JP2003015176A - 波長変換光源装置 - Google Patents
波長変換光源装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 波長可変半導体レーザから発せられたレーザ
ビームを変調し、第2高調波に変換して出力する波長変
換光源装置において、波長変動を抑えた上で、低コスト
化を実現する。 【解決手段】 レーザビーム1を発する波長可変半導体
レーザ10と、非線形光学材料からなる光導波路45および
それに沿って形成された周期分極反転構造を有し、この
光導波路45に入射して導波するレーザビーム1を第2高
調波2に変換する疑似位相整合方式の光波長変換素子60
との間に、レーザビーム1を変調する電界吸収型半導体
光変調器40を設ける。
ビームを変調し、第2高調波に変換して出力する波長変
換光源装置において、波長変動を抑えた上で、低コスト
化を実現する。 【解決手段】 レーザビーム1を発する波長可変半導体
レーザ10と、非線形光学材料からなる光導波路45および
それに沿って形成された周期分極反転構造を有し、この
光導波路45に入射して導波するレーザビーム1を第2高
調波2に変換する疑似位相整合方式の光波長変換素子60
との間に、レーザビーム1を変調する電界吸収型半導体
光変調器40を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザから
発せられたレーザビームを光波長変換素子によって第2
高調波に変換する波長変換光源装置に関し、特に詳細に
は、変調機能を備えた波長変換光源装置に関するもので
ある。
発せられたレーザビームを光波長変換素子によって第2
高調波に変換する波長変換光源装置に関し、特に詳細に
は、変調機能を備えた波長変換光源装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば記録密度の向上が求められ
ている光ディスク装置の書込、読取用光源として、青色
領域等にある短波長のレーザビームを発する短波長光源
装置の開発が盛んになされている。
ている光ディスク装置の書込、読取用光源として、青色
領域等にある短波長のレーザビームを発する短波長光源
装置の開発が盛んになされている。
【0003】そのような短波長光源装置の一つとして、
発振波長が近赤外領域にある半導体レーザと、非線形光
学材料からなる光導波路およびそれに沿って形成された
周期分極反転構造を有し、該光導波路に入射してそこを
導波するレーザビームを第2高調波に変換する疑似位相
整合方式の光波長変換素子とを組み合わせてなる波長変
換光源装置が知られている。この種の波長変換光源装置
においては、近赤外領域のレーザビームを波長が1/2
の第2高調波に変換して、緑色や青色のレーザビームを
得ることが可能になっている。
発振波長が近赤外領域にある半導体レーザと、非線形光
学材料からなる光導波路およびそれに沿って形成された
周期分極反転構造を有し、該光導波路に入射してそこを
導波するレーザビームを第2高調波に変換する疑似位相
整合方式の光波長変換素子とを組み合わせてなる波長変
換光源装置が知られている。この種の波長変換光源装置
においては、近赤外領域のレーザビームを波長が1/2
の第2高調波に変換して、緑色や青色のレーザビームを
得ることが可能になっている。
【0004】上記構成の波長変換光源装置においては、
半導体レーザが発する基本波としてのレーザビームの波
長を光波長変換素子の位相整合波長に正確に合致させる
必要があり、そのために、半導体レーザとして波長可変
半導体レーザが用いられることも多い。従来、波長可変
半導体レーザとしては、発振波長を制御する機能と位相
を制御する機能とを併せ持った3電極方式の分布ブラッ
グ反射型半導体レーザ(以下、DBR−LDという)が
広く知られており、上記短波長光源装置においても、こ
の3電極方式のDBR−LDを用いる試みが多くなされ
ている。
半導体レーザが発する基本波としてのレーザビームの波
長を光波長変換素子の位相整合波長に正確に合致させる
必要があり、そのために、半導体レーザとして波長可変
半導体レーザが用いられることも多い。従来、波長可変
半導体レーザとしては、発振波長を制御する機能と位相
を制御する機能とを併せ持った3電極方式の分布ブラッ
グ反射型半導体レーザ(以下、DBR−LDという)が
広く知られており、上記短波長光源装置においても、こ
の3電極方式のDBR−LDを用いる試みが多くなされ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
波長変換光源装置を光ディスク装置の書込用光源等とし
て用いる場合は、短波長化されたレーザビームを画像信
号等に基づいて変調することが必要になる。そのため
に、3電極方式のDBR−LD等の波長可変半導体レー
ザを直接変調することが考えられているが、そのような
半導体レーザは、変調動作によって発振波長が変動して
しまうという問題が認められる。こうして発振波長が変
動すれば、当然、出力される第2高調波の波長が変動し
てしまう。
波長変換光源装置を光ディスク装置の書込用光源等とし
て用いる場合は、短波長化されたレーザビームを画像信
号等に基づいて変調することが必要になる。そのため
に、3電極方式のDBR−LD等の波長可変半導体レー
ザを直接変調することが考えられているが、そのような
半導体レーザは、変調動作によって発振波長が変動して
しまうという問題が認められる。こうして発振波長が変
動すれば、当然、出力される第2高調波の波長が変動し
てしまう。
【0006】そこで、短波長化されたレーザビームをA
OM(音響光学光変調器)やEOM(電気光学光変調
器)等からなる外部変調器に通して変調することも考え
られているが、その場合は、それらの外部変調器が高価
であることから短波長光源装置のコストが著しく高くな
ってしまう。
OM(音響光学光変調器)やEOM(電気光学光変調
器)等からなる外部変調器に通して変調することも考え
られているが、その場合は、それらの外部変調器が高価
であることから短波長光源装置のコストが著しく高くな
ってしまう。
【0007】本発明は上記の事情に鑑み、波長変動の無
い、変調された短波長のレーザビームを出力可能で、そ
して安価に形成され得る波長変換光源装置を提供するこ
とを目的とする。
い、変調された短波長のレーザビームを出力可能で、そ
して安価に形成され得る波長変換光源装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による波長変換光
源装置は、基本波としてのレーザビームを発する波長可
変半導体レーザと、非線形光学材料からなる光導波路お
よびそれに沿って形成された周期分極反転構造を有し、
前記光導波路に入射してそこを導波する前記レーザビー
ムを第2高調波に変換する疑似位相整合方式の光波長変
換素子とを備えてなる波長変換光源装置において、光波
長変換素子と波長可変半導体レーザとの間に、前記レー
ザビームを変調する電界吸収型半導体光変調器が設けら
れたことを特徴とするものである。
源装置は、基本波としてのレーザビームを発する波長可
変半導体レーザと、非線形光学材料からなる光導波路お
よびそれに沿って形成された周期分極反転構造を有し、
前記光導波路に入射してそこを導波する前記レーザビー
ムを第2高調波に変換する疑似位相整合方式の光波長変
換素子とを備えてなる波長変換光源装置において、光波
長変換素子と波長可変半導体レーザとの間に、前記レー
ザビームを変調する電界吸収型半導体光変調器が設けら
れたことを特徴とするものである。
【0009】なお上記の波長可変半導体レーザ、電界吸
収型半導体光変調器および光波長変換素子は、例えばレ
ンズ光学系を介して結合することができる。
収型半導体光変調器および光波長変換素子は、例えばレ
ンズ光学系を介して結合することができる。
【0010】
【発明の効果】本発明の波長変換光源装置においては、
光波長変換素子に入射する前の基本波としてのレーザビ
ームを電界吸収型半導体光変調器に通すように構成した
ので、この電界吸収型半導体光変調器によって基本波を
変調し、ひいては第2高調波を変調することができる。
光波長変換素子に入射する前の基本波としてのレーザビ
ームを電界吸収型半導体光変調器に通すように構成した
ので、この電界吸収型半導体光変調器によって基本波を
変調し、ひいては第2高調波を変調することができる。
【0011】そして上記の電界吸収型半導体光変調器
は、AOMやEOM等に比べれば安価であり、また、波
長可変半導体レーザを直接変調する場合と異なって、変
調動作によって発振波長を変動させることのないもので
ある。したがって本発明の波長変換光源装置は、変調動
作による波長変動の無い短波長の第2高調波を出力可能
で、また安価に形成され得るものとなる。
は、AOMやEOM等に比べれば安価であり、また、波
長可変半導体レーザを直接変調する場合と異なって、変
調動作によって発振波長を変動させることのないもので
ある。したがって本発明の波長変換光源装置は、変調動
作による波長変動の無い短波長の第2高調波を出力可能
で、また安価に形成され得るものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0013】図1は、本発明の第1の実施の形態による
波長変換光源装置の側面形状を示すものである。この波
長変換光源装置は、分布ブラッグ反射型半導体レーザ
(DBR−LD)10と、そこから発散光状態で出射した
基本波としてのレーザビーム1を収束させる例えばセル
フォックレンズからなる集光レンズ30と、収束したレー
ザビーム1をその光吸収層45中に入射させて後述のよう
に変調する電界吸収型半導体光変調器(以下、EA−M
ODという)40と、変調されて該EA−MOD40から発
散光状態で出射したレーザビーム1を収束させる例えば
セルフォックレンズからなる集光レンズ50と、収束した
レーザビーム1をその光導波路63中に入射させて後述の
ように第2高調波2に変換する光波長変換素子60とから
構成されている。
波長変換光源装置の側面形状を示すものである。この波
長変換光源装置は、分布ブラッグ反射型半導体レーザ
(DBR−LD)10と、そこから発散光状態で出射した
基本波としてのレーザビーム1を収束させる例えばセル
フォックレンズからなる集光レンズ30と、収束したレー
ザビーム1をその光吸収層45中に入射させて後述のよう
に変調する電界吸収型半導体光変調器(以下、EA−M
ODという)40と、変調されて該EA−MOD40から発
散光状態で出射したレーザビーム1を収束させる例えば
セルフォックレンズからなる集光レンズ50と、収束した
レーザビーム1をその光導波路63中に入射させて後述の
ように第2高調波2に変換する光波長変換素子60とから
構成されている。
【0014】以下、上記DBR−LD10の構成につい
て、図2を参照して製造方法とともに説明する。このD
BR−LD10は、活性領域21、位相制御領域22およびD
BR領域23の3つの領域に電気的に分離された構造を有
し、位相制御領域22およびDBR領域23に注入する電流
の値によって発振波長を制御可能となっている。
て、図2を参照して製造方法とともに説明する。このD
BR−LD10は、活性領域21、位相制御領域22およびD
BR領域23の3つの領域に電気的に分離された構造を有
し、位相制御領域22およびDBR領域23に注入する電流
の値によって発振波長を制御可能となっている。
【0015】このDBR−LD10は、MOVPE(有機
金属気相成長)法による結晶成長と半導体プロセスによ
って作製される。すなわち、まずn-GaAs基板11上にn-In
GaPクラッド層12、InGaAsPガイド層13、InGaAs量子井戸
活性層14、InGaAsP障壁層15を成長させ、その後干渉露
光法または電子描画法によりInGaAsP障壁層15の一部の
領域に回折格子16を選択的に形成する。その後第二回目
の結晶成長によりp-InGaPクラッド層17を成長させ、光
導波路を形成するためにこのp-InGaPクラッド層17を一
部がリッジ状に残るようにエッチングし、次いで第三回
目の結晶成長によりn-AlGaInP電流ブロック層18を選択
的に成長させる。その後、全面にp-GaAsコンタクト層19
を成長させた後、チタン、白金、金等から構成される電
極膜にてp電極20を形成し、そしてn-GaAs基板11の裏側
にn電極25を形成すると、DBR−LD10が得られる。
金属気相成長)法による結晶成長と半導体プロセスによ
って作製される。すなわち、まずn-GaAs基板11上にn-In
GaPクラッド層12、InGaAsPガイド層13、InGaAs量子井戸
活性層14、InGaAsP障壁層15を成長させ、その後干渉露
光法または電子描画法によりInGaAsP障壁層15の一部の
領域に回折格子16を選択的に形成する。その後第二回目
の結晶成長によりp-InGaPクラッド層17を成長させ、光
導波路を形成するためにこのp-InGaPクラッド層17を一
部がリッジ状に残るようにエッチングし、次いで第三回
目の結晶成長によりn-AlGaInP電流ブロック層18を選択
的に成長させる。その後、全面にp-GaAsコンタクト層19
を成長させた後、チタン、白金、金等から構成される電
極膜にてp電極20を形成し、そしてn-GaAs基板11の裏側
にn電極25を形成すると、DBR−LD10が得られる。
【0016】上記構成のDBR−LD10は、出力が100
mW、940nmから950nmまでの範囲にある任意の波長
で発振可能とされているが、図1の装置の適用される場
合は波長946nmで発振するようにチューニングされ
る。
mW、940nmから950nmまでの範囲にある任意の波長
で発振可能とされているが、図1の装置の適用される場
合は波長946nmで発振するようにチューニングされ
る。
【0017】次に図3を参照して、EA−MOD40につ
いて説明する。このEA−MOD40は、フランツケルデ
ィッシュ効果や量子閉じ込めシュタルク効果等を利用し
た導波路型光変調器であって、半導体レーザにおけるの
とは反対方向に電圧を印加して、入射された光を吸収す
ることにより変調を行なう素子である。印加電圧の値は
通常2〜5V程度に設定される。
いて説明する。このEA−MOD40は、フランツケルデ
ィッシュ効果や量子閉じ込めシュタルク効果等を利用し
た導波路型光変調器であって、半導体レーザにおけるの
とは反対方向に電圧を印加して、入射された光を吸収す
ることにより変調を行なう素子である。印加電圧の値は
通常2〜5V程度に設定される。
【0018】このEA−MOD40も、MOVPE法によ
る結晶成長と半導体プロセスによって作製されるもの
で、n-GaAs基板41の上方中央部に形成された多層半導体
からなる光吸収領域42と、n-GaAs基板41の上方で光吸収
領域42の左右両側方に形成された多層半導体からなる電
流狭窄部43、43とを有している。
る結晶成長と半導体プロセスによって作製されるもの
で、n-GaAs基板41の上方中央部に形成された多層半導体
からなる光吸収領域42と、n-GaAs基板41の上方で光吸収
領域42の左右両側方に形成された多層半導体からなる電
流狭窄部43、43とを有している。
【0019】上記光吸収領域42は、n-GaAs基板41の上に
順次形成されたn-InGaP下部クラッド層44、i-InGaAsP光
吸収層45、p-InGaP上部第1クラッド層46、p-AlGaAs上
部第2クラッド層47、およびp-GaAsコンタクト層48から
構成されている。
順次形成されたn-InGaP下部クラッド層44、i-InGaAsP光
吸収層45、p-InGaP上部第1クラッド層46、p-AlGaAs上
部第2クラッド層47、およびp-GaAsコンタクト層48から
構成されている。
【0020】一方電流狭窄部43は、上記と同様にn-GaAs
基板41の上に順次形成されたn-InGaP下部クラッド層4
4、i-InGaAsP光吸収層(光導波層)45、p-InGaP上部第
1クラッド層46、n-InGaP電流ブロック層49、p-AlGaAs
上部第2クラッド層47、およびp-GaAsコンタクト層48か
ら構成されている。
基板41の上に順次形成されたn-InGaP下部クラッド層4
4、i-InGaAsP光吸収層(光導波層)45、p-InGaP上部第
1クラッド層46、n-InGaP電流ブロック層49、p-AlGaAs
上部第2クラッド層47、およびp-GaAsコンタクト層48か
ら構成されている。
【0021】1対の電流狭窄部43にはそれぞれ、上面か
らi-InGaAsP光吸収層45まで至る深さで、i-InGaAsP光吸
収層45をレーザ光が導波する方向(図中の矢印A方向)
に延びる開放溝51が形成されている。なお本実施の形態
では、これらの開放溝51どうしの間隔は30μmとされて
いる。また、これらの開放溝51の上面とp-GaAsコンタク
ト層48の上面には、レーザ光が導波する方向に沿った矩
形の領域を除いて絶縁膜52が形成され、この絶縁膜52お
よび露出しているp-GaAsコンタクト層48の上にはp電極
53が形成されている。そしてn-GaAs基板41の裏側にはn
電極54が形成されている。
らi-InGaAsP光吸収層45まで至る深さで、i-InGaAsP光吸
収層45をレーザ光が導波する方向(図中の矢印A方向)
に延びる開放溝51が形成されている。なお本実施の形態
では、これらの開放溝51どうしの間隔は30μmとされて
いる。また、これらの開放溝51の上面とp-GaAsコンタク
ト層48の上面には、レーザ光が導波する方向に沿った矩
形の領域を除いて絶縁膜52が形成され、この絶縁膜52お
よび露出しているp-GaAsコンタクト層48の上にはp電極
53が形成されている。そしてn-GaAs基板41の裏側にはn
電極54が形成されている。
【0022】次に図4を参照して、光波長変換素子60に
ついて説明する。図示のようにこの光波長変換素子60
は、非線形光学効果を有する強誘電体であるLiNbO3にM
gOが例えば5mol%ドープされたものの結晶からなるX
カット基板61に、そのZ軸と平行な自発分極(ドメイ
ン)の向きを局部的に反転させたドメイン反転部62が周
期的に形成されるとともに、これらのドメイン反転部62
に沿って延びるチャンネル光導波路63が形成されてなる
ものである。ドメイン反転部62の周期は、入力波長946
nmに対して例えば1次の周期となるように設定されて
いる。この構成の光波長変換素子60によれば、例えば波
長946nm、出力50mWのレーザ光を基本波として入力
させたとき、出力1mWの波長473nmの第2高調波を
得ることが可能である。
ついて説明する。図示のようにこの光波長変換素子60
は、非線形光学効果を有する強誘電体であるLiNbO3にM
gOが例えば5mol%ドープされたものの結晶からなるX
カット基板61に、そのZ軸と平行な自発分極(ドメイ
ン)の向きを局部的に反転させたドメイン反転部62が周
期的に形成されるとともに、これらのドメイン反転部62
に沿って延びるチャンネル光導波路63が形成されてなる
ものである。ドメイン反転部62の周期は、入力波長946
nmに対して例えば1次の周期となるように設定されて
いる。この構成の光波長変換素子60によれば、例えば波
長946nm、出力50mWのレーザ光を基本波として入力
させたとき、出力1mWの波長473nmの第2高調波を
得ることが可能である。
【0023】以上説明したDBR−LD10、EA−MO
D40および光波長変換素子60を図1に示すように集光レ
ンズ30、50によって結合し、各素子間の結合効率は70%
となるように調整した。この図1の構成において、DB
R−LD10は一例として出力100mWで駆動され、そこ
から出射した波長946nmのレーザビーム1はEA−M
OD40のi-InGaAsP光吸収層45に入射して、該光吸収層4
5を導波する。
D40および光波長変換素子60を図1に示すように集光レ
ンズ30、50によって結合し、各素子間の結合効率は70%
となるように調整した。この図1の構成において、DB
R−LD10は一例として出力100mWで駆動され、そこ
から出射した波長946nmのレーザビーム1はEA−M
OD40のi-InGaAsP光吸収層45に入射して、該光吸収層4
5を導波する。
【0024】その際、前記p電極53およびn電極54を介
してEA−MOD40に、n-GaAs基板41側が正でp-GaAsコ
ンタクト層48側が負となるように電圧を印加すると、i-
InGaAsP光吸収層45の光吸収効果が増大し、そこを導波
するレーザビーム1が消光する。この場合の消光比は、
(電圧印加時の導波損失)/(電圧非印加時の導波損
失)となる。なお上記の導波損失は、(出射端面におけ
る出射光強度)/(入射端面から光吸収層45に結合され
る光の強度)である。
してEA−MOD40に、n-GaAs基板41側が正でp-GaAsコ
ンタクト層48側が負となるように電圧を印加すると、i-
InGaAsP光吸収層45の光吸収効果が増大し、そこを導波
するレーザビーム1が消光する。この場合の消光比は、
(電圧印加時の導波損失)/(電圧非印加時の導波損
失)となる。なお上記の導波損失は、(出射端面におけ
る出射光強度)/(入射端面から光吸収層45に結合され
る光の強度)である。
【0025】以上のように、EA−MOD40に対する電
圧印加の有無に応じて、該EA−MOD40を導波するレ
ーザビーム1が変調される。変調されたレーザビーム1
は光波長変換素子60に入射し、波長が1/2すなわち47
3nmの第2高調波2に変換される。この際、上記ドメ
イン反転部62からなる周期分極反転構造によって位相整
合(いわゆる疑似位相整合)が取られる。
圧印加の有無に応じて、該EA−MOD40を導波するレ
ーザビーム1が変調される。変調されたレーザビーム1
は光波長変換素子60に入射し、波長が1/2すなわち47
3nmの第2高調波2に変換される。この際、上記ドメ
イン反転部62からなる周期分極反転構造によって位相整
合(いわゆる疑似位相整合)が取られる。
【0026】本例では、EA−MOD40に電圧を印加し
ないとき第2高調波2の出力は0.5mWであり、それに
対してEA−MOD40に−2Vの電圧を印加すると、第
2高調波2の出力は0.01mW以下まで減衰する。またこ
のEA−MOD40は、変調速度を5GHzまで上げても
安定に駆動し、変調動作による第2高調波2の波長変動
も認められなかった。
ないとき第2高調波2の出力は0.5mWであり、それに
対してEA−MOD40に−2Vの電圧を印加すると、第
2高調波2の出力は0.01mW以下まで減衰する。またこ
のEA−MOD40は、変調速度を5GHzまで上げても
安定に駆動し、変調動作による第2高調波2の波長変動
も認められなかった。
【0027】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態による波
長変換光源装置の側面形状を示すものである。なおこの
図5において、図1中の要素と同等の要素には同番号を
付し、それらについての説明は特に必要のない限り省略
する。
説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態による波
長変換光源装置の側面形状を示すものである。なおこの
図5において、図1中の要素と同等の要素には同番号を
付し、それらについての説明は特に必要のない限り省略
する。
【0028】この図5の波長変換光源装置は図1に示し
た装置と比べると、DBR−LD10に代えて、温度調節
機能付きの分布帰還型半導体レーザ(以下、DFB−L
Dという)70が用いられた点が異なるものであり、その
他の点は図1の装置と基本的に同様に形成されている。
た装置と比べると、DBR−LD10に代えて、温度調節
機能付きの分布帰還型半導体レーザ(以下、DFB−L
Dという)70が用いられた点が異なるものであり、その
他の点は図1の装置と基本的に同様に形成されている。
【0029】以下、上記DFB−LD70の構成につい
て、図6を参照して製造方法とともに説明する。このD
FB−LD70は、MOVPE法による結晶成長と半導体
プロセスによって作製される。すなわち、まずn-GaAs基
板71上にn-InGaPクラッド層72を成長させ、次いでこのn
-InGaPクラッド層72の上面に干渉露光法または電子描画
法により回折格子73を形成する。
て、図6を参照して製造方法とともに説明する。このD
FB−LD70は、MOVPE法による結晶成長と半導体
プロセスによって作製される。すなわち、まずn-GaAs基
板71上にn-InGaPクラッド層72を成長させ、次いでこのn
-InGaPクラッド層72の上面に干渉露光法または電子描画
法により回折格子73を形成する。
【0030】その後第二回目の結晶成長により、n-InGa
Pクラッド層72の上に、InGaAsPガイド層、InGaAs量子井
戸活性層およびInGaAsPガイド層からなる活性層74と、p
-InGaPクラッド層75とを成長させる。次いで光導波路を
形成するために、p-InGaPクラッド層75を一部が残るよ
うにエッチングした後、第三回目の結晶成長によりn-Al
GaInP電流ブロック層76を選択的に成長させる。
Pクラッド層72の上に、InGaAsPガイド層、InGaAs量子井
戸活性層およびInGaAsPガイド層からなる活性層74と、p
-InGaPクラッド層75とを成長させる。次いで光導波路を
形成するために、p-InGaPクラッド層75を一部が残るよ
うにエッチングした後、第三回目の結晶成長によりn-Al
GaInP電流ブロック層76を選択的に成長させる。
【0031】引き続き第四回目の結晶成長により、p-In
GaPクラッド層77、p-GaAsコンタクト層78を成長させた
後、チタン、白金、金等から構成される電極膜にて選択
的にp電極79を形成する。さらにその上にSiO2からな
る絶縁膜80を被覆し、活性層74のストライプ領域の上方
に当たる位置に選択的に、白金からなるヒータ81を配置
し、その上に金からなるヒータ用電極82を形成するとと
もに、n-GaAs基板71の裏側にn電極83を形成すると、ヒ
ータ搭載型DFB−LD70が得られる。
GaPクラッド層77、p-GaAsコンタクト層78を成長させた
後、チタン、白金、金等から構成される電極膜にて選択
的にp電極79を形成する。さらにその上にSiO2からな
る絶縁膜80を被覆し、活性層74のストライプ領域の上方
に当たる位置に選択的に、白金からなるヒータ81を配置
し、その上に金からなるヒータ用電極82を形成するとと
もに、n-GaAs基板71の裏側にn電極83を形成すると、ヒ
ータ搭載型DFB−LD70が得られる。
【0032】このDFB−LD70の光出力は80mW、発
振波長は944nmから948nmまでチューニング可能で、
図5の装置においては946nmにチューニングして使用
される。なお図5の装置におけるEA−MOD40は、図
3に示したものと同等品である。本実施の形態では、印
加電圧を−2V電圧として、10dBの消光比が得られ
ている。また光波長変換素子60も、図4に示したものと
同等品である。
振波長は944nmから948nmまでチューニング可能で、
図5の装置においては946nmにチューニングして使用
される。なお図5の装置におけるEA−MOD40は、図
3に示したものと同等品である。本実施の形態では、印
加電圧を−2V電圧として、10dBの消光比が得られ
ている。また光波長変換素子60も、図4に示したものと
同等品である。
【0033】以上説明したDFB−LD70、EA−MO
D40および光波長変換素子60を図5に示すように集光レ
ンズ30、50によって結合し、各素子間の結合効率は70%
となるように調整した。この図5の構成において、DF
B−LD70は一例として出力80mWで駆動され、そこか
ら出射した波長946nmのレーザビーム1がEA−MO
D40によって変調される。そして、変調されたレーザビ
ーム1は光波長変換素子60に入射し、波長が1/2すな
わち473nmの第2高調波2に変換される。
D40および光波長変換素子60を図5に示すように集光レ
ンズ30、50によって結合し、各素子間の結合効率は70%
となるように調整した。この図5の構成において、DF
B−LD70は一例として出力80mWで駆動され、そこか
ら出射した波長946nmのレーザビーム1がEA−MO
D40によって変調される。そして、変調されたレーザビ
ーム1は光波長変換素子60に入射し、波長が1/2すな
わち473nmの第2高調波2に変換される。
【0034】本例では、EA−MOD40に電圧を印加し
ないとき第2高調波2の出力は0.3mWであり、それに
対してEA−MOD40に−2Vの電圧を印加したとき、
第2高調波2の出力は0mWであった。この際EA−M
OD40は、変調速度を10GHzまで上げても安定に駆動
し、変調動作による第2高調波2の波長変動も認められ
なかった。
ないとき第2高調波2の出力は0.3mWであり、それに
対してEA−MOD40に−2Vの電圧を印加したとき、
第2高調波2の出力は0mWであった。この際EA−M
OD40は、変調速度を10GHzまで上げても安定に駆動
し、変調動作による第2高調波2の波長変動も認められ
なかった。
【0035】上述のように変調動作が安定していて、か
つ高速変調も可能である本発明の波長変換光源装置は、
例えばカラー感光材料にカラー写真画像を記録する光走
査記録装置において、変調された青色や緑色の記録光を
得るために好適に用いられ得るものであり、そうした場
合は、高精細なカラー写真画像を高速で記録可能とな
る。
つ高速変調も可能である本発明の波長変換光源装置は、
例えばカラー感光材料にカラー写真画像を記録する光走
査記録装置において、変調された青色や緑色の記録光を
得るために好適に用いられ得るものであり、そうした場
合は、高精細なカラー写真画像を高速で記録可能とな
る。
【図1】本発明の第1の実施の形態による波長変換光源
装置を示す概略側面図
装置を示す概略側面図
【図2】図1の波長変換光源装置に用いられた波長可変
半導体レーザを示す概略斜視図
半導体レーザを示す概略斜視図
【図3】図1の波長変換光源装置に用いられた電界吸収
型半導体光変調器を示す概略斜視図
型半導体光変調器を示す概略斜視図
【図4】図1の波長変換光源装置に用いられた光波長変
換素子を示す概略斜視図
換素子を示す概略斜視図
【図5】本発明の第2の実施の形態による波長変換光源
装置を示す概略側面図
装置を示す概略側面図
【図6】図5の波長変換光源装置に用いられた波長可変
半導体レーザを示す概略斜視図
半導体レーザを示す概略斜視図
1 レーザビーム
2 第2高調波
10 分布ブラッグ反射型半導体レーザ
30、50 集光レンズ
40 電界吸収型半導体光変調器
60 光波長変換素子
70 分布帰還型半導体レーザ
Claims (2)
- 【請求項1】 基本波としてのレーザビームを発する波
長可変半導体レーザと、 非線形光学材料からなる光導波路およびそれに沿って形
成された周期分極反転構造を有し、前記光導波路に入射
してそこを導波する前記レーザビームを第2高調波に変
換する疑似位相整合方式の光波長変換素子と、 この光波長変換素子と前記波長可変半導体レーザとの間
に配されて、前記レーザビームを変調する電界吸収型半
導体光変調器とからなる波長変換光源装置。 - 【請求項2】 前記波長可変半導体レーザ、電界吸収型
半導体光変調器および光波長変換素子がレンズ光学系を
介して結合されていることを特徴とする請求項1記載の
波長変換光源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202892A JP2003015176A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 波長変換光源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202892A JP2003015176A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 波長変換光源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003015176A true JP2003015176A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19039613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001202892A Withdrawn JP2003015176A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 波長変換光源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003015176A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010258120A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Fujifilm Corp | 超短波パルス光源およびそれを備えた2光子吸収記録媒体記録装置 |
-
2001
- 2001-07-04 JP JP2001202892A patent/JP2003015176A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010258120A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Fujifilm Corp | 超短波パルス光源およびそれを備えた2光子吸収記録媒体記録装置 |
EP2244340A3 (en) * | 2009-04-23 | 2017-12-27 | Fujifilm Corporation | Ultrashort pulse light source and two-photon absorption recording medium recording apparatus having the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |