子情
報などの生体由来の物質に関する情報を得るようにした
マイクロアレイ解析システムも知られている。
【0005】上述した放射性標識物質、蛍光標識物質、
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質のいずれか1つを用いたマイクロアレイ
解析システムの他に、上記3つの標識物質全部、または
任意の2つの組合せを標識物質として利用したマイクロ
アレイ解析システムも提案されている。
【0006】また、前述した生化学解析用画像データを
生成し、生化学解析を行うシステム以外に、マイクロア
レイの特性、すなわち特異的結合物質が配置された部位
(スポットの部位)からだけ標識信号が生じる可能性が
あることを利用し、マイクロアレイのスポット部位(蓄
積性蛍光体シートを用いるシステムにおいては、蓄積性
蛍光体シートにおける、マイクロアレイのスポットに対
応した部位)から発せられた標識信号だけを読み取り、
各々のスポットから発せられた標識信号の数値データを
得、該数値データに基づいて生化学解析を行い、解析の
スピードを早くし、解析システム全体の効率を向上させ
る生化学解析システムも提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、医療現
場などにおいては、解析を行う者(以下解析者という)
は、マイクロアレイ全体の信号を視覚的に確認し、マイ
クロアレイ全体に亘ってむら(例えばハイブリダイゼー
ションむら)などの有無を把握したいという要望があ
り、上述したスポット毎の数値データを生成して解析を
行う生化学解析システムでは、解析の効率向上を図るこ
とができるものの、このような要望に応えることができ
ない。
【0008】また、スポット毎の数値データを解析する
システムでは、従来の画像データを解析するソフトウェ
アは使用できないが、従来の使い慣れた画像データを解
析するソフトウェアを利用したいという要望もある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、解析の効率向上を図ると共に、従来の画像データ
解析あるいは画像処理のためのソフトウェアを使用する
ことができる、マイクロアレイ全体の信号を視覚的に表
示可能な生化学解析システムを提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の生化学解析シス
テムは、基板上の所定の複数位置に互いに異なる複数の
既知の特異的結合物質が配置されてなる複数の独立した
スポット状の領域を有する生化学解析用チップにおける
前記特異的結合物質に、放射性標識物質、蛍光性標識物
質および化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質のうち少なくとも1つの標識物
質によって標識された生体由来の物質を特異的に結合せ
しめ、前記生化学解析用チップの前記スポット状の領域
を選択的に標識する特異的結合手段と、前記特異的結合
手段により処理済みの前記生化学解析用チップを用い
て、選択的に標識された前記スポット状の領域の位置に
対応した標識信号を発生する標識信号生成手段と、前記
標識信号生成手段により生成された前記標識信号を読み
取って、前記スポット状の領域毎の数値データを生成す
る読取手段と、前記数値データに基づいて生化学解析を
実行する解析手段とからなる生化学解析システムであっ
て、前記数値データに基づいて、前記スポット状の領域
毎の前記標識信号を視覚的に表示可能な疑似画像データ
を作成する疑似画像データ作成手段と、前記疑似画像デ
ータを視覚的に表示する画像形成手段とを更に備えたこ
とを特徴とするものである。
【0011】ここで、「基板」とは、特異的結合物質を
安定に結合、点着できるものであればよく、例えばメン
ブレンフィルタやスライドガラス板等である。これらの
基板は特異的結合物質を安定に結合するために、前処理
がなされているものであってもよい。
【0012】「特異的結合物質」とは、ホルモン類、腫
瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他の
タンパク、核酸、cDNA、DNA、RNA等であっ
て、生体由来物質と特異的に結合可能な物質を意味す
る。「既知の」とは、特異的結合物質によって異なる
が、例えば核酸であればその塩基配列や塩基の長さ等
が、タンパクであればアミノ酸の組成等が分かっている
ことを意味する。ここで、基板上の所定の複数位置に配
置される特異的結合物質は、各位置毎に1種類の特異的
結合物質が配置されていることを意味する。
【0013】「生体由来物質」とは、基板上の所定の位
置に配置された既知の特異的結合物質と特異的に結合す
る物質であって、生体から抽出、単離等された物質を意
味するが、生体から直接抽出されたものだけでなく、こ
れらを化学処理、化学修飾等したものも含まれる。例え
ばホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブ
ザイム、その他のタンパク、核酸、cDNA、DNA、
mRNA等の物質である。
【0014】「標識物質」とは、生体由来物質から情報
を得るためにこれらの一部を改変し、あるいはこれらに
直接付加される、目印となる物質を意味する。標識物質
は、標識物質から放出される標識信号が検出でき、かつ
生体由来物質に取り込まれる規則性が予め分かっている
ものであれば特に限定されるものではない。例えばサイ
バーグリーンII、Cy5、フルオレセインイソチオシア
ネート等の蛍光色素や 32P、33P等の放射性同位体
を用いることができる。
【0015】また、「スポット状の領域」とは、前記基
板上に点着された前記特異的結合物質およびその部位を
意味し、本発明の説明においては「スポット」と同様な
意味を有するものとする。
【0016】また、前記生体由来の物質と結合物質との
「特異的に結合」とは、例えばDNAやRNA等で見ら
れる相補的なヌクレオチド配列の間に安定な二重鎖が形
成されるような場合(ハイブリダイゼーション)や、抗
原と抗体、ビオチンとアビジン等のように、特定の物質
とのみ選択的に反応する極めて特異性の高い結合を意味
する。
【0017】また、「数値データ」とは、前記生化学解
析用チップ全体に亘る画像データと対照的に、各々の前
記スポットの位置に対応した前記標識信号の強さを示す
数値からなるデータである。
【0018】また、「疑似画像データ作成手段」とは、
前記数値データを視覚的に表示可能な画像データに変換
するソフトウェアまたはこのソフトウェアが装備された
装置のことを意味し、数値データを一切修正を加えず画
像データに変換するだけのものであってもよいし、用途
に応じて、例えばより実際の画像データに近づけるため
に、特異的結合手段により処理される前の生化学解析用
チップを用いて得たチップ全体の画像データ(本質的に
はノイズとなる画像データ)をバックグランドとして合
成させるなどの修正を行うものであってもよい。
【0019】また、「画像形成手段」とは、前記数値デ
ータから作成された前記疑似画像データを視覚的に表示
するものであり、例えば、CRTなどの表示手段や、写
真フィルムなどの記録材料上に画像を再生する装置やプ
リンタなどを例として挙げることができる。
【0020】本発明の生化学解析システムにおいて、前
記生化学解析用チップとしては、放射線および/または
光を減衰させる性質を有する材料によって形成され、複
数の孔が形成された基板を備え、前記基板の前記複数の
孔内に、夫々吸着性領域が形成されており、前記スポッ
ト状の領域が、前記吸着性領域に、前記特異的結合物質
が固定されて形成されたものを用いることが好ましい。
【0021】ここで、「吸着性領域」は、前記孔内に吸
着性材料、望ましくは多孔質材料または繊維材料を充填
することによって形成されることができる。多孔質材料
と繊維材料を併用して、前記吸着性領域を形成してもよ
い。
【0022】また、前述の多孔質材料は、有機材料、無
機材料のいずれでもよく、有機/無機複合体でもよい。
【0023】また、前記複数の孔が、規則的なパターン
で形成されていることが好ましい。
【0024】また、前記複数の孔が、貫通孔であること
が好ましく、さらに、加工の容易さから、前記複数の貫
通孔に、吸着性材料を含んだ吸着性膜を圧入して前記吸
着性領域を形成することが望ましい。
【0025】また、「放射線を減衰させる性質を有する
材料」とは、前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間
の距離に等しい距離だけ、放射線が前記基板中を透過し
た時に、放射線のエネルギーを、1/5、望ましくは1
/10、より望ましくは1/100以下に減衰させる性
質を有する材料を意味する。
【0026】また、前記放射線を減衰させる性質を有す
る材料を用いて前記基板を形成する場合、一般に、比重
が大きいほど、放射線の減衰能が高くなるので、前記基
板は、比重が1.0g/cm以上の化合物材料または
複合材料によって形成されることが好ましく、比重が
1.5g/cm以上、23g/cm以下の化合物材
料または複合材料によって形成されることが、特に好ま
しい。
【0027】前記生体由来の物質が、前記放射性標識物
質によって標識されたものである場合、本発明の望まし
い態様においては、前記標識信号生成手段が、前記特異
的結合手段により処理済みの前記生化学解析用チップ
と、蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせて、前記放射性
標識物質によって前記蓄積性蛍光体シートを露光する露
光手段と、前記放射性標識物質によって露光された前記
蓄積性蛍光体シートに励起光を照射し、該蓄積性蛍光体
シートから輝尽発光光を前記標識信号として発生させる
蓄積性蛍光体シート励起手段とからなるものであり、前
記読取手段が、前記輝尽発光光を光電的に検出して前記
数値データを生成するものであることが好ましい。
【0028】ここで、「蓄積性蛍光体シート」は、支持
体の上に輝尽性蛍光体層が形成されたものであり、前記
生化学解析用チップと前記蓄積性蛍光体シートと重ね合
わせることとは、前記蓄積性蛍光体シートの前記輝尽性
蛍光体層が、前記生化学解析用チップの前記スポット状
の領域がある側と対向するように両者を密着させて重ね
合わせることを意味する。
【0029】また、前記蓄積性蛍光体シートは、支持体
の上に複数のドット状の輝尽性蛍光体層領域が互いに離
間して設けられて形成されたものであり、前記複数のド
ット状の輝尽性蛍光体層領域の位置および大きさは、前
記生化学解析用チップの前記スポット状の領域の位置お
よび大きさに対応しているものであることが好ましい。
【0030】本発明の生化学解析システムは、前記蛍光
性標識物質によって標識された前記生体由来の物質の解
析にも適用することが可能であり、この場合、前記標識
信号生成手段は、前記特異的結合手段により処理済みの
前記生化学解析用チップに励起光を照射し、前記蛍光物
質を励起して蛍光を前記標識信号として発生させる蛍光
物質励起手段であり、前記読取手段は、前記蛍光を光電
的に検出して前記数値データを生成するものである。
【0031】また、本発明の生化学解析用システムは、
前記化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質
の解析にも適用することが可能であり、この場合、前記
標識信号生成手段は、前記特異的結合手段により処理済
みの前記生化学解析用チップに前記化学発光基質を接触
させ、前記標識物質から化学発光を前記標識信号として
発生させる化学発光発生手段であり、前記読取手段は、
前記化学発光を光電的に検出して数値データを生成する
ものである。
【0032】
【発明の効果】本発明の生化学解析システムによれば、
生化学解析用チップと、放射性標識物質、蛍光性標識物
質および化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質のいずれか1つまたは任意の組
合せにより標識された生体由来の物質とを結合させ、し
かる後に、結合時に用いられた標識物質に対応した標識
信号生成手段により標識信号を放出させ、生化学解析用
チップの各々のスポット(または蓄積性蛍光体シート
の、スポットに対応した部位)から発せられた標識信号
を読み取ってスポット毎の数値データを生成し、生体由
来の物質の構造や、特性などの解析に供すると共に、ス
ポット毎の数値データから疑似画像データを作成し、画
像形成装置によって疑似画像を表示させることによっ
て、解析を早くし、システム全体の効率を向上させると
共に、生化学解析用チップ全体の信号を視覚的に確認す
ることを可能とし、生化学解析用チップ全体に亘ってハ
イブリダイゼーションのむらなどの有無を把握すること
ができる。
【0033】また、疑似画像を、従来の画像データを生
成する解析システムの解析用ソフトウェアを用いて解析
して得た結果と、前記数値データを解析して得た結果と
比較することもでき、従来の画像データを解析するソフ
トウェアを利用して、解析結果をより安心のできるもの
とすることができる。
【0034】また、本発明における生化学解析用チップ
は、請求項2記載の生化学解析用チップを用いれば、基
板上にスポットを高密度に形成し、解析の効率向上を図
ることを可能にすると共に、特異的結合手段により処理
済みの生化学解析用チップを用いて標識信号を発生する
時、スポットから発せられた放射線や、蛍光や、化学発
光の散乱を防ぐことができるので、ノイズを減らし良い
解析結果を得ることができる。
【0035】また、放射性標識物質および放射性標識物
質に対応して蓄積性蛍光体シートを用いた生化学解析用
システムにおいて、蓄積性蛍光体シートとして、請求項
4記載の蓄積性蛍光体シートを用いれば、蓄積性蛍光体
シートと特異的結合手段により処理済みの生化学解析用
チップと重ね合わせる際に、蓄積性蛍光体シートの各々
のドット状の輝尽性蛍光体層領域と、生化学解析用チッ
プの各々のスポットと、夫々位置を合せて重ね合わせる
ことができるので、各々のスポットから発せられた放射
線が、自分と対応したドット状の輝尽性蛍光体層だけを
露光するので、隣接するスポットと対応した蓄積性蛍光
体シートにおける部位を露光し、ノイズを生じさせるこ
とを防ぐことができる。
【0036】また、ドット状の輝尽性蛍光体層領域が設
けられてなる蓄積性蛍光体シートと請求項2記載の生化
学解析用チップとを合せて用いれば、蓄積性蛍光体シー
トの各々のドット状の輝尽性蛍光体層領域の位置および
大きさを生化学解析用チップの各々の孔の位置と大きさ
を対応しているので、ノイズの発生を一層防ぐことがで
きる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
よる生化学解析システムの実施形態について説明する。
【0038】図1は、本発明による生化学解析用システ
ムの実施形態の1例を示すブロック図であり、図2は本
実施形態の解析システムに用いられた生化学解析用チッ
プの基板(メンブレン10)の詳細構造を示す図であ
る。
【0039】図2に示すように、本実施形態の解析シス
テムに用いられるメンブレン10は、放射線を減衰させ
る性質を有するアルミニウムの金属板の上に、多数の略
円形の貫通孔12が高密度に形成され、これらの多数の
貫通孔12の内部には、酢酸セルロースなどの多孔質材
料14が充填されてなるものである。
【0040】図1に示すように、本実施形態の生化学解
析用システムは、メンブレン10の各々の貫通孔12に
特異的結合物質を滴下してスポットを形成して、生化学
解析用チップを作成するスポット装置20と、メンブレ
ン10に特異的結合物質がスポッティングされて作成さ
れた生化学解析用チップに、RI(放射性同位素)によ
り標識済み、解析対象となるサンプルを投与し、生化学
解析用チップのスポットを形成する特異的結合物質と選
択的に結合させて標識する(ハイブリダイズする)ハイ
ブリダイズ装置30と、蓄積性蛍光体シート(以下IP
シートという)とハイブリダイズされた生化学解析用チ
ップとを重ね合わせ、IPシートを露光する露光装置4
0と、露光済みのIPシートに励起光を照射して輝尽発
光光を発生させ、生化学解析用チップの各々のスポット
の位置(すなわち、メンブレン10の各々の孔12の位
置)に対応した部位から発せられた輝尽発光光を光電的
に読み取って、スポット毎の数値データNを生成する検
出装置と、数値データNに対して解析を行う数値データ
用解析装置60と、数値データNから疑似画像データG
を作成する疑似画像データ作成装置70と、疑似画像デ
ータGを視覚的に表示するCRT82および従来の画像
データを解析するソフトウェアが装備されたコンピュー
タ80とからなるものである。
【0041】次いで、本実施形態の生化学解析用システ
ムの動作について説明する。
【0042】まず、スポット装置20は、図2に示す構
造を有するメンブレン10の多数の貫通孔12に特異的
結合物質を滴下し、生化学解析用チップを作成する。し
かる後に、ハイブリダイズ装置30は、RI標識済みの
サンプルを、スポット装置20により作成された生化学
解析用チップに投与し、メンブレン10のスポットを選
択的に標識(ハイブリダイズ)する。
【0043】ハイブリダイズ装置30によりハイブリダ
イズ済みの生化学解析用チップは、次に露光工程に入
り、露光装置40において、IPシートと重ね合わせら
れることによって、IPシートを露光する。
【0044】露光済みのIPシートは、次に検出工程に
入る。検出装置50は、図示しない点励起手段により生
化学解析用チップのスポット位置(メンブレン10の孔
位置)に対応したIPシート上の部位に励起光を照射
し、IPシートから発せられた輝尽発光光を図示しない
読取手段によって読み取って、生化学解析用チップのス
ポット位置と対応したスポット毎の数値データNを生成
して数値データ用解析装置60および疑似画像データ作
成装置70に送信する。
【0045】数値データ用解析装置60は、数値データ
Nを用いて解析を行うが、疑似画像データ作成装置は、
数値データNを疑似画像データGに変換し、コンピュー
タ80に出力する。
【0046】コンピュータ80は、疑似画像データGを
モニタ(CRT82)に画像として表示させると共に、
従来の画像データ用解析用ソフトウェアを用いて疑似画
像データGに対して解析を行う。
【0047】一方、IPシートの露光に使用した生化学
解析用チップは、洗浄されれば、再利用可能となる。
【0048】本実施形態の生化学解析システムは、生化
学解析用チップにスポットを高密度に形成可能で、かつ
ハイブリダイズされた生化学解析用チップを用いてIP
シートを露光する際に、放射性標識物質から発せられた
電子線がメンブレン内部で散乱することと、隣接するス
ポットから発せられた電子線が露光されるべきIPシー
トの領域に散乱した電子線が入射することとを防ぐこと
ができるように、図2に示す構造のメンブレンを用いた
が、本発明の生化学解析システムに用いられるメンブレ
ンは、このようなメンブレンに限られるものではない。
【0049】また、メンブレンを洗浄して再利用する時
の便利さおよびメンブレンから生化学解析用チップを製
造する際の容易さから、本実施形態の生化学解析システ
ムに用いられたメンブレンは、その孔が貫通孔になって
いるが、基板上に複数の非貫通孔が形成され、これらの
非貫通孔の凹部内に吸着性材料が充填されてなるメンブ
レンを用いても勿論よい。
【0050】また、本実施形態の生化学解析システムに
おいて、基板を形成する材料としてアルミニウムを用い
たが、標識物質として放射性物質を用いた生化学解析シ
ステムにおいては、基板を形成する材料としては、放射
線を減衰させる性質を有していれば、金属材料、セラミ
ック材料またはプラスチック材料を用いることが好まし
いが、特に限定されるものではなく、無機化合物質材料
や、有機化合物質材料のいずれも使用することができ
る。
【0051】また、蓄積性蛍光体シート(IP)シート
として、支持体の上にドット状の輝尽性蛍光体層を離間
して設けてなるものを用いてもよい。そうすることによ
って、生化学解析用チップから発せられた放射線が、蓄
積性蛍光体シート内部で散乱することを防ぐことがで
き、ノイズを一層減少させることができる。
【0052】このように、本実施形態の生化学解析シス
テムによれば、生化学解析用チップのスポット毎の数値
データを生成し、生体由来の物質の構造や、特性などの
解析に供すると共に、スポット毎の数値データから疑似
画像データを作成し、画像形成装置によって疑似画像を
表示させることによって、解析を早くし、システム全体
の効率を向上させると共に、生化学解析用チップ全体の
信号を視覚的に確認することを可能とし、生化学解析用
チップ全体に亘ってハイブリダイゼーションのむらなど
の有無を把握することができる。
【0053】また、疑似画像を、従来の画像データを生
成する解析システムの解析用ソフトウェアを用いて解析
して得た結果と、前記数値データを解析して得た結果と
比較することもでき、従来の画像データを解析するソフ
トウェアを利用して、解析結果をより安心のできるもの
とすることができる。
【0054】本実施形態の生化学解析システムは、スポ
ットが形成されていないメンブレンの利用および使用済
みのメンブレンの再利用のため、スポット装置を備えた
ものとしたが、スポット済みの市販の生化学解析用チッ
プを用いる場合、スポット装置を設けない生化学解析シ
ステムとすることもできる。
【0055】上述の生化学解析システムは、標識物質に
放射性物質(RI)を用い、ハイブリダイズ済みの生化
学解析用チップとIPシートとを重ね合わせてIPシー
トを露光させ、後に該IPシートを検出して数値データ
を得るシステムを例としたが、本発明はもちろんこれに
限られるものではなく、例えば、前述の蛍光物質や、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質を標識物質として用い、標識物質の種類に
対応した標識信号生成手段と読取手段を備えた生化学解
析システムにも適用可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生化学解析システムの一実施形態を示
す構成図
【図2】図1に示した生化学解析システムに用いられた
メンブレンの構成を示す図
【符号の説明】
10 メンブレン 12 貫通孔 14 多孔性物質 20 スポット装置 30 ハイブリダイズ装置 40 露光装置 50 検出装置 60 数値データ用解析装置 70 疑似画像データ作成装置 80 コンピュータ 82 CRT
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/76 G01N 33/483 C 2H013 33/483 G01T 1/00 B 4B024 G01T 1/00 1/29 D 4B029 1/29 G03B 42/02 B 5C072 G03B 42/02 G21K 4/00 N G21K 4/00 G01N 37/00 102 H04N 1/04 C12N 15/00 F // G01N 37/00 102 H04N 1/04 E Fターム(参考) 2G043 AA01 BA16 DA02 DA06 EA01 GA21 GB28 MA16 NA01 NA05 2G045 DA13 DA14 DA36 FA11 FB02 FB03 FB08 FB12 FB13 GC15 2G054 AA06 CE02 EA01 EA02 EA03 GA04 GE09 2G083 AA03 AA09 BB03 BB05 CC03 EE10 2G088 EE27 FF05 GG10 GG25 HH08 JJ05 KK32 2H013 AC01 AC03 4B024 AA11 CA01 CA04 CA09 CA11 HA14 HA19 4B029 AA07 AA21 AA23 BB20 CC03 FA15 5C072 AA01 BA05 RA06 RA10 VA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の所定の複数位置に互いに異なる
    複数の既知の特異的結合物質が配置されてなる複数の独
    立したスポット状の領域を有する生化学解析用チップに
    おける前記特異的結合物質に、放射性標識物質、蛍光性
    標識物質および化学発光基質と接触させることによって
    化学発光を生じさせる標識物質のうち少なくとも1つの
    標識物質によって標識された生体由来の物質を特異的に
    結合せしめ、前記生化学解析用チップの前記スポット状
    の領域を選択的に標識する特異的結合手段と、 前記特異的結合手段により処理済みの前記生化学解析用
    チップを用いて、選択的に標識された前記スポット状の
    領域の位置に対応した標識信号を発生する標識信号生成
    手段と、 前記標識信号生成手段により生成された前記標識信号を
    読み取って、前記スポット状の領域毎の数値データを生
    成する読取手段と、 前記数値データに基づいて生化学解析を実行する解析手
    段とからなる生化学解析システムであって、 前記数値データに基づいて、前記スポット状の領域毎の
    前記標識信号を視覚的に表示可能な疑似画像データを作
    成する疑似画像データ作成手段と、 前記疑似画像データを視覚的に表示する画像形成手段と
    を更に備えたことを特徴とする生化学解析システム。
  2. 【請求項2】 前記生化学解析用チップが、放射線およ
    び/または光を減衰させる性質を有する材料によって形
    成され、複数の孔が形成された基板を備え、 前記基板の前記複数の孔内に、夫々吸着性領域が形成さ
    れており、 前記スポット状の領域が、前記吸着性領域に、前記特異
    的結合物質が固定されて形成されたものであることを特
    徴とする請求項1記載の生化学解析システム。
  3. 【請求項3】 前記生体由来の物質が、前記放射性標識
    物質によって標識されたものであり、 前記標識信号生成手段が、前記特異的結合手段により処
    理済みの前記生化学解析用チップと、蓄積性蛍光体シー
    トとを重ね合わせて、前記放射性標識物質によって前記
    蓄積性蛍光体シートを露光する露光手段と、 前記放射性標識物質によって露光された前記蓄積性蛍光
    体シートに励起光を照射し、該蓄積性蛍光体シートから
    輝尽発光光を前記標識信号として発生させる蓄積性蛍光
    体シート励起手段とからなるものであり、 前記読取手段が、前記輝尽発光光を光電的に検出して前
    記数値データを生成するものであることを特徴とする請
    求項1または2記載の生化学解析システム。
  4. 【請求項4】 前記蓄積性蛍光体シートが、支持体の上
    に複数のドット状の輝尽性蛍光体層領域が互いに離間し
    て設けられて形成されたものであり、 前記複数のドット状の輝尽性蛍光体層領域の位置および
    大きさは、前記生化学解析用チップの前記スポット状の
    領域の位置および大きさに対応していることを特徴とす
    る請求項3記載の生化学解析システム。
  5. 【請求項5】 前記生体由来の物質が、前記蛍光性標識
    物質によって標識されたものであり、 前記標識信号生成手段が、前記特異的結合手段により処
    理済みの前記生化学解析用チップに励起光を照射し、前
    記蛍光物質を励起して蛍光を前記標識信号として発生さ
    せる蛍光物質励起手段であり、 前記読取手段が、前記蛍光を光電的に検出して前記数値
    データを生成するものであることを特徴とする請求項1
    または2記載の生化学解析システム。
  6. 【請求項6】 前記生体由来の物質が、前記化学発光基
    質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
    物質によって標識されたものであり、 前記標識信号生成手段が、前記特異的結合手段により処
    理済みの前記生化学解析用チップに前記化学発光基質を
    接触させ、前記標識物質から化学発光を前記標識信号と
    して発生させる化学発光発生手段であり、 前記読取手段が、前記化学発光を光電的に検出して前記
    数値データを生成するものであることを特徴とする請求
    項1記載の生化学解析システム。
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