JP2003021595A - ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法 - Google Patents

ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2003021595A
JP2003021595A JP2001236958A JP2001236958A JP2003021595A JP 2003021595 A JP2003021595 A JP 2003021595A JP 2001236958 A JP2001236958 A JP 2001236958A JP 2001236958 A JP2001236958 A JP 2001236958A JP 2003021595 A JP2003021595 A JP 2003021595A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
substrate
flow path
cell
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001236958A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3583739B2 (ja
Inventor
Yuko Ueno
祐子 上野
Tsutomu Horiuchi
勉 堀内
Takashi Morimoto
孝 森本
Osamu Niwa
修 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2001236958A priority Critical patent/JP3583739B2/ja
Publication of JP2003021595A publication Critical patent/JP2003021595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3583739B2 publication Critical patent/JP3583739B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス分光分析の感度、成分分離能、定量精度
の向上を実現し、同時に装置全体の低消費電力化、およ
び小型軽量化を実現するガス分光分析用フローセルおよ
びその製造方法の提供。 【解決手段】 分析対象ガスが流れるガス流路、濃縮用
セル、および測定用セルを具え、分析対象ガスが流れる
ガス流路は、ガス導入流路を含む第1ガス流路と、ガス
排出流路を含む第2ガス流路と、第1ガス流路および第
2ガス流路を連通する連結ガス流路とからなり、濃縮用
セルは、第1ガス流路と、第1ガス流路の一部に設けら
れた分析対象ガスを吸脱着する物質と、分析対象ガスを
吸脱着する物質を加熱する加熱源とを具え、および測定
用セルは、第2ガス流路と、第2ガス流路に分光分析用
紫外光を入射する光ファイバと、第2ガス流路から分光
分析用紫外光を出射する光ファイバとを具えるガス分光
分析用微小フローセル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気体中に存在する微
量物質を検出するセンサーに用いられるガス分光分析用
微小フローセルおよびその製造方法、ならびに該ガス分
光分析用微小フローセルに用いられるガス濃縮回収用セ
ルに関する。さらに、該ガス分光分析用微小フローセル
を具えるガス分光分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大気汚染の原因となる有機ガスの分析に
おいては、一般に分析対象ガスの濃度が希薄であるた
め、分析操作の前段階で、この低濃度分析対象ガスの濃
縮回収処理が必要となる。従来の濃縮分析装置において
は、吸着捕集管に充填された吸着剤に分析対象ガスを吸
着させ、その後に加熱脱着処理により分析対象ガスを高
濃度な濃縮ガスとして回収し、分析装置に導入する装置
が最も一般的である。
【0003】この従来の濃縮分析装置の使用手順とその
問題について、紫外分光器等の分析手段を組み合わせた
ガス分析装置(特開2000−241313号公報)、
およびガスクロマトグラフとコールドトラップ法とを組
み合わせた手法を例として、以下に簡単に説明する。
【0004】分析したい場所において、分析対象の有機
ガスを含んだ大気を捕集管に導入し、有機ガスを吸着剤
に捕集する。その後、この捕集管を加熱することにより
吸着剤に吸着されている有機ガスを濃縮ガスとして脱着
させる。次いで、紫外分光器などを分析手段とする場合
は、この濃縮ガスを紫外分光器等の分析装置へ導入す
る。ガスクロマトグラフを分析手段として用いる場合
は、液体窒素を循環させた冷却回収装置にこの濃縮ガス
を再回収した後、一気に再加熱してガスクロマトグラフ
分析装置へ導入する。
【0005】これらの手順において、次のような問題が
生じる。すなわち、加熱脱着によりガスを回収する際、
従来用いられている捕集管の大きさは太さ数mm×長さ
数十cmと大きいため吸着部全体が均一に加熱されにく
く、脱着回収時間に幅が生じるため濃縮効果が減少して
分析感度が低下する。管壁の肉厚も1mm以上と厚いた
め、外壁をヒーターで加熱する際、管内に充填された吸
着剤とヒーターとに温度差が生じ、温調精度が低下す
る。また、吸着剤の加熱温度を複数種の吸着ガスの各々
に固有な脱着温度に制御して分析対象ガスの成分分離を
行う際、捕集管の体積が大きい場合は温度制御の精度が
悪くなるため成分分離能が悪くなる。また加熱部分が大
きいと、吸着剤全体をガスの脱着に必要な温度に加熱す
るために、加熱温度を高く、そして加熱時間を長く設定
する必要がある。従って、消費電力も高くなるなどの問
題も生じる。
【0006】また、捕集管の内径も数mm程度に大きい
ため、妨害成分を除去処理した石英ウールを吸着剤の前
後に入れて吸着剤を固定する必要がある。粉末吸着剤を
使用する際は石英ウールの繊維間に吸着剤が混入して吸
着剤とガスの接触断面積が変化してしまい測定精度が低
下する原因となるという問題がある。
【0007】さらに、濃縮ガスを紫外分光器等の分析装
置へ導入する際、測定セルの体積が光路長10cmに比
べて数十cm程度に大きい場合、セル内に濃縮ガスが
拡散してしまい濃縮効果が減少して分析感度が低下する
という問題が生じる。また測定セルが大きいと、セル壁
面と中央部でガスの濃度が変化し、定量誤差の原因とな
るという問題がある。
【0008】また、この濃縮ガスを冷却回収装置に回収
する際、上記のように高温なガスを冷却回収するため、
液体窒素などの冷媒を循環して冷却回収装置を冷却する
必要が生じる。このため10L程度の冷媒溜めおよび冷
媒循環装置が必要となり装置規模が大きくなるという問
題がある。この冷却回収装置ではガスを凝固して回収す
るため再加熱して取り出す必要があり、ここに別途加熱
機構を設ける必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】大気汚染有機ガスの分
析には、低濃度の分析対象ガスを分析の前段階で濃縮回
収し、この濃縮ガス試料を加熱により回収して分析装置
に導入する方法が一般的である。しかし、上述のように
捕集管や分析セルの体積が大きい場合は、ガス分光分析
の感度、成分分離能、定量精度の低下が生じるという問
題があった。
【0010】本発明は、上述の事情に鑑みて、ガス分光
分析の感度、成分分離能、定量精度の向上を実現し、同
時に装置全体の低消費電力化、および小型軽量化を実現
するための、濃縮用セルおよび測定用セルから成るガス
分光分析用微小フローセルおよびその製造方法を提供す
る。また、特に濃縮用セルとして、ガス冷却回収流路を
含むガス濃縮回収用セルも提供する。さらには、ガス分
光分析用微小フローセルを具えるガス分析装置も提供す
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のガス分光分析用微小フローセルは、分析対象
ガスが流れるガス流路、濃縮用セル、および測定用セル
を具え、前述の分析対象ガスが流れるガス流路は、ガス
導入流路を含む第1ガス流路と、ガス排出流路を含む第
2ガス流路と、第1ガス流路および第2ガス流路を連通
する連結ガス流路とからなり、前述の濃縮用セルは、第
1ガス流路と、該第1ガス流路の一部に設けられた分析
対象ガスを吸脱着する物質と、該分析対象ガスを吸脱着
する物質を加熱する加熱源とを具えること、および前述
の測定用セルは、第2ガス流路と、該第2ガス流路に分
光分析用紫外光を入射する光ファイバと、該第2ガス流
路から分光分析用紫外光を出射する光ファイバとを具え
る。
【0012】ここで、前述の濃縮用セルが、分析対象ガ
スを吸脱着する物質を固定するための固定部を具えるこ
とが好ましい。
【0013】また、前述の第1ガス流路が、加熱源の加
熱により脱着した分析対象ガスを冷却回収するガス流路
を具えることが好ましい。
【0014】本発明では、前述の第1ガス流路および第
2ガス流路が、それぞれ別個の基板上に形成され、これ
らの基板が積層され、かつ連結ガス流路が貫通孔となっ
ている構造をしていてもよく、もしくは第1ガス流路、
第2ガス流路、および連結ガス流路が同一基板上に形成
されている構造をしていてもよい。
【0015】前述の分析対象ガスを冷却回収するガス流
路は、ヒーターおよび断熱材を設けず、空冷によってガ
スを冷却する流路であってもよく、この分析対象ガスを
冷却回収するガス流路に対応した基板表面部分に、空冷
用溝および/または冷却用メタル薄膜を有するを有する
ことが好ましい。さらに、分析対象ガスを冷却回収する
ガス流路中に、多数の微細突起構造を有してもよい。
【0016】本発明のガス分光分析用微小フローセル中
の入射用光ファイバーの先端は半球状であり、出射用光
ファイバーの先端は平坦であることが好ましい。
【0017】また、分析対象ガスを吸脱着する物質とし
て、異なるガス吸脱着特性をもつ複数の物質を用いるが
でき、分析対象ガスを吸脱着する物質は、多孔質ガラ
ス、多孔質ポリマー、および多孔質カーボンよりなる群
から少なくとも1種選択することができる。
【0018】さらに、本発明のガス濃縮回収用セルは、
ガス導入流路およびガス排出流路を有する分析対象ガス
が流れるガス流路と、ガス流路の一部に設けられた分光
対象ガスを吸脱着する物質と、分析対象ガスを吸脱着す
る物質を加熱する加熱源と、ガス流路の一部に設けられ
た吸脱着する物質から脱着した分析対象ガスを冷却回収
するガス流路と、を具える。
【0019】このようなガス濃縮回収用セルは、第1の
基板の裏面に薄膜パターンよりなる薄膜ヒーターを形成
する工程と、第1の基板の表面にガス吸着剤固定部とし
ての段差を有するガス吸着剤充填部流路用の溝およびガ
ス冷却回収流路用の溝を形成する工程と、第2の基板の
ガス吸着剤充填部用の溝に対応する位置にガス導入流路
用の穴、およびガス冷却回収流路用の溝に対応する位置
にガス排出流路用の穴を形成する工程と、第1の基板の
表面に前記第2の基板を接合してガス導入流路に連通し
たガス吸着剤充填部流路およびガス排出流路に連通した
ガス冷却回収流路を形成する工程と、ガス吸着剤充填部
流路内にガス吸着剤を導入する工程と、を具える。
【0020】ここで、ヒーターを設ける工程は、メタル
マスク法、リフトオフ法、メッキ法、およびイオンミリ
ング法よりなる群から選択される方法によって施すこと
ができる。また、連続したパターンを形成する工程は、
ダイシングソーを用いた方法、ウェットエッチング法、
ドライエッチング法、およびサンドブラスト法よりなる
群から選択される方法によって施されるができる。
【0021】さらに、上述したような本発明のガス分光
分析用微小フローセルの製造方法は3通りあり、第1の
製造方法は、第1の基板の表面にガス吸着剤固定部とし
ての段差を含む連続したパターンの溝を形成する工程
と、溝の一部にガスを吸脱着する物質を充填する工程
と、溝に所定間隔離して分光分析用紫外光を入射する光
ファイバおよび分光分析用紫外光を出射する光ファイバ
を、ガラスよりなる封止材料を用いて接続する工程と、
第1の基板の表面に平坦な第2の基板を接合により貼り
合わせて溝部分にガス流路を形成する工程と、第1の基
板の裏面で、ガスを吸脱着する物質の充填部分に対応し
た位置にヒーターを設ける工程と、を具える。
【0022】第2のガス分光分析用微小フローセルの製
造方法は、第1の基板の表面にガス吸着剤固定部として
の段差を含む連続したパターンの溝を形成する工程と、
溝の一部にガスを吸脱着する物質を充填する工程と、第
2の基板の表面に所定の連続したパターンの溝および溝
部分に貫通孔を形成する工程と、第2の基板の溝に所定
間隔離して分光分析用紫外光を入射する光ファイバおよ
び分光分析用紫外光を出射する光ファイバをガラスより
なる封止材料を用いて接続する工程と、第2の基板の表
面に平坦な第3の基板を接合によって貼り合わせて第2
の基板の溝部分にガス流路を形成する工程と、第1の基
板の表面に第2の基板の裏面を接合によって貼り合わせ
て第1の基板の溝部分にガス流路を形成する工程と、第
1の基板の裏面で、ガスを吸脱着する物質の充填部分に
対応した位置にヒーターを設ける工程と、を具える。
【0023】第3の本発明のガス分光分析用微小フロー
セルの製造方法は、第1の基板の表面にガス吸着剤固定
部としての段差を含む連続したパターンの溝を形成する
工程と、溝の一部にガスを吸脱着する物質を充填する工
程と、第1の基板の表面に第1の基板の溝に対応した位
置に貫通孔を有する平坦な第2の基板を接合によって貼
り合わせて、第1の基板の溝部分にガス流路を形成する
工程と、第1の基板の裏面で、ガスを吸脱着する物質の
充填部分に対応した位置にヒーターを設ける工程と、第
3の基板の表面に所定の連続したパターンの溝および溝
部分に貫通孔を形成する工程と、第3の基板の溝に所定
間隔離して分光分析用紫外光を入射する光ファイバおよ
び分光分析用紫外光を出射する光ファイバをガラスから
なる封止材料を用いて接続する工程と、第3の基板の表
面に、第3の基板の溝に対応した位置に貫通孔を有する
平坦な第4の基板を接合によって貼り合わせて第3の基
板の溝部分にガス流路を形成する工程と、第2の基板と
第3の基板との間に介在し、第2の基板の貫通孔および
第3の基板の貫通孔に対応した位置に貫通孔を有するテ
フロン(登録商標)シールパッキングよりなる第5の基
板を積層する工程と、を具える。
【0024】ここで、上述したガス流路が、ガス吸着剤
固定用段差を挟んでガス吸着剤充填部流路およびガス冷
却回収流路を含むことが好ましい。
【0025】また、上述した各製造方法は、第2の基板
の第1の基板と接合する面と反対面上、または第1の基
板の裏面で、ガス冷却回収流路に対応した位置に、空冷
用溝を形成する工程をさらに具えてもよい。
【0026】さらに、上述した各製造方法では、第1の
基板の裏面で、ガス冷却回収流路に対応した位置に、冷
却用メタル薄膜を形成する工程をさらに具えることもで
きる。
【0027】そして、上述した各製造方法において、ヒ
ーターを設ける工程は、メタルマスク法、リフトオフ
法、メッキ法、およびイオンミリング法よりなる群より
選択される方法によって施されることができ、そして連
続したパターンを形成する工程は、ダイシングソーを用
いた方法、ウェットエッチング法、ドライエッチング
法、およびサンドブラスト法よりなる群から選択される
方法によって施すことができる。
【0028】さらに、本発明のガス分光分析装置は、分
析対象ガスが流れるガス流路、濃縮用セル、および測定
用セルを有する上述した本発明のガス分光分析用微小フ
ローセルと、ヒーター用電源と、紫外線光源と、紫外分
光器と、分析対象ガスの成分と濃度を測定する測定手段
とを具える。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明のガス分光分析用微小フロ
ーセルは、ガス流路と、濃縮用セルと、測定用セルとか
らなる。
【0030】「ガス流路」は、濃縮用セルに含まれるガ
ス導入流路を有する第1ガス流路と、測定用セルに含ま
れるガス排出流路を有する第2ガス流路と、第1ガス流
路および第2ガス流路を連通する連結ガス流路とからな
る。この連結ガス流路は、濃縮用セルおよび測定用セル
の間を接続する微量試料のフロー分析が可能なガス流路
である。
【0031】「濃縮用セル」は、第1ガス流路と、この
第1ガス流路の一部に分析対象ガスを吸脱着する物質
(ガス吸着剤)を充填させたガス吸着剤充填部と、この
ガス吸着剤充填部全体を加熱する機能と、を有する。好
ましくは、濃縮用セル中のガス吸着剤充填部の下流部分
に、ガス吸着剤を固定するための固定部を設ける。
【0032】「測定用セル」は、第2ガス流路と、この
第2ガス流路の両端に接続された光ファイバとを有し、
この光ファイバを通してガス流路内の紫外吸収スペクト
ルによって分析対象ガスを分光測定する。
【0033】各部分は以下のような条件を満たす程度に
小型化を図るものとする。
【0034】「濃縮用セル」の流路は、試料の濃縮に十
分な量のガス吸着剤が充填可能で、ガス吸着剤とガスと
の接触面積が大きく、かつ加熱時に温度が不均一になら
ないように、数100μm径×数cm長さ程度とする。
固定部としては、ガス吸着剤充填部の下流部分に段差構
造を設けることができる。このガス吸着剤固定部用段差
は、ガス吸着剤充填部流路と同じ幅で、10〜数10μ
m深さ×1mm程度である。加熱機能(ヒーター)はガ
ス吸着剤充填部流路全体を加熱できるように、ガス吸着
剤充填部流路と同程度の大きさの金属薄膜等をガス吸着
剤充填部流路に対応した位置の外面に取り付け、全体を
片側より加熱するものとする。このヒーターの外側をテ
フロン(登録商標)などの断熱材で覆い、加熱してもよ
い。低消費電力化をはかるため、ヒーターはガス吸着剤
充填部全体を効率よく温度制御可能なように、例えば蛇
行状などにパターニングされている。
【0035】セルが微小であるためガス吸着剤充填部の
熱容量が小さく、10〜数10秒程度の高速な加熱脱着
が可能となり、加熱脱着効率が上昇する。
【0036】「測定用セル」の流路は光ファイバによる
紫外吸収スペクトルが測定可能な大きさでかつ試料ガス
濃縮効果を維持できるよう、数100μm径×数cm長
さ程度の大きさとする。
【0037】本発明のガス分光分析用微小フローセルの
大きさは3cm×1cmであり、厚さは張り合わせる基
板の数に応じるものである。
【0038】本発明のガス分光分析用微小フローセル中
のガス流路は全て、連続していれば同一基板上に形成さ
れていても、異なる基板上に形成されていてもよい。つ
まり第1ガス流路、第2ガス流路、および連結ガス流路
が同一基板上に連続して形成されていてもよく、もしく
は第1ガス流路と第2ガス流路がそれぞれ異なる基板上
に形成され、それらの基板が積層されて第1ガス流路と
第2ガス流路が連通するように、連結ガス流路が、対応
する基板部分の貫通孔として形成されてもよい。
【0039】ここで、上述した濃縮用セルとして、ガス
吸着剤に吸着した分析対象ガスを加熱脱着した後に、ガ
スを冷却回収するためのガス冷却回収流路をさらに有す
る、ガス濃縮回収用セルを用いることがさらに好まし
い。ガス濃縮回収用セルは、ガス導入流路と、ガス吸着
剤と、ガス吸着剤充填部流路と、ガス吸着剤充填部流路
の下流に設けられた、ガス吸着剤固定部と、ガス冷却回
収流路と、ガス排出流路と、ガス吸着剤充填部を加熱す
る機能を有するヒーターとを具える。このガス濃縮回収
用セルは、本発明のガス分光分析用微小フローセルの濃
縮用セルとして測定用セルと組み合わせて用いられるこ
とはもちろんだが、同様に、他の分析装置に接続して用
いることも可能である。
【0040】このガス濃縮回収用セルのガス吸着剤充填
部流路は、分析対象ガスの濃縮に十分な量のガス充填剤
が充填可能で、ガス吸着剤とガスとの接触面積が十分大
きく、かつ加熱時に温度が不均一にならないよう数
(0.1〜9)mm幅×数10〜数100μm深さ×数
mm長さ程度の大きさとする。この流路の下流部分のガ
ス吸着剤固定部としての段差構造は、ガス吸着剤充填部
流路と同じ幅で10〜数10μm深さ×1mm長さ程度
である。セルを微小にすることで、ガス流量が従来の1
/10〜1/100となるため、この程度の段差構造で
ガス吸着剤を十分固定することができる。
【0041】また、ガス吸着剤固定用段差の下流のガス
冷却回収流路は、数100μm幅×数100μm深さ×
数mm長さの流路である。このガス冷却回収流路に対応
する位置の外面にはヒーターおよび断熱材を設けず、空
冷によってガスを冷却する。上述したように、セルが微
小であるため、熱容量が小さく、冷却効率が良くなり、
液体窒素などの冷媒が不要となる。また、空冷回収のた
め、再加熱過程は不要となる。さらに、ガス冷却回収流
路中に、微細突起構造を設けると、加熱されたガスがガ
ス冷却回収流路中に滞留する時間が長くなり、より効率
的に冷却することが可能となる。また、ガス冷却回収流
路に対応する基板の表面部分に、空冷用の溝を形成した
り、メタル薄膜を形成しても、冷却効果を増すことがで
きて好ましい。
【0042】このガス濃縮回収用セルの全体の大きさは
3cm×1cmであり、厚さは張り合わせる基板の数に
応じる。
【0043】上述したガス分光分析用微小フローセル、
およびガス濃縮回収用セルの製造方法の条件としては、
各セルの基板材料として、微細加工が可能な材料でかつ
加熱時においても分解したり妨害成分を発生したりする
ことの無い材料を用る。また光ファイバまたは基板等の
接続には、熱しても分解したり妨害成分を発生しない接
着材料または接着方式を用いることが必要である。また
ガス流路の形状はガス吸着剤充填または光ファイバ接続
に十分な大きさに加工できることが必要である。このた
め本発明では、各セルの基板にはパイレックス(登録商
標)やシリコン等を用いる。また光ファイバ等の接続に
は、一般的に用いられている紫外線硬化樹脂等の接着剤
と比較して、高温でも分解せずかつ妨害成分を発生しな
い低融点ガラスもしくはシクロテン等による封止方法を
採用する。
【0044】また流路の形成法としては、ダイシングソ
ーを用いた簡便な方式やドライエッチング、ウェットエ
ッチング、サンドブラスト法等が適用できる。ヒーター
の形成法としては、メタルマスク法、リフトオフ法、メ
ッキ法、およびイオンミリング法などがあげられる。
【0045】上述したような本発明のガス分光分析用微
小フローセルは、紫外光源、紫外分光器、ヒーター用電
源、および測定器と接続することによって、ガス分光分
析装置となる。
【0046】以下、図面を参照して本発明の実施形態例
を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態例の
みに限定されるものではない。
【0047】(実施形態例1)本発明の実施形態例1と
して、パイレックス(登録商標)基板を用い、ガス流路
が全て同一基板上に形成されたガス分光分析用微小フロ
ーセルおよびその製造方法を図1および図2を用いて説
明する。図1は、本発明のガス分光分析用微小フローセ
ルの一例を示す斜視図である。図2は、図1のa−a線
における断面図を示す。
【0048】両面を鏡面研磨した直径4インチ(4×
2.54cm)、厚さ0.7mmのパイレックス(登録
商標)基板を、プラズマCVD装置(アネルバ(株))
を用いて、窒素ガス140sccm、アルゴンベースの
5%シランガス25sccm、圧力20Pa、RF(高
周波)電力40Wの条件下で、パイレックス(登録商
標)基板の片面に窒化シリコン膜を200nm堆積し
た。
【0049】この窒化シリコン膜付きのパイレックス
(登録商標)基板にダイシングソー装置(ディスコ)に
より、0.4mm厚のブレードを用いて、図1に示すよ
うな連続したパターンに幅および深さが0.4mmの溝
パターンA〜Eを、複数個形成した。図1中のA〜Eの
部分はチョッパーカットで溝を形成した。溝を形成後、
各溝パターンごとにチップとして切り離し、複数のパイ
レックス(登録商標)基板21を作製した。ここで、A
はガス吸着剤充填部流路、Bは紫外線光路兼ガス流路、
Cはガス導入流路、Dはガス排出流路、およびEは第1
ガス流路と第2ガス流路とを連通する連結ガス流路に対
応している。
【0050】図2に示すように、溝のAの部分には細孔
径を約4nmに調整した多孔質ガラス(バイコールな
ど)の粉末をガス吸着剤1として配置した。チョッパー
カットで溝を形成してあり、両端の溝が浅くなって、ガ
ス吸着剤固定部Fを形成している。そのため、流路にガ
スを通じても、多孔質ガラスの粉末が移動しにくい構造
になっている。
【0051】次に、第二の両面研磨したパイレックス
(登録商標)基板22を窒化シリコン膜付きパイレック
ス(登録商標)基板21と同じ大きさに切断した。
【0052】次にこの溝を形成した基板21と、溝を形
成していない平坦な基板22を陽極接合装置(ユニオン
光学製、SIG-S)内でアライメントした。引き続
き、−1.5kVの電圧を印可し、ヒータ温度450℃
にて、10分間の条件で基板21の窒化シリコン膜と基
板22の陽極接合を行って張合わせた。このようにし
て、それぞれの溝A〜Eをガス流路とした。
【0053】端面を鏡面研磨したUV透過型マルチモー
ド光ファイバー2(コア径365マイクロメートル、ク
ラッド径400マイクロメートル、加オズオプティクス
社製)を二本用意し、研磨面が向かいあわせになるよう
にガス流路Bに挿入した。次に、低熔融ガラス(旭テク
ノグラス7590)の粉末を1%のニトロセルローズを
含む酢酸イソアミル溶液で溶いたスラリーを、ガス流路
Bの光ファイバーが突き出している部分に塗布した。塗
布後、110℃で乾燥し有機溶媒を気化した。その後、
350℃に昇温してニトロセルローズを追い出した後、
450℃で焼成し光ファイバ2をパイレックス(登録商
標)セルに封着した。その後緩やかに常温に戻し、余分
なファイバをカッターで除去し、四側面を鏡面に研磨し
た。
【0054】次に、第三のパイレックス(登録商標)基
板23をスパッタ装置(日本シード社製)に導入し、放電
電力500W、アルゴン雰囲気中0.005Torrで
白金のスパッタ蒸着を行い、ヒーター3を形成した。そ
の際、メタルマスクを用いて所定の薄膜パターンを得
た。このパイレックス(登録商標)基板23を、ダイシ
ングソー装置で所定の大きさに切断した後、光ファイバ
ーを封入したセルの下に密着させて配置した。ここで、
白金のヒーター部3は多孔質ガラスの直下に配置し電流
を通じることで効率的に多孔質ガラスの温度を制御する
ことができる。
【0055】以上の方法により、ガス分光分析用微小フ
ローセルを製造した。
【0056】以下に測定の手順を図3を参照しながら説
明する。図3は、本発明のガス分光分析用微小フローセ
ルを具えるガス分光分析装置の一例を示す略図である。
【0057】図1に示すようなガス分光分析系微小フロ
ーセル7をヒーター用電源11、紫外光源12、紫外分
光器13、測定器14に接続する。ポンプ15により上
述したようにして製造されたガス分光分析用微小フロー
セル7のガス導入流路Cから汚染物質を含んだ空気を導
入し、ガス吸着剤充填部流路A内に充填されたガス吸着
剤に汚染物質を吸着固定する。一定時間、分析対象ガス
を通気した後、ヒーター3をヒーター用電源11を用い
て、通電により加熱し、ガス吸着剤1に吸着された汚染
物質の各成分の加熱脱着温度に昇温し、各成分を順次脱
着させた。この脱着分離された汚染物質成分を連結ガス
流路Eを経由して、紫外線光路兼ガス流路Bに導入す
る。紫外光源12および紫外線分光器13に接続された
光ファイバ2により、吸収分光による汚染物質の検出を
行う。測定後のガスはガス排出流路Dから排気される。
【0058】このようなガス分光分析用微小フローセル
を用いてガスを分析したところ、感度は30分間の濃縮
時間で5ppmであり、精度は20%以内であった。
【0059】(実施形態例2)本発明の実施形態例2と
して、両面研磨したパイレックス(登録商標)基板と酸
化膜付きシリコン基板を用い、第1ガス流路と第2ガス
流路が異なる基板上で形成され、貫通孔である連結ガス
流路によって接続されているガス分光分析用微小フロー
セルの構成と製造方法を図4を用いて説明する。図4
は、本発明のガス分光分析用微小フローセルの一例を示
す斜視図である。
【0060】実施形態例1と同様に、両面を鏡面研磨し
た直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ0.7mm
のパイレックス(登録商標)基板にダイシングソー装置
により、0.4mm厚のブレードを用いて、図4の24
に示すような形状に幅および深さが0.4mmの溝パタ
ーンAおよびCを、チョッパーカットで複数個形成し
た。このAはガス吸着剤充填部流路、Cはガス導入流路
に対応している。この後、各溝パターンごとにチップと
して切り離し、複数のパイレックス(登録商標)基板を
作製した。溝のAの部分には多孔質ガラスの粉末をガス
吸着剤1として配置した。
【0061】次に、両面鏡面研磨した直径4インチ(4
×2.54cm)、厚さ0.7mmの酸化膜付きシリコ
ン基板に、ダイシングソー装置により、0.4mm厚の
ブレードを用いて、図4の25に示すような形状に幅お
よび深さが0.4mmの溝パターンBおよびDを、チョ
ッパーカットで複数個形成した。このBは紫外線光路兼
ガス流路、およびDはガス排出流路に対応している。さ
らに、電着ダイヤモンドドリルを用いて図4の各BのE
の部分に0.4mm径の穴を作製した。このEは、連結
ガス流路に対応している。各溝パターンごとにチップと
してこの酸化膜付きシリコン基板をパイレックス(登録
商標)基板24と同じ大きさに切断して、複数の酸化膜
付きシリコン基板25を形成した。
【0062】次にこの溝を形成した2枚の基板24およ
び25をそれぞれ図4のように陽極接合装置(ユニオン
光学製、SIG-S)内で貫通孔Eで溝Aと溝Bが連通
するようにアライメントし、実施形態例1の条件で陽極
接合を行い張合わせた。さらに、この上層に溝の形成し
ていない平坦なパイレックス(登録商標)基板26を同
様の条件で陽極接合を行うことにより張り合わせた。
【0063】次に、実施形態例1と同様の条件でUV透
過型マルチモード光ファイバー2を酸化膜付きシリコン
基板の紫外線光路兼ガス流路Bに挿入し、セルに固定し
た。
【0064】次に、実施形態例1と同様の条件で、パイ
レックス(登録商標)基板27に白金のスパッタ蒸着を
行い、図4に記載のようなヒーター3を形成した。そし
て、ダイシングソー装置で所定の大きさに切断した。こ
れを上述の光ファイバー2を封入したセルの下(基板2
4の下面)に密着させて配置した。このヒーター3は、
ガス吸着剤充填部に対応した位置にある。
【0065】以上の方法により、ガス分光分析用微小フ
ローセルを製造した。このガス分光分析用微小フローセ
ルを図3に示すようなガス分光分析装置に用いて、測定
は実施形態例1と同様に行った。得られた結果は、実施
形態例1と同様に、感度は30分間の濃縮で5ppmで
あり、精度は20%以内であった。
【0066】(実施形態例3)本発明の実施形態例3と
して、両面研磨したパイレックス(登録商標)基板と酸
化膜付きシリコン基板を用い、ガス流路が全て同一基板
上に形成されたガス分光分析用微小フローセルの構成お
よび製造方法を図5を用いて示す。図5は、本発明のガ
ス分光分析用微小フローセルの一例を示す斜視図であ
る。
【0067】実施形態例1と同様に、両面を鏡面研磨し
た直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ0.7mm
の酸化膜付きシリコン基板にダイシングソー装置によ
り、0.4mm厚のブレードを用いて、図5に示すよう
な形状に幅および深さが0.4mmの溝パターンA〜E
を複数個形成した後、各パターンごとにチップとして切
り離して、複数の酸化膜付きシリコン基板28を作製し
た。このAは、ガス吸着剤充填部流路、Bは紫外線光路
兼ガス流路、Cはガス導入流路、Dはガス排出流路、お
よびEは連結ガス流路に対応している。溝のAの部分に
は多孔質ガラスの粉末をガス吸着剤1として配置した。
【0068】次に、第二の両面研磨したパイレックス
(登録商標)基板29を基板28と同じ大きさに切断し
た。
【0069】次にこの溝を形成した基板28と溝を形成
していない平坦な基板29を陽極接合装置(ユニオン光
学製、SIG-S)内でアライメントし、実施形態例1
の条件で陽極接合を行い張合わせた。
【0070】次に、実施形態例1と同様の方法で、2本
のUV透過型マルチモード光ファイバー2a、2bを酸
化膜付きシリコン基板の溝Bに挿入し、セルに固定し
た。ここで、光源側の光ファイバ2aは予め先端を半球
型に加工してあるもの(協和電線株式会社などで入手可
能)を用いた。これによりセル内で光束が広がるのを防
ぎ光源のパワーを効率よく用いることができた。分光器
側の光ファイバ2bは先端が平坦になっており、セル内
に広がった光を効率よく拾うことができた。
【0071】次に、実施形態例1と同様の条件で、第三
のパイレックス(登録商標)基板30に白金のスパッタ
蒸着を行ってヒーター3を形成した。そして、ダイシン
グソー装置で所定の大きさに切断した。これを上述の光
ファイバー2a、2bを封入したセルの下(基板28の
下面)に密着させて配置した。ヒーター3は、ガス吸着
剤充填部Aに対応した位置にある。
【0072】以上の方法により、ガス分光分析用微小フ
ローセルを作製した。このガス分光分析用微小フローセ
ルを例えば図3に示すガス分光分析装置に用い、実施形
態例1と同様に測定を行った。得られた結果は、実施形
態例1と同様に、感度は30分間の濃縮で5ppmであ
り、精度は20%以内であった。
【0073】(実施形態例4)本発明の実施形態例4と
して、濃縮用セルと測定用セルが異なる基板に構成され
組み合わせて使用するガス分光分析用微小フローセルの
構成と製造方法を図6を用いて説明する。図6は、本発
明のガス分光分析用微小フローセルの一例を示す斜視図
である。
【0074】まず、ガスの濃縮用セルの構成と製造方法
を図6を用いて説明する。
【0075】実施形態例1と同様に、両面を鏡面研磨し
た直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ0.7mm
で窒化シリコン膜付きのパイレックス(登録商標)基板
にダイシングソー装置により、0.4mm厚のブレード
を用いて、図6に示すような形状に幅および深さが0.
4mmの溝Aを、チョッパーカットで複数個形成した
後、各溝パターンごとにチップとして切り離し、複数の
パイレックス(登録商標)基板31を作製した。Aはガ
ス吸着剤充填部流路に対応している。溝Aの部分にはガ
ス吸着剤1として多孔質ガラスの粉末を配置した。さら
に、電着ダイヤモンドドリルを用いて図6のCの部分に
0.4mm径の穴を作製した。このCはガス導入流路に
対応する。
【0076】次に、両面研磨したパイレックス(登録商
標)基板32を基板31と同じ大きさに切断し、電着ダ
イヤモンドドリルを用いて図6のE1の部分に0.4m
m径の穴を作製した。E1は連結ガス流路の一部に対応
している。
【0077】次にこの溝を形成した基板31と溝を形成
していない基板32を陽極接合装置(ユニオン光学製、
SIG-S)内でそれぞれ図6のようにアライメント
し、実施形態例1の条件で陽極接合を行い張合わせた。
穴E1は溝Aに通じるように位置する。
【0078】次に、実施形態例1と同様の条件で、パイ
レックス(登録商標)基板33に白金のスパッタ蒸着を
図6のように行い、ヒーター3を形成した。そして、基
板33をダイシングソー装置で所定の大きさに切断し
た。この基板33を上述の基板31の下面に密着させて
配置し、ガスの濃縮用セルを製造した。ヒーター3はガ
ス吸着剤充填部Aに対応して位置する。
【0079】次に、測定用セルの構成と製造方法を図6
を用いて説明する。両面を鏡面研磨した直径4インチ
(4×2.54cm)、厚さ0.7mmで窒化シリコン
膜付きのパイレックス(登録商標)基板に、ダイシング
ソー装置により、0.4mm厚のブレードを用いて、図
6に示すような形状に幅および深さが0.4mmの溝B
を複数個形成した。さらに、電着ダイヤモンドドリルを
用いて図6の各溝BのE3の部分に0.4mm径の穴を
作製した。ここで、Bは紫外線光路兼ガス流路、E3は
連結ガス流路の一部に対応する。この窒化シリコン膜付
きのパイレックス(登録商標)基板を各溝パターンごと
にチップとして、基板31と同じ大きさに切断して複数
個の基板34を作製した。次に、両面研磨したパイレッ
クス(登録商標)基板35を基板34と同じ大きさに切
断し、電着ダイヤモンドドリルを用いて図6のDの部分
に0.4mm径の穴を作製した。このDは、ガス排出流
路に対応する。
【0080】次にこの溝を形成した基板34と溝を形成
していない基板35を陽極接合装置(ユニオン光学製、
SIG-S)内でそれぞれ図6のようにアライメント
し、実施形態例1の条件で陽極接合を行い張合わせた。
穴Dは、溝Bに通じるように位置する。
【0081】次に、実施形態例1と同様の方法でUV透
過型マルチモード光ファイバー2を基板34の溝Bに挿
入し、固定して測定用セルとした。
【0082】次に、シート状のフッ素樹脂を基板32と
同じ大きさに切断したテフロン(登録商標)シールパッ
キングを基板36とし、図6のE2の部分に0.4mm
径の穴を作製した。これを上述のガスの濃縮用セルと測
定用セルとの間に図6のようにはさみ両側から押さえつ
けることで基板36はガスケットとして作用する。この
とき、穴E1、E2、およびE3は一致しており、一つ
の貫通孔となっており、連結ガス流路に対応する。そし
て、溝Aと溝Bはこの連結ガス流路によって連通してお
り、溝Aは貫通孔Cで開口し、溝Bは貫通孔Dで開口し
ている。
【0083】以上の方法により、ガス分光分析用微小フ
ローセルを製造した。このようにして得られたガス分光
分析用微小フローセルを、例えば図3に示すガス分光分
析装置に用いて、実施形態例1と同様にして測定を行っ
た。得られた結果は、実施形態例1と同様に、感度は3
0分間の濃縮で5ppmであり、精度は20%以内であ
った。
【0084】(実施形態例5)本発明の実施形態例5と
して、3種類の多孔質ガラスを充填したガス分光分析用
微小フローセルの構成と製造方法を図7を用いて説明す
る。図7は、本発明のガス分光分析用微小フローセルの
一例を示す斜視図である。
【0085】実施形態例1と同様に、両面を鏡面研磨し
た直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ0.7mm
のパイレックス(登録商標)基板に窒化膜を形成した。
ダイシングソー装置により、0.4mm厚のブレードを
用いて、図7に示すような形状に幅および深さが0.4
mm幅の溝パターンA〜Eを、チョッパーカットで複数
個形成した。このA1、A2、およびA3はガス吸吸着
剤充填部流路、Bは紫外線光路兼ガス流路、Cはガス導
入流路、Dはガス排出流路、およびEは連結ガス流路に
それぞれ対応する。その後、各溝パターンごとにチップ
として切り離し、複数個の基板37を作製した。溝のA
1〜A3の部分にはそれぞれ細孔径を1nm、4nm、
10nmに調整した多孔質ガラスの粉末をガス吸着剤1
として配置した。この細孔径の異なる多孔質ガラスはそ
れぞれ異なるガス吸着性を持つ。
【0086】次に、第ニの両面研磨したパイレックス
(登録商標)基板38を基板37と同じ大きさに切断し
た。
【0087】次にこの溝を形成した基板37と溝を形成
しない平坦な基板38を陽極接合装置(ユニオン光学
製、SIG-S)内でアライメントし、実施形態例1の
条件で陽極接合を行い張合わせた。
【0088】次に、実施形態例1と同様の条件で、2本
のUV透過型マルチモード光ファイバー2をパイレック
ス(登録商標)基板37の溝Bに挿入し、セルに固定し
た。
【0089】次に、実施形態例1と同様の条件で、第三
のパイレックス(登録商標)基板39に白金のスパッタ
蒸着を行い、図7のようなヒーター部3を形成した。そ
して、ダイシングソー装置で所定の大きさに切断した。
これを上述の光ファイバーを封入したセルの下(基板3
7の下面)に密着させて配置した。この3本の白金のパ
ターンはそれぞれ溝A1〜A3の多孔質ガラスの直下に
配置し電流を通じることで効率的に独立に多孔質ガラス
の温度を制御することができ、多孔質ガラスのガス脱着
特性に合わせて変えることができる。
【0090】以上の方法により、ガス分光分析用微小フ
ローセルを作製した。このようにして得られたガス分光
分析用微小フローセルを、例えば図3に示すガス分光分
析装置に用いることによって、実施形態例1と同様に測
定を行う。
【0091】測定は実施例1と同様に行った。得られた
結果は、実施形態例1と同様に、感度は30分間の濃縮
で5ppmであり、精度は20%以内で、3種類のガス
を分離して検出することができた。
【0092】(実施形態例6)本発明の実施形態例6と
して、両面研磨したパイレックス(登録商標)基板と酸
化膜付きシリコン基板を用い、ガス流路が全て同一基板
上に形成されたガス分光分析用微小フローセルの構成と
製造方法を図8を用いて説明する。図8は、本発明のガ
ス分光分析用微小フローセルの一例を示す斜視図であ
る。
【0093】実施形態例1と同様に、両面を鏡面研磨し
た直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ0.7mm
の酸化膜付きシリコン基板の裏面に実施形態例1と同様
の条件で図8に示したパターンのように白金のスパッタ
蒸着を行い、ヒーター部3を複数個形成した。次いで、
ヒーター形成面と反対の面をダイシングソー装置によ
り、0.4mm厚のブレードを用いて、図8に示すよう
な形状に幅および深さが0.4mmの溝パターンA〜E
を複数個形成した後、各溝パターンごとにチップとして
切り離して、複数の基板40を作製した。このAはガス
吸着剤充填部流路、Bは紫外線光路兼ガス流路、Cはガ
ス導入流路、Dはガス排出流路、およびEは連結ガス流
路に対応している。溝のAの部分には多孔質ガラスの粉
末をガス吸着剤1として配置した。
【0094】次に、第二の両面研磨したパイレックス
(登録商標)基板41を基板40と同じ大きさに切断し
た。
【0095】次にこの溝を形成した基板40と溝を形成
していない平坦な基板41を陽極接合装置(ユニオン光
学製、SIG-S)内でアライメントし、実施形態例1
の条件で陽極接合を行い張合わせた。
【0096】次に、実施形態例1と同様の方法で、2本
のUV透過型マルチモード光ファイバー2を酸化膜付き
シリコン基板40の溝Bに挿入し、セルに固定した。以
上の方法により、ガス分光分析用微小フローセルを製造
した。このようにして得られたガス分光分析用微小フロ
ーセルを、例えば図3のようなガス分光分析装置に用い
て、実施形態例1と同様にして測定を行った。得られた
結果は、実施形態例1と同様に、感度は30分間の濃度
で5ppmであり、精度は20%以内だったが、吸着剤
とヒーターの距離が近いため、速い応答が得られた。
【0097】実施形態例1〜6は、ガスの濃縮用セルに
冷却回収用流路を設けていないガス分光分析用微小フロ
ーセルを用いた実施形態例について記載した。本発明で
は、上述したように、濃縮用セルとしてガス冷却回収流
路を有するガス濃縮回収用セルを用いるとより好まし
い。以下、ガス濃縮回収用セルを用いた実施形態例を説
明する。
【0098】(実施形態例7)本発明の実施形態例7と
して、パイレックス(登録商標)基板を用いたガス濃縮
回収用セルの構成と製造方法を図9を用いて説明する。
図9は、本発明のガス濃縮回収用セルの製造方法の一例
を示す図である。
【0099】図9(a)に示すような両面を鏡面研磨し
た直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ0.5mm
のパイレックス(登録商標)基板42を、プラズマCV
D装置(アネルバ(株))を用いて、窒素ガス140s
ccm、アルゴンベースの5%シランガス25scc
m、圧力20Pa、RF電力40Wの条件で、図9
(b)に示すように、パイレックス(登録商標)基板4
2の片面に窒化シリコン膜101を200nm堆積し
た。なお、図9(a)〜図9(d)は、基板42全体で
はなく、ガス濃縮回収用セル1個分のみを記載した。
【0100】この窒化シリコン膜101付きのパイレッ
クス(登録商標)基板42をスパッタ装置(日本シード
社製)に導入し、図9(c)に示すように、放電パワー
500W、アルゴン雰囲気中0.005Torrで、窒
化シリコン膜101を堆積していない面にチタン、白金
の順にスパッタ蒸着を行った。その際、メタルマスクを
用いて所定のヒーター形状の白金/チタン薄膜パターン
3を、複数個得た。ここで、薄膜ヒーター3はガス吸着
剤充填部Aの直下に配置し電流を通じることで効率的に
温度を制御することができる。
【0101】その後、基板42の窒化シリコン膜101
側にダイシングソー装置(ディスコ)により、0.2m
m厚のブレードを用いて、図9(d)に示すような細長
形状に深さおよび幅が0.2mmと2.4mmでその中
途に深さ0.03mmの段差構造Fをもつ長さ約16m
mの溝Aよりなるガス吸着剤充填部流路と、幅約0.8
mm、深さ0.2mm、長さ約8mmの溝Gよりなるガ
ス冷却回収流路を複数個形成した。ここで、図9のガス
吸着剤充填部流路Aの幅2.4mmは0.2mm幅の溝
を12本刻むことで形成した。溝形成はチョッパーカッ
トモードで行いブレードの高さ方向を制御することで、
溝の途中にガス吸着剤固定用段差Fを実現した。同様に
図面のガス冷却回収流路Gの幅0.8mmは、0.2m
m幅の溝4本から成る。溝を形成後、各ガス冷却回収流
路ごとにチップとして切り離して、図9(d)に示す構
造物を複数個得た。
【0102】次に、図9(e)に示すように、第ニの両
面研磨したパイレックス(登録商標)基板43に、電着
ダイヤモンドドリルを用いて図のガス導入流路Cおよび
ガス排出流路Dの部分に0.5mm径の穴を作製した。
この基板43をパイレックス(登録商標)基板42と同
じ大きさに切断した。
【0103】次に図9(f)に示すように、この溝を形
成した基板42と溝を形成していない基板43を、ガス
導入流路Cとガス吸着剤充填部流路A、ガス排出流路D
とガス冷却回収流路Gが連通するように、陽極接合装置
(ユニオン光学製、SIG-S)内でアライメントし
た。そして−1.2kVの電圧を印加し、ヒーター温度
500℃、10分の条件で基板42の窒化シリコン膜1
01と基板43の陽極接合を行い、張合わせた。その
後、図9(g)に示すように、ガス導入流路Cの穴より
ガス吸着剤1を、ガス吸着剤充填部流路Aに導入した。
【0104】以上の方法により、図9(h)、(i)、
(j)に示すように、ガス吸着剤充填部流路Aと、分析
対象ガスを吸脱着する物質であるガス吸着剤1と、加熱
源の薄膜ヒーター3と、分析対象ガスを冷却回収する流
路Gが基板42と基板43が一体化した基板に集積化さ
れているガス濃縮回収用セルを作製した。
【0105】図9(h)は、本実施形態例によって製造
されたガス濃縮回収用セルの上面図、図9(i)は断面
図、および図9(j)は裏面図である。
【0106】次にセル作製法および構造に起因する効果
について述べる。ガス吸着剤充填部流路A、ガス冷却回
収流路Gおよびガス吸着剤固定用段差Fの形成にはダイ
シングソー装置による切削法を用いた。ダイシングソー
装置による溝形成法は、直線の溝しか形成できず溝のパ
ターンに大きな制約を受けるものの、エッチング法に比
べて、簡便に短時間で深い溝を形成することができる。
また、ブレードの高さ方向の位置を制御することによ
り、一本の溝の中で溝の深さを変えることが可能であ
る。本実施形態例において、溝中にブレードの高さを制
御することでガス吸着剤固定用段差Fを形成し、ガス吸
着剤1の流失を防ぐことが可能である。また、直線流路
を多数平行に配置した幅広溝のガス吸着剤充填部流路A
は通気の際の抵抗を小さく保ったまま、ガス吸着剤1の
充填量を大きくできる。さらに、平行配置の溝数を少な
くしたガス冷却回収流路Gはガス吸着剤充填部流路Aに
比べて断面積が1/3で、ガス吸着剤充填部流路Aで脱
着したガスがガス冷却回収流路Gで効率的に集中する。
また、ガス冷却回収流路Gの下面には薄膜ヒーター3が
形成されておらず、ガス吸着剤充填部流路Aで脱着した
ガスがガス冷却回収流路G通過中に効率的に冷却され
る。
【0107】以下に測定の手順の例を説明する。図9の
ガス導入流路Cから汚染物質を含んだ空気を通じ、ガス
吸着剤充填部流路A内に充填されたガス吸着剤1に汚染
物質を吸着固定する。一定時間、分析対照ガスを通気し
た後、通気を停止し、ヒーター3を通電により加熱し、
ガス吸着剤1に吸着された汚染物質の各成分の加熱脱着
温度に昇温し、各成分を順次脱着させる。この脱着分離
された汚染物質成分をガス冷却回収流路Gで空冷により
回収する。十分回収が終わった後に再度通気を開始し、
ガス排出流路Dより分光器の実施形態1〜6のいずれか
に記載したような測定用セルに導入する。
【0108】また、分析対象ガスが単一成分の場合にお
いて、従来技術と本発明の実施形態例7における装置お
よび分析対象ガスの温度特性を図10を用いて説明す
る。従来技術は前述したように、分析したい場所におい
て、分析対象の有機ガスを含んだ大気を捕集管に導入
し、有機ガスをガス吸着剤に捕集する。その後、捕集管
を加熱することによりガス吸着剤に吸着されている有機
ガスを濃縮ガスとして脱着させ、液体窒素を循環させた
冷却回収装置にこの濃縮ガスを再回収する。引き続き一
気に再加熱してガスクロマトグラフ分析装置へ導入す
る。このように、従来技術における脱着過程はヒーター
の温度をガスの脱着温度よりもかなり高めに設定し、か
つ時間を10分程度必要とした。一方、本発明の実施形
態例7ではヒーターの温度は脱着温度より少し高い程度
に設定すればよく、かつ1分程度の短時間で終了する。
また引き続き行う冷却回収過程は、従来技術では液体窒
素温度に冷却し、凝固したガスを脱着温度付近まで再加
熱して分光装置へ導入するが、本発明の実施形態例7で
は室温にて冷却回収を行うので、そのまま分光装置に導
入できる。
【0109】また図11に、実施形態例7のガス濃縮回
収用セルを用いた場合(X)と、実施形態例1のガス分
光分析用微小フローセルを用いた場合(Y)との分析ガ
スのフロー特性を比較する。実施形態例1のガス分光分
析用微小フローセル(Y)を用いた場合、ガス吸着剤を
充填したガス流路に吸着濃縮された分析対象ガスは、加
熱脱着により順次測定用流路に導入される。このとき分
析対象ガスが光測定用流路内で拡散してピーク幅が広が
りやすい。実施形態例7から得られるガス濃縮回収用セ
ル(X)では、加熱脱着したガスを再度冷却回収するこ
とにより、分析対象ガスが測定用流路内で拡散するのを
防ぐため、ピーク幅を狭くする効果がある。これによ
り、同量の試料の測定を行った場合のピーク値が高くな
り、ガス冷却回収流路を設けた方が、検出感度を高める
効果があり、より好ましいことがわかる。
【0110】(実施形態例8)本発明の実施形態例8と
して、パイレックス(登録商標)基板を用い、ガス冷却
回収流路を設けた、ガス分光分析用微小フローセルの構
成と製造方法を図12を用いて説明する。図12は、本
発明のガス分光分析用微小フローセルの構造および製造
方法の一例を示す図である。
【0111】両面を鏡面研磨した直径4インチ(4×
2.54cm)、厚さ0.5mmのパイレックス(登録
商標)基板をプラズマCVD装置(アネルバ(株))を
用いて、窒素ガス140sccm、アルゴンベースの5
%シランガス25sccm、圧力20Pa、RF電力4
0Wの条件で、パイレックス(登録商標)基板の片面に
窒化シリコン膜を200nm堆積した。この窒化シリコ
ン膜付きのパイレックス(登録商標)基板を、スパッタ
装置(日本シード社製)に導入し、放電パワー500W、
アルゴン雰囲気中0.005Torrで窒化シリコン膜
を堆積した面と反対の面にチタン、白金の順にスパッタ
蒸着を行った。その際、メタルマスクを用いて所定のヒ
ーター形状の白金/チタン薄膜パターンよりなる薄膜ヒ
ーター3を得た。ここで、ヒーター3はガス吸着剤充填
部Aの直下に配置し電流を通じることで効率的に温度を
制御することができる。
【0112】その後、基板44の窒化シリコン膜面側に
ダイシングソー装置(ディスコ)により、0.2mm厚
のブレードを用いて、図12に示すように、溝Cからな
るガス導入流路と、細長形状に深さおよび幅が0.2m
mと2.4mmでその中途に深さ0.03mmのガス吸着
剤固定用段差Fをもつ長さ約16mmの溝Aからなるガ
ス吸着剤充填部流路と、幅約0.8mm、深さ0.2m
m、長さ約8mmの溝Gからなるガス冷却回収流路を、
複数個形成した。ここで、図12のガス吸着剤充填部流
路Aの幅2.4mmは0.2mm幅の溝を12本刻むこと
により形成した。溝形成はチョッパーカットモードで行
いブレードの高さ方向を制御することで、溝の途中にガ
ス吸着剤固定用段差Fを形成した。同様に図面のガス冷
却回収流路Gの幅0.8mmは0.2mm幅の溝4本から
成る。またガス導入流路Cは、ガス吸着剤充填部流路A
につながっている。溝を形成後、各ガス冷却回収流路ご
とにチップとして切り離し、複数の基板44を作製し
た。
【0113】次に、両面を鏡面研磨した直径4インチ厚
さ0.7mmで窒化シリコン膜付きのパイレックス(登
録商標)基板に、ダイシングソー装置により、0.4m
m厚のブレードを用いて、図12に示すような形状に幅
および深さが0.4mmの溝BおよびDを複数個形成し
た。さらに、電着ダイヤモンドドリルを用いて図12の
各溝BのEの部分に0.4mm径の穴を作製した。Bは
紫外線光路兼ガス流路、Dはガス排出流路、Eは連結ガ
ス流路に対応する。
【0114】この基板を各溝パターンごとにチップとし
て、上述の基板44と同じ大きさに切断して、複数の基
板45を作製した。次にこの溝を形成した2枚の基板4
4および45をそれぞれ図12のように陽極接合装置
(ユニオン光学製、SIG-S)内でアライメントし、
−1.2kVの電圧を印加し、ヒーター温度500℃、
10分の条件で陽極接合を行い張合わせた。さらに、こ
の基板45の上に溝の形成されていない平坦なパイレッ
クス(登録商標)基板46を同様の条件で陽極接合を行
うことにより張り合わせた。その後、ガス流路Cよりガ
ス吸着剤1を導入して、ガス吸着剤1をガス吸着剤充填
部流路Aに充填した。
【0115】次に、端面を鏡面研磨したUV透過型マル
チモード光ファイバー2(コア径365マイクロメート
ル、クラッド径400マイクロメートル、加オズオプテ
ィクス社製)を二本用意し、研磨面が向かいあわせにな
るようにガス流路Bに挿入した。次に、低熔融ガラス
(旭テクノグラス7590)の粉末を1%のニトロセル
ローズを含む酢酸イソアミル溶液で溶いたスラリーを、
ガス流路Bの光ファイバーが突き出している部分に塗布
した。塗布後、110℃で乾燥し有機溶媒を気化した。
その後350℃に昇温してニトロセルローズを追い出し
た後、450℃で焼成し光ファイバをパイレックス(登
録商標)セルに封着した。その後緩やかに常温に戻し、
余分なファイバーをカッターで除去し、四側面を鏡面に
研磨した。
【0116】以上の方法により、ガス分光分析用微小フ
ローセルを作製した。
【0117】得られたガス分光分析用微小フローセル
を、例えば図3に示すガス分光分析装置に用いて、以下
の手順で測定を行った。図12のガス導入流路Cから汚
染物質を含んだ空気を通じ、ガス吸着剤充填部流路A内
に充填されたガス吸着剤1に汚染物質を吸着固定した。
一定時間通気後、通気を停止し、ヒーター3を通電によ
り加熱し、ガス吸着剤1に吸着された汚染物質の各成分
の加熱脱着温度に昇温し、各成分を順次脱着させた。こ
の脱着分離された汚染物質成分をガス冷却回収流路Gで
空冷により回収した。十分回収が終わった後に再度通気
を開始し、紫外線光源12および紫外分光器13に接続
された光ファイバ2により、吸収分光による汚染物質の
検出を行った。測定後のガスはガス排出流路Dから排気
された。得られた測定結果は、実施形態例1と同じ条件
の場合、実施形態例1よりもピークが一桁高くなり、ピ
ーク幅も狭くなった。よって感度は30分間の濃縮で
0.5ppmであり、精度は20%以内であった。
【0118】(実施形態例9)本発明の実施形態例9と
して、パイレックス(登録商標)基板を用いたガス濃縮
回収用セルの構成と製造方法を図13を用いて説明す
る。図13は、本発明のガス濃縮回収用セルの製造方法
を説明する図である。
【0119】実施形態例7と同様にして、図13(a)
に示すような直径4インチ(4×2.54cm)、厚さ
0.5mmのパイレックス(登録商標)基板47の片面
に、図13(b)に示すように、窒化シリコン膜101
を200nm堆積した。なお、図13(a)〜図13
(g)は、基板47全体ではなく、ガス濃縮回収用セル
1個分のみを記載した。
【0120】その後、図13(c)に示すように、窒化
シリコン膜を堆積していない面にスピンコータにてレジ
ストTSMR−V3(東京応化)102を1μmの厚さで
塗布した。次に、図13(d)に示すように、アライナ
ーPLA-501FA (キャノン)でヒーター電極パター
ンを露光した。現像液NMD−W(東京応化)で40秒間
現像し、流水で60秒間リンスしてレジスト102のパ
ターニングを行った。次に図13(e)に示すように、
この基板を実施実施例7と同様にしてレジスト面にチタ
ン、白金の順にスパッタ蒸着を行って白金/チタン薄膜
103を、形成した。次に図13(f)に示すように、
超音波洗浄機を用いてメチルエチルケトン中でこの基板
47をリフトオフして、白金/チタンパターンよりある
薄膜ヒーター3を複数個得た。
【0121】その後、図13(g)に示すように、実施
形態例7と同様に窒化シリコン膜101側にダイシング
ソー装置で溝Aよりなるガス吸着剤充填部流路、溝Gよ
りなるガス冷却回収流路、およびガス吸着剤固定用段差
Fを複数個形成した。溝を形成後、各チップを切り離
し、図13(g)に示す構造体を複数個得た。
【0122】さらに、図13(h)および図13(i)
に示すように、穴よりなるガス導入流路Cおよびガス排
出流路Dを形成したパイレックス(登録商標)基板48
を陽極接合で張り合わせた。次に、図13(j)に示す
ように、パイレックス(登録商標)基板48の外面にガ
ス冷却回収流路Gに沿って厚さ40μmのブレードで深
さ200μmの空冷用溝4を80μm間隔で10本形成
した。その後、図13(k)に示すように、ガス導入流
路Cからガス充填剤1を導入し、ガス吸着剤充填部流路
Aにガス充填剤1を充填した。
【0123】以上の方法により、ガス濃縮回収用セルを
作製した。
【0124】この濃縮回収用セルを実施形態例8と同様
にして、測定用セルと組み合わせてガス分光分析用微小
フローセルとすることもできる。このとき、ガス導入流
路Cは、基板48に形成するのではなく、基板47にガ
ス吸着剤充填部流路Aと連続して形成する。
【0125】本実施形態例9では薄膜ヒーター3の形成
にリフトオフ法を用いたが、メタルマスク法に比べて、
エッジ部分のぼけが小さく、正確な位置に薄膜ヒーター
3を形成することができる。また、ガス冷却回収流路G
の上面には多数の細い溝よりなる空冷用溝4を刻んでお
り表面積が大きくなるため、外気と熱交換が効率的にな
る。この結果、冷却効果が大きくなり、高感度検出に有
効である。
【0126】(実施形態例10)本発明の実施形態例1
0として、パイレックス(登録商標)基板を用いたガス
濃縮回収用セルの構成と製造方法を図14を用いて示
す。図14は、本発明のガス濃縮回路用セルの製造方法
の一例を示す図である。
【0127】図14(a)に示すような直径4インチ
(4×2.54cm)、厚さ0.5mmのパイレックス
(登録商標)基板49の片面に図14(b)に示すよう
に、クロムを200nmスパッタ蒸着してクロム膜10
4を形成した。なお、図14(a)〜図14(m)は、
基板49全体ではなく、ガス濃縮回収用セル1個分のみ
を記載した。
【0128】次に、図14(c)に示すように、クロム
膜104の面にネガ型の感光性全芳香族ポリイミド前駆
体溶液(フォトニース、東レ)105をスピンコートし
た。プリベーク後、図14(d)に示すように、アライ
ナーPLA-501FA(キャノン)で流路パターンを露
光した。現像液DV−140中で超音波現像を行い、イ
ソプロパノール中で超音波リンスを行い流路パターンを
得た。180℃でベークした後、図14(e)に示すよ
うに、流路パターンの形成された面と反対面にフォトニ
ース106をスピンコートした。その後所定のベーキン
グ行程を完了させた。次に、図14(f)に示すよう
に、クロムエッチング液(関東化学)でクロムのエッチン
グを行った。引き続いて、図14(g)に示すように、
緩衝フッ酸液でフォトニース/クロムをマスクにしてパ
イレックス(登録商標)基板49を20μmエッチング
し、溝Aよりなるガス吸着剤充填部流路、溝Gよりなる
ガス冷却回収流路、およびガス吸着剤固定用段差Fを、
複数個形成した。次に図14(h)に示すように、両面
のフォトニースを酸素RIEでのエッチングで剥離し、
図14(i)に示すように、クロムもクロムエッチング
液で剥離した。
【0129】次に図14(j)〜(m)に示すように、
パイレックス(登録商標)基板49の裏面には実施形態
例9と同様な方法で白金/チタン薄膜パターンよりなる
薄膜ヒーター3を複数個形成した。この後、各チップを
切り離して、複数個の図14(m)に示す構造物を得
た。
【0130】第二のパイレックス(登録商標)基板50
を実施形態例7と同様に片面に窒化シリコン膜101を
200nm堆積した。電着ダイヤモンドドリルを用いて
ガス通気用に0.5mm径の穴よりなるガス導入流路C
およびガス排出流路Dを2カ所開けた。基板50を基板
49と同じ大きさに切断した。
【0131】次に、図14(o)に示すように、基板4
9の上に基板50をアライメントし、実施形態例1と同
じ条件で陽極接合を行った。さらに図14(p)に示す
ように、基板50のガス冷却回収流路Gに対応する位置
にダイシングソー装置にて多数の空冷用溝4を形成し
た。
【0132】その後、図14(q)に示すように、ガス
導入流路Cからガス吸着剤1を導入した。
【0133】以上の方法により、ガス濃縮回収用セルを
作製した。この濃縮回収用セルを実施形態例8と同様に
して、測定用セルと組み合わせてガス分光分析用微小フ
ローセルとすることもできる。このとき、ガス導入流路
Cは、基板50に形成するのではなく、基板49にガス
吸着剤充填部流路と連続して形成する。
【0134】本実施形態例では、ガス吸着剤充填部流路
A、ガス冷却回収流路Gの溝形成は緩衝フッ酸液による
ウエットエッチングにより20μm行った。ウエットエ
ッチングは等方的であるために30μm程度のサイドエ
ッチが起きる。フォトニース/クロムマスクのパターン
を一部配置しておくことにより、この部分でのサイドエ
ッチを利用してガス吸着剤固定用段差Fを形成すること
ができる。緩衝フッ酸液によるウエットエッチングでは
溝の深さを大きくすることが難しく、20μm程度が現
実的である。このため、ガス吸着剤充填部流路A、ガス
冷却回収流路Gの幅を広くすることで、通気の際の圧力
を低下させた。また、ガス流路が浅く、ガス吸着剤1が
幅広のガス吸着剤充填部流路A中に薄く配置されるため
に、薄膜ヒーター3との熱交換の効率が飛躍的に向上す
る。また同様な理由により、空冷溝部分4での熱交換の
効率も向上する。このため、濃縮効果が大きくなり、高
感度検出に有効である。
【0135】(実施形態例11)本発明の実施形態例1
1として、パイレックス(登録商標)基板を用いたガス
濃縮回収用セルの構成と製造方法を図15を用いて示
す。図15は、本発明のガス濃縮回収用セルの製造方法
の一例を示す図である。
【0136】図15(a)に示すような直径4インチ
(4×2.54cm)、厚さ0.5mmのパイレックス
(登録商標)基板51の片面に、図15(b)に示すよ
うに、スピンコータにてレジストTSMR−V3(東京
応化)107を1μmの厚さで塗布した。なお、図15
(a)〜図15(k)は、基板51全体ではなく、ガス
濃縮回収用セル1個分のみを記載した。
【0137】次に、図15(c)に示すように、アライ
ナーPLA-501FA(キャノン)で流路パターンを
露光した。現像液NMD−W(東京応化)で40秒間現
像し、流水で60秒間リンスしてレジストのパターニン
グを行った。次に図15(d)に示すように、この基板
51にクロムのスパッタ蒸着を行ってクロム膜108を
形成した。次に図15(e)に示すように、超音波洗浄
機を用いてメチルエチルケトン中でこの基板51をリフ
トオフして、クロムの流路パターンを得た。次に、図1
5(f)に示すように、この基板51を高密度プラズマ
エッチング装置を用いてCガスでパイレックス
(登録商標)基板51のエッチングを行い、深さ50μ
mの溝Aよりなるガス吸着剤充填部流路、溝Gよりなる
ガス冷却回収流路を、複数個得た。その後、図15
(g)に示すように、クロムエッチング液でクロムのエ
ッチングを行った。
【0138】次に図15(h)〜(k)に示すように、
パイレックス(登録商標)基板51の裏面には実施形態
例9と同様な方法で白金/チタン薄膜パターンよりなる
薄膜ヒーター3を、複数個形成した。この後、各チップ
を切り離して、図15(k)に示すような構造物を複数
個得た。
【0139】次に、図15(l)に示すように、第二の
パイレックス(登録商標)基板52を実施形態例7と同
様に片面に窒化シリコン膜101を200nm堆積し
た。電着ダイヤモンドドリルを用いてガス通気用に0.
5mm径の穴よりなるガス導入流路Cおよびガス排出流
路Dを2カ所開けた。そして、基板52を基板51と同
じ大きさに切断した。
【0140】次に、図15(m)に示すように、基板5
1の上に基板52をアライメントし、実施形態例7と同
じ条件で陽極接合を行った。さらに図15(n)に示す
ように、基板52のガス冷却回収流路Gに対応する位置
ににダイシングソー装置にて多数の空冷用溝4を形成し
た。その後、図15(o)に示すように、ガス導入流路
Cからガス吸着剤1を導入し、ガス吸着材充填部流路A
にガス吸着剤1を充填した。
【0141】以上の方法により、ガス濃縮回収用セルを
作製した。図15(p)は、基板51の上面図である。
【0142】以上の方法により、ガス濃縮回収用セルを
作製した。この濃縮回収用セルを実施形態例8と同様に
して、測定用セルと組み合わせてガス分光分析用微小フ
ローセルとすることもできる。このとき、ガス導入流路
Cは、基板52に形成するのではなく、基板51にガス
吸着剤充填部流路と連続して形成する。
【0143】本実施形態例11では、溝Aよりなるガス
吸着剤充填部流路、溝Gよりなるガス冷却回収流路の形
成にドライエッチング法を用いた。これは異方性エッチ
ングであるため、サイドエッチが小さく、マスクパター
ンの形状を保ったまま、50μmの溝を形成することが
可能である。そのため、複雑で微細な流路形状を形成す
ることが容易になる。本実施形態例11ではガス吸着剤
1の流失防止に段差構造を用いるのではなく、フォトリ
ソグラフィーによるパターニングでガス吸着剤1のフィ
ルター構造F′を形成している。また、ガス冷却回収流
路G中に多数の微細突起構造6を形成することで、ガス
冷却回収流路G中での滞在時間を長くし、効率的に冷却
することが可能になるため、高感度検出に有効である。
【0144】なお、前述のガス濃縮回収用セルの製造方
法において、薄膜ヒーターの形成として、メタルマスク
法を用いることができる。
【0145】また、前述のガス濃縮回収用セルの製造方
法において、ガス吸着剤固定用段差を有するガス吸着剤
充填部流路用溝およびガス冷却回収流路用溝の形成とし
て、ダイシングソー装置を用いた方法を用いることもで
きる。
【0146】(実施形態例12)本発明の実施形態例1
2として、パイレックス(登録商標)基板を用いたガス
濃縮回収用セルの構成と製造方法を図16を用いて説明
する。図16は、本発明のガス濃縮回収用セルの製造方
法の一例を示す図である。
【0147】実施形態例7と同様にして、パイレックス
(登録商標)基板42の片面に窒化シリコン膜101を
200nm堆積した。なお、図16(d)〜図16
(d)は、基板42全体ではなく、ガス濃縮回収用セル
1個分のみを記載した。
【0148】この窒化シリコン膜101付きのパイレッ
クス(登録商標)基板42をスパッタ装置(日本シード
社製)に導入し、図16(C)に示すように、放電パワ
ー500W、アルゴン雰囲気中0.005Torrで窒
化シリコン膜101を堆積していない面にチタン、白金
の順にスパッタ蒸着を行った。その際、メタルマスクを
用いて所定のヒーター形状および冷却用メタル形状の白
金/チタン薄膜パターンよりなる薄膜ヒーター3および
冷却用メタル5を、それぞれ複数個得た。
【0149】後は、図16(d)〜図16(g)に示す
ように、実施形態例7と同様にしてガス濃縮回収用セル
を製造した。
【0150】図16(h)は、本実施形態例によって製
造されたガス濃縮回収用セルの上面図であり、図16
(i)は断面図であり、そして図16(j)は裏面図で
ある。
【0151】次に、セル構造および構造に起因する効果
について述べる。本実施形態例で得られるガス濃縮回収
用セルは、ガス冷却回収流路Gに対応する位置の基板下
面には薄膜ヒーター3がパターンニングされておらず、
別途冷却用メタル5が設けられていることを除いて実施
形態例7と同じである。この冷却用メタルを設けること
によって、近接するヒーター部の昇温に伴ってガス冷却
回収流路部も僅かに温度上昇が起こるが、冷却用メタル
によりガス冷却回収流路部における放熱効率が高くな
り、空冷による冷却効果が高くなる。このため、ガス吸
着剤充填部流路Aで脱着したガスがガス冷却回収流路G
通過中により効率的に冷却される。
【0152】以上の方法により、ガス濃縮回収用セルを
作製した。この濃縮回収用セルを実施形態例8と同様に
して、測定用セルと組み合わせてガス分光分析用微小フ
ローセルとすることもできる。このとき、ガス導入流路
Cは、基板43に形成するのではなく、基板42にガス
吸着剤充填部流路と連続して形成する。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、ガ
ス分光分析の感度、成分分離能、定量精度の向上を可能
とし、同時に装置全体の低消費電力化を実現するガス分
光分析用微小フローセルの提供を可能とする。また、本
発明のガス分光分析用微小フローセルはでは、小型軽量
化が可能となり、狭い領域ごとのガスの分析、および時
間の経過によるガスの分析も可能となる。さらに、他の
測定装置とともに用いることもできるガス濃縮回収用セ
ルをこのガス分光分析用微小フローセルにも用いると、
より好ましい効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1に示すガス分光分析用微小フロー
セルの斜視図である。
【図2】図1のa−a線における断面略図である。
【図3】本発明のガス分光分析装置の一例を示す略図で
ある。
【図4】実施形態例2に示すガス分光分析用微小フロー
セルの斜視図である。
【図5】実施形態例3に示すガス分光分析用微小フロー
セルの斜視図である。
【図6】実施形態例4に示すガス分光分析用微小フロー
セルの斜視図である。
【図7】実施形態例5に示すガス分光分析用微小フロー
セルの斜視図である。
【図8】実施形態例6に示すガス分光分析用微小フロー
セルの斜視図である。
【図9】(a)〜(g)は、実施形態例7に示すガス濃
縮回収用セルの製造方法を説明する図であり、(h)
は、実施形態例7に示すガス濃縮回収用セルの上面図で
あり、(i)は断面図であり、および(j)は下面図で
ある。
【図10】実施形態例7に示すガス濃縮回収用セルと従
来技術による動作時の装置および分析対象ガスの温度特
性を比較する図である。
【図11】実施形態例7に示すのガス濃縮回収用セルを
用いた場合と実施形態例1に示す濃縮用セルを用いた場
合のガス検出ピーク特性を比較する図である。
【図12】実施形態例8に示すガス分光分析用微小フロ
ーセルの斜視図である。
【図13】(a)〜(k)は、実施形態例9に示すガス
濃縮回収用セルの製造方法を説明する図である。
【図14】(a)〜(q)は、実施形態例10に示すガ
ス濃縮回収用セルの製造方法を説明する図である。
【図15】(a)〜(o)は、実施形態例11に示すガ
ス濃縮回収用セルの製造方法を説明する図であり、およ
び(p)は、実施形態例11のガス濃縮回収用セルを構
成する基板51の上面図である。
【図16】(a)〜(g)は、実施形態例12に示すガ
ス濃縮回収用セルの製造方法を説明する図であり、
(h)は、実施形態例12に示すガス濃縮回収用セルの
上面図であり、(i)は断面図であり、および(j)は
下面図である。
【符号の説明】
1 ガス吸着剤 2 ファイバー 2a 先端半球型光ファイバー 2b 先端平坦型光ファイバー 3 加熱源(ヒーター) 4 空冷用溝 5 冷却用メタル 6 微小突起構造 7 ガス分光分析用微小フローセル 11 ヒーター用電源 12 紫外線光源 13 紫外分光器 14 測定器 15 ポンプ 21〜52 基板 101 窒化シリコン膜 102、107 レジスト 103 白金/チタン薄膜 104、108 クロム膜 105、106 フォトニース A、A1、A2、A3 ガス吸着剤充填部流路 B 紫外線光路兼ガス流路 C ガス導入流路 D ガス排出流路 E、E1、E2、E3 第1ガス流路と第2ガス流路と
を連通する連結ガス流路 F、F′ ガス吸着剤固定部 G ガス冷却回収流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 孝 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 丹羽 修 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2G057 AA01 AB03 AB06 AC03 BA05 BB01 BB06 BD04 CB03 EA01 2G059 AA01 BB01 CC12 DD13 DD16 EE01 GG10 HH03 JJ17

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析対象ガスが流れるガス流路、濃縮用
    セル、および測定用セルを具え、 前記分析対象ガスが流れるガス流路は、ガス導入流路を
    含む第1ガス流路と、ガス排出流路を含む第2ガス流路
    と、第1ガス流路および第2ガス流路を連通する連結ガ
    ス流路とからなり、 前記濃縮用セルは、第1ガス流路と、前記第1ガス流路
    の一部に設けられた分析対象ガスを吸脱着する物質と、
    前記分析対象ガスを吸脱着する物質を加熱する加熱源と
    を具えること、および前記測定用セルは、第2ガス流路
    と、前記第2ガス流路に分光分析用紫外光を入射する光
    ファイバと、前記第2ガス流路から分光分析用紫外光を
    出射する光ファイバとを具えること、 を特徴とするガス分光分析用微小フローセル。
  2. 【請求項2】 前記濃縮用セルが、分析対象ガスを吸脱
    着する物質を固定するための固定部を具えることを特徴
    とする請求項1に記載のガス分光分析用微小フローセ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記第1ガス流路が、前記加熱源の加熱
    により脱着した分析対象ガスを冷却回収するガス流路を
    具えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のガス分光分析用微小フローセル。
  4. 【請求項4】 前記第1ガス流路および第2ガス流路
    が、それぞれ別個の基板上に形成され、これらの基板が
    積層され、かつ連結ガス流路が貫通孔となっていること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    ガス分光分析用微小フローセル。
  5. 【請求項5】 前記第1ガス流路、第2ガス流路、およ
    び連結ガス流路が同一基板上に形成されていることを特
    徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス
    分光分析用微小フローセル。
  6. 【請求項6】 前記分析対象ガスを冷却回収するガス流
    路が、ヒーターおよび断熱材を設けず、空冷によってガ
    スを冷却する流路であることを特徴とする請求項3から
    請求項5のいずれかに記載のガス分光分析用微小フロー
    セル。
  7. 【請求項7】 前記分析対象ガスを冷却回収するガス流
    路に対応した基板表面部分に、空冷用溝を有することを
    特徴とする請求項6に記載のガス分光分析用微小フロー
    セル。
  8. 【請求項8】 前記分析対象ガスを冷却回収するガス流
    路中に、多数の微細突起構造を有することを特徴とする
    請求項6または請求項7に記載のガス分光分析用微小フ
    ローセル。
  9. 【請求項9】 前記分析対象ガスを冷却回収するガス流
    路に対応した基板表面部分に、冷却用メタル薄膜を有す
    ることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに
    記載のガス分光分析用微小フローセル。
  10. 【請求項10】 前記入射用光ファイバーの先端が半球
    状であり、出射用光ファイバーの先端が平坦であること
    を特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の
    ガス分光分析用微小フローセル。
  11. 【請求項11】 分析対象ガスを吸脱着する物質とし
    て、異なるガス吸脱着特性をもつ複数の物質を用いるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記
    載のガス分光分析用微小フローセル。
  12. 【請求項12】 前記分析対象ガスを吸脱着する物質
    は、多孔質ガラス、多孔質ポリマー、および多孔質カー
    ボンよりなる群から少なくとも1種選択されることを特
    徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載のガ
    ス分光分析用微小フローセル。
  13. 【請求項13】 ガス導入流路およびガス排出流路を有
    する分析対象ガスが流れるガス流路と、前記ガス流路の
    一部に設けられた分光対象ガスを吸脱着する物質と、前
    記分析対象ガスを吸脱着する物質を加熱する加熱源と、
    前記ガス流路の一部に設けられた前記吸脱着する物質か
    ら脱着した分析対象ガスを冷却回収するガス流路と、を
    具えることを特徴とするガス濃縮回収用セル。
  14. 【請求項14】 第1の基板の裏面に薄膜パターンより
    なる薄膜ヒーターを形成する工程と、 前記第1の基板の表面にガス吸着剤固定部としての段差
    を有するガス吸着剤充填部流路用の溝およびガス冷却回
    収流路用の溝を形成する工程と、 第2の基板のガス吸着剤充填部用の溝に対応する位置に
    ガス導入流路用の穴、およびガス冷却回収流路用の溝に
    対応する位置にガス排出流路用の穴を形成する工程と、 前記第1の基板の表面に前記第2の基板を接合してガス
    導入流路に連通したガス吸着剤充填部流路およびガス排
    出流路に連通したガス冷却回収流路を形成する工程と、 前記ガス吸着剤充填部流路内にガス吸着剤を導入する工
    程と、 を有することを特徴とするガス濃縮回収用セルの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記ヒーターを設ける工程が、メタル
    マスク法、リフトオフ法、メッキ法、およびイオンミリ
    ング法よりなる群から選択される方法によって施される
    ことを特徴とする請求項14に記載のガス濃縮回収用セ
    ルの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記連続したパターンを形成する工程
    が、ダイシングソーを用いた方法、ウェットエッチング
    法、ドライエッチング法、およびサンドブラスト法より
    なる群から選択される方法によって施されることを特徴
    とする請求項14または請求項15に記載のガス濃縮回
    収用セルの製造方法。
  17. 【請求項17】 第1の基板の表面にガス吸着剤固定部
    としての段差を含む連続したパターンの溝を形成する工
    程と、 前記溝の一部にガスを吸脱着する物質を充填する工程
    と、 前記溝に所定間隔離して分光分析用紫外光を入射する光
    ファイバおよび分光分析用紫外光を出射する光ファイバ
    を、ガラスよりなる封止材料を用いて接続する工程と、 前記第1の基板の表面に平坦な第2の基板を接合により
    貼り合わせて前記溝部分にガス流路を形成する工程と、 前記第1の基板の裏面で、ガスを吸脱着する物質の充填
    部分に対応した位置にヒーターを設ける工程と、を具え
    ることを特徴とするガス分光分析用微小フローセルの製
    造方法。
  18. 【請求項18】 第1の基板の表面にガス吸着剤固定部
    としての段差を含む連続したパターンの溝を形成する工
    程と、 前記溝の一部にガスを吸脱着する物質を充填する工程
    と、 第2の基板の表面に所定の連続したパターンの溝および
    溝部分に貫通孔を形成する工程と、 前記第2の基板の溝に所定間隔離して分光分析用紫外光
    を入射する光ファイバおよび分光分析用紫外光を出射す
    る光ファイバをガラスよりなる封止材料を用いて接続す
    る工程と、 前記第2の基板の表面に平坦な第3の基板を接合によっ
    て貼り合わせて前記第2の基板の溝部分にガス流路を形
    成する工程と、 前記第1の基板の表面に前記第2の基板の裏面を接合に
    よって貼り合わせて前記第1の基板の溝部分にガス流路
    を形成する工程と、 前記第1の基板の裏面で、ガスを吸脱着する物質の充填
    部分に対応した位置にヒーターを設ける工程と、を具え
    ることを特徴とするガス分光分析用微小フローセルの製
    造方法。
  19. 【請求項19】 第1の基板の表面にガス吸着剤固定部
    としての段差を含む連続したパターンの溝を形成する工
    程と、 前記溝の一部にガスを吸脱着する物質を充填する工程
    と、 前記第1の基板の表面に第1の基板の溝に対応した位置
    に貫通孔を有する平坦な第2の基板を接合によって貼り
    合わせて、前記第1の基板の溝部分にガス流路を形成す
    る工程と、 前記第1の基板の裏面で、ガスを吸脱着する物質の充填
    部分に対応した位置にヒーターを設ける工程と、 第3の基板の表面に所定の連続したパターンの溝および
    溝部分に貫通孔を形成する工程と、 前記第3の基板の溝に所定間隔離して分光分析用紫外光
    を入射する光ファイバおよび分光分析用紫外光を出射す
    る光ファイバをガラスからなる封止材料を用いて接続す
    る工程と、 前記第3の基板の表面に、第3の基板の溝に対応した位
    置に貫通孔を有する平坦な第4の基板を接合によって貼
    り合わせて前記第3の基板の溝部分にガス流路を形成す
    る工程と、 前記第2の基板と前記第3の基板との間に介在し、第2
    の基板の貫通孔および前記第3の基板の貫通孔に対応し
    た位置に貫通孔を有するテフロン(登録商標)シールパ
    ッキングよりなる第5の基板を積層する工程と、を具え
    ることを特徴とするガス分光分析用微小フローセルの製
    造方法。
  20. 【請求項20】 前記ガス流路が、ガス吸着剤固定用段
    差を挟んでガス吸着剤充填部流路およびガス冷却回収流
    路を含むことを特徴とする請求項17から請求項19の
    いずれかに記載のガス分光分析用微小フローセルの製造
    方法。
  21. 【請求項21】 前記第2の基板の第1の基板と接合す
    る面と反対面上で、ガス冷却回収流路に対応した位置
    に、空冷用溝を形成する工程をさらに具えることを特徴
    とする請求項20に記載のガス分光分析用微小フローセ
    ルの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第1の基板の裏面で、ガス冷却回
    収流路に対応した位置に、空冷用溝を形成する工程をさ
    らに具えることを特徴とする請求項20に記載のガス分
    光分析用微小フローセルの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の基板の裏面で、前記ガス冷
    却回収流路に対応した位置に、冷却用メタル薄膜を形成
    する工程をさらに具えることを特徴とする請求項20ま
    たは請求項21に記載のガス分光分析用微小フローセル
    の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記ヒーターを設ける工程が、メタル
    マスク法、リフトオフ法、メッキ法、およびイオンミリ
    ング法よりなる群より選択される方法によって施される
    ことを特徴とする請求項17から請求項23のいずれか
    に記載のガス分光分析用微小フローセルの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記連続したパターンを形成する工程
    が、ダイシングソーを用いた方法、ウェットエッチング
    法、ドライエッチング法、およびサンドブラスト法より
    なる群から選択される方法によって施されることを特徴
    とする請求項17から請求項24のいずれかに記載のガ
    ス分光分析用微小フローセルの製造方法。
  26. 【請求項26】 分析対象ガスが流れるガス流路、濃縮
    用セル、および測定用セルを有するガス分光分析用微小
    フローセルと、ヒーター用電源と、紫外線光源と、紫外
    分光器と、分析対象ガスの成分と濃度を測定する測定手
    段とを具え、前記ガス分光分析用微小フローセルが、請
    求項1から請求項12のいずれかに記載のものであるこ
    とを特徴とするガス分光分析装置。
JP2001236958A 2000-08-22 2001-08-03 ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3583739B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001236958A JP3583739B2 (ja) 2000-08-22 2001-08-03 ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000251126 2000-08-22
JP2000-251126 2000-08-22
JP2001-135152 2001-05-02
JP2001135152 2001-05-02
JP2001236958A JP3583739B2 (ja) 2000-08-22 2001-08-03 ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003021595A true JP2003021595A (ja) 2003-01-24
JP3583739B2 JP3583739B2 (ja) 2004-11-04

Family

ID=27344400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001236958A Expired - Lifetime JP3583739B2 (ja) 2000-08-22 2001-08-03 ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3583739B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004340758A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Toshiba Mach Co Ltd 微細流路およびこれを含むマイクロ化学チップ
JP2005147962A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Takao Tsuda 光学式ガス濃度検出装置
JP2009150652A (ja) * 2007-12-18 2009-07-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ガス濃縮セルおよびガス濃縮方法
US7682564B2 (en) 2004-02-06 2010-03-23 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Benzene detecting element and preparation process of same
JP2011007758A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ガス分離装置及びガス分離方法、並びにガス測定装置
JP2014521110A (ja) * 2011-07-22 2014-08-25 モレキュラー・ビジョン・リミテッド アッセイ実行用光学デバイス
KR101699454B1 (ko) * 2015-07-15 2017-01-24 홍익대학교 산학협력단 공기 중의 유해물질을 분리하기 위한 분리 장치 및 분리된 유해물질을 감지하기 위한 센서 시스템
US9594064B2 (en) 2012-05-17 2017-03-14 Shimadzu Corporation Plate-type column, temperature regulation system and gas chromatograph system
JP2017106731A (ja) * 2015-12-07 2017-06-15 ウシオ電機株式会社 光測定装置
CN110836855A (zh) * 2018-08-17 2020-02-25 英飞凌科技股份有限公司 用于光声气体传感器的检测器模块

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004340758A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Toshiba Mach Co Ltd 微細流路およびこれを含むマイクロ化学チップ
JP2005147962A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Takao Tsuda 光学式ガス濃度検出装置
US7682564B2 (en) 2004-02-06 2010-03-23 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Benzene detecting element and preparation process of same
JP2009150652A (ja) * 2007-12-18 2009-07-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ガス濃縮セルおよびガス濃縮方法
JP2011007758A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ガス分離装置及びガス分離方法、並びにガス測定装置
JP2014521110A (ja) * 2011-07-22 2014-08-25 モレキュラー・ビジョン・リミテッド アッセイ実行用光学デバイス
US9594064B2 (en) 2012-05-17 2017-03-14 Shimadzu Corporation Plate-type column, temperature regulation system and gas chromatograph system
KR101699454B1 (ko) * 2015-07-15 2017-01-24 홍익대학교 산학협력단 공기 중의 유해물질을 분리하기 위한 분리 장치 및 분리된 유해물질을 감지하기 위한 센서 시스템
JP2017106731A (ja) * 2015-12-07 2017-06-15 ウシオ電機株式会社 光測定装置
CN110836855A (zh) * 2018-08-17 2020-02-25 英飞凌科技股份有限公司 用于光声气体传感器的检测器模块

Also Published As

Publication number Publication date
JP3583739B2 (ja) 2004-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6600558B2 (en) Micro-fluidic cell for optical detection of gases and method for producing same
US5815258A (en) Liquid sample cell for an optical measurement apparatus
JP2003021595A (ja) ガス分光分析用微小フローセルおよびその製造方法
JP5221954B2 (ja) イオン移動度分光計
US7727314B1 (en) Methods for improved preconcentrators
US7118712B1 (en) Non-planar chemical preconcentrator
US9726651B2 (en) Double-sided diaphragm micro gas-preconcentrator with a back-on-face configuration
US5844200A (en) Method for drilling subminiature through holes in a sensor substrate with a laser
US6772513B1 (en) Method for making electro-fluidic connections in microfluidic devices
US20040194628A1 (en) Microfabricated microconcentrator for sensors and gas chromatography
JP5223298B2 (ja) 赤外線光源
JP2011141271A (ja) ガスクロマトグラフ用カラム及びその製造方法
JP2019534995A (ja) 小型放電光イオン化検出器
US20040149131A1 (en) Gas-selective permeable membrane and method of manufacturing thereof
JP2020507085A (ja) 放射線窓
JPH09257748A (ja) 液体回路
Franssila et al. A microfabricated nebulizer for liquid vaporization in chemical analysis
US11906490B2 (en) Micro gas chromatography system
US20070145262A1 (en) On-chip electrochemical flow cell
CN109752418B (zh) 一种微型热导气体传感器
JP3882220B2 (ja) キャピラリー電気泳動チップ
KR101404041B1 (ko) 가스 크로마토그래피 칩 적층체
JP2008070316A (ja) 分光分析用微小フローセル
JP2004028959A (ja) 電気泳動チップとその製造方法
KR101401342B1 (ko) 다중 에칭을 통한 가스 크로마토그래피 칩 적층체의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040729

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3583739

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term