JP2003024709A - 噴流攪拌式固液分離装置 - Google Patents
噴流攪拌式固液分離装置Info
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Abstract
安定化を図る。 【解決手段】 水槽1内に多数の通孔12を備えた多孔板
11を、原水の流れ方向を横切り、多段に配設して、通孔
12から噴出する水流の攪拌作用によってフロックの形成
と沈澱を行うようにするとともに、それら多孔板11の通
孔12の開孔径または開孔数を多孔板11毎に変化させ、各
多孔板11の通過速度(攪拌強度)に巾をもたせておくこ
とで原水水量や水質の変動に対しても、いずれか複数の
多孔板で所要の攪拌エネルギー(G値)を確保できるよ
うにし、安定した処理が行えるようにした。
Description
混和による凝集操作を行った原水中の懸濁成分を集塊、
沈澱させて固液分離する、噴流攪拌式の固液分離装置に
関し、特に、フロックのより効果的な形成及び原水の水
質・水量等の変動への対応性にも優れるようにした固液
分離装置に関するものである。
備において、凝集剤の注入及び急速混和による凝集操作
を行った原水に対してフロック形成および沈澱処理を行
うものとしては、フロキュレータ等の攪拌機を用いて機
械的な攪拌エネルギーによりフロックを形成するフロッ
ク形成池と、成長したフロックを沈降分離させる沈澱池
を組み合わせたものが一般的であるが、これには攪拌機
の駆動動力とともに大きな設置スペースを必要としてい
る。
流攪拌によるフロック形成と沈澱を同時に起こす方式の
固液分離装置(一例として特開2000-334212号参照)が
提案されている。この装置は、水槽に設置した多孔板を
水が通過する際に発生する噴流による攪拌エネルギーに
よってフロックが成長し、その成長したフロックは槽の
多孔板間で順次沈降するようになっている。この固液分
離装置はJMSと称されており、攪拌のための駆動動力
が不要であるとともに、設備の設置スペースも小さくて
済むという特徴を有している。
水処理施設においては、原水の水質や処理水量は種々変
動する。そうした場合、この種の噴流攪拌式固液分離装
置では対応が不十分となる場合がある。そこで、水質や
水量の変動に対応するため、従来は、機械的に多孔板の
開孔面積や数を変更したり、多孔板間の距離を調整する
ことで攪拌エネルギーの調整を行うようにしている。し
たがって、開孔面積の変更や多孔板間距離の調節用の機
械設備と駆動動力が必要であるとともに、運転管理が煩
雑化するという問題を有している。
る上記のような問題点を解決し、固液分離性能の一層の
向上を図るとともに、機械的な開孔面積調整等の手段に
よることなく、水質や水量の変動があっても、常にフロ
ック形成に必要な攪拌エネルギーを確保でき、安定した
固液分離性能が発揮できるようにした噴流攪拌式固液分
離装置を提供しようとするものである。
め、本発明の装置では、その噴流攪拌部の水槽内に、複
数の多孔板を、原水の流れを横切って、流れ方向に所要
の間隔をおいて配設するとともに、それら多孔板に設け
られた通孔の開孔径または開孔数を多孔板毎に変化させ
ている。例えばその第1の態様としては、上流にある多
孔板から下流にある多孔板にかけて通孔の開孔径を順次
大径とし、または開孔数を順次多くする。また第2の態
様としては、それとは反対に順次小径とし、または開孔
数を順次少なくする。また第3の態様としては、上流に
ある多孔板から下流にある多孔板にかけて、通孔の開孔
径を順次小径から大径へそして再び小径となるように、
または開孔数を順次多くしそして再度少なくなるように
形成する。さらに第4の態様としては、それとは反対に
順次大径から小径へそして再び大径となるように、また
は開孔数を順次少なくしそして再度多くなるように形成
する。
面積を変化させることで、各多孔板を通過する流速(攪
拌強度)に巾をもたせることができ、原水の水質や水量
の変動に対する順応性が良好となって、開孔面積等の調
整を行うことなく、装置の性能を発揮することができる
ようになる。
多孔板において、通孔の開孔径を上部より下部にいくに
従って次第に大径とすることができる。それにより、水
槽の上部では大きな攪拌エネルギ−によりフロックの成
長が促進され、下部ではフロックの崩壊が防がれ沈降が
確実に行われるようになる。
て添付の図面を参照して説明する。図1〜図4は本発明
装置の一実施形態を示し、図5、図6はそれぞれ多孔板
の他の実施形態を示したものである。
置は、処理槽(以下槽という)1の中に、噴流攪拌によ
る攪拌分離部10と、この攪拌分離部10と越流壁2を介し
て連設した沈降装置21と集水トラフ23を有する処理水集
水部20を備えており、凝集剤を添加し、混和された原水
は、攪拌分離部10から処理水集水部20へと流れて処理さ
れるようになっている。
して直立する複数の多孔板11が、流れ方向に所要の間隔
をおいて配設されている、多孔板11には、そのほぼ半分
の巾の範囲に多数の通孔12が設けられており、それらの
多孔板11は、図3、図4に示すように、通孔12を設けた
部分が互いに左右反対側に位置するようにして配設され
ている。それにより、図2の矢印で示すように、多孔板
11の通孔12を左右交互に通過して、多孔板11,11間を左
右交互に流れるジグザグ状の流路Rが形成されるように
なっている。
れ流路Rの巾方向に並列して、沈降したフロックを排出
するための集泥ホッパ15が設けられている。そして、各
集泥ホッパ15には開閉弁17を備えた排泥管16が取り付け
られ、それら排泥管16は集合管18に接続されている。
は、上端が水位bより低くなっている越流壁2を介して
接続されており、越流壁2と間隔をおいて設けた阻流壁
3の先(下流側)に、沈降装置21と、その上方の水面部
に位置して、集水トラフ22が設けられている。
10に流入し、多孔板11に設けられた多数の通孔12から下
流側に流出し、流出の際に発生する噴流のエネルギーに
よる攪拌作用で、フロックが形成されるようになる。こ
のようにして、原水は、複数設けられた多孔板11間の流
路Rを左右交互に反対方向に流れ、次々に多孔板11の通
孔12から噴出してフロックの形成と沈澱を繰り返した
後、越流壁2を乗り越して、次の処理水集水部20に流入
することになる。通孔12よりの噴流で形成されたフロッ
クは、多孔板11,11間の下部に設けられた各排泥ホッパ
15に沈降し、堆積される。この攪拌分離部10で形成され
たフロックの大部分は、蛇行する流れの中において沈降
分離されて行くのである。
中の懸濁成分をフロックとして成長させ、沈降分離する
ためには、所定の攪拌エネルギ−(G値)を与える必要
がありこれを基に設計を行う。しかし、原水の水質や水
量が変化した場合には、攪拌強度の過不足により、フロ
ックの成長が不十分であったり、逆にフロックが破壊さ
れてしまう可能性がある。
量の変動に対応するため、各多孔板11における通孔12の
開孔(開口面積)を変化させている。その変化の態様は
複数あり、例えばその第1の実施態様は、図1に示すよう
に、複数の多孔板11に設けた通孔12の開孔径をその上流
側のものから下流側のものとなるに従い順次大径となる
ように形成する。または、開孔数を順次多くする。ま
た、第2の実施態様は、図示を略したが、複数の多孔板1
1に設けた通孔12の開孔径を先の実施態様とは反対に、
その上流側のものから下流側のものとなるに従い順次小
径とし、または開孔数が順次少なくなるように形成す
る。
が、複数の多孔板11に設けた通孔12の開孔径を、上流側
のものから下流側のものとなるに従い順次小径から大径
へ、そして再度小径となるように、または開孔数を順次
多くしそして再度少なくなるように形成する。また、第
4の実施態様は、図示を略したが、上記第3の実施態様と
は反対に、複数の多孔板11に設けた通孔12の開孔径を、
その上流側のものから下流側のものとなるに従い順次大
径から小径へそして再度大径となるように、または開孔
数を順次少なくしそして再度多くなるように形成する。
を変化させ、各多孔板における開孔の通過流速(攪拌強
度)に幅をもたせておくことにより、原水水量や水質が
変動した場合にも、いずれか複数の多孔板において所要
の攪拌エネルギ−(G値)を確保することができる。つ
まり、原水水量や水質の変動に対しても、機械的に開孔
を塞いだり、多孔板間の間隔を調整したりすることな
く、安定した処理が可能となる。
に他の実施態様について説明する。この実施態様は、図
5に示すように、各同一多孔板11において、配列された
通孔12の開孔径を、その上部から下部になるに従い順次
大径となるようにしている。水槽の攪拌分離部10では、
その上部には、沈みにくい小さなフロック(微小フロッ
ク)が多く、逆に下部には比較的大きな成長したフロッ
ク(沈降性フロック)が存在するため、上記のように、
上部では開孔を小さくすることで、より大きな攪拌エネ
ルギーを与え、小さなフロックどうしが接触する頻度を
多くし、フロックの成長を促し、他方、下部では、沈降
性を有するように成長したフロックを壊さないようにす
るのである。それによってフロックの形成及び沈降分離
が促進されることになる。
式固液分離装置によれば、多孔板に設けられた通孔の開
孔径あるいは開孔数を多孔板毎に変化させた装置では、
各多孔板における通孔の通過流速(攪拌強度)に幅をも
たせることができ、このため、従来のように、機械的に
開孔面積を調整したり、多孔板間の距離を調節したりす
る等の設備を設けたり、また人力による調整操作を行っ
たりすることなく、極めて単純で労力を要さずに、原水
の水質や水量の変動に対して、フロック形成および沈澱
効果を損なうことなく固液分離を行うことが可能であ
る。
を上部より下部にいくに従い大径とした装置では、攪拌
分離部の水槽の上部ではより大きな攪拌エネルギーを与
えてフロックの成長を促進し、下部では沈降性を有する
ように成長したフロックの崩壊するのを防止することが
でき、それによって、フロックの形成と沈降分離の一層
の促進が図れることになる。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 原水の流れを横切る多孔板の複数を、原
水の流れ方向に隔設し、多孔板の通孔から噴出する水流
の攪拌作用によってフロックの形成と沈澱を行うように
した噴流攪拌式固液分離装置において、通孔の開孔径ま
たは開孔数を多孔板毎に変化させたことを特徴とする、
噴流攪拌式固液分離装置。 - 【請求項2】 原水の流れを横切る多孔板の複数を、原
水の流れ方向に隔設し、多孔板の通孔から噴出する水流
の攪拌作用によってフロックの形成と沈澱を行うように
した噴流攪拌式固液分離装置において、各同一多孔板に
おける通孔の開孔径を、その上部にあるものから下部に
あるものになるに従い順次大径に形成したことを特徴と
する、噴流攪拌式固液分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001216400A JP2003024709A (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | 噴流攪拌式固液分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001216400A JP2003024709A (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | 噴流攪拌式固液分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003024709A true JP2003024709A (ja) | 2003-01-28 |
Family
ID=19050882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001216400A Pending JP2003024709A (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | 噴流攪拌式固液分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003024709A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006272257A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Maezawa Ind Inc | フロキュレータ |
JP2006281019A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Kubota Corp | 浄水処理装置 |
CN104492297A (zh) * | 2014-12-04 | 2015-04-08 | 苏州国环环境检测有限公司 | 溶液饱和调浓系统 |
-
2001
- 2001-07-17 JP JP2001216400A patent/JP2003024709A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006272257A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Maezawa Ind Inc | フロキュレータ |
JP4516468B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2010-08-04 | 前澤工業株式会社 | フロキュレータ |
JP2006281019A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Kubota Corp | 浄水処理装置 |
CN104492297A (zh) * | 2014-12-04 | 2015-04-08 | 苏州国环环境检测有限公司 | 溶液饱和调浓系统 |
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