JP2003021945A - 帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003021945A JP2001207586A JP2001207586A JP2003021945A JP 2003021945 A JP2003021945 A JP 2003021945A JP 2001207586 A JP2001207586 A JP 2001207586A JP 2001207586 A JP2001207586 A JP 2001207586A JP 2003021945 A JP2003021945 A JP 2003021945A
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Tadanobu Yoshikawa
忠伸 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁性粒子22の磁気ブラシ部25を被帯電体1
に接触させ、磁気ブラシ部25に電圧を印加して回転す
る被帯電体1を帯電する磁気ブラシ方式の接触帯電装置
において、トナー粒子などの混入による帯電能力の低
下、帯電むらを防止する。画像形成装置やプロセスカー
トリッジにおいては現像装置におけるトナー粒子の回収
不良などに起因する画像不良の発生を防止し、長期に安
定して良好な画像形成を行なわせる。 【解決手段】被帯電体の回転方向にそって順次に配置さ
れ、それぞれ被帯電体1に接触する磁気ブラシ部25を
有する複数の磁気ブラシ帯電ユニット2A・2Bを備
え、各磁気ブラシ帯電ユニット間で磁気ブラシ部を構成
する磁性粒子の平均粒径が異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体を所定の
極性・電位に帯電処理(除電処理も含む)する帯電装
置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】より詳しくは、磁気ブラシ方式の接触帯電
装置、該帯電装置を像担持体の帯電処理手段として用い
た画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置等の画像形
成装置において、被帯電体である感光体等の像担持体
(以下、感光体と記す)を所定の極性・電位に一様に帯
電処理する帯電装置としては、コロナ帯電器が使用され
てきた。コロナ帯電器は感光体に非接触に対向配設し、
高圧を印加したコロナ帯電器から放出されるコロナシャ
ワーに感光体面を曝して帯電させる、非接触タイプの帯
電処理手段である。
【0004】近年、これに代って、接触帯電装置が実用
化されてきている。これは、感光体に電圧を印加した帯
電部材を接触させて感光体を帯電させるもので、コロナ
帯電器に比べて、低オゾン、低電力等の有利性がある。
【0005】特に、接触帯電部材として導電ローラを用
いたローラ帯電方式が帯電の安定性という点から好まし
く用いられている。ローラ帯電では、導電性の弾性ロー
ラを感光体に加圧当接させ、これに電圧を印加すること
によって感光体の帯電を行う。
【0006】しかしながら、このような接触帯電装置に
おいても、その本質的な帯電機構は、接触帯電部材から
感光体への放電現象を用いているため、感光体を所望の
表面電位に帯電するために接触帯電部材に印加すべき電
圧は、上記所望の感光体表面電位以上の値が必要とさ
れ、微量のオゾンは発生する。また、帯電均一化のため
に印加帯電バイアスをDC電圧(直流電圧)とAC電圧
(交流電圧)を重畳した振動電圧(交番電圧)にした
「AC帯電」を行った場合には、さらなるオゾン量の発
生、AC電圧の電界による接触帯電部材と感光体の振動
騒音(AC帯電音)の発生、また、放電による感光体表
面の劣化等が顕著になり、新たな問題点となっていた。
【0007】このため、感光体への電荷の直接注入によ
る帯電が望まれていた。そこで、特開平06−3921
号公報(特願平04−158128号)に開示のよう
に、被帯電体である感光体表面に電荷注入層を設け、こ
れに対して接触帯電部材で電荷を注入する方法が考案さ
れた。この方法では電荷注入層を設けることで1×10
4Ω以上の抵抗値の接触帯電部材でも短い帯電時間で十
分帯電ができるようになるため、先に述べた他の帯電方
法のように放電に起因する問題点や、帯電に要する時間
が長いという問題点を根本的に解決することが可能であ
る。
【0008】具体的には、接触帯電部材としては磁気ブ
ラシ部材、即ち、導電性磁性粒子を磁気拘束させて構成
した磁気ブラシ部を有し、該磁気ブラシ部を感光体に接
触させる磁気ブラシ部材が、感光体との接触ニップを大
きくとれることと、感光体表面に均一に接触でき微視的
な帯電不良がないこと等から好ましく用いられている。
【0009】前記磁気ブラシ部材は、1×104〜1×
108Ωcmの抵抗値をもったフェライト等の磁性粒子
を直接マグネットに、或いはマグネットを内包するスリ
ーブといった担持部材上に磁気的に拘束させて磁気ブラ
シ部を形成具備させたものであり、一般に回転させて磁
気ブラシ部を感光体に接触させ、これに電圧を印加する
ことによって感光体の帯電を開始させる。
【0010】また、この磁気ブラシ方式の帯電装置の帯
電性に影響するのは磁気ブラシの感光体ヘの均一接触で
あり、磁気ブラシにて感光体に均一に接触させるために
担持部材と感光体との対向部の担持部材回転方向上流側
に磁性粒子層厚規制手段を設ける構成が好適である。こ
の構成をとることで感光体の均一帯電性が得られ、非常
に安定して帯電が行われるため好ましい。
【0011】また、感光体上の電荷注入層としては絶縁
性でかつ透光性のバインダーの中に導電性の微粒子を分
散したものが好ましく用いられる。この電荷注入層に対
して電圧を印加された磁気ブラシが接触することで、あ
たかも感光体の導電基体に対して導電粒子が無数の独立
したフロート電極のように存在し、これらのフロート電
極が形成するコンデンサーに充電を行うような作用を期
待することができる。
【0012】従って、接触帯電部材である磁気ブラシ部
材に印加した電圧と感光体表面電位はほぼ等しい値に収
束することになり、低電圧帯電方法が実現できる。
【0013】このような帯電方法(電荷の直接注入によ
る被帯電体の帯電)の事を「注入帯電」と称する。この
注入帯電装置を使用することによって、クリーナーを省
いた、クリーナーレスシステムの画像形成装置を構成す
ることも可能である。
【0014】感光体をマイナスに帯電し、露光部の低電
位部にマイナス帯電されたトナーを現像させる所謂反転
現像系の画像形成装置におけるクリーナーレスシステム
に関して以下に記す。
【0015】まず転写後に感光体上に若干残留した転写
残トナーのうち、特にプラスの電荷を帯びているトナー
は、一旦注入帯電装置に取り込まれ、該帯電装置内にお
いてマイナス極性に帯電され、帯電装置から感光体上に
吐き出される。また前記転写残トナーのうちマイナス帯
電したままのトナーは、ほとんど帯電装置に取り込まれ
ず、帯電装置から吐き出された先のトナーとともに現像
領域部に至り現像装置に回収される(現像同時クリーニ
ング)。
【0016】この現像同時クリーニングにおける現像装
置へのトナーの取り込みは、現像時にかぶり取りバイア
ス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間
の電位差であるカブリ取り電位差Vback)によって
おこなっている。
【0017】この方法によれば、転写残トナーは、一部
が帯電装置経由で、残りは直接現像装置に回収されて次
行程以後用いられるため、廃トナーを無くし、メンテナ
ンスに手を煩わせることも少なくすることが出来る。ま
た、クリーナーレスであることでスペース面のメリット
も大きく、画像形成装置を大幅に小型化することが出来
る。
【0018】なお、現像同時クリーニングを行うにあた
って、トナーの回収性の点から現像装置としては、感光
体にトナーやトナーとキヤリアから成る現像剤を接触さ
せる構成のもの、すなわち一成分接触現像や二成分接触
現像方式を採用するのが好ましい。
【0019】ところで、接触帯電装置は、被帯電体に接
触させた接触帯電部材が被帯電体表面の汚れや異物を拾
って耐久に伴う蓄積により汚染状態になり、帯電能の低
下を招く問題が有り、本発明で対象としている、磁気ブ
ラシ方式の接触帯電装置においても同様であった。
【0020】磁気ブラシ方式の接触帯電装置を用いた画
像形成装置において、転写後の感光体上の転写残トナー
をクリーニングする専用のクリーナーを有する画像形成
装置であっても、画像形成が繰り返されるうちにはクリ
ーナーを多少なりともすり抜けてしまうトナー粒子等が
引き続き感光体の移動で磁気ブラシ部の位置(帯電ニッ
プ部)に運ばれて磁気ブラシ部に付着あるいは混入する
事で汚染状態を招き易い。
【0021】通常、トナー粒子はその電気抵抗が比較的
高いものが用いられているため、磁気ブラシ部にそのよ
うなトナー粒子が比較的多量に付着、混入して、それら
が過度に蓄積してしまうと、磁気ブラシ部材の全体ある
いは一部の抵抗が上昇してしまい、感光体を所望の電位
まで帯電できなくなり、帯電むらを生じてしまう結果を
招く。
【0022】更にクリーナーレスシステムの画像形成装
置の場合は、転写後の感光体上に比較的多量の転写残ト
ナーが帯電ニップ部に運ばれる事になり、磁気ブラシ部
に多く付着、混入し、磁気ブラシ部材が比較的早期に過
度にトナー汚染になり易い。
【0023】このような問題を解決する手段としては、
磁気ブラシに印加されている交流電圧の出力を、例えば
紙間や後回転などの画像形成以外のタイミングで一時的
に下げて、磁気ブラシ表面の電位に対する感光体表面の
電位の追従性を一時的に落とし、磁気ブラシ方式の接触
帯電装置内に蓄積したトナー粒子を感光体上に吐き出す
方法が取られている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な方法を用いても、磁気ブラシ方式の接触帯電装置に蓄
積したトナー粒子を完全に吐き出すことができず、長期
間使用した場合に、感光体を所望の電位まで帯電できな
くなり、更には帯電むらを生じてしまう。
【0025】また、紙間などのタイミングで感光体上に
吐き出されたトナー粒子は、現像装置で回収されるため
に必要な電荷量を持っていないものが多数存在する。こ
れらのトナー粒子は、感光体上に吐き出された後、現像
装置で回収されることなく感光体上を連れ回り、転写装
置を汚染させてしまい、画像不良を引き起こす原因とな
る。
【0026】本発明は上記問題に鑑みて提案されたもの
であり、磁気ブラシ方式の接触帯電装置において、トナ
ー粒子などの混入による帯電能力の低下、帯電むら、及
び画像形成装置やプロセスカートリッジにおいては現像
装置におけるトナー粒子の回収不良などに起因する画像
不良の発生を防止し、長期にわたって安定して良好な画
像形成が行われるようにすることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカート
リッジである。
【0028】(1)磁性粒子の磁気ブラシ部を被帯電体
に接触させ、磁気ブラシ部に電圧を印加して回転する被
帯電体を帯電する磁気ブラシ方式の接触帯電装置におい
て、被帯電体の回転方向にそって順次に配置され、それ
ぞれ被帯電体に接触する磁気ブラシ部を有する複数の磁
気ブラシ帯電ユニットを備え、各磁気ブラシ帯電ユニッ
ト間で磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径が異
なることを特徴とする帯電装置。
【0029】(2)被帯電体の回転方向の最も上流側に
配置されている磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部
を構成する磁性粒子の平均粒径が最も大きく、この磁気
ブラシ帯電ユニットよりも被帯電体の回転方向下流側に
順次配設される磁気ブラシ帯電ユニットに従って磁気ブ
ラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径が順次に小さくな
ることを特徴とする(1)に記載の帯電装置。
【0030】(3)被帯電体の回転方向にそって第1と
第2の2個の磁気ブラシ帯電ユニットが順次に配設され
ており、第1の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部
を構成する磁性粒子の平均粒径が25μmから40μm
の範囲内であり、第2の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気
ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径が10μmから
25μm未満の範囲内であることを特徴とする(1)ま
たは(2)に記載の帯電装置。
【0031】(4)各磁気ブラシ帯電ユニットは、磁性
粒子を収容する帯電容器と、該帯電容器開口部に設けら
れ、内部に磁界発生手段を有しその周囲に該磁性粒子の
磁気ブラシ部を形成する回転可能な担持部材から構成さ
れていることを特徴とする(1)から(3)のいずれか
1つに記載の帯電装置。
【0032】(5)回転する像担持体に該像担持体を帯
電処理する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成
を実行する画像形成装置において、像担持体の帯電処理
手段は、磁性粒子の磁気ブラシ部を像担持体に接触さ
せ、磁気ブラシ部に電圧を印加して回転する像担持体を
帯電する磁気ブラシ方式の接触帯電装置であり、該帯電
装置は、像担持体の回転方向にそって順次に配置され、
それぞれ像担持体に接触する磁気ブラシ部を有する複数
の磁気ブラシ帯電ユニットを備え、各磁気ブラシ帯電ユ
ニット間で磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径
が異なることを特徴とする画像形成装置。
【0033】(6)像担持体の回転方向の最も上流側に
配置されている磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部
を構成する磁性粒子の平均粒径が最も大きく、この磁気
ブラシ帯電ユニットよりも像担持体の回転方向下流側に
順次配設される磁気ブラシ帯電ユニットに従って磁気ブ
ラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径が順次に小さくな
ることを特徴とする(5)に記載の画像形成装置。
【0034】(7)像担持体の回転方向にそって第1と
第2の2個の磁気ブラシ帯電ユニットが順次に配設され
ており、第1の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部
を構成する磁性粒子の平均粒径が25μmから40μm
の範囲内であり、第2の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気
ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径が10μmから
25μm未満の範囲内であることを特徴とする(5)ま
たは(6)に記載の画像形成装置。
【0035】(8)各磁気ブラシ帯電ユニットは、磁性
粒子を収容する帯電容器と、該帯電容器開口部に設けら
れ、内部に磁界発生手段を有しその周囲に該磁性粒子の
磁気ブラシ部を形成する回転可能な担持部材から構成さ
れていることを特徴とする(5)から(7)のいずれか
1つに記載の画像形成装置。
【0036】(9)少なくとも像担持体と該像担持体を
帯電する磁気ブラシ方式の接触帯電装置は、画像形成装
置本体に着脱自在なプロセスカートリッジに設けられる
ことを特徴とする(5)から(8)のいずれか1つに記
載の画像形成装置。
【0037】(10)像担持体が感光体であることを特
徴とする(5)から(9)のいずれか1つに記載の画像
形成装置。
【0038】(11)少なくとも、回転する像担持体と
該像担持体の帯電処理手段を有し、画像形成装置本体に
対して着脱自在なプロセスカートリッジであり、像担持
体の帯電処理手段が、(1)から(4)のいずれか1つ
に記載の磁気ブラシ方式の接触帯電装置であることを特
徴とするプロセスカートリッジ。
【0039】〈作 用〉このような磁気ブラシ接触帯電
装置構成をとることで、汚染物の帯電装置内への混入に
起因する帯電能力低下を防止することが可能となる。画
像形成装置やプロセスカートリッジにあっては、帯電装
置から吐き出された転写残トナー粒子の現像装置におけ
る回収性を著しく向上させることができ、転写残トナー
粒子による転写部材汚染などを防止することができる。
そのため、帯電むら、画像不良などの問題を防ぎ、長期
間にわたり安定した画質を提供することが可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉図1は本発明に係る
磁気ブラシ方式の接触帯電装置(以下、磁気ブラシ帯電
装置と記す)を用いた画像形成装置の一例の概略構成模
型図である。本実施例の画像形成装置は、電子写真プロ
セス利用、反転現像方式、クリーナーレスシステムのレ
ーザービームプリンタである。
【0041】(1)画像形成装置の全体的概略構成 [感光ドラム]1は潜像担持体としての感光ドラムであ
り、矢印Aの時計方向に所定のプロセススピード(周速
度)、本実施例では100mm/secで回転駆動され
る。
【0042】感光ドラム1としては、通常用いられてい
る有機感光体等を用いることができるが、望ましくは、
有機感光体上にその抵抗が109〜1014Ω・cmの材
質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリコン
感光体などを用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾ
ン発生の防止、ならびに消費電力の低減に効果がある。
【0043】感光ドラム1は、本実施例では、負帯電性
の有機感光体で、直径30mmのアルミニウム製のドラ
ム基体上に通常用いられる感光体層を有しており、最表
層に電荷注入層を設けられている。
【0044】電荷注入層は、絶縁性樹脂のバインダーに
導電性微粒子としてSnO2超微粒子を分散した材料の
塗工層である。具体的には、絶縁性樹脂に光透過性の導
電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化
(導電化)した粒径約0.03μmのSnO2超微粒子
を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の塗工
層である。このようにして調合した塗工液をディッピン
グ塗工法、スプレー塗工法、ロールコート塗工法、ビー
ムコート塗工法等の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗
工して電荷注入層とした。
【0045】[磁気ブラシ帯電装置]2は磁気ブラシ帯
電装置である。この磁気ブラシ帯電装置2は、後記の
(3)項で詳述するように、感光ドラム1の回転方向に
そって第1(上流側)と第2(下流側)の2個の磁気ブ
ラシ帯電ユニット2Aと2Bを有し、下流側の第2の磁
気ブラシ帯電ユニット2Bの磁気ブラシ部材と感光ドラ
ム1との接触部である帯電ニップ部bにおいて上記の回
転する感光ドラム1の面が−600Vに一様に帯電処理
される。
【0046】[露光手段]3は情報書き込み手段として
の露光手段である。本実施例ではレーザービームスキャ
ナであり、画像形成装置に入力した画像情報の時系列電
気デジタル画素信号に対応して変調したレーザー光Lを
出力して、磁気ブラシ帯電装置2で一様に帯電処理され
た感光ドラム1面を走査露光する。この走査露光で、感
光ドラム1面の露光部の表面電位が減衰して走査露光パ
ターンに対応した静電潜像が形成される。
【0047】[現像装置]4は現像装置であり、感光ド
ラム1面に形成された静電潜像を現像剤と感光ドラム1
の接触部である現像領域部45においてトナー像として
可視化する。
【0048】本実施例における現像装置4は、トナーと
キャリアから成る2成分現像剤を感光ドラム1に接触さ
せて、感光ドラム1の露光部にトナー像を形成する2成
分接触−反転現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)で
ある。即ちマグネットローラ44を内包した現像スリー
ブ41上にキャリアとトナーからなる現像剤を保持して
いる。現像スリーブ41には所定間隙を有して現像剤規
制ブレード42が対向して設けられ、現像スリーブ41
の矢印C方向の回転に伴い、現像スリーブ41上に現像
剤薄層を形成する。
【0049】現像スリーブ41は、感光ドラム1と所定
間隙を有するように配置され、現像時においては、現像
スリーブ41上に形成された現像剤薄層が、感光ドラム
1に対して現像領域部45において接触する状態で現像
できるように設定されている。本実施例において用いた
トナーは、平均粒径6μmのネガ帯電トナーを用い、キ
ャリアとしては飽和磁化が205emu/cm3の平均
粒径35μmの磁性キャリアを用いた。また、トナーと
キャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤とし
て用いた。現像剤中のトナー濃度を一定に維持するため
に不図示の検知手段で検知し、適宜トナーホッパー43
からトナー補給が行われる。
【0050】現像スリーブ41には、不図示の電源から
現像バイアスとして直流(DC)電圧および交流(A
C)電圧が印加される。本実施例では、−500Vの直
流電圧と、周波数2000Hzでピーク間電圧1500
Vの交流電圧が印加され、感光ドラム1の露光部のみを
選択的にトナー現像(反転現像)している。
【0051】[給紙部]・[転写部]・[定着部] 8は紙等の記録媒体(転写材)6を積載収納した給紙カ
セットである。この給紙カセット8内の記録媒体6が給
紙ローラ9により一枚宛繰り出されて給送され、シート
パス10を通って所定の制御タイミングにて感光ドラム
1と接触転写手段としての転写ローラ5との圧接部であ
る転写ニップ部51に給紙される。
【0052】転写ローラ5には転写バイアス印加電源
(不図示)から所定の制御タイミングにて所定の転写バ
イアス電圧が印加される。転写ニップ部51に導入され
た記録媒体6はこの転写ニップ部51を挟持搬送され
て、その表面側に感光ドラム1の表面に形成担持されて
いるトナー像が順次に静電気力と押し圧力にて転写され
ていく。
【0053】転写ニップ部51でトナー像の転写を受け
た記録媒体6は感光ドラム1の面から分離されてシート
パス11を通って熱定着方式等の定着装置7へ導入され
てトナー像の定着を受け、画像形成物(コピー、プリン
ト)として装置外の排紙トレイ12へ排出される。
【0054】[クリーナーレスシステム]本実施例の画
像形成装置は、転写されずに感光ドラム1上に残存した
転写残トナーを回収する専用のクリーナーが設けられて
おらず、現像装置4で転写残トナーを回収する現像同時
クリーニング方式を採用したクリーナーレスシステムの
装置である。
【0055】そのプロセスを簡単に説明すると、転写ニ
ップ部51において記録媒体6に転写されずに感光ドラ
ム1上に残存した転写残トナーは、引き続く感光ドラム
1の回転で、磁気ブラシ帯電装置2の上流側の第1の磁
気ブラシ帯電ユニット2Aの磁気ブラシ部材と感光ドラ
ム1との接触部である第1の帯電ニップ部aに持ち運ば
れて、その一部(主として、プラスの電荷を帯びている
トナー)がこの第1の磁気ブラシ帯電ユニット2A内に
取り込まれて正規の帯電極性であるマイナスに帯電され
直された後、再度感光ドラム1上に吐き出され、残り
(主として、マイナスの電荷を帯びているトナー)は第
1の帯電ニップ部aをそのまま通過する。
【0056】上記の第1の磁気ブラシ帯電ユニット2A
から吐き出されたトナーと第1の帯電ニップ部aをその
まま通過したトナーはその帯電極性が正規の帯電極性で
あるマイナスに揃えられているので、磁気ブラシ帯電装
置2の下流側の第2の磁気ブラシ帯電ユニット2Bの磁
気ブラシ部材と感光ドラム1との接触部である第2の帯
電ニップ部bをそのまま通過して現像領域部45に持ち
運ばれて現像装置4に現像同時回収される。
【0057】一般に2成分現像法においては、交流電圧
を印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、
逆にかぶりが発生しやすくなるという不具合が生じる。
このため、通常は現像装置4に印加する直流電圧と感光
ドラム1の表面電位(未露光部)間に電位差を設けるこ
とによって、かぶりを防止することを実現している。こ
のかぶり防止のために電位差をカブリ取り電位差(Vb
ack)と呼ぶ。このVbackによって、現像領域部
45に持ち運ばれた上記の転写残トナーを現像装置4に
現像同時回収させている。
【0058】そして、画像形成装置は上述の動作を繰り
返して行うことで画像形成を行う。
【0059】(2)画像形成装置の動作シーケンス 図2は上記画像形成装置の動作シーケンス図である。
【0060】a.前多回転動作画像形成装置の起動時の
始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)であ
る。電源スイッチ−オンにより、感光ドラム1を回転駆
動させ、また定着装置7の所定温度への立ち上げ等の所
定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0061】b.前回転動作 プリント信号−オンから実際にプリント動作(画像形成
動作)がなされるまでの間の画像形成前の準備回転動作
期間であり、前多回転動作中にプリント信号が入力した
ときには前多回転動作に引き続いて実行される。プリン
ト信号の入力がないときには前多回転動作の終了後にメ
インモータの駆動が一旦停止されて感光ドラム1の回転
駆動が停止され、画像形成装置はプリント信号が入力さ
れるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント
信号が入力すると前回転動作が実行される。
【0062】c.プリント動作 所定の前回転動作が終了すると、引き続いて感光ドラム
1に対する作像プロセスが実行され、感光ドラム1面に
形成されたトナー像の記録媒体6への転写、定着装置7
によるトナー像の定着処理がなされて画像形成物がプリ
ントアウトされる。
【0063】連続プリントモードの場合は上記のプリン
ト動作が所定の設定プリント枚数n分繰り返して実行さ
れる。
【0064】d.紙間 連続プリントモードにおいて、画像形成間、すなわち一
の記録媒体6の後端部が転写ニップ部Tを通過した後、
次の記録媒体6の先端部が転写ニップ部Tに到達するま
での間の転写ニップ部Tにおける記録媒体6の非通紙状
態期間である。
【0065】e.後回転動作 最後の記録媒体のプリント動作が終了した後もしばらく
の間メインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回
転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
【0066】f.スタンバイ 所定の後回転動作が終了すると、メインモータの駆動が
停止されて感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形
成装置は次のプリントスタ−ト信号が入力するまでスタ
ンバイ状態に保たれる。
【0067】1枚だけのプリントの場合は、そのプリン
ト終了後、プリンタは後回転動作を経てスタンバイ状態
になる。
【0068】スタンバイ状態において、プリントスター
ト信号が入力すると、プリンタは前回転動作に移行す
る。
【0069】1〜n枚目の各プリント動作時が画像形成
時であり、前多回転動作時、前回転動作時、紙間、後回
転動作時は非画像形成時である。
【0070】(3)磁気ブラシ帯電装置2 図3は磁気ブラシ帯電装置2部分の拡大模型図である。
【0071】この磁気ブラシ帯電装置2は、感光ドラム
1の回転方向Aにそって第1(上流側)と第2(下流
側)の2個の磁気ブラシ帯電ユニット2Aと2Bを有し
ている。第1と第2の磁気ブラシ帯電ユニット2Aと2
Bは共にスリーブ回転タイプであり、同様の構造であ
る。即ち、第1と第2の磁気ブラシ帯電ユニット2Aと
2Bは共に、マグネットローラ20を内包した帯電スリ
ーブ21上に磁性粒子22の磁気ブラシ層25を形成
し、感光ドラム1と磁気ブラシ層25の当接部である第
1と第2の帯電ニップ部a,bにて感光ドラム1を所望
電位に帯電させている。
【0072】第1と第2の磁気ブラシ帯電ユニット2A
と2Bにおいて、磁気ブラシ担持部材としての回転可能
な帯電スリーブ21は、磁性粒子22を収容する帯電容
器23の開口部に長手方向にわたり、その左略半周面を
突入させ、右略半周面を外部に露出するが如く横設され
ており、その表面には磁性粒子の搬送を良好に行うため
に適度な凹凸を有している。
【0073】帯電スリーブ21の内部に設けられた磁界
発生手段としての固定のマグネットローラ20は、帯電
スリーブ21表面上で半径方向の磁束密度のピークが6
0ミリテスラ程度を発生するようにその周囲に5極着磁
してある。そして帯電容器23内で同一極が並び、且
つ、感光ドラム1にひとつの磁極が対向するように容器
23に対して固定されている。
【0074】具体的には、感光ドラム1にはS1極が対
向しており、このS1極は感光ドラム1の回転に伴い磁
性粒子22が付着してもっていかれるのを防止するため
に半径方向の磁束密度が80ミリテスラとしている。そ
して、磁性粒子22の搬送極として容器23内にN1、
S2を配し、回転攪拌部材28近傍に同一極であるN
2、N3極を配している。
【0075】帯電スリーブ21から所定間隙にて配置さ
れた非磁性のSUSからなる板形状の規制ブレード24
は、帯電スリーブ21上にマグネットローラ20の磁力
により保持され帯電スリーブ21の矢印B方向への回転
に伴い搬送された磁性粒子22を所定量に規制し、帯電
スリーブ21上に磁気ブラシ部25を形成する。
【0076】帯電スリーブ21は感光ドラム1に対して
所定の間隙を保って対向配置されており、第1と第2の
磁気ブラシ帯電ユニット2Aと2Bのそれぞれにおい
て、磁気ブラシ部25と感光ドラム1の接触部である第
1と第2の帯電ニップ部aとbを形成する。帯電ニップ
部aとbは感光ドラム1への帯電性に影響する。本実施
例において帯電ニップ部aとbは6mm幅となるように
間隙を調整してある。
【0077】帯電スリーブ21は不図示のモータによっ
て被帯電体である感光ドラム1に対して対向部にてカウ
ンター方向である図中矢印B方向に回転駆動される。
【0078】本実施例においては、感光ドラム1の回転
速度100m/sに対し、帯電スリーブ21はカウンタ
ー方向に150m/sで回転させている。帯電スリーブ
21の回転速度を速くすることで、感光ドラム1表面と
磁気ブラシ部25との接触機会が増えるため、帯電安定
性が向上する。
【0079】磁気ブラシ部25を構成する導電磁性粒子
22として、フェライト、マグネタイトなどの磁性金属
粒子や、これらの導電磁性粒子を樹脂で粘着したものも
使用可能である。抵抗値としては帯電性を考慮すると低
抵抗のものが好ましいが感光ドラム1のピンホールのよ
うな絶縁欠陥が存在することを考慮するとある程度以上
抵抗が高いものである必要があり、1×106〜1×1
9Ω・cmのものが適当である。また飽和磁化は20
〜250emu/cm3が望ましく、本実施例において
は、抵抗が5×106Ω・cm、平均粒径25μm、飽
和磁化200emu/cm3、の磁性粒子を用いた。
【0080】第1と第2の磁気ブラシ帯電ユニット2a
と2bの磁気ブラシ部25にはそれぞれ帯電スリーブ2
1を介して帯電バイアス電源27よりそれぞれ所定の帯
電バイアスが印加され、感光ドラム1面は第1と第2の
帯電ニップ部aとbにおいてそれぞれ所定の極性、電位
に接触帯電処理される。
【0081】第1と第2の磁気ブラシ帯電ユニット2a
と2bにおいて、それぞれ帯電ニップ部aとbを通った
磁気ブラシ部25は引き続く帯電スリーブ21の回転で
帯電容器23内に戻し搬送され、矢印Dの方向に回転駆
動される攪拌部材28により帯電スリーブ21から剥ぎ
取られ、攪拌されて、再び帯電スリーブ21に担持され
て循環的に搬送される。
【0082】以上説明した磁気ブラシ帯電ユニットの各
部材の構成・機能については、第1および第2の磁気ブ
ラシ帯電ユニット2A,2Bとも同じである。
【0083】以下に第1および第2の磁気ブラシ帯電ユ
ニット2A,2Bの違いについて説明する。
【0084】[第1の磁気ブラシ帯電ユニット2A]第1
の磁気ブラシ帯電ユニット2Aは、転写工程を受けた後
の感光ドラム1表面の電位を均一にする機能と、転写工
程後に感光ドラム1上に若干残留した転写残トナーを一
旦回収し、該第1の磁気ブラシ帯電ユニット2A内の磁
性粒子22と摩擦帯電させて、現像装置4で回収するの
に最適なマイナス極性の電荷を回収トナーに付与する機
能を有している。
【0085】前者の転写工程を受けた後の感光ドラム1
表面の電位を均一にする機能を実施するためには、該第
1の磁気ブラシ帯電ユニット2Aの磁気ブラシ部25に
帯電スリーブ21を介して帯電バイアス電源27より所
定の帯電バイアスが印加され、被帯電体である感光ドラ
ム1表面を第1の帯電ニップ部aにおいて所定の極性、
電位に接触帯電処理している。
【0086】本実施例において、印加バイアスは 直流電圧:−300V 交流電圧:ピーク間電圧800V、周波数1000Hz 矩形交流電圧を重畳して印加した。
【0087】後者の転写工程後に感光ドラム1上に若干
残留した転写残トナーを一旦回収し、該第1の磁気ブラ
シ帯電ユニット2A内の磁性粒子22と摩擦帯電させて
現像装置4で回収するのに最適なマイナス極性の電荷を
回収トナーに付与する機能を実施するためには、該第1
の磁気ブラシ帯電ユニット2A内に充填された磁性粒子
22の平均粒径を25〜40μmにしている。
【0088】この理由としては、まず感光ドラム1上の
転写残トナーの回収能力について説明する。磁性粒子2
2の平均粒径が25μmより小さい場合には、磁性粒子
22自体の比表面積は増加するものの空隙率が低下し、
感光ドラム1表面と磁性粒子22の接触面積が低下して
しまい、結果として感光ドラム1上の転写残トナーを回
収する能力が低下する(図4の(1)参照)。
【0089】一方、磁性粒子22が40μmより大きい
場合、空隙率は増加するものの感光ドラム1表面と磁性
粒子22の磁気ブラシ層25との接触部である第1の帯
電ニップ部aにおいて微小領域のギャップが多数存在す
ることになり、同じく感光ドラム1上の転写残トナーを
回収する能力が低下する(図4の(2)参照)。
【0090】実際に磁性粒子22の平均粒径と転写残ト
ナーの第1の磁気ブラシ帯電ユニット2Aへの回収性を
調査した結果を図5に示す。
【0091】横軸には磁性粒子22の平均粒径を、縦軸
には感光ドラム1表面の転写残トナーが第1の磁気ブラ
シ帯電ユニット2Aの帯電ニップ部aを通過する前後の
存在比(通過後の転写残トナー量を通過前の転写残トナ
ー量で割ったもの)をそれぞれ示している。
【0092】この結果から、回収性が良好かつ安定であ
る範囲は約22〜42μmの平均粒径を持つ磁性粒子2
2を用いた時であることがわかった。
【0093】次に、現像装置回収におけるトナーヘの最
適電荷量付与能力について説明する。電荷量付与能力と
磁性粒子22の平均粒径の関係は、電荷付与が磁性粒子
22と第1の磁気ブラシ帯電ユニット2Aに回収された
転写残トナーの摩擦帯電であることから、磁性粒子22
の平均粒径が小さいほどお互いの接触機会が多くなり、
高い電荷量を転写残トナーに付与する。しかし転写残ト
ナーに付与された電荷量が高すぎると、感光ドラム1上
に吐き出されて現像装置4で回収される時に、転写残ト
ナーと感光ドラム1表面の間で大きなき鏡影力が働くた
めに感光ドラム1表面上から引き離されなくなり、結果
的に現像装置4で回収できなくなる。逆に電荷量が小さ
すぎると、トナーにかかるVbackによる静電力が小
さくなり、同様に現像装置4で回収できなくなる。
【0094】実際に、磁性粒子22の平均粒径と第1の
磁気ブラシ帯電ユニット2Aに回収された転写残トナー
に付与された電荷量を調査した結果を図6に示す。
【0095】横軸には磁性粒子22の平均粒径を、縦軸
には転写残トナーに付与された電荷量(μC/g)をそ
れぞれ示している。
【0096】この結果から、現像装置4で回収性する上
で適正な電荷量である20〜30μC/gを付与する磁
性粒子22の平均粒径は約28〜43μmであることが
わかった。
【0097】[第2の磁気ブラシ帯電ユニット2B]第
2の磁気ブラシ帯電ユニット2Bは、感光ドラム1表面
を所望の電位にし、かつ感光ドラム1表面上で均一にす
る機能を有している。
【0098】このために、第2の磁気ブラシ帯電ユニッ
ト2Bの磁気ブラシ部25に帯電スリーブ21を介して
帯電バイアス電源27より所定の帯電バイアスが印加さ
れ、被帯電体である感光ドラム1表面を第2の帯電ニッ
プ部bにおいて所定の極性、電位に接触帯電処理してい
る。
【0099】本実施例において、印加バイアスは 直流電圧:−600V 交流電圧:ピーク間電圧800V、周波数1000Hz 矩形交流電圧を重畳して印加した。
【0100】また感光ドラム1上の帯電均一性を確保す
るためには、第2の磁気ブラシ帯電ユニット2B内に充
填された磁性粒子22の平均粒径を10〜25μm未満
にしている。その理由を図7,図8に示す。
【0101】図7は、磁性粒子22の平均粒径と、帯電
スリーブ21に所定の電圧を印加した時に帯電される感
光ドラム1の表面電位と印加電圧の差分の関係を調べた
調査結果である。
【0102】この結果から、感光ドラム1表面を所望の
電位に安定的にするためには、磁性粒子22の平均粒径
を約28μm以下にしなければならないことがわかっ
た。
【0103】図8は、磁性粒子22の平均粒径と、感光
ドラム1の表面電位のムラとの関係を調べた調査結果で
ある。この結果から、実際に感光ドラム1表面の電位ム
ラが画像の濃度ムラとして目立つのが約10V以上であ
ることから、磁性粒子22の平均粒径を約28μm以下
にしなければならないことがわかった。
【0104】以上のような構成をとることで、実際に連
続の画像形成動作を行った場合、10万枚の長期にわた
り良好な帯電性を有しており、画像ムラなどの不良画像
の発生は見られなかった。また転写部材のトナーによる
汚染が原因である出力画像の裏面がトナーによって汚れ
るなどの現象も見られなかった。
【0105】〈実施例2〉本実施例2は上記の実施例1
の画像形成装置を図9のようにプロセスカートリッジ方
式にしたものである。図10は画像形成装置本体から取
り外したプロセスカートリッジの拡大図である。13が
画像形成装置本体に対して着脱交換自在のプロセスカー
トリッジである。本実施例におけるプロセスカートリッ
ジ13は、感光ドラム1と、磁気ブラシ帯電装置2と、
現像装置4との3つのプロセス機器を包含させてこれら
を一括して画像形成装置本体に対して着脱交換自在のプ
ロセスカートリッジとしてある。現像装置4は現像剤と
して磁性トナーを用いた一成分接触現像装置である。そ
の他の画像形成装置の構成・動作・制御等は実施例1の
画像形成装置と同様である。
【0106】このような構成をとることで、実施例1の
効果に加えて、これらの構成部品の交換を一体で行うこ
とができ、画像形成装置のメインテナンス性が格段に向
上する。そして電子写真の重要な構成部品を一体で新品
に交換できることから常に高品質の画像を保つことが可
能となる。
【0107】ここで、プロセスカートリッジとは、帯電
手段、現像手段、クリーニング手段と電子写真感光体と
を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像
形成装置本体に対して着脱可能とするものである。及び
帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一
つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、こ
のカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能と
するものである。更に、少なくとも現像手段と電子写真
感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッ
ジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであ
る。
【0108】〈その他〉 1)本発明において、磁性粒子の平均粒径は次のように
して測定・算出したものである。
【0109】磁性粒子の平均粒径及び分布はレーザー回
折式粒度分布測定装置HELOS(日本電子製)を用い
て、測定範囲として粒径が0.5〜350μmの範囲を
32対数分割して測定し、体積50%メジアン径をもっ
て平均粒径とした。
【0110】2)実施例における磁気ブラシ帯電装置2
は、第1と第2の2個の磁気ブラシ帯電ユニットからな
るが、3個以上の磁気ブラシ帯電ユニットを感光ドラム
1の回転方向にそって配設し、各磁気ブラシ帯電ユニッ
ト間で磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径を異
ならせる、さらには最も上流側に配置されている磁気ブ
ラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の
平均粒径が最も大きく、この磁気ブラシ帯電ユニットよ
りも下流側に順次配設される磁気ブラシ帯電ユニットに
従って磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径を順
次に小さくする構成にすることもできる。
【0111】各磁気ブラシ帯電ユニットは各独立の磁気
ブラシ帯電装置として構成することもできる。
【0112】また磁気ブラシ帯電装置2を構成させる各
磁気ブラシ帯電ユニットは実施例のスリーブ回転タイプ
のものに限られず、マグネットローラに直接に磁性粒子
を磁気ブラシ層として吸着保持させてマグネットローラ
を回転させるタイプ、非回転タイプなどであってもよ
い。
【0113】3)画像形成装置の像担持体は電子写真感
光体に限らず、静電記録誘電体等であってもよい。この
場合は、一様に帯電した該像担持体の面を除電針アレ
イ、電子銃等の除電手段で選択的に除電して静電潜像を
形成する。
【0114】4)画像形成装置やプロセスカートリッジ
はクリーナレスタイプでなく、像担持体のクリーニング
装置を具備させたタイプであってもよい。
【0115】5)本発明の磁気ブラシ帯電装置2は画像
形成装置の像担持体の帯電処理に限られず、広く被帯電
体の帯電処理(除電処理も含む)装置として有効であ
る。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気ブラシ接触帯電装置内への汚染物混入に起因する帯
電能力低下を防止することが可能となる。また、画像形
成装置やプロセスカートリッジにあっては、転写工程後
に像担持体に残留するトナーの現像装置への回収性を向
上させ、かつ像担持体の表面電位を所望の電位に均一に
帯電することが可能となる。そのため現像装置で回収さ
れないトナーによる転写部材汚染が原因となる出力画像
の裏面汚れや、像担持体が均一に帯電されていないこと
による画像濃度ムラなどを防止することができ、長期に
わたって安定して良好な画像形成をおこなうことが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における画像形成装置の概略図。
【図2】 画像形成装置の動作シーケンス図。
【図3】 磁気ブラシ帯電装置部分の拡大図。
【図4】 実施例1における磁気ブラシ帯電装置の磁気
ブラシ表面に存在する磁性粒子と感光体表面の接触状態
を示した概略図。
【図5】 実施例1における磁気ブラシ帯電装置に内包
される磁性粒子の平均粒径と、磁気ブラシ帯電装置によ
り感光体表面の残留トナーを回収する能力の関係を示し
た概略図。
【図6】 実施例1における磁気ブラシ帯電装置に内包
される磁性粒子の平均粒径と、磁気ブラシ帯電装置内に
取り込んだ残留トナーヘの電荷付与能力の関係を示した
概略図。
【図7】 実施例1における磁気ブラシ帯電装置に内包
される磁性粒子の平均粒径と、磁気ブラシ帯電装置によ
る感光体表面の帯電能力の関係を示した概略図。
【図8】 実施例1における磁気ブラシ帯電装置に内包
される磁性粒子の平均粒径と、磁気ブラシ帯電装置によ
る感光体表面の帯電均一化能力の関係を示した概略図。
【図9】 実施例2における画像形成装置(プロセスカ
ートリッジ着脱方式)の概略図。
【図10】 プロセスカートリッジの拡大図。
【符号の説明】
1は感光ドラム、2は磁気ブラシ帯電装置、3はレーザ
ースキャナ、4は現像装置、5は転写ローラ、6は紙
(記録媒体)、7は定着装置、21は帯電スリーブ、2
2は磁性粒子、23は帯電容器、24は規制ブレード、
25は磁気ブラシ部、a,bは帯電ニップ部、27は帯
電バイアス電源、13はプロセスカートリッジ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性粒子の磁気ブラシ部を被帯電体に接触
    させ、磁気ブラシ部に電圧を印加して回転する被帯電体
    を帯電する磁気ブラシ方式の接触帯電装置において、 被帯電体の回転方向にそって順次に配置され、それぞれ
    被帯電体に接触する磁気ブラシ部を有する複数の磁気ブ
    ラシ帯電ユニットを備え、各磁気ブラシ帯電ユニット間
    で磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の平均粒径が異なる
    ことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】被帯電体の回転方向の最も上流側に配置さ
    れている磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部を構成
    する磁性粒子の平均粒径が最も大きく、この磁気ブラシ
    帯電ユニットよりも被帯電体の回転方向下流側に順次配
    設される磁気ブラシ帯電ユニットに従って磁気ブラシ部
    を構成する磁性粒子の平均粒径が順次に小さくなること
    を特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】被帯電体の回転方向にそって第1と第2の
    2個の磁気ブラシ帯電ユニットが順次に配設されてお
    り、第1の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部を構
    成する磁性粒子の平均粒径が25μmから40μmの範
    囲内であり、第2の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラ
    シ部を構成する磁性粒子の平均粒径が10μmから25
    μm未満の範囲内であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】各磁気ブラシ帯電ユニットは、磁性粒子を
    収容する帯電容器と、該帯電容器開口部に設けられ、内
    部に磁界発生手段を有しその周囲に該磁性粒子の磁気ブ
    ラシ部を形成する回転可能な担持部材から構成されてい
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記
    載の帯電装置。
  5. 【請求項5】回転する像担持体に該像担持体を帯電処理
    する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行
    する画像形成装置において、 像担持体の帯電処理手段は、磁性粒子の磁気ブラシ部を
    像担持体に接触させ、磁気ブラシ部に電圧を印加して回
    転する像担持体を帯電する磁気ブラシ方式の接触帯電装
    置であり、 該帯電装置は、像担持体の回転方向にそって順次に配置
    され、それぞれ像担持体に接触する磁気ブラシ部を有す
    る複数の磁気ブラシ帯電ユニットを備え、各磁気ブラシ
    帯電ユニット間で磁気ブラシ部を構成する磁性粒子の平
    均粒径が異なることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】像担持体の回転方向の最も上流側に配置さ
    れている磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部を構成
    する磁性粒子の平均粒径が最も大きく、この磁気ブラシ
    帯電ユニットよりも像担持体の回転方向下流側に順次配
    設される磁気ブラシ帯電ユニットに従って磁気ブラシ部
    を構成する磁性粒子の平均粒径が順次に小さくなること
    を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】像担持体の回転方向にそって第1と第2の
    2個の磁気ブラシ帯電ユニットが順次に配設されてお
    り、第1の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラシ部を構
    成する磁性粒子の平均粒径が25μmから40μmの範
    囲内であり、第2の磁気ブラシ帯電ユニットの磁気ブラ
    シ部を構成する磁性粒子の平均粒径が10μmから25
    μm未満の範囲内であることを特徴とする請求項5また
    は6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】各磁気ブラシ帯電ユニットは、磁性粒子を
    収容する帯電容器と、該帯電容器開口部に設けられ、内
    部に磁界発生手段を有しその周囲に該磁性粒子の磁気ブ
    ラシ部を形成する回転可能な担持部材から構成されてい
    ることを特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】少なくとも像担持体と該像担持体を帯電す
    る磁気ブラシ方式の接触帯電装置は、画像形成装置本体
    に着脱自在なプロセスカートリッジに設けられることを
    特徴とする請求項5から8のいずれか1つに記載の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】像担持体が感光体であることを特徴とす
    る請求項5から9のいずれか1つに記載の画像形成装
    置。
  11. 【請求項11】少なくとも、回転する像担持体と該像担
    持体の帯電処理手段を有し、画像形成装置本体に対して
    着脱自在なプロセスカートリッジであり、 像担持体の帯電処理手段が、請求項1から4のいずれか
    1つに記載の磁気ブラシ方式の接触帯電装置であること
    を特徴とするプロセスカートリッジ。
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