JP2003015165A - 電気泳動表示装置用分散液、及び該分散液を用いた電気泳動表示装置 - Google Patents

電気泳動表示装置用分散液、及び該分散液を用いた電気泳動表示装置

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JP2003015165A
JP2003015165A JP2001199561A JP2001199561A JP2003015165A JP 2003015165 A JP2003015165 A JP 2003015165A JP 2001199561 A JP2001199561 A JP 2001199561A JP 2001199561 A JP2001199561 A JP 2001199561A JP 2003015165 A JP2003015165 A JP 2003015165A
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liquid
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Akiko Ogawa
晶子 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電泳動粒子の凝集や貼り付きを防止する。 【解決手段】 分散液1は、絶縁性液体2と、該絶縁性
液体2に分散された多数の帯電泳動粒子3と、該絶縁性
液体2に溶解されたロジン等からなる。電極5a,5b
に電圧を印加することによって帯電泳動粒子3は液体中
を泳動するが、ロジンの作用によって帯電泳動粒子の凝
集や貼り付きが防止される。これにより、表示コントラ
ストは良好に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、絶縁
性液体及び帯電泳動粒子を有する電気泳動表示装置用分
散液、及び該分散液を用いた電気泳動表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の情報機器の発達に伴って電気泳動
表示装置も活発な開発がなされている。この電気泳動表
示装置としては、米国特許USP3612758公報や
特開平9−185087号公報や特開平9−21149
9号公報に開示されているもの(Harold D.L
ees等により発明されたもの)を挙げることができ
る。かかる電気泳動表示装置では、所定極性に帯電させ
た帯電泳動粒子を絶縁性液体中に分散させると共に、絶
縁性液体に対向する位置に第1電極及び第2電極を配置
し、これらの電極に印加する電圧の極性を反転させるこ
とによって帯電泳動粒子を泳動させるように構成されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
電気泳動表示装置においては、徐々に電気泳動粒子の電
極表面への付着が進行し、コントラストの低下を生じる
という問題があった。
【0004】なお、このような問題を回避する方法とし
て、駆動方式、粒子や電極表面の処理、粒子と絶縁性液
体との比重差を小さくすることによって粒子分散性を向
上させる等の改善方法が提案されている。例えば、駆動
方式を工夫するものとして、電流の印加方法への工夫と
して、特許公報第1112433号や特開平02−11
4239号公報に記載されるように、直流電圧信号印加
前に交流電圧を印加し、一旦帯電泳動粒子をかき混ぜ分
散させて表示ムラを抑えるという手法がある。また、振
動子を付設し、駆動時に振動子によって振動を与えるこ
とにより、凝集泳動粒子の再分散・均一分散を促進する
という方法もある(特開平03−053224号公報参
照)。さらに、帯電泳動粒子と絶縁性液体との比重差を
小さくすることによって粒子分散性を向上させる方法も
ある(例えば特開2000−227612号公報や特開
2000−56340号公報、特開平5−173193
号公報参照)。また、粒子や電極表面に処理を施し、表
面張力を好適に低下させることで貼り付きを改善する方
法もある(特許公報第02733687号や特許公報第
02729299号や特公昭61−025139号公報
参照)。
【0005】しかしながら、駆動方式の工夫や振動を与
える再分散の工夫のみでは分散性は向上されるが、電極
表面への帯電泳動粒子の凝集や貼り付きは完全には解消
されず、表示品位を著しく低下させる非常に大きな原因
となっている。また、比重調製などによって粒子の分散
性が向上しただけでは、粒子の沈降を遅くすることはあ
っても、帯電泳動粒子の凝集や貼り付きに必ずしも効果
的であるとは言えず、表示品位維持には直結しない。ま
た、粒子や基板や粒子表面への表面処理を行うことは効
果的であるが、比較的困難な手法であるといえる。
【0006】そこで、本発明は、帯電泳動粒子の凝集や
貼り付きを防止する電気泳動表示装置用分散液、及び該
分散液を用いた電気泳動表示装置を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情を考慮
してなされたものであり、請求項1に係る発明は、絶縁
性液体と、該絶縁性液体に分散された複数の帯電泳動粒
子と、からなる電気泳動表示装置用分散液において、前
記絶縁性液体にロジン及びロジン誘導体の少なくとも一
方が溶解されてなる、ことを特徴とする。
【0008】また、請求項6に係る発明は、所定間隙を
開けた状態に配置された第1及び第2基板と、これらの
基板の間隙に配置された前記電気泳動表示装置用分散液
と、該分散液に対向する位置に配置された第1及び第2
電極と、を備え、かつ、各電極に電圧を印加することに
よって前記帯電泳動粒子を移動させることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3を参照して、
本発明の実施の形態について説明する。
【0010】本発明に係る電気泳動表示装置用分散液
は、電気泳動表示装置(詳細は次述)に使用されるもの
であって、図1に符号1で示すように、絶縁性液体2
と、該絶縁性液体2に分散された複数の帯電泳動粒子3
と、該絶縁性液体2に溶解されたロジン及びロジン誘導
体の少なくとも一方と、からなる。なお、絶縁性液体2
には、ロジン又はロジン誘導体のいずれか一方だけが溶
解されていても、両方が溶解されていても良い。そし
て、所定間隙を開けた状態に第1及び第2基板4a,4
bを配置し、上述した電気泳動表示装置用分散液1をこ
れらの基板4a,4bの間隙に配置し、該分散液1に対
向する位置に第1及び第2電極5a,5bを配置して電
気泳動表示装置を構成し、各電極5a,5bに電圧を印
加することによって帯電泳動粒子3を移動させるように
すると良い。
【0011】ロジン又はロジン誘導体の濃度(両方が溶
解されている場合には、ロジン及びロジン誘導体両方の
濃度)は0.01重量%以上10重量%以下の範囲(絶
縁性液体100重量部に対して0.01重量部以上10
重量部以下の範囲)であることが好ましい。かかる範囲
としたのは、0.01重量%未満の場合には、帯電泳動
粒子の分散性の低下や電極表面に対する帯電泳動粒子の
貼り付きのような不具合が生じ、10重量%を超える
と、析出が生じたり、液の粘性が高くなるといった不具
合が生じるからである。
【0012】また、このロジン及びロジン誘導体の酸価
は5以上100以下の範囲であることが望ましい。酸価
をかかる範囲としたのは、酸価が5より低いと、粒子の
分散性が十分に得られず、電極表面に対する帯電泳動粒
子の貼り付きのような不具合が生じ、また100を超え
た場合、絶縁性液体2への溶解性が低下するという不具
合が生じるためである。
【0013】このようなロジンやロジン誘導体には、絶
縁性液体2に溶解するものであれば幅広く使用すること
ができ、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油
ロジン、ロジン変性マレイン酸、ロジン変性ペンタエリ
スリトール、ロジングリセリンエステル、部分水素添加
ロジンメチルエステル、部分水素添加ロジングリセリン
エステル、部分水素添加ロジントリエチレングリコール
エステル、完全水素添加ロジンペンタエリスリトールエ
ステル、マレイン酸変性ロジンエステル、フマル酸変性
ロジンエステル、アクリル酸変性ロジンエステル、マレ
イン酸変性ロジンペンタエリスリトールエステル、フマ
ル酸変性ロジンペンタエリスリトールエステル、アクリ
ル酸変性ロジングリセリンエステル、マレイン酸変性ロ
ジングリセリンエステル、フマル酸変性ロジングリセリ
ンエステル、アクリル酸変性ロジングリセリンエステル
等を使用できる。
【0014】これらのロジンやロジン誘導体は絶縁性液
体2に直接添加して用いても良いが、ロジンやロジン誘
導体を含んだ粒子を絶縁性液体2に分散させ、ロジンや
ロジン誘導体を絶縁性液体中に溶解させても良い。
【0015】本発明の帯電泳動粒子3としては、無機材
料、高分子材料あるいはこれらの複合粒子(無機材料と
高分子材料とを複合させた粒子)のいずれを用いても良
い。無機材料としては、二酸化チタン、黒鉛、カーボン
ブラック、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。
また、無機材料以外に、ポリアクリル系のポリアクリル
酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、エチ
レン−アクリル酸共重合樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
環状脂肪族エポキシ樹脂、グリジルエステル系エポキシ
樹脂、グリシジルフタレート系エポキシ樹脂等の有機材
料を用いても良い。また、これらの材料にロジンやロジ
ン誘導体を溶融混練で練りこんでも良い。練りこみ量
は、絶縁性液体中に溶出するロジン又はロジン誘導体の
濃度が上記範囲(すなわち、0.01重量%以上10重
量%以下の範囲)になるようにすれば良い。帯電泳動粒
子3の粒径は0.05−20μmとすれば良い。
【0016】また、本発明に用いる帯電泳動粒子として
は、本発明の範囲内で市販の球状粒子を用いることがで
きる。例えば、ミクロパール(積水化学工業株式会社
製)、ナトコスペーサー粒子(ナトコ株式会社製)、エポ
カラー粒子(日本触媒化学工業株式会社製)、ケミスノー
(綜研化学株式会社)、トスパール(GE東芝シリコーン
株式会社)等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。
【0017】上述した帯電泳動粒子3は、必要に応じて
(例えば、電気泳動表示装置の表示方法に合わせて)着
色すると良い。着色剤としては、酸化チタン、カーボン
ブラック、ニグロシン、鉄黒、アニリンブルー、カルコ
イルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、
デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブ
ルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリ
ーン・オキサレート、ランプブラック、ローズベンガ
ル、C.I.ピグメント・レッド、C.I.ピグメント
・イエロー、C.I.ピグメント・ブルー、C.I.ダ
イレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.
I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、
C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブ
ルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッ
ドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベ
ーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.
I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン
6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシッ
クグリーン6、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルフ
ァストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエロ
ーS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNC
G、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマ
ネントオレンジGTR、ベンジジンオレンジG、カドミ
ウムレッド、パーマネントレッド4R、ウォッチングレ
ッドカルシウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファス
トバイオレッドB、メチルバイオレッドレーキ、紺青、
コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブ
ルーレーキ、キナクリドン、ローダミンB、ファースト
スカイブルー、ピグメントグリーンB、マラカイトグリ
ーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の顔料、
あるいはValifastRed、Valifast
Yellow、Oplas Red、OilSca
rlet〔オリエント化学社製〕、Oil Blue
V、Oil Green、Bright Gr
een、SudanIV、SudanIII〔大和化工
社製〕、Sumiplast Blue、Sumip
last Red HFG、Sumiplast
Red HF4G、Sumiplast Yel
low、WhiteflourB〔住友化学工業社
製〕、Macrolex Red GS〔バイエル
・ジャパン社製〕;Microlis Blue、M
icrolis Green〔日本チバガイギー社
製〕等の油性染料、Orient Oil Bla
ck〔オリエント化学社製〕、Sumikaron
Brilliant Blue、Sumikaron
Violet〔住友化学工業社製〕、Kayacr
yl Black、Kayalon Polyest
er Blue、Kayaron Polyest
er Red〔日本化薬社製〕等の染料が挙げられ
る。なお、これらの着色剤自体を帯電泳動粒子として使
用しても良い。また、必要に応じて粒子に荷電制御剤を
添加しても良い。
【0018】一方、絶縁性液体2としては、誘電率の低
い高絶縁性有機溶媒であって、前記ロジンやロジン誘導
体を溶解するものが使用される。具体的には、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ナフテン系炭化水素などの芳
香族系炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ケロシ
ン、パラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素
等の脂肪族炭化水素類、クロロホルム、トリクロロエチ
レン、ジクロロメタン、トリクロロトリフルオロエチレ
ン、臭化エチルなどのハロゲン化炭化水素類、あるいは
シリコンオイル、高純度石油等が挙げられる。
【0019】上述した絶縁性液体2は、必要に応じて
(例えば、電気泳動表示装置の表示方法に合わせて)帯
電泳動粒子とは異なる色に着色すると良い。着色剤とし
ては、絶縁性液体に溶解可能な油溶性染料であれば特に
限定はされないが、具体的には、オイルイエロー3G、
ファーストオレンジG、オイルレッド5B、オイルバイ
オレット#マクロレックスブルーRR,スミプラストグ
リーンG、オイルブラウンGR,スーダンブラックX6
0、Valifast Red、Valifast
Yellow、Oplas Red、Oil S
carlet〔オリエント化学社製〕、Oil Bl
ue V、Oil Green、Bright
Green、SudanIV、SudanIII〔大和
化工社製〕、Sumiplast Blue、Sum
iplast Red HFG、Sumiplas
t Red HF4G、Sumiplast Y
ellow、WhiteflourB〔住友化学工業社
製〕、MacrolexRed GS〔バイエル・ジ
ャパン社製〕、Microlis Blue、Mic
rolis Green〔日本チバガイギー社製〕、
OrientOil Black〔オリエント化学社
製〕、Sumikaron Brilliant
Blue、Sumikaron Violet〔住友
化学工業社製〕、Kayacryl Black、Ka
yalon Polyester Blue、Ka
yaron Polyester Red〔日本化
薬社製〕等が挙げられる。
【0020】絶縁性液体2には、必要に応じて荷電制御
剤を含有しても良く、絶縁性液体2に可溶な陰イオン界
面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、金属
石鹸、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ブロ
ック型ポリマー、グラフト型ポリマーなどを単独、また
は2種以上混合して用いても良い。絶縁性液体に添加す
る代表的な帯電制御剤として、金属石鹸、スルホン化
油、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類があ
る。これらは単体で添加することもあるが、複数の組み
合わせえ添加することも可能である。例えば、ナフテン
酸コバルト、ナフテン酸ジルコニウム、ジルコニウムオ
クテート、カルシウムペトロネート、レシチン、OLO
A1200(シェブロン社製)等である。また、絶縁性
液体2は、比重の異なる複数種の液体を混合して調整
し、その比重を帯電泳動粒子3に一致させると良い。
【0021】なお、図1に示す電気泳動表示装置D
は、両方の電極5a,5bを同じ基板4bに沿うよう
に配置して水平移動型としたが(特開平11−2028
4号公報参照)、図2に示すように、一方の電極5aを
一方の基板4aの側に配置すると共に他方の電極5bを
他方の基板4bの側に配置して一対の電極5a,5bに
よって分散液1を挟み込むようにしても良い(上下移動
型であって、米国特許第361275号公報参照)。水
平移動型の電気泳動表示装置では、表示は表示面からみ
た電極面積の違いによる帯電泳動粒子の広がり方によっ
て明暗を出す。この装置では、帯電泳動粒子3の広がり
を利用した表示なので、分散液に透明なものを使用する
ことができる。他方の上下移動型の電気泳動表示装置
は、電極5a,5bを介して分散液1に電圧を印加する
事により、帯電泳動粒子3を粒子自身が持つ電荷と反対
極性の電極に引き寄せるものである。表示はこの帯電泳
動粒子3の色と、帯電泳動粒子3の色相と異なる着色色
素が溶解された絶縁性液体2の色とを利用して行われ
る。
【0022】本発明に係る電気泳動表示装置用分散液1
は、図3に示すように、マイクロカプセル(光透過性材
料)9に内包させて用いることもできる(特許公報第2
551783号参照)。マイクロカプセルの内包方法と
しては、in−situ法、界面重合法、コアセルベー
ション法等の公知の方法が挙げられる。マイクロカプセ
ルの壁材としては、特に限定されないが、具体的にはポ
リウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素−ポリウレタン、尿素
−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホンアミ
ド、ポリカーボネート、ポリスルフィネート、エポキシ
樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン等が挙げられる。なお、図3に示す電気泳動表示装置
は、図2に示す上下移動型電気泳動表示装置と同様の方
法で駆動すれば良い。
【0023】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0024】本実施の形態によれば、ロジンやロジン誘
導体を絶縁性液体2に溶解させるという簡単な手法によ
って、帯電泳動粒子3の分散性を向上させ、電極表面へ
の帯電泳動粒子の凝集や貼り付きを抑制し、耐久性を向
上することが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説
明する。
【0026】(比較例1)絶縁性液体2にアイソパーH
(イソパラフィン、エクソン社製)を使用し、帯電泳動
粒子3には、ポリエステルにカーボンブラック(黒色顔
料)を混合させた粒子(粒径は1〜3μm程度)を使用
し、これらによって分散液1を作製した。
【0027】この分散液を図1に示す装置に注入し、表
示部に±50Vの電圧を印加し、作製直後に表示の様子
を観察した。本比較例で用いた着色帯電泳動粒子3はイ
ソパラフィン中において正に帯電しており、負に印加さ
れた電極側に泳動した。応答速度は30msec以下で
あり、その際表示ムラは観察されなかった。
【0028】次に、電極の電圧極性を0.5秒毎に反転
させながら24時間駆動した。これにより、帯電泳動粒
子3は、第1電極5aと第2電極5bとの間を往復泳動
することとなるが、24時間後の表示面には、粒子の凝
集が生じて電極上に粒子の付着(大きさ20μm〜30
μm)が5個観察できた。一週間後には、電極上への粒
子の堆積が進み、電気泳動で移動する粒子数が半分にな
っていた。
【0029】(実施例1)カーボンブラック(黒色顔
料)30重量部とロジン変性ペンタエリスリトール樹脂
60重量部をニーダーで混練し、ポリエステル60重量
部を加えて混練して得た混練物150重量部を、150
0重量部のアイソパーH(イソパラフィン、エクソン社
製)、ナフテン酸コバルト3重量部に加えてサンドグラ
イダーにて分散させて、粒子分散液を得た。100重量
部のアイソパーHに5重量部のロジン変性ペンタエリス
リトール樹脂を溶解した液で、得られた分散液10重量
部をさらに希釈し、電気泳動表示装置用分散液を調整し
た。
【0030】かかる分散液を図1に示す表示装置に注入
し、電圧印加手段を設けて電気泳動表示装置とした。な
お、符号7は画素と画素との間を仕切る隔壁部材であ
る。また、図1(a) は第1電極5aを正極性とした場合
の帯電泳動粒子3の移動位置を示す図であり、(b) は第
2電極5bを正極性とした場合の帯電泳動粒子3の移動
位置を示す図である。
【0031】このようにして作製した表示装置に±50
Vの電圧を印加し、表示の様子を観察した。本実施例で
用いた着色帯電泳動粒子はイソパラフィン中において正
に帯電しており、負に印加された電極側に泳動した。応
答速度は30msec以下であり、表示装置作製直後の
観察において、表示ムラは観察されなかった。
【0032】次に、電極の電圧極性を0.5秒毎に反転
させながら24時間駆動した。これにより、帯電泳動粒
子3は、第1電極5aと第2電極5bとの間を往復泳動
することとなるが、帯電泳動粒子3の凝集や付着や堆積
(例えば電極への付着・堆積)は一切観察されなかっ
た。1週間後に再び観察を行ったところ、表示劣化の抑
制効果は持続しており、(比較例1)と比較して粒子の
付着・堆積量は半分以下であった。
【0033】(比較例2)絶縁性液体2にOil Bl
ue V(大和化工社製)で着色したアイソパーH(イソ
パラフィン、エクソン社製)を使用し、帯電泳動粒子3
には、市販のナトコスペーサー粒子(ナトコ株式会社
製、平均粒径6μm)を使用し、これらによって分散液
1を作製した。かかる分散液を図2に示す表示装置に注
入し、電圧印加手段を設けて、電気泳動表示装置とし
た。図2(a) は第1電極5aを正極性とした場合の帯電
泳動粒子3の移動位置を示す図であり、(b) は第2電極
5bを正極性とした場合の帯電泳動粒子3の移動位置を
示す図である。
【0034】表示装置に±50Vの電圧を印加し、表示
の様子を観察した。本実施例で用いた着色帯電泳動粒子
はイソパラフィン中において正に帯電しており、負に印
加された電極側に泳動した。応答速度は30msec以
下であり、表示装置作製直後の観察において、表示ムラ
は観察されなかった。
【0035】次に、電極の電圧極性を1秒毎に反転させ
ながら24時間駆動した。これにより、帯電泳動粒子3
は、第1電極5aと第2電極5bとの間を往復泳動する
こととなるが、24時間後の表示面には、粒子の凝集が
生じて電極上に粒子の付着(大きさ20μm〜30μ
m)が7個観察できた。1週間後には、電極上への粒子
の堆積が進み、電気泳動で移動する粒子数が半分になっ
ていた。
【0036】(実施例2)比較例2の分散液10重量部
にロジングリセリンエステル樹脂0.1重量部を添加し
溶解させた後、これを本実施例において分散液として使
用した。
【0037】そして、比較例2と同様の評価を行ったと
ころ、24時間後の表示面には、粒子の凝集が生じて電
極上に粒子の付着は観察されず、一週間後に観察された
粒子の付着・堆積量は、比較例2の半分以下であった。
【0038】(比較例3)比較例2の分散液10重量部
にロジングリセリンエステル樹脂10重量部を添加し溶
解させた後、該分散液を図3に示す表示装置に注入し、
電圧印加手段を設けて、電気泳動表示装置を作製した。
【0039】比較例2と同様の評価を行ったところ、分
散液の粘性が高く、良好に表示することができなかっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ロジンやロジン誘導体を絶縁性液体に溶解させるという
簡単な手法によって、帯電泳動粒子の分散性を向上さ
せ、電極表面への帯電泳動粒子の凝集や貼り付きを抑制
し、耐久性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気泳動表示装置の構成の一例を
示す断面図。
【図2】本発明に係る電気泳動表示装置の構成の他の例
を示す断面図。
【図3】本発明に係る電気泳動表示装置の構成の他の例
を示す断面図。
【符号の説明】
1 電気泳動表示装置用分散液 2 絶縁性液体 3 帯電泳動粒子 4a 第1基板 4b 第2基板 5a 第1電極 5b 第2電極 6 絶縁層 7 隔壁 8 反射・散乱層 9 マイクロカプセル D 電気泳動表示装置 D 電気泳動表示装置 D 電気泳動表示装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性液体と、該絶縁性液体に分散され
    た複数の帯電泳動粒子と、からなる電気泳動表示装置用
    分散液において、 前記絶縁性液体にロジン及びロジン誘導体の少なくとも
    一方が溶解されてなる、ことを特徴とする電気泳動表示
    装置用分散液。
  2. 【請求項2】 前記絶縁性液体に前記ロジン及び前記ロ
    ジン誘導体の両方が溶解されてなる、ことを特徴とする
    請求項1に記載の電気泳動表示装置用分散液。
  3. 【請求項3】 前記ロジン又はロジン誘導体の酸価が5
    以上100以下の範囲である、ことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の電気泳動表示装置用分散液。
  4. 【請求項4】 前記ロジン及び前記ロジン誘導体が、
    0.01重量%以上10重量%以下の範囲で溶解されて
    いる、ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示
    装置用分散液。
  5. 【請求項5】 前記ロジン及び前記ロジン誘導体の両方
    が、0.01重量%以上10重量%以下の範囲で溶解さ
    れている、ことを特徴とする請求項2に記載の電気泳動
    表示装置用分散液。
  6. 【請求項6】 所定間隙を開けた状態に配置された第1
    及び第2基板と、これらの基板の間隙に配置された請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置用
    分散液と、該分散液に対向する位置に配置された第1及
    び第2電極と、を備え、かつ、各電極に電圧を印加する
    ことによって前記帯電泳動粒子を移動させることを特徴
    とする電気泳動表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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