JP2003014687A - バイオセンサー - Google Patents

バイオセンサー

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JP2003014687A JP2002145416A JP2002145416A JP2003014687A JP 2003014687 A JP2003014687 A JP 2003014687A JP 2002145416 A JP2002145416 A JP 2002145416A JP 2002145416 A JP2002145416 A JP 2002145416A JP 2003014687 A JP2003014687 A JP 2003014687A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はバイオセンサーに関する。 【解決手段】本発明のバイオセンサー(10)は、第1と第
2の端(28,30)を有している支持基体(12)、該支持基体
(12)の上に配置された電極(14,16,18)(該電極は、互
いに協同して第1の端(28)に隣接して位置する電極アレ
イ(76,78)を形成している)、該支持基体(12)の上に配
置されたスペーサー基体(20)、該スペーサー基体(20)の
上に配置されたカバー(22)を含んでいる。該カバー(22)
は支持基体(12)と協同して流路(82)を形成している。流
路(82)は、第1の端(28)に隣接する入口(84)および相対
する端(86)を有している。それぞれの電極アレイ(76,7
8)は複数の端(28,86)のうちのひとつに隣接して流路(8
2)の中に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバイオセンサーに関
するものであり、さらに詳しくは、電極を横切って延び
ている連続毛細管流路を有する電気化学バイオセンサー
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気化学バイオセンサーは公知であり、
色々な生物学的サンプル中の、特に血液中の検体の濃度
測定用に使われて来ている。電気化学バイオセンサー1
は、米国特許第5,413,690号、同第5,762,770号、同第5,
798,031号および同第5,997,817号に記載されている。こ
れら特許のそれぞれの開示は参照により本明細書に組み
入れるものとする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はバイオセンサ
ーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のバイオセンサー
は、第1の端と第2の端を持つ支持基体、該支持基体の
上に配置された複数の電極(該電極は互いに協同して、
該第1の端に隣接して位置する電極アレイを形成してい
る)、該支持基体の上に配置されたスペーサー基体、お
よび該スペーサー基体の上に配置されているカバーを含
んでなる。該カバーは、支持基体と協同して、第1の端
に隣接するサンプル入口と、相対する2つの端とを有す
る流路を形成している。各電極アレイは、該流路内で該
2つの端のひとつに隣接して配置されている。
【0005】本発明の他の局面で提供するバイオセンサ
ーは、支持基体、該支持基体の上に配置されている第1
の電極セット、該支持基体の上に配置されている第2の
電極セット(該第1の電極セットと第2の電極セットは
お互いに距離を置いて配置されている)、および該第1
の電極セットと第2の電極セットを横切って延びている
カバーを含んでなる。該カバーは、該支持基体と協同し
て、相対する第1の端と第2の端と、これら二つの端の
間であってかつ第1の電極セットと第2の電極セットの
間に配置されている入口とを有する、概して直線状の毛
細管流路を形成している。
【0006】本発明のさらなる他の局面では、バイオセ
ンサーを形成する方法を提供する。該方法は、支持基体
の表面の上に距離を置いて位置する電極アレイを形成す
るステップ、該支持基体の上で該電極アレイを横切って
スペーサー基体を配置するステップ、該電極アレイを露
出するため該スペーサー基体の一部を除去するステッ
プ、相対する端を有し該電極アレイを横切って延びてい
る毛細管流路を形成するために該スペーサー基体の上に
カバーを配置するステップ、および、該毛細管流路への
入口を形成するためにまた該入口が該相対する端の間に
配置されるよう、該支持基体、該スペーサー基体の一
部、および該カバーを貫通してノッチを打ち抜くステッ
プ、を含んでなる。
【0007】本発明のさらなる特徴は、本分野における
当業者には、現時点で考えられる本発明の最善の実施形
態を例示している以下の好ましい実施態様の詳細な説明
を考察すれば明らかとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、バイオセンサーおよ
び、精密且つ正確な2元流路配置(dual channel positi
on)が製作可能なバイオセンサーの製造方法に関するも
のである。前記バイオセンサーは、電極を横切って延び
る流路を形成する連続工程を用いて製造する。本発明の
局面は図1〜5に示されているが、それらは縮尺通りに
は描かれておらず、またいくつかの図で類似の部品は同
じ番号がつけられている。
【0009】図1〜4は、電極支持用基体12、基体12の
上に配置されている電気伝導体13(電極14、16、18を
形成するために分断されている)、基体12の上に配置さ
れているスペーサー基体20、およびこのスペーサー基体
20の上に配置されているカバー22を含んでなるバイオセ
ンサー10の形態にある本発明の一局面を説明するもので
ある。バイオセンサー10は矩形形状が好ましい。しか
し、バイオセンサー10は、本発明の開示に従ってどんな
形状でもとれることは言うまでもない。バイオセンサー
10は、ロール巻きされた材料から製造するのが好ましい
が、本発明の開示に従って個々のシートから製作できる
ことは当然理解されよう。よって、バイオセンサー10の
製作のための材料選択にあたっては、ロール加工工程に
対し十分な柔軟性がありまたバイオセンサー10の完成品
に対し有用な剛さを与えるに十分な剛性も有している材
料を使用するのがよい。
【0010】図2と3に電極支持基体12を示す。図3に
おいて、基体12は、スペーサー基体20に面している第1
の表面24と第2の表面26を有する。加えて、基体12は第
1と第2の端28、30を有し、また第1と第2の端すなわ
ち28、30の間に亘って延びる縁32、34を有している。図
2参照。第1の端28は、そこに形成されているノッチ36
を含んでいる。概して凹形の形状をした境界38は、ノッ
チ36の形を定めている。このノッチは、本発明の開示に
従っていろいろな形状やサイズをとることができるのは
当然である。基体12は、概して矩形の形状をしている
が、このような支持体は本発明の開示に従っていろいろ
な形状やサイズに形成されてもよいのは当然である。基
体12はフレキシブルポリマーから形成され、好ましくは
ポリエステルもしくはポリイミド、ポリエチレンナフタ
レート(PEN)のようなポリマーから形成される。限定す
るものではないが、好適なPENの一例は、ROWO Coating
社(ドイツ、ヘンボルツェルム)にて金がコートされ
て、E.I. DuPont de Nemours社(デラウエア州、ウイル
ミントン)から市販されているPENフィルム、5 mil厚の
KALADEX(登録商標)である。
【0011】基体12の第1の表面24上には電極14、16、
18が形成されており、これらは導電体13から絶縁されて
いる。限定するものではないが好適な電気伝導体13の例
としては、アルミニウム、(グラファイトのような)カ
ーボン、コバルト、銅、ガリウム、金、インジウム、イ
リジウム、鉄、鉛、マグネシウム、水銀(アマルガムと
して)、ニッケル、ニオブ、オスミウム、パラジウム、
白金、レニウム、ロジウム、セレン、(高度にドープさ
れた多結晶シリコンのような)シリコン、銀、タンタ
ル、錫、チタン、タングステン、ウラン、バナジウム、
亜鉛、ジルコニウム、これらの混合物、およびこれら元
素の合金、酸化物、または金属化合物が挙げられる。好
ましくは、電気伝導体13は、次の材料から選ばれる:
金、白金、パラジウム、イリジウム、あるいはこれら金
属の合金。というのは、そのような貴金属およびそれら
の合金は、生物学的システムに対して非反応性であるか
らである。最も好ましいのは、電気伝導体13が金である
ことである。
【0012】電極14、16、18は、電気伝導体13の残りの
部分からレーザーアブレーションにより絶縁されてい
る。図3参照。レーザーアブレーションを使って表面上
に電極を形成する技法は公知である。例えば、米国特許
出願番号第09/411,940号、発明の名称「パターン化ラミ
ネートのレーザー造形と電極(LASER DEFINED FEATURESF
OR PATTERNED LAMINATES AND ELECTRODE)」(1999年10
月4日出願)を挙げることができる。この文献の開示内
容を本明細書の中に参照として明白に組み入れる。好ま
しくは、電極14、16、18は、該電極の周囲のエリアから
電気伝導体13を取り除くことによって作られる。
【0013】それゆえ、電極14、16、18は、約25μm〜
約500μmの幅を持つギャップにより、基体12の上で、残
りの電気伝導性材料から絶縁されており、前記ギャップ
は約100μm〜約200μmの幅を有しているのが好ましい。
また、電極14、16、18は、基体12の上でレーザーアブレ
ーションのみにより作ることができることも理解されよ
う。精密性と感度を考えればレーザーアブレーションが
電極14、16、18を形成する好ましい方法ではあるが、ラ
ミネーション、スクリーン印刷、あるいはフォトリソグ
ラフィなどのような他の技法を本発明の開示に従って使
うこともできる。
【0014】図2に示されているように、電極14、16、
18は、互いに協同して第1および第2の電極アレイ76、
78および第1と第2のアレイ76、78から遠ざかって延び
るリード線80を形成している。リード線80は、アレイ7
6、78から、電極支持基体12の第2の端30にある電気接
点74まで延びている。前記アレイから延びているリード
線は色々な長さを持つようにまた、電極支持基体12上で
色々な場所に延びていけるように形成することができ
る。電極アレイの形状、電極の数および電極間の距離
は、本発明の開示するところに従い変えることができ、
また当業者には了解されるように3個以上のアレイを形
成することもできる。
【0015】バイオセンサー10のスペーサー基体20は、
電極支持基体12の縁32、34の間に延びる第1の部材40、
および第1の部材40から距離を置いて配置されている第
2と第3の部材42、44を有している。それぞれの部材4
0、42、44は上部表面46および基体12に面している下部
表面48を有している。加えて、第1の部材40は、第2と
第3の部材42、44に面している内側の縁50、および外側
の縁52を有している。第2と第3の部材42、44は、第1
の部材40に面している第1の縁54と第2の縁56を有して
いる。第2と第3の部材42、44の第2の縁56はお互いに
向かい合っている。
【0016】図1Bと4に示されているように、スペー
サー基体20を支持基体12に接合するとき、電極アレイ7
6、78は第1の部材40と第2および第3の部材42、44と
の間に来るよう配置される。加えて、第2と第3の部材
42、44は、ノッチ36の境界38に隣接して位置する。スペ
ーサー基体20は、フレキシブルポリマーから形成され、
好ましくは、接着剤がコートされたポリエチレンテレフ
タレート(PET)(ポリエステル)のようなポリマーか
ら作製する。限定するものではないが、好適なPETの例
としては、Adhesives Research, Inc.(ペンシルバニア
州、グレンロック)から市販されている感圧型接着剤
(製品番号ARcare 8877)で両面がコートされた厚さ3mi
l(75μm)の白色PETフィルムがある。
【0017】スペーサー基体20は色々な材料から製作す
ることができ、また市販されている色々な接着剤を用い
て基体12とカバー基体22に貼り付けることができる。加
えて、基体12の表面24が剥き出しで、電気伝導体13によ
って覆われていない場合は、本発明の開示に従って、溶
着(熱または超音波)によりスペーサー基体20を基体12
に接合することができる。また、基体12の第1の表面24
には、本発明に従って、例えば製品表示ラベル、あるい
は使用説明書を印刷することができる。
【0018】カバー基体22は、スペーサー基体20の上部
表面46に接合される。図1B参照。カバー基体22は、ス
ペーサー基体20に面した内側表面58と外側表面60を有し
ている。加えて、カバー22は、向かい合っている第1お
よび第2の端62、64および第1と第2の端62、64の間に
延びる縁66、68を有している。第1の端62は、ノッチ70
を有している。概して凹形の境界72はノッチ70を形づく
っている。前記ノッチは本発明の開示に従い色々な形状
やサイズをとることができることは言うまでもない。バ
イオセンサー10を組み立てると、カバー22はスペーサー
基体20および電極支持体12とともに毛細管流路82を形成
する。
【0019】カバー基体22は、概して矩形形状である
が、該カバーは本発明の開示に従って色々な形状やサイ
ズに成形してよいことは言うまでもない。カバー基体22
は、フレキシブルポリマーから形成されるが、好ましく
は、ポリエステルまたはポリイミドのようなポリマーか
ら形成される。限定するものではないが、好適なポリマ
ーの例としては、3M Healthcare社(ミネソタ州セント
ポール)から市販されている3.9mil(99μm)厚の3M親
水性ポリエステルフィルム(3M社製品番号9971)があ
る。
【0020】図1Aと1Bを見ると、毛細管流路82は、
概して線形形状をしていて、サンプル入口84と距離を置
いて位置する端86を有している。図1Aに示されている
ように、端86は、それぞれ縁32、66および34、68の間に
配置されている。バイオセンサー10は、図では空気出口
として働く端86を有するが、バイオセンサー10は本発明
の開示に従い空気の出口をいくつでも有するように形成
することができるのは明らかである。毛細管流路82は、
それぞれ境界38、72と縁32、66および34、68の間に延び
ている。流路はまた、スペーサー基体20の第1の部材40
の内側の縁50と第2および第3の部材42、44の第1の縁54
により形づくられている。図4参照。それゆえ、バイオ
センサー10を組み立てると、流路82は電極アレイ76、78
を横切って延びる。例えば、図1B参照。
【0021】電気化学試薬88は第1および第2のアレイ
76、78の上に配置される。試薬88は、特定の検体に対す
る電気化学プローブとなる。具体的な試薬88の選択は、
測定すべきその特定の1または複数の検体に依存し、こ
の分野の通常の知識を有する者には十分公知である。本
発明のバイオセンサー10で用いることができる試薬の例
としては、全血サンプル中のグルコース測定用の試薬が
ある。限定するものではないが、人の血液サンプル中の
グルコース測定用試薬の例として、試薬1グラムあた
り、62.2mgのポリエチレンオキサイド(平均分子量100
〜900キロダルトン)、3.3mgのNATROSOL 244M、41.5mg
のAVICEL RC-591 F、89.4mgの一塩基性燐酸カリウム、1
57.9mgの二塩基性燐酸カリウム、437.3mgのフェリシア
ン化カリウム、46.0mgの琥珀酸ナトリウム、148.0mgの
トレハロース、2.6mgのTRITON X-100界面活性剤、およ
び2,000〜9,000単位の酵素活性を含むものがある。前記
酵素は、12.5mgの補酵素PQQと121万単位のキノ蛋白グル
コースデヒドロゲナーゼのアポ酵素とから酵素溶液とし
て調製される。この試薬は、米国特許第5,997,817号に
さらに記載されており、その文献の開示内容は参照によ
り本明細書中に組み入れるものとする。
【0022】限定するものではないが、バイオセンサー
10で、特定の検体の測定に使用できる酵素およびメディ
エーターの例を以下の表1に掲載する。
【0023】
【表1】 表1に示されているいくつかの例では、少なくとも1個
の追加の酵素が反応触媒として使用される。また、表1
に示されているいくつかの例では、メディエーター酸化
体への電子移動を促進するため、追加のメディエーター
を用いてもよい。追加のメディエーターは、メディエー
ター酸化体よりも少ない量を試薬に入れる。上記のアッ
セイについて説明したが、本発明の開示に従って、バイ
オセンサー10を用いて、サンプルの電流、電荷、インピ
ーダンス、コンダクタンス、電位その他の電気化学的に
示される特性と、サンプル中の検体濃度とを正確に相関
させることができるものと考えられる。
【0024】一般に、複数のバイオセンサー10をバイア
ルの中に入れ、通常はバイアルを密閉するように形成さ
れている栓をする。しかしながら、バイオセンサー10は
個別にパッケージしてもよいし、あるいはバイオセンサ
ーを、互いに折り重ねたり、コイルに巻いたり、カセッ
トマガジンに積み重ねたり、あるいはブリスターパッケ
ージングに入れたりしてもよい。
【0025】バイオセンサー10は、下記のものと組み合
せて使用する: 1. 電気接点74と電気的に繋がっていて、電極14、16
および18、16の間に、動作電極表面でメディエーター還
元体の拡散律速電気酸化を起こすに十分な電位差を供給
することができる電源;および 2. 電気接点74と電気的に繋がっていて、上述の電位
差がかけられたときメディエーター還元体の酸化により
発生する拡散律速電流を測定することができるメータ
ー。
【0026】該メーターは、通常その電流測定値にアル
ゴリズムを適用するようになっており、それにより検体
の濃度が算出されそして目に見えるかたちで表示され
る。そのような電源、メーター、およびバイオセンサー
システムの改良は、本出願人に譲渡されている以下の特
許の主題となっている:1990年10月16日発行の米国特許
第4,963,814号;1991年3月12日発行の米国特許第4,999,
632号;1991年3月12日発行の米国特許第4,999,582号;1
993年9月7日発行の米国特許第5,243,516号;1994年10月
4日発行の米国特許第5,352,351号;1994年11月22日発行
の米国特許第5,366,609号;Whiteら、1995年4月11日発
行の米国特許第5,405,511号;Whiteら、1995年8月1日発
行の米国特許第5,438,271号、そしてこれらそれぞれの
開示内容は参照により本明細書中に組み入れることとす
る。
【0027】本発明のバイオセンサーにより、多くの液
体サンプルを分析することができる。例えば、全血、血
漿、血清、リンパ、胆汁、尿、精液、脳脊髄液、脊髄
液、涙液、そして大便検体のような人間の体液、あるい
は当該技術の熟練者には容易に明らかな、他の生物学的
な液体を測定することができる。組織の液体試料も分析
することができ、また環境汚染物質を含んでいる可能性
のある食品、発酵生成物および環境物質も分析できる。
本発明により全血を分析するのが好ましい。
【0028】バイオセンサー10を製造するには、金属化
されている電極支持体材料のロール90を、図5に矢印92
で示されているように、ガイドロールを通してアブレー
ション/洗浄および乾燥ステーション94に供給する。支
持体12をアブレーションすることができるレーザーシス
テムは、当技術分野の通常の技能を持つ者には知られて
いる。限定するものではないが、そのようなものの例と
しては、アブレーションのパターンが鏡、レンズ、およ
びマスクで制御されるエキシマレーザーが挙げられる。
限定するものではないが、そのような注文製のシステム
例は、LPKF Laser Electronic GmbH 社(ドイツ、ゲル
ブセン)から市販されているLPX-400、LPX-300、あるい
はLPX-200である。
【0029】レーザーステーション94では、金属化フィ
ルムの金属層は、前もって定められているパターンにア
ブレーションされ、電極支持体材料の上に絶縁された電
極セットがリボン状に形成される。50nm厚の金の導体13
に電極14、16、18をアブレーションするのに、90mJ/cm2
のエネルギーをあてる。しかしながら、その必要なエネ
ルギーの量は、材料によって、金属によって、あるいは
厚みによって変わるのは言うまでもない。このあと、該
リボンは、テンションループにより1つ以上のガイドロ
ールを通り、そして光学的および電気的検査をすること
ができるオプションの検査システムを通る。このシステ
ムは、欠陥の有無をチェックするための品質管理用に使
われる。
【0030】ステーション94を離れると、矢印96で示さ
れているように、金属化されたフィルムは試薬分配ステ
ーション98に供給される。配合済みの試薬は、矢印100
で示されているように、分配ステーション98に供給さ
れ、ここでは、Iwashita Engineering Incorporated
(東京)から市販されている注文製の装置を用いて流路
82の一部を覆うべくラインコートする。
【0031】代わりの方法としては、配合済みの試薬
を、Fluilogic Systems社(フィンランド、エスポー)
から市販されている注文製の装置を用いて、第1と第2
のアレイ76、78のそれぞれの中心に別個に液状で適用す
る。試薬の別個適用を選択する場合、試薬88を、試薬適
用個所の外接境界線内に保持するために、目標としてい
る試薬適用個所を囲んで、支持基体12に少なくとも1個
のくぼみ(図では示されていない)を形成しておくと有
益である。試薬適用技法は本分野の通常の技能を有する
者にはよく知られており、米国特許第5,762,770号にも
記載されている。その特許の開示内容は、参照により本
明細書に組み入れるものとする。試薬は、本発明の開示
に従って、アレイ76、78に液状であるいは他の形態で適
用し、そしてアレイ76、78の上で乾燥または半乾燥させ
ることができるのは言うまでもない。
【0032】別の工程において、両面に剥離ライナーの
ついた感圧型両面接着フィルム102を、矢印104で示すよ
うに、ラミネーション&キスカットステーション112に
供給する。同時に、カバー基体材料ロール106が矢印108
で示されるようにガイドロール110の上を通ってステー
ション112に供給される。ステーション112では、剥離ラ
イナーが、矢印114で示されるように上部表面46からそ
してステーション112から分離され、そして廃棄のため
ガイドロール116の上を通ってロール118に再び巻き取ら
れる。またステーション112では、フィルム102の上部表
面46はカバー基体材料106の内側表面58に貼り付けられ
る。次に、該フィルムはキスカットされ、該フィルムの
一部が除去されて、第1の部材40と第2/第3の部材の細
片(図には示されていない)が該カバー材料に接合した
状態で残される。該カバー材料は、第1の部材40と第2/
第3の部材の間が露出している。
【0033】該カバー材料/スペーサー基体の中間組立
品は、矢印122で示されるように、センサーラミネーシ
ョン&カット/パックステーション124に供給される。
試薬がコートされた電極支持基体材料は、矢印120で示
されるように、ステーション98からセンサーラミネーシ
ョン&カット/パックステーション124に同じく供給さ
れる。残っている剥離ライナーはスペーサー基体から分
離されそして該スペーサー基体は、電極アレイ76、78が
第1の部材40と第2/第3の部材細片の間に来るように電
極支持基体材料の上に配置される。組立られた後、ノッ
チ36、70が、電極支持基体材料、スペーサー基体の第2
/第3の部材、およびカバー基体材料を通して打ち抜か
れる。このカットが、毛細管流路82へのサンプル入口84
を形成する。
【0034】次に、得られた組立の終わった材料を切断
して個々のバイオセンサー10を形成し、区分けし、バイ
アルに入れ、それぞれ栓で閉鎖して、パッケージされた
バイオセンサー細片を製作する。
【0035】使用にあたっては、バイオセンサー10のユ
ーザは、採血用の切開を入れた指をノッチ36、70の境界
38、72にあてる。毛管力により液体血液サンプルが引き
入れられ、該切開からサンプル入口84の中に流れ、そし
て毛細管流路82の中を流れて試薬88とアレイ76、78を横
切る。液体血液サンプルは、試薬を溶解し、アレイ76、
78に接触させる。そこで電気化学反応が起こる。
【0036】使用にあたって、反応が終わると、電源
(例えば、電池)により、電極14、16間および18、16間
それぞれに電位差が掛けられる。電位差を掛けるとき
は、基準電極におけるメディエーター酸化体の量および
該電位差は、動作電極の表面で該メディエーター還元体
の拡散律速電気酸化を起こすに十分大きくなければなら
ない。電流測定用のメーター(示されてはいない)によ
り、作動電極の表面でメディエーター還元体の酸化によ
り発生する拡散律速電流を測定する。
【0037】電流測定値は、以下の要求項目が満たされ
れば、サンプル中の検体濃度に正確に相関させることが
できる:1.メディエーター還元体の酸化速度が、メデ
ィエーター還元体の動作電極表面への拡散速度に支配さ
れている。
【0038】2.発生電流が、動作電極表面におけるメ
ディエーター還元体の酸化により制限されている。
【0039】上に記載された製造方法および製品は、特
に診断装置用の、使い捨てバイオセンサー10を含む。し
かしながら、あらゆる生物学的なサンプル、環境関連の
サンプル、あるいは他のサンプル中の検体測定のよう
な、非診断用の電気化学センサーも含まれる。上記で考
察したように、バイオセンサー10は、色々な形とサイズ
に製造することができ、また色々な分析を行うことがで
き、限定するものではないが、それらの例としては、バ
イオセンサーの測定にかけられるサンプルの、電流、電
荷、インピーダンスコンダクタンス、電位その他の電気
化学表示特性が含まれる。
【0040】ここまで、好ましい実施形態を参照して本
発明を詳細に説明してきたが、特許請求の範囲に記載の
本発明の範囲と思想の内において変化や変形がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、本発明によるバイオセンサーの透視
図であって、それぞれその中にノッチを含むように形成
されている電極支持基体およびカバーを有しているバイ
オセンサーを示す。図1Bは、図1Aのバイオセンサー
の透視拡大図であって、一部を破断して示す。
【図2】図1のバイオセンサーの組立分解図であって、
一方の端に配置されていて距離をおいて位置している2
つの電極アレイと、第1、第2、第3の部材を有し前記
電極アレイの辺りに延びるように形成されているスペー
サー基体を含んでいるバイオセンサーを示す。
【図3】図1A中の線3−3に沿って見た図。
【図4】図1A中の線4−4に沿って見た図。
【図5】図1のバイオセンサーの組み立て製造工程を示
す概略図。
【符号の説明】
10 バイオセンサー 12 電極支持基体 14、16,18 電極 20 スペーサー基体 22 カバー 28、30 支持基体の第1、第2の端 36、70 ノッチ 40、42、44 スペーサー基体の第1、第2、第3の部材 76、78 電極アレイ 82 流路 84 サンプル入口 86 流路の端
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月20日(2002.5.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/46 338 (72)発明者 ビュラー,ラフバー エス. アメリカ合衆国 46236 インディアナ州, インディアナポリス,チャズウォース ウ ェイ 6130 (72)発明者 ウィルセイ,クリストファー ディー. アメリカ合衆国 46032 インディアナ州, カーメル,オーク ドライブ 516 (72)発明者 オーステラ,ジョン.ティー アメリカ合衆国 46236 インディアナ州, インディアナポリス,ミスティー ウェイ ドライブ (72)発明者 レイセル,ウォルフガング オー.エル. ドイツ国 ディー−68159 マンハイム, エイチ7,26 Fターム(参考) 2G045 AA25 CA25 CA26 CB03 CB04 CB11 CB14 DA01 DA03 DA04 DA31 DA53 DA69 DA70 DA74 DA77 FA04 FB01 FB05 GC20 HA10 JA07

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の端を有する支持基体、
    該支持基体上に配置されている電極(該電極は互いに協
    同して、該第1の端に隣接して位置する複数の電極アレ
    イを規定している)、 該支持基体の上に配置されているスペーサー基体、なら
    びに該スペーサー基体の上に配置されているカバー(該
    カバーは、該支持基体と協同して、該第1の端に隣接す
    る入口および相対している端を有している流路を形成し
    ており、各電極アレイは流路内で該端のうちの一つに隣
    接して配置されている)を含んでなるバイオセンサー。
  2. 【請求項2】 前記カバー基体および支持基体が、互い
    に位置がほぼ一致するノッチを有するように形成されて
    いる、請求項1に記載のバイオセンサー。
  3. 【請求項3】 それぞれのノッチが概して凹形の形状で
    ある、請求項2に記載のバイオセンサー。
  4. 【請求項4】 前記スペーサー基体が、前記端間に延び
    る第1の部材を有している、請求項1、2または3に記
    載のバイオセンサー。
  5. 【請求項5】 前記スペーサー基体が、一つの端とサン
    プル入口の間に配置された第2の部材、および該端と相
    対している端と該サンプル入口の間に配置された第3の
    部材を有している、請求項4に記載のバイオセンサー。
  6. 【請求項6】 前記スペーサー基体が、第1の部材から
    距離を置いて位置している第2および第3の部材を有
    し、前記流路が該第1、第2および第3の部材の間に延
    びている、請求項4に記載のバイオセンサー。
  7. 【請求項7】 前記サンプル入口が、前記電極アレイの
    間に位置するように配置されている、請求項1、2、
    3、4、5または6に記載のバイオセンサー。
  8. 【請求項8】 支持基体、該支持基体の上に配置されて
    いる第1の電極セット、 該支持基体の上に配置されている第2の電極セット(第
    1および第2の電極セットはお互いに距離を置いて位置
    している)、ならびに第1および第2の電極セットを横
    切って延びるカバー(該カバーは、該支持基体と協同し
    て、相対する第1および第2の端と、該端の間であって
    かつ第1および第2の電極セットの間に配置された入口
    とを有するほぼ直線状の毛細管流路を規定している)を
    含んでなるバイオセンサー。
  9. 【請求項9】 前記支持基体と前記カバーの間に配置さ
    れているスペーサー基体をさらに含む、請求項8に記載
    のバイオセンサー。
  10. 【請求項10】 前記スペーサー基体が、前記流路の端
    の間に延びる第1の部材を有している、請求項9に記載
    のバイオセンサー。
  11. 【請求項11】 前記スペーサー基体が、一つの端と前
    記入口の間に配置されている第2の部材および該端と相
    対する端と該入口の間に配置されている第3の部材を有
    している、請求項10に記載のバイオセンサー。
  12. 【請求項12】 前記スペーサー基体が、前記第1の部
    材から距離を置いて位置する第2および第3の部材を有
    し、また前記流路が、該第1、第2、第3の部材の間に
    延びている、請求項10に記載のバイオセンサー。
  13. 【請求項13】 前記カバーおよび前記支持基体が、互
    いに位置がほぼ一致するノッチを含むように形成されて
    いる、請求項8、9、10、11、または12に記載の
    バイオセンサー。
  14. 【請求項14】 それぞれのノッチが概して凹形の形状
    をしている、請求項13に記載のバイオセンサー。
  15. 【請求項15】 前記入口が前記ノッチと交差してい
    る、請求項13に記載のバイオセンサー。
  16. 【請求項16】 バイオセンサーの製造方法であって、
    支持基体の表面の上に距離を置いて位置する電極アレイ
    を形成するステップと、該支持基体の上に該電極アレイ
    を横切ってスペーサー基体を配置するステップと、該ス
    ペーサー基体の一部を除去して該電極アレイを露出する
    ステップと、スペーサー基体の上にカバーを配置して、
    相対する端を有し該電極アレイを横切って延びる毛細管
    流路を形成するステップと、該支持基体、該スペーサー
    基体の一部、および該カバーを貫通してノッチを打ち抜
    いて、該毛細管流路の入口(該入口は、前記相対する端
    の間に配置される)を形成するステップとを含んでなる
    前記方法。
  17. 【請求項17】 前記打ち抜きステップが、前記電極ア
    レイの間に前記入口を形成することを含んでいる、請求
    項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記除去ステップが、第1の部材およ
    び第2/第3の部材の細片を形成するステップを含んで
    おり、前記電極アレイが第1の部材および第2/第3の
    部材の細片の間に配置される、請求項16または17に
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記打ち抜きステップが、前記第2/
    第3の部材の細片を第2の部材と第3の部材に分離する
    ステップを含んでおり、前記入口が該第2および第3の
    部材の間に延びる、請求項18に記載の方法。
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