JP2003014114A - 手動変速機のチェンジ装置 - Google Patents

手動変速機のチェンジ装置

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JP2003014114A JP2001198482A JP2001198482A JP2003014114A JP 2003014114 A JP2003014114 A JP 2003014114A JP 2001198482 A JP2001198482 A JP 2001198482A JP 2001198482 A JP2001198482 A JP 2001198482A JP 2003014114 A JP2003014114 A JP 2003014114A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セレクト操作に応じた軸方向移動ならびにシフ
ト操作に応じた軸線まわりの回動を可能としたシフトセ
レクトシャフトにシフトアームが固定され、セレクト操
作に応じて択一的にシフトアームに係合され得る複数の
シフトピースがシフトセレクトシャフトの軸線に沿う方
向に並列配置される手動変速機のチェンジ装置におい
て、リバース変速段確立時のギヤ鳴きを防止しつつメイ
ンシャフトの軸線に沿う方向での手動変速機のコンパク
ト化を図る。 【解決手段】シフトアーム90には、リバース位置への
シフト操作に伴なうシフト初期に所定の前進変速段用シ
フトピース102を所定量駆動するとともにシフト終期
には前記所定の前進変速段用シフトピース102を元に
戻す連動アーム91が、連動、連結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セレクト操作に応
じた軸方向移動ならびにシフト操作に応じた軸線まわり
の回動を可能としたシフトセレクトシャフトにシフトア
ームが固定され、前記セレクト操作に応じて択一的にシ
フトアームに係合され得る複数のシフトピースが、前記
シフトセレクトシャフトの軸線に沿う方向に並列配置さ
れる手動変速機のチェンジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特開20
01−116142号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】リバース変速段を確立
するためにエンジンおよびメインシャフト間の変速クラ
ッチを遮断した後のメインシャフトの慣性回転中にリバ
ースアイドルギヤの摺動噛合が行なわれるとギヤ鳴きと
呼ばれる異音が生じ、乗員に不快感を与えるので、上記
従来の手動変速機では、メインシャフトを制動するため
の機構が変速クラッチとは反対側のメインシャフトの端
部に設けられている。このため、メインシャフトの軸線
に沿う方向で手動変速機が大型化してしまう。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、リバース変速段確立時のギヤ鳴きを防止しつ
つメインシャフトの軸線に沿う方向での手動変速機のコ
ンパクト化を可能とした手動変速機のチェンジ装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、セレクト操作に応じた軸方
向移動ならびにシフト操作に応じた軸線まわりの回動を
可能としたシフトセレクトシャフトにシフトアームが固
定され、前記セレクト操作に応じて択一的にシフトアー
ムに係合され得る複数のシフトピースが、前記シフトセ
レクトシャフトの軸線に沿う方向に並列配置される手動
変速機のチェンジ装置において、前記シフトアームに
は、リバース位置へのシフト操作に伴なうシフト初期に
所定の前進変速段用シフトピースを所定量駆動するとと
もにシフト終期には前記所定の前進変速段用シフトピー
スを元に戻す連動アームが、連動、連結されることを特
徴とする。
【0006】このような請求項1記載の発明の構成によ
れば、リバース変速段を確立するためにシフトアームが
リバース位置側にシフト駆動されるときに、そのシフト
初期に所定の前進変速段用シフトピースが、シフトアー
ムに連動する連動アームで所定量駆動されるので、所定
の前進変速段を確立するときと同様にメインシャフトが
制動され、シフト終期にはメインシャフトの制動が解除
されることになる。したがってリバース変速段専用の機
構を不要としてリバース変速段確立時にメインシャフト
を一時的に制動してギヤ鳴きの発生を防止することがで
き、メインシャフトの軸線に沿う方向での手動変速機の
コンパクト化を可能とするとともに、専用機構が不要と
なる分だけ手動変速機の軽量化を図ることができる。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記シフトセレクトシャフ
トの軸線方向への移動を可能とするとともに軸線まわり
の回動を不能としたインターロックプレートが、前記シ
フトアームおよび前記連動アームの一部を覆って前記シ
フトセレクトシャフトに装着され、該インターロックプ
レートには、前記シフト初期に所定量駆動された前記所
定の前進変速段用シフトピースの一部を収容する凹部が
設けられることを特徴とし、かかる構成によれば、所定
の前進変速段用シフトピースを、リバース変速段確立時
に所定量だけ確実に作動せしめるようにして、メインシ
ャフトの制動を確実なものとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0009】図1〜図15は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は前進変速段が6段の車両用手動変速機
の縦断面図、図2はチェンジレバーのチェンジパターン
を示す図、図3は図1の車両用手動変速機の要部横断面
図、図4は図3の4−4に沿う車両用手動変速機の要部
縦断面図、図5はインターロックプレート、シフトアー
ムおよび連動アームの側面図、図6はインターロックプ
レート、シフトアームおよび連動アームの斜視図、図7
は連動アームおよび3−4速シフトピースの関係を示す
ための図5の7−7線に沿う断面図、図8はリバースセ
レクト位置での連動アームおよび3−4速用シフトピー
スの相対位置を(A)で示すとともにインターロックプ
レート、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置
を(B)で示す図、図9はリバース位置側へのシフト操
作初期での連動アームおよび3−4速用シフトピースの
相対位置を(A)で示すとともにインターロックプレー
ト、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置を
(B)で示す図、図10はリバース位置側へのシフト操
作途中での連動アームおよび3−4速用シフトピースの
相対位置を(A)で示すとともにインターロックプレー
ト、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置を
(B)で示す図、図11はリバース位置側へのシフト操
作完了時の連動アームおよび3−4速用シフトピースの
相対位置を(A)で示すとともにインターロックプレー
ト、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置を
(B)で示す図、図12はリバース位置からニュートラ
ル位置へのシフト操作完了時の連動アームおよび3−4
速用シフトピースの相対位置を(A)で示すとともにイ
ンターロックプレート、シフトアームおよび各シフトピ
ースの相対位置を(B)で示す図、図13はニュートラ
ル位置でシフトアームが3−4速セレクト位置に戻った
ときの連動アームおよび3−4速用シフトピースの相対
位置を(A)で示すとともにインターロックプレート、
シフトアームおよび各シフトピースの相対位置を(B)
で示す図、図14はニュートラル位置でシフトアームが
3−4速セレクト位置にあるときのインターロックプレ
ート、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置を
(A)で示すとともにニュートラル位置でシフトアーム
がリバースセレクト位置に移動したときのインターロッ
クプレート、シフトアームおよび各シフトピースの相対
位置を(B)で示す図、図15は前進5段である手動変
速機に適用するときのインターロックプレート、シフト
アームおよび連動部材を図5に対応させて示す側面図で
ある。
【0010】先ず図1において、前進段数が偶数段たと
えば6段であるとともに後進1段である車両用手動変速
機Mのミッションケース11は、車体の前後方向に延び
る割り面で分割される右ケース半体12および左ケース
半体13から成る。エンジンEは変速用クラッチCLを
介してメインシャフトSMの一端部に連結されており、
該メインシャフトSMは、右および左ケース半体12,
13にボールベアリング14,15を介して回転自在に
支持される。またメインシャフトSMと平行であるカウ
ンタシャフトSCの軸方向一端部がローラベアリング1
6を介して右ケース半体12に回転自在に支持され、前
記カウンタシャフトSCの軸方向他端部がボールベアリ
ング17を介して左ケース半体13に回転自在に支持さ
れる。
【0011】ところでカウンタシャフトSCは、潤滑油
の流通を可能として円筒状に形成されるものであり、該
カウンタシャフトSCの一端部には、右ケース半体12
内に形成されているオイル通路18からオイルをカウン
タシャフトSC内に導くガイド部材19が装着される。
また左ケース半体13内には、カウンタシャフトSCの
他端部を連通させるオイル通路20が形成されており、
ボールベアリング17の内輪をカウンタシャフトSCの
他端側外周に形成される段部21との間に挟持する鍔部
22aを有するボルト22が螺合される。而してボール
ベアリング17の内輪を固定するために、潤滑油の流通
を可能とする円筒状のボルト22をカウンタシャフトS
Cの他端部内周にねじ込むようにしたことにより、カウ
ンタシャフトSCの他端および左ケース半体13間の間
隔を小さく設定し、ミッションケース11の小型化に寄
与することができる。さらにメインシャフトSMには、
一端を閉じるとともに他端を該メインシャフトSMの他
端に開口したオイル通路23が同軸に設けられており、
左ケース半体13内のオイル通路20からのオイルを前
記オイル通路23に導くガイド部材24が、メインシャ
フトSMの他端部に装着される。
【0012】変速用クラッチCLは、エンジンEのクラ
ンクシャフトに固定的に連結されるクラッチホイール2
5と、該クラッチホイール25の一側に配置されるプレ
ッシャプレート26と、両面にフェーシング27,27
を有してクラッチホイール25およびプレッシャプレー
ト26間に介在配置されるとともにダンパ29を介して
メインシャフトSMに連結されるクラッチディスク28
と、前記クラッチホイール25およびプレッシャプレー
ト26との間でフェーシング27,27を挟圧する方向
にプレッシャプレート26を付勢するダイヤフラムスプ
リング30とを備える。このような変速用クラッチCL
は、通常状態にあってはダイヤフラムスプリング30に
弾発力でフェーシング27,27をクラッチホイール2
5およびプレッシャプレート26間で挟圧することで、
クランクシャフトおよびメインシャフトSM間を接続し
ており、変速時にレリーズフォーク31でレリーズベア
リング32を図1の左方向に作動せしめることによりク
ランクシャフトおよびメインシャフトSM間が遮断され
る。
【0013】メインシャフトSMには、メイン1速ギヤ
34およびメイン2速ギヤ35が固設されるとともに、
メイン3速ギヤ36、メイン4速ギヤ37、メイン5速
ギヤ38およびメイン6速ギヤ39が相対回転自在に支
持される。一方、カウンタシャフトSCには、メイン1
速ギヤ34およびメイン2速ギヤ35にそれぞれ噛合す
るカウンタ1速ギヤ40およびカウンタ2速ギヤ41が
相対回転自在に支持されるとともに、メイン3速ギヤ3
6、メイン4速ギヤ37、メイン5速ギヤ38およびメ
イン6速ギヤ39にそれぞれ噛合するカウンタ3速ギヤ
42、カウンタ4速ギヤ43、カウンタ5速ギヤ44お
よびカウンタ6速ギヤ45が固設される。
【0014】右および左ケース半体12,13には、メ
インシャフトSMおよびカウンタシャフトSCと平行な
リバースアイドルシャフトSRの両端部が固定的に支持
されており、このリバースアイドルシャフトSRにスラ
イド可能に支持されたリバースアイドルギヤ46は、メ
インシャフトSMに固設されたメインリバースギヤ47
と、カウンタシャフトSCに相対回転不能に支持された
カウンタリバースギヤ48とに同時に噛合可能である。
【0015】カウンタシャフトSCに装着される1−2
速同期機構S1は、カウンタシャフトSCの軸線方向に
制限された範囲での移動を可能とするとともにカウンタ
シャフトSCとの相対回転を不能としたスリーブ49を
備えるものであり、このスリーブ49を保持する1−2
速シフトフォーク50を図1の左右に作動せしめること
により、カウンタ1速ギヤ40およびカウンタ2速ギヤ
41が択一的に選択されてカウンタシャフトSCに結合
される。すなわち図1でスリーブ49を右動させるとカ
ウンタ1速ギヤ40がカウンタシャフトSCに結合され
ることにより1速変速段が確立し、図1でスリーブ49
を左動させるとカウンタ2速ギヤ41がカウンタシャフ
トSCに結合されることにより2速変速段が確立する。
而して前記カウンタリバースギヤ48はスリーブ49に
一体に形成される。
【0016】メインシャフトSMに装着される3−4速
同期機構S2は、メインシャフトSMの軸線方向に制限
された範囲での移動を可能とするとともにメインシャフ
トSMとの相対回転を不能としたスリーブ51を備える
ものであり、このスリーブ51を保持する3−4速シフ
トフォーク52を図1の左右に作動せしめることによ
り、メイン3速ギヤ36およびメイン4速ギヤ37が択
一的に選択されてメインシャフトSMに結合される。す
なわち図1でスリーブ51を右動させるとメイン3速ギ
ヤ36がメインシャフトSMに結合されることにより3
速変速段が確立し、図1でスリーブ51を左動させると
メイン4速ギヤ37がメインシャフトSMに結合される
ことにより4速変速段が確立する。
【0017】メインシャフトSMに装着される5−6速
同期機構S3は、メインシャフトSMの軸線方向に制限
された範囲での移動を可能とするとともにメインシャフ
トSMとの相対回転を不能としたスリーブ53を備える
ものであり、このスリーブ53を保持する5−6速シフ
トフォーク54を図1の左右に作動せしめることによ
り、メイン5速ギヤ38およびメイン6速ギヤ39が択
一的に選択されてメインシャフトSMに結合される。す
なわち図1でスリーブ53を右動させるとメイン5速ギ
ヤ38がメインシャフトSMに結合されることにより5
速変速段が確立し、図1でスリーブ53を左動させると
メイン6速ギヤ39がメインシャフトSMに結合される
ことにより6速変速段が確立する。
【0018】リバースアイドルギヤ46は、リバースシ
フトフォーク55で回転自在に保持されており、図1の
実線で示す位置から鎖線で示す位置へとリバースシフト
フォーク55によりリバースアイドルギヤ46をスライ
ドさせることにより、該リバースアイドルギヤ46がメ
インリバースギヤ47およびカウンタリバースギヤ48
に噛合することでリバース変速段が確立する。
【0019】このようにして1〜6速変速段およびリバ
ース変速段の1つが選択的に確立されると、カウンタシ
ャフトSCの回転が、ファイナルドライブギヤ56およ
びファイナルドリブンギヤ57を介して差動装置58に
伝達され、さらに該差動装置58から右側の車軸65お
よび左側の車軸66に伝達される。
【0020】1〜6速変速段およびリバース変速段の1
つを選択的に確立するためのチェンジ装置のチェンジレ
バーLは、図2で示す操作パターンで操作されるもので
あり、SEで示すセレクト操作方向に操作することで、
1−2速セレクト位置P1、3−4速セレクト位置P
2、5−6速セレクト位置P3およびリバースセレクト
位置P4のいずれかにチェンジレバーLを動かすことが
できる。また1−2速セレクト位置P1で前記セレクト
操作方向SEとは直交するシフト操作方向SHにチェン
ジレバーLを操作することで第1速位置D1および第2
速位置D2のいずれかを選択することができ、3−4速
セレクト位置P2でシフト操作方向SHにチェンジレバ
ーLを操作することで第3速位置D3および第4速位置
D4のいずれかを選択することができ、5−6速セレク
ト位置P3でシフト操作方向SHにチェンジレバーLを
操作することで第5速位置D5および第6速位置D6の
いずれかを選択することができ、さらにリバースセレク
ト位置P4でシフト操作方向SHにチェンジレバーLを
操作することでリバース位置Rを選択することができ
る。
【0021】図3および図4において、ミッションケー
ス11における左ケース半体13の上部には、左ケース
半体13に設けられている開口部70を覆うカバー部材
71が結合され、該カバー部材71の中央部にはガイド
孔72が設けられる。このガイド孔72には上端部をカ
バー板71から上方に突出させるようにしてシフトセレ
クトシャフト73の上部が、その軸線まわりの回動およ
び軸線方向の摺動を可能として嵌合され、カバー部材7
1およびシフトセレクトシャフト73間にはシール部材
74が介装される。
【0022】カバー部材71から上方に突出した部分で
シフトセレクトシャフト73には、係合孔75が設けら
れ、該係合孔75にセレクトレバー76が係合される。
このセレクトレバー76はシフトセレクトシャフト73
の軸線と直交する方向に延びる回動軸77に固着されて
おり、この回動軸77は、カバー部材71に固設された
ケーシング78で回動可能に支持される。
【0023】セレクトレバー76は、チェンジレバーL
のセレクト操作方向SE(図2参照)への操作に応じて
回動するものであり、チェンジレバーLが1−2速セレ
クト位置P1、3−4速セレクト位置P2、5−6速セ
レクト位置P3およびリバースセレクト位置P4のいず
れかに動くことで、セレクトレバー76は、図3で示す
ように、1−2速セレクト位置、3−4速セレクト位
置、5−6速セレクト位置およびリバースセレクト位置
のいずれかに回動する。このセレクトレバー76の回動
に応じて、シフトセレクトシャフト73もその軸方向に
直線的に移動することになる。
【0024】ケーシング78内で回動軸77には第1カ
ム79が固定されており、第1カム79に噛合し得る第
2カム80が、回動軸77と平行な軸線を有してケーシ
ング78で回動可能に支承される軸81に固設される。
第1カム79には、回動軸77と一体的に回動するセレ
クトレバー76の回動位置が5−6速セレクト位置とな
ったときに前記軸81の軸線を含む一平面と直交する平
坦な第1当接面79aと、その第1当接面79aに直角
に連なる第2当接面79bとが、第2カム80側に臨む
ように形成される。また第2カム80は、セレクトレバ
ー76の回動位置が5−6速セレクト位置となったとき
に第1カム79の第1および第2当接面79a,79b
に当接、係合し得るように形成されている。
【0025】ケーシング78には、セレクトレバー76
の回動位置が5−6速セレクト位置となったときに第1
カム79の第1当接面79aとほぼ平行となる軸線を有
するソレノイド84が取付けられる。このソレノイド8
4は、該ソレノイド84の通電状態で突出位置に突出
し、ソレノイド84の非通電状態では引き込まれるロッ
ド83を備えており、このロッド83の先端が前記第2
カム80に当接される。しかもケーシング78および第
2カム80間には、第2カム80を前記ロッド83の先
端に押し当てる方向のばね力を発揮する捩じりばね82
が設けられる。
【0026】而して前記ソレノイド84は、車速がたと
えば15km/hを超えるときには通電状態とされるも
のであり、この状態では、突出位置に在るロッド83に
よって第2カム80が第1カム79に係合可能な位置ま
で捩りばね82のばね力に抗して回動されており、セレ
クトレバー76の回動位置が5−6速セレクト位置とな
ったときに第1カム79の第1および第2当接面79
a,79bに第2カム80が係合することで、5−6速
セレクト位置からリバース位置へのセレクトレバー76
の回動が阻止される。すなわち車速がたとえば15km
/hを超える状態ではリバース位置を選択することはで
きなくなる。
【0027】この際、ソレノイド84の作動軸線と、5
−6速セレクト位置からリバース位置にセレクトレバー
76が回動しようとするときに、第1カム79から第2
カム80に作用する力の方向とはほぼ直交する配置とな
っているので、5−6速セレクト位置からリバース位置
にセレクトレバー76が回動しようとするときの力がソ
レノイド84側に作用することはなく、ソレノイド84
は比較的小さな電磁力を発揮するものであればよい。
【0028】なお車速がたとえば15km/hを超える
ときに、5−6速セレクト位置に在るセレクトレバー7
6が3−4速セレクト位置側に回動したときには、第1
カム79がソレノイド84のロッド83を押込みつつ第
2カム80を図3の時計方向に回動させることが可能で
あり、5−6速セレクト位置から3−4速セレクト位置
側へのセレクトレバー76の回動は許容されている。
【0029】一方、車速がたとえば15km/h以下の
低速状態にあるとき、ならびにエンジンEの点火スイッ
チが遮断されているときには、ソレノイド84が非通電
状態となることによりロッド83が引き込まれ、そのロ
ッド83の変位に追随して第2カム80も第1カム79
とは係合しない位置(図3の鎖線で示す位置)に回動す
るので、セレクトレバー76の回動位置が5−6速セレ
クト位置となったときに第1カム79に第2カム80が
係合することはなく、5−6速セレクト位置からリバー
ス位置へのセレクトレバー76の回動が許容されること
になる。
【0030】セレクトレバー76の下方でシフトセレク
トシャフト73には、シフトレバー85が固定されてお
り、このシフトレバー85は、チェンジレバーLをシフ
ト操作方向SHに操作するのに応じてシフトセレクトシ
ャフト73とともに回動する。而してチェンジレバーL
が、1−2速セレクト位置P1、3−4速セレクト位置
P2、5−6速セレクト位置P4またはリバースセレク
ト位置P4に在るときに、シフトセレクトシャフト73
はニュートラル位置に在り、チェンジレバーLを第1速
位置D1、第3速位置D3または第5速位置D5に操作
するのに応じてシフトセレクトシャフト73はニュート
ラル位置から図4の反時計方向に回動し、チェンジレバ
ーLを第2速位置D2、第4速位置D4、第6速位置D
6またはリバース位置Rに操作するのに応じてシフトセ
レクトシャフト73はニュートラル位置から図4の時計
方向に回動する。
【0031】図5および図6を併せて参照して、シフト
セレクトシャフト73には、インターロックプレート8
6が装着される。このインターロックプレート86は、
シフトセレクトシャフト73の軸線方向に間隔をあけた
位置に配置されてシフトセレクトシャフト73を貫通さ
せる一対の上、下の側板86a,86bと、それらの側
板86a,86bにそれぞれ連なる一対のロック爪86
c,86dとを備えており、両ロック爪86c,86d
間には、シフトセレクトシャフト73の軸線に直交する
平面に沿うスリット87が形成される。
【0032】インターロックプレート86には、シフト
セレクトシャフト73の軸線に沿って延びるガイド溝8
8が設けられており、このガイド溝88に嵌合する回り
止めピン89がミッションケース11の左ケース半体1
3に固定される。したがってシフトセレクトシャフト7
3の軸線に沿う方向の移動はインターロックプレート8
6の移動は許容されるもののシフトセレクトシャフト7
3の軸線まわりのインターロックプレート86の回動は
阻止される。
【0033】インターロックプレート86の両側板86
a,86b間には、該インタロックプレート86で一部
を覆われるようにしてシフトアーム90および連動アー
ム91が介装される。シフトセレクトシャフト73はシ
フトアーム90および連動アーム91を貫通しており、
シフトアーム90は、ボルト92によってシフトセレク
トシャフト73に固定され、連動アーム91は、シフト
アーム90に連動、連結される。
【0034】シフトアーム90およびインタロックプレ
ート86間には、シフトセレクトシャフト73の軸線に
直交する軸線を有してインタックプレート86に装着さ
れる有底円筒状の保持筒93と、該保持筒93の軸線に
沿う方向の移動を可能として保持筒93に保持されるボ
ール94と、該ボール94をシフトアーム90側に付勢
するばね力を発揮して保持筒93およびボール94間に
縮設されるばね95と、前記ボール94の一部を収容可
能としてシフトアーム90の周方向に等間隔をあけた3
箇所に設けられる凹部96,97,98とで構成される
ディテント機構99が設けられる。
【0035】このディテント機構99により、シトアー
ム90およびシフトセレクトシャフト73は、第1速位
置、第3速位置および第5速位置のいずれかの位置と、
ニュートラル位置と、第2速位置、第4速位置、第4速
位置およびリバース位置のいずれかの位置との3つの位
置に節度をもって停止可能である。
【0036】シフトアーム90は駆動部90aを一体に
有しており、該駆動部90aは、インターロックプレー
ト86の両ロック爪86c,86d間に形成されている
スリット87に配置される。
【0037】シフトセレクトシャフト73の軸線に沿う
方向に1─2速用シフトピース101、所定の前進変速
段用シフトピースである3─4速用シフトピース10
2、5─6速用シフトピース103およびリバース用シ
フトピース104が並列されており、各シフトピース1
01〜104の先端部は、切欠き101a,102a,
103a,104aをそれそれ形成するようにして略U
字状に形成されており、前記シフトアーム90の駆動部
90aを前記各切欠き101a〜104aに択一的に係
合することを可能として、前記インターロックプレート
86のロック爪86c,86dを両側から挟むように配
置される。
【0038】図3に特に注目して、インターロックプレ
ート86の上面すなわち側板86aの上面にはリテーナ
124が当接されており、このリテーナ124およびカ
バー部材71間にはばね125が介装される。またシフ
トセレクトシャフト73には、インターロックプレート
86側に臨む環状の段部73aが設けられており、この
段部73aで受けられるばね受け板126および前記リ
テーナ124間にはばね127が介装される。而してシ
フトレバー85をニュートラル位置とし、セレクトレバ
ー76に操作力を加えていない状態では、シフトセレク
トシャフト73に作用する前記2つのばね125,12
7が発揮するばね力により、セレクトレバー76は3−
4速位置側に付勢され、チェンジレバーLは3−4速セ
レクト位置P2に保持される。
【0039】図7を併せて参照して、連動アーム91
は、シフトアーム90と、インターロックプレート86
の側板86aとの間に挟まれるものであり、シフトセレ
クトシャフト73を貫通させる円筒部91aがシフトア
ーム90に先端部を摺接させるようにして連動アーム9
1に一体に設けられる。また連動アーム91には、シフ
トセレクトシャフト73の周方向に間隔をあけた第1お
よび第2突起105,106が、前記円筒部91aの外
側でシフトアーム90側に向けて突設されており、突起
105,106間に対応する位置でシフトアーム90に
は突起107が連動アーム91側に向けて突設される。
【0040】シフトアーム90および連動アーム91間
には連動アーム91の円筒部91aを囲繞するねじりば
ね108が設けられており、このねじりばね108は、
連動アーム91の突起105にシフトアーム90の突起
107を係合させる方向にシフトアーム90および連動
アーム91を付勢するばね力を発揮する。これによりニ
ュートラル位置から第2速位置、第4速位置、第4速位
置およびリバース位置のいずれかの位置側、ならびに第
1速位置、第3速位置および第5速位置のいずれかの位
置からニュートラル位置側にシフトアーム90がシフト
回動したときには、突起107で突起105が押される
ことにより連動アーム91がシフトアーム90に連動し
て回動することになる。また第2速位置、第4速位置、
第4速位置およびリバース位置のいずれかの位置からニ
ュートラル位置側、ならびにニュートラル位置から第1
速位置、第3速位置および第5速位置のいずれかの位置
側にシフトアーム90がシフト回動したときには、ねじ
りばね108のばね力で連動アーム91がシフトアーム
90に連動して回動することになる。
【0041】1─2速用シフトピース101は、カウン
タシャフトSCの軸線と平行な方向に移動可能としてミ
ッションケース11に支持されるとともに1─2速シフ
トフォーク50を備える1─2速シフトロッド(図示せ
ず)に固定され、3─4速用シフトピース102は、メ
インシャフトSMの軸線と平行な方向に移動可能として
ミッションケース11に支持されるとともに3─4速シ
フトフォーク52を備える3─4速シフトロッド110
に固定され、5─6速用シフトピース103は、メイン
シャフトSMの軸線と平行な方向に移動可能としてミッ
ションケース11に支持されるとともに5─6速シフト
フォーク54を備える5─6速シフトロッド111に固
定される。
【0042】リバース用シフトピース104は、リバー
スアイドルシャフトSRの軸線と平行な方向に移動可能
としてミッションケース11に支持されるリバースシフ
トロッド112に固定される。一方、リバースシフトフ
ォーク55は、ミッションケース11の右ケース半体1
2に固定された支持板113に、シフトセレクトシャフ
ト73と平行な軸114を介して回動可能に支承されて
おり、リバース用シフトピース104と一体的に形成さ
れた駆動アーム115が、リバースシフトロッド112
とともにリバース用シフトピース104が作動するのに
応じて、リバースシフトフォーク55を回動駆動するよ
うにして該リバースシフトフォーク55に係合される。
【0043】連動アーム91は、リバース位置へのシフ
ト操作に伴なうシフトアーム90のシフト回動に連動し
た回動時に、そのシフト初期には所定の前進変速段用シ
フトピースたとえば3−4速用シフトピース102を所
定量駆動するとともにシフト終期には前記3−4速用シ
フトピース102を元に戻すようにして、メインシャフ
トSMを一時的に制動することでギヤ鳴きの発生を防止
しつつリバース変速段を確立させる働きをするものであ
る。
【0044】連動アーム91には、シフトセレクトシャ
フト73の周方向に間隔をあけた位置で外側方に張出す
第1および第2駆動アーム部116,117が一体に設
けられており、3−4速用シフトピース102には、第
1駆動アーム部116に係合可能な第1係合アーム部1
18と、第2駆動アーム部117に係合可能な第2係合
アーム部119とが、切欠き102aを相互間に挟むよ
うにして一体に設けられる。
【0045】第1駆動アーム部116は、ニュートラル
位置にあるチェンジレバーLをリバースセレクト位置P
4にもたらすように操作するのに応じたシフトアーム9
0および連動アーム91のセレクト移動に伴って、第1
係合アーム部119に切欠き102a側から係合し得る
ように形成される。また第2駆動アーム部117は、リ
バースセレクト位置P4でチェンジレバーLをリバース
位置R側に操作するのに応じたシフトアーム90および
連動アーム91のシフト回動に伴って、第2係合アーム
部119に切欠き102a側から係合し得るように形成
される。
【0046】而してチェンジレバーLをリバースセレク
ト位置P4にもたらしたときには、図8(A)で示すよ
うに第1駆動アーム部116が第1係合アーム部118
に係合し、この際、シフトアーム90の駆動部90aは
図8(B)で示すようにリバース用シフトピース104
に対応した位置にある。
【0047】リバースセレクト位置P4でチェンジレバ
ーLをリバース位置R側にシフト操作すると、そのシフ
ト初期には図9(A)で示すように連動アーム91の回
動に伴って第1駆動アーム部116で第1係合アーム部
118が押されることにより、図9(B)で示すように
3−4速用シフトピース102が第4速位置側に所定量
だけ押されることになる。この際、3−4速用シフトピ
ース102の第4速位置側への移動を確実なものとする
ために、インターロックプレート86には、所定量駆動
された3−4速シフトピース102の一部を収容する凹
部120が設けられる。
【0048】チェンジレバーLのリバース位置R側への
シフト操作がさらに進行すると、図10(A)で示すよ
うに、第1駆動アーム部116の第1係合アーム部11
8への係合が解除され、第1駆動アーム部116から3
−4速用シフトピース102への押圧力の作用は解除さ
れる。一方、第2駆動アーム部117が第2係合アーム
部119に切欠き102a側から係合し、連動アーム9
1のリバース位置側へのシフト回動に伴って、第2駆動
アーム部117で第2係合アーム部119が押されるこ
とになる。これにより、図10(B)で示すように、3
−4速用シフトピース102が第4速位置側からニュー
トラル位置側に戻される。
【0049】チェンジレバーLのリバース位置R側への
シフト操作終期には、図11(A)で示すように、第2
駆動アーム部117で第2係合アーム部119がさらに
おされることになり、図11(B)で示すように、3−
4速用シフトピース102がニュートラル位置に戻るこ
とになる。
【0050】さらにチェンジレバーLをリバース位置R
からニュートラル位置側にシフト操作すると、図12
(A)で示すように、第1駆動アーム部116が第1係
合アーム部118に外側から当接し、連動アーム91の
回動が阻止されるので、シフトアーム90はねじりばね
108を圧縮しつつ連動アーム91を置き去りにして回
動し、図12(B)で示すように、シフトアーム90の
駆動部90aがニュートラル位置に戻る。
【0051】次いでチェンジレバーLがリバースセレク
ト位置P4から3−4セレクト位置P2に戻ると、図1
3(A),(B)で示すように、第1駆動アーム部11
6の第1係合アーム部118への当接が解除されること
により、連動アーム91はねじりばね108のばね力で
突起105を突起107に当接させるまで回動し、リバ
ースシフトを開始する前の状態に戻る。
【0052】ところで、リバース変速段を確立する際に
上述のようにメインシャフトSMを一旦制動した後に、
1−2速同期機構S1のスリーブ49に設けられたカウ
ンタリバースギヤ48と、メインシャフトSMに固着さ
れたメインリバースギヤ47とに、メインシャフトSM
およびカウンタシャフトSCと平行な方向にスライド可
能なリバースアイドルギヤ46の同時噛合が開始される
のであるが、リバースアイドルギヤ46のカウンタリバ
ースギヤ48への摺動噛合に伴って前記スリーブ49が
移動すると、1−2速同期機構S1の作用によりメイン
シャフトSMが回転し難くなり、メインリバースギヤ4
7にリバースアイドルギヤ46が噛合する際のかき分け
荷重が増大する。
【0053】そこで、図14で示すように、チェンジレ
バーLのリバース位置R側へのセレクト作動に伴なうイ
ンターロックプレート86の作動方向123とは反対側
のインターロックプレート86の端部に規制面121が
形成される。この規制面121は、第2速位置、第4速
位置、第6速位置およびリバース位置側に臨むインター
ロックプレート86の側面のうち、前記作動方向123
とは反対側の端部側面を突出量dだけ残余の側面から突
出させるようにして形成されるものである。而して図1
4(A)で示すように、シフトアーム90の駆動部90
aがリバース用シフトピース104以外のシフトピース
101,102,103に対応する位置にあるときに、
前記規制面121は各シフトピース101〜104のい
ずれにも対向しない。しかるに図14(B)で示すよう
に、駆動部90aをリバース用シフトアーム104に対
応させる位置にシフトアーム90がセレクト駆動せしめ
られたときに、前記規制面121は、1−2速用シフト
ピース101の切欠き101aのうち第2速位置側の側
面にごくわずかな間隙をあけて対向する。
【0054】したがってシフトアーム90のリバース位
置側へのシフト作動に伴って、リバースアイドルギヤ4
6がカウンタリバースギヤ48に摺動噛合するのに応じ
て、カウンタリバースギヤ48が設けられたスリーブ4
9に、カウンタ1速ギヤ40側への力が作用したとして
も、1−2速用シフトピース101が前記規制面121
に当接することで該1−2速用シフトピース101に連
動、連結された1─2速シフトフォーク50の移動が阻
止されているので、1─2速シフトフォーク50で保持
されたスリーブ49のカウンタ1速ギヤ40側への移動
が阻止される。
【0055】ところで、前進6段の手動変速機では、上
述のようにインターロックプレート86の両側板86
a,86b間に、シフトアーム90と、そのシフトアー
ム90に連動する連動アーム91とが介装されたのであ
るが、前進段数が奇数段たとえば5段である手動変速機
では、図15で示すように、インターロックプレート8
6の両側板86a,86b間に、シフトアーム90と、
前記連動アーム91とは形状を異にしてシフトアーム9
0に連動するリバースロックカム部材128とが介装さ
れる。
【0056】このリバースロックカム部材128は、前
進側最高変速位置である第5速位置からリバース変速位
置へのシフトアーム90の回動を阻止する働きをする誤
操作防止用のものであり、前記前進6段の手動変速機に
おけるシフトアーム90および連動アーム91の連動、
連結構造と同様の連動、連結構造でシフトアーム90に
連動、連結される。
【0057】而して相互に形状の異なる連動アーム91
およびリバースロックカム部材128を予め準備してお
き、手動変速機が前進6段であるか、前進5段であるか
に応じて択一的に選択することが可能である。
【0058】次にこの実施例の作用について説明する
と、前進変速段が6段である手動変速機のときには、シ
フトセレクトシャフト73に装着されるインターロック
プレート86が備える一対の側板86a,86b間に、
シフトアーム90と、シフトアーム90に連動する連動
アーム91とが介装され、また前進変速段が5段である
手動変速機のときには、前記両側板86a,86b間
に、シフトアーム90と、シフトアーム90に連動する
リバースロックカム部材128とが介装される。
【0059】したがって前進変速段数が異なる複数の手
動変速機のチェンジ装置にシフトアーム90を共用化す
ることで、コスト低減を図ることができる。しかも前進
変速段の段数に応じた形状を有する連動アーム91およ
びリバースロックカム部材128を前記段数に応じて選
択してシフトアーム90に連動、連結させるようにして
いるので、前進変速段数に応じて異なるようにしてシフ
トアーム90に要求される機能を、連動アーム91およ
びリバースロックカム部材128で果たさせることによ
り、不要部分がシフトアーム90に残されたままとなる
ことに起因した重量増加が生じるのを防止することがで
きる。
【0060】また前進変速段が6段である手動変速機の
ときに用いる連動アーム91は、リバース変速段を確立
させるために作動するものであり、前進変速段が5段で
ある手動変速機で用いるリバースロックカム部材128
はニュートラル位置からリバース位置へのシフトアーム
90の回動を阻止する働きをするものであり、前進変速
段が偶数でるか奇数であるかに応じて連動アーム91お
よびリバースロックカム部材128を択一的に選択する
ようにしているので、前進変速段の段数に適切に対応し
て、各チェンジ装置で充分な機能を発揮させることがで
きる。
【0061】また連動アーム91は、リバース位置への
シフト操作に伴なうシフト初期に所定の前進変速段であ
る3−4速用シフトピース102を所定量駆動するとと
もにシフト終期には3−4速用シフトピース102を元
に戻す働きをするものであり、シフトアーム90がリバ
ース位置側にシフト駆動されるときに、3−4速用シフ
トピース102が3速変速段を確立するときと同様にメ
インシャフトSMが制動され、シフト終期にはメインシ
ャフトSMの制動が解除されることになる。
【0062】したがってリバース変速段専用の機構を不
要としてリバース変速段確立時にメインシャフトSMを
一時的に制動してギヤ鳴きの発生を防止することがで
き、メインシャフトSMの軸線に沿う方向での手動変速
機のコンパクト化を可能とするとともに、専用機構が不
要となる分だけ手動変速機の軽量化を図ることができ
る。
【0063】しかもインターロックプレート86には、
シフト初期に所定量駆動された3−4速用シフトピース
102の一部を収容する凹部120が設けられているの
で、3−4速用シフトピース102を、リバース変速段
確立時に所定量だけ確実に作動せしめるようにして、メ
インシャフトSMの制動を確実なものとすることができ
る。
【0064】さらにインターロックプレート86が、リ
バース用シフトピース104に駆動部90aを係合させ
たシフトアーム90をリバース変速段の確立のためにシ
フト回動させるときにリバースアイドルギヤ46のスラ
イド方向と同一方向への1−2速シフトピース101の
移動を阻止する形状に形成されているので、リバース変
速段を確立するためにシフトアーム90をリバース位置
側にシフト回動する際に、リバースアイドルギヤ46の
スライド方向と同一方向に1−2速用シフトピース10
1が移動することはインターロックプレート68によっ
て阻止される。したがってカウンタリバースギヤ48に
リバースアイドルギヤ46を摺動噛合させる際に、1−
2速同期機構S1のスリーブ49に該スリーブ49を移
動させる力が作用したとしても、スリーブ49を保持す
る1−2速シフトフォーク50に連動、連結された1−
2速シフトピース101の移動が阻止されていることに
よりスリーブ49が移動することはない。この結果、メ
インシャフトSMを一旦制動した後に、カウンタリバー
スギヤ48およびメインリバースギヤ47にリバースア
イドルギヤ46の同時噛合が開始されるにあたって、1
−2速同期機構S1の同期作用によってメインシャフト
SMが回転し難くなる現象が生じることはなく、メイン
シャフトSMに固定されているメインリバースギヤ47
にリバースアイドルギヤ46が噛合する際のかき分け荷
重が増大することもないので、リバースシフト操作荷重
を低減することができる。
【0065】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0066】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、リバース変速段確立時にメインシャフトを一時的に
制動してギヤ鳴きの発生を防止することができ、メイン
シャフトの軸線に沿う方向での手動変速機のコンパクト
化を可能とするとともに、専用機構が不要となる分だけ
手動変速機の軽量化を図ることができる。
【0067】また請求項2記載の発明によれば、メイン
シャフトの制動を確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前進変速段が6段の車両用手動変速機の縦断面
図である。
【図2】チェンジレバーのチェンジパターンを示す図で
ある。
【図3】図1の車両用手動変速機の要部横断面図であ
る。
【図4】図3の4−4に沿う車両用手動変速機の要部縦
断面図である。
【図5】インターロックプレート、シフトアームおよび
連動アームの側面図である。
【図6】インターロックプレート、シフトアームおよび
連動アームの斜視図である。
【図7】連動アームおよび3−4速シフトピースの関係
を示すための図5の7−7線に沿う断面図である。
【図8】リバースセレクト位置での連動アームおよび3
−4速用シフトピースの相対位置を(A)で示すととも
にインターロックプレート、シフトアームおよび各シフ
トピースの相対位置を(B)で示す図である。
【図9】リバース位置側へのシフト操作初期での連動ア
ームおよび3−4速用シフトピースの相対位置を(A)
で示すとともにインターロックプレート、シフトアーム
および各シフトピースの相対位置を(B)で示す図であ
る。
【図10】リバース位置側へのシフト操作途中での連動
アームおよび3−4速用シフトピースの相対位置を
(A)で示すとともにインターロックプレート、シフト
アームおよび各シフトピースの相対位置を(B)で示す
図である。
【図11】リバース位置側へのシフト操作完了時の連動
アームおよび3−4速用シフトピースの相対位置を
(A)で示すとともにインターロックプレート、シフト
アームおよび各シフトピースの相対位置を(B)で示す
図である。
【図12】リバース位置からニュートラル位置へのシフ
ト操作完了時の連動アームおよび3−4速用シフトピー
スの相対位置を(A)で示すとともにインターロックプ
レート、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置
を(B)で示す図である。
【図13】ニュートラル位置でシフトアームが3−4速
セレクト位置に戻ったときの連動アームおよび3−4速
用シフトピースの相対位置を(A)で示すとともにイン
ターロックプレート、シフトアームおよび各シフトピー
スの相対位置を(B)で示す図である。
【図14】ニュートラル位置でシフトアームが3−4速
セレクト位置にあるときのインターロックプレート、シ
フトアームおよび各シフトピースの相対位置を(A)で
示すとともにニュートラル位置でシフトアームがリバー
スセレクト位置に移動したときのインターロックプレー
ト、シフトアームおよび各シフトピースの相対位置を
(B)で示す図である。
【図15】前進5段である手動変速機に適用するときの
インターロックプレート、シフトアームおよび連動部材
を図5に対応させて示す側面図である。
【符号の説明】
73・・・シフトセレクトシャフト 86・・・インターロックプレート 90・・・シフトアーム 91・・・連動アーム 101,103,104・・・シフトピース 102・・・所定の前進変速段用シフトピースとしての
3−4速用シフトピース 120・・・凹部 M・・・手動変速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J067 AA01 AB02 AC05 BA19 EA24 EA25 EA35 EA65 EA84 FA36 FA45 FA67 FB51 FB83 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セレクト操作に応じた軸方向移動ならび
    にシフト操作に応じた軸線まわりの回動を可能としたシ
    フトセレクトシャフト(73)にシフトアーム(90)
    が固定され、前記セレクト操作に応じて択一的にシフト
    アーム(90)に係合され得る複数のシフトピース(1
    01,102,103,104)が、前記シフトセレク
    トシャフト(73)の軸線に沿う方向に並列配置される
    手動変速機のチェンジ装置において、前記シフトアーム
    (90)には、リバース位置へのシフト操作に伴なうシ
    フト初期に所定の前進変速段用シフトピース(102)
    を所定量駆動するとともにシフト終期には前記所定の前
    進変速段用シフトピース(102)を元に戻す連動アー
    ム(91)が、連動、連結されることを特徴とする手動
    変速機のチェンジ装置。
  2. 【請求項2】 前記シフトセレクトシャフト(73)の
    軸線方向への移動を可能とするとともに軸線まわりの回
    動を不能としたインターロックプレート(86)が、前
    記シフトアーム(90)および前記連動アーム(91)
    の一部を覆って前記シフトセレクトシャフト(73)に
    装着され、該インターロックプレート(86)には、前
    記シフト初期に所定量駆動された前記所定の前進変速段
    用シフトピース(102)の一部を収容する凹部(12
    0)が設けられることを特徴とする請求項1記載の手動
    変速機のチェンジ装置。
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