JP2003020471A - 赤外線吸収材料、赤外線吸収インク及び印刷パターン - Google Patents

赤外線吸収材料、赤外線吸収インク及び印刷パターン

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線吸収率の高い酸化イッテルビウムを提
供し、さらに、印刷膜の時の吸収率が高いインクと、目
視できないが、光学的に認識できるステレス印刷法を提
供する。 【解決手段】 電子顕微鏡写真で観察される二次粒子径
が0.4μm未満であり、かつ、X線回折法で測定され
る結晶子が30nm 以上であり、比表面積BETが1
0m2/g以下であり、波長977nmの光吸収率が7
0%以上であることを特徴とする酸化イッテルビウムを
含んでなる赤外線吸収材料と、該赤外線吸収材料を含む
含む赤外線吸収インクを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目視できない赤外
線を利用することにより、目視できないが光学的に認識
できるステレス印刷に用いる赤外線吸収材料と赤外線吸
収材料を含有したインクおよび印刷パターンに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近、バ−コ−ドシステムは物流管理に
利用されている。現在のバ−コ−ドは、可視光に吸収が
あるインクを使用している。可視光に吸収があるバ−コ
−ドには、2つの問題がある。バ−コ−ドがデザインを
制約するという問題がある。人が直接バ−コ−ドの場所
を確認できるので、情報の秘密保持ができないという問
題が生じている。問題解決策としてインクの透明化が開
発されている。(特開平7−539467号、特開平8
−143853号、特開平9−104857号、特開平
10−158629号の各公報参照)
【0003】従来から用いられている有機系赤外線吸収
材料は、シアニン系色素、ナフトキノン系色素などであ
るが、可視領域に吸収があるために、赤みがかったクリ
−ム色を呈している。有機系赤外線吸収材料は完全な透
明なバ−コ−ドを形成できないという問題がある。
【0004】有機系赤外線吸収材料の問題解決策とし
て、特開平7−539467号公報には無機系赤外線吸
収材料であるリン酸イッテルビウムが提案されている。
このものは、平均粒径が0.01〜0.1μm、結晶子
が5〜200nmでかつ、900〜1000nm(ピー
クは970nm)に強い吸収のあるYbPO4を有効成
分としている。結晶子とは、単結晶の大きさ(粒径)で
ある。しかし、リン酸イッテルビウムは、赤外線吸収率
の高い微粒子が製造しにくく、有機溶媒とのなじみが悪
く、インクに分散させにくいという問題がある。
【0005】リン酸イッテルビウムに変わる物質とし
て、特開平8−143853号公報では、イッテルビウ
ムと酸との塩(但し、YbPO4を除く)からなる赤外
線吸収材料、例えば、硫酸イッテルビウム、酢酸イッテ
ルビウムを提案している。硫酸イッテルビウム、酢酸イ
ッテルビウムともに微粒子化すると、赤外線吸収率が低
下する問題があり、実用化に至っていない。
【0006】特開平9−104857号公報では、酸化
イッテルビウムからなる赤外線吸収材料を提案してい
る。酸化イッテルビウムにすることに有機溶媒とのなじ
みが良く、油性インクに分散させやすいという利点があ
るが、赤外線吸収率が低い。また、特開平10−158
629号公報では、本発明者が波長977nmの吸収率
が60%以上であることを特徴とする酸化イッテルビウ
ムからなる赤外線吸収材料を提案している。しかし、酸
化イッテルビウム40重量部も含む油性インクを用いて
2μm厚さのシルク印刷した時、波長977nmの吸収
率が15%と低く、バ−コ−ドシステムとして用いるに
は問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、赤外線吸
収率の高い酸化イッテルビウムを提供し、さらに、印刷
膜の時の吸収率が高いインクと、目視できないが、光学
的に認識できるステレス印刷法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、酸化イッテ
ルビウムの粒径と赤外線吸収率の関係に着目し、鋭意検
討した結果、特開平9−104857号公報に記載の酸
化イッテルビウムは、二次粒子径が0.9〜1.3μm
(レーザ回折法、日機装社製FRAで測定)と大きく、
X線回折法で測定される結晶子が30nm未満であるた
め、赤外線吸収率が低いと見出した。また、特開平10
−158629号公報に記載の酸化イッテルビウムは、
電子顕微鏡写真で観察される二次粒子径が0.4〜0.5
μmで、X線回折法で測定される結晶子が30nm未満
であるため、粉体の吸収率が60%以上と高くても、印
刷膜の時の吸収率が低いことを見出した。
【0009】本発明者は、さらに検討した結果、電子顕
微鏡写真で観察される二次粒子径が0.35μm未満で
あり、かつ、X線回折法で測定される結晶子が30nm
以上であり、比表面積BETが10m2/g以下であ
り、波長977nmの光吸収率が70%以上であること
を特徴とする酸化イッテルビウムを含んでなる赤外線吸
収材料と、該赤外線吸収材料を含む赤外線吸収インクに
関して、印刷として、人には見えないが機械には光学的
に認識できるステレス印刷を実用できることを見出し、
本発明に到達した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いる酸化イッテルビウ
ムは、電子顕微鏡写真で観察される二次粒子径は0.3
5μm未満、好ましくは0.05〜0.2μmがよい。
透明にするためには可視光の波長(約0.4μm)以下
の粒径である必要があるためである。二次粒子径は、結
晶子の集合体である。
【0011】本発明で用いる酸化イッテルビウムは、X
線回折法で測定させる結晶子が30nm 以上、好まし
くは35〜60nmがよく、好ましくは単結晶の粒子が
望ましい。多結晶粒子の場合、結晶粒径が大きく結晶粒
界が少ないほど、光散乱が少なく吸収率が高くなると考
えられるからである。結晶子とは、単結晶の大きさ(粒
径)であり、X線回折法のWilson法(参考文献:
X線回折ハンドブック、理学電気社)を用いて得ること
ができる。
【0012】本発明で用いる酸化イッテルビウムは、B
ET法による比表面積を好ましくは10m2/g以下、
更に好ましくは、3〜6m2/gとする。粒子表面の凹
凸が少ない方が、摩擦が少なく、インクへの含有量を多
くできると考えられるからである。
【0013】本発明で用いる酸化イッテルビウムは、こ
のような粉体物性を持ち、かつ、好ましくは波長977
nmの光吸収率が70%以上である。なお、光吸収率
は、吸光光度計でBaSO4を標準物質として反射率を
測定し、吸収率=100%−反射率から求める。
【0014】本発明の赤外線吸収材料は、酸化イッテル
ビウムが主成分であればよく、イッテルビウムが高純度
でなく、一部他の希土類が混入していてもよく、特に白
色の希土類酸化物(例えばY23、Gd23、Lu23
等)なら、5重量%程度の混入は問題とならない。
【0015】微粒子で結晶子が大きな酸化イッテルビウ
ムの製造方法として、好ましくは、2種類ある。一つ
は、尿素を沈殿剤として用いて、尿素/Ybのモル比が
3〜20の範囲で得られる均質沈殿法で、更に、反応速
度を上げるために、ウレアーゼ等の触媒作用する物質を
用いる方法である。例えば、イッテルビウム化合物(硝
酸イッテルビウム、塩化イッテルビウム等)と尿素の溶
液を加熱し、又はこの溶液に触媒を添加して、得られた
沈殿物を通常800〜1300℃で焼成して酸化イッテ
ルビウムを得る。
【0016】もう一つの方法は、水酸化イッテルビウム
の水熱合成法である。この好ましい例としては、0.0
5〜0.5mol/Lの水酸化イッテルビウム溶液でp
H4以上になる溶液を調製し、150〜400℃で0.
5〜24時間水熱処理することにより合成できるものが
挙げられる。
【0017】本願は、いずれの酸化イッテルビウムの製
造方法を用いてもよいが、本発明の赤外線吸収材料にな
るように上記特徴を有する酸化イッテルビウム粉体を得
ることができるのであれば、他の公知の製造方法を用い
てもよい。
【0018】本発明の酸化イッテルビウムを含んでなる
赤外線吸収材料は、赤外線吸収インクに用いることがで
きる。赤外線吸収インク中の酸化イッテルビウム含有量
は、好ましくは、30重量%以上、70重量%以下であ
る。特に、酸化イッテルビウム含有量が高い程赤外線吸
収率が高くなり、インクの粘度も上昇するが、インクと
して扱える粘度から酸化イッテルビウム含有量が決まる
からである。一般にインク粘度は、印刷方法によってか
わるが、100〜500CP程度であり、この粘度にな
るのは、赤外線吸収材料含有量は30〜70重量%であ
ることが望ましいからである。粘度はB型粘度計で測定
する。赤外線吸収材料が30重量%未満では必要とする
赤外線吸収率にならない場合があり、70重量%を超え
るとインクとして適正な粘度を超えてしまう場合がある
ので、好ましくない。
【0019】本発明の赤外線吸収インクは、好ましくは
20重量%以下、更に好ましくは14〜20重量%のバ
インダーを含む。
【0020】本願の赤外線吸収材料は、水性インク及び
油性インクの両者ともに用いることができる。水性イン
クの場合、20重量%以下の水溶性バインダーと残部が
溶媒である水になる。ここで、水溶性バインダーとは、
結着用樹脂と分散剤を意味する。結着用樹脂としては、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、エポキシ系樹脂等が良い。分散剤としては、ノニオ
ン系のポリビニルピロリドンやエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース等、例えばZeneca社製
ソルスパ−スが挙げられる。上記のようにして得られた
インクは、白色製品の包装に使用する樹脂の上にスクリ
ーン印刷を用いて20μm厚さに塗布し乾燥したとき
に、波長977nmの光吸収率が好ましくは20%以
上、更に好ましくは30%〜80%になる。結合樹脂と
分散剤の配合割合は、(20:1)〜(2:1)重量比
がよい。
【0021】水性インクの場合と同様の考え方で油性イ
ンクも製造できる。酸化イッテルビウム含有量は多い
程、赤外線吸収率が高くなるが、インク粘度から酸化イ
ッテルビウム含有量が決まる。油性バインダーも結着用
樹脂と分散剤を意味する。結着用樹脂としては、酢酸ビ
ニル系樹脂、塩酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ウレタン系樹脂等が良い。分散剤は、上記水性バイ
ンダーと同様なものを用いればよいが、結合樹脂と分散
剤の配合割合は(20:1)〜(2:1)重量比がよ
い。また必要により、硬化剤等を添加してもよい。残部
の有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族、
シクロヘキサノール、酢酸イソブチル等のエステル、イ
ソホロン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類が好ましい。油性イ
ンクも上述の水性インク場合と同様に20μm厚さに塗
布した時に、波長977nmの光吸収率が20%以上、
好ましくは30〜80%がよい。
【0022】本インクを紙やポリプロピレン等の樹脂に
印刷する時に、下地の紙や樹脂が赤外線を透過する場合
がある。この場合、インクがいくら赤外線を吸収しても
コントラストがでない。そこで、赤外線反射インクを下
地に2〜20μm程度印刷する。その上に赤外線吸収イ
ンクを印刷することにより、コントラストを出す。反射
インクと吸収インクの割合は、印刷膜厚さで1:10〜
10:1重量比が好ましい。または、赤外線反射インク
と赤外線吸収インクを交互に印刷することにより、コン
トラストを出す。このように赤外線反射インクと赤外線
吸収インクを用いて樹脂の上にスクリーン印刷を用いて
印刷し乾燥した印刷膜厚さが10μmのとき、波長97
7nmの光吸収率が30%以上、好ましくは40〜80
%であれば、光散乱が起こらず、人には見えないが機械
には光学的に認識できるステレス印刷を実用できるもの
である。
【0023】赤外線反射インクとは、赤外線吸収インク
の測定と同様の条件で波長977nm付近の光反射率が
70%以上の有機物また無機物の反射物質を含有するイ
ンクである。反射物質としては、無機物ではYbを除く
白色希土類酸化物(例えばY 23、Gd23、Lu23
等)、Al23、TiO2、SnO2、ZnO、ZrO 2
等から選ばれる一種以上で、粒径が0.5μm以下のも
のを用いることが好ましい。
【0024】印刷方法は、グラビア印刷、オフセット印
刷、スクリーン印刷等の一般的な方法でよい。例えば、
スクリーン印刷の場合、スクリーン印刷機に150〜2
50メッシュのスクリーンで赤外線反射インクを印刷す
る。スクリ−ンの開き目で印刷膜厚さを制御する。赤外
線反射インクの上に、バーコードや検知マ−クを赤外線
反射インクで印刷する。発光ダイオ−ド等の光源を用い
て900〜1000nmの光を照射して、1000nm
以上の光を吸収するフィルタ−を付けた受光センサーで
識別する。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施態様を実施例に挙げて説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 (1)酸化イッテルビウムの製造 硝酸イッテルビウム8molと尿素40molを純水に
溶解し、200Lにした。攪拌しながら温度38℃に保
持した。ウレア−ゼを5g投入し、120分保持した。
できた沈殿物をろ過、水洗した後、900℃で2時間焼
成した。できた酸化イッテルビウムの粒径を電子顕微鏡
写真で観察すると、二次粒子が0.1μmであった。X
線回折法のWilson法で結晶子を求めると、38n
mであった。波長977nmの赤外線吸収率を島津製作
所の吸光光度計UV−3100sでBaSO4を標準物
質として反射率を測定し、吸収率=100%−反射率か
ら求め、70%であった。比表面積をBET法で測定す
ると3.9m2/gであった。
【0026】(2)油性赤外線吸収インクの製造と印刷 実施例1(1)で得られた酸化イッテルビウム80g
に、飽和ポリエステル(東洋紡社製バイロン103)8
g、ポリウレタンエラストマー(日本ポリウレタン社製
N−2304)20g、イソシアネート硬化剤6g、ト
ルエン40g、メチルイソブチルケトン46gを混練機
で混合し油性インクを得た。B型粘度計で粘度を測定し
た。480cpであった。スクリ−ン印刷機(ミノ社製
EA−1515)を用いて200メッシュ版で、白PE
T(160μm)に印刷した。印刷膜厚さ20μmで、
吸光光度計UV−3100sで赤外線吸収率(977n
m)を測定したところ、25%であった。
【0027】(3)水性赤外線吸収インクの製造と印刷 実施例1(1)でできた酸化イッテルビウム80gに、
アクリル系エマルジョン(Zeneca社製BT−17
5)30g、分散剤(Zeneca社製ソルスパ−ス2
7000)8g、純水82gを混練機で混合し水性イン
クを得た。B型粘度計で粘度を測定したところ、320
cpであった。スクリ−ン印刷機(ミノ社製EA−15
15)を用いて200版で、白PET(160μm)に
印刷した。印刷膜厚さ20μmで、吸光光度計UV−3
100sで赤外線吸収率(977nm)を測定したとこ
ろ、22%であった。
【0028】応用例 (1)酸化イットリウムの製造 硝酸イットリウム8molと尿素160molを純水に
溶解し、200Lとした。攪拌しながら温度95℃に1
20分間保持した。できた沈殿物をろ過、水洗した後、
900℃、2時間焼成した。できた酸化イットリウムの
粒径を電子顕微鏡写真で観察すると、二次粒子が0.2
μmであった。X線回折法のWilson法で結晶子を
測定すると25nmであった。波長977nmの赤外線
吸収率を島津製作所の吸光光度計UV−3100sでB
aSO4を標準物質として反射率を測定し、吸収率=1
00%−反射率から求めると、吸収率は0%であった。
比表面積をBET法で測定すると12m2/gであっ
た。 (2)赤外線反射インクの製造と印刷 できた酸化イットリウムを用いて、赤外線反射インクを
試作した。酸化イットリウム80gに、塩酢酸ビニル
(積水化学社製エレックスA)8g、ポリウレタンエラ
ストマー(日本ポリウレタン社製N−2304)20
g、イソシアネート硬化剤6g、イソホロン96gを混
練機で混合した。B型粘度計で粘度を測定すると430
cpであった。スクリ−ン印刷機(ミノ社製EA−15
15)を用いて250メッシュ版で、白PET(160
μm)に印刷膜厚さ10μmに印刷した。この上に実施
例1(2)で試作した油性赤外線吸収インクをクリ−ン
印刷機(ミノ社製EA−1515)を用いて250メッ
シュ版で印刷膜厚さ20μmに印刷した。波長977n
mの赤外線吸収率を測定したところ、35%であった。
【0029】比較例1 信越化学工業社製の酸化イッテルビウム−RU品(特開
平9−104857号公報の実施例1)は、平均粒径1
μmであり、比表面積をBET法で測定すると13m2
/gであった。結晶子は25nm、赤外線吸収率は60
%であった。酸化イッテルビウム−RU品60gに、ア
クリル系エマルジョン(Zeneca社製BT−17
5)30g、分散剤(Zeneca社製ソルスパ−ス2
7000)8g、純水102gを混練機で混合し水性イ
ンクを得た。B型粘度計で粘度を測定したところ、46
0cpであった。スクリ−ン印刷機(ミノ社製EA−1
515)を用いて200メッシュ版で、白PET(16
0μm)に印刷した。印刷膜厚さ20μmで、赤外線吸
収率は16%であった。
【0030】応用例では、印刷膜厚さ20μmで赤外線
吸収率は20%以上であるのに対して、比較例1では、
印刷膜厚さ20μmで赤外線吸収率は20%に満たなか
った。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、赤外線吸収率の高い赤
外線吸収材を提供でき、印刷膜の時の吸収率が高いイン
クと、目視できないが、光学的に認識できるステレス印
刷法を提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化イッテルビウムを含んでなる赤外線
    吸収材料において、該酸化イッテルビウムが、電子顕微
    鏡写真で観察される二次粒子径が0.35μm未満であ
    り、X線回折法で測定される結晶子が30nm 以上で
    あり、BET法による比表面積が10m2/g以下であ
    り、波長977nmの光吸収率が70%以上であること
    を特徴とする赤外線吸収材料。
  2. 【請求項2】 30〜70重量%の上記赤外線吸収材料
    と、20重量%以下のバインダーと、残部の溶媒とを含
    有し、樹脂の上に厚さ20μmに塗布したときの波長9
    77nmの光吸収率が20%以上である赤外線吸収イン
    ク。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の赤外線吸収インクを用
    いて得られる、波長977nmの光吸収率が30%以上
    である印刷パタ−ン。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の赤外線吸収インクと、
    赤外線反射インクとを用いて得られる、波長977nm
    の光吸収率が30%以上である印刷パタ−ン。
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