JP2003015445A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置

Info

Publication number
JP2003015445A
JP2003015445A JP2001202385A JP2001202385A JP2003015445A JP 2003015445 A JP2003015445 A JP 2003015445A JP 2001202385 A JP2001202385 A JP 2001202385A JP 2001202385 A JP2001202385 A JP 2001202385A JP 2003015445 A JP2003015445 A JP 2003015445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endless belt
roller
magnetic flux
generating means
fixing roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001202385A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Motomura
修二 本村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001202385A priority Critical patent/JP2003015445A/ja
Publication of JP2003015445A publication Critical patent/JP2003015445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転体である定着ローラの外側に磁束生成手段
を配置して定着ローラを誘導加熱する定着装置であっ
て、磁束生成手段の温度が過剰に上昇することなく、磁
束生成手段による定着ローラの加熱効率が高く、磁束生
成手段の存在が定着ローラに傷を生ぜしめることが無
い、定着性の良好な定着装置を提供する。 【解決手段】本発明の定着装置は、磁束の作用によって
発熱する誘導発熱体を有する定着ローラ1−1と、該定
着ローラ1−1と相互に圧接される加圧ローラ1−2
と、定着ローラ1−1の外周面に対向して配設され該定
着ローラに磁束を供給する磁束生成手段(コイル1−7
とコイル保持部材1−8)と、定着ローラ1−1と接触
し前記磁束生成手段を囲む回転可能な無端ベルト1−9
とを有し、定着ローラ1−1と加圧ローラ1−2との間
に記録媒体1−13を通過させて記録媒体上の未定着画
像Tを記録媒体に加熱定着させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上の未定
着画像を記録媒体に加熱定着させる定着装置、およびそ
の定着装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシ
ミリ、印刷装置等の画像形成装置においては、電子写真
方式等の作像プロセス機構により、シート状の記録媒体
上に未定着トナー像を転写方式または直接方式で形成担
持させる。この未定着トナー像のトナーは簡単に剥がれ
落ちるので、トナーに熱あるいは圧力、もしくは熱と圧
力の両方を加えることによりトナーを融解させ変形させ
た後、冷却凝固させて、シート状の記録媒体表面に永久
的に固着させることが必要となる。この工程は定着プロ
セスと呼ばれている。シート状の記録媒体としては、A
4サイズやA3サイズあるいはB5サイズやB4サイズ
などにカットされた普通紙やOHPシート等が一般的に
用いられている。定着プロセスを実現するには色々な方
法があるが、熱と圧力の両方を加える方法が最も普及し
ており、その際の加熱方式として、従来から熱ローラ定
着方式、フィルム加熱定着方式、ベルト加熱定着方式な
どの接触加熱定着方式が一般に用いられている。
【0003】熱ローラ定着方式、フィルム加熱定着方
式、およびベルト加熱定着方式の定着装置は、回転可能
な中空あるいは中実の円筒形状の物体(以後、回転体と
呼ぶ)と該回転体に圧接してシート状の記録媒体を挟持
する加圧部材とを有している。回転体はそれに接してあ
るいはその近傍に配置した発熱体により加熱されるか、
あるいは回転体の一部または全部が発熱体からなり自己
発熱する。熱ローラ定着方式では、回転体を定着ローラ
または熱ローラと呼んでいる。回転体と回転体を加熱す
る発熱体とを合わせて、定着ローラあるいは熱ローラと
呼ぶ場合もある。尚、本発明に係る熱ローラ定着方式の
場合には、回転体のみを定着ローラと呼ぶことにする。
さらに、加圧部材がある程度の厚みを持った中空あるい
は中実の円筒の形状をしている場合は、加圧部材は加圧
ローラと呼ばれる。また、加圧部材が薄くて変形しやす
い中空の円筒形状あるいはベルト形状の場合は、加圧部
材を加圧ドラムあるいは加圧ベルトと呼ぶ。
【0004】シート状の記録媒体は、前記定着ローラあ
るいは前記加圧部材の回転運動に従動して定着ローラと
前記加圧部材の間を搬送される。そして、定着ローラと
加圧部材との圧接部(通常、ニップ部と呼ばれている)
において、シート状の記録媒体上のトナーは、定着ロー
ラの熱により融解し、定着ローラと加圧部材から作用す
る圧力により記録媒体に押し付けられて変形した後、冷
却により凝固して記録媒体に定着する。通常、前記定着
ローラには温度検知器(サーミスタや熱電対等の温度セ
ンサー)が取り付けられており、ニップ部の温度が定着
に適した温度に維持されるように、熱源への電力供給が
制御される。
【0005】定着ローラを加熱する方法の1つに電磁誘
導作用による発熱現象を利用する誘導加熱方式がある。
これは、交番磁界中に導電体を置くと電磁誘導により導
電体中に渦電流が流れ、その渦電流により発生するジュ
ール熱により導電体が発熱する現象を利用して定着ロー
ラを加熱するものである。すなわち、定着ローラの一部
または全部を導電体で構成し、コイル線のみ、あるいは
コイル線とコア等からなる磁束生成手段を、定着ローラ
の内部または外部に配置し、この磁束生成手段のコイル
線に交流電流を流して生じた交番磁界により定着ローラ
内の導電体に誘導渦電流を発生させ、その渦電流と定着
ローラ内の導電体自身の抵抗によって定着ローラ内の導
電体をジュール発熱させる。この誘導加熱方式は、電気
から熱への変換効率を大きく向上させることができ、ま
た、定着ローラの肉厚が厚い場合でもその表面近傍の薄
い層のみを発熱させることができるという長所を有して
いる。尚、ここでは、コイル線だけでなく、コイル線を
巻くボビン等の形状保持部材が設けられていた場合はそ
の形状保持部材を含めて、また、磁束の空間分布を調整
するためのコアが設けられていた場合はそのコアを含め
て、また、コイル線とコアを熱的に保護する断熱部材あ
るいはそれらを機械的に保護する保護部材がコイル線あ
るいはコアに配設されていた場合はその断熱部材あるい
は保護部材を含めて、磁束生成手段と呼ぶことにする。
ただし、コイル線に電力を供給する手段は磁束生成手段
表現の対象には含めないことにする。
【0006】磁束生成手段として磁束生成コイルを定着
ローラの外部空間に置くと、定着ローラのうち定着に利
用される外側表面に近い部分を集中的に加熱できるので
ウォームアップタイムを短縮でき、磁束生成コイルの電
気抵抗により生じた熱を放熱させ易いので、磁束生成コ
イルが高温になって発熱効率が下がったりコイルの被覆
材が破壊されたりするのを防ぎ易く、組立工程が容易で
あり、事故や寿命により交換が必要になったときに磁束
生成手段を取り外し易い、という利点がある。そのよう
な、定着ローラの外部空間に置いた磁束生成手段を用い
た定着装置の従来技術として、特開平7−295414
号公報、特開平10−63126号公報、特開平10−
74007号公報、特開平11−297462号公報、
特開平11−297463号公報、特開2000−29
340号公報、特開2000−131981号公報、特
開2000−172098号公報、特開2000−18
1258号公報、特開2001−5315号公報に開示
されたものがある。また、特許第2616433号公報
に開示されたものがある。これらの従来技術において用
いられている磁束生成手段には、図13に示した磁束生
成手段の長手方向に垂直な断面図に示すような、定着ロ
ーラの表面に沿って湾曲した2次元曲面内に導電性線材
13−1を長細い渦巻き状に巻回してコイルとなし、そ
のコイルに接して支持材あるいはコア13−2を配設し
たもの(特開平7−295414号公報、特開平11−
297462号公報、特開平11−297463号公
報、特開2000−181258号公報、特開2001
−5315号公報)、それに類似していてコイルの巻き
方が異なるもの(特開平10−63126号公報)、図
14に示すように、長手方向に垂直な断面がE字型であ
るコア14−1の中央突起部に導電性線材14−2を巻
き、コア14−1の突起部が定着ローラに向くように配
置したもの(特開2000−29340号公報等)、図
15に示すように、図14と同形状のコア14−1と導
電性線材14−2を備え、かつ定着ローラに向いた面を
断熱部材15−1で覆ったもの(特開平10−7400
7号公報)などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の磁束生成手段で
定着ローラを加熱する方式においては、電気から熱への
変換効率を高めるために、磁束生成手段を定着ローラに
なるべく近付けるのが望ましい。しかし、磁束生成手段
を定着ローラに近付けると、定着ローラからの熱を受け
て磁束生成手段が高温になり、コイルの電気抵抗が上が
ることにより発熱効率が下がったり、コイルの被覆材が
破壊されたりする可能性が生じる。そのため、磁束生成
手段の定着ローラに面した部分に断熱材を設けるのが望
ましいが、そうすると、断熱材を設けない場合に比べて
磁束生成手段のコイルと定着ローラとの距離がその断熱
材の厚みだけ余計に離れるため、磁束生成手段のコイル
と定着ローラとの距離が広がらないようにするために
は、断熱材と定着ローラとの距離を極めて小さくする
か、あるいは断熱材を定着ローラに接触させる必要があ
る。そのように断熱材と定着ローラとの距離を極めて小
さくするか、あるいは断熱材を定着ローラに接触させた
場合、断熱材と定着ローラとの間に入り込んだ異物ある
いは断熱材が、回転する定着ローラを擦ることにより、
定着ローラの表面に傷がついてしまうという不具合があ
る。そして定着ローラの表面に傷がつくと、定着不良が
生じてしまうという問題がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、回転体(定着ローラ)の外側に磁束生成手段を配
置して回転体を誘導加熱する定着装置であって、磁束生
成手段の温度が過剰に上昇することなく、磁束生成手段
による回転体の加熱効率が高く、また、磁束生成手段の
存在が回転体に傷を生ぜしめることが無い、定着性の良
好な新規な構成の定着装置を提供することを目的とし、
さらには、その定着装置を備えた省エネルギー効果の高
い画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、請求項1記載の定着装置は、磁束の作用
によって発熱する誘導発熱体を有する回転体(定着ロー
ラ)と、該回転体と相互に圧接される加圧部材と、前記
回転体の外周面に対向して配設され該回転体に磁束を供
給する磁束生成手段と、前記回転体と接触し前記磁束生
成手段を囲む回転可能な無端ベルトとを有し、前記回転
体と前記加圧部材との間に記録媒体を通過させて記録媒
体上の未定着画像を記録媒体に加熱定着させることを特
徴とするものである。また、請求項2記載の定着装置
は、請求項1の構成に加えて、前記無端ベルトに熱伝導
率の小さい材料からなる層を設けるか、あるいは、前記
無端ベルト全体を熱伝導率の小さい材料から構成したこ
とを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の定着装置は、請求項1また
は2の構成に加えて、前記無端ベルトの回転体に面した
部分を2つの回転自在な無端ベルト架張部材の間に張り
渡したことを特徴とするものである。また、請求項4記
載の定着装置は、請求項1または2の構成に加えて、前
記磁束生成手段は、コイルと該コイルを保持するコイル
保持部材を有し、前記無端ベルトとの接触面を平滑にし
て摩擦係数を低下させた磁束生成手段のコイル保持部材
を、該無端ベルトを張り渡す無端ベルト架張部材として
使用することを特徴とするものである。
【0011】請求項5記載の定着装置は、請求項3の構
成に加えて、前記無端ベルトの回転体に面した部分を張
り渡す2つの無端ベルト架張ローラと回転体との距離
が、それら2つの無端ベルト架張ローラの少なくとも一
方と回転体の間に物体が介在するときに、物体が介在す
る位置で広がることが可能なように、前記無端ベルト架
張ローラを回転体に押し当てる、押圧機構を備えている
ことを特徴とするものである。また、請求項6記載の定
着装置は、請求項5の構成に加えて、前記回転体の回転
方向の上流側に配設した無端ベルト架張ローラと回転体
との距離が所定の距離に達したかどうかを判定する機構
と、前記回転体の回転方向の上流側に配設した無端ベル
ト架張ローラと回転体との距離が所定の距離に達した場
合に回転体の回転を止めかつ磁束生成手段への電力供給
を絶つ制御機構を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項7記載の定着装置は、請求項3の構
成に加えて、前記無端ベルトあるいは前記無端ベルト架
張部材である無端ベルト架張ローラの回転速度が所定の
速度以下になったかどうかを検知する計測機構と、前記
無端ベルトあるいは無端ベルト架張ローラの回転速度が
所定の速度以下になった場合に、回転体の回転を止めか
つ磁束生成手段への電力供給を絶つ制御機構を備えてい
ることを特徴とするものである。また、請求項8記載の
定着装置は、請求項3の構成に加えて、前記無端ベルト
架張部材である無端ベルト架張ローラを、非磁性体で構
成したことを特徴とするものである。さらに請求項9記
載の定着装置は、請求項1,2または3の構成に加え
て、前記磁束生成手段は、コイルと該コイルを保持する
コイル保持部材を有し、前記無端ベルトを張り渡す部材
を、磁束生成手段のコイル保持部材に取り付けたことを
特徴とするものである。
【0013】請求項10記載の画像形成装置は、シート
状の記録媒体上にトナー像を形成担持させる像形成手段
と、該トナー像を担持した前記記録媒体を加熱処理する
像定着手段とを有する構成であって、前記像定着手段と
して、請求項1〜9の何れか一つに記載の定着装置を備
えたことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成、動作および
作用を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【0015】(実施形態1)まず本発明の第1の実施形
態について説明する。図1は本発明の一実施例を示す定
着装置の概略断面図であり、定着装置の長手方向に垂直
な断面を示している。図1において、符号1−1は回転
体である定着ローラ、1−2は加圧部材である加圧ロー
ラ、1−3は定着ローラ1−1の回転の向きを示す実在
しない矢印、1−4は記録媒体(普通紙、OHPシート
等)1−13を定着ローラ1−1から分離させるための
分離爪、1−5は定着ローラ1−1の表面温度を検知す
る温度検知器、1−6は定着ローラ1−1の表面を清掃
するクリーニング部材、1−7は磁束生成手段のコイ
ル、1−8はコイル1−7を保持するためのコイル保持
部材、1−9は定着ローラ1−1と接触し磁束生成手段
を囲む回転可能な無端ベルト、1−10,1−11,1
−12は無端ベルト1−9を回転可能に保持するための
ベルト架張部材であるベルト架張ローラである。この定
着装置の定着ローラ1−1と加圧ローラ1−2の圧接部
(ニップ部)に、実在しない矢印1−14で示しすよう
に、未定着トナー像Tを担持したシート状の記録媒体1
−13が進入し、加熱・加圧による定着が行なわれる。
【0016】定着ローラ1−1は、例えば、外径40m
m、厚さ1.0mmのステンレススチール(SUS)円
管からなる芯金層の表面に、厚さ15μmのPTFE
(四フッ化エチレン(テフロン(商品名)とも言う))
からなる離型層を設けたものである。ただし、本発明は
この大きさと層構成の定着ローラに限らず、種々の大き
さや層構成のものが適用可能である。例えば、芯金層は
SUSに限らず、磁性体(ここで言う磁性体とは、定着
温度以上の高温まで強磁性を保つ強磁性体のことであ
る)であれば何でも用いることができる。例を挙げる
と、鉄、ニッケル、コバルト、あるいはそれらの合金が
使える。また、芯金層は1層に限るものではなく、アル
ミニウム、銅などの非磁性体からなる層と磁性体からな
る層との2層構造にしても良いし、さらに層を追加して
3層以上にしても良い。また、芯金層と離型層以外に断
熱層や弾性層などの別の層を設けても良い。離型層の材
料もPTFEに限るものではなく、種々のフッ素系樹脂
等が利用できる。尚、ここで言っている定着ローラは、
従来技術の説明の中で述べたように回転体部分のみを指
し、その外部あるいは内部空間に配設した加熱手段を含
めないで定着ローラと呼んでいる。また、図1では、定
着ローラ1−1を実際よりも厚肉に描いている。
【0017】加圧ローラ1−2は、芯金の回りに厚さ5
mmのシリコーンゴム層を設け、さらにその外側を厚さ
50μmのPTFEキャップで覆った構造である。加圧
ローラの外径は、40mmである。定着ローラ1−1と
加圧ローラ1−2は、図示していない圧接機構により、
ニップ幅が4mmになるように圧接してある。ただし、
本発明の適用対象はこの加圧ローラに限らず、任意の層
構成と径と厚さの加圧ローラを適用可能である。また、
ニップ幅も4mmに限るものではない。さらに、加圧ロ
ーラ以外の加圧手段も適用可能であり、例えば加圧ドラ
ムや加圧ベルト等を用いることができる。
【0018】定着ローラ1−1は、図示していない駆動
手段により、図の矢印1−3の方向に回転駆動され、そ
の回転に連れて加圧ローラ1−2が従動回転する。この
定着ローラ1−1と加圧ローラ1−2の圧接部(ニップ
部)に未定着トナー像Tを担持したシート状の記録媒体
1−13が搬送され、記録媒体1−13が圧接部を通過
している間に、熱と圧力によりトナー像Tが記録媒体上
に定着する。また、ニップ部の出口の外側には、ニップ
部を通過して出てきた記録媒体1−13を定着ローラ1
−1から分離させるための分離爪1−4が設けてある。
【0019】定着ローラ1−1には温度検知器(サーミ
スタや熱電対等の温度センサー)1−5が取り付けてあ
り、その温度検知器1−5により検知された温度に基づ
いて、図示しない制御機構により磁束生成手段に投入す
る電力を調整して、定着ローラ1−1の温度を所定の温
度に制御する。温度検知器1−5は定着ローラ1−1が
磁束生成手段に対向した位置を通過して加熱された後の
温度を検知するために、温度検知器1−5は、定着ロー
ラ1−1が回転する方向における磁束生成手段より下流
側に設置するのが望ましいが、磁束生成手段より上流側
に設置しても、あるいは磁束生成手段の中に設置しても
構わない。
【0020】定着ローラ1−1には、定着ローラ1−1
に付着した未定着トナーや紙粉等を除去するために、ブ
レードやブラシ等のクリーニング部材1−6が取り付け
てある。そして未定着トナーや紙粉等が磁束生成手段と
定着ローラ1−1との間に詰らないように、クリーニン
グ部材1−6は、定着ローラ1−1が回転する方向にお
いて磁束生成手段より上流側に設置する。また、定着ロ
ーラ1−1にはオフセット防止用の離型剤を定着ローラ
1−1に塗布する離型剤塗布部材(非図示)を設けても
良い。さらに、定着ローラ1−1の異常昇温を検知して
磁束生成手段への通電を切断するためのサーモスタット
(非図示)を定着ローラ1−1に配設してもよい。
【0021】図1に示す構成の定着装置では、定着ロー
ラ1−1の外側表面に対向して、コイル1−7とコイル
保持部材1−8からなる磁束生成手段が設けられてい
る。図2は磁束生成手段のコイル1−7とコイル保持部
材1−8の一例を示す平面図であり、この磁束生成手段
は、図2に示すように、コイル1−7を形成する巻回し
た直径約2mmのリッツ線2−1を、定着ローラ1−1
の曲率に合わせて湾曲させた周方向の幅が40mmの長
方形状の合成樹脂製の板2−2からなるコイル保持部材
1−8の片面に固定したものである。このコイル保持部
材1−8を形成する合成樹脂製の板2−2の定着ローラ
1−1の長手方向の長さは、定着ローラ1−1の長さよ
りも少し長くしてある。リッツ線2−1は外周を絶縁し
た銅の細線を複数本束ねたものである。図2に示すよう
に、リッツ線2−1は、コイル保持部材である合成樹脂
製の板2−2の長手方向に長く伸びた渦巻き状のコイル
1−7を形成している。また、リッツ線2−1は、コイ
ル保持部材である合成樹脂製の板2−2の長手方向の端
近くに達するまでの長さで巻いてある。図2では、コイ
ル1−7はリッツ線2−1を5巻きしてあるが、本発明
はその巻き数に限るものではない。
【0022】図3は、図2の破線2−3で示した位置で
の断面図であり、図中の符号3−1がリッツ線、3−2
がコイル保持部材となる合成樹脂製の板である。コイル
保持部材3−2(1−8)は、定着ローラの外周面と上
記リッツ線3−1との距離が定着ローラの周方向に一定
になるように位置を調整して設置してある。コイル保持
部材3−2(1−8)の材料は、合成樹脂に限らず、セ
ラミックス等の非磁性無機材料であっても良く、あるい
はフェライトのような高透磁率で非導電性の磁性体であ
っても良い。また、複数の材料からなるものであっても
よい。また、1枚の板でなく、複数の部材を格子状や梯
子状等に組み合わせて構成したものであってもよい。図
示していないが、磁束漏洩防止用にコイル保持部材3−
2(1−8)の近傍に高透磁率の磁性体からなるコアを
配設してもよい。また、磁束を定着ローラ1−1に導く
ために、コイル1−7が存在している位置から定着ロー
ラ1−1に向けて突出したコアを配設してもよい。コア
の材料は、フェライトが望ましいが、鉄、パーマロイ等
の透磁率の高い材料を用いても良い。
【0023】磁束生成手段のコイル1−7を構成するリ
ッツ線には、図示しない電源により例えば周波数30k
Hzの交番電流を供給する。ただし、本発明の構成で
は、30kHz以外の周波数でも成り立つ。この交番電
流により磁束生成手段のコイル1−7が交番磁束を発生
し、その交番磁束は定着ローラ1−1の導電性磁性体層
(本実施例の場合はSUSからなる芯金層)に渦電流を
発生させる。この渦電流と導電性磁性体層の電気抵抗に
より、導電性磁性体層にジュール熱が生じ、導電性磁性
体層が発熱する。
【0024】図1に示す構成の定着装置では、磁束生成
手段を囲むようにして、3つの架張ローラ1−10,1
−11,1−12が配設されており、この3つの架張ロ
ーラ1−10,1−11,1−12の外側には、厚さ1
00μm、長さ120mm、幅が磁束生成手段のコイル
1−7の長手方向の長さにほぼ等しいポリイミド製の無
端ベルト1−9を張り渡してある。この無端ベルト1−
9は、第1の架張ローラ1−10と第2の架張ローラ1
−11により定着ローラ1−1に接触させられている。
また、無端ベルト1−9が磁束生成手段に接触しないよ
うに、磁束生成手段と無端ベルト1−9との間隔を確保
するための第3の架張ローラ1−12が設けてある。3
つの架張ローラ1−10,1−11,1−12は自転可
能に設置してあり、無端ベルト1−9は定着ローラ1−
1の回転に従動して定着ローラ1−1と同じ速さで回転
する。3つの架張ローラ1−10,1−11,1−12
は何れも直径6mmのアルミニウム製の円柱である。た
だし、材料はアルミニウムに限らず、銅などの非磁性金
属、合成樹脂、セラミックス等の非磁性無機材料であっ
ても良い。また、架張ローラ1−10,1−11,1−
12に鉄などの磁性金属を使った場合は、磁束生成手段
からの漏れ磁束により架張ローラが誘導加熱されるもの
の、漏れ磁束が多くなければ、架張ローラの材料に鉄な
どの磁性金属を使っても構わない。また、架張ローラは
複数の材料からなるものであってもよく、例えば、アル
ミニウム製の円柱の回りにシリコーンゴムの層を設けた
ものであっても良い。ただし、架張ローラが無端ベルト
から奪う熱量がなるべく少なくなるように、架張ローラ
には熱容量と熱伝導率が小さい材料を用いるのが好まし
い。
【0025】無端ベルト1−9の材料は、ポリイミドに
限らず、曲がり易く引っ張り強度があり高温で安定な非
磁性体なら材料として使える。一例として、シリコーン
ゴムの表面にPTFE層を設けたものが使える。また、
無端ベルト1−9が定着ローラ1−1から奪う熱量が少
なくなるように、無端ベルト1−9の熱容量をなるべく
小さくするのが望ましい。その為には、無端ベルト1−
9の材料として比熱が小さい材料を使用するのが望まし
いが、無端ベルト1−9が十分薄い場合、例えば厚さが
100μm以下の場合は、比熱が特に小さくなくても無
端ベルトの熱容量は十分小さくなるので、特に比熱が小
さい材料を使用する必要はない。無端ベルト1−9の熱
容量が小さくない場合は、無端ベルト1−9の定着ロー
ラ1−1に向いた表面、あるいは無端ベルト1−9の内
部の定着ローラ1−1に向いた表面に近い位置に、熱伝
導率の小さい材料、例えば発泡シリコーンからなる層を
設けるのが望ましい。また、無端ベルト1−9の熱容量
が小さい場合でも、無端ベルト1−9を経由して架張ロ
ーラ1−10,1−11,1−12へ逃げる熱量および
無端ベルト1−9の表面から空気中へ逃げる熱量を少な
くするために、無端ベルト1−9に熱伝導率の小さい材
料からなる層を設けるか、無端ベルト全体を熱伝導率の
小さい材料から構成することが望ましい。尚、無端ベル
ト1−9と架張ローラ1−10,1−11,1−12の
寸法は本実施例の値に限るものではない。
【0026】第1の架張ローラ1−10と第2の架張ロ
ーラ1−11はバネにより定着ローラ1−1に押しつけ
てある。また、第3の架張ローラ1−12は、バネによ
り定着ローラ1−1から遠ざける方向に引いてある。そ
の様子を図4に示す。図4において、符号4−1は定着
ローラ、4−2は加圧ローラ、4−3は第1の架張ロー
ラ、4−4は第2の架張ローラ、4−5は第3の架張ロ
ーラ、4−6は第1のバネ、4−7は第2のバネ、4−
8は第3のバネ、4−9は無端ベルトである。図1に示
したその他の部材は、図4では図示を省略してある。第
1の架張ローラ4−3は、第1のバネ4−6により定着
ローラ4−1に押しつけてある。第2の架張ローラ4−
4は、第2のバネ4−7により定着ローラ4−1に押し
つけてある。第3の架張ローラ4−5は、第3のバネ4
−8により定着ローラ4−1から遠ざかる方向に引いて
ある。無端ベルト4−9と定着ローラ4−1の間に紙な
どの異物が入ってきたときは、異物が定着ローラ4−1
の回転に連れて定着ローラ4−1と無端ベルト4−9に
挟まれて搬送される際に、異物の圧力により第1の架張
ローラ4−3および第2の架張ローラ4−4が定着ロー
ラ4−1から押し離されるため、異物が第1の架張ロー
ラ4−3あるいは第2の架張ローラ4−4の手前で留ま
ることなく隙間を通過し、そのまま無端ベルト4−9と
定着ローラ4−1に挟まれて無端ベルト4−9と定着ロ
ーラ4−1の接触部分の端まで搬送され接触部分から排
出される。また、第3の架張ローラ4−5が第3のバネ
4−8により定着ローラ4−1から遠ざかる方向に引い
てあるため、異物の圧力により第1の架張ローラ4−3
および第2の架張ローラ4−4が定着ローラ4−1から
押し離された際に、無端ベルト4−9が弛むことが無
い。
【0027】尚、言葉の使い方として、ここでは、無端
ベルトと3つの架張ローラは、磁束生成手段の一部とは
見なさない。すなわち、コイルとコイル保持部材および
コアが有る場合はコイルとコイル保持部材にコアを含め
たものを磁束生成手段と呼び、無端ベルトと架張ローラ
は磁束生成手段には含めないことにする。
【0028】さらに、磁束生成手段は図1に示したもの
に限るものではなく、また、架張ローラの数も3つに限
るものではない。ここで、図5、図6はそれぞれ本発明
の別の実施例を示す定着装置の概略断面図であり、図1
に示したものとは別の磁束生成手段を用いた例を示して
いる。図5において、符号5−1は定着ローラ、5−2
は加圧ローラ、5−3は磁束生成手段のコイル、5−4
は磁束生成手段のコイル保持部材を兼ねたコア、5−5
は磁束生成手段を取り囲む無端ベルト、5−6,5−
7,5−8,5−9は無端ベルトを張り渡すための架張
ローラである。その他の図1に示した部材(分離爪等)
は、図5では図示を省略してある。また、図6におい
て、符号6−1は定着ローラ、6−2は加圧ローラ、6
−3は磁束生成手段のコイル、6−4は磁束生成手段の
コイル保持部材を兼ねたコア、6−5は磁束生成手段を
取り囲む無端ベルト、6−6,6−7,6−8,6−9
は無端ベルトを張り渡すための架張ローラである。その
他の図1に示した部材(分離爪等)は、図6では図示を
省略してある。尚、図5、図6において、定着ローラや
加圧ローラの構成は図1と同様である。
【0029】(実施形態2)次に本発明の第2の実施形
態について説明する。図1に示した構成の定着装置にお
いて、無端ベルト1−9を定着ローラ1−1に接触させ
ると、定着ローラ1−1の熱が無端ベルト1−9を経由
して架張ローラ1−10,1−11,1−12に逃げる
ので、その分、定着ローラ1−1を加熱しにくくなる。
従って、架張ローラの数を減らせば、その分だけ架張ロ
ーラに逃げる熱が少なくなり好ましい。そこで、本実施
形態では、上述の図1の第3の架張ローラ1−12を取
り去り、図1のコイル保持部材1−8のコイルが配設し
てある面と反対側の面を平滑にして摩擦係数を低下さ
せ、このコイル保持部材1−8を、無端ベルトを張り渡
す無端ベルト架張部材として使用して、無端ベルト1−
9をその上で滑らせるようにした。図7にその定着装置
の一実施例を示す。
【0030】図7において、符号7−1は定着ローラ、
7−2は加圧ローラ、7−3は定着ローラ7−1の回転
の向きを示す実在しない矢印、7−4は記録媒体(普通
紙、OHPシート等)7−14を定着ローラ7−1から
分離させるための分離爪、7−5は定着ローラ7−1の
表面温度を検知する温度検知器、7−6は定着ローラ7
−1の表面を清掃するクリーニング部材、7−7は磁束
生成手段のコイルであり、これらの構成部材は、それぞ
れ図1の符号1−1から1−7までの構成部材と同じも
のなので説明を省略する。また、符号7−14は未定着
トナー像Tを担持した記録媒体であり、図1の符号1−
13と同じものなので説明を省略する。
【0031】図7の符号7−8は、上述の図1のコイル
保持部材1−8と同様のものであるが、ここではコイル
保持部材7−8のコイル7−7が配設してある面と反対
側の面を平滑にして、無端ベルトとの摩擦を減らしてあ
る。符号7−9は磁束生成手段の外側を取り巻く無端ベ
ルトであり、自転可能に設置した第1の架張ローラ7−
10と第2の架張ローラ7−11とにより、定着ローラ
7−1に押し付けられている。第1の架張ローラ7−1
0はバネ7−12により、第2の架張ローラ7−11は
バネ7−13により、それぞれ定着ローラ7−1に押し
つけてある。2つの架張ローラ7−10,7−11が無
端ベルト7−9の回転に従動して回転し、また、無端ベ
ルト7−9はコイル保持部材7−8の上を滑るので、無
端ベルト7−9は、定着ローラ7−1の回転に従動して
回転する。
【0032】無端ベルト7−9は薄くて熱容量が小さい
ので、無端ベルト7−9が吸収する熱量に比べて架張ロ
ーラ7−10,7−11が吸収する熱量の方がずっと多
い。従って、図7に示した構成のように架張ローラの数
を減らすことは、無端ベルト7−9が定着ローラ7−1
から奪う熱量を減らす上で大きな効果がある。
【0033】尚、架張ローラを全く無くしても良い。図
8に架張ローラを無くした場合の定着装置の一実施例を
示す。図8において、符号8−1は定着ローラ、8−2
は加圧ローラ、8−3は定着ローラ8−1の回転の向き
を示す実在しない矢印、8−4は記録媒体(普通紙、O
HPシート等)8−12を定着ローラ8−1から分離さ
せるための分離爪、8−5は定着ローラ8−1の表面温
度を検知する温度検知器、8−6は定着ローラ8−1の
表面を清掃するクリーニング部材、8−7は磁束生成手
段のコイルであり、これらの構成部材は、それぞれ図1
の符号1−1から1−7までの構成部材と同じものなの
で説明を省略する。また、符号8−12は未定着トナー
像Tを担持した記録媒体であり、図1の符号1−13と
同じものなので説明を省略する。
【0034】図8の符号8−8は、上述の図1のコイル
保持部材1−8と同様のものであるが、ここではコイル
保持部材8−8のコイル8−7が配設してある面と反対
側の面を平滑にして、無端ベルト8−9との摩擦を減ら
してある。さらに、コイル保持部材8−8の定着ローラ
周方向の両端部を延長して円弧状に折り曲げてあり、そ
の外側に張り渡した無端ベルト8−9が滑らかな曲線を
描いて磁束生成手段の回りを取り巻くようにしてある。
さらに、コイル保持部材8−8の円弧状に折り曲げた部
分が、無端ベルト8−9を定着ローラ8−1に押し付け
るように、コイル保持部材8−8の位置を設定してあ
る。また、コイル保持部材8−8の円弧状に折り曲げた
部分も平滑にしてあるので、無端ベルト8−9はコイル
保持部材8−8の平滑な面を滑りながら、定着ローラ8
−1の回転に従動して回転する。
【0035】この図8に示した構成では、コイル保持部
材8−8のコイルが配設してある面と反対側の面を平滑
にして摩擦係数を低下させ、コイル保持部材8−8を無
端ベルトを張り渡す無端ベルト架張部材として使用して
無端ベルト8−9をその上で滑らせるようにし、架張ロ
ーラを無くしたので、無端ベルト8−9が定着ローラ8
−1から奪う熱量を減らす上で大きな効果がある。ま
た、架張ローラを無くしたので、部品数の削減による低
コスト化も図れる。
【0036】(実施形態3)次に本発明の第3の実施形
態について説明する。第1の実施形態で示した磁束生成
手段とその周囲を取り巻く無端ベルトおよび無端ベルト
の架張ローラを一体化すると、取扱い上便利である。本
実施形態は、それらを一体化したものである。図9は磁
束生成手段とその周囲を取り巻く無端ベルトおよび無端
ベルトの架張ローラを一体化した構成の一実施例を示す
定着装置の概略断面図である。図9において、符号9−
1は定着ローラ、9−2は加圧ローラ、9−3は磁束生
成手段のコイル、9−4は磁束生成手段のコイル保持部
材、9−5は無端ベルト、9−6は第1の架張ローラ、
9−7は第2の架張ローラ、9−8は第3の架張ローラ
である。尚、分離爪などの図1に示したその他の部材
は、図9では図示を省略してある。また、定着ローラ9
−1、加圧ローラ9−2、コイル9−3、および無端ベ
ルト9−5は、第1の実施形態で説明したものと同様の
ものである。
【0037】以上の符号9−1から9−8の構成部材
は、定着装置の長手方向に垂直な1断面を示したもので
ある。さらに、図9にはこの断面図に重ねて、磁束生成
手段の長手方向の両端部に設けた架張ローラ保持機構9
−9,9−10,9−11,9−12,9−13を示し
てある。図9において、符号9−9は、コイル保持部材
9−4に設けた凸部であり、9−10は第1の架張ロー
ラ9−6をコイル保持部材の凸部9−9に取り付けるた
めのアルミニウム製の第1のアームであり、9−11は
第2の架張ローラ9−7をコイル保持部材の凸部9−9
に取り付けるためのアルミニウム製の第2のアームであ
る。第1のアーム9−10と第2のアーム9−11は、
コイル保持部材9−4の凸部9−9に取り付けた位置で
回転可能に取り付けてある。また、符号9−12は第3
の架張ローラ9−8を第1の架張ローラ9−6および第
2の架張ローラ9−7から遠ざかる方向に押すためのバ
ネであり、9−13は第1のアーム9−10と第2のア
ーム9−11のなす角を狭める方向に2つのアームを引
き寄せるためのバネである。
【0038】この磁束生成手段(コイル9−3とコイル
保持部材9−4)と無端ベルト9−5と架張ローラ9−
6,9−7,9−8と架張ローラ保持機構9−9〜9−
13からなる複合体を、図示していない押し当て機構に
より、実在しない矢印9−14で示す方向に、第1の架
張ローラ9−6と第2の架張ローラ9−7が無端ベルト
9−5を挟んで定着ローラ9−1に押し当てられるま
で、定着ローラ9−1に押し付けて設置した。コイル9
−3に供給する電流は第1の実施形態と同じである。
尚、第1の架張ローラ9−6と第2の架張ローラ9−7
を、無端ベルト9−5を挟んで定着ローラ9−1に押し
当てられるまで押し付けることは必ずしも必要ではな
く、無端ベルト9−5の第1の架張ローラ9−6と定着
ローラ9−1とに挟まれている部分で、無端ベルト9−
5と定着ローラ9−1との間に隙間が有っても差し支え
なく、同様に第2の架張ローラ9−7と定着ローラ9−
1とに挟まれている部分で、無端ベルト9−5と定着ロ
ーラ9−1との間に隙間が有っても差し支えない。
【0039】(実施形態4)次に本発明の第4の実施形
態について説明する。本実施形態の定着装置は、次に述
べる無端ベルト回転速度計測機構と、その回転速度が一
定の値以下になった場合は磁束生成手段への電力供給を
断ち、かつ定着ローラの回転を止める制御機構を付加し
てある以外は、第1の実施形態と同様の構成のものであ
る。無端ベルト回転速度計測機構は、第3の架張ローラ
の長手方向の一端に、複数の孔の空いた円盤を取り付
け、その円盤を挟んで一方の側に光源を置き、他方にフ
ォトセンサを置いたものである。図10に無端ベルト回
転速度計測機構を備えた定着装置の一実施例を示す。図
10において、符号10−1は第3の架張ローラ、10
−2は第3の架張ローラの長手方向の一端に取り付けた
円盤、10−3は円盤の孔、10−4はフォトセンサ、
10−5は計数回路である。光源はフォトセンサに隠れ
ているため図示していない。尚、図10に示されている
その他の構成部材は、第1の実施形態の図1に示した定
着装置の構成部材1−1〜1−11,1−13と同じも
のなので、説明を省略する。
【0040】図10において、図示しない光源からの光
が孔を通過した場合、その光がフォトセンサ10−4に
達し、フォトセンサ10−4が受光信号を計数回路10
−5に出力する。フォトセンサ10−4は光源からの光
を受光している間、一定間隔で信号を出し続け、受光し
ていない間は信号を出さない様に設定してある。この信
号パターンを元に計数回路10−5が単位時間内に光源
とフォトセンサ10−4との間を通過した孔の数を計測
する。この単位時間内に通過した孔の数は第3の架張ロ
ーラ10−1の回転速度に比例している。無端ベルト1
−9が正常に回転しているときは、第3の架張ローラ1
0−1の回転速度は無端ベルト1−9の回転速度に比例
している。定着装置が稼動中、計数回路10−5が計測
した単位時間内当りの通過孔の数が所定の数値以下にな
った場合、無端ベルト1−9と定着ローラ1−1との間
に詰った異物により無端ベルト1−9の回転が遅くなっ
たと判断し、図示していない制御回路が磁束生成手段の
コイル1−7への電力供給を断ち、かつ定着ローラ1−
1の回転を止める。従って、無端ベルト1−9と定着ロ
ーラ1−1との間に詰った異物により無端ベルト1−9
の回転が遅くなった場合は定着ローラ1−1の回転が止
まるため、異物によって定着ローラ1−1の表面が大き
く傷つくのを防止することができる。
【0041】尚、第3の架張ローラ10−1に孔の空い
た円盤を取り付けて単位時間当りの孔の通過数を計測す
るのではなく、無端ベルト1−9の長手方向の一端に一
定間隔で孔を開けて、その孔を挟んで設けた光源とフォ
トセンサにより孔の通過数を計測し、単位時間内当りの
通過孔の数が、所定の数値以下になった場合に磁束生成
手段への電力供給を断ち、かつ定着ローラの回転を止め
るようにしても良い。
【0042】(実施形態5)次に本発明の第5の実施形
態について説明する。本実施形態の定着装置は、次に述
べる架張ローラ位置計測機構と、その計測値に基づい
て、架張ローラが定着ローラから一定の値以上に離れた
と判断した場合は、磁束生成手段への電力供給を断ち、
かつ定着ローラの回転を止める制御機構を付加してある
以外は、第1の実施形態と同様の構成のものである。図
11に架張ローラ位置計測機構を備えた定着装置の一実
施例を示す。図11において、符号11−1は定着ロー
ラ1−1の回転方向の上流側に配設されている架張ロー
ラ(以後、第1の架張ローラと呼ぶ)1−10の長手方
向の一端に取り付けた円柱状の第1の導電体であり、1
1−2は第1の架張ローラ1−10の定着ローラ1−1
と反対側で、第1の架張ローラ1−10の長手方向に見
て上記第1の導電体11−1と同じ位置に、上記第1の
導電体11−1から一定の距離、例えば1mmの距離だ
け離して配設した第2の導電体である。第1の導電体1
1−1は銅製の円柱であり、第2の導電体11−2は銅
板である。ただし、銅に限らず導電性を持つ材料なら利
用可能である。これら2つの導電体は図示しない制御機
構と導線で結ばれており、これら2つの導電体の間に
は、図示しない電源により電圧を印加してある。尚、図
11に示されているその他の構成部材は、第1の実施形
態の図1に示した定着装置の構成部材1−1〜1−13
と同じものなので、説明を省略する。
【0043】図11において、第1の架張ローラ1−1
0と定着ローラ1−1の間に異物が進入してきてその圧
力で第1の架張ローラ1−10が定着ローラ1−1から
離れ第1の導電体11−1が第2の導電体11−2に接
触すると、両者の間に電流が流れ、図示しない制御機構
がその電流を検知して磁束生成手段のコイル1−7への
電力供給を断ち、かつ定着ローラ1−1の回転を止め
る。尚、上記第1の導電体11−1と第2の導電体11
−2は、第1の架張ローラ1−10の長手方向の一端に
設けたが、他端にも同様に第3の導電体と第4の導電体
を設け、第1の導電体と第2の導電体が接触するか、あ
るいは第3の導電体と第4の導電体が接触するかの何れ
かの事象が起こった場合に、制御機構がその電流を検知
して磁束生成手段のコイル1−7への電力供給を断ち、
かつ定着ローラ1−1の回転を止めるようにしても良
い。
【0044】(実施形態6)次に本発明の第6の実施形
態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態か
ら第5の実施形態に述べた定着装置を使用した画像形成
装置の一実施形態である。以下、図12に基づいて画像
形成装置の構成を説明する。図12は本発明に係る画像
形成装置の一例を示す概略構成図であり、第1の実施形
態から第5の実施形態に記載の定着装置のうちの何れか
を用いた画像形成装置の一例を示すものである。
【0045】この画像形成装置は、像担持体として円筒
状に形成された光導電性の感光体12−1を有してい
る。感光体12−1の周囲には、感光体を均一に帯電す
る帯電手段としての帯電ローラ12−2、感光体上の潜
像をトナーで現像する現像装置12−4、感光体上に形
成・担持されたトナー像を記録媒体12−9に転写する
転写手段としての転写ローラ12−5、転写後の感光体
表面をクリーニングするクリーニング装置12−7、ク
リーニング後の感光体表面を除電する除電装置12−8
が配備されている。また、画像形成装置はそれらの部材
の他に、帯電ローラ12−2と現像装置12−4との間
の感光体面で光走査による露光を行い静電潜像を形成す
る光走査装置12−3と、記録媒体12−9に転写され
た未定着トナー像を定着するための像定着手段である定
着装置12−6を備えている。この定着装置は、本発明
の第1の実施形態から第5の実施形態に述べた何れかの
定着装置である。尚、帯電手段としては、帯電ローラ1
2−2の他に、コロナチャージャ、帯電ブラシ等を用い
ることもでき、転写手段としては、転写ローラ12−5
の他に、転写チャージャ、転写ベルト等を用いることも
できる。
【0046】この画像形成装置で画像形成を実行する際
は、像担持体である感光体12−1が図12の時計回り
に回転され、その表面が帯電ローラ12−2により均一
に帯電された後、光走査装置12−3の露光により感光
体12−1の表面に静電潜像が形成される。この静電潜
像は現像装置12−4のトナーにより反転現像され、感
光体12−1の表面にトナー像が形成される。このトナ
ー像は、感光体12−1のトナー像が転写位置へ移動す
るのとタイミングを合わせて図示しない給紙機構により
転写部へ送り込まれた記録媒体12−9と重ね合わされ
て、転写ローラ12−5の作用により、記録媒体12−
9へ静電転写される。トナー像を転写された記録媒体1
2−9は、定着装置12−6でトナー像を定着された
後、装置外部へ排出される。ここで、本実施形態の画像
形成装置では、定着装置12−6として、第1の実施形
態から第5の実施形態で説明した定着装置の何れかを用
いているので、省エネルギーで安全で非通紙部昇温が小
さく、高速に通紙する場合にも定着性能が高い良好な定
着を行うことができる。尚、感光体12−1から記録媒
体12−9にトナー画像が転写された後、感光体12−
1の表面はクリーニング装置12−7により残留トナー
や紙粉などが除去され、さらに除電装置12−8により
除電される。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の定
着装置においては、磁束の作用によって発熱する誘導発
熱体を有する回転体(定着ローラ)と、該回転体と相互
に圧接される加圧部材と、前記回転体の外周面に対向し
て配設され該回転体に磁束を供給する磁束生成手段と、
前記回転体と接触し前記磁束生成手段を囲む回転可能な
無端ベルトとを有しているので、磁束生成手段を狭い間
隔を保って回転体である定着ローラに安定的に対面させ
ることができる。また、定着ローラと磁束生成手段との
間に無端ベルトが介在しているので、定着ローラから磁
束生成手段への伝熱量が減り、磁束生成手段が高温にな
るのを防ぐことができる。また、衝撃を受けた場合で
も、磁束生成手段が定着ローラにぶつかって定着ローラ
の表面を傷つけることがない。さらに無端ベルトが定着
ローラの回転に従動して定着ローラと同じ速度で回転す
るので、定着ローラの表面が無端ベルトで擦れて傷つく
ことが無く、また、無端ベルトと定着ローラの間に入り
込んだ異物が定着ローラと同じ速度で搬送されるため、
定着ローラの表面が異物で擦れて傷つくことを防ぐこと
ができる。また、ベルトが無端であるため、定着ローラ
に接して加熱されたベルトの部分が回転して戻ってきて
再び定着ローラに接触するので、長い有端ベルトを磁束
生成手段と定着ローラとの間を通過させるのに比べて、
ベルトによって定着ローラが冷やされる程度が少なく、
定着ローラの加熱効率が大きく下がることがない。
【0048】請求項2記載の定着装置においては、請求
項1の構成に加えて、前記無端ベルトに熱伝導率の小さ
い材料からなる層を設けるか、あるいは、前記無端ベル
ト全体を熱伝導率の小さい材料から構成したので、定着
ローラから無端ベルトへ逃げる熱量、あるいは無端ベル
トを経由して架張ローラおよび空気中へ逃げる熱量を少
なくでき、したがって無端ベルトにより定着ローラの加
熱効率が下がることを妨ぐことができる。
【0049】請求項1または2記載の定着ローラにおい
て、無端ベルトが定着ローラの周方向の広い範囲で定着
ローラに接している場合に、無端ベルトの曲がり方の曲
率がもっとも大きくなる位置は、無端ベルトの定着ロー
ラに対面している領域の周方向の両端部である。そこ
で、請求項3記載の定着装置においては、請求項1また
は2の構成に加えて、前記無端ベルトの定着ローラに面
した部分を2つの回転自在な無端ベルト架張部材(例え
ば架張ローラ)の間に張り渡しているので、無端ベルト
の曲がり方の曲率がもっとも大きくなる位置で回転自在
な架張ローラによって摩擦なく無端ベルトが動くことが
できる。したがって、定着ローラとの摩擦で無端ベルト
が定着ローラに従動して回転する際に、無端ベルトが定
着ローラと同じ速度でスムーズに回転することができ
る。
【0050】請求項4記載の定着装置においては、請求
項1または2の構成に加えて、前記磁束生成手段は、コ
イルと該コイルを保持するコイル保持部材を有し、前記
無端ベルトとの接触面を平滑にして摩擦係数を低下させ
た磁束生成手段のコイル保持部材を、該無端ベルトを張
り渡す無端ベルト架張部材として使用するようにしたの
で、無端ベルト架張ローラの数を減らす、あるいは無端
ベルト架張ローラを無くすことができ、その分だけ定着
ローラから無端ベルトを介して架張ローラに逃げる熱量
を少なくすることができる。したがって、無端ベルトを
定着ローラに接触させた状態でも、定着ローラの加熱効
率が落ちるのを防ぐことができる。
【0051】請求項5記載の定着装置においては、請求
項3の構成に加えて、前記無端ベルトの定着ローラに面
した部分を張り渡す2つの無端ベルト架張ローラと定着
ローラとの距離が、それら2つの無端ベルト架張ローラ
の少なくとも一方と定着ローラの間に物体が介在すると
きに、物体が介在する位置で広がることが可能なよう
に、前記無端ベルト架張ローラを定着ローラに押し当て
る押圧機構を備えているので、無端ベルトと定着ローラ
の間に紙などの異物が入ってきたときは、異物の圧力に
より架張ローラが定着ローラから押し離されるため、異
物が架張ローラの手前で留まることなく隙間に入り込
み、そのまま定着ローラの回転に連れて無端ベルトと定
着ローラに挟まれて無端ベルトと定着ローラの接触部分
の外まで搬送されて外に排出される。したがって、無端
ベルトと定着ローラの隙間で異物が止まってしまうこと
により、回転する定着ローラの表面を異物が擦って傷つ
けてしまうという問題を防ぐことができる。
【0052】請求項6記載の定着装置においては、請求
項5の構成に加えて、前記回転体の回転方向の上流側に
配設した無端ベルト架張ローラと定着ローラとの距離が
所定の距離に達したかどうかを判定する機構と、前記定
着ローラの回転方向の上流側に配設した無端ベルト架張
ローラと定着ローラとの距離が所定の距離に達した場合
に定着ローラの回転を止めかつ磁束生成手段への電力供
給を絶つ制御機構を備えたことにより、架張ローラと定
着ローラの間に異物が進入してきてその圧力で架張ロー
ラが定着ローラから離れた場合には、磁束生成手段への
電力供給が絶たれ、定着ローラの回転が止まるので、異
物によって定着ローラの表面が大きく傷つくのを確実に
防止することができる。
【0053】請求項7記載の定着装置においては、請求
項3の構成に加えて、前記無端ベルトあるいは前記無端
ベルト架張部材である無端ベルト架張ローラの回転速度
が所定の速度以下になったかどうかを検知する計測機構
と、前記無端ベルトあるいは無端ベルト架張ローラの回
転速度が所定の速度以下になった場合に、定着ローラの
回転を止めかつ磁束生成手段への電力供給を絶つ制御機
構を備えたことにより、無端ベルトと定着ローラとの間
に詰った異物により無端ベルトの回転が遅くなった場合
には、磁束生成手段への電力供給が絶たれ、定着ローラ
の回転が止まるので、異物によって定着ローラの表面が
大きく傷つくのを確実に防止することができる。
【0054】請求項8記載の定着装置においては、請求
項3の構成に加えて、前記無端ベルト架張部材である無
端ベルト架張ローラを、非磁性体で構成したので、磁束
生成手段からの漏れ磁束により架張ローラが誘導加熱さ
れて高温になり無端ベルトを熱で傷めたり、定着ローラ
を加熱するために磁束生成手段に供給した電力の一部が
架張ローラの加熱に使われて無駄に失われてしまうのを
防ぐことができる。
【0055】請求項9記載の定着装置においては、請求
項1,2または3の構成に加えて、前記磁束生成手段
は、コイルと該コイルを保持するコイル保持部材を有
し、前記無端ベルトを張り渡す部材を、磁束生成手段の
コイル保持部材に取り付けたので、磁束生成手段とその
周囲を取り巻く無端ベルトおよび無端ベルトの架張ロー
ラが一体化でき、磁束生成手段とその周囲を取り巻く無
端ベルトおよび無端ベルトの架張ローラの定着ローラへ
の取り付けや、磁束生成手段とその周囲を取り巻く無端
ベルトおよび無端ベルトの架張ローラを一体で交換する
ことが容易にできるようになる。
【0056】請求項10記載の画像形成装置において
は、シート状の記録媒体上にトナー像を形成担持させる
像形成手段と、該トナー像を担持した前記記録媒体を加
熱処理する像定着手段とを有する構成であって、前記像
定着手段として、請求項1〜9の何れか一つに記載の定
着装置を備えたことにより、高い加熱効率が維持できる
ように磁束生成手段を狭い間隔を保って定着ローラの外
側に安定的に対面させ、しかも定着ローラの表面が傷つ
くのを防止できる定着装置を使用した、省エネルギー効
果の高い画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す定着装置の概略断面図
である。
【図2】図1に示す定着装置に具備される磁束生成手段
のコイルとコイル保持部材の一例を示す平面図である。
【図3】図2に示す磁束生成手段の破線で示した位置で
の断面図である。
【図4】図1に示す定着装置の無端ベルトを支持する架
張ローラにバネを設けた例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の別の実施例を示す定着装置の概略断面
図である。
【図6】本発明のさらに別の実施例を示す定着装置の概
略断面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施例を示す定着装置の概
略断面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施例を示す定着装置の概
略断面図である。
【図9】本発明のさらに別の実施例を示す定着装置の概
略断面図である。
【図10】本発明のさらに別の実施例を示す定着装置の
概略断面図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例を示す定着装置の
概略断面図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略
構成図である。
【図13】従来技術の定着装置において用いられている
磁束生成手段の一例を示す断面図である。
【図14】従来技術の定着装置において用いられている
磁束生成手段の別の例を示す断面図である。
【図15】従来技術の定着装置において用いられている
磁束生成手段のさらに別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1−1,4−1,5−1,6−1,7−1,8−1,9
−1:定着ローラ(回転体) 1−2,4−2,5−2,6−2,7−2,8−2,9
−2:加圧ローラ(加圧部材) 1−4,7−4,8−4:分離爪 1−5,7−5,8−5:温度検知器 1−6,7−6,8−6:クリーニング部材 1−7,5−3,6−3,7−7,8−7,9−3:磁
束生成手段のコイル 1−8,5−4,6−4,7−88−8,9−4:コイ
ル保持部材 1−9,4−9,5−5,6−5,7−9,8−9,9
−5:無端ベルト 1−10〜1−12,4−3〜4−5,5−6〜5−
9,6−6〜6−9,7−10,7−11,9−6〜9
−8,10−1:架張ローラ 1−13,7−14:記録媒体 2−1,3−1:リッツ線 2−2,3−2:合成樹脂製の板(コイル保持部材) 4−6〜4−7,7−12,7−13,9−12,9−
13:バネ 9−9〜9−13:架張ローラ保持機構 10−2:円盤 10−4:フォトセンサ 10−5:計数回路 11−1,11−2:導電体 12−1:感光体(像担持体) 12−2:帯電ローラ 12−3:光走査装置 12−4:現像装置 12−5:転写ローラ 12−6:定着装置 12−7:クリーニング装置 12−8:除電装置 12−9:記録媒体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁束の作用によって発熱する誘導発熱体を
    有する回転体と、該回転体と相互に圧接される加圧部材
    と、前記回転体の外周面に対向して配設され該回転体に
    磁束を供給する磁束生成手段と、前記回転体と接触し前
    記磁束生成手段を囲む回転可能な無端ベルトとを有し、
    前記回転体と前記加圧部材との間に記録媒体を通過させ
    て記録媒体上の未定着画像を記録媒体に加熱定着させる
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、 前記無端ベルトに熱伝導率の小さい材料からなる層を設
    けるか、あるいは、前記無端ベルト全体を熱伝導率の小
    さい材料から構成したことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の定着装置におい
    て、 前記無端ベルトの回転体に面した部分を2つの回転自在
    な無端ベルト架張部材の間に張り渡したことを特徴とす
    る定着装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の定着装置におい
    て、 前記磁束生成手段は、コイルと該コイルを保持するコイ
    ル保持部材を有し、前記無端ベルトとの接触面を平滑に
    して摩擦係数を低下させた磁束生成手段のコイル保持部
    材を、該無端ベルトを張り渡す無端ベルト架張部材とし
    て使用することを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の定着装置において、 前記無端ベルトの回転体に面した部分を張り渡す2つの
    無端ベルト架張ローラと回転体との距離が、それら2つ
    の無端ベルト架張ローラの少なくとも一方と回転体の間
    に物体が介在するときに、物体が介在する位置で広がる
    ことが可能なように、前記無端ベルト架張ローラを回転
    体に押し当てる、押圧機構を備えていることを特徴とす
    る定着装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の定着装置において、 前記回転体の回転方向の上流側に配設した無端ベルト架
    張ローラと回転体との距離が所定の距離に達したかどう
    かを判定する機構と、前記回転体の回転方向の上流側に
    配設した無端ベルト架張ローラと回転体との距離が所定
    の距離に達した場合に回転体の回転を止めかつ磁束生成
    手段への電力供給を絶つ制御機構を備えていることを特
    徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】請求項3記載の定着装置において、 前記無端ベルトあるいは前記無端ベルト架張部材である
    無端ベルト架張ローラの回転速度が所定の速度以下にな
    ったかどうかを検知する計測機構と、前記無端ベルトあ
    るいは無端ベルト架張ローラの回転速度が所定の速度以
    下になった場合に、回転体の回転を止めかつ磁束生成手
    段への電力供給を絶つ制御機構を備えていることを特徴
    とする定着装置。
  8. 【請求項8】請求項3記載の定着装置において、 前記無端ベルト架張部材である無端ベルト架張ローラ
    を、非磁性体で構成したことを特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】請求項1,2または3記載の定着装置にお
    いて、 前記磁束生成手段は、コイルと該コイルを保持するコイ
    ル保持部材を有し、前記無端ベルトを張り渡す部材を、
    磁束生成手段のコイル保持部材に取り付けたことを特徴
    とする定着装置。
  10. 【請求項10】シート状の記録媒体上にトナー像を形成
    担持させる像形成手段と、該トナー像を担持した前記記
    録媒体を加熱処理する像定着手段とを有する画像形成装
    置であって、前記像定着手段として、請求項1〜9の何
    れか一つに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画
    像形成装置。
JP2001202385A 2001-07-03 2001-07-03 定着装置および画像形成装置 Pending JP2003015445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202385A JP2003015445A (ja) 2001-07-03 2001-07-03 定着装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202385A JP2003015445A (ja) 2001-07-03 2001-07-03 定着装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003015445A true JP2003015445A (ja) 2003-01-17

Family

ID=19039200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001202385A Pending JP2003015445A (ja) 2001-07-03 2001-07-03 定着装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003015445A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7664448B2 (en) 2007-03-06 2010-02-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method of heating image on recordable material
US7711306B2 (en) * 2006-02-10 2010-05-04 Sharp Kabushiki Kaisha Externally heated fixing apparatus with endless belt and image forming apparatus including the same
US7925177B2 (en) * 2004-07-21 2011-04-12 Ricoh Co, Ltd. Image fixing apparatus stably controlling a fixing temperature, and image forming apparatus using the same
JP2011191590A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Ricoh Co Ltd 熱定着装置及び画像形成装置
JP2019174932A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 通信装置及び通信方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7925177B2 (en) * 2004-07-21 2011-04-12 Ricoh Co, Ltd. Image fixing apparatus stably controlling a fixing temperature, and image forming apparatus using the same
US8422901B2 (en) 2004-07-21 2013-04-16 Ricoh Co., Ltd. Image fixing apparatus stably controlling a fixing temperature, and image forming apparatus using the same
US7711306B2 (en) * 2006-02-10 2010-05-04 Sharp Kabushiki Kaisha Externally heated fixing apparatus with endless belt and image forming apparatus including the same
US7664448B2 (en) 2007-03-06 2010-02-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method of heating image on recordable material
JP2011191590A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Ricoh Co Ltd 熱定着装置及び画像形成装置
US8989607B2 (en) 2010-03-16 2015-03-24 Ricoh Company, Ltd. Thermal fixing device and image forming apparatus including same which detects the speed of a belt on the outer surface of a fixing member
JP2019174932A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 通信装置及び通信方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9091976B2 (en) Image heating apparatus
JP5503248B2 (ja) 像加熱装置
KR100458880B1 (ko) 화상 가열 장치
EP2136266B1 (en) Fixing device and image forming apparatus
US9091975B2 (en) Fixing device
US8953995B2 (en) Fixing device and endless belt assembly
JP4636870B2 (ja) 像加熱装置
JP3913069B2 (ja) 加熱装置
JP2002083676A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2013174868A (ja) 画像加熱装置
JP6137893B2 (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP2023011048A (ja) 定着装置
JP2011090087A (ja) 像加熱装置
US6792240B2 (en) Image heating apparatus and elastic roller therefor
JP4422860B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2003015445A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5800688B2 (ja) 像加熱装置
US8270888B2 (en) Image heating apparatus
US7532834B2 (en) Fixing device and fixing method and image forming device
JP4136323B2 (ja) 加熱装置、定着装置および画像形成装置
JP3926551B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP4222739B2 (ja) 加熱装置、定着装置および画像形成装置
WO2005094128A1 (ja) 電磁誘導加熱装置
JP3871186B2 (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP2006310146A (ja) 加熱装置