JP2003024780A - 一酸化炭素除去触媒および一酸化炭素除去方法 - Google Patents
一酸化炭素除去触媒および一酸化炭素除去方法Info
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Abstract
の状態で存在するルテニウムとしての存在割合が所定の
値に調整された一酸化炭素除去触媒を提供する。 【解決手段】 水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから
一酸化炭素を除去するために使用される、担体にルテニ
ウムを担持させて形成した一酸化炭素除去触媒であっ
て、前記混合ガスと酸化剤とを前記一酸化炭素除去触媒
上において反応させて前記混合ガス中の一酸化炭素を酸
化除去する前の、ESCAにより測定可能な触媒表面層
におけるルテニウム原子の内の50%以上が金属状態の
ルテニウムとして存在している。
Description
サ、灯油等の炭化水素類及びメタノール等のアルコール
類を改質(水蒸気改質、部分燃焼改質等)して得られる
改質ガスのように、水素(H2)ガスを主成分とし、少
量の一酸化炭素(CO)ガスを含む混合ガスから、一酸
化炭素ガスを主に酸化除去する一酸化炭素除去触媒およ
び一酸化炭素除去方法に関する。
して、水素を主成分とする改質ガス(水素を40体積%
以上含むガス(ドライベース))を製造する燃料改質装
置にあっては、原燃料を、連設した脱硫器、水蒸気改質
器で、脱硫、水蒸気改質することで、水素を主成分と
し、一酸化炭素、二酸化炭素(CO2)、水分(H2O)
等を含む改質ガスを得ていた。また、アルコール類、例
えばメタノールを原燃料とする燃料改質装置は、メタノ
ール改質触媒を内装したメタノール改質器を備え、メタ
ノールから、水素を主成分とし、一酸化炭素、二酸化炭
素、水分等を含む改質ガスを得ていた。
スを製造する燃料改質装置にあっては、一酸化炭素の存
在によって、燃料電池の電極触媒が被毒することが知ら
れている。従って、電極触媒が被毒されることを防ぐた
めに、水素を主成分とするガスを一酸化炭素変成器に導
入し、一酸化炭素変成反応によって、一酸化炭素を二酸
化炭素(CO2)に変換し、ガス中の一酸化炭素濃度を
所定値以下(例えば、0.5%)にして、改質ガスを得
ていた。
質ガスを製造する燃料改質装置にあっては、固体高分子
型燃料電池が約80℃という低温で作動することから、
微量の一酸化炭素が含まれていても電極触媒が被毒され
てしまう。従って、改質ガス中に含まれる一酸化炭素を
更に低減する必要があり、一酸化炭素変成器の下流に、
一酸化炭素を酸化除去する一酸化炭素除去触媒を収容し
た一酸化炭素除去器が設けられていた。これにより、一
酸化炭素変成器で処理された改質ガスが、空気等の酸化
剤を添加された状態で一酸化炭素除去器に導入され、こ
の一酸化炭素除去触媒の存在下で、一酸化炭素が二酸化
炭素に酸化され、一酸化炭素濃度を所定濃度以下(例え
ば、100ppm以下)にまで低減した改質ガスが得ら
れていた。
テニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、白金(Pt)、
パラジウム(Pd)等をアルミナ等の担体に担持した貴
金属触媒が用いられていて、従来は、触媒の活性化処理
を施さないまま一酸化炭素酸化除去に用いていた。或い
は、一酸化炭素除去触媒を水素を主成分(50モル%以
上)とするガス雰囲気下において前処理し、その後空気
に触れさせることなく使用する活性化方法が提案されて
いた(特開平10−29802号公報参照)。これは、
空気に触れることで触媒としての活性が低下すると考え
ているためであると思われる。
一酸化炭素除去触媒を使用して上述のような改質ガスか
ら一酸化炭素をその濃度が10ppm以下になるまで除
去するには過剰な酸化剤(酸素)を添加する必要があっ
た。更に、一酸化炭素除去触媒を低温(例えば、100
℃付近)で使用する場合には、触媒としての活性が低
く、一酸化炭素を良好に除去できないという問題があっ
た。従って、より多くの一酸化炭素を除去しようとすれ
ば、一酸化炭素除去触媒を高温域(約200℃付近)で
使用して活性を高める必要があった。
合ガスから一酸化炭素を除去する場合、使用される一酸
化炭素除去触媒は、一酸化炭素を除去するという有用な
効果だけでなく、混合ガスに含まれる水素を消費して、
一酸化炭素、メタン、水を生成する副反応(それぞれ、
一酸化炭素の逆シフト反応、二酸化炭素のメタン化反
応、水素の燃焼反応と呼ばれる)を起こすことが知られ
ており、これらの反応を抑制することも求められてい
る。特に、これらの副反応は、一酸化炭素除去触媒の温
度が高い(例えば、200℃以上)と起こり易いという
問題がある。
ことを目的として一酸化炭素除去触媒を高温域で使用し
た場合には、上述のメタン化反応が非常に増進されると
いう問題が生じる。これは、メタン化反応が増進された
場合、燃料電池において必要な水素がメタン化反応によ
って消費されてしまうという点に問題があると共に、メ
タン化反応の反応熱よって更に触媒層の温度が上昇する
という点にも問題がある。
るためには、導入される反応ガスの温度を100℃以下
にして、反応管内で鉄カルボニルが生成されることを抑
制することが好ましい。ここで、一酸化炭素除去触媒が
鉄により被毒される機構は、次のように考えられてい
る。まず、水素と一酸化炭素とを含んだ混合ガス中の一
酸化炭素が一酸化炭素除去器までの配管や、一酸化炭素
除去器の反応管を構成するステンレス鋼材などに含まれ
る鉄と結合し、鉄カルボニル(Fe(CO)5)のよう
な形態の化合物が生成される。この鉄カルボニルが上記
混合ガスと共に移動して、一酸化炭素除去器の触媒部分
に付着することによって、一酸化炭素除去触媒が被毒す
ると考えられている。このことから、一酸化炭素除去触
媒を鉄被毒から守るための方法も要求されている。
除去するために一酸化炭素除去器をどのような使用条件
下で用いるかに主眼が置かれており、その一酸化炭素除
去器が備える一酸化炭素除去触媒自体については大きな
改良が為されていなかった。
スに多量の水分が含まれていると、一酸化炭素除去器入
口に導入される反応ガスの温度を例えば100℃以下に
下げたときに配管内や一酸化炭素除去器内で水分が凝集
して結露し、これにより、配管内や一酸化炭素除去器内
における反応ガスの通路の断面積や容積がランダムに変
化し、一酸化炭素除去器に供給される反応ガスの流量が
ランダムに変動したり、一酸化炭素除去器に収容された
一酸化炭素除去触媒が凝集水に濡れて活性が低下すると
いう問題もある。
のであり、その目的は、担体にルテニウムを担持した触
媒において、触媒表面に金属(0価)の状態で存在する
ルテニウムの割合が所定の値に調整された一酸化炭素除
去触媒を提供する点にある。
の本発明に係る一酸化炭素除去触媒の第一の特徴構成
は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載の如く、水素
と一酸化炭素とを含む混合ガスから一酸化炭素を除去す
るために使用される、担体にルテニウムを担持させて形
成した一酸化炭素除去触媒であって、前記混合ガスと酸
化剤とを前記一酸化炭素除去触媒上において反応させて
前記混合ガス中の一酸化炭素を酸化除去する前の、ES
CAにより測定可能な触媒表面層におけるルテニウム原
子の内の50%以上が金属状態のルテニウムとして存在
している点にある。
酸化炭素除去触媒の第二の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項2に記載の如く、水素と一酸化炭素とを含
む混合ガスから一酸化炭素を除去するために使用され
る、担体にルテニウムを担持させて形成した一酸化炭素
除去触媒であって、前記混合ガスと酸化剤とを前記一酸
化炭素除去触媒上において反応させて前記混合ガス中の
一酸化炭素を酸化除去する前に、不活性ガスまたは50
体積%未満の水素ガスを含み残余ガスが不活性ガスであ
る水素含有不活性ガスと接触させる前処理を施すこと
で、前記前処理の後の、ESCAにより測定可能な触媒
表面層におけるルテニウム原子の内の50%以上が金属
状態のルテニウムとして存在している点にある。
酸化炭素除去触媒の第三の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項3に記載の如く、上記第一または第二の特
徴構成に加えて、ESCAにより測定可能な前記触媒表
面層における前記ルテニウム原子の内の65%以上が金
属状態のルテニウムである点にある。
酸化炭素除去触媒の第四の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項4に記載の如く、上記第一から第三の何れ
かの特徴構成に加えて、前記担体がアルミナである点に
ある。
酸化炭素除去触媒の第五の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項5に記載の如く、上記第一から第四の何れ
かの特徴構成に加えて、前記一酸化炭素除去触媒が湿式
還元を施して調整される点にある。
酸化炭素除去方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項6に記載の如く、請求項1から請求項5の
何れかに記載の一酸化炭素除去触媒を備えた触媒層を筐
体内に設けた一酸化炭素除去器に、前記混合ガスに酸化
剤を添加した反応ガスを導入する導入工程と、前記一酸
化炭素除去触媒上で前記酸化剤と前記混合ガスとを反応
させて一酸化炭素を除去する除去工程とを含む点にあ
る。
酸化炭素除去方法の第二の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項7に記載の如く、上記第一の特徴構成に加
えて、前記導入工程において、前記反応ガスが100℃
以下で導入される点にある。
酸化炭素除去方法の第三の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項8に記載の如く、上記第一または第二の特
徴構成に加えて、前記反応ガスの露点が60℃以下であ
る点にある。
に係る一酸化炭素除去触媒の第一の特徴構成によれば、
一酸化炭素を含む混合ガスと酸化剤とを一酸化炭素除去
触媒上において反応させて上記混合ガス中の一酸化炭素
を酸化除去する前の、一酸化炭素除去触媒の表面に存在
するルテニウム原子の内の50%以上が金属状態のルテ
ニウムで存在していることで、ルテニウム触媒表面にお
ける一酸化炭素除去触媒としての機能が活性化された状
態にすることができる。その結果、従来の一酸化炭素除
去触媒よりも一酸化炭素を広い温度範囲で、しかも、よ
り低い濃度まで良好に除去することができる。具体的に
は、従来は触媒としての活性が低かった、一酸化炭素除
去触媒の使用温度が約100℃〜約120℃という低温
域であっても、一酸化炭素を1〜10ppm以下という
低レベルにまで低減させることができる。このように、
一酸化炭素除去触媒を低温域で使用しても一酸化炭素を
良好に除去できることから、高温で使用していた場合に
問題となっていた二酸化炭素の逆シフト反応やメタン化
反応などに代表される副反応を抑制することができ、一
酸化炭素濃度を選択的に低減させることができる。
特徴構成によれば、不活性ガスまたは50体積%未満の
水素と不活性ガスとを含んだ水素含有不活性ガスと接触
させる前処理を施すことで、一酸化炭素除去触媒の表面
層にあるルテニウム原子の内、前処理前には10%程度
であった金属の状態で存在するルテニウムの割合を50
%以上にできることから、ルテニウム触媒表面における
一酸化炭素除去触媒としての機能が活性化された状態と
なり、その結果、従来の一酸化炭素除去触媒よりも一酸
化炭素を広い温度範囲で、しかも、より低い濃度まで良
好に除去することができる。具体的には、従来は触媒と
しての活性が低かった、一酸化炭素除去触媒の使用温度
が約100℃〜120℃という低温域であっても、一酸
化炭素を1〜10ppm以下という低レベルにまで低減
させることができる。このように、一酸化炭素除去触媒
を低温域で使用しても一酸化炭素を良好に除去できるこ
とから、高温で使用していた場合に問題となっていた二
酸化炭素の逆シフト反応やメタン化反応などに代表され
る副反応を抑制することができ、一酸化炭素濃度を選択
的に低減させることができる。
特徴構成によれば、一酸化炭素触媒の表面に存在するル
テニウム原子の内の65%以上が金属の状態のルテニウ
ムとして存在していることで、ルテニウム触媒表面にお
ける一酸化炭素除去触媒としての機能が更に活性化され
た状態となり、その結果、一酸化炭素を良好に除去する
ことができる。
特徴構成によれば、担体がアルミナで構成されること
で、その構造上の特徴から触媒の有効表面積の増大とい
う効果を得ることができる。その結果、触媒表面におけ
る触媒反応を多く発生させることができるため、一酸化
炭素を良好に除去することができる。
特徴構成によれば、湿式還元を施して一酸化炭素除去触
媒を調整することで、粒子径が小さく高分散な状態で担
体に担持されたルテニウムを得ることができ、その結
果、一酸化炭素除去反応の活性点が多い触媒を得ること
ができる。
特徴構成によれば、水素と一酸化炭素を含む混合ガス中
の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去触媒から構成さ
れる触媒層をその筐体内に形成した一酸化炭素除去器
に、前記混合ガスに酸化剤を添加した反応ガスを導入す
る導入工程と、前記一酸化炭素除去触媒上で前記酸化剤
と前記混合ガスとを反応させて一酸化炭素を除去する除
去工程とを有する一酸化炭素除去方法において、一酸化
炭素触媒の表面層のルテニウムの内の50%以上が金属
の状態で存在していることで、ルテニウム触媒表面にお
ける一酸化炭素除去触媒としての機能が活性化された状
態にあり、その結果、導入工程において一酸化炭素除去
器に導入されてきた一酸化炭素を良好に除去することが
できる。具体的には、従来は触媒としての活性が低かっ
た、一酸化炭素除去触媒の使用温度が約100℃〜12
0℃という低温域であっても、一酸化炭素を1〜10p
pm以下という低レベルにまで低減させることができ
る。このように、一酸化炭素除去触媒を低温域で使用し
ても一酸化炭素を良好に除去できることから、高温で使
用していた場合に問題となっていた二酸化炭素の逆シフ
ト反応やメタン化反応などに代表される副反応が発生す
ることがなく、一酸化炭素濃度を選択的に低減させるこ
とができる。
特徴構成によれば、水素と一酸化炭素を含む混合ガス中
の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去触媒から構成さ
れる触媒層をその筐体内に形成した一酸化炭素除去器
に、前記混合ガスに酸化剤を添加した反応ガスを導入す
る導入工程と、前記一酸化炭素除去触媒上で前記酸化剤
と前記混合ガスとを反応させて一酸化炭素を除去する除
去工程とを有する一酸化炭素除去方法の前記導入工程に
おいて、100℃以下の前記反応ガスを、前記一酸化炭
素除去器に導入すると、前記配管等を構成する鉄分と一
酸化炭素との結合が起こりにくくなって鉄カルボニルの
生成が抑制されると考えられる。又、前記鉄カルボニル
が生成したとしても、その沸点が103℃であるので、
前記反応ガスの温度を100℃以下に保つことで気化が
抑制され、前記配管の下流にある前記一酸化炭素除去器
内への流入を抑制することができる。その結果、一酸化
炭素除去触媒の鉄被毒を抑制することもできる。
特徴構成によれば、前記一酸化炭素除去器入口に導入さ
れる前記反応ガスの露点がプロセス圧力において60℃
以下になるようにしておくと、鉄被毒を防ぐために低温
の反応ガスを前記一酸化炭素除去器に導入する場合でも
一酸化炭素除去器内部で反応ガス中の水分が結露するこ
とを防止することができる。従って、前記一酸化炭素除
去触媒が濡れ難くなるので触媒機能の活性が低下し難く
なり、又、前記配管内や一酸化炭素除去器内における前
記反応ガスの流量の変動幅を非常に小さく抑えることが
できる。
用して発電を行う固体高分子型燃料電池システムを例に
挙げて、本発明に係る一酸化炭素除去触媒の構成とそれ
を使用した一酸化炭素除去方法について説明する。
して水素を主成分とする改質ガスを生成し、次にその改
質ガスに含まれる一酸化炭素を除去した後で、改質ガス
を燃料電池に供給して発電を行うような燃料改質システ
ムのブロック図である。具体的には、天然ガスなどの原
燃料を供給する原燃料供給系1、脱硫触媒を収容した脱
硫器2、改質触媒を収容した改質器4、一酸化炭素変成
触媒を収容した一酸化炭素変成器5、一酸化炭素除去触
媒が収容された一酸化炭素除去器6がステンレス鋼など
の配管を通じて連接されている。この燃料改質システム
を通過して改質された改質ガスは水素を主成分とするガ
スであり、固体高分子型燃料電池7に供給されて、発電
が行われる。
ス管などと接続されることで所定の原燃料を供給するも
のである。また、脱硫器2では上記原燃料に含まれる硫
黄成分が除去される。脱硫器2を出たガスは水蒸気発生
器3から供給される水蒸気と混合された後に改質器4に
搬送され、改質触媒と接触して、原燃料中のメタンが主
に水素、そして副生成物としての一酸化炭素と二酸化炭
素とに改質(水蒸気改質)される。このようにして得ら
れた改質ガスは水素に富むものの、副生成物としての一
酸化炭素を十数%含むので、このままの成分のガスを固
体高分子型燃料電池7に直接供給することはできない。
そこで、一酸化炭素変成器5において、鉄−クロム系触
媒や、銅−亜鉛系触媒などの一酸化炭素変成触媒と接触
させて、一酸化炭素を二酸化炭素に変成させ、一酸化炭
素濃度を0.5〜1体積%程度にまで低減させる。
に低減された改質ガスは、酸化剤供給器9から供給され
る空気(酸素が酸化剤として作用する)と混合された後
に、反応ガスとして、配管を通じて一酸化炭素除去器6
に導入される。この一酸化炭素除去器6は、一酸化炭素
除去触媒から構成される触媒層12をその筐体内に形成
し、反応ガスが触媒層12を通過するよう構成したもの
であり、本実施形態では後述するようにルテニウムをア
ルミナ球等の担体に担持したものを用いた。
す。一酸化炭素除去器6は、SUS製反応管11内に一
酸化炭素除去触媒を充填して形成した触媒層12を設
け、筐体である上記SUS製反応管11を加熱するため
のヒータ又は熱源、並びにSUS製反応管11を冷却す
るための冷却器を備えてなる温度調節手段8をSUS製
反応管11の外周に設けて構成される。触媒層12の温
度は熱電対などの温度監視手段13などによって監視さ
れ、その監視結果に基づいて温度調節手段8が作動する
ことで触媒層12の温度が調節される。また、触媒層1
2の温度だけでなく反応管11の温度を監視し、調節す
るような機構を設けることも同様にできる。
ニル等の含鉄化合物や金属鉄が一酸化炭素除去触媒表面
に付着して活性を低下させることを抑制し、又、二酸化
炭素のメタン化などの副反応を抑制するために、触媒層
12の最高温度が130〜180℃、好ましくは、15
0〜180℃になるように、温度調節手段8で調整す
る。
た改質ガスは、酸化剤と共に一酸化炭素除去器6の筐体
内に流入され、ここに形成された触媒層12に接触す
る。触媒層12には一酸化炭素除去触媒が収容されてい
て、ここで一酸化炭素除去触媒の触媒反応によって、主
として、一酸化炭素が酸素と反応して酸化され二酸化炭
素となる。また、一部の一酸化炭素は水素と反応してメ
タンとなる。このようにして、改質ガス中の一酸化炭素
は除去され、最終的には、固体高分子型燃料電池7に供
給される。
器6とを連結する配管の一部又は全部の外壁面には熱交
換器10が沿設されていて、熱交換器内を配管の壁面を
介して混合ガスや反応ガスと熱交換可能に伝熱媒体(例
えば、空気や水等)が流通する。熱交換器10を設ける
位置は、図1に示すように酸化剤が混合ガスに添加され
るより前の段階であってもよく、或いは、混合ガスに酸
化剤が添加されて反応ガスとして流通している部位であ
ってもよい。熱交換器10内を流れる伝熱媒体と配管内
を流れる混合ガス又は反応ガスとの間で熱交換が起こる
ことによって、混合ガス又は反応ガスは冷却されるの
で、配管に流入する混合ガス又は反応ガスの流量、温度
等を予め測定して伝熱媒体の流量等を適切に調整する、
或いは所定の流量等で伝熱媒体を流通することによっ
て、熱交換器10が設けられた部位より下流側の配管内
を流れるガスの温度を100℃以下、好ましくは、負荷
変動等を考慮して80℃以下に調整する。尚、一酸化炭
素除去器6の設置環境や使用する熱媒体の温度等の要因
に基づいて、反応ガスの温度(下限)は定まる。
0℃以上180℃以下に調整するか、一酸化炭素除去器
の上流に接する配管の温度を100℃以下に調整するか
の何れか少なくとも一方を実施することで一酸化炭素除
去触媒の鉄被毒を大幅に抑制して、一酸化炭素除去触媒
の長寿命化及び活性改善を図ることができるが、両方を
実施することで相乗効果が得られて、更に一酸化炭素除
去触媒の長寿命化し活性を改善することができる。
一酸化炭素除去器6に導入する反応ガス中の水蒸気を凝
縮させ、反応ガスの露点をプロセス圧力において60℃
以下、好ましくは、40℃以下にすると、配管や一酸化
炭素除去器内で結露することを防ぐことができる。
と、それを用いた一酸化炭素除去方法について具体的に
説明する。
いて以下に説明する。直径2〜4mmの球状のγ−アル
ミナ担体を三塩化ルテニウム水溶液に浸漬し、含浸法よ
りルテニウムを担持させた。これを乾燥させた後、炭酸
ナトリウム水溶液に浸漬して担体にルテニウムを固定化
して、水洗、乾燥し、前駆体を得た。この前駆体をヒド
ラジン溶液に浸漬して前駆体表面のルテニウム(アルミ
ナ担体に担持されたルテニウム)を還元し、再度水洗
し、乾燥させてルテニウム/アルミナ触媒を得た。担持
されたルテニウムは数十μm〜数百μmの厚さに堆積さ
れ、表面層付近ではルテニウムの酸化物、塩化物、水酸
化物等のようなルテニウム化合物が金属状態のルテニウ
ムと混在している。ここで、担体に担持されるルテニウ
ムの担持量は、好ましくは0.1〜5重量%であり、更
に好ましくは0.5〜2重量%である。尚、本実施形態
では担体としてアルミナを用いたが、シリカ、チタニ
ア、ゼオライトなどの担体を用いることもできる。ま
た、出発材料であるルテニウム化合物も特に限定され
ず、三塩化ルテニウム以外の化合物を用いることもでき
る。
持した前駆体に対して、ヒドラジン溶液を用いた湿式還
元(液相還元)を施すことで、粒子径が小さく高分散な
状態(ルテニウムの表面積が大きい状態)でアルミナ担
体に担持されたルテニウムが得やすくなる。また、湿式
還元を採用したことで、気相還元を採用した場合に必要
な、取り扱いに注意が必要である水素ガスなどの還元用
ガスの後処理の問題が無くなる。尚、本実施形態では湿
式還元にヒドラジン溶液を用いたが、ホルマリン、ギ
酸、水素化ホウ酸ナトリウム溶液などの還元剤を用いる
こともできる。
素除去触媒)8ccを、内部に外径6mmの熱電対挿入
用鞘管を有する内径21.2mmのステンレス鋼製の反
応管(筐体)11に充填して触媒層12を形成して一酸
化炭素除去器6を作製した。この一酸化炭素除去器6の
入口から筐体内部に導入されたガスは、触媒層12を通
過して、出口から筐体外に放出される。
除去触媒の調整方法に従って製造された以下の表1に示
す5種類の触媒A〜触媒Eであり、それぞれ触媒表面に
存在するルテニウム原子の内、金属の状態で存在するル
テニウムの割合が異なる。尚、表1に示す5種類の触媒
A〜触媒Eはこのままの状態で一酸化炭素除去反応に使
用されず、後述する前処理工程が施された後で一酸化炭
素除去反応で使用される。従って、表1に示す金属の状
態で存在するルテニウムの割合も前処理前の値である。
icromeritics社(島津製作所)製のAut
oporeII 9220を用いた水銀圧入法により測
定した。測定に際しては、水銀と測定試料との接触角を
130度とし、水銀加圧圧力3.447×103Pa
(0.5psi)〜4.137×108Pa(60,0
00psi)まで変化させた。これにより得られた一酸
化炭素除去触媒の細孔直径の範囲における全細孔体積
(V)と全細孔比表面積(S)とから平均細孔直径(4
V/S)が導出される。また、一酸化炭素の吸着量は大
倉理研社製全自動触媒ガス吸着量測定装置(MODEL
R6015)を用いて測定し、BET表面積は、大倉
理研社製全自動粉体比表面積測定装置(AMS800
0)を用いて測定を行った。
用いて一酸化炭素の除去を行うのであるが、一酸化炭素
除去反応を行うに先立って、その前処理として活性化ガ
スを用いて一酸化炭素除去器内の一酸化炭素除去触媒を
活性化することが行われる。この前処理(活性化処理)
を行うことで、担体に担持された、触媒として作用する
原子の内の金属(0価)の割合が増大するため、触媒と
しての作用がより大きく発揮されると予想される。前処
理を行った場合の金属(0価)の存在割合と、その場合
の一酸化炭素除去の効果について以下に実験結果に基づ
いて説明する。
ニウム原子の内、金属(0価)の状態で存在するルテニ
ウムの割合をESCA(Electron Spect
roscopy for Chemical Anal
ysis)により測定した。ESCAはX線光電子分光
法(XPS)とも呼ばれ、得られた光電子スペクトルか
ら試料に含まれる元素を同定するだけでなく、その元素
同士の結合状態を知ることもできる。また、試料にX線
を照射することにより発生する光電子の内、試料外部へ
脱出することのできる光電子は所定の深さよりも浅い位
置で発生された光電子であるため、測定された元素は試
料の表面層に存在する元素のみである。ESCAによ
り、触媒として主に作用していると考えられる触媒の表
面層部分のルテニウムの状態を測定することができる。
尚、ESCAにより測定された、価数が0の状態(金属
の状態)と、それ以外の状態(酸化物、塩化物、水酸化
物等の状態)で存在しているルテニウム原子の比率をス
ペクトル分離して、金属の状態で存在しているルテニウ
ムの存在割合を求めた。
al Electronics Industrie
s, Inc.)製のPHI 5700ESCA Sy
stemを用いてESCA測定を行った。測定条件は以
下の表2および表3に示す通りである。
を活性化するために、それらを備えて構成された一酸化
炭素除去器6に水素含有不活性ガス(水素9.5体積
%、窒素90.5体積%)を1L/分の流量で導入しな
がら、上記温度調節手段8により反応管の温度を100
℃、180℃、220℃、または250℃で1.5時間
または2時間保持するという活性化処理を行った。その
後、一酸化炭素除去器6に窒素ガスを流しながら触媒層
12の温度を70℃にして、触媒層12の表面層の金属
の状態で存在するルテニウムが酸化などの作用を受ける
ことがないようにした後に一酸化炭素除去特性を測定し
た。尚、ここでは前処理工程における水素含有不活性ガ
スが10体積%以下(9.5体積%)の水素を含んでい
るが、水素を含まない不活性ガス、または50体積%未
満の水素を含んだ水素含有不活性ガスを用いても、所定
の処理温度や処理時間を選択することによって同様の前
処理工程を実施することができる。
の割合(体積%)の上限値を50体積%未満とする理由
は、一酸化炭素除去触媒を、水素を主成分とするガスを
用いて活性化するとすれば、前記一酸化炭素除去触媒の
活性化のためだけに高濃度の水素ガスを多量に必要とす
る上、この活性化処理に用いられたガスを系外に排出す
るにあたり、水素の爆発限界範囲(4〜75体積%)の
濃度になる虞れがあるので、後処理を必要とするという
問題が存在するためである。また、水素の割合が10体
積%以下の水素含有不活性ガスでも十分に前処理の効果
は現れ、この場合は、一酸化炭素変成触媒などの還元処
理と、一酸化炭素除去触媒の前処理とを同時に実施でき
るという利点がある。
た場合、および行わなかった場合について、それらの一
酸化炭素除去器6の一酸化炭素除去能力を、一酸化炭素
除去器6の流入口と流出口における一酸化炭素濃度の変
化から測定した結果を以下に示す。その測定方法は、一
酸化炭素除去能力を測定するために、水素や一酸化炭素
を含む反応模擬ガスを一酸化炭素除去器6に対して供給
し、一酸化炭素除去器6の流出口において反応模擬ガス
(出口ガス)を経時的に採取し、出口ガス中の一酸化炭
素濃度を、熱伝導度検出器(TCD)及び水素炎イオン
化検出器(FID)を搭載したガスクロマトグラフ装置
を用いて測定した。尚、このガスクロマトグラフ装置に
よる一酸化炭素の検出下限は、1ppmである。
成器5から排出されたガスに酸化剤である空気を添加し
たガスを模擬したガスであり、その組成は一酸化炭素
0.5%、メタン0.5%、二酸化炭素21%、酸素
0.75%、窒素3.0%、残部が水素である。このよ
うな反応模擬ガスを空間速度(GHSV)7500/時
間となるように一酸化炭素除去器6に流入させた。一酸
化炭素除去器6に流入させる反応模擬ガスの組成は一酸
化炭素濃度を含めて全ての実施例で一定であることか
ら、流出口における一酸化炭素濃度を比較することで、
それぞれの触媒による一酸化炭素除去特性を判定するこ
とができる。尚、本実施形態では反応模擬ガスを空間速
度(GHSV)7500/時間で一酸化炭素除去器6に
流入させたが、空間速度は500〜50000/時間で
あればよく、更には空間速度が1000〜30000/
時間であれば好ましい。
量は、上記反応模擬ガス中の一酸化炭素と上記酸素との
モル比(O2/CO)が好ましくは3以下に調整され、
より好ましくは2以下に調整され、最も好ましくは1.
5以下に調整されている。
測定値を単純な近似線によって結んだものであり、それ
ぞれの測定値間に描かれた曲線は本願発明を正確に表し
ているとは限らない。例えば、図3に示すA2のグラフ
は触媒層12の温度が約120℃の付近で急激に変化し
ているが、触媒層12の温度が100℃から120℃の
間で温度を変えて細かく測定を行えば100℃付近で急
激に変化していることも起こり得る。従って、測定値が
急激に変化している温度域においては、一酸化炭素除去
器6の流出口における一酸化炭素濃度が10ppm以下
となる臨界温度について測定温度(約10℃〜約20℃
間隔)間隔程度の誤差が含まれていると考えるのが適当
である。
応管11に充填して触媒層12を形成し、以下の表4に
示す条件で前処理を行い、或いは前処理を行わずに、ル
テニウム触媒の表面層において金属の状態で存在するル
テニウムの割合を異なるように作製した一酸化炭素除去
器6(A1〜A5)について、一酸化炭素除去の特性を
調べたものである。尚、水素含有不活性ガス(水素9.
5体積%、窒素90.5体積%)による上述の前処理工
程を行わなかったA3に対しては水素ガス(1L/分)
を流しながら70℃に昇温し、そのまま水素ガスを流し
ながら1時間保持した後に一酸化炭素除去反応を行わ
せ、同じくA4に対しては一酸化炭素変成器5出口の模
擬ガス(一酸化炭素0.5体積%、メタン0.5体積
%、二酸化炭素21体積%、残部が水素)(1L/分)
を流しながら70℃に昇温した後に一酸化炭素除去反応
を行わせ、同じくA5に対しては窒素ガス(1L/分)
を流しながら70℃に昇温した後に一酸化炭素除去反応
を行わせた。
去器6(A1〜A5)について、それぞれ一酸化炭素除
去反応を行わせる前の一酸化炭素除去触媒の表面に金属
の状態で存在するRu(ルテニウム)の存在割合をES
CAを用いて測定した。その結果を表4に示す。
応模擬ガスを導入して一酸化炭素除去反応を行わせた結
果(一酸化炭素除去器6の出口での各ガスの濃度)を図
3に示す。図3に示すように、金属の状態で存在するル
テニウムの割合が大きい程、一酸化炭素の除去効果が大
きいことが分かる。ここで、グラフの縦軸は一酸化炭素
除去器6の流出口における一酸化炭素濃度(ppm)で
あり、横軸は触媒層12の最高温度(℃)である。金属
の状態で存在するルテニウムの割合が大きい場合(A
1、A2)は触媒の活性と副反応の抑制という点に鑑み
て好ましいと考えられる約100℃〜約180℃(特
に、約120℃〜約180℃)という触媒層12の温度
域において、一酸化炭素を10ppm以下のレベルにま
で低減させることができていることが示されている。他
方で、金属の状態で存在するルテニウムの割合が小さい
場合(A3〜A5)は、触媒層12の最高温度が約17
0℃以上になれば、一酸化炭素濃度を10ppmという
十分に低い値にまで低減させることができるが、温度が
約180℃以上になると、後述するようにメタン化反応
が増進されるという問題が発生するため実用には適さな
い。
A1およびA4との試験結果を表5および表6にそれぞ
れ示す。上述したように、以下の表5および表6から触
媒層12の温度が上昇するにつれてメタン化反応が増進
され、触媒層12の最高温度が約180℃を超えた辺り
から二酸化炭素のメタン化反応が始まっていることが分
かる。二酸化炭素のメタン化が起こると、反応模擬ガス
中の水素が消費されるという点で好ましくなく、更に、
二酸化炭素のメタン化が連鎖的に進行し、反応熱によっ
て触媒層12の温度が更に上昇してしまうという問題も
ある。
℃以上になれば二酸化炭素のメタン化が増進されること
が確認されたことから、一酸化炭素除去器の流出口の一
酸化炭素濃度が例えば10ppm以下に低減されていた
としても、その温度域において一酸化炭素除去器6を使
用することは不適切であると言える。
応管11に充填して触媒層12を形成し、以下の表7に
示す条件で前処理を行い、或いは前処理を行わずに、ル
テニウム触媒の表面層において金属の状態で存在してい
るルテニウムの存在割合を異なるように作製した一酸化
炭素除去器6(B1〜B3)について、一酸化炭素除去
の特性を調べたものである。尚、水素含有不活性ガス
(水素9.5体積%、窒素90.5体積%)による上述
の前処理工程を行わなかったB3に対しては一酸化炭素
変成器5出口の模擬ガス(一酸化炭素0.5体積%、メ
タン0.5体積%、二酸化炭素21体積%、残部が水
素)(1L/分)を流しながら70℃に昇温した後に一
酸化炭素除去特性が測定されている。
去器6(B1〜B3)について、それぞれ一酸化炭素除
去反応を行わせる前の一酸化炭素除去触媒の表面に金属
の状態で存在するルテニウム(Ru)の存在割合をES
CAを用いて測定した。その結果を表7に示す。
応模擬ガスを導入して一酸化炭素除去反応を行わせた結
果を図4に示す。図4に示すように、図3と同様で金属
の状態で存在するルテニウムの割合が大きい程、一酸化
炭素の除去効果が大きいことが分かる。金属の状態で存
在するルテニウムの割合が大きい場合(B1、B2)は
触媒の活性と副反応の抑制という点に鑑みて好ましいと
考えられる約100℃〜約180℃(特に約110℃〜
約180℃)という触媒層12の温度域(触媒層12の
最高温度の温度域)において、一酸化炭素を10ppm
以下のレベルにまで低減させることができていることが
示されている。他方で、金属の状態で存在するルテニウ
ムの割合が小さい場合(B3)は、触媒層12の温度が
約160℃以上になれば、一酸化炭素濃度を10ppm
という十分に低い値にまで低減させることができるが、
温度が約180℃以上になると上述したように、メタン
化反応反応が増進されるという問題が発生するため実用
には適さない。
応管11に充填して触媒層12を形成し、以下の表8に
示す条件で前処理を行い、或いは前処理を行わずに、ル
テニウム触媒の表面層において金属の状態で存在してい
るルテニウムの存在割合を異なるように作製した一酸化
炭素除去器6(C1〜C3)について、一酸化炭素除去
の特性を調べたものである。尚、水素含有不活性ガス
(水素9.5体積%、窒素90.5体積%)による上述
の前処理工程を行わなかったC3に対しては一酸化炭素
変成器5出口の模擬ガス(一酸化炭素0.5体積%、メ
タン0.5体積%、二酸化炭素21体積%、残部が水
素)(1L/分)を流しながら70℃に昇温した後に一
酸化炭素除去特性が測定されている。
去器6(C1〜C3)について、それぞれ一酸化炭素除
去反応を行わせる前の一酸化炭素除去触媒の表面に金属
の状態で存在するルテニウム(Ru)の存在割合をES
CAを用いて測定した。その結果を表8に示す。
応模擬ガスを導入して一酸化炭素除去反応を行わせた結
果を表9〜表11に示す。表9〜表11に示すように、
図3および図4と同様で金属の状態で存在するルテニウ
ムの割合が大きい程、一酸化炭素の除去効果が大きいこ
とが分かる。金属の状態で存在するルテニウムの割合が
大きい場合(C1、C2)は反応管11の温度が約70
℃〜約100℃という低い温度であっても、十分に一酸
化炭素の除去反応が行われるのに対して、金属の状態で
存在するルテニウムの割合が小さい場合(C3)は、反
応管11の温度が約70℃〜約100℃の温度域ではほ
とんど一酸化炭素の除去反応が行われていないことが分
かる。
11に充填して触媒層12を形成し、その触媒層12に
水素含有不活性ガス(水素9.5体積%、窒素90.5
体積%)を1L/分の流量で導入しながら、上記温度調
節手段8により反応管11の温度を調整して所定時間保
持するという活性化処理(前処理)を行った。前処理に
おける温度と処理時間の条件は以下の表12に示す。
尚、水素含有不活性ガス(水素9.5体積%、窒素9
0.5体積%)による上述の前処理工程を行わなかった
D2では、窒素ガス(1L/分)を流しながら95℃に
昇温した後に、その一酸化炭素除去特性を測定した。ま
た、以上のように作製された一酸化炭素除去器6(D1
〜D2)について、それぞれ一酸化炭素除去反応を行う
前の一酸化炭素除去触媒の表面に金属の状態で存在する
ルテニウムの存在割合をESCAを用いて測定した。そ
の結果を表12に併せて示す。
ずに、ルテニウム触媒の表面層において金属状態で存在
しているルテニウムの存在割合が異なるように作成した
一酸化炭素除去器6(D1およびD2)について、一酸
化炭素除去器6に模擬改質ガス(一酸化炭素0.5体積
%、二酸化炭素20体積%、酸素0.75体積%、窒素
3体積%、残部が水素である混合ガス1L(Norma
l)/分に湿りガス中の水蒸気濃度が10体積%となる
ように水蒸気が添加されたガス)を導入して、一酸化炭
素除去反応を行った結果を表13および表14に示す。
によって、使用前に触媒表面のルテニウムの内の50%
以上(ここでは77.0%)が金属の状態で存在するよ
うに調整された触媒(触媒D1)では、非常に高い一酸
化炭素除去反応活性が得られることが分かった。特に、
二酸化炭素の逆シフト反応の影響の少ない低温域(例え
ば、触媒層の最高温度が180℃以下)での活性が高い
ため、一酸化炭素除去器6の出口CO濃度を非常に低く
することができた。一方で、前処理を行わずに、金属の
状態で存在するルテニウムの割合が小さい場合(D2)
は、一酸化炭素除去反応の活性が低く、特に、触媒層の
最高温度が120℃以下の温度域ではほとんど一酸化炭
素の除去反応が行われていないことが分かる。
程を行って、触媒表面に金属の状態で存在するルテニウ
ムの割合を増大させることで二酸化炭素のメタン化など
の副反応などを発生させることなしに、良好に一酸化炭
素濃度を低減できる一酸化炭素除去器6を提供すること
ができた。前処理工程は、その一酸化炭素除去器6を得
るために、9.5体積%の水素と不活性ガスとを含んだ
水素含有不活性ガスを触媒層12に接触させることで実
施された。尚、本実施形態では前処理工程において使用
される上記水素含有不活性ガスに含まれる水素の比率を
9.5体積%としたが、不活性ガスや50体積%未満の
水素と不活性ガスとが含まれている水素含有不活性ガス
を用いても前処理の効果を得ることができる。
ルテニウムの存在割合が異なる試料について一酸化炭素
除去特性を測定したが、図3および図4、並びに表4〜
表14に示したように金属状態のルテニウムの存在割合
が約50%以上になれば、触媒層12の最高温度が約1
00℃〜約180℃の範囲において一酸化炭素除去器6
の流出口における一酸化炭素の濃度を約10ppm以下
という低い値にすることができる。更には、金属状態の
ルテニウムの存在割合が約60%程度以上になれば、例
えば試料C2の測定結果から分かるように一酸化炭素除
去の効果が更に現れ、金属状態のルテニウムの存在割合
が約65%程度以上になれば、例えば試料A1の測定結
果から分かるように一酸化炭素除去の効果が更に現れ
る。また更には、金属状態のルテニウムの存在割合が約
70%以上になれば、例えば試料C1の測定結果から分
かるように一酸化炭素除去の効果がより明確に現れてい
ることが分かる。尚、表4、表7、表8、および表12
に示したように、この金属状態のルテニウムの存在割合
は前処理工程における前処理温度を上昇させることで増
大させることができる。但し、高すぎる前処理温度は触
媒をシンタリングさせてしまう恐れがあるので好ましく
ない。また、前処理時間を長くすることでも、触媒表面
に金属の状態で存在するルテニウムの割合を増大させる
ことができる。
テニウムの割合を増大させるために、不活性ガスまたは
50体積%未満の水素ガスを含んだ水素含有不活性ガス
による一酸化炭素除去触媒の活性化(前処理)を約80
℃〜約400℃の範囲で行なうことが好ましいが、以上
のように前処理温度のより好ましい温度範囲を見出すこ
とができた。具体的には、表4〜表14および図3、図
4に示すように約100℃以上(例えば約100℃〜約
220℃又は約100℃〜約250℃)で前処理を行っ
て触媒表面における金属の状態で存在するルテニウムの
割合を増大させることが好ましい。
を含まないガスを使用していたが、反応模擬ガスに水蒸
気が含まれていても同様の一酸化炭素除去効果が発揮さ
れることを以下に説明する。
を上記反応管11に充填して触媒層12を形成し、水素
5体積%、窒素95体積%の組成である水素含有不活性
ガスを用いて200℃で1時間前処理し、触媒層12の
表面のルテニウムの内、69%が金属の状態で存在して
いるものを使用した。ここで使用される反応模擬ガスの
組成は、一酸化炭素0.5%、メタン0.5%、二酸化
炭素21%、酸素0.75%、窒素3.0%、残部が水
素である混合ガス1L(Normal)/分に湿りガス
中の水蒸気濃度が20体積%、5体積%、または0体積
%である。他の測定条件は上述の実施形態と同様であ
る。尚、GHSVがドライベースで7500/時間とな
るように反応模擬ガスを流した。
気量が増加すると、特に低温での一酸化炭素除去特性は
低下するが、一酸化炭素除去器6の流出口での一酸化炭
素濃度を10ppm以下という低い値にまで十分に一酸
化炭素を除去することができる。
去触媒の前処理を行った後、触媒層12が酸化作用を受
けることがないように、一酸化炭素除去器6内部を窒素
ガスで置換していた。しかし、ここでは前処理後に触媒
層12を空気に触れさせることを行い、その触媒層12
を使用した一酸化炭素除去器6の一酸化炭素除去特性を
測定することで、触媒層12を空気に曝しても触媒表面
のルテニウム原子の内、金属の状態で存在するルテニウ
ムの割合が50%以上であれば一酸化炭素除去触媒とし
ての特性にほとんど影響が無く、一酸化炭素除去の効果
を継続して保持することができることを説明する。
態の触媒Aに対して水素含有不活性ガス(水素9.5
%、窒素90.5%)を1L/分の流量で導入しなが
ら、上記温度調節手段8により反応管の温度を220℃
で1.5時間保持するという活性化処理を行った後、窒
素ガス(流量1L/分)で内部を置換した状態で一酸化
炭素除去器6の触媒層12の温度を室温まで低下させ、
そして、窒素置換を中止し、触媒層12を室温で空気に
30時間曝すことで得られた。空気に30時間曝した後
の触媒表面における金属の状態で存在するルテニウムの
割合は68.3%であった。その後、上述の実施形態と
同様に窒素ガス(1L/分)を流しながら70℃に昇温
した後に一酸化炭素除去器6の流出口での一酸化炭素濃
度測定を行った。他の測定条件は上述の実施形態と同様
である。その測定結果を図6に示し、触媒層12を空気
に曝したことによる影響について考察する。
ある約100℃〜約180℃の間で一酸化炭素を10p
pm以下のレベルにまで低減させる効果を保持している
ことが示されている。従って、触媒層12を空気に曝し
ても触媒表面の金属の状態で存在するルテニウムの割合
を50%以上で維持できれば一酸化炭素除去の特性が極
端に悪化することがないといえる。
1に示した状態の触媒Aに対して水素含有不活性ガス
(水素9.5%、窒素90.5%)を1L/分の流量で
導入しながら、上記温度調節手段8により反応管の温度
を180℃で1.5時間保持するという活性化処理を行
った後で、先ず一酸化炭素除去に使用して、一酸化炭素
除去器6の流出口での一酸化炭素濃度測定を触媒層12
の最高温度を123℃にして行った(空気に曝す前の測
定)。次に、窒素ガス(流量1L/分)で内部を置換し
た状態で一酸化炭素除去器6の触媒層12の温度を室温
まで低下させた。そして、窒素置換を中止し、触媒層1
2を室温で空気に24時間曝した。空気に24時間曝し
た後の触媒表面における金属の状態で存在するルテニウ
ムの割合は59.5%であった。その後、上述の実施形
態と同様に窒素ガス(1L/分)を流しながら70℃に
昇温した後に一酸化炭素除去器6の流出口での一酸化炭
素濃度測定を行った(空気に曝した後の測定)。他の測
定条件は上述の実施形態と同様である。触媒層12を空
気に曝す前後での測定結果を図7に示し、その影響につ
いて考察する。
特性と、空気に曝した後の一酸化炭素除去特性を示す
が、何れの場合も触媒層12が実用的な温度域である約
100℃〜約180℃の間で一酸化炭素を10ppm以
下のレベルにまで低減させる効果を保持していることが
示されている。従って、触媒層12を空気に曝しても触
媒表面の金属の状態で存在するルテニウムの割合を50
%以上で維持できれば一酸化炭素除去の特性が極端に悪
化することがないといえる。
施した一酸化炭素除去触媒の活性化及びルテニウムの状
態が、一酸化炭素除去反応を行うことによってどのよう
に変化するかを、反応模擬ガスに水蒸気が含まれている
場合と含まれていない場合について調べた結果を示す。
%含む窒素ガス中(水素含有不活性ガス中):1L(N
ormal)/分で220℃で1.5時間前処理するこ
とにより、触媒表面のルテニウム原子の内の金属の状態
で存在するルテニウムの割合を70%以上(ESCAに
よる測定)とした触媒層12を備えた一酸化炭素除去器
6に上記反応模擬ガスをドライベースでGHSV=75
00/時間となるように導入し、一酸化炭素除去反応を
行わせた後で、再度、ESCAにより触媒層12表面の
金属の状態で存在するルテニウムの割合を測定したとこ
ろ、その存在割合は70%以上を維持していた。このこ
とから、一酸化炭素除去反応を行わせたとしても触媒表
面のルテニウムの状態は維持されると言える。
%含む窒素ガス中(水素含有不活性ガス中)で:1L
(Normal)/分で220℃で1.5時間前処理す
ることにより、触媒表面のルテニウム原子の内の金属の
状態で存在するルテニウムの割合を70%以上(ESC
Aによる測定)とした触媒層12を備えた一酸化炭素除
去器6に、湿りガス中の水蒸気濃度が5体積%(露点3
3℃相当)である水蒸気を含んだ上記反応模擬ガスを導
入し、反応管11の温度を140℃にして触媒Aの耐久
性能を調べた。尚、この時の触媒層12の最高温度は1
60℃であった。調べた結果、4000時間に渡って一
酸化炭素除去器6の流出口における一酸化炭素濃度は5
ppm未満を維持した。このように、本発明に係る一酸
化炭素除去触媒は長期間に渡って安定した一酸化炭素除
去性能を示すことが分かった。このことから、水蒸気が
含まれた雰囲気中で一酸化炭素除去反応が行われたとし
ても、触媒表面のルテニウムの状態(金属状態として存
在するルテニウムの割合)は維持されると言える。
(前処理)を行った場合の触媒表面のルテニウムの状態
が、一酸化炭素除去反応で使用することによってどのよ
うに変化するかを長時間にわたって調べた耐久試験結果
を示す。また、比較例として、前処理を行わなかった場
合の耐久試験の結果も示す。
Dを8ml充填して触媒層12を形成し、触媒Dの表面
のルテニウム原子の内の60%以上が金属の状態となる
ように前処理を施した後、一酸化炭素0.5体積%、二
酸化炭素20体積%、酸素1体積%、窒素4体積%、残
部が水素である混合ガス1L(Normal)/分に湿
りガス中の水蒸気濃度が20体積%となるように水蒸気
を添加した反応模擬ガスを反応管11に供給し、触媒層
12の最高温度が120℃になるように反応管11の温
度を調整して、触媒の耐久試験を長期間行った。その結
果、17500時間の間、反応管11の出口CO濃度を
5ppm以下に維持することができた。また、1750
0時間の耐久試験の後の触媒Dの表面状態をESCAで
調べたところ、ルテニウム原子の60%以上が金属の状
態で存在していた。
に窒素ガス中で70℃まで昇温した触媒層12を備えた
一酸化炭素除去器6に、湿りガス中の水蒸気濃度が3体
積%(露点25℃相当)である水蒸気を含んだ上記反応
模擬ガスを導入し、その後、反応管11の温度を80℃
として一酸化炭素除去反応を行わせた。この時、反応開
始直後の一酸化炭素除去器6の流出口における一酸化炭
素濃度は4600ppmであり、12時間経過した後で
も流出口における一酸化炭素濃度は4600ppmであ
った。尚、12時間経過後の触媒層12を取り出してE
SCAにより触媒表面の解析を行ったところ、触媒表面
のルテニウム原子の内の11.4%が金属の状態で存在
するルテニウムであった。このように、前処理が施され
ていない触媒の一酸化炭素除去性能は低く、また金属と
して存在するルテニウム原子の割合も低いままであっ
た。
Dを8ml充填して触媒層12を形成し、前処理を行わ
ずに、窒素を流しながら反応管11の温度を100℃に
昇温した後、一酸化炭素0.5体積%、二酸化炭素20
体積%、酸素1体積%、窒素4体積%、残部が水素であ
る混合ガス1L(Normal)/分に湿りガス中の水
蒸気濃度が20体積%となるように水蒸気を添加した反
応模擬ガスを反応管11に供給し、触媒層12の最高温
度が120℃となるように反応管11の温度を調整し
て、一酸化炭素除去触媒の耐久試験を行った。その結
果、100時間の間、反応管11の出口CO濃度はほぼ
300ppmであった。また、100時間後の触媒Dの
表面状態をESCAで調べたところ、触媒表面のルテニ
ウム原子の内の金属の状態で存在するルテニウムの割合
は12.7%であった。
テム(以下には、都市ガス改質システムと記す)におい
て、一酸化炭素除去触媒を活性化させる前処理を行い、
一酸化炭素除去器6の出口での一酸化炭素濃度を長時間
測定した結果について説明する。
(PEFC)に改質ガスを供給するための、脱硫器2
と、水蒸気発生器3と、改質器4と、一酸化炭素変成器
5と、熱交換器10と、一酸化炭素除去器6とから構成
される、都市ガス(天然ガス)改質システム中の上記一
酸化炭素除去器6に一酸化炭素除去触媒としての触媒E
を充填した。尚、都市ガス(天然ガス)改質システムの
運転前に、2体積%の水素と98体積%の窒素とを含む
水素含有不活性ガスを都市ガス(天然ガス)改質システ
ムに25時間導入し、脱硫器2に充填されている脱硫触
媒の還元と、一酸化炭素変成器5に充填されている一酸
化炭素変成触媒の還元と、一酸化炭素除去器6に充填さ
れている一酸化炭素除去触媒(触媒E)の前処理を同時
に行った。この一酸化炭素除去触媒(触媒E)の前処理
温度は100℃であった。
としての触媒Eの表面のルテニウム原子の内の金属の状
態で存在しているルテニウムの割合は、ESCAで測定
したところ50%以上であった。脱硫触媒の還元、一酸
化炭素変成触媒の還元、及び一酸化炭素除去触媒の前処
理が終了した後、都市ガス13A(天然ガス:メタン8
8%、エタン6%、プロパン4%、ブタン2%)4.2
L(Normal)/分を、上記都市ガス(天然ガス)
改質システムに導入して、上記PEFCに供給するため
の改質ガスの製造を行った。尚、改質反応は、S/C
(スチーム/カーボン比)=3.0の条件で行われた。
また、一酸化炭素変成器5の出口ガスに一酸化炭素除去
反応用の空気(酸化剤)0.8L(Normal)/分
が加えられて、一酸化炭素除去器6に導入された。その
結果、4000時間の間、一酸化炭素除去器6の出口ガ
ス中のCO濃度は1ppm以下に維持されていた。ま
た、4000時間運転後においても、一酸化炭素除去触
媒(触媒E)の表面のルテニウム原子の内の金属の状態
で存在しているルテニウムの割合は50%以上であっ
た。
て触媒表面において金属の状態で存在するルテニウムの
割合を測定したが、ルテニウム触媒の表面層の測定深さ
が同程度であれば他の分析方法を用いて測定を行っても
よい。
である。
テニウム(触媒A)の存在割合毎に示すグラフである。
テニウム(触媒B)の存在割合毎に示すグラフである。
の一酸化炭素の濃度との関係を水蒸気の存在割合毎に示
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから
一酸化炭素を除去するために使用される、担体にルテニ
ウムを担持させて形成した一酸化炭素除去触媒であっ
て、前記混合ガスと酸化剤とを前記一酸化炭素除去触媒
上において反応させて前記混合ガス中の一酸化炭素を酸
化除去する前の、ESCAにより測定可能な触媒表面層
におけるルテニウム原子の内の50%以上が金属状態の
ルテニウムとして存在している一酸化炭素除去触媒。 - 【請求項2】 水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから
一酸化炭素を除去するために使用される、担体にルテニ
ウムを担持させて形成した一酸化炭素除去触媒であっ
て、前記混合ガスと酸化剤とを前記一酸化炭素除去触媒
上において反応させて前記混合ガス中の一酸化炭素を酸
化除去する前に、不活性ガスまたは50体積%未満の水
素ガスを含み残余ガスが不活性ガスである水素含有不活
性ガスと接触させる前処理を施すことで、前記前処理の
後の、ESCAにより測定可能な触媒表面層におけるル
テニウム原子の内の50%以上が金属状態のルテニウム
として存在している一酸化炭素除去触媒。 - 【請求項3】 ESCAにより測定可能な前記触媒表面
層における前記ルテニウム原子の内の65%以上が金属
状態のルテニウムである請求項1または請求項2に記載
の一酸化炭素除去触媒。 - 【請求項4】 前記担体がアルミナである請求項1から
請求項3の何れか1項に記載の一酸化炭素除去触媒。 - 【請求項5】 湿式還元を施して調整される請求項1か
ら請求項4の何れか1項に記載の一酸化炭素除去触媒。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5の何れかに記載の
一酸化炭素除去触媒を備えた触媒層を筐体内に設けた一
酸化炭素除去器に、前記混合ガスに酸化剤を添加した反
応ガスを導入する導入工程と、 前記一酸化炭素除去触媒上で前記酸化剤と前記混合ガス
とを反応させて一酸化炭素を除去する除去工程とを含む
一酸化炭素除去方法。 - 【請求項7】 前記導入工程において、前記反応ガスが
100℃以下で導入される請求項6に記載の一酸化炭素
除去方法。 - 【請求項8】 前記反応ガスの露点が60℃以下である
請求項6または請求項7に記載の一酸化炭素除去方法。
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JP (1) | JP4342148B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006225166A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-31 | Tokyo Gas Co Ltd | 水蒸気改質システム |
JP2008200614A (ja) * | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 一酸化炭素酸化触媒およびその製造方法、水素生成装置、ならびに燃料電池システム |
JP2010149109A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-07-08 | Osaka Gas Co Ltd | 高カロリーガス製造用触媒およびその製造方法および高カロリーガス製造用触媒を用いた高カロリーガス製造方法 |
-
2002
- 2002-05-09 JP JP2002134136A patent/JP4342148B2/ja not_active Expired - Lifetime
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