JP2003025614A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

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JP2003025614A
JP2003025614A JP2001215012A JP2001215012A JP2003025614A JP 2003025614 A JP2003025614 A JP 2003025614A JP 2001215012 A JP2001215012 A JP 2001215012A JP 2001215012 A JP2001215012 A JP 2001215012A JP 2003025614 A JP2003025614 A JP 2003025614A
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black
ink
printing
dots
inkjet recording
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JP2001215012A
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Takashi Ota
孝 太田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高画質且つ高速で印刷することができ、また小
型化及び低コスト化できるインクジェット記録装置及び
インクジェット記録方法を提供する。 【解決手段】インクを吐出するインクジェット記録ヘッ
ド24と、印刷データを入力するインタフェース部81
と、インタフェース部からの印刷データによって黒色以
外の色のドットから成る画像を所定の解像度で印刷し、
黒色ドットから成る画像を上記所定の解像度より高解像
度で印刷するように、インクジェット記録ヘッドを制御
する制御部80、とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法及びインクジェット記録装置に関し、特に画像を
きれいに速く印刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式を採用し
たインクジェット記録装置が知られている。このインク
ジェット記録装置は、高画質での印刷が可能であり且つ
比較的安価であることから、パーソナルコンピュータの
普及に伴い、そのカラー画像の出力装置として広く使わ
れている。
【0003】インクジェット記録装置で使用されるイン
クジェット記録ヘッドは、副走査方向(用紙の進行方
向)に複数のノズルを備えており、キャリッジ機構によ
って主走査方向(用紙の進行方向に直交する方向)に移
動される。そして、各ノズルは、印刷データを展開して
得られたドットパターンデータに応じたタイミングでイ
ンク滴を吐出する。これにより、各ノズルからのインク
滴が記録紙に付着し、印刷が行われる。
【0004】ところで、このようなインクジェット記録
装置には、パーソナルコンピュータの出力装置として使
用されることから、高速化、高画質化、小型化、低コス
ト化が要求されている。高速化は、インク吐出駆動周波
数のアップ、ノズル数の増加、印刷解像度がノズルの解
像度よりも高い場合の低解像度印刷等により実現でき
る。また、高画質化は、ドットの微小化や高解像度印刷
により実現できる。
【0005】上記高速化と高画質化を両立させるため
に、ノズル数を多くして小ドットで高解像度印刷するこ
とが行われているが、ノズル数が多くなるとインクジェ
ット記録ヘッドが大型化しコストアップにつながるとい
う問題がある。また、ヘッドの歩留まりの低下やノズル
の信頼性低下(吐出不良)につながる。ヘッドの大型化
は、また、インクジェット記録装置全体の大型化を招く
ほか、ヘッド移動時における振動や騒音の増大、消費電
力の増大にもつながる。また、インク吐出駆動周波数を
アップするためには、インク滴吐出後のインク充填時間
の短縮及びインク残留振動時間の短縮が必要である。こ
れら両者はトレードオフの関係にある。
【0006】そこで、ノズル数を増やさずに高速化及び
高画質化を図る方法として、特開2000−12739
0号に開示されているようなドット階調(滴径変調)と
いう技術が用いられるようになってきた。ドット階調と
は、滴の大きさの異なるインクを各ノズルから吐出して
比較的低解像度で印刷を行うことにより高速化及び高画
質化を図るものである。
【0007】しかしながら、ドット階調技術を用いて
も、印刷解像度を落としすぎると画質が低下するという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題を解消するためになされたものであり、その目的は、
高画質且つ高速で印刷することができ、また小型化及び
低コスト化できるインクジェット記録装置及びインクジ
ェット記録方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係
るインクジェット記録方法は、上記目的を達成するため
に、ブラックインク及び色相の異なる複数のカラーイン
クを用いて記録媒体上にドットを形成することにより印
刷を行うインクジェット記録方法であって、黒色以外の
色のドットから成る画像を所定の印刷解像度で印刷し、
黒色ドットから成る画像を前記所定の印刷解像度より高
い印刷解像度で印刷するように構成されている。このイ
ンクジェット記録方法によれば、ノズルを多数設けるこ
となく、高画質印刷が可能になる。
【0010】この第1の態様に係るインクジェット記録
方法では、前記印刷には、大きさの異なるインク滴で印
刷を行うドット階調技術を用いることができる。
【0011】また、この第1の態様に係るインクジェッ
ト記録方法では、前記黒色ドットから成る画像の印刷解
像度は主走査方向が600dpi以上、副走査方向が6
00dpi以上であり、黒色以外の色のドットから成る
画像の印刷解像度は主走査方向が600dpi以上、副
走査方向が300dpi以上であるように構成できる。
【0012】また、この第1の態様に係るインクジェッ
ト記録方法では、前記黒色ドットは、前記ブラックイン
クで形成されるドット及び前記色相の異なる複数のカラ
ーインクを混色して形成されるドットの少なくとも1つ
によって形成するように構成できる。
【0013】また、この第1の態様に係るインクジェッ
ト記録方法では、前記プラックインクを吐出するブラッ
クインクノズルのピッチを、前記色相の異なる複数のカ
ラーインクを吐出するカラーインクノズルのピッチと同
一とし、前記ブラックインクノズルを前記カラーインク
ノズルに対して副走査方向にずらして配置し、前記黒色
ドットは、前記ブラックインクノズルから吐出されたブ
ラックインク及び前記カラーインクノズルから吐出され
た色相の異なる複数のカラーインクを混色して形成する
ように構成できる。
【0014】更に、この第1の態様に係るインクジェッ
ト記録方法では、前記黒色ドットから成る画像の印刷解
像度は、前記黒色以外の色のドットから成る画像の印刷
解像度の2倍以上であるように構成できる。
【0015】また、本発明の第2の態様に係るインクジ
ェット記録装置は、上記と同様の目的で、ブラックイン
ク及び色相の異なる複数のカラーインクを用いて記録媒
体上にドットを形成することにより印刷を行うインクジ
ェット記録装置であって、インクを吐出するインクジェ
ット記録ヘッドと、印刷データを入力するインタフェー
ス部と、前記インタフェース部からの印刷データに応じ
て、黒色以外の色のドットから成る画像を所定の印刷解
像度で印刷し、黒色ドットから成る画像を前記所定の印
刷解像度より高い印刷解像度で印刷するように、前記イ
ンクジェット記録ヘッドを制御する制御部、とを備えて
いる。
【0016】この第2の態様に係るインクジェット記録
装置においては、前記印刷には、大きさの異なるインク
滴で印刷を行うドット階調技術を用いることができる。
【0017】また、この第2の態様に係るインクジェッ
ト記録装置においては、前記黒色ドットから成る画像の
印刷解像度は主走査方向が600dpi以上、副走査方
向が600dpi以上であり、黒色以外の色のドットか
ら成る画像の印刷解像度は主走査方向が600dpi以
上、副走査方向が300dpi以上であるように構成で
きる。
【0018】また、この第2の態様に係るインクジェッ
ト記録装置においては、前記黒色ドットは、前記ブラッ
クインクで形成されるドット及び前記色相の異なる複数
のカラーインクを混色して形成されるドットの少なくと
も1つによって形成されるように構成できる。
【0019】更に、前記インクジェット記録ヘッドは、
前記プラックインクを吐出するブラックインクノズル
と、該ブラックインクノズルのピッチと同一のピッチを
有し、且つ前記ブラックインクノズルに対して副走査方
向にずらして配置され、前記色相の異なる複数のカラー
インクを吐出するカラーインクノズル、とを備え、前記
黒色ドットは、前記ブラックインクノズルから吐出され
たブラックインク及び前記カラーインクノズルから吐出
された色相の異なる複数のカラーインクを混色して形成
するように構成できる。
【0020】更に、この第2の態様に係るインクジェッ
ト記録装置においては、前記黒色ドットから成る画像の
印刷解像度は、前記黒色以外の色のドットから成る画像
の印刷解像度の2倍以上であるように構成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本発明
の実施の形態1に係るインクジェット記録装置の機械的
な構造を部分的に示す斜視図である。
【0022】このインクジェット記録装置11は、その
筐体の図中左右方向に渡されたガイド軸12、このガイ
ド軸12に沿って図示しないモータの動力によって矢印
a,b方向に往復移動するヘッドキャリッジ13及びこ
のインクジェット記録装置の動作を統括的に制御する制
御装置14を備えている。ここで、矢印a,b方向への
移動を「主走査」という。なお、制御装置14の詳細は
後述する。
【0023】上記ヘッドキャリッジ13の往復移動する
速度は、この実施の形態1では、通常の解像度で印刷す
る場合と、高解像度印刷する場合とで異なる。具体的に
は、高解像度印刷する場合の速度は、通常の解像度で印
刷する場合の速度より小さい。これにより、高解像度印
刷の場合は、ドットを高密度で印刷できる。
【0024】また、このインクジェット記録装置11
は、記録用紙15を搬送する、図示しないモータの動力
によって駆動される給送ローラ対16及び17を備えて
いる。この給送ローラ対16及び17は、印刷時には、
ヘッドキャリッジ13の移動に連動し、記録用紙15を
矢印c方向に所定距離ずつ断続的に送る。ここで、矢印
c方向への移動を「副走査」という。
【0025】上記所定距離は、この実施の形態1では、
通常の解像度で印刷する場合と、高解像度印刷する場合
とで異なる。具体的には、高解像度印刷する場合の距離
は、通常の解像度で印刷する場合の距離より小さい。こ
れにより、高解像度印刷の場合は、ドットを高密度で印
刷できる。
【0026】ヘッドキャリッジ13は、イエロ(Y)イ
ンクを収納するイエロインクカートリッジ20、マゼン
タ(M)インクを収納するマゼンタインクカートリッジ
21、シアン(C)インクを収納するシアンインクカー
トリッジ22及びブラック(B)インクを収納するブラ
ックインクカートリッジ23、並びに、記録用紙15に
対してインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド2
4を収容している。各インクカートリッジ20、21、
22及び23からのインクはインクジェット記録ヘッド
24に供給される。なお、本明細書では、イエロ
(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各インクを
「カラーインク」と総称する。
【0027】図2は、図1に示したインクジェット記録
ヘッド24の周囲を拡大して示す斜視図である。インク
ジェット記録ヘッド24は、その底面にインク滴を吐出
するためのノズルが設けられたノズルプレート24aを
備えている。
【0028】図3は、ノズルプレート24aを示す平面
図である。ノズルプレート24aには、イエロインクの
インク滴30を吐出するための複数のイエロインクノズ
ル40、マゼンタインクのインク滴31を吐出するため
の複数のマゼンタインクノズル41及びシアンインクの
インク滴32を吐出するための複数のシアンインクノズ
ル42(本発明のカラーインクノズルに対応する)、並
びにブラックインクのインク滴33を吐出するための複
数のブラックインクノズル43(本発明のブラックイン
クノズルに対応する)が設けられている。複数のイエロ
インクノズル40は、副走査方向に等しいピッチで形成
されている。他のマゼンタインクノズル41、シアンイ
ンクノズル42及びブラックインクノズル43について
も同様である。
【0029】図4は、制御装置14の電気的な構成を示
すブロック図である。この制御装置14は、制御部8
0、インタフェース部81、操作部82、インクジェッ
ト記録ヘッド24、主走査機構83及び副走査機構84
から構成されている。
【0030】制御部80は、例えばマイクロコンピュー
タから構成されており、インタフェース部81からの信
号及び操作部82からの信号に基づいて、インクジェッ
ト記録ヘッド24、主走査機構83及び副走査機構84
を制御する。
【0031】インタフェース部81は、例えば図示しな
いパーソナルコンピュータから送られてくる印刷データ
を展開したドットパターンデータ信号を受け取り、制御
部80に送る。このドットパターンデータ信号は、ドッ
トの有無や大きさ等を指定する情報の他に、ブラックの
印刷を行うかカラーの印刷を行うかを判断するための情
報を含んでいる。
【0032】操作部82は、インクジェット記録装置を
走査するための各種スイッチを含む。この各種スイッチ
には、例えば、紙送りスイッチ、リセットスイッチ、保
守スイッチ等が含まれる。この操作部82は、スイッチ
の操作に応じた信号を制御部80に供給する。
【0033】インクジェット記録ヘッド24は、詳細な
説明は省略するが、イエロインクカートリッジ20、マ
ゼンタインクカートリッジ21、シアンインクカートリ
ッジ22及びブラックインクカートリッジ23の各々に
対応するインク室を備えている。各インク室は、制御部
80からの信号に応じて変形する圧電素子を備えてい
る。制御部80は、インクを吐出させる場合は、インタ
フェース部81からのドットパターンデータに応じた信
号を上記圧電素子に印加する。これにより、圧電素子が
変形してインク室の圧力が上がり、収容されているイン
クがノズルから吐出される。
【0034】主走査機構83はインクジェット記録ヘッ
ド移動機構である。この主走査機構83は、制御部80
からの信号に応じて回転されるモータ(図示しない)に
より駆動されてヘッドキャリッジ13を主走査方向に移
動させる。副走査機構84は紙送り機構である。この副
走査機構84は、制御部80からの信号に応じて回転さ
れるモータ(図示しない)により駆動されて給送ローラ
対16及び17を回転させ、以て記録用紙15を副走査
方向に搬送する。
【0035】以上のように構成されるインクジェット記
録装置を用いて、本発明者は、低コストで高速及び高画
質の印刷を実現させるべく記録方法の検討を行った。
【0036】高画質印刷を高速で行うためには、ノズル
数を増やして小ドットで高解像度印刷を行えばよいが、
ノズル数の増大は、「発明が解決しようとする課題」の
欄で説明したように、ヘッドの大型化を招き、コストア
ップ、インクジェット記録ヘッドの歩留まり低下、ノズ
ルの信頼性低下(吐出不良)の要因ともなる。
【0037】そこで、先ず、ノズル数を増やすことなく
比較的低解像度で小ドットから大ドットまで印刷できる
ドット階調技術を用いて解像度を評価した。
【0038】一般に、ドットは、約2ピコリットル(p
l)(用紙上のドット径で直径約30μm)程度まで小
さくなると肉眼ではドットとして認識できなくなり、画
像におけるハイライト部の粒状感(ブツブツ感)はなく
なる。そこで、ドット階調における最小インク滴は2p
lに設定した。なお、薄い色のインクを用いた場合は、
約4pl程度でも肉眼ではドットとして認識できなくな
る。最大インク滴は、べた印刷時に白抜けが出ない範囲
のできるだけ小さな滴量として、印刷解像度に応じて滴
量の設定を変えた。また、小滴と大滴との間は、濃度変
位が直線状になるように大きさの異なる数種類のインク
滴を設定した。
【0039】上記の条件で種々の検討を行った結果、モ
ノクロ画像とカラー画像では、十分な画質を得るために
最低必要とされる印刷解像度が異なることが判明した。
図5に、印刷解像度を、低解像度から高解像度まで変え
た場合の画質を評価した結果を示す。なお、解像度の単
位として常用されているdpiは、”dot per inch”の
略であり、1インチ(25.4mm)当たりのドット数
を表す単位である。
【0040】上記評価結果によれば、カラー画像の場
合、600dpi(主走査方向)×300dpi(副走
査方向)以上になると十分な画質であると判断できるの
に対し、モノクロ画像の場合、600dpi(主走査方
向)×600dpi(副走査方向)以上にならないと十
分な画質であると判断できなかった。黒色はコントラス
トが強いので、解像度が低いと特に斜めの線の部分のギ
ザギザ感が目立ち画質を低下させるものと考えられる。
従って、高画質印刷のためには、モノクロ画像はカラー
画像の約2倍以上の解像度が必要であると言える。
【0041】また、カラー画像の場合、300dpi
(主走査方向)×600dpi(副走査方向)よりも、
600dpi(主走査方向)×300dpi(副走査方
向)の方が印刷品質がよいことも判明した。これは、主
走査方向の印刷解像度を粗くすると、インク滴吐出の駆
動周波数は同じであるため、主走査速度が速くなり(3
00dpiの場合、600dpiの場合の2倍の主走査
速度)、インク滴吐出時に主滴に続いて発生するインク
サテライトが紙面上に主滴に遅れて離れて着くため散り
となり、印刷品質を劣化させた結果と考えられる。60
0dpi(主走査方向)の場合は、主走査速度が遅いた
め、インク吐出時に主滴に続いて発生するインクサテラ
イトは紙面上で主滴と合体するので印刷品質を劣化させ
ないものと考えられる。
【0042】また、主走査が速くなると、ヘッドの振動
も大きくなり、その結果、その振動がインク滴にも伝達
し、インク滴が着く位置の精度も悪化し印刷品質を劣化
させる。更に、主走査速度が速くなると、加速及び減速
の時間及びそのための助走距離も必要となり、印刷時間
のスループットの低下及び装置の大型化も招く。
【0043】以上の点から、300dpi(主走査方
向)×600dpi(副走査方向)よりも、600dp
i(主走査方向)×300dpi(副走査方向)の方が
好ましいことが理解できる。
【0044】次に、従来のドット階調技術を用いない場
合の評価結果を図5を参照しながら説明する。この場
合、各印刷解像度でのインク滴量は、べた印刷時に白抜
けが出ない範囲の出来るだけ小さな滴量とした。カラー
画像の場合もモノクロ画像の場合も、1800dpi
(主走査方向)×1800dpi(副走査方向)以上に
ならないと十分な画質であると判断できなかった。この
ように、ドット階調記録でない場合、ドット階調記録の
場合よりも、はるかに高い解像度が要求される。このこ
とは、ノズル数が同一の場合、印刷速度はドット階調記
録の場合の方がドット階調記録でない場合より約9倍速
いことを意味し、また、印刷速度が同一になるように設
計した場合、ドット階調記録の場合は、ノズル数はドッ
ト階調記録でない場合の約1/9で済むという利点があ
ることを意味する。
【0045】以上の検討結果を踏まえ、モノクロ画像の
印刷解像度をカラー画像の印刷解像度の2倍にするため
に、この実施の形態1では、インクジェット記録ヘッド
24として、図3に示すような、ブラックインクノズル
43とカラーインクノズル40、41及び42の数とが
同数のインクジェット記録ヘッドが用いられる。また、
制御部80は、モノクロ画像を含むバンド幅領域は、ブ
ラックインクのみを吐出する主走査とブラックインクと
カラー各色インクを同時に吐出する主走査とを交互に繰
り返して行うように、インクジェット記録ヘッド24、
主走査機構83及び副走査機構84を制御する。
【0046】換言すれば、制御部80は、モノクロ画像
を含むバンド幅領域のみ主走査の回数を、その他の領域
(カラー画像のみの領域)の2倍にして印刷するよう
に、インクジェット記録ヘッド24、主走査機構83及
び副走査機構84を制御する。この構成により、ノズル
数を増大させることなく高画質印刷を行うことができ
る。
【0047】ドット階調を行わない場合、即ち、べた印
刷時に白抜けができない範囲のできるだけ小さな滴量の
インクでのみ印刷を行う場合、十分な画質を得るために
は、モノクロ画像の部分は横方向及び縦方向ともに印刷
解像度は1200dpi以上にする必要があるが、モノ
クロ画像以外のカラー画像の領域に関しては1200d
pi(主走査方向)×600dpi(副走査方向)、又
は600dpi(主走査方向)×1200dpi(副走
査方向)で十分であると言えることが分かった。従っ
て、ドット階調を行わない場合においても、高画質印刷
のためにモノクロ画像は、カラー画像の約2倍以上の解
像度が必要である。
【0048】従って、この場合も、上記と同様の構成を
採用することにより、ノズル数を増大させることなく高
画質印刷を行うことができる。
【0049】(実施の形態2)図6は、本発明の実施の
形態2に係るインクジェット記録装置で使用されるイン
クジェット記録ヘッドの底面に設けられたノズルプレー
ト24bを示す平面図である。上述した実施の形態1に
係るインクジェット記録装置とは、ノズルの位置が異な
っている。
【0050】このノズルプレート24bには、イエロイ
ンクのインク滴を吐出するイエロインクノズル50、マ
ゼンタインクのインク滴を吐出するマゼンタインクノズ
ル51、シアンインクのインク滴を吐出するシアンイン
クノズル52及びブラックインクのインク滴を吐出する
ブラックインクノズル53が設けられている。
【0051】イエロインクノズル50、マゼンタインク
ノズル51、シアンインクノズル52及びブラックイン
クノズル53は、それぞれ、等しいノズルピッチpを有
する。また、イエロインクノズル50、マゼンタインク
ノズル51及びシアンインクノズル52のそれぞれのノ
ズルは、横方向(主走査方向)に同一直線上に並んでお
り、ブラックインクノズル53に対して縦方向(副走査
方向)に1/2pだけずれている。
【0052】このようなノズル配置を有するインクジェ
ット記録ヘッドを用いて黒色ドットを印刷する場合、制
御部80は、インクジェット記録ヘッド24を主走査中
に所定のタイミングでブラックインクノズル53からイ
ンクを吐出させてピュアブラックドットを形成するとと
もに、イエロインクノズル50、マゼンタインクノズル
51及びシアンインクノズル52の各々からそれぞれ所
定のタイミングでインク滴を記録用紙15上で重なるよ
うに吐出させて混色せしめ、以てコンポジットブラック
ドットを形成するように、インクジェット記録ヘッド2
4、主走査機構83及び副走査機構84を制御する。
【0053】このような制御により、黒色ドットは縦方
向(副走査方向)に、ピュアブラックドットとコンポジ
ットブラックドットとが交互に並び、黒色ドットの印刷
ピッチは1/2pになる。従って、1回の主走査でブラ
ックインクノズルの解像度の2倍の解像度の黒色ドット
を印刷できる。この場合、1回の主走査で2ラインの黒
色ドットの印刷をできるので、実施の形態1に係るイン
クジェット記録装置の約2倍の速度で印刷を行うことが
できる。
【0054】図7は、この実施の形態2の変形例であ
る。インクジェット記録ヘッドの底面に設けられたノズ
ルプレート24cには、イエロインクのインク滴を吐出
するイエロインクノズル60、マゼンタインクのインク
滴を吐出するマゼンタインクノズル61、シアンインク
のインク滴を吐出するシアンインクノズル62及びブラ
ックインクのインク滴を吐出するブラックインクノズル
63が、2列に千鳥状に配列されている。
【0055】イエロインクノズル60、マゼンタインク
ノズル61、シアンインクノズル62及びブラックイン
クノズル63は、それぞれ、等しいノズルピッチpを有
する。また、イエロインクノズル60、マゼンタインク
ノズル61及びシアンインクノズル62のそれぞれのノ
ズルは、横方向(主走査方向)に同一直線上に並んでお
り、ブラックインクノズル63に対して縦方向(副走査
方向)に1/2pだけずれている。
【0056】このように構成されるノズルプレート24
cを用いた場合も、上述した場合と同様に、1回の主走
査で2ラインの黒い路ドットの印刷ができるので、実施
の形態1に係るインクジェット記録装置の約2倍の速度
で印刷を行うことができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
高画質且つ高速で印刷することができ、また小型化及び
低コスト化できるインクジェット記録装置及びインクジ
ェット記録方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記
録装置の機械的な構造を部分的に示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記
録装置で使用されるインクジェット記録ヘッドの周囲を
拡大して示す斜視図である。
【図3】図2に示したインクジェット記録ヘッドの底面
を構成するノズルプレートを示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記
録装置で使用される制御回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記
録装置において、印刷解像度を変えた場合の画質を評価
した結果を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るインクジェット記
録装置で使用されるインクジェット記録ヘッドの底面を
構成するノズルプレートを示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るインクジェット記
録装置で使用されるインクジェット記録ヘッドの底面を
構成するノズルプレートの変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
11 インクジェット記録装置 12 ガイド軸 13 ヘッドキャリッジ 14 制御装置 15 記録用紙 16、17 給送ローラ対 20 イエロインクカートリッジ 21 マゼンタインクカートリッジ 22 シアンインクカートリッジ 23 ブラックインクカートリッジ 24 インクジェット記録ヘッド

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラックインク及び色相の異なる複数の
    カラーインクを用いて記録媒体上にドットを形成するこ
    とにより印刷を行うインクジェット記録方法であって、 黒色以外の色のドットから成る画像を所定の印刷解像度
    で印刷し、 黒色ドットから成る画像を前記所定の印刷解像度より高
    い印刷解像度で印刷する、インクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記印刷には、大きさの異なるインク滴
    で印刷を行うドット階調技術が用いられる、請求項1に
    記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記黒色ドットから成る画像の印刷解像
    度は主走査方向が600dpi以上、副走査方向が60
    0dpi以上であり、黒色以外の色のドットから成る画
    像の印刷解像度は主走査方向が600dpi以上、副走
    査方向が300dpi以上である、請求項1又は2に記
    載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記黒色ドットは、前記ブラックインク
    で形成されるドット及び前記色相の異なる複数のカラー
    インクを混色して形成されるドットの少なくとも1つに
    よって形成される、請求項1乃至3の何れか1項に記載
    のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 前記プラックインクを吐出するブラック
    インクノズルのピッチを、前記色相の異なる複数のカラ
    ーインクを吐出するカラーインクノズルのピッチと同一
    とし、前記ブラックインクノズルを前記カラーインクノ
    ズルに対して副走査方向にずらして配置し、前記黒色ド
    ットは、前記ブラックインクノズルから吐出されたブラ
    ックインク及び前記カラーインクノズルから吐出された
    色相の異なる複数のカラーインクを混色して形成する、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載のインクジェット記
    録方法。
  6. 【請求項6】 前記黒色ドットから成る画像の印刷解像
    度は、前記黒色以外の色のドットから成る画像の印刷解
    像度の2倍以上である、請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  7. 【請求項7】 ブラックインク及び色相の異なる複数の
    カラーインクを用いて記録媒体上にドットを形成するこ
    とにより印刷を行うインクジェット記録装置であって、 インクを吐出するインクジェット記録ヘッドと、 印刷データを入力するインタフェース部と、 前記インタフェース部からの印刷データに応じて、黒色
    以外の色のドットから成る画像を所定の印刷解像度で印
    刷し、黒色ドットから成る画像を前記所定の印刷解像度
    より高い印刷解像度で印刷するように、前記インクジェ
    ット記録ヘッドを制御する制御部、とを備えたインクジ
    ェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記印刷には、大きさの異なるインク滴
    で印刷を行うドット階調技術が用いられる、請求項7に
    記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記黒色ドットから成る画像の印刷解像
    度は主走査方向が600dpi以上、副走査方向が60
    0dpi以上であり、黒色以外の色のドットから成る画
    像の印刷解像度は主走査方向が600dpi以上、副走
    査方向が300dpi以上である、請求項7又は8に記
    載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記黒色ドットは、前記ブラックイン
    クで形成されるドット及び前記色相の異なる複数のカラ
    ーインクを混色して形成されるドットの少なくとも1つ
    によって形成される、請求項7乃至9の何れか1項に記
    載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記インクジェット記録ヘッドは、前
    記プラックインクを吐出するブラックインクノズルと、
    該ブラックインクノズルのピッチと同一のピッチを有
    し、且つ前記ブラックインクノズルに対して副走査方向
    にずらして配置され、前記色相の異なる複数のカラーイ
    ンクを吐出するカラーインクノズル、とを備え、 前記黒色ドットは、前記ブラックインクノズルから吐出
    されたブラックインク及び前記カラーインクノズルから
    吐出された色相の異なる複数のカラーインクを混色して
    形成する、請求項7乃至10の何れか1項に記載のイン
    クジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記黒色ドットから成る画像の印刷解
    像度は、前記黒色以外の色のドットから成る画像の印刷
    解像度の2倍以上である、請求項7に記載のインクジェ
    ット記録装置。
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