JP2003025632A - 光プリントヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

光プリントヘッドおよび画像形成装置

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JP2003025632A JP2001220477A JP2001220477A JP2003025632A JP 2003025632 A JP2003025632 A JP 2003025632A JP 2001220477 A JP2001220477 A JP 2001220477A JP 2001220477 A JP2001220477 A JP 2001220477A JP 2003025632 A JP2003025632 A JP 2003025632A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い光を取り出すことができるとともに、小
型化を図ることができる光プリントヘッドおよび画像形
成装置を提供する。 【解決手段】 光プリントヘッドの発光素子1は、1つ
の画素内において、基板上に、有機EL層と、透光性を
有し、かつ、基板よりも光の屈折率の大きい材料からな
り、有機EL層に電圧を印加する透明電極2と、互いに
独立した複数の電極であり、かつ、有機EL層を介して
透明電極2に対向して配されて透明電極2とともに有機
EL層に電圧を印加するAl電極3…と、透明電極2を
覆うように配され、透明電極2よりも光の屈折率の小さ
い材料からなる保護膜とを有する。Al電極3を選択駆
動することにより、有機EL層で発生した光は、透明電
極2を透過し、発光素子1の端面1aから放出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置、
およびその画像形成装置において露光に用いられる光プ
リントヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機やプリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真方式の画像形成装置(電子写真装置)
は、例えばLSU(レーザービームスキャナーユニッ
ト)などの露光装置、感光体ドラムおよび現像装置を有
している。ここで、露光装置は、回転する感光体ドラム
にレーザー光を照射することで、感光体ドラムの表面に
静電潜像を形成するものである。現像装置は、感光体ド
ラムにトナーを供給することで、上記静電潜像を現像
(可視化)するものである。また、感光体ドラムの表面
は、帯電ローラなどの帯電部材によって、所定の電位に
均一に帯電されている。
【0003】上記画像形成装置においては、まず、所定
の電位に均一に帯電された感光体ドラムの表面が、露光
装置からのレーザー光によって露光される。これによ
り、感光体ドラムの表面には、外部から入力された画像
データ(画像信号)に応じた静電潜像が形成される。そ
して、現像装置における現像ローラにより、感光体ドラ
ム上の静電潜像にトナーが付着し、この静電潜像は現像
されてトナー像(可視像)が形成される。
【0004】このように、露光装置は、感光体ドラムの
表面に静電潜像を形成するために、感光体ドラムに対し
て光を照射する必要があり、このため、発光素子を備え
ている。
【0005】ところで、上記画像形成装置における露光
の際と同様に、例えば、ワードプロセッサーやパーソナ
ルコンピュータなどのOA機器の表示素子にも、視認の
ためにバックライトなどとして発光素子が用いられてい
る。
【0006】このような表示素子に用いられる発光素子
においては、近年、特に、薄型化を図ることができる有
機エレクトロルミネッセンス層(以下、有機EL層と称
する)を用いた発光素子が注目されている。
【0007】上記有機EL層を用いた表示素子である有
機EL表示素子は、フラットパネルディスプレイとして
非常に有望な技術であるが、同時に、寿命が短い等の問
題も抱えている。
【0008】そこで、長寿命化を図る有機EL表示素子
として、例えば、特開平10−233285号公報に
は、櫛歯電極を用いた平面発光素子が記載されている。
この平面発光素子は、基板上に、有機EL層を挟んで一
対の電極が形成されている。その一方の電極は櫛歯電極
であり、互いに重ならないように配置された独立した電
極である。また、他方の電極は、全面電極である。
【0009】上記平面発光素子においては、有機EL層
で発生した光は、基板と平行な面から取り出される(面
発光となる)こととなる。また、櫛歯電極、即ち、複数
の独立した電極を有することにより、有機ELが使用で
きなくなる度に電極を切り換えることができる。即ち、
上記複数の独立した電極を順次走査することにより、平
面発光素子の寿命を延ばすことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の平面発光素子は面発光であるので、発光する
光の強度は、基板上の有機EL層の発光面(有機EL層
において基板と平行な面)の面積で決定される。即ち、
1つの照射部に対して、発光部(発光面)は1つとな
る。従って、強い光を照射する場合、発光面を大きくす
る必要があり、そのような場合、平面発光素子の大型化
を招来する。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、強い光を取り出すことが
できるとともに、小型化を図ることができる光プリント
ヘッドおよび画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光プリントヘッ
ドは、上記の課題を解決するために、1つの画素内に、
エレクトロルミネッセンス層と、該エレクトロルミネッ
センス層に電圧を印加する第1電極部材と、互いに独立
した複数の電極からなり、エレクトロルミネッセンス層
を介して第1電極部材に対向して配され、該第1電極部
材とともにエレクトロルミネッセンス層に電圧を印加す
る第2電極部材と、エレクトロルミネッセンス層で発生
した光を導く光導波路とを備え、第2電極部材における
複数の電極を選択駆動することによりエレクトロルミネ
ッセンス層で発生した光を、光導波路を介して端面に導
き、該端面から光を放出することを特徴としている。
【0013】通常、面発光の場合、発光する光の強度は
発光面の面積で決定される。即ち、強い光を照射する場
合、発光面を大きくする必要がある。また、面発光の場
合、複数の電極を選択駆動する場合、電極を切り換える
と、光プリントヘッドから放出される光の放出位置が変
化する。
【0014】しかしながら、上記の構成によれば、光導
波路により光が導かれ、光プリントヘッドの端面から発
光することにより、光を放出する面積をしぼることとな
り、光の強度を大きくすることとなる。即ち、画素面積
以上の発光面を得ることができる。従って、光プリント
ヘッドの高解像度化および小型化を図ることができる。
【0015】また、第2電極部材は1つの画素内に複数
の電極を有することにより、1つの画素内で選択駆動す
ることができる。従って、電極を切り換えても、光プリ
ントヘッドから放出される光の放出位置が変化すること
がない。これにより、例えば、光プリントヘッドを用い
て露光する場合でも、電極の切り換えによる露光位置の
変化を防止することができる。
【0016】さらに、例えば、第2電極部材が1つの画
素内に複数の電極を有するとしても、簡単な工程で所望
の形状にパターニングすることができるため、量産性に
優れた光プリントヘッドを提供することができる。
【0017】上記の光プリントヘッドは、第2電極部材
の電極のうち、1つの電極を選択して駆動することが好
ましい。
【0018】上記の構成によれば、例えば第2電極部材
がn本の電極からなるとすると、電極を切り換えること
により、寿命をn倍に延ばすことができる。
【0019】上記の光プリントヘッドは、第2電極部材
の複数の電極の各々について駆動するか否かを独立して
選択することが好ましい。
【0020】上記の構成によれば、駆動する電極の組み
合わせによって、放出する光の強度を変えることができ
る。従って、容易に階調制御を行うことができる。
【0021】上記の光プリントヘッドは、エレクトロル
ミネッセンス層で発生する光が端面から放出される際の
強度に重み付けをするために、対向する第1電極部材と
の間に印加する電圧が異なるように、第2電極部材にお
ける複数の電極の各々において重み付けがされているこ
とが好ましい。
【0022】上記の構成によれば、第2電極部材におけ
る複数の電極の各々において、発生する光の階調を変え
ることができる。従って、それらの電極を組み合わせて
選択し、駆動することにより、少ないビット数でも細か
い階調制御を行うことができる。
【0023】上記の光プリントヘッドは、第2電極部材
における複数の電極が、各々の電極の大きさが異なるよ
うに形成されていることが好ましい。
【0024】上記の構成によれば、電極の大きさを変え
ることにより、簡単に重み付けを行うことができる。従
って、少ないビット数でも細かい階調制御を行うことが
できる。
【0025】上記の光プリントヘッドは、第2電極部材
が、エレクトロルミネッセンス層で発生した光を放出す
る端面から該端面と対向する対向端面にむかって、重み
が小さくなるように重み付けされていることが好まし
い。
【0026】一般に、光が発生する位置から放出される
位置までの距離が長い程、光の減衰量は大きくなる。従
って、例えば電極が、光の放出位置から遠い位置に配さ
れている場合、光の減衰量は大きくなる。このため、放
出位置において所望の光量を得るためには、該光量を発
光位置で得る場合に必要な電極と比較すると、電極を大
きめに製造する必要がある。
【0027】しかしながら、上記の構成によれば、光の
放出位置である端面から遠ざかるにつれ重みは小さくな
る。従って、例えば、光の放出位置から遠い位置に配さ
れているため電極を大きめに製造する必要があったとし
ても、重みが小さければ、放出位置において所望の光量
を発光位置で得る場合と比較した場合、製造する電極の
大きさの差が小さくてすむ。
【0028】即ち、重みの大きいものを光の放出位置に
近い位置に、また、重みの小さいものを光の放出位置か
ら遠い位置に配することにより、光の放出位置(端面)
において所望の重み付けで発光するための、電極の制御
(例えば、製造上の制御)を容易にすることができる。
【0029】上記の光プリントヘッドは、光を放出する
端面と対向する対向端面に、入射する光を反射させる反
射板が配されていることが好ましい。
【0030】上記の構成によれば、端面から放出される
光量を大きくすることができる。即ち、光の取り出し効
率の向上を図ることができる。
【0031】上記の光プリントヘッドは、光導波路が、
光を導き、端面から光を放出する導波層と、導波層より
も光の屈折率が小さい反射層とからなり、導波層は、反
射層に挟まれるように配されていることが好ましい。
【0032】上記の構成によれば、導波層を透過する光
は、反射層との境界において全反射することができる。
従って、エレクトロルミネッセンス層で発生した光を、
効率よく端面まで導くことができる。
【0033】上記の光プリントヘッドは、光を放出する
端面と対向する対向端面の近傍に、光量を検出する光検
出器を備えていることが好ましい。
【0034】上記の構成によれば、発光レベルを検出す
ることができる。従って、例えば、光検出器の検出結果
に基づいて、第1・第2電極部材に印加する電圧を制御
することにより、安定した発光を行うことができる。ま
た、発光レベルを検出することにより、発光レベルの低
下の度合い、即ち、寿命を検出することができる。これ
により、適正なタイミングで第2電極部材の電極を切り
換えることができ、この結果、寿命を延ばすことができ
る。
【0035】上記の光プリントヘッドは、光導波路にお
いて、光を放出する端面側の端部は、曲面となっている
ことが好ましい。
【0036】上記の構成によれば、光プリントヘッドに
おける光を放出する端面がレンズの機能を有することと
なる。従って、光を放出する発光素子と結像素子である
レンズとを、一体化することができ、光プリントヘッド
の構造を簡単にすることができる。また、これにより、
レンズの位置調整を不要とすることができる。
【0037】本発明の光プリントヘッドは、上記の課題
を解決するために、帯電された像担持体上に静電潜像を
形成する露光装置に用いられ、上記像担持体に光を照射
して露光する光プリントヘッドであって、1つの画素内
において、基板上に、エレクトロルミネッセンス層と、
透光性を有し、かつ、基板よりも光の屈折率の大きい材
料からなり、エレクトロルミネッセンス層に電圧を印加
する第1電極部材と、互いに独立した複数の電極により
構成され、かつ、エレクトロルミネッセンス層を介して
第1電極部材に対向して配されて該第1電極部材ととも
にエレクトロルミネッセンス層に電圧を印加する第2電
極部材と、第1電極部材を挟んで第2電極部材と対向し
て、かつ、第1電極部材を覆うように配され、第1電極
部材よりも光の屈折率の小さい材料からなる表面膜とを
有する発光素子を備え、第2電極部材における複数の電
極を選択駆動することによりエレクトロルミネッセンス
層で発生した光は、上記第1電極部材を透過し、上記発
光素子の端面から放出されることを特徴としている。
【0038】上記の構成によれば、第1電極部材により
光が導かれ、光プリントヘッドの端面から発光すること
により、光を放出する面積をしぼることとなり、光の強
度を大きくすることとなる。即ち、画素面積以上の発光
面を得ることができる。
【0039】また、第2電極部材は1つの画素内に複数
の電極を有することにより、1つの画素内で選択駆動す
ることができる。従って、電極を切り換えても、光プリ
ントヘッドから放出される光の放出位置が変化すること
がない。これにより、例えば、光プリントヘッドを用い
て露光する場合でも、電極の切り換えによる露光位置の
変化を防止することができる。
【0040】本発明の画像形成装置は、上記の課題を解
決するために、上記記載の光プリントヘッドと、該光プ
リントヘッドから放出された光が照射されることにより
露光され像が形成される像担持体とを備えていることを
特徴としている。
【0041】上記の構成によれば、例えば電極を切り換
えても、光プリントヘッドから放出される光の放出位置
が変化することがない。従って、光プリントヘッドの電
極の切り換えによる露光位置の変化を防止することがで
きる。これにより、信頼性の高い画像形成装置を提供す
ることができる。
【0042】上記の画像形成装置は、光プリントヘッド
から放出される光の断面形状が楕円であり、像担持体に
おいて光プリントヘッドに露光される領域は、楕円の短
径と直交する方向に光プリントヘッドに対して相対的に
移動することが好ましい。
【0043】上記の構成によれば、像担持体の移動によ
る露光像(光プリントヘッドに露光されることにより像
担持体上に形成される像)の解像度劣化を減少すること
ができる。従って、高画質な像を得ることができる。
【0044】上記の画像形成装置は、光プリントヘッド
において光を放出する端面から像担持体までの距離をY
とし、光プリントヘッドにおける電極ピッチ(隣り合う
第1電極部材のピッチ)をXpとすると、上記Yは、 2-1/2Xp≦Y≦Xp を満足することが好ましい。
【0045】上記の構成によれば、像担持体に照射され
る光のドットは、隣り合う4つのドットが中央部でちょ
うど接するところから、隣りのドットの外周がそのドッ
トの中心点を通るようにドットが隣り合うところまでの
間の位置に配される。
【0046】これにより、白抜けを防止してドットの重
なりを確保することができ、かつ、ドットが重なりすぎ
ることがないため、解像度の低下を防止することができ
る。従って、例えばセルホックレンズなどを用いない状
態で、被露光体に到達する光を、適切に拡散させること
ができる。この結果、光学系のシンプル化・小型化を図
ることができる。このため、信頼性の高い画像形成装置
を提供することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図15に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0048】図2は、本実施の形態に係る画像形成装置
の構成を示す説明図である。本実施の形態に係る画像形
成装置は、図2に示すように、RADF(Recirculatin
g Automatic Document Feeder ) 101,スキャナ部1
02,画像形成部110および給紙機構130を備えて
おり、さらに図示しない操作パネルを備えている。
【0049】RADF101は、画像形成装置における
原稿送り装置であり、両面自動原稿送り装置としての機
能を有している。
【0050】つまり、RADF101は、所定位置にセ
ットされた原稿を、スキャナ部102における原稿台1
03上に搬送するものであり、スキャナ部102による
原稿画像の読取りが行われた後、所定の取出し位置にま
で搬出する機能と、スキャナ部102による原稿画像の
読取り後、原稿を裏返し、再び原稿台103に搬送する
機能とを備えている。
【0051】これにより、画像形成装置では、原稿にお
ける両面の画像を、スキャナ部102に読み取らせるこ
とが可能である。そして、RADF101は、1枚の原
稿について両面の画像読み取りが終了した後に、この原
稿を排出し、次の原稿についての両面搬送動作を実行す
る。
【0052】以上の原稿の搬送および表裏反転の動作
は、画像形成装置全体の動作に関連して制御されるもの
である。
【0053】さらに、RADF101は、原稿台103
に対して開閉自在となっている。従って、ユーザは、R
ADF101を使用する際には、このRADF101を
閉じて画像形成を行い、原稿台103上に原稿を直接載
置する場合には、RADF101を開けて画像形成を行
う。
【0054】スキャナ部102は、RADF101によ
り原稿台103上に搬送された原稿の画像を読み取り、
原稿台103の下方に配された画像入力装置である。そ
して、このスキャナ部102は、上記した原稿台103
に加えて、第1の走査ユニット104、第2の走査ユニ
ット105、光学レンズ106およびCCD(ChargeCo
upled Device )107を備えている。
【0055】走査ユニット104・105は、原稿台1
03と平行に往復移動することにより、この原稿台10
3上に載置された原稿の画像を読み取る。
【0056】第1の走査ユニット104は、原稿画像を
露光する露光ランプと、原稿からの反射光像を所定の方
向に偏向させる第1ミラーとを備えている。そして、原
稿台103の下面に対して一定の距離を保ちながら、所
定の走査速度で原稿台103と平行に往復移動するよう
に設定されている。
【0057】また、第2の走査ユニット105は、第1
ミラーにより偏向された反射光像を、光学レンズ106
が位置する方向に偏向させるための第2・第3ミラーを
備えている。そして、第1の走査ユニット104と一定
の速度関係を保って、原稿台103と平行に往復移動す
る。
【0058】光学レンズ106は、第1〜第3ミラーに
より偏向された原稿からの反射光像を縮小し、CCD1
07上の所定位置に結像させるものである。
【0059】CCD107は、結像された反射光像を光
電変換して電気信号の画像情報を生成し、画像形成部1
10に出力するためのラインセンサである。
【0060】さらに、このCCD107は、白黒画像あ
るいはカラー画像の読み取りが可能である。すなわち、
CCD107は、反射光像から、R(赤)、G(緑)、
B(青)の各色成分毎に色分解されたラインデータの画
像情報を生成することができる。このCCD107によ
り生成された画像情報は、さらに、図示しない画像処理
部に転送されて所定の画像処理が施された後、画像形成
部110に出力される。
【0061】画像形成部110は、CCD107から出
力された画像情報に基づいて、転写シートPに画像を形
成する。そして、この画像形成部110は、シアン画像
転写部120a、マゼンタ画像転写部120b、イエロ
ー画像転写部120cおよび黒画像転写部120dを備
えている。
【0062】画像転写部120a〜120dは、実質的
に同一の構成を有しており、画像情報に基づいて、転写
シートPに対して、それぞれシアン画像・マゼンタ画像
・イエロー画像・黒画像を転写するように設定されてい
る。
【0063】これらの各色の画像転写部120a〜12
0dは、それぞれ露光装置112a〜112dと、画像
形成ステーションPa〜Pdとを有している。
【0064】露光装置112a〜112dには、それぞ
れ画像情報におけるシアン成分・マゼンタ成分・イエロ
ー成分・黒色成分に対応する画素信号が入力されるよう
になっている。各露光装置112a〜112dは、これ
らの画像信号に基づいて、各画像形成ステーションPa
〜Pdにおける後述する帯電された感光体ドラム(像担
持体)111a〜111dを露光するものである。そし
て、感光体ドラム111a〜111dの表面に、外部か
ら入力された画像データに応じた静電潜像を生成するよ
うに設定されている。
【0065】また、これら露光装置112a〜112d
は光プリントヘッドからなり、画像情報に応じて変調さ
れたドット状の光を発生させるために、後述する発光素
子、セルホックレンズ、および、発光素子で発生する光
のパワーや光発生のタイミングを制御する制御部を有し
ている。
【0066】なお、本発明の特徴部分である露光装置1
12a〜112dとしての光プリントヘッドについて
は、後に詳述する。
【0067】画像形成ステーションPa〜Pdは、感光
体ドラム(像担持体、回転体)111a〜111dを備
えている。そして、帯電器113a〜113d、現像装
置114a〜114d、転写用放電器116a〜116
dおよびクリーニング装置117a〜117dが、感光
体ドラム111a〜111dの周囲に、矢印A方向に沿
って配置されている。
【0068】画像形成ステーションPa〜Pdは、露光
装置112a〜112dから照射される光に基づいて、
各色に応じたトナー像(現像画像)を生成し、順次中間
転写ベルト115に転写する。
【0069】中間転写ベルト115は、駆動ローラ11
8と従動ローラ119との間にかけられたベルトであ
り、駆動ローラ118および従動ローラ119によっ
て、矢印B方向に摩擦駆動される。また、中間転写ベル
ト115の上方には、中間転写ベルト115に近接し
て、各画像形成ステーションPa〜Pdが用紙搬送経路
上流側から順に併設されている。そして、中間転写ベル
ト115上には、一旦各色のトナー像が転写され、後に
転写シート上に一括転写される。
【0070】クリーニング装置117a〜117dに
は、それぞれクリーニングブレードが感光体ドラム11
1a〜111dに摺接させた状態で設けられている。こ
のクリーニング装置117a〜117dは、転写シート
Pヘのトナー像の転写後に感光体ドラム111a〜11
1d上に残留するトナーや紙粉を除去する機能を有して
いる。
【0071】各感光体ドラム111a〜111dは、感
光体材料を表面に有するドラム形状の転写ローラであ
り、矢印F方向に回転駆動されるように設定されてい
る。帯電器113a〜113dは、感光体ドラム111
a〜111dをそれぞれ一様に帯電するための、スコロ
トロン方式のコロナ放電器である。
【0072】また、現像装置114a〜114dは、そ
れぞれシアン・マゼンタ・イエロー・黒色のトナーを収
容している。そして、これらのトナーによって、感光体
ドラム111a〜111d上に生成された静電潜像を現
像し、トナー像を生成する機能を有している。転写用放
電器116a〜116dは、感光体ドラム111a〜1
11d上のトナー像を、中間転写ベルト115ヘ転写す
るためのコロナ放電器である。なお、これら転写用放電
器116a〜116dのパワー(電位)は、図示しない
パワー制御部によって制御されている。
【0073】給紙機構130は、画像形成部110の下
部に設けられており、画像形成部110にて生成された
各色のトナー像を転写シートPに転写させるために、転
写シートPを画像形成部110の所定位置に搬送する。
さらに、給紙機構130は、トナー像が転写された後、
転写シートPを外部に排出する機能を有している。
【0074】給紙機構130は、レジストローラ13
1、2次転写ローラ137、定着装置133、搬送方向
切り換えゲート134、排紙ローラ135および排紙ト
レイ136を備えている。
【0075】レジストローラ131は、主搬送路Lを搬
送されてきた転写シートPを、一旦保持する。そして、
中間転写ベルト115に一旦転写されたトナー像を転写
シートPに対して良好な一括転写ができるように、タイ
ミングをあわせて2次転写ローラ137に送り込む機能
を有している。
【0076】上記のような構成の画像形成装置による画
像形成では、各画像形成ステーションPa〜Pdに搬送
された転写シートPに、各色のトナー像が一括転写され
る。そして、順次、主搬送路Lから剥離され、定着装置
133へと導かれるように設定されている。
【0077】定着装置133は、一対の定着ローラを有
し、転写シートPに転写された未定着のトナー像を熱定
着させるものである。定着装置133の一対の定着ロー
ラ間におけるニップ部を通過することにより、熱定着処
理された転写シートPは、搬送方向切り換えゲート13
4に搬送される。
【0078】切り換えゲート134は、定着後の転写シ
ートPの搬送経路を、排紙トレイ136に向かう排出経
路と、副搬送経路Sとの間で選択的に切り換えるもので
ある。
【0079】この副搬送経路Sは、転写シートPを裏返
して画像形成部110に再供給するための搬送経路であ
る。
【0080】また、上記構成の画像形成装置において
は、転写シートPとしてカットシート状の紙が使用され
ている。この転写シートPは、給紙カセットから送り出
されて給紙機構130の給紙搬送経路のガイド内に供給
されると、その転写シートPの先端部分がセンサ(図示
せず)にて検知され、このセンサから出力される検知信
号に基づいて一対のレジストローラ131により一旦停
止される。
【0081】なお、図2において中間転写ベルト115
はベルト形状としているが、ベルト形状に限定されるも
のではなく、ドラム形状であっても上記と同様の効果を
得ることができる。ただし、本実施形態のように、ベル
ト形状とすることで、画像形成装置本体の各プロセスユ
ニットの配置の自由度が広がり、画像形成装置の外形サ
イズをコンパクトにできるだけでなく、カラー画像形成
装置に用いた場合には、各プロセスユニットを共通化す
ることができ、安価な画像形成装置を提供することがで
きる。
【0082】次に、本実施の形態に係る画像形成装置に
おいて特徴的な構成である、光プリントヘッドについて
説明する。
【0083】図1に示すように、光プリントヘッドは、
発光素子1とセルホックレンズ8とを備えている。発光
素子1において発生した光はセルホックレンズ8を透過
して被露光体9(上記図1に示す画像形成装置の場合で
あれば感光体ドラム111a〜111d)を露光する。
ここでセルホックレンズ8は、被露光体9上に結像する
ためのものである。
【0084】図3は、図1のC−C′線矢視断面図であ
る。同図に示すように、発光素子1は、基板(反射層、
光導波路)10上に、Al電極(第2電極部材、電極)
3…、有機EL層(有機エレクトロルミネッセンス層)
12、透明電極(第1電極部材、光導波路、導波層)
2、および、保護膜(表面膜、光導波路、反射層)11
を備えている。また、さらに、発光素子1の端面である
対向端面1bには、反射板4および光センサ(光検出
器)5を備えている。
【0085】基板10は、支持基板であり、例えば、ガ
ラスからなる。基板10上には、Al電極3…が配され
ている。
【0086】Al電極3…は、アルミニウムからなる。
また、図1に示すように、ライン状に複数配されてお
り、各々に駆動回路6…が接続されている。即ち、Al
電極3…は各々独立しており、駆動回路6によって各々
独立して駆動されている。Al電極3上には、有機EL
層(エレクトロルミネッセンス層)12が配されてい
る。
【0087】図3に示すように、有機EL層12は、正
孔注入層12a、正孔輸送層12b、電子輸送・発光層
12cおよび電子注入層12dにより構成されている。
正孔注入層12aはCuPc、正孔輸送層12bはa−
NPD、電子輸送・発光層12cはAlq3、電子注入
層12dはLiFからなる。
【0088】Al電極3および有機EL層12上には、
透明電極2…がライン状に複数配されており、各々に駆
動回路7…が接続されている。即ち、透明電極2…は各
々独立している。透明電極2とAl電極3とは、互いに
直交するように配され、マトリクス状をなしている(図
1参照)。即ち、駆動回路6・7によって選択された透
明電極2とAl電極3とにより、発光する電子輸送・発
光層12cが選択される。また、透明電極2はITO
(Indium-Tin-Oxide)からなる。
【0089】基板10上全面には、Al電極3、有機E
L層12および透明電極2を覆うように、保護膜11が
配されている。保護膜11はアクリル樹脂からなる。
【0090】また、発光素子1において、被露光体9側
の端面1aと対向する対向端面1bの全面には、反射板
4および光センサ5が配されている。
【0091】発光素子1と被露光体9との間には、セル
ホックレンズ8が配されている。
【0092】このように、対向端面1bの近傍に、光量
を検出する光センサ5を備えていることにより、発光レ
ベルを検出することができる。従って、例えば、光セン
サ5の検出結果に基づいて、透明電極2およびAl電極
3に印加する電圧を制御することにより、安定した発光
を行うことができる。また、発光レベルを検出すること
により、発光レベルの低下の度合い、即ち、寿命を検出
することができる。これにより、適正なタイミングで駆
動するAl電極3を切り換えることができ、この結果、
寿命を延ばすことができる。
【0093】なお、有機EL層12に構成は特に限定さ
れるものではなく、少なくとも発光層を含んでいれば、
1層の薄膜により形成されていても複数層の薄膜により
形成されていてもかまわない。
【0094】以下、有機EL層12における発光、およ
び、発光素子1からの光の放出について説明する。
【0095】まず、有機EL層12における発光の原理
について説明する。
【0096】透明電極2を陽極とし、Al電極3を陰極
として有機EL層12に直流電圧を印加すると、陽極か
ら正孔が、陰極から電子が発生する。そして、正孔は正
孔注入層12aおよび正孔輸送層12bを介して電子輸
送・発光層12cに注入される。一方、電子は、電子注
入層12dを介して電子輸送・発光層12cに注入され
る。
【0097】電子および正孔が電子輸送・発光層12c
に注入されると、正孔と電子との再結合により電子輸送
・発光層12c(発光層)が発光する。
【0098】従って、電圧印加時には、電子輸送・発光
層12cは発光状態となり、図4に示すように、全方向
に発光する。
【0099】なお、有機EL層12における発光層(こ
こでは、電子輸送・発光層12c)の材料としては、発
光材料として使用可能な有機化合物であれば特に限定さ
れるものではない。
【0100】また、透明電極2およびAl電極3は、有
機EL層12を発光させるための電極として利用できる
ものであれば、これらの材料は特に限定されるものでは
ない。ただし、透明電極2内を光が透過する場合は、透
明電極2は透光性を有する材料からなるものとする。
【0101】次に、発光素子1からの光の放出について
説明する。
【0102】ところで、通常、図5に示すように屈折率
がn1の低屈折率体51と、屈折率がn2の高屈折率体
52とが接するように配されている場合、高屈折率体5
2中の光は、高屈折率体52と低屈折率体51とが接す
る面に入射するとき、その入射角によっては全反射する
こととなる。ここで、屈折率n1・n2は、n1<n2
を満足する。
【0103】例えば、高屈折率体52から低屈折率体5
1への光の入射角をθ1、高屈折率体52から外部(空
気層)への入射角をθ2とする。このとき、入射角θ1
・θ2が臨界角を超えると光は全反射し、高屈折率体5
2から出射しない。即ち、光は、高屈折率体52中を透
過し続ける。
【0104】ここで、発光素子1を構成する部材(材
料)の屈折率を表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】上記表1に示すように、ITOからなる透
明電極2の屈折率は2.00である。また、透明電極2
に隣接するガラスからなる基板10の屈折率は1.45
であり、アクリル樹脂からなる保護膜11の屈折率は
1.4である。
【0107】このように、基板10・保護膜11と比較
すると高屈折率である透明電極2は、透明電極2よりも
低屈折率である基板10・保護膜11に挟まれている。
【0108】従って、図4に示すように、電子輸送・発
光層12cからの発光は、まず、透明電極2内を透過す
る。そして、基板10あるいは保護膜11との境界面へ
と到達する。
【0109】ここで、基板10・保護膜11は透明電極
2よりも低屈折率であるため、透明電極2から、透明電
極2と基板10または保護膜11との境界面に入射した
光のうち、臨界角を超えて入射した光は全反射して再び
透明電極2内を透過することとなる。例えば、透明電極
2がITOからなり、基板10がガラスからなる場合、
透明電極2と基板10との境界面において、透明電極2
内で光が全反射する臨界角は44°である。
【0110】こうして、透明電極2と基板10あるいは
保護膜11との境界面において全反射を繰り返しなが
ら、電子輸送・発光層12cからの発光は端面1aまで
到達する。このとき、端面1aに到達した光のうち、端
面1aに臨界角より小さい角度で入射した光は、透明電
極2から外部(発光素子1から外部)へ、即ち、セルホ
ックレンズ8の方へむけて放出される。例えば、透明電
極2がITOからなる場合、このときの臨界角は30°
である。
【0111】また、電子輸送・発光層12cから反射板
4方向への発光は、反射板4において反射されるため、
端面1aに導かれることとなる。即ち、対向端面1bに
反射板4を配することにより、端面1aから放出される
光量を大きくすることができ、光の取り出し効率の向上
を図ることができる。
【0112】以上のように、帯電された被露光体9上に
静電潜像を形成する露光装置に用いられ、被露光体9に
光を照射して露光する光プリントヘッドは、1つの画素
内に(透明電極2の1本分に対応して)、基板10上
に、有機EL層12と、透光性を有し、かつ、基板10
よりも光の屈折率の大きい材料からなり、有機EL層1
2に電圧を印加する透明電極2と、互いに独立した複数
の電極により構成され、かつ、有機EL層12を挟んで
透明電極2に対向して配されて透明電極2とともに有機
EL層12に電圧を印加するAl電極3…と、透明電極
2を覆うように配され、かつ、透明電極2よりも光の屈
折率の小さい材料からなる保護膜11とを有する発光素
子1を備え、Al電極3…における複数の電極を選択駆
動することにより有機EL層12で発生した光は、透明
電極2を透過し、発光素子1の端面1aから放出され
る。
【0113】通常、面発光の場合、発光する光の強度は
発光面の面積で決定される。即ち、強い光を照射する場
合、発光面を大きくする必要がある。また、面発光の場
合、複数の電極を選択駆動する場合、電極を切り換える
と、光プリントヘッドから放出される光の放出位置が変
化する。
【0114】しかしながら、発光素子1の端面1aから
発光することにより、光を放出する面積をしぼることと
なり、光の強度を大きくすることとなる。即ち、画素面
積以上の発光面を得ることができる。
【0115】また、Al電極3…は1つの画素内に複数
の電極を有することにより、1つの画素内で選択駆動す
ることができる。従って、Al電極3を切り換えても、
発光素子1(光プリントヘッド)から放出される光の放
出位置が変化することがない。これにより、この光プリ
ントヘッドを用いて露光する場合でも、Al電極3の切
り換えによる露光位置の変化を防止することができる。
【0116】例えば、n本のAl電極3…のうちの1本
を選択して駆動する場合、Al電極3を切り換えること
により、寿命をn倍に延ばすことができる。
【0117】また、n本のAl電極3…のうちの複数本
を選択して駆動する場合、Al電極3を切り換えること
により、駆動するAl電極3の組み合わせによって、放
出する光の強度を変えることができる。従って、容易に
階調制御を行うことができる。
【0118】また、基板10、透明電極2および保護膜
11は、光の全反射を利用して、発光を端面1aまで導
くことができる。即ち、基板10、透明電極2および保
護膜11は光導波路として機能する。
【0119】このように、光導波路が、光を導き端面1
aから放出する導波層である透明電極2と、透明電極2
よりも光の屈折率が小さい反射層である基板10および
保護膜11とからなり、透明電極2は、基板10と保護
膜11とに挟まれるように配されていることにより、透
明電極2を透過する光は、基板10および保護膜11と
の境界において全反射することができる。従って、有機
EL層12で発生した光を、効率よく端面1aまで導く
ことができる。
【0120】なお、光を端面1aまで導く方法として
は、光導波路を用いることに特に限定されるものではな
く、例えばハーフミラーなどを用いてもかまわない。
【0121】以下、発光素子1の製造工程の一例につい
て、図6に基づいて説明する。
【0122】まず、基板10上にフォトレジスト61を
スピンコートを用いて、厚さ2μmに形成する(図6
(a))。
【0123】そして、Al膜66を蒸着法を用いて厚さ
150nmに成膜する。その後、LiF膜65、Alq
3膜64、a−NPD膜63およびCuPc膜62を、
分子線蒸着法により、この順に成膜する(図6
(b))。なお、このときの膜厚は、LiF膜65が
0.5nm、Alq3膜64が60nm、a−NPD膜
63が40nm、CuPc膜62が30nmとする。
【0124】次に、レジスト61を除去する。これによ
り、所望の形状にパターニングされたAl電極3と、電
子注入層12d、電子輸送・発光層12c、正孔輸送層
12bおよび正孔注入層12aからなる有機EL層12
とが形成される。
【0125】続いて、基板10上全面を覆うように、I
TO膜を厚さ2000nmに成膜し、所望の形状にパタ
ーニングして、透明電極2を形成する(図6(c))。
【0126】そして、基板10上全面を覆うように、保
護膜11を成膜し、また、対向端面1bには、該対向端
面1bを覆うようにAl膜を成膜し、反射板4を形成す
る(図6(d))。
【0127】その後、必要に応じて、光センサなどを配
置する。
【0128】ここで、図6(e)は、図6(d)のD−
D′線矢視断面図である。即ち、あるAl電極3に沿っ
た断面図である。
【0129】このようにして、発光素子1は形成され
る。これによりAl電極3が1つの画素内に複数の電極
を有するとしても、簡単な工程で所望の形状にパターニ
ングすることができるため、量産性に優れた光プリント
ヘッドを提供することができる。
【0130】なお、透明電極2を所望の形状にパターニ
ングする際、端面1a側の透明電極2の端部を、図7に
示すように、基板10と平行な面側からみて凸形状にな
るように形成しても、即ち端面1a側の透明電極2の端
部を曲面としてもかまわない。
【0131】これにより、端面1a側の透明電極2の端
部がレンズの機能を有することとなる。従って、光を放
出する発光素子1と結像素子であるレンズ(例えばセル
ホックレンズ8)とを、一体化することができ、光プリ
ントヘッドの構造を簡単にすることができる。この結
果、レンズの位置調整を不要とすることができる。
【0132】また、図1に示す光プリントヘッドにおけ
る発光素子1では、各々のAl電極3の幅は均一として
いるが、図7に示すAl電極3a・3b・3c・3dの
ように、各々のAl電極3の幅を変えてもかまわない。
ここでは、Al電極3aが最も幅が小さく、Al電極3
b・3c・3dの順に幅が大きくなっている。
【0133】これにより、各々のAl電極3において簡
単に重み付けをすることができる。従って、透明電極2
との間に印加する電圧が各々のAl電極3に対応して異
なることとなり、有機EL層12の電子輸送・発光層1
2cでの発光強度に重み付けをすることができる。この
ため、発生する光の階調を変えることができる。この結
果、これらAl電極3を組み合わせて選択し、駆動する
ことにより、少ないビット数でも細かい階調制御を行う
ことができる。
【0134】また、図7に示すように、Al電極3a・
3b・3c・3dは、光を放出する端面1aから遠ざか
るにつれ、幅が小さくなるように配されていることが好
ましい。即ち、端面1aから遠ざかるにつれ、重みが小
さくなるように重み付けされていることが好ましい。
【0135】一般に、光が発生する位置から放出される
位置までの距離が長い程、光の減衰量は大きくなる。従
って、例えば電極が、光の放出位置から遠い位置に配さ
れている場合、光の減衰量は大きくなる。このため、放
出位置において所望の光量を得るためには、該光量を発
光位置で得る場合に必要な電極と比較すると、電極を大
きめに製造する必要がある。
【0136】しかしながら、光の放出位置である端面1
aから遠ざかるにつれ、重みが小さくなるように重み付
けされていることにより、例えば、光の放出位置から遠
い位置に配されているためAl電極3(Al電極3a)
を大きめに製造する必要があったとしても、重みが小さ
ければ、放出位置において所望の光量を発光位置で得る
場合と比較した場合、製造するAl電極3の大きさの差
が小さくてすむ。
【0137】即ち、重みの大きい、即ち、幅の大きなA
l電極3(Al電極3d)を光の放出位置(端面1a)
に近い位置に、また、重みの小さい、即ち、幅の小さな
Al電極3(Al電極3a)を光の放出位置から遠い位
置(対向端面1b側)に配することにより、光の放出位
置において所望の重み付けで発光するための、Al電極
3の制御(例えば、製造上の制御)を容易にすることが
できる。
【0138】また、光プリントヘッドを備えた画像形成
装置において、上記被露光体9が例えば像担持体である
感光体ドラムである場合、感光体ドラム(像担持体にお
いて光プリントヘッドに露光される領域)は、光プリン
トヘッドから放出される光の短径と直交する方向に、光
プリントヘッドに対して相対的に移動することが好まし
い。
【0139】これにより、感光体ドラムの移動による露
光像(光プリントヘッドに露光されることにより感光体
ドラム上に形成される像)の解像度劣化を減少すること
ができる。従って、高画質な像を得ることができる。
【0140】以下、発光素子1からの発光により被露光
体9を露光する際の、発光素子1の端面1aと被露光体
9との距離(以下、露光距離Yと称する)について図8
〜15に基づいて説明する。
【0141】ここで、端面1aにおける透明電極2の形
状は、20μm×2μmの長方形とする。即ち、透明電
極2の幅W(端面1aと平行な方向の長さ)は20μm
であり、厚さ(高さ)は2μmであるとする。また、隣
り合う透明電極2・2の電極ピッチ(セルギャップ)X
p(ある透明電極2における長さ方向(反射板4と端面
1aとを結ぶ方向)の中心線と、その隣の透明電極2に
おける長さ方向の中心線との距離)は40μmとする。
【0142】図8は、露光距離(図1に示す光プリント
ヘッドにおいて光を放出する端面1aから被露光体9
(像担持体)までの距離)Yが100μm、50μm、
20μm、10μm、5μmの場合の、被露光体9にお
ける光の強度分布を示すものであり、正規化光パワーを
縦軸とし、露光位置X(μm)を横軸としたグラフであ
る。
【0143】ここで、正規化光パワーとは、被露光体9
において、最も光の強度(光パワー)が強い位置におけ
る光の強度を1.0として、これに対する光の強度の割
合を示すものである。また、露光位置Xとは、最も光の
強度が強い位置を基準(0μm)として、その位置から
X軸方向の距離を示すものである。なお、透明電極2に
垂直であり、かつ、Al電極3に平行な方向をX軸方向
とし、透明電極2に平行であり、かつ、Al電極3に垂
直な方向をY軸方向とする。
【0144】また、図9は、図8と同様、正規化光パワ
ーを縦軸とし、図8に示す露光位置Xを正規化した正規
化露光位置X/Wを横軸としたグラフである。
【0145】ここで、正規化露光位置X/Wとは、露光
位置X(μm)を透明電極2の幅W(μm)で減算した
ものである。
【0146】一般に、光の幅とは、強度が最も強い位置
の(ピーク値の)1/e以上である光の幅をいう。ま
た、発光素子1から放出される光の断面形状は楕円であ
り、X軸方向が長径となり、透明電極2の厚さ方向が短
径となる。
【0147】図10は、図8・9に基づいて、強度がピ
ーク値の1/e以上となる光の幅と、露光距離Yとの関
係を示すグラフである。また、1/e半径(μm)(強
度がピーク値の1/e以上となる光の幅Xe(長径の半
径)、Ze(短径の半径))を縦軸とし、露光距離Y
(μm)を横軸とする。
【0148】図11は、図10における1/e半径(μ
m)を露光距離Y(μm)で減算することによって正規
化した正規化1/e半径(Xe/Y、Ze/Y)と、露
光距離Y(μm)を、透明電極2の幅W、あるいは、透
明電極2の厚さHで減算することによって正規化した正
規化露光距離(Y/W、Y/H)との関係を示すグラフ
である。ここでは、正規化1/e半径を縦軸とし、正規
化露光距離を横軸とする。
【0149】一般に、被露光体に照射される光のドット
(発光素子1から放出された被露光体9上の光の一つ一
つ)が重なり合わないと図13に示すような白抜けがで
き、露光できない領域が大きくなる。一方、被露光体に
照射される光のドットが重なりすぎると、解像度が落ち
ることとなる。
【0150】このため、被露光体に照射される光のドッ
トは、図12に示すように、隣り合う4つのドットが中
央部でちょうど接するところから、隣りのドットの外周
がそのドットの中心点を通るように隣り合うところまで
の間の位置に配されることが好ましい。
【0151】ここで、図10・11に示すように、露光
距離Yは、1/e半径(強度がピーク値の1/e以上と
なる光の幅)Xe、即ち光のドットサイズと密接な関係
がある。また、図8・9に示すように、露光位置Xは、
正規化光パワー、即ち光パワーが落ちるまでの距離(光
のドットサイズ)と密接な関係がある。
【0152】以下、光のドットが重なり合いすぎたり、
あるいは、白抜けができないようにするために、好まし
い範囲の露光距離Yについて説明する。
【0153】ところで、図11に示すように、正規化露
光距離Y/W≧1の領域では、1/e半径Xeは、次式
(1) Xe/Y≒1、即ちXe≒Y …(1) を満足する。
【0154】一方、正規化露光距離Y/W<1の領域で
は、1/e半径Xeは次式(2) Xe/Y>1、即ちXe>Y …(2) を満足する。
【0155】ここで、まず、隣りのドットの外周がその
ドットの中心点を通るように隣り合うところまで、即
ち、ドットサイズ(1/e半径である光の幅Xeの2倍
の値、以下、ドットサイズ2Xeと称する))が、電極
ピッチXpの2倍以下(2Xe≦2Xp)となる条件に
ついて説明する。
【0156】図14に示すように、W≒Xpの場合を以
下に説明する。
【0157】Y=Xpの場合、Y=Wであり、かつ、上
記(1)式より、2Xe≒2Y≒2Xpとなる。
【0158】また、Y<Xpの場合は、上記Y=Xpの
場合よりもドットサイズ2Xeが小さくなる領域であ
る。
【0159】よって、Y≦Xpによりドットサイズ2X
eは電極ピッチXpの2倍以下となる。
【0160】一方、図15に示すように、W<Xpの場
合を以下に説明する。
【0161】Y=Xpの場合、Y>Wであり、かつ、上
記(1)式より、2Xe≒2Y≒2Xpとなる。
【0162】また、Y<Xpの場合は、上記Y=Xpの
場合よりもドットサイズ2Xeが小さくなる領域であ
る。
【0163】よって、Y≦Xpによりドットサイズ2X
eは電極ピッチXpの2倍以下となる。
【0164】以上のように、Y≦Xpとすることによ
り、ドットサイズ2Xeは電極ピッチXpの2倍以下、
即ち、2Xe≦2Xpとなる。
【0165】次に、図12に示すように、隣り合う4つ
のドットが中央部でちょうど接するところから、即ち、
ドットサイズ2Xeが、電極ピッチXpの21/2 倍以上
(2Xe≧21/2 Xp)となる条件について説明する。
【0166】ここで、上述したドットサイズ2Xeが電
極ピッチXpの2倍以下にする条件Y≦Xpを前提条件
として考慮する。
【0167】W≒Xpの場合、前提条件よりY≦Wであ
る。また、上記式(2)よりXe>Yとなるので、2Y
=21/2 Xpのとき2Xe>21/2 Xpとなる。
【0168】よって、Y≧2-1/2Xpにより、ドットサ
イズ2Xeは電極ピッチXpの21/ 2 倍以上となる。
【0169】また、W<Xpの場合を、以下に説明す
る。
【0170】Y≧Wの場合、上記(1)式よりXe=Y
であり、従って、2Y=21/2 Xpのとき2Xe=2Y
≒21/2 Xpとなる。
【0171】よって、Y≧2-1/2Xpにより、ドットサ
イズ2Xeは電極ピッチXpの21/ 2 倍以上となる。
【0172】Y<Wの場合、上記(2)式よりXe>Y
であり、Y=21/2 Xpのとき2Xe>2Y=21/2
pとなる。
【0173】よって、Y≧2-1/2Xpにより、ドットサ
イズ2Xeは電極ピッチXpの21/ 2 倍以上となる。
【0174】以上のように、Y≧2-1/2Xpとすること
により、ドットサイズ2Xeは電極ピッチXpの21/2
倍以上、即ち、2Xe≧21/2Xpとなる。
【0175】このように、2-1/2Xp≦Y≦Xpとする
ことにより、被露光体に照射される光のドットは、隣り
合う4つのドットが中央部でちょうど接するところか
ら、隣りのドットの外周がそのドットの中心点を通るよ
うに隣り合うところまでの間に配される。
【0176】これにより、白抜けを防止してドットの重
なりを確保することができ、かつ、ドットが重なりすぎ
ることがないため、解像度の低下を防止することができ
る。従って、例えばセルホックレンズなどを用いない状
態で、被露光体に到達する光を、適切に拡散させること
ができる。この結果、光学系のシンプル化・小型化を図
ることができる。
【0177】
【発明の効果】以上のように、本発明の光プリントヘッ
ドは、1つの画素内に、エレクトロルミネッセンス層
と、該エレクトロルミネッセンス層に電圧を印加する第
1電極部材と、互いに独立した複数の電極からなり、エ
レクトロルミネッセンス層を介して第1電極部材に対向
して配され、該第1電極部材とともにエレクトロルミネ
ッセンス層に電圧を印加する第2電極部材と、エレクト
ロルミネッセンス層で発生した光を導く光導波路とを備
え、第2電極部材における複数の電極を選択駆動するこ
とによりエレクトロルミネッセンス層で発生した光を、
光導波路を介して端面に導き、該端面から光を放出する
構成である。
【0178】これにより、光を放出する面積をしぼるこ
ととなり、光の強度を大きくすることとなる。即ち、画
素面積以上の発光面を得ることができる。従って、光プ
リントヘッドの小型化を図ることができる。
【0179】また、電極を切り換えても、光プリントヘ
ッドから放出される光の放出位置が変化することがな
い。従って、電極の切り換えによる露光位置の変化を防
止することができる。
【0180】さらに、第2電極部材が1つの画素内に複
数の電極を有するとしても、簡単な工程で所望の形状に
パターニングすることができるため、量産性に優れた光
プリントヘッドを提供することができるといった効果を
奏する。
【0181】本発明の光プリントヘッドは、第2電極部
材の電極のうち、1つの電極を選択して駆動する構成で
ある。
【0182】これにより、例えば第2電極部材がn本の
電極からなるとすると、電極を切り換えることにより、
寿命をn倍に延ばすことができるといった効果を奏す
る。
【0183】本発明の光プリントヘッドは、第2電極部
材の複数の電極の各々について駆動するか否かを独立し
て選択する構成である。
【0184】これにより、駆動する電極の組み合わせに
よって、放出する光の強度を変えることができる。従っ
て、容易に階調制御を行うことができるといった効果を
奏する。
【0185】本発明の光プリントヘッドは、エレクトロ
ルミネッセンス層で発生する光が端面から放出される際
の強度に重み付けをするために、対向する第1電極部材
との間に印加する電圧が異なるように、第2電極部材に
おける複数の電極の各々において重み付けがされている
構成である。
【0186】これにより、第2電極部材における複数の
電極の各々において、発生する光の階調を変えることが
できる。従って、それらの電極を組み合わせて選択し、
駆動することにより、少ないビット数でも細かい階調制
御を行うことができるといった効果を奏する。
【0187】本発明の光プリントヘッドは、第2電極部
材における複数の電極が、各々の電極の大きさが異なる
ように形成されている構成である。
【0188】これにより、簡単に重み付けを行うことが
できる。従って、少ないビット数でも細かい階調制御を
行うことができるといった効果を奏する。
【0189】本発明の光プリントヘッドは、第2電極部
材が、エレクトロルミネッセンス層で発生した光を放出
する端面から該端面と対向する対向端面にむかって、重
みが小さくなるように重み付けされている構成である。
【0190】これにより、光の放出位置である端面から
遠ざかるにつれ重みは小さくなる。従って、例えば、光
の放出位置から遠い位置に配されているため電極を大き
めに製造する必要があったとしても、重みが小さけれ
ば、放出位置において所望の光量を発光位置で得る場合
と比較した場合、製造する電極の大きさの差が小さくて
すむ。
【0191】即ち、重みの大きいものを光の放出位置に
近い位置に、また、重みの小さいものを光の放出位置か
ら遠い位置に配することにより、光の放出位置(端面)
において所望の重み付けで発光するための、電極の制御
(例えば、製造上の制御)を容易にすることができると
いった効果を奏する。
【0192】本発明の光プリントヘッドは、光を放出す
る端面と対向する対向端面に、入射する光を反射させる
反射板が配されている構成である。
【0193】これにより、端面から放出される光量を大
きくすることができる。即ち、光の取り出し効率の向上
を図ることができるといった効果を奏する。
【0194】本発明の光プリントヘッドは、光導波路
が、光を導き、端面から光を放出する導波層と、導波層
よりも光の屈折率が小さい反射層とからなり、導波層
は、反射層に挟まれるように配されている構成である。
【0195】これにより、導波層を透過する光は、反射
層との境界において全反射することができる。従って、
エレクトロルミネッセンス層で発生した光を、効率よく
端面まで導くことができるといった効果を奏する。
【0196】本発明の光プリントヘッドは、光を放出す
る端面と対向する対向端面の近傍に、光量を検出する光
検出器を備えている構成である。
【0197】これにより、発光レベルを検出することが
できる。従って、例えば、光検出器の検出結果に基づい
て、第1・第2電極部材に印加する電圧を制御すること
により、安定した発光を行うことができる。また、発光
レベルを検出することにより、発光レベルの低下の度合
い、即ち、寿命を検出することができる。この結果、適
正なタイミングで第2電極部材の電極を切り換えること
ができ、寿命を延ばすことができるといった効果を奏す
る。
【0198】本発明の光プリントヘッドは、光導波路に
おいて、光を放出する端面側の端部は、曲面となってい
る構成である。
【0199】これにより、光プリントヘッドにおける光
を放出する端面がレンズの機能を有することとなる。従
って、光を放出する発光素子と結像素子であるレンズと
を、一体化することができ、光プリントヘッドの構造を
簡単にすることができる。また、これにより、レンズの
位置調整を不要とすることができるといった効果を奏す
る。
【0200】本発明の光プリントヘッドは、帯電された
像担持体上に静電潜像を形成する露光装置に用いられ、
上記像担持体に光を照射して露光する光プリントヘッド
であって、1つの画素内において、基板上に、エレクト
ロルミネッセンス層と、透光性を有し、かつ、基板より
も光の屈折率の大きい材料からなり、エレクトロルミネ
ッセンス層に電圧を印加する第1電極部材と、互いに独
立した複数の電極により構成され、かつ、エレクトロル
ミネッセンス層を介して第1電極部材に対向して配され
て該第1電極部材とともにエレクトロルミネッセンス層
に電圧を印加する第2電極部材と、第1電極部材を挟ん
で第2電極部材と対向して、かつ、第1電極部材を覆う
ように配され、第1電極部材よりも光の屈折率の小さい
材料からなる表面膜とを有する発光素子を備え、第2電
極部材における複数の電極を選択駆動することによりエ
レクトロルミネッセンス層で発生した光は、上記第1電
極部材を透過し、上記発光素子の端面から放出される構
成である。
【0201】これにより、光を放出する面積をしぼるこ
ととなり、光の強度を大きくすることとなる。即ち、画
素面積以上の発光面を得ることができる。また、1つの
画素内で選択駆動することができる。従って、電極を切
り換えても、光プリントヘッドから放出される光の放出
位置が変化することがない。この結果、例えば、光プリ
ントヘッドを用いて露光する場合でも、電極の切り換え
による露光位置の変化を防止することができるといった
効果を奏する。
【0202】本発明の画像形成装置は、上記記載の光プ
リントヘッドと、該光プリントヘッドから放出された光
が照射されることにより露光され像が形成される像担持
体とを備えている構成である。
【0203】これにより、例えば電極を切り換えても、
光プリントヘッドから放出される光の放出位置が変化す
ることがない。従って、光プリントヘッドの電極の切り
換えによる露光位置の変化を防止することができ、信頼
性の高い画像形成装置を提供することができるといった
効果を奏する。
【0204】本発明の画像形成装置は、光プリントヘッ
ドから放出される光の断面形状が楕円であり、像担持体
において光プリントヘッドに露光される領域は、楕円の
短径と直交する方向に光プリントヘッドに対して相対的
に移動する構成である。
【0205】これにより、像担持体の移動による露光像
の解像度劣化を減少することができる。従って、高画質
な像を得ることができるといった効果を奏する。
【0206】本発明の画像形成装置は、光プリントヘッ
ドにおいて光を放出する端面から像担持体までの距離を
Yとし、光プリントヘッドにおける電極ピッチをXpと
すると、上記Yは、 2-1/2Xp≦Y≦Xp を満足する構成である。
【0207】これにより、白抜けを防止してドットの重
なりを確保することができ、かつ、ドットが重なりすぎ
ることがないため、解像度の低下を防止することができ
る。従って、例えばセルホックレンズなどを用いない状
態で、被露光体に到達する光を、適切に拡散させること
ができる。この結果、光学系のシンプル化・小型化を図
ることができる。このため、信頼性の高い画像形成装置
を提供することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る光プリントヘッド
の要部の構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す光プリントヘッドを用いた画像形成
装置の要部の構成を示す説明図である。
【図3】図1のC−C′線矢視断面図である。
【図4】有機EL層の発光を示す説明図である。
【図5】光の全反射について示す説明図である。
【図6】(a)ないし(d)は、図1に示す光プリント
ヘッドにおける発光素子の(製造工程の一例を示す工程
フロー図であり、(e)は、(d)のD−D′線矢視断
面図である。
【図7】Al電極に重み付けをし、透明電極の端部を凸
形状とした場合の光プリントヘッドの構成を示す説明図
である。
【図8】光の強度分布を示すグラフであり、正規化光パ
ワーを縦軸とし、露光位置X(μm)を横軸とする。
【図9】光の強度分布を示すグラフであり、正規化光パ
ワーを縦軸とし、正規化露光位置X/Wを横軸とする。
【図10】1/e半径と露光距離Yとの関係を示すグラ
フであり、強度がピーク値の1/e以上となる光の幅X
e(μm)、Ze(μm)を縦軸とし、露光距離Y(μ
m)を横軸とする。
【図11】正規化1/e半径と正規化露光距離との関係
を示すグラフであり、正規化1/e半径を縦軸とし、正
規化露光距離を横軸とする。
【図12】隣り合う4つのドットが中央部でちょうど接
する状態を示す説明図である。
【図13】隣り合う4つのドットが互いにちょうど隣接
する状態を示す説明図である。
【図14】W≒Xpの場合におけるドットサイズを示す
説明図である。
【図15】W<Xpの場合におけるドットサイズを示す
説明図である。
【符号の説明】
1 発光素子 1a 端面 1b 対向端面 2 透明電極(第1電極部材、光導波路、導波層) 3 Al電極(第2電極部材、電極) 4 反射板 5 光センサ(光検出器) 6 駆動回路 9 被露光体(像担持体) 10 基板(反射層、光導波路) 11 保護膜(表面膜、光導波路、反射層) 12 有機EL層(エレクトロルミネッセンス層) 12b 電子輸送・発光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 洋 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C162 AE13 AE28 AE47 AH06 AH23 FA04 FA16 FA20 FA23 3K007 AB02 AB03 BA06 CB01 CC01 EB00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの画素内に、エレクトロルミネッセン
    ス層と、 該エレクトロルミネッセンス層に電圧を印加する第1電
    極部材と、 互いに独立した複数の電極からなり、上記エレクトロル
    ミネッセンス層を介して上記第1電極部材に対向して配
    され、該第1電極部材とともにエレクトロルミネッセン
    ス層に電圧を印加する第2電極部材と、 上記エレクトロルミネッセンス層で発生した光を導く光
    導波路とを備え、 上記第2電極部材における複数の電極を選択駆動するこ
    とにより上記エレクトロルミネッセンス層で発生した光
    を、上記光導波路を介して端面に導き、該端面から光を
    放出することを特徴とする光プリントヘッド。
  2. 【請求項2】上記選択駆動は、上記第2電極部材の電極
    のうち、1つの電極を選択して駆動することを特徴とす
    る請求項1に記載の光プリントヘッド。
  3. 【請求項3】上記選択駆動は、上記第2電極部材におけ
    る複数の電極の各々について、駆動するか否かを独立し
    て選択することを特徴とする請求項1に記載の光プリン
    トヘッド。
  4. 【請求項4】上記エレクトロルミネッセンス層で発生す
    る光が端面から放出される際の強度に重み付けをするた
    めに、対向する第1電極部材との間に印加する電圧が異
    なるように、上記第2電極部材における複数の電極の各
    々において重み付けがされていることを特徴とする請求
    項3に記載の光プリントヘッド。
  5. 【請求項5】上記第2電極部材における複数の電極は、
    各々の電極の大きさが異なるように形成されていること
    を特徴とする請求項4に記載の光プリントヘッド。
  6. 【請求項6】上記第2電極部材は、エレクトロルミネッ
    センス層で発生した光を放出する端面から該端面と対向
    する対向端面にむかって、重みが小さくなるように重み
    付けされていることを特徴とする請求項4または5に記
    載の光プリントヘッド。
  7. 【請求項7】上記光を放出する端面と対向する対向端面
    には、入射する光を反射させる反射板が配されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の光プリントヘッド。
  8. 【請求項8】上記光導波路は、光を導き端面から光を放
    出する導波層と、該導波層よりも光の屈折率が小さい反
    射層とからなり、上記導波層は、反射層に挟まれるよう
    に配されていることを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれか1項に記載の光プリントヘッド。
  9. 【請求項9】上記光を放出する端面と対向する対向端面
    の近傍には、光量を検出する光検出器を備えていること
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の
    光プリントヘッド。
  10. 【請求項10】上記光導波路において、光を放出する端
    面側の端部は、曲面となっていることを特徴とする請求
    項1ないし9のいずれか1項に記載の光プリントヘッ
    ド。
  11. 【請求項11】帯電された像担持体上に静電潜像を形成
    する露光装置に用いられ、上記像担持体に光を照射して
    露光する光プリントヘッドであって、 1つの画素内において、基板上に、エレクトロルミネッ
    センス層と、透光性を有し、かつ、上記基板よりも光の
    屈折率の大きい材料からなり、上記エレクトロルミネッ
    センス層に電圧を印加する第1電極部材と、互いに独立
    した複数の電極により構成され、かつ、上記エレクトロ
    ルミネッセンス層を介して第1電極部材に対向して配さ
    れて該第1電極部材とともにエレクトロルミネッセンス
    層に電圧を印加する第2電極部材と、上記第1電極部材
    を挟んで第2電極部材と対向して、かつ、上記第1電極
    部材を覆うように配され、上記第1電極部材よりも光の
    屈折率の小さい材料からなる表面膜とを有する発光素子
    を備え、 上記第2電極部材における複数の電極を選択駆動するこ
    とにより上記エレクトロルミネッセンス層で発生した光
    は、上記第1電極部材を透過し、上記発光素子の端面か
    ら放出されることを特徴とする光プリントヘッド。
  12. 【請求項12】請求項1ないし11のいずれか1項に記
    載の光プリントヘッドと、 該光プリントヘッドから放出された光が照射されること
    により露光され像が形成される像担持体とを備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】上記光プリントヘッドから放出される光
    の断面形状は楕円であり、上記像担持体において光プリ
    ントヘッドに露光される領域は、上記楕円の短径と直交
    する方向に、上記光プリントヘッドに対して相対的に移
    動することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】上記光プリントヘッドにおいて光を放出
    する端面から上記像担持体までの距離をYとし、光プリ
    ントヘッドにおける電極ピッチをXpとすると、上記Y
    は、 2-1/2Xp≦Y≦Xp を満足することを特徴とする請求項12または13に記
    載の画像形成装置。
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