JP2003025506A - 環状ポリオレフィン樹脂積層体 - Google Patents

環状ポリオレフィン樹脂積層体

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JP2003025506A
JP2003025506A JP2001219433A JP2001219433A JP2003025506A JP 2003025506 A JP2003025506 A JP 2003025506A JP 2001219433 A JP2001219433 A JP 2001219433A JP 2001219433 A JP2001219433 A JP 2001219433A JP 2003025506 A JP2003025506 A JP 2003025506A
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cyclic polyolefin
polyolefin resin
ketone group
group
film
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JP2001219433A
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English (en)
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Takashi Namikata
尚 南方
Hiroaki Takanohashi
寛朗 高野橋
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状ポリオレフィン樹脂成形体と異種ポリマ
ーとの表面密着性を向上させ、これによって透明性、ガ
ス、水蒸気バリア性およびセラミック薄膜密着性に優れ
た材料を提供すること。 【解決手段】 表面にケトン基を有する環状ポリオレフ
ィン樹脂成形体が、ケトン基結合性分子および極性基を
有する樹脂を含有する樹脂層で被覆されており、環状ポ
リオレフィン樹脂成型体表面のケトン基の少なくとも一
部とケトン基結合性分子とが反応している環状ポリオレ
フィン樹脂積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学材料、包装材
料、電子材料などに利用される表面改質された環状ポリ
オレフィン樹脂積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン樹脂は汎用樹脂として多量に生産され、力
学強度、低吸湿性、耐薬品性などの特徴を生かして溶融
成形され各種分野に使用されている。また、環状ポリオ
レフィン樹脂であるポリノルボルネン系樹脂やポリシク
ロヘキセン系樹脂は非晶性のため、透明性に優れ光学用
途に適した性質を有する。
【0003】これらのポリオレフィン系樹脂材料は、食
品、医薬品、電子材料、光学材料などの包装材料に多用
されている。特に、包装用材料としては、ガスバリア性
に優れることが好ましく、このためポリオレフィン系樹
脂成形体の表面に異種のガスバリア性樹脂を積層して用
いられることが多い。ガスバリア性樹脂として、ポリビ
ニルアルコール、エチレン・ポリビニルアルコール共重
合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどが利用され
るが、これらガスバリア性樹脂は、極性基を有する親水
性樹脂であり、元来、極性基を持たないポリオレフィン
系樹脂との親和性や密着性が低い。
【0004】これを解決するため、ポリオレフィン系樹
脂の表面に、プラズマ処理(特開昭57−87431号
公報)、コロナ放電処理(特開平5−220901号公
報)、化学処理(特開昭53−144987号公報)な
どによって表面酸化処理を施し、異種ポリマーとの密着
性を向上させることが行われている。さらに表面酸化処
理したポリオレフィン系樹脂の表面に異種ポリマーを溶
融押し出し成形する方法(特開昭53−144987
号、特開平5−220901号公報など)、ポリエチレ
ンイミン系ポリマーを塗布する方法(特公昭40−12
302号公報、特公昭53−6676号公報など)、ポ
リビニルアミンを塗布する方法(特開平8−23963
0号公報)などが知られている。
【0005】また、環状ポリオレフィン系ポリマーの表
面にポリビニルアルコールを積層した複合フィルムが提
案されている(特開平5−212828号公報、特開平
11−216817号公報)。ところが、環状ポリオレ
フィン系ポリマーの表面は疎水性が高いため、ポリビニ
ルアルコールとの密着性が充分でなく、剥離を起こし易
い。さらに、ポリビニルアルコールの水系溶液を塗布製
膜する場合、表面の溶液濡れ性が充分でないため均一に
被覆できないなどの問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異種
ポリマーで表面被覆された環状ポリオレフィン樹脂積層
体において、環状ポリオレフィン樹脂成形体と異種ポリ
マーとの表面密着性を向上させ、これによって透明性、
ガス、水蒸気バリア性およびセラミック薄膜や金属薄膜
密着性に優れた材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、環状ポリオレフィン系樹脂成形体の表
面変性と異種ポリマーとの接合の研究を重ね、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1)表面にケトン基を有する環状ポリオレフィン樹脂
成形体が、ケトン基結合性分子および極性基を有する樹
脂を含有する樹脂層で被覆されており、環状ポリオレフ
ィン樹脂成型体表面のケトン基の少なくとも一部とケト
ン基結合性分子とが反応していることを特徴とする環状
ポリオレフィン樹脂積層体。 (2)ケトン基結合性分子が、アミン基およびヒドラジ
ド基から選ばれた少なくとも一種を含有する化合物であ
ることを特徴とする(1)に記載の環状ポリオレフィン
樹脂積層体。 (3)極性基を有する樹脂が、ポリビニルアルコール系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイ
ミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂およびビニリデン系樹
脂から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする
(1)に記載の環状ポリオレフィン樹脂積層体。 (4)極性基を有する樹脂が架橋されていることを特徴
とする(1)に記載の環状ポリオレフィン樹脂積層体。 (5)環状ポリオレフィン樹脂成形体の表面を酸化処理
してケトン基を形成し、その面にケトン基結合性分子お
よび極性基を有する樹脂からなる溶液を塗布して樹脂層
を形成させ、次いで、樹脂成形体表面のケトン基とケト
ン基結合性分子とを反応させることを特徴とする環状ポ
リオレフィン樹脂積層体の製造方法。 (6)(1)に記載の環状ポリオレフィン樹脂積層体の
少なくとも一方の面に、セラミックス薄膜および金属薄
膜から選ばれた少なくとも一種が被覆されていることを
特徴とする環状ポリオレフィン樹脂積層体。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の環状ポリオレフィン樹脂は、飽和の脂環構造を有
する繰り返し単位をもつポリオレフィンであり、一部に
不飽和結合を含んでいてもよいが、好ましくは飽和の脂
環構造を有する繰り返し単位をもつポリオレフィンであ
る。脂環構造の具体例として、シクロアルカン構造、シ
クロアルケン構造などが挙げられ、好ましくはシクロア
ルカン構造である。脂環構造を構成する炭素原子の数
は、通常、4〜30、好ましくは5〜20、より好まし
くは5〜15である。環状ポリオレフィンの原料となる
単量体として、例えば、ノルボルネン、シクロヘキセ
ン、ビニルシクロヘキサン、およびそれらのアルキル置
換体やアルキリデン置換体などが挙げられる。
【0009】ノルボルネンおよびその置換体の具体例と
して、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6−ジメチ
ル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、2,3−ジ
ヒドロジシクロペンタジエン、およびこれらのメチル、
エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル置換体および
ハロゲンなどの極性基置換体;ジメタノオクタヒドロナ
フタレン、そのアルキル置換体、そのアルキリデン置換
体、およびハロゲンなどの極性基置換体、例えば、6−
メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
エチル−1,4:5,8−ジメタノ1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチ
リデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
メトキシカルボニル1,4:5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レンなど;シクロペンタジエンの3量体および4量体、
例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,
5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾ
イソデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−
3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10
a,11,11a−ドデカヒドロ1H−シクロペンタア
ントラセンなどが挙げられる。
【0010】環状ポリオレフィンとしては、例えば、以
下のものが挙げられる。 (a)上記の単量体を公知の開環重合方法により重合し
て得られる開環重合体を通常の水素添加方法により水素
添加させて得られる飽和環状体(特開平3−22334
1号公報) (b)前記の環状オレフィンとエチレンとの共重合体
(特開平2−257446号公報) (c)1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘ
キサジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3−シ
クロオクタジエンおよびこれらの置換基置換体などに誘
導される単量体の単独重合体、およびこれら単量体と、
他のモノマー、例えば1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、1、3−ヘキサジエンなど
に誘導される鎖状共役ジエン単量体単位および/または
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−tertブチルスチレン1,
3−ジメチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフ
タレン、ジフェニルエチレン、ビニルピリジンなどに誘
導されるビニル芳香族系単量体単位との共重合体からな
るシクロヘキサジエン系モノマー重合体を、通常の水素
添加方法により水素添加して得られる飽和環状体(特開
平7−258362号公報) (d)前記のビニル芳香族系単量体単独重合体、および
ビニル芳香族単量体と鎖状共役ジエンおよび/またはメ
タクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリロニトリ
ル、メチルビニルケトン、α−シアノアクリル酸メチル
などに誘導される極性ビニル系単量体単位の共重合体
を、通常の水素添加方法で水素添加させて得られる飽和
環状体。これら環状オレフィンの重合体を1種または2
種以上ブレンドして用いることができる。
【0011】さらに本発明に用いる環状ポリオレフィン
樹脂に、必要に応じてその他のポリマーを配合すること
ができる。その他のポリマーの例として、ゴム、その他
の熱可塑性樹脂が挙げられる。ゴムとして、例えば、天
然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ア
クリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・
ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・イソプレン共重合
体ゴム、スチレン・ブタジエン・イソプレン共重合体ゴ
ム、ジエン系ゴムの水素添加物、エチレン・プロピレン
共重合体などのエチレン・αーオレフィン共重合体など
の飽和ポリオレフィンゴム、エチレン・プロピレン・ジ
エン共重合体、αーオレフィン・ジエン共重合体、ウレ
タンゴム、シリコーンゴム、ポリエーテル系ゴム、アク
リルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共
重合体ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック
共重合体ゴムなどの熱可塑性エラストマー、水素添加熱
可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリ
ブタジエン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0012】その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、LLDP
E、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、シンジオ
タクトポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなど
のポリオレフィン、ポリエチレンテレフテレート、ポリ
ブチレンテレフテレートなどのポリエステル、ナイロン
6、ナイロン66などのポリアミド、エチレン・エチル
アクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、ポリスチレン、シンジオタクトポリスチレン、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、芳香
族ポリアミド、ポリカーボネートなどが挙げられる。こ
れらその他の熱可塑性樹脂は、単独または2種以上を組
み合わせ用いることができ、その配合量は環状ポリオレ
フィン樹脂に対して50質量%以下、好ましくは30質
量%以下である。
【0013】環状ポリオレフィン樹脂に、必要に応じて
添加剤を配合することができる。添加剤の例として、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、防曇剤、防霧剤、可塑
剤、顔料、近赤外吸収剤、帯電防止剤などが挙げられ
る。環状ポリオレフィン樹脂の成形体は、溶融成形法、
溶液流延法など、通常行われている方法で製造すること
ができる。
【0014】溶融成形法としては、Tダイやインフレー
ション成形などの溶融押し出し法、カレンダー法、熱プ
レス法、射出成形法などが挙げられる。溶液流延法は、
各成分を溶媒に溶解または分散させた液状体を支持体上
に流延し、溶媒を乾燥する。これに用いる溶剤として、
例えば、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族
炭化水素、シクロヘキサン、デカリンなどの脂環式炭化
水素、塩化メチレン、クロロホルム、クロルベンゼン、
ジクロルベンゼンなどのハロゲン化合物などが挙げられ
る。液状物中の環状ポリオレフィン樹脂濃度は、通常、
0.1〜60質量%、好ましくは3〜45質量%であ
る。液状物を支持体上に流延する方法として、例えば、
バーコータ、ドクターブレード、マイヤバー、ロールコ
ータ、ダイコータ、スプレー、エアナイフコート、スピ
ンコート、ディップコートなどが挙げられる。溶媒の乾
燥除去は、常法によって行い、残留溶剤含量は5質量%
以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5
質量%以下となるように乾燥させる。
【0015】本発明の環状ポリオレフィン樹脂成形体の
形状は、フィルム状、板状、ディスク状、袋状などが挙
げられ、目的に応じて選択することができる。次に、表
面にケトン基を含有する環状ポリオレフィン樹脂成形体
について説明する。環状ポリオレフィン樹脂成形体を、
通常の酸素存在下の紫外線照射、プラズマ処理、コロナ
放電処理、イオン注入などの物理的方法、過酸化物、酸
化物などの単体、溶液、ガスなどを用いた化学的方法に
よって表面酸化することにより樹脂成形体の表面にケト
ン基を導入することができる。処理エネルギー量(処理
エネルギー密度と処理時間の積、化学的方法の場合は酸
化剤濃度と処理時間の積)によってケトン基密度を調整
することができる。
【0016】ケトン基は、オキシム化法(分析化学便
覧、丸善、1981年、p314記載)によって定量す
ることができる。具体的には、所定量の表面酸化処理し
た環状ポリオレフィンに、塩化ヒドロキシルアンモニウ
ム水溶液を室温で約30分接触させ、酸化処理した表面
のケトン基と塩化ヒドロキシルアンモニウムを反応さ
せ、ケトン基がオキシムに変性すると同時に生成する塩
酸を水酸化ナトリウム溶液と指示薬により中和滴定して
ケトン基量を定量する。このケトン基の表面密度は1×
10-7当量/m2以上であることが好ましく、より好ま
しくは1×10-6当量/m2以上、最も好ましくは3×
10-6当量/m2以上である。
【0017】環状ポリオレフィン樹脂成形体の表面にケ
トン基を導入することによって、表面の水の濡れ性が向
上し、これによって親水性材料の塗布性および被覆性が
改善される。この水濡れ性の指標として、水接触角を挙
げることができる。好ましくは純水接触角が90°以
下、より好ましくは80°以下、最も好ましくは70°
以下である。また、この表面酸化処理は所定の表面部位
のみに行い、ケトン基を所定部位のみ導入することがで
きる。環状ポリオレフィン樹脂成形体の両面にケトン基
を導入してもよい。
【0018】次に、環状ポリオレフィン樹脂表面に形成
されたケトン基と結合可能なケトン基結合性分子につい
て説明する。ケトン基結合性分子の例として、例えば、
アジピン酸ヒドラジド、フタル酸ヒドラジド、蓚酸ヒド
ラジド、カルボヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド
などのヒドラジド化合物、ヒドラジン、メチルヒドラジ
ン、テトラメチルヒドラジンなどの単体、水和物、塩酸
塩、硝酸塩などのヒドラジン誘導体などの単体、これら
の混合物、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ポリビニルアミン、ビニ
ルアミン・ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンイ
ミンなどのアミノ基含有化合物を挙げることができる。
【0019】環状ポリオレフィン樹脂の被覆に使用する
樹脂は、極性基を有する樹脂である。極性基を有する樹
脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ
アクリル系樹脂およびビニリデン系樹脂から選ばれた少
なくとも一種が好ましく用いられる。ポリビニルアルコ
ール系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、
エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニル
けん化物、ビニルアルコール・ビニルアミン共重合体、
ビニルアルコール・ビニルケトン共重合体などが挙げら
れる。
【0020】ポリウレタン系樹脂としては、例えば、ヘ
キサメチレンジアミン、トリレンジイソシアネート、
3,3−ジメチルジフェニルメタン−4,4−ジイソシ
アネート、メタフェニレンジイソシアネート、ナフタレ
ン−1,5−ジイソシアネートなどのイソシアネート化
合物とポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,
6−ヘキサメチレングリコール、ポリエステルポリオー
ル、ポリウレタンポリオールなどのポリオールまたは/
およびヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、
尿素などのアミノ基を含有する化号物の混合体または混
合体の反応生成物で誘起されるポリウレタン系樹脂等が
挙げられる。
【0021】ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン6,10、ナイロン1
2、芳香族ポリアミド等が挙げられる。ポリイミド系樹
脂としては、例えば、ポリ(オキシジフェニレン−ピロ
メリットイミド)、ポリアミノビスマレイミド、ビスマ
レイミドトリアジン樹脂、ポリアミドイミド、ポリエー
テルイミドなどが挙げられる。ポリアクリル系樹脂とし
ては、例えば、ポリメチルアクリレート、ポリエチルア
クリレート、ポリメチルメタクリレート、ヒドロキシメ
チルメタクリレートなどが挙げられる。ビニリデン系樹
脂としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化
ビニリデンなどが挙げられる。これらの中でも、ビニリ
デン系樹脂がケトン基結合性分子との親和性および結合
性を高め、積層体のガスバリア性を高めるために好まし
い。
【0022】本発明においては、これらの極性基を有す
る樹脂を単独または2種以上を混合して用いることがで
きる。また、これら極性基を有する樹脂のモノマーユニ
ットが50質量%以上共重合されたポリマーも使用可能
である。これらの樹脂およびケトン基結合性分子は、本
発明の被覆樹脂の質量に対して50質量%以上あること
が好ましく、より好ましくは70質量%以上、最も好ま
しくは90質量%以上である。もちろん100質量%用
いてもよい。
【0023】本発明において、極性基を有する樹脂層
は、架橋構造を有することが好ましい。架橋構造の存在
は、被覆する樹脂の直鎖構造体が可溶な溶剤や溶剤組成
物で溶解しない成分を定量することによって判別するこ
とができる。被覆樹脂層の種類により溶剤が異なるため
限定できないが、例えば、ポリビニルアルコールの場
合、未架橋成分が水に可溶であり、熱水で所定時間抽出
後乾燥して、残存する未溶解成分質量を求めることがで
きる。ポリウレタンの場合、メチルエチルケトンおよび
/またはトルエン、ポリアミド・イミド樹脂の場合、γ
ーブチルラクトン、N−メチルピロリドン、フェノー
ル、ジメチルホルムアミドなど、アクリル酸樹脂の場
合、ケトン類、エステル類、塩素化炭化水素類、フェノ
ール類など、ビニリデン系樹脂の場合、テトラヒドロフ
ラン、γーブチルラクトン、N−メチルピロリドンなど
が挙げられる。
【0024】本発明の極性基を有する樹脂層における架
橋成分は30質量%(対極性基を有する樹脂量)以上で
あることが好ましく、より好ましくは50%以上、最も
好ましくは70質量%以上である。架橋方法はポリマー
種によって異なるので限定されないが、例えば、ポリビ
ニルアルコールの場合、ほう酸、硼砂、ホルムアルデヒ
ド、イソシアネート化合物などの架橋剤を使用したり、
加熱脱水縮合などの方法で行うことができる。また、架
橋のため電子線、γ線、赤外線、マイクロ波、紫外線な
どの輻射エネルギー照射を単独または併用して用いるこ
とも可能である。
【0025】本発明のケトン基結合性分子および極性基
を有する樹脂を含有する樹脂層の形成方法は、通常の溶
融成形法、溶液キャスト法などの方法で行うことができ
る。表面にケトン基を有する環状ポリオレフィン樹脂成
形体に、予め、ケトン基含有分子を接触、塗布または被
覆させた後、極性基を有する樹脂を被覆する方法、ケト
ン基結合性分子と極性基を有する樹脂とを混合した後、
ケトン基を表面に有する環状ポリオレフィン樹脂成形体
に被覆する方法、ケトン基を表面に有する環状ポリオレ
フィン樹脂成形体に極性基を有する樹脂を被覆した後、
ケトン基結合性分子を、極性基を有する樹脂の表面から
内部に拡散させて環状ポリオレフィン樹脂表面のケトン
基と反応させる方法などが挙げられる。
【0026】一段階で反応を行わせることができる点
で、ケトン基結合性分子と極性基を有する樹脂を混合し
て、表面処理された環状ポリオレフィン表面に被覆する
ことが好ましい。また、環状ポリオレフィン樹脂成形体
の表面の所定部位のみを表面酸化して、ケトン基を導入
した樹脂成形体、すなわち、ケトン基を有する部分がパ
ターニングされた樹脂成形体に前記の極性基を有する樹
脂および/またはケトン基結合性分子含有水系溶液を用
いて選択的にケトン基含有表面に被覆樹脂層を形成させ
ることもできる。
【0027】環状ポリオレフィン樹脂成形体の両面にこ
のような被覆層を形成させてもよい。ケトン基とケトン
結合性分子の反応形態は、例えば、ヒドラジド基を有す
るケトン結合性分子とケトン基の反応の場合、ヒドラジ
ド基のNH2基とケトン基とが結合してヒドラゾン結合
を形成する。セミカルバジド基を有するケトン結合性分
子を用いる場合、セミカルバゾン結合を形成する。この
反応は、ケトン基結合性分子を溶液状態または固体状態
でケトン基を有する環状ポリオレフィン樹脂成形体に接
触させ、常温または100℃以下の加熱によって行うこ
とができる。
【0028】この結合生成によるヒドラゾン結合やセミ
カルバジド結合などの結合基によって、またケトン結合
性分子中に含有される極性基によって環状ポリオレフィ
ン樹脂成形体表面が改質され、極性ポリマーとの密着性
が向上する。この密着性向上は、環状ポリオレフィン樹
脂表面の極性基と極性基を有するポリマーとの水素結合
および弱い静電相互作用によるものと推定される。本発
明によって、環状ポリオレフィン樹脂成形体に、従来、
積層できなかった極性基を有するポリマーを積層するこ
とができ、高い密着力を発現するため、環状ポリオレフ
ィン樹脂成形体の改質や機能化が可能となる。
【0029】上記のようにして形成した極性基を有する
樹脂被覆層が形成された環状ポリオレフィン系樹脂成形
体は、高いガスバリア性、被覆層密着性、透明性を有す
るため、光学材料、包装材料、電子材料に好適である。
ガスバリア性は、例えば100μm厚の環状ポリオレフ
ィン樹脂フィルムに極性基を有する樹脂およびケトン基
結合性分子からなる被覆層を有する積層体の場合、酸素
ガスバリア性は、好ましくは500ml/m2・day
以下、より好ましくは300ml/m2・day以下、
最も好ましくは200ml/m2・day以下である。
【0030】被覆層の密着性はクロスカットテープ試験
で確認でき、好ましくは全面剥離を起こさず、より好ま
しくは部分剥離も起こさないものである。透明性は、樹
脂成形体の寸法により異なるので限定されないが、膜厚
100μmの環状ポリオレフィンフィルムに極性基を有
する樹脂およびケトン基結合性分子からなる被覆層が形
成された積層体の膜厚方向の全光線透過率は、好ましく
は80%以上、より好ましくは85%以上、最も好まし
くは88%以上である。ケトン基結合性分子および極性
基を有する樹脂を有する層を、環状ポリオレフィン樹脂
成形体の両面に設けてもよい。
【0031】本発明の樹脂積層体表面にセラミック薄膜
および金属薄膜から選ばれた少なくとも一種をコーティ
ングしてガスバリア性、導電性、光学特性などの機能を
付与することができる。このセラミック薄膜の材料とし
て、例えば、シリカ、アルミナ、マグネシア、アルミナ
・マグネシア、ジルコニア、酸化鉄、酸化コバルト、酸
化ニッケル、酸化鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化インジ
ウム、酸化錫・インジウム、酸化亜鉛、希土類酸化物、
チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの酸化
物および複合酸化物、窒化珪素、窒化ガリウム、窒化イ
ンジウム、窒化鉄、ポリチアジルなどの窒化物および複
合窒化物、炭化珪素、タングステンカーバイド、炭化鉄
などの炭化物や複合炭化物、フッ化カルシウム、フッ化
マグネシウム、フッ化バリウム、遷移金属フッ化物、希
土類フッ化物などのフッ化物、オキシフッ化物、インジ
ウム燐、ガリウム燐などの燐化物、ダイアモンド、グラ
ファイト、不定形炭素など炭素、珪素、ゲルマニウムな
どが挙げられる。
【0032】金属薄膜に用いる材料としては、アルミ、
銅、銀、鉄、コバルト、チタン、ニッケル、ステンレ
ス、鉛、錫、インジウム、金、白金、タングステン、タ
ンタルなどの金属単体、アルミ・マグネシウム合金、ア
ルミ・珪素合金、希土類コバルト合金、希土類鉄合金、
ビスマス・錫合金、錫・亜鉛合金、はんだなどが挙げら
れる。これらセラミック材料および金属材料から選ばれ
た少なくとも一種を単体または2種以上混合して使用す
ることができる。
【0033】セラミック薄膜および金属薄膜の製膜は通
常の方法で行うことができる。製膜方法として、例え
ば、蒸着、スパッタリング、CVD、MBE、CBE、
液相析出、スプレー、ディップコート、ラミネーショ
ン、電解析出、など種々の方法を、積層する材料、利用
する用途に応じて積層することができる。これらセラミ
ック薄膜や金属薄膜は、極性ポリマーが被覆された表面
に積層することが良好な密着性を得る点で好ましい。こ
れら薄膜は、ほとんど極性のない環状ポリオレフィン樹
脂表面にも形成可能であるが、極性ポリマーで被覆した
樹脂積層体表面に形成した場合の方が、強い密着性を示
すため好ましい。
【0034】このようにしてセラミック薄膜および/ま
たは金属薄膜が被覆された環状オレフィン樹脂積層体
は、ガスバリア性、導電性材料で被覆した場合は導電性
が、絶縁・誘電性材料で被覆した場合は絶縁・誘電性
が、半導体材料で被覆した場合は半導体特性が、光学材
料で被覆した場合は光学特性、機械的特性などが向上す
る。これらは、その特性に合わせて、液晶パネル部品、
有機EL部品、有機EL部品、バックライト、プラズマ
デイスプレイ部品、タッチパネル基板、タッチパネル対
向導電膜、電磁波シールド材料、反射防止部品、紫外線
用部品、赤外線用部品、光導波路部品、光通信部品、レ
ンズ、窓剤、光マスク光記録メディア、光磁気記録メデ
ィア、相変態記録メディア、磁気記録メディア、LED
(発光ダイオード)、LD(レーザーダイオード)、P
D(フォトダイオード)などの保護剤、基板、半導体基
板、半導体封止部品、配線部品、包装材料などの用途に
好適に利用できる。
【0035】
【発明の実施形態】以下、実施例により本発明を具体的
に説明する。本発明に用いる測定法は以下の通りであ
る。 (酸素ガスバリア性)モコン社製OX−TRan(登録
商標)200を用いて、23℃、65%RHの環境下で
測定する。
【0036】
【参考例1】シクロヘキセン系コポリマーの製造 シクロヘキサジエンとαーメチルスチレンをリビングア
ニオン共重合してランダムコポリマー(シクロヘキサジ
エン/αーメチルスチレン質量比=85/15)をシク
ロヘキサン溶液中で溶液重合を行った。重合触媒として
nーBuLi/THF(THF5質量%)を用い、40
℃、10時間、不活性雰囲気中で重合した。次いで、得
られたポリマー溶液を加圧加熱可能な圧力容器内にラネ
−ニッケルとともに充填し、水素ガスを充填し加圧加熱
条件で水素添加を行った。水素添加ポリマー溶液を大量
のアセトンに再沈、乾燥してシクロヘキセン−αーメチ
ルビニルシクロヘキサンコポリマー粉末を得た。このポ
リマーのo−ジクロロベンゼン溶液を用いたGPC測定
によると、ポリマーの数平均分子量は53000であっ
た。この溶液のプロトンNMR分析により、ポリマー中
の二重結合が消失(水素添加率100%)し、飽和構造
になっていることがわかった。DSC測定によると、こ
のポリマーのガラス転移温度は223℃であった。
【0037】同様の工程によってシクロヘキサジエンモ
ノマーのシクロヘキサン溶液にリチウム触媒を投入し、
スチレンモノマーのシクロヘキサン溶液を逐次添加して
ポリ(シクロヘキサジエン−スチレン)コポリマー(シ
クロヘキサジエン/スチレン質量比=70/30)を重
合した。上記と同様の水素添加処理、再沈、乾燥を行
い、ポリ(シクロヘキセン−コ−ビニルシクロヘキサ
ン)を得た。このポリマーのo−ジクロロベンゼン溶液
を用い、標準ポリスチレン換算でGPC測定を行ったと
ころ、ポリマーの数平均分子量は57000であった。
プロトンNMR測定によると二重結合基が消失しており
(水素添加率100%)、DSC測定によるとポリマー
のガラス転移温度は189℃であった。
【0038】
【参考例2】シクロヘキサジエン系コポリマー成形体の
製造 前記で製造したポリ(シクロヘキセン−コ−αーメチル
ビニルシクロヘキサン)およびポリ(シクロヘキセン−
コ−ビニルシクロヘキサン)をそれぞれトルエンに溶解
して溶液(ポリマー25質量%)を調整した。ポリマー
溶液をそれぞれのガラス基板にドクターブレードで塗
布、乾燥して膜厚100μmのフィルムを製膜した。ま
た、ポリ(シクロヘキセン−コ−ビニルシクロヘキサ
ン)を窒素気流下、250℃で加熱プレスして厚さ1m
mの板を成形した。
【0039】
【参考例3】シクロペンタジエン系ポリマー成形体の製
造 ポリ(8−メチル−8−カルボキシメトキシテトラシク
ロドデセン)(ジェーエスアール社製アートン(商標)
F)のトルエン溶液(ポリマー25質量%)を調整し、
上記と同様にしてガラス板上にドクターブレードコー
ト、乾燥して厚さ100μmのフィルムを製膜した。ポ
リ(シクロドデセン)(日本ゼオン(株)社製、ゼオノ
ア(登録商標)1600R)を射出成形(溶融シリンダ
ー温度300℃、金型135℃)して厚さ1mmの樹脂
板を成形した。
【0040】
【参考例4】ポリビニルシクロヘキサンの合成およびフ
ィルム製造 ポリスチレン(旭化成(株)製、スタイロン(登録商
標)492R)をシクロヘキサンに溶解した10質量%
ポリマー溶液を、1)と同様にしてラネーニッケルで水
素添加してポリビニルシクロヘキサンを合成した。水素
添加した溶液をエタノールに再沈、乾燥してポリマー粉
末を得た。得られたポリマーのo−ジクロロベンゼン溶
液を調整し、H−NMR測定を行った結果、芳香環プロ
トンは観測されず、水素添加工程により完全水素添加さ
れていることがわかった。このポリマーを加熱プレス成
形して厚さ0.5mmの樹脂板を成形した。
【0041】
【実施例1】参考例2で製膜したポリ(シクロヘキセン
−コ−αーメチルビニルシクロヘキサン)フィルムに紫
外線(MDエキシマ−社製エキシマーUVランプ(商
標)、波長172nm)を大気中で照射(照射光強度2
0mW/cm2、照射時間20秒)して、フィルム表面
を酸化処理した。次いで、裏面も同様に紫外線照射処理
した。紫外線処理面のケトン基密度はオキシム化法定量
の結果、5×10-5当量/m2であることがわかった。
なお、表面酸化処理を施していないフィルムを同様にオ
キシム化法でケトン基を定量した結果、ケトン基は検出
されなかった(滴定誤差範囲内)。
【0042】このフィルムにおける紫外線照射領域の水
接触角は20°、未照射面は110°であり、紫外線照
射により親水性が増加していることがわかった。ポリ
(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)(ビニ
ルケトン含率5質量%)の6質量%水溶液を調整し、こ
れにアジピン酸ヒドラジドの10質量%を添加して均一
溶液を調整した(ヒドラジド基がビニルケトン基の80
モル%)。混合溶液にケトン基を表面に含有するフィル
ム基板を浸漬した後引き上げ、フィルム両面にポリ(ビ
ニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)とアジピン
酸ヒドラジドを含有する樹脂層を被覆した。次いで、こ
の被覆されたフィルムを熱風乾燥機で85℃1時間乾
燥、150℃で10分加熱処理した。
【0043】フィルムを被覆している樹脂層の膜厚は3
μm、被覆層表面の水接触角は30度であった。また、
被覆されたフィルムの光線透過率は92%(550n
m)であった。得られた被覆フィルムを熱水(85℃)
に10分間浸漬後乾燥した時の、浸漬前後の質量変化は
見られず、ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチル
ケトン)とアジピン酸ヒドラジドが反応して架橋してい
ることがわかった。
【0044】アジピン酸ヒドラジドを含まないポリ(ビ
ニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)を前記のケ
トン基を表面に有するポリ(シクロヘキセン−コ−αー
メチルビニルシクロヘキサン)フィルムに被覆した後、
赤外吸収スペクトル測定(透過およびATRによる表面
反射)した結果、1710cm-1付近にカルボニル基吸
収が認められたが、アジピン酸ヒドラジドを含むポリ
(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)をこの
フィルム表面に被覆したフィルムの赤外吸収スペクトル
測定によりケトン基がほぼ消失していることがわかっ
た。このことより、アジピン酸ヒドラジドが基板表面お
よびポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケト
ン)のケトン基と反応したことがわかった。
【0045】被覆膜にクロスカットテープ試験を行った
ところ、被覆層の剥離は見られなかった。ガスバリア試
験の結果、酸素ガスバリア性は120ml/m2・da
yであった。表面被覆していない厚さ100μmのポリ
(シクロヘキセン−コ−αーメチルビニルシクロヘキサ
ン)フィルムの酸素ガスバリア性は2000ml/m 2
・dayであった。
【0046】
【実施例2】参考例2で成形した厚さ1mmのシクロヘ
キサジエン系ポリマー成形体を縦10cm、横15cm
に切断し、実施例1と同様に紫外線照射(照射光量20
mW/cm2、照射時間50秒)して、表面にケトン基
を導入した。紫外線処理面のケトン基密度はオキシム化
法定量の結果、8×10-5当量/m2であった。なお、
表面酸化処理していないポリマー成形体を同様にオキシ
ム化法でケトン基を定量した結果、ケトン基は検出され
なかった。紫外線照射領域の水接触角は20°、未照射
面は110°であり、紫外線照射により親水性が増加し
たことがわかった。
【0047】表面にケトン基を含有するフィルムの表面
にポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)
(ビニルケトン含量5質量%)の6質量%水溶液を調整
し、これにアジピン酸ヒドラジドの10質量%を添加し
て均一溶液を調整した(ヒドラジド基がビニルケトン基
の80モル%)。この混合溶液に上記のフィルム基板を
浸漬した後引き上げ、フィルム両面にポリ(ビニルアル
コール−コ−ビニルメチルケトン)とアジピン酸ヒドラ
ジドを含有する樹脂層を被覆した。次いで、被覆された
フィルムを熱風乾燥機で85℃1時間乾燥、150℃で
10分加熱処理した。
【0048】フィルムを被覆している樹脂層の膜厚は3
μm、表面の水接触角は20°であった。また、被覆さ
れたフィルムの光線透過率は91%(550nm)であ
った。得られた被覆フィルムを熱水(85℃)に10分
間浸漬後乾燥した時の、浸漬前後で質量変化は見られ
ず、ポリ(ビニルビニルアルコール−コ−ビニルメチル
ケトン)とアジピン酸ヒドラジドが反応して架橋してい
ることがわかった。
【0049】実施例1と同様に、アジピン酸ヒドラジド
を含まない場合と比較した結果、アジピン酸ヒドラジド
が環状ポリオレフィン成形体表面およびポリ(ビニルア
ルコール−コ−ビニルメチルケトン)のケトン基と反応
したことがわかった。被覆膜のクロスカットテープ試験
を行ったところ、被覆層の剥離は見られなかった。ガス
バリア試験の結果、酸素ガスバリア性は50ml/m2
・dayであった。表面被覆していない厚さ1mmのシ
クロヘキサジエン系ポリマー成形体の酸素ガスバリア性
は600ml/m2・dayであった。
【0050】
【実施例3】参考例3により製膜したポリ(8−メチル
−8−カルボキシメチトキシドデセン)のフィルムを縦
10cm、横15cmの短冊形に切断し、10質量%重
クロム酸カリウム溶液中で表面酸化処理した後、水洗、
乾燥した。得られた表面処理フィルムのケトン基密度
(オキシム化法)は3×10-6当量/m2であった。表
面酸化処理していないフィルムを同様にオキシム化法で
ケトン基定量した結果、ケトン基は検出されなかった。
このフィルムにおける紫外線照射領域の水接触角は40
°、未照射面は80°であり、紫外線照射により親水性
が増加していることがわかった。
【0051】このケトン基を有するフィルムの表面に、
ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)
(ビニルケトン含量5質量%)の6質量%水溶液を調整
し、これにアジピン酸ヒドラジドの10質量%を添加し
て均一溶液を調整した(ヒドラジド基がビニルケトン基
の80モル%)。混合溶液にケトン基を表面に含有する
フィルム基板を浸漬した後引き上げ、フィルム両面にポ
リ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)とア
ジピン酸ヒドラジドを含有する樹脂層を被覆した。次い
で、この被覆されたフィルムを熱風乾燥機で85℃1時
間乾燥、150℃で10分加熱処理した。
【0052】フィルムを被覆している樹脂層の膜厚は3
μm、表面の水接触角は30°であった。また、被覆さ
れたフィルムの光線透過率は92%(550nm)であ
った。得られた被覆フィルムを熱水(85℃)に10分
間浸漬後乾燥した時の、浸漬前後の質量変化は見られ
ず、ポリ(ビニルビニルアルコール−コ−ビニルメチル
ケトン)とアジピン酸ヒドラジドが反応して架橋してい
ることがわかった。
【0053】実施例1と同様に、アジピン酸ヒドラジド
を含まない場合と比較した結果、アジピン酸ヒドラジド
が環状ポリオレフィン成形体表面およびポリ(ビニルア
ルコール−コ−ビニルメチルケトン)のケトン基と反応
したことがわかった。被覆膜のクロスカットテープ試験
を行ったところ、被覆層の剥離は見られなかった。ガス
バリア試験の結果、酸素ガスバリア性は150ml/m
2・day(モコン社製OX−TRan(登録商標)2
00、23℃、65%RH)であった。表面被覆してい
ない厚さ100μmのポリ(8−メチル−8−カルボキ
シメチトキシドデセン)のフィルムの酸素ガスバリア性
は2300ml/m2・dayであった。
【0054】
【実施例4】ポリ(シクロドデセン)樹脂板(厚さ1m
m)を縦15cm横10cmに切断した後、実施例1と
同様に大気中紫外線照射処理(照射光密度20mW/c
2、照射時間20秒)した。紫外線処理面のケトン基
密度(オキシム化法定量)は4×10-5当量/m2であ
った。紫外線照射処理していない樹脂板のケトン基を同
様にオキシム化法で定量した結果、ケトン基は検出され
なかった。
【0055】紫外線照射領域の水接触角は20°、未照
射面は110°であり、紫外線照射により親水性が増加
していることがわかった。このケトン基を含有するフィ
ルムの表面にポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチ
ルケトン)(ビニルケトン含量5質量%)の6質量%水
溶液を調整し、これにアジピン酸ヒドラジドの10質量
%を添加して均一溶液を調整した(ヒドラジド基がビニ
ルケトン基の80モル%)。混合溶液にケトン基を表面
に含有するフィルム基板を浸漬した後引き上げ、フィル
ム両面にポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケ
トン)とアジピン酸ヒドラジドを含有する樹脂層を被覆
した。次いで、この被覆フィルムを熱風乾燥機で85℃
1時間乾燥、150℃で10分加熱処理した。
【0056】フィルムを被覆している樹脂層の膜厚は3
μm、表面の水接触角は30°であった。被覆されたフ
ィルムの光線透過率は92%(550nm)であった。
得られた被覆フィルムを熱水(85℃)に10分間浸漬
後乾燥した時の、浸漬前後の質量変化は見られず、ポリ
(ビニルビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)
とアジピン酸ヒドラジドが反応して架橋していることが
わかった。実施例1と同様に、アジピン酸ヒドラジドを
含まない場合と比較した結果、アジピン酸ヒドラジドが
基板表面およびポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメ
チルケトン)のケトン基と反応したことがわかった。
【0057】被覆膜のクロスカットテープ試験を行った
ところ、被覆層の剥離は見られなかった。ガスバリア試
験の結果、酸素ガスバリア性は60ml/m2・day
であった。表面被覆していない厚さ1mmのポリ(シク
ロドデセン)樹脂板の酸素ガスバリア性は300ml/
2・dayであった。
【0058】
【実施例5】参考例4で成形したポリ(ビニルシクロヘ
キサン)樹脂板(厚さ0.5mm)を縦15cm、横1
0cmの短冊形に切断した。この短冊を実施例1と同様
に大気中紫外線照射処理(照射光密度20mW/c
2、照射時間20秒)した。紫外線処理面のケトン基
密度(オキシム化法)は4×10-5当量/m2であっ
た。紫外線処理していない樹脂板の表面ケトン基を同様
にオキシム化法で定量した結果、ケトン基は検出されな
かった。紫外線照射領域の水接触角は20°、未照射面
は110°であり、紫外線照射により親水性が増加した
ことがわかった。
【0059】表面にケトン基を含有するフィルムの表面
にポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)
(ビニルケトン含量5質量%)の6質量%水溶液を調整
し、これにアジピン酸ヒドラジドの10質量%を添加し
て均一溶液を調整した(ヒドラジド基がビニルケトン基
の80モル%)。この混合溶液にケトン基を表面に含有
するフィルム基板を浸漬した後引き上げ、フィルム両面
にポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)
とアジピン酸ヒドラジドを含有する樹脂層を被覆した。
次いで、被覆されたフィルムを熱風乾燥機で85℃1時
間乾燥、150℃で10分加熱処理した。
【0060】フィルムを被覆している樹脂層の膜厚は3
μm、表面の水接触角は30°であった。また、被覆さ
れたフィルムの光線透過率は92%(550nm)であ
った。得られた被覆フィルムを熱水(85℃)に10分
間浸漬後乾燥した時の、浸漬前後の質量変化は見られ
ず、ポリ(ビニルビニルアルコール−コ−ビニルメチル
ケトン)とアジピン酸ヒドラジドが反応して架橋してい
ることがわかった。
【0061】実施例1と同様に、アジピン酸ヒドラジド
を含まない場合と比較した結果、アジピン酸ヒドラジド
が環状ポリオレフィン樹脂成形体表面およびポリ(ビニ
ルアルコール−コ−ビニルメチルケトン)のケトン基と
反応したことがわかった。被覆膜のクロスカットテープ
試験を行ったところ、被覆層の剥離は見られなかった。
また、ガスバリア試験の結果、酸素ガスバリア性は12
0ml/m2・dayであった。表面被覆していないポ
リ(ビニルシクロヘキサン)樹脂板の酸素ガスバリア性
は700ml/m2・dayであった。
【0062】
【実施例6】実施例1で製造したポリビニルアルコール
系ポリマーで被覆された環状ポリオレフィン樹脂フィル
ムの表面にSiO2薄膜をRFスパッタリングで成長さ
せた(SiO2膜厚50nm、基板温度100℃)。得
られたSiO2薄膜被覆された樹脂フィルムのクロスカ
ットテープ試験による密着性評価の結果、部分剥離は観
測されず、良好な密着性を有することがわかった。この
SiO2薄膜被覆された環状ポリオレフィン樹脂フィル
ムの光線透過率は91%(550nm)であった。ガス
バリア性は実施例1と同様に評価した結果、酸素ガス透
過率0.08ml/m2・day、水蒸気透過率0.0
3ml/m2・dayであった。ポリビニルアルコール
被覆していない樹脂フィルムの表面にSiO2薄膜を成
長(膜厚50nm)させ薄膜密着性試験した結果、薄膜
の部分剥離が観測された。
【0063】
【実施例7】実施例6で製造したSiO2薄膜被覆した
樹脂フィルムの表面にさらに酸化インジウム・錫薄膜
(ターゲットは酸化インジウム/酸化インジウム(酸化
錫5質量%焼結体(焼結体密度98%))をRFスパッ
タリング(基板温度120℃)して膜厚140nmの酸
化インジウム・錫薄膜を製膜し透明導電性薄膜を製造し
た。得られた酸化インジウム・錫が被覆された樹脂フィ
ルムの光線透過率は87%(550nm)であり、積層
フィルムの表面抵抗は16ohm/□、薄膜の体積抵抗
は2.2×10-4ohm・cmであった。この透明導電
膜にクロスカットテープ試験を行ったところ、剥離(全
面および部分とも)は観測されなかった。
【0064】表面被覆していない樹脂フィルムに直接酸
化インジウム・錫薄膜を成長(膜厚140nm、基板温
度120℃)させ、薄膜密着性を評価した結果、全面剥
離が観測された。この酸化インジウム・錫薄膜の表面抵
抗は50ohm/□であり、体積抵抗は6.9×10
−4ohm・cmであった。
【0065】
【実施例8】実施例1で製造した紫外線照射したポリシ
クロヘキセンフィルム表面にポリ(ビニルアルコール−
コ−ビニルメチルケトン)(ビニルケトン含量5質量
%)の6質量%水溶液を調整し、これにカルボヒドラジ
ドの10質量%を添加して均一溶液を調整した(ヒドラ
ジド基がビニルケトン基の80モル%)。混合溶液にケ
トン基を表面に含有するフィルム基板を浸漬した後引き
上げ、フィルム両面にポリ(ビニルアルコール−コ−ビ
ニルメチルケトン)とカルボヒドラジドを含有する樹脂
層を被覆した。被覆されたフィルムを熱風乾燥機で85
℃1時間乾燥、150℃で10分加熱処理した。
【0066】得られたポリマー被覆されたフィルムの被
覆ポリマー膜厚は3μm、表面の水接触角は35度であ
った。また、被覆されたフィルムの光線透過率は92%
(550nm)であった。得られた被覆フィルムを熱水
(85℃)に10分間浸漬後乾燥した時の浸漬前後の質
量変化は見られず、ポリ(ビニルビニルアルコール−コ
−ビニルメチルケトン)とカルボヒドラジドが反応して
架橋していることがわかった。被覆膜のクロスカットテ
ープ試験を行ったところ、被覆層の剥離は見られなかっ
た。ガスバリア試験の結果、酸素ガスバリア性は110
ml/m2・dayであった。
【0067】
【実施例9〜12】実施例2で用いたシクロヘキサジエ
ン系ポリマー成型体(紫外線照射処理後)の表面に、ア
ジピン酸ヒドラジドの5%水溶液を塗布乾燥した後、各
種ポリマーを被覆、100℃で1時間加熱処理して積層
体を作製した。用いたポリマーは、ポリウレタン(ポリ
テトラメチレンオキシドとトルエンジイソシアネートを
反応させたポリマーのTHF-トルエン(1:1)溶液
(8重量%)を塗布して形成)、ポリイミド(無水マレ
イン酸とフェニレンジアミンを130で縮合させた前駆
体のN−メチルピロリドン溶液5重量%を塗布して形
成、上記加熱温度を150に代えて実施)、ポリメチル
メタクリレート(デルペット(登録商標)560F(旭
化成(株)社製)のTHF溶液を塗布して形成)、ポリ
塩化ビニリデン(ポリ塩化ビニリデンの5%溶液(トル
エン−THF混合溶媒(トルエン20%))を塗布して
形成)である。被覆ポリマーは樹脂成型体の両面に被覆
した。片面の被覆樹脂層の膜厚、積層体に光透過率、ガ
スバリア性、クロスカットテープによる密着性を実施例
2と同様に評価した結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明によると、異種ポリマーで表面被
覆された環状ポリオレフィン樹脂成形体において、環状
ポリオレフィン樹脂成形体と異種ポリマーとの表面密着
性が向上し、これによって透明性、ガス、水蒸気バリア
性およびセラミック薄膜密着性に優れた材料を提供する
ことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 23:00 C08L 23:00 Fターム(参考) 4F006 AA12 AB17 AB20 AB24 AB37 AB38 BA05 CA07 DA04 EA03 4F073 AA01 BA06 BB01 CA01 CA21 CA45 CA62 DA01 GA11 4F100 AB01C AD00C AK01B AK02A AK16B AK19B AK21 AK21B AK25B AK35B AK46B AK49B AK51B AL01 AL05B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C EJ05B EJ54 EJ542 GB15 GB41 GB51 JD02 JD04 JN01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にケトン基を有する環状ポリオレフ
    ィン樹脂成形体が、ケトン基結合性分子および極性基を
    有する樹脂を含有する樹脂層で被覆されており、環状ポ
    リオレフィン樹脂成型体表面のケトン基の少なくとも一
    部とケトン基結合性分子とが反応していることを特徴と
    する環状ポリオレフィン樹脂積層体。
  2. 【請求項2】 ケトン基結合性分子が、アミン基および
    ヒドラジド基から選ばれた少なくとも一種を含有する化
    合物であることを特徴とする請求項1記載の環状ポリオ
    レフィン樹脂積層体。
  3. 【請求項3】 極性基を有する樹脂が、ポリビニルアル
    コール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹
    脂、ポリイミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂およびビニ
    リデン系樹脂から選ばれた少なくとも一種であることを
    特徴とする請求項1記載の環状ポリオレフィン樹脂積層
    体。
  4. 【請求項4】 極性基を有する樹脂が架橋されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の環状ポリオレフィン樹脂
    積層体。
  5. 【請求項5】 環状ポリオレフィン樹脂成形体の表面を
    酸化処理してケトン基を形成し、その面にケトン基結合
    性分子および極性基を有する樹脂からなる溶液を塗布し
    て樹脂層を形成させ、次いで、樹脂成形体表面のケトン
    基とケトン基結合性分子とを反応させることを特徴とす
    る環状ポリオレフィン樹脂積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の環状ポリオレフィン樹
    脂積層体の少なくとも一方の面に、セラミックス薄膜お
    よび金属薄膜から選ばれた少なくとも一種が被覆されて
    いることを特徴とする環状ポリオレフィン樹脂積層体。
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