JP2003021735A - 光導波路素子 - Google Patents

光導波路素子

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JP2003021735A
JP2003021735A JP2001206867A JP2001206867A JP2003021735A JP 2003021735 A JP2003021735 A JP 2003021735A JP 2001206867 A JP2001206867 A JP 2001206867A JP 2001206867 A JP2001206867 A JP 2001206867A JP 2003021735 A JP2003021735 A JP 2003021735A
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optical waveguide
reactive
general formula
reactive oligomer
core
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JP2001206867A
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Norio Murata
則夫 村田
Akira Tomaru
暁 都丸
Saburo Imamura
三郎 今村
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Toagosei Co Ltd
NTT Advanced Technology Corp
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
NTT Advanced Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子材料を用いて低価格化と高性能化を同
時に満足する光導波路素子を実現すること。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるシルセスキ
オキサン反応性オリゴマーと、熱あるいは光で重合を開
始させることができる重合開始剤とから構成される混合
物を硬化させて得られる高分子膜を、コア及びクラッド
部のいずれかあるいは両方に用いた光導波路素子。 【化1】(RSiO3/2) (I) (但し、Rはオキセタン環を含む置換基であり、nは
2〜1000の整数である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路素子に関
するものであり、一般光学や微小光学分野で、また、光
通信や光情報処理の分野で用いられる種々の光集積回路
又は光配線板等に利用できる。
【0002】
【従来の技術】光情報処理、光通信分野で用いる光導波
路は集積化、微小化、高機能化、低価格化をめざして近
年検討が盛んになってきている。実際に石英系光導波路
素子が光通信分野の一部では実用化されるに至ってい
る。(文献:河内 正夫,NTTR&D vol.43 No.1
1 p.101 (1994))。また、安価な材料を用いて、簡便
な作製法が選択できる高分子導波路の検討も盛んであ
る。
【0003】高分子材料からなる光導波路の作製方法と
しては、高分子材料の中にモノマーを含ませ、光照射に
よりモノマーと反応させ非照射部分との屈折率差を作る
フォトロッキングあるいは選択光重合法(黒川ら、アプ
ライドオプティックス17巻第646ページ、1978年)、リ
ソグラフィやエッチングなど半導体加工に用いる方法の
適用(今村ら、エレクトロニクスレター、27巻、1342ペ
ージ、1991年)、重合性高分子あるいはレジストを用い
た方法(トレウェラら、SPIE1177巻第 379ページ、1989
年)がある。
【0004】特に重合性高分子を用いコアリッジを形成
して導波路を形成する方法はその作製方法が簡便で低価
格化には適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重合性
高分子を用いコアリッジを形成して導波路を形成する方
法は、この重合性高分子の透明性が不十分で吸収損失が
高かったり、作製されるコアリッジ形状の均一性、再現
性に問題があり散乱損失が高いことなどがあり、その導
波路特性が石英系光導波路素子と同程度の性能を有する
光導波路は作製されていなかった。
【0006】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、高分子材料を用いて低価格化
と高性能化を同時に満足する光導波路素子を実現するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの欠点を
下記の一般式(I)および(II)を有する反応性オリゴ
マーを用いる事によって低損失で高性能な光導波路素子
を実現することによって解決するものである。
【0008】すなわち、本発明の第1の態様は、下記一
般式(I)で表される
【0009】
【化4】(RSiO3/2) (I)
【0010】(但し、Rはオキセタン環を含む置換基
であり、nは2〜1000の整数である)
【0011】シルセスキオキサン反応性オリゴマーと、
熱あるいは光で重合を開始させることができる重合開始
剤とから構成される混合物を硬化させて得られる高分子
膜を、コア及びクラッド部のいずれかあるいは両方に用
いることを特徴とする光導波路素子であり、本発明の第
2の態様は、下記一般式(I)で表される。
【0012】
【化5】(RSiO3/2) (I)
【0013】(但し、Rはオキセタン環を含む置換基
であり、nは2〜1000の整数である)
【0014】シルセスキオキサン反応性オリゴマーを少
なくとも1種以上と、エポキシ環あるいはオキセタン環
を有する反応性オリゴマーを1種以上と、これら反応性
オリゴマーを熱あるいは光で重合を開始させることがで
きる重合開始剤とから構成される重合性混合物を硬化さ
せて得られる高分子膜をコア及びクラッド部のいずれか
あるいは両方に用いることを特徴とする光導波路素子で
あり、さらに本発明の第3の態様は、前記一般式(I)
におけるRが下記一般式(II)に示す構造式で表され
る有機反応性基であるシルセスキオキサン反応性オリゴ
マーを用いることを特徴とする前記の光導波路素子であ
る。
【0015】
【化6】
【0016】(但し、Rは水素原子又は炭素数1から
6のアルキル基であり、Rは炭素数2〜6のアルキレ
ン基である)
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、前記一般式(I)の反
応性オリゴマーを含んでいる重合性混合物を光導波路の
コア及びクラッドのいずれかあるいは両方に用いること
を特徴とし、その作製方法としては以下のものがある。
【0018】なお、前記一般式(I)の反応性オリゴマ
ーにおける繰り返し単位を表わすnは、2〜1000の
整数であり、好ましくは6〜100の整数である。
【0019】(1)本発明のこの重合性混合物を硬化さ
せてまずクラッドを形成し、そのクラッドより硬化した
際に屈折率が高くなる本発明の重合性混合物を塗布し、
これにマスクを通してあるいは直接光を照射してパター
ン上に潜像を形成し、その後未照射部を溶媒にて除去す
ることによりパターンを形成しこの部分を光が通るコア
部分とし、さらにその上部に硬化した際にコア部より屈
折率が低くなる重合性混合物を塗布して紫外線照射によ
り上部クラッドを形成する方法により光導波路を作製す
ることが可能である。
【0020】(2)これ以外の導波路形成方法としては
最初に下部クラッド層、コア層の平坦膜を積み重ねた
後、コア層をフォトレジスト工程によりパターン化した
後、反応性イオンエッチングによりコアリッジを形成
し、その後上部クラッドをかぶせて導波路構造とするこ
とも可能である。
【0021】本発明者らは、本発明の前記反応性オリゴ
マーを含む重合性混合物が、上記(1)に記述した方法
におけるパターン形成が可能であることを見い出し、し
かも従来の重合性混合物に比較してパターン形成能がき
わめて優れることを利用して本発明を完成するに至っ
た。
【0022】すなわち、本発明は、光照射により膜を硬
化し適当な溶媒で現像する事により急峻で滑らかな壁面
を持つパターンを形成できることを基にしており、この
パターンを導波路のコアリッジに用いることにより本発
明の光導波路素子を実現するものである。また従来、こ
の種のリッジパターン形成法では厚膜形成が困難であ
り、加工の再現性に乏しいのに対し、再現性よくパター
ン形成が可能となった。
【0023】さらに上記(2)に記載の光導波路形成方
法、すなわち反応性イオンエッチングによりコアリッジ
を形成し、その後上部クラッドをかぶせて導波路構造と
する方法においてもエッチング表面がなめらかな光導波
路が作製可能であることがわかった。
【0024】また、近赤外領域における損失も1dB/
cm以下と従来の高分子材料より低損失であることがわ
かった。
【0025】以下に本発明における有効性を列挙する。
【0026】(1)本発明における一般式(I)および
(II)の反応性オリゴマーを含む重合性混合物は、硬化
する前の状態が液体であり、均一性を高くできるので、
紫外、可視域の光透過特性に優れ、光照射により硬化す
る膜を得る場合にも膜が厚くなっても十分な解像度を有
し、散乱損失等の少ない導波路を実現することが可能で
ある。
【0027】(2)本発明における一般式(I)および
(II)の反応性オリゴマーを含む重合性混合物は、硬化
する前の状態が液体であるため、凹凸を有する部分があ
っても平坦化が可能で、くまなく浸透し、さまざまな形
状に対応した膜形成が容易となり、多様な光導波路素子
が作製可能である。
【0028】(3)本発明における重合性混合物は、オ
リゴマーがランダムに連結され硬化するため、複屈折性
の小さい光導波路が実現可能である。
【0029】(4)本発明における一般式(I)および
(II)の反応性オリゴマーを含む重合性混合物は、数種
類のオリゴマ材料を混合することにより調整されるため
本発明の光導波路素子を構成するコア、クラッドの屈折
率を広範囲で制御することが可能となるためマルチモー
ド導波路からシングルモード導波路まで多様な光導波路
素子を得ることができる。
【0030】(5)本発明における一般式(I)および
(II)の反応性オリゴマーは、近赤外域(1.4μm付
近)においてCH基の吸収損失が少いので、本発明によ
る光導波路は損失を少なくすることが可能である。
【0031】なお、本発明における一般式(I)の化合
物のRは、その一部に少なくとも一つのオキセタニル
基を持つ有機官能基であれば特に限定されないが、好ま
しくは、下記式(II)に示す構造式で表される基である
ことが好ましい。
【0032】
【化7】
【0033】この一般式(II)において、Rは水素原
子又は炭素数1から6のアルキル基であり、Rは炭素
数2〜6のアルキレン基である。
【0034】なお、本発明の光導波路に用いる反応性オ
リゴマーの高分子化は、成分中に含まれる反応基間の光
による反応によって重合することで行われる。反応を効
率よく十分に起こさせるためには光重合開始剤を添加す
ることが望ましい。光重合開始剤としては一般に光重合
開始剤として用いられているものであればよく、ジアゾ
ニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、セレノニ
ウム塩などエポキシ樹脂に有効性が知られている公知の
化合物を任意に選択して使用することができる。
【0035】ジアゾニウム塩は、ArNXで表わすこ
とができ、Arとして例えば、オルト、メタ、パラの各
ニトロフェニル、メトキシフェニル、2,5−ジクロロ
フェニル、p−(n−モルホリノ)フェニル、2,5−
ジエトキシ−4−(p−トリメルカプト)フェニルなど
の基を示すことができる。Xはアニオンを表わし、例え
ばBF−、FeCl−、PF−、AsF−、S
bF−などを示すことができる。
【0036】スルホニウム塩としては、例えばビス〔4
−(ジフェニルスルホニウム)フェニル〕スルフィド−
ビス−ヘキサフルオロホスフェート、ビス−〔4−ジフ
ェニルスルホニル)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサ
フルオロアンチモネート等のほかに、特公昭59−42
688号公報(15頁第24行目から同第18頁第1行
目)に記載されている化合物を用いることができる。
【0037】ヨードニウム塩としては例えばジ−(4−
tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフ
ォスフェート、ジ−(4−tert−ブチルフェニル)ヨー
ドニウムヘキサフルオロアンチモネート等のほかに、特
公昭59−42688号公報(11頁第28行目から同
第12頁第30行目)に記載されている化合物を用いる
ことができる。
【0038】セレノニウム塩としてはトリフェニルセレ
ノニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−tert−ブ
チルフェニルジフェニルセレノニウムテトラフルオロボ
レート、2,3−ジメチルフェニルジフェニルセレノニ
ウムアンチモネートなどが挙げられる。
【0039】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0040】実施例1 Rが下記構造式(III)で表わされる前記一般式(I)の
反応性オリゴマー[GPCで測定した数平均分子量(ポ
リスチレン換算)は1800であり、前記一般式(I)
におけるnが8を中心として6〜12ぐらいの範囲に分
布した反応性オリゴマーである]と、ビス−〔4−ジフ
ェニルスルホニル)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサ
フルオロアンチモネートを含む光重合開始剤2wt%を
調整した重合性混合物を準備し、スピンコートにより基
板11に塗布して光硬化させ、下部クラッド10とし
た。(図1(a)参照)。この硬化物の屈折率は波長
1.55μmで1.43であった。
【0041】次に同じ構造を有する反応性オリゴマーを
90wt%と下記構造式(IV)で表わされる脂環式エポ
キシオリゴマーを8wt%とした混合物と、前記光重合
開始剤2wt%を含む重合性混合物12を用意し、下部
クラッド10上に塗布した(図1(b))参照)。
【0042】その後、(図1(c))に示したように導
波路パターンを有するマスク13越しにUV光14を照
射した。照射量は2000mJ/cmであった。
【0043】次いで、この試料を有機溶剤で現像したと
ころ、マスク13のパターンに従い、光照射部のみ液状
の反応性オリゴマーの混合物が硬化し、(図1(d))
に示すような形状のリッジパターン15(高さ8μm幅
8μm)が作製できた。硬化後の屈折率は1.436で
あった。
【0044】その後、このリッジパターンに下部クラッ
ド形成時に用いた重合性混合物を塗布して硬化し、導波
路を作製した。この操作により屈折率1.43の樹脂か
らなるクラッド16、1.436の屈折率のUV硬化性
樹脂からなるコア17を有するシングルモードチャンネ
ル導波路18が作製できた。(図1(e))参照)。
【0045】この光導波路をダイシングソーによって5
cmの長さに切り出し、挿入損失を測定したところ、波
長1.55μmで2.5dB以下、1.3μmで1.0
dB以下であった。また、挿入損失の偏波依存性は波長
1.55μmでも0.1dB以下であった。
【0046】なお、前記GPC(Gas Permeation Chrom
atography ガス透過クロマトグラフ)については、多孔
質のポリスチレンゲルを充填したカラムに高分子を溶解
した液を通液した後、溶媒のみをカラムに通液すると、
分子量が大きい高分子ほど短時間でカラムから流出する
という性質を利用して高分子の分子量を測定する方法で
あり、高分子の分子量測定方法として広く利用されてい
るものである。
【0047】この方法によって高分子の分子量を数値化
する場合、分子量が正確に測定された複数のポリスチレ
ンを通液して、流出量と分子量との相関関係を表わす検
量線を作成しておき、高分子の流出量から分子量を換算
する。
【0048】構造式(III)
【0049】
【化8】
【0050】構造式(IV)
【0051】
【化9】
【0052】実施例2 実施例1と同様な方法でRが前記構造式(III)で表わさ
れる前記一般式(I)の反応性オリゴマーと前記光重合
開始剤2wt%を調整した重合性混合物を準備し、スピ
ンコートにより塗布して光硬化させ、下部クラッド10
とした。この硬化物の屈折率は波長1.3μmで1.4
35であった。
【0053】次に同じ構造を有する反応性オリゴマーを
75wt%と前記構造式(IV)で表わされる脂環式エポ
キシオリゴマーを23wt%とした混合物と、前記光重
合開始剤2wt%を含む重合性混合物を用意し、下部ク
ラッド上に塗布した。
【0054】その後、Y分岐導波路パターンを有するマ
スク越しにUV光を照射した。照射量は2000mJ/
cmであった。
【0055】この試料を有機溶剤で現像したところ、マ
スクパターンに従い、光照射部のみ液状の反応性オリゴ
マーの混合物が硬化し、図2に示すようなY分岐形状の
リッジパターン20(高さ40μm幅40μm)が作製
できた。硬化後の屈折率は波長1.3μmで1.450
であった。
【0056】その後、このリッジパターンに下部クラッ
ドに用いた重合性混合物を塗布して硬化し、導波路を作
製した。この操作によりマルチモードY分岐導波路が
(分岐角度1°)作製できた。
【0057】この光導波路をダイシングソーによって切
り出し、分岐部分の過剰損失を測定したところ、0.2
dB前後と良好な結果であった。さらに5cmの長さの
直線パターンを作製して損失を測定したところ、波長
0.85μmで0.5dB以下、波長1.3μmで0.
5dB以下、1.55μmで2.5dB以下であった。
また150℃の高温下でも顕著な損失増加はなく、十分
な耐熱性があった。
【0058】実施例3 実施例1と同様な方法でRが前記構造式(III)で表わさ
れる前記一般式(I)の反応性オリゴマーと前記光重合
開始剤2wt%を調整した重合性混合物を準備し、スピ
ンコートにより塗布して光硬化させ、下部クラッド10
とした。この硬化物の屈折率は波長1.55μmで1.
43であった。
【0059】次に同じ構造を有する反応性オリゴマーを
90wt%と前記構造式(IV)で表わされる脂環式エポ
キシオリゴマーを8wt%とした混合物と前記光重合開
始剤2wt%を含む重合性混合物12を用意し、下部ク
ラッド上に塗布し、光硬化させた。硬化後の屈折率は
1.436であった。
【0060】次にフォトレジストを塗布後マスク越しに
露光してパターン化し、そのレジストをマスクにしてド
ライエッチング加工して直線パターンを有するコアリッ
ジ(高さ8μm幅8μm)を得た。
【0061】その後、このリッジパターンに下部クラッ
ドに用いた重合性混合物を塗布して光硬化し、導波路を
作製した。この操作によりシングルモードチャンネル導
波路が作製できた。
【0062】この光導波路をダイシングソーによって5
cmの長さに切り出し、挿入損失を測定したところ、波
長1.3μmで0.5dB以下、1.55μmで1.5
dB以下であった。また、挿入損失の偏波依存性は波長
1.3μmでも0.1dB以下であった。また150℃
の高温下でも顕著な損失増加はなく、十分な耐熱性があ
った。Y分岐についても作製できたが、過剰損失0.2
dB前後と良好な結果であった。
【0063】実施例4 実施例1で用いたRが前記構造式(III)で表わされる前
記一般式(I)の反応性オリゴマーを75wt%と前記
構造式(IV)で表わされる脂環式エポキシオリゴマーを
23wt%とした混合物と前記光重合開始剤2wt%を
含む重合性混合物を用意し、下部クラッドとした。この
硬化物の屈折率は波長0.63μmで1.47であっ
た。次にRが前記構造式(III)で表わされる前記一般式
(I)の反応性オリゴマーを50wt%と前記構造式(I
V)で表わされる脂環式エポキシオリゴマーを48wt
%とした混合物と前記光重合開始剤2wt%を含む重合
性混合物を用意し、下部クラッド上に膜厚120μmを
塗布した。次にマスク越しに露光してパターン化し、コ
アリッジ(高さ120μm、幅120μm、屈折率1.
50)を得た。その後、このリッジパターンに下部クラ
ッドに用いた重合性混合物を塗布して光硬化し、導波路
を作製した。この操作によりマルチモードチャンネル導
波路が作製できた。
【0064】この光導波路をダイシングソーによって5
cmの長さに切り出し、光入出力のためのPOF(プラ
スチック光ファイバ)を用いて挿入損失を測定したとこ
ろ、波長0.63μmで0.5dB以下であった。また
150℃の高温下でも顕著な損失増加はなく、十分な耐
熱性があった。Y分岐についても作製できたが、過剰損
失0.2dB前後と良好な結果であった。
【0065】本発明によればこの他、光回路の基本回路
である方向性結合器、スターカップラー、導波路型グレ
ーティング(AWG)、ブラッググレーティング、リン
グ共振器、M×N合分岐等が作製可能であった。またP
OF用の各種導波路素子、スターカップラ、Y分岐、T
AP導波路の作製も可能であった。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば高
品質な光導波路素子が簡便に実現され、本発明の素子を
用いることによって、一般光学や微小光学分野で、ま
た、光通信や光情報処理の分野で用いられる種々の光伝
送システムを安価に導入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一般的な作製例を示す図である。
【図2】本発明におけるY分岐のコアリッジを示す図で
ある。
【符号の説明】 10 クラッド用重合性混合物 11 基板 12 コア用重合性混合物 13 マスク 14 UV光 15 リッジパターン 16 クラッド 17 コア 18 マルチモードチャンネル導波路 20 Y分岐形状のリッジパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 則夫 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 都丸 暁 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 今村 三郎 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 鈴木 浩 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社新製品開発研究所内 Fターム(参考) 2H047 KA03 PA02 PA15 PA24 QA05 TA43 TA44 4J005 AA07 AA09 BA00 BB01 BB02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシルセスキ
    オキサン反応性オリゴマーと、熱あるいは光で重合を開
    始させることができる重合開始剤とから構成される混合
    物を硬化させて得られる高分子膜を、コア及びクラッド
    部のいずれかあるいは両方に用いることを特徴とする光
    導波路素子。 【化1】(RSiO3/2) (I) (但し、Rはオキセタン環を含む置換基であり、nは
    2〜1000の整数である)
  2. 【請求項2】 下記一般式(I)で表されるシルセスキ
    オキサン反応性オリゴマーを少なくとも1種以上と、エ
    ポキシ環あるいはオキセタン環を有する反応性オリゴマ
    ーを1種以上と、これら反応性オリゴマーを熱あるいは
    光で重合を開始させることができる重合開始剤とから構
    成される重合性混合物を硬化させて得られる高分子膜
    を、コア及びクラッド部のいずれかあるいは両方に用い
    ることを特徴とする光導波路素子。 【化2】(RSiO3/2) (I) (但し、Rはオキセタン環を含む置換基であり、nは
    2〜1000の整数である)
  3. 【請求項3】 一般式(I)におけるRが下記一般式
    (II)に示す構造式で表される有機反応性基であるシル
    セスキオキサン反応性オリゴマーを用いることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の光導波路素子。 【化3】 (但し、Rは水素原子又は炭素数1から6のアルキル
    基であり、Rは炭素数2〜6のアルキレン基である)
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