JP2003019515A - コルゲートフィンの成形装置 - Google Patents

コルゲートフィンの成形装置

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JP2003019515A
JP2003019515A JP2001205022A JP2001205022A JP2003019515A JP 2003019515 A JP2003019515 A JP 2003019515A JP 2001205022 A JP2001205022 A JP 2001205022A JP 2001205022 A JP2001205022 A JP 2001205022A JP 2003019515 A JP2003019515 A JP 2003019515A
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Shogo Aoki
省吾 青木
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの加工工程で、内角コーナのエッジが直
角になるような形状のコルゲートフィンを成形すること
ができるコルゲートフィンの成形装置を提供すること。 【解決手段】 第1成形ツール50に対してずれた位置
にそれぞれ配置されている複数の板状の第2成形ツール
51と、第2成形ツール51を保持する第2ブロック6
1と、第1ブロック60と第2ブロック61が相対的に
近づくと、各第1成形ツール50の間隔を小さくしかつ
各第2成形ツール51の間隔を小さくし、各第1成形ツ
ールの先端部50Aを板状の一方の面に押しつけかつ各
第2成形ツールの先端部51Aを板状の他方の面に押し
つけることで交互にコルゲートの山部とコルゲートの谷
部を曲げ成形させるための成形ツール案内部70を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工材である板
材を曲げ成形することでコルゲートフィンを成形するた
めのコルゲートフィンの成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の薄板をコルゲート形状に成形する
加工法としては、図12に示すものがある。従来のコル
ゲートフィンを成形する加工方法では、薄板1002
が、2つのギア1000,1001の間を通ることで、
波形に形成される。その後別の装置1003により薄板
1002の長手方向が押されることで山部と谷部が連続
して交互に成形され、切断具1004により切断される
ことでコルゲートフィン1005が得られる。このよう
に薄板からコルゲートフィンを得るには、ギアによる曲
げ変形の工程と、装置1003による薄板の長手方向に
関する押圧作業の合計2工程が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、少なくとも2
つの工程が必要になるばかりでなく、ギア1000,1
001を用いて波形に形成していく場合には、山部と谷
部のピッチに対して山部と谷部の高さが高くなる程上手
く加工していくことができなくなってしまうという問題
がある。しかも、歯車1000,1001により薄板1
002を波形に形成していく場合には、図12(B)の
ように得られたコルゲートフィン1005の形状がほぼ
サイン波形状になり、図12(C)のように内角コーナ
のエッジが直角に曲げたような形状を得ることができな
いという問題もある。そこで本発明は上記課題を解消
し、1つの加工工程で、内角コーナのエッジが直角にな
るような形状のコルゲートフィンを成形することができ
るコルゲートフィンの成形装置を提供することを目的と
している。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被加
工材である板材を曲げ成形することでコルゲートフィン
を成形するためのコルゲートフィンの成形装置であり、
間隔をおいて平行に配置されている複数の板状の第1成
形ツールと、前記第1成形ツールを保持する第1ブロッ
クと、間隔をおいて平行に配置されている複数の板状の
第2成形ツールであって、各前記第1成形ツールに対し
てずれた位置にそれぞれ配置されている複数の板状の前
記第2成形ツールと、前記第2成形ツールを保持する第
2ブロックと、前記第1ブロックと前記第2ブロックが
相対的に近づくと、各前記第1成形ツールの間隔を小さ
くしかつ各前記第2成形ツールの間隔を小さくし、各前
記第1成形ツールの先端部を前記板状の一方の面に押し
つけかつ各前記第2成形ツールの先端部を前記板状の他
方の面に押しつけることで交互にコルゲートの山部とコ
ルゲートの谷部を曲げ成形させるための成形ツール案内
部と、を備えることを特徴とするコルゲートフィンの成
形装置である。
【0005】請求項1では、複数の板状の第1成形ツー
ルが間隔をおいて平行に配置されている。第1ブロック
は第1成形ツールを保持している。複数の板状の第2成
形ツールは、間隔をおいて平行に配置されており、各第
2成形ツールは各第1成形ツールとはずれた位置にそれ
ぞれ配置されている。第2ブロックは第2成形ツールを
保持している。成形ツール案内部は、第1ブロックと第
2ブロックが相対的に近づくと、第1成形ツールの間隔
を小さくしかつ第2成形ツールの間隔を小さくし、各第
1成形ツールの先端部を板材の一方の面に押しつけかつ
第2成形ツールの先端部を板材の他方の面に押しつける
ことで交互にコルゲートの山部とコルゲートの谷部を曲
げ成形させる。これによって第1ブロックと第2ブロッ
クが相対的に近づくだけで、複数の板状の第1成形ツー
ルと複数の板状の第2成形ツールが板材に対して交互に
コルゲートの山部とコルゲートの谷部を一度に曲げ成形
することができる。第1成形ツールと第2成形ツールは
それぞれ板状であるので、曲げ成形されるコルゲートの
山部とコルゲートの谷部の内角コーナのエッジは直角に
曲げることができる。つまり1つの加工ストロークで、
板材に対して交互にコルゲートの山部とコルゲートの谷
部を曲げ成形することができ、成形効率を高めることが
できる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のコル
ゲートフィンの成形装置において、前記第1成形ツール
の先端部と前記第2成形ツールの先端部が平坦面であ
る。
【0007】請求項3の発明は、請求項1に記載のコル
ゲートフィンの成形装置において、前記成形ツール案内
部は、各前記第1成形ツールを前記第1ブロックに対し
て保持している第1ガイド軸と、各前記第2成形ツール
を前記第2ブロックに対して保持している第2ガイド軸
と、各前記第1成形ツールを相互に連結している第1リ
ンク部と、各前記第2成形ツールを相互に連結している
第2リンク部と、前記第1ブロックが前記第2ブロック
に近づくと前記第1成形ツールを前記第1ガイド軸に沿
って押して各前記第1成形ツールの間隔を小さくする第
1押圧部と、前記第1ブロックが前記第2ブロックに近
づくと前記第2成形ツールを前記第2ガイド軸に沿って
押して各前記第2成形ツールの間隔を小さくする第2押
圧部と、を有する。
【0008】請求項3では、第1ガイド軸は第1成形ツ
ールを第1ブロックに対して保持している。第2ガイド
軸は第2成形ツールを第2ブロックに対して保持してい
る。第1リンク部は各第1成形ツールを相互に連結して
いる。第2リンク部は各第2成形ツールを相互に連結し
ている。第1押圧部は、第1ブロックが第2ブロックに
近づくと第1成形ツールを第1ガイド軸に沿って押して
各第1成形ツールの間隔を小さくする。第2押圧部は、
第1ブロックが第2ブロックに近づくと第2成形ツール
を第2ガイド軸に沿って押して各第2成形ツールの間隔
を小さくする。これにより第1ブロックが第2ブロック
に近づくだけで、第1押圧部は各第1成形ツールの間隔
を小さくするとともに第2押圧部は各第2成形ツールの
間隔を小さくすることができる。
【0009】請求項4の発明は、請求項3に記載のコル
ゲートフィンの成形装置において、前記第1押圧部は前
記第2ブロックに固定されており、前記第2押圧部は前
記第1ブロックに固定されている。
【0010】請求項5の発明は、請求項4に記載のコル
ゲートフィンの成形装置において、前記第1成形ツール
は、第1カムフォロアを有し、前記第1押圧部は、前記
第1カムフォロアを案内して各前記第1成形ツールの間
隔を小さくするための第1カム面を有し、前記第2成形
ツールは、第2カムフォロアを有し、前記第2押圧部
は、前記第2カムフォロアを案内して各前記第2成形ツ
ールの間隔を小さくするための第2カム面を有する。
【0011】請求項6の発明は、請求項1に記載のコル
ゲートフィンの成形装置において、前記コルゲートフィ
ンは、回路の発熱素子が発生する熱を放熱するヒートシ
ンクのための放熱フィンである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0013】図1は、本発明のコルゲートフィンの成形
装置により作られた放熱フィンを有する電子機器の一例
を示している。この電子機器は、携帯型のいわゆるノー
ト型のコンピュータである。コンピュータ1は、表示部
2と本体3を有しており、表示部2は本体3に対して連
結部4により開閉可能に支持されている。本体3は、キ
ーボード5、筐体12、放熱装置10等を有している。
【0014】図2は、図1のA−Aにおける断面構造例
を示している。図2において、筐体12の内部空間に
は、回路基板20、放熱装置10、発熱素子15等が収
容されている。回路基板20は筐体12の中に固定され
ており、回路基板20は発熱素子15を搭載している。
発熱素子15は、たとえばドライバIC(集積回路)や
CPU(中央処理装置)等である。これらの発熱素子1
5は、動作時に熱を発生する。
【0015】放熱装置10は、熱伝導部材28、ヒート
シンク40、および放熱ファン30を有している。熱伝
導部材28の一端部には発熱素子15が密着して固定さ
れている。熱伝導部材28の他端部にはヒートシンク4
0が熱的に結合して配置されている。ヒートシンク40
は、放熱性に優れたアルミニウム等の金属により作られ
たものであり、放熱用の複数のコルゲートフィン41を
有している。
【0016】図2において、発熱素子15が動作するこ
とで発熱素子15は熱を発生する。発生した熱は、熱伝
導部材28を通じてヒートシンク40に伝わる。ヒート
シンク40のコルゲートフィン41は放熱をしている
が、放熱ファン30が回転することによりこの熱は、F
1方向から筐体12の開口部13を通じてF2の方向に
外部へ放出される。
【0017】図3はコルゲートフィンの成形装置の好ま
しい実施の形態を示している。図4は第1ブロック6
0、第2ブロック61、第1成形ツール50と第2成形
ツール51等を示している。図3において、コルゲート
フィンの成形装置100は、図2と図8に示すようなコ
ルゲートフィン41を成形するための装置であり、複数
の板状の第1成形ツール50と、複数の板状の第2成形
ツール51と、第1ブロック60と第2ブロック61、
および成形ツール案内部70を有している。第1成形ツ
ール50、第2成形ツール51、第1ブロック60、第
2ブロック61は、金属、たとえば高速度工具により作
られている。第1成形ツール50は、それぞれ同じ大き
さを有しており、たとえば長方形状の板状の部材であ
る。第1成形ツール50の先端部50Aは成形用の平坦
面になっている。
【0018】複数枚の第1成形ツール50は、所定の間
隔Dをそれぞれおいて平行に、図3においてZ方向(上
下方向)に沿って配置されている。複数の第1成形ツー
ル50は、第1成形ツール群53を構成している。
【0019】図3と図4に示す複数の板状の第2成形ツ
ール51は、所定の間隔Dをおいて平行に配置されてお
り各第2成形ツール51はZ方向に沿っている。第2成
形ツール51の先端部51Aは、成形用の平坦面であ
る。第1成形ツール50の先端部50Aと第2成形ツー
ル51の先端部51Aは、平坦面で2つの角部がたとえ
ば直角のエッジを有する。これにより、図9に示すよう
にコルゲートフィンの内角隅部99をたとえば直角に形
成できる。図3と図4に示すように隣接する第1成形ツ
ール50,50の間の中央位置に対応して第2成形ツー
ル51が配置されている。すなわち第2成形ツール51
は第1成形ツール50とはずれた位置にそれぞれ配置さ
れている。図3と図5に示すように隣接する第1成形ツ
ール50,50の間の中間位置に対応して第2成形ツー
ル51が配置されている。
【0020】第1成形ツール50の先端部50Aと第2
成形ツール51の先端部51Aの間には、被加工材であ
る板材Pが配置される。この板材Pは、たとえば放熱性
に優れる材質であるアルミニウム材であり、図4に示す
ようにボビン等により巻かれている。このように巻かれ
た板材Pが、第1成形ツール50と第2成形ツール51
の間を通りT方向に送られるようになっている。
【0021】図3と図4に示す第1ブロック60は、Z
方向に関して上側に位置する上ガイドブロックであり、
第2ブロック61はZ方向に関して下側に位置する下ガ
イドブロックである。第1ブロック60は各第1成形ツ
ール50を保持している。第2ブロック61は各第2成
形ツール51を保持している。
【0022】次に、図3の成形ツール案内部70につい
て説明する。成形ツール案内部70は、図5、図6およ
び図7に示すように、各第1成形ツール50と第2成形
ツール51の間隔を、1つの成形加工ストロークで小さ
くしていきかつ板材Pに対して図7に示すようなコルゲ
ートフィン41を形成するために、第1成形ツール50
と第2成形ツール51の動きを案内する。
【0023】図5は、各第1成形ツール50と第2成形
ツール51が展開された状態を示しており、隣接の第1
成形ツール50,50の間隔と隣接の第2成形ツール5
1,51の間隔はともにDである。図6では、第1成形
ツール50と第2成形ツール51の間隔がD1となり、
図5の間隔Dよりも小さくなった状態を示す成形中間時
を示している。図7は、成形完了時を示しており、隣接
する第1成形ツール50の間隔と隣接する第2成形ツー
ル51の間隔は最も小さくなっている。しかも、図5の
展開時と図6の成形中間時および図7の成形完了時を比
較して分かるように、図5に示すZ方向に関するリンク
軸143とリンク軸163の初期間隔Wに比べて、図7
に示す成形完了時におけるZ方向の間隔W1は小さくな
っている。つまり図6と図7に示すように第1成形ツー
ル50の先端部50Aと第2成形ツール51の先端部5
1Aが互いに重なり合うようにすることで、図7と図8
に示すようなコルゲートフィン41を1つの成形加工ス
トロークにより作成することができるようになってい
る。このように1つの成形加工ストロークにより図8に
示すようなコルゲートフィン41を有するヒートシンク
40を作成するために、図3に示す成形ツール案内部7
0が設けられている。ここで成形ツール案内部70の構
成について説明する。
【0024】図3の成形ツール案内部70は、第1ブロ
ック60と第2ブロック61が相対的に近づくと、隣接
の第1成形ツール50の間隔Dを小さくしかつ隣接の第
2成形ツール51の間隔Dを小さくし、各第1成形ツー
ル50の先端部50Aを板材Pの一方の面P1に押しつ
けかつ第2成形ツール51の先端部51Aを板材Pの他
方の面P2に押しつけることで、図7と図8に示すよう
に各コルゲートの山部90と谷部91を曲げ成形させ
る。
【0025】図3に示すように、4本の第1ガイド軸1
20は、第1ブロック60の内部空間60Sにおいて、
第1ブロック60に対して各第1成形ツール50を保持
している。4本の第1ガイド軸120が各第1成形ツー
ル50の穴を通っている。一方、4本の第2ガイド軸1
21は、第2ブロック61の内部空間61Sにおいて第
2ブロック61に対して各第2成形ツール51を保持し
ている。4本の第2ガイド軸121は各第2成形ツール
51の穴を通っている。第1ガイド軸120と第2ガイ
ド軸121は、X方向に沿って平行に設けられている。
なお第1成形ツール50と第2成形ツール51は曲げパ
ンチとも呼んでいる。
【0026】図3に示す第1リンク部130は、図5に
示すようにリンク140と141を複数組組み合わせて
構成されている。リンク140,141の中間部は、各
第1成形ツール50の端面の中間位置に対してリンク軸
142によりX字状に回転可能に取り付けられている。
隣接するリンク140の端部とリンク141の端部は、
リンク軸143により回転可能に連結されている。この
ような複数組のリンク140,141を組み合わせて構
成されている第1リンク部130は、パンタグラフ状に
なっている。リンク軸142は、各第1成形ツール50
に対して取り付けられているが、図3に示すように各リ
ンク軸142は第1ブロック60の内側に形成されてい
る案内溝144によりX方向に案内されるようになって
いる。この案内溝144は、第1ブロック60のY方向
に関して手前側と後側にそれぞれ設けられている。第1
リンク部130も、手前側の案内溝144と後側の案内
溝144に対応して2組設けられており、第1リンク部
130は各第1成形ツール50の前側と後側にそれぞれ
設けられている。
【0027】図3と図5に示すように中央のリンク軸1
43Aは、図3の第1ブロック60の溝146に対して
位置がX方向に沿って移動しないように固定されてい
る。つまり中央のリンク軸143Aは第1ブロック60
に対する固定のリンク軸である。
【0028】次に、図3に示す第2リンク部150は、
第2成形ツール51のY方向に関する前側と後側にそれ
ぞれ配置されている。第2リンク部150の構造は、図
3と図5に示しており、リンク160とリンク161の
組を複数組組み合わせることでパンタグラフ状に構成さ
れている。リンク160と161は、リンク軸162に
より各第2成形ツール51の前側の端面に対して回転可
能に取り付けられている。隣接するリンク140と14
1の端部はリンク軸163により回転可能に連結されて
いる。図5に示すように、中央に位置する第2成形ツー
ル51は、図3に示す第2ブロック61に対してX方向
には移動しない固定の第2成形ツールである。従って、
図5において第1リンク部130の固定の2つのリンク
軸143Aと、第2リンク部150の中央の固定の1つ
の第2成形ツール51は、加工中心線CLに沿ってお
り、X方向には移動しない。従って図5、図6および図
7に示すように展開時、成形中間時および成形完了時の
いずれにおいても加工中心線CLは図3に示す第1ブロ
ック60と第2ブロック61に対してはX方向に関して
移動しない。
【0029】図3に示すように、第2成形ツール51の
リンク軸162は、図3に示すように第2ブロック61
の案内溝194に沿ってX方向に案内できるようになっ
ている。案内溝194は第2ブロック61において、Y
方向に関して前側と後側において第2リンク部150,
150に対応して設けられている。案内溝144と案内
溝194は、図4に示すようにそれぞれ第1ブロック6
0と第2ブロック61においてX方向に沿って形成され
ている。X方向、Y方向およびZ方向はそれぞれ直交す
る方向である。
【0030】次に、図3と図4に示す第1押圧部170
と第2押圧部180および第1カムフォロア171と第
2カムフォロア181について説明する。図3と図4に
示すように第1押圧部170は第2ブロック61の上端
面に対して固定されている。第2押圧部180は第1ブ
ロック60の下端面に固定されている。第1カムフォロ
ア171は1つの第1成形ツール50の前端面に突出し
て固定されている。この第1成形ツール50は加工中心
線CLの左隣りに位置する第1成形ツールである。第2
カムフォロア181は、第2成形ツール51の前端面に
対して突出して固定されている。この第2成形ツール5
1は、加工中心線CLの右隣りに位置する第2成形ツー
ルである。第1カムフォロア171と第2カムフォロア
181は、円柱状の部材である。
【0031】第1押圧部170は第1カム面172を有
し、第2押圧部180は第2カム面182を有してい
る。第1カム面172は第1カムフォロア171を案内
する傾斜面である。第2カム面182は第2カムフォロ
ア181を案内する傾斜面である。第1カム面172と
第2カム面182は、例えばZ軸方向へ、コルゲート高
さHだけ移動する間に、X軸方向へはコルゲート山間ピ
ッチの展開長さを山間ピッチまで移動可能な、曲率のカ
ム面である。
【0032】第1ブロック60が駆動源200の作動に
より加工ストローク方向Z1方向に下がり第1ブロック
60と第2ブロック61が相対的に近づくと、第1カム
面172に沿って第1カムフォロア171が案内されて
各第1成形ツール50がX1方向に移動されていくと同
時に、第2カム面182に沿って第2カムフォロア18
1が案内されて各第2成形ツール51がX2方向に移動
されていく。これによって、図5〜図7に示すように、
展開時、成形中間時および成形完了時の経過をたどる
と、隣接する第1成形ツール50の間隔Dが間隔D1に
小さくなりさらに最も小さい間隔になる。これと同時に
各第2成形ツール51の間隔Dが図6に示すように間隔
D1まで小さくなり、そして図7に示すように最も小さ
い間隔になる。
【0033】このように各第1成形ツール50は第1リ
ンク部130の作用により固定のリンク軸143Aを中
心として左右から同時に加工中心線CLに向かって集ま
ってくる。同様に各第2成形ツール51は第2リンク部
150の作用により中央の固定の第2成形ツール51を
中心として加工中心線CLに向かって集まってくる。し
かも、図5〜図7に示すように、各第1成形ツール50
の先端部50Aと第2成形ツール51の先端部51Aが
離れた状態から互いに入り込むようにして、板材Pに対
して図7と図8に示すようなコルゲートフィン41の山
部90と谷部91を交互に形成することができる。
【0034】次に、上述した構成のコルゲートフィンの
成形装置により図8に示すようなコルゲートフィン41
を成形する成形工程について説明する。図3と図4およ
び図5は、第1ブロック60が第2ブロック61に対し
てまだ加工ストローク方向Z1には移動していない初期
状態を示している。従って図5に示すように第1リンク
部130と第2リンク部150は展開した状態のままで
あるので、第1成形ツール50の間隔と第2成形ツール
51の間隔は共に間隔Dである。
【0035】図3と図4の駆動源200が作動すると、
第1ブロック60が第2ブロック61に対して加工スト
ローク方向Z1に沿って下がり始める。第1ブロック6
0が下がり始めると、図3と図4に示す第1カムフォロ
ア171が第1カム面172に沿って斜め方向に案内さ
れるとともに、第2カムフォロア181が第2カム面1
82に沿って斜め方向に案内される。従って図5に示す
第1リンク部130の作用により固定のリンク軸143
Aを中心として加工中心線CLの左右それぞれに位置し
ている各第1成形ツール50が加工中心線CLに寄って
来る。これと同時に第2リンク部150の作用により加
工中心線CLにある中央の固定の第2成形ツール51を
中心にしてその左右にある第2成形ツール51が寄って
来る。しかも、図6に示すように各第1成形ツール50
の先端部50Aと第2成形ツール51の先端部51Aが
互いに入り込んでくることから、図6に示す成形中間時
では、図5のまっすぐの板材Pに対してほぼV字形の山
部90と谷部91が形成される。
【0036】そしてさらに図4の第1ブロック60が加
工ストローク方向Z1に下がると、図7に示すように成
形完了時には隣接する第1成形ツール50は最も短い間
隔で配列され、同時に第2成形ツール51も最も短い間
隔で配列される。これによって、図7と図8に示すよう
に、コルゲートフィン41は断面で見て矩形状長方形状
の山部90と谷部91を複数有するように成形される。
このようにコルゲートフィン41の山部90と谷部91
を形成することにより、山部90と谷部91の内角のコ
ーナのエッジを直角に曲げることができる。そして図4
の第1ブロック60と第2ブロック61に対して加工ス
トローク方向Z1方向に下げるだけで、すなわち1つの
成形加工ストロークだけで第1成形ツールと第2成形ツ
ールを寄せてかつ互いに入り込ませるので、図7と図8
に示すような山部90と谷部91を有するようなコルゲ
ートフィン41を短時間で成形することができ、成形効
率を上げることができる。
【0037】図7では、第1ブロック60が下死点まで
下がった状態である。そしてこのようなコルゲートフィ
ン41が形成された後には、図7に示す第1リンク部1
30は閉じたままの状態で図4の駆動部200が作動し
て図4の第1ブロック60が下死点からZ2の方向に上
昇し、第1ブロック60は上死点に達する。第1ブロッ
ク60が上死点に達すると、図5に示す別の駆動源24
0が作動することにより、第1リンク部130の各リン
ク140,141は図7の閉じた状態から図5に示す展
開時の初期状態に開くことができる。
【0038】下型である第2ブロック61側に残された
成形済みのコルゲートフィン41は、図示しないエジェ
クターピン(取り出しピン)により各第2成形ツール5
1から取り出すことができる。コルゲートフィン41を
取り出した後には、下側の第2リンク部150は、図5
に示す駆動源245を作動することにより、図7の閉じ
た状態から図5に示す展開時、すなわち初期状態に開く
ことができる。以上のようにして、図5に示す平坦な板
材Pから図8に示すようなコルゲートフィン41を曲げ
成形の1サイクルが完了する。
【0039】本発明の実施の形態では、被加工材である
板材Pと、第1成形ツール50と第2成形ツール51の
間にずれが生じることがない。この理由としては、第1
成形ツール50の先端面50Aと第2成形ツール51の
先端面51Aが平坦面であり、各第1成形ツールと第2
成形ツールを図5の加工中心線CLに集合させながら、
第1成形ツールと第2成形ツールを互いに入り込ませる
からである。曲げコルゲートフィンの展開ピッチ間隔に
第1成形ツール、第2成形ツールを設定する。カムとリ
ンクで全成形ツールが、互いに同時均等に入り込み曲げ
変形を与えるので、被加工材と成形ツールはズレる事な
く成形できる。
【0040】本発明の実施の形態の成形装置は、直角部
分を有する山部と谷部を有するコルゲートフィンを成形
することができるが、図8に示すコルゲート幅Wに対し
て高さHが比較的高い形状でも、たとえば幅に対する高
さが10倍以上あっても、容易に1成形加工工程でコル
ゲートフィン41を作ることができる。第1成形ツール
50と第2成形ツール51と、板材Pの間では相対的な
滑りがないことから、図8に示す山部90と谷部91の
内角隅において曲面部のない形状を上述したように1成
形加工工程で曲げ成形することができる。図9は、得ら
れた山部90と谷部91の内角隅99に曲面部(R部)
がなく直角になっいることを示している。
【0041】図10は、被加工材である板材Pの別の例
を示しており、この板材Pには、あらかじめ放熱性を高
めるために放熱穴300や放熱用成形フィン310が加
工されている。このような帯状もしくは板状の板材Pを
成形する場合に、あらかじめこの板材Pを図3に示す成
形装置100に対して位置決めするために、図11に示
すように板材の所定の位置に位置決め穴330を形成し
ておいてもよい。これによりさらに加工ずれのない正確
なコルゲートピッチの加工が可能である。位置決め穴3
30は、コルゲートの図11に示す山部90あるいは谷
部91に形成してもよいし、位置決め用の穴330は円
形状の穴であっても長穴であっても構わない。このよう
に、曲げ成形を行う前工程において、穴、放熱用の曲げ
フィンあるいは位置決め穴を加工した板材を用意してお
き、この板材はパイロットで位置決めしながら加工する
ことができる。
【0042】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。複数の板状の第1成形ツールおよび
第2成形ツールは、長方形状の板材に限らず他の形状の
板材であってもよい。ただし第1成形ツール50と第2
成形ツール51の先端部50A,50Bは平坦な面であ
る必要がある。また成形ツール案内部70の第1押圧
部、第2押圧部、第1カムフォロア、第2カムフォロア
の形状は図3の例に限るものではない。第1成形ツール
群53の第1成形ツール50の数と第2成形ツール群5
4の第2成形ツール51の枚数は、コルゲートフィンの
山部と谷部の形成個数に応じて用意すればよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1つの加工工程で、内角コーナのエッジが直角になるよ
うな形状のコルゲートフィンを成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコルゲートフィンの成形装置により成
形されたコルゲートフィンを備える電子機器の一例を示
す斜視図。
【図2】図1の電子機器のA−Aにおける断面構造例を
示す図。
【図3】本発明のコルゲートフィンの成形装置の好まし
い実施の形態を示す斜視図。
【図4】図3の成形装置の正面図。
【図5】第1成形ツールのための第1リンク部と第2成
形ツールのための第2リンク部が展開された状態を示す
図。
【図6】板材に対して成形途中を示す図。
【図7】板材に対して成形完了をした状態を示す図。
【図8】得られたコルゲートフィンの形状例を示す図。
【図9】図8のコルゲートフィンの一部分を拡大して示
す斜視図。
【図10】コルゲートフィンの別の実施の形態を示す
図。
【図11】コルゲートフィンのさらに別の実施の形態を
示す図。
【図12】従来の成形装置を示す図。
【符号の説明】
50・・・第1成形ツール、51・・・第2成形ツー
ル、50A・・・第1成形ツールの先端部、51A・・
・第2成形ツールの先端部、60・・・第1ブロック、
61・・・第2ブロック、70・・・成形ツール案内
部、100・・・コルゲートフィンの成形装置、120
・・・第1ガイド軸、121・・・第2ガイド軸、13
0・・・第1リンク部、144,194・・・案内溝、
150・・・第2リンク部、170・・・第1押圧部、
171・・・第1カムフォロア、180・・・第2押圧
部、181・・・第2カムフォロア、CL・・・加工中
心線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工材である板材を曲げ成形すること
    でコルゲートフィンを成形するためのコルゲートフィン
    の成形装置であり、 間隔をおいて平行に配置されている複数の板状の第1成
    形ツールと、 前記第1成形ツールを保持する第1ブロックと、 間隔をおいて平行に配置されている複数の板状の第2成
    形ツールであって、各前記第1成形ツールに対してずれ
    た位置にそれぞれ配置されている複数の板状の前記第2
    成形ツールと、 前記第2成形ツールを保持する第2ブロックと、 前記第1ブロックと前記第2ブロックが相対的に近づく
    と、各前記第1成形ツールの間隔を小さくしかつ各前記
    第2成形ツールの間隔を小さくし、各前記第1成形ツー
    ルの先端部を前記板状の一方の面に押しつけかつ各前記
    第2成形ツールの先端部を前記板状の他方の面に押しつ
    けることで交互にコルゲートの山部とコルゲートの谷部
    を曲げ成形させるための成形ツール案内部と、を備える
    ことを特徴とするコルゲートフィンの成形装置。
  2. 【請求項2】 前記第1成形ツールの先端部と前記第2
    成形ツールの先端部が平坦面である請求項1に記載のコ
    ルゲートフィンの成形装置。
  3. 【請求項3】 前記成形ツール案内部は、 各前記第1成形ツールを前記第1ブロックに対して保持
    している第1ガイド軸と、 各前記第2成形ツールを前記第2ブロックに対して保持
    している第2ガイド軸と、 各前記第1成形ツールを相互に連結している第1リンク
    部と、 各前記第2成形ツールを相互に連結している第2リンク
    部と、 前記第1ブロックが前記第2ブロックに近づくと前記第
    1成形ツールを前記第1ガイド軸に沿って押して各前記
    第1成形ツールの間隔を小さくする第1押圧部と、 前記第1ブロックが前記第2ブロックに近づくと前記第
    2成形ツールを前記第2ガイド軸に沿って押して各前記
    第2成形ツールの間隔を小さくする第2押圧部と、を有
    する請求項1に記載のコルゲートフィンの成形装置。
  4. 【請求項4】 前記第1押圧部は前記第2ブロックに固
    定されており、前記第2押圧部は前記第1ブロックに固
    定されている請求項3に記載のコルゲートフィンの成形
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第1成形ツールは、第1カムフォロ
    アを有し、前記第1押圧部は、前記第1カムフォロアを
    案内して各前記第1成形ツールの間隔を小さくするため
    の第1カム面を有し、 前記第2成形ツールは、第2カムフォロアを有し、前記
    第2押圧部は、前記第2カムフォロアを案内して各前記
    第2成形ツールの間隔を小さくするための第2カム面を
    有する請求項4に記載のコルゲートフィンの成形装置。
  6. 【請求項6】 前記コルゲートフィンは、回路の発熱素
    子が発生する熱を放熱するヒートシンクのための放熱フ
    ィンである請求項1に記載のコルゲートフィンの成形装
    置。
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